前回は、「最初の10万語の大切さ」についてお話させて頂きました。
今回は改めて、“自分から”の大切さについてお話させて頂きたいと思います。
以前の職場で、多読を授業として受けている人ではないのですが、
定期的に多読用の絵本を借りに来てくれる中3の女の子がいました。
彼女はORT-5の「The Magic Key」がたいへん気に入ったらしく、
何度も借りていって何回でも家で聴いているそうです。
彼女は6日目にして1万7千語ほど読んでいます。
正規の授業として毎週1回、60分でも90分でも、
定期的に読む時間を保障し、実際に確保することができれば、
彼女のような人はどれくらい読むだろうかと、残念で仕方ありませんでした。
多読をするためにはたくさんの本が必要です。
しかしそれ以上に、
『定期的に読むための時間をたっぷり確保する』ということが一番大切になってきます。
それも1年、2年というような短い時間ではなく、
少なくとも3年、理想としては5年以上、
週に1日でも多読のための『読む時間』を確保し、
自分のペースで読む環境を保障できれば、
誰もが英語に自信を付けることができるようになるのではないかと感じています。
また、良く言われる “英語ができる” という表現は、
その人が本当に「英語ができる」かどうかにかかわらず、
いろ~んな意味で使われていると思います。
それよりも、
『英語を聞くことに違和感を覚えなくなった』
『英語を話すことに違和感を覚えなくなった』
『英語を読むことに違和感を覚えなくなった』
『英語を書くことに違和感を覚えなくなった』 など
そういうレベルになれる方向性で英語に触れ続けていかなくては、
英語に対する自信というものに繋がっていかないのではないかと思います。
そのためには『自分から』、
毎日CDをかけるようにしたり、
独り言を言ってみたり、
好きな本を読んだり、
日記やメールを書いてみたり、
とにかくたくさん、英語を『使う』ということが必要になってくるだろうと思います。
なるべく普段の生活の中でやることと同じようなやり方で英語と接している方が、
長く続けられるのではないかと思いますが、
一時期的に集中してトレーニングすることも、
場合によっては必要になるだろうとも感じています。