30作のロケ地発見!

2018/8/14

「30作のロケ地!」  男はつらいよ

第30作

男はつらいよ

花も嵐も寅次郎


1982年12月28日に公開


今回はこちらの作品のロケ地をご紹介。


もちろん既出のロケ地ではなく

これまで不明だったロケ地をご紹介したい!



三郎(沢田研二)は愛車ブルーバードで

大分県杵築市にある臨済宗 妙心寺派の寺院

養徳寺を出発。


なぜか車では行き止まりとなる

志保屋の坂(塩屋の坂)を目指し

東方向へ向かう。

赤線が車で走ったルート。


車で東京まで帰るなら養徳寺を出た時に

右ではなく左に曲がるべき?


泣きながら運転していたためか

はたまた単なる方向音痴なのか…

ナビなど無い時代である。仕方ない。



そして志保屋の坂で偶然

螢子(田中裕子)たちと再会する三郎。


ついさっきまで泣いていた顔が嘘のような笑顔!


寅には少々怪訝な顔をしたが

三人を乗せいざ出発!


「さあ青年!行け!!」

寅の掛け声とともに車は出発する。


そこから車は

やまなみハイウェイのような道を走り

更に走り

そして走る

どこに行くのかと思えば

なぜかアフリカンサファリに到着。


どこか近くまで送るはずが

どうやら螢子たちの旅のお供になった模様。



と、物語は進むのだが

このシーンで映っている

やまなみハイウェイのような道が

どこなのかがこれまでわかっていなかった。



もし地図通りに行くのなら

このルートが考えられる。

しかしこのルートでは

映画のような風景が見当たらない。



これは全く白紙の状態から探さなければと

仕切り直し。


いつも通り風景なので山に注目。

山と山の間に低い山が見える。


大分県の山を画像検索してみる。

ここは結構アバウトだったが

藁にもすがる思いで画像を探してみた。


探すのは大きな山に挟まれた小さな山。



そして見つかったのがこの写真

真ん中の部分が映画とよく似ている。

左が由布岳、右が立石山、中央が飛岳




これは少し離れた雛戸山から撮影されたもの。

トリミングして寄って比較してみた。

ん~

手前の丘の位置が違うような…

でもかなり似ている!


中央の飛岳が手前の丘に隠れる向きではなく

丘の左手に飛岳が見える位置なのでは?と仮説。

つまり緑円の飛岳は手前にあるピンク円の丘に隠れて見える

雛戸山方向ではなく

もっと左からの方角ではないだろうか。



で、早速ストリートビュー。


見つけた景色がこちら!

遂に発見!


大分県由布市 湯布院町塚原


そして映画のシーンと同じアングルがこちら!

しかしココは三郎青年…

どこに行こうとしたんだろうか…

アフリカンサファリは赤丸位置。

かなり通り過ぎているが…

道に迷ったんだねぇ~。



そして当然この道も同じ所にある。

★★★★★★★★★★★★★★★★


この場所は今夏

寅友であるちびとらさんが現場に行かれている。


そのお写真は今後ちびとらさんのサイトで

ご紹介されるのでしばしお待ちを。


★★★★★★★★★★★★★★★★




そして今回もっとも難航したのがこの2つのシーン。

この2つのシーンで出てくる道路、

どこを探しても全くどこにもないのだ。



ストリートビューでくまなく巡ったが

どこにもない!




それもそのはずである。

実はこの道路

今は通ることができない道路なのである。


現在は陸上自衛隊の

「十文字原(じゅうもんじばる)演習場」

内の道路なのだ!



ではなぜそれがわかったのか!

それはこの2つのポイントの発見!!

北の方角でこの山を発見。

横に連なる山が特徴。



そして南の方角ではこの山を発見。

一見違うようだが

囲ってある部分が同じ。

何とか現場のピンポイントでの

写真や動画がないかとサイトを探してみたが

どこにもないので最終確認ができず。




散々悩んだ結果

ここからは伝家の宝刀!

GoogleEarthの出番!



ポイントを絞って探してみた。

それがこちら!

そしてこちらも!

いかがであろう。

ここで間違いないと思う。

恐るべしGoogleEarth




撮影ピンポイントはこの2カ所!

今回解明できたシーン

探されていた方いらっしゃるのでは?


残念ながら演習場の中は走れないが

この道は判明できたので

九州の寅さんファンの方は是非

訪れてみてはいかがだろうか。





おまけ…


あの道はどうしたんだ!と言われそうなので…

一応解明はできているのでご安心を!




おしまい。