歴史的大発見

2014/10/28

「歴史的大発見!」  

日頃、当ブログを応援して頂いております沖縄の寅好きさんより頂きました貴重な情報から、今回新たな事実が判明いたしました。

これまで全国の寅さんロケ地派の方も解明できなかったあのロケ地が、遂にわかったのです。

これは歴史的大発見です!

改めてお礼申し上げます。

沖縄の寅好きさん

本当にありがとうございました。

今回ご紹介するロケ地はご存知、シリーズ25作目の「寅次郎ハイビスカスの花」で出てきますファンの方なら誰でも知っているであろう

あのシーンのロケ地。

沖縄の日差しから逃れるために、電柱の陰に合わせて身を細めている寅さん。

その後、慰霊塔脇の木陰で休む寅さん。

そこを通りかかるの高志の車。

改めてお話しますと、寅さんが沖縄の暑い日差しから逃れるために、細い電柱の陰に身を細めて隠れるというこのシーン。

何気ないシーンかもしれませんが、ファンの方はもとより、そうでもないよ、という方でもおそらくとても印象に残る

珠玉のシーンなのです。

印象的なこのシーンのロケ地が、実はこれまでどのロケ地本でも紹介されておらず、また、ロケ地を巡られている熱心な諸先輩方も解明できていないロケ地だったのです。

普通に考えますと、目印が多くありますので場所は安易に特定できそうなのですが・・・。

その目印になりそうなのが鳥居慰霊塔

こんなにもハッキリしている特別な目印なので、誰もがロケ地特定は容易であると思っていたはずです。

が、しかし

これが結構な難題!

検索してもこの鳥居と慰霊塔が全くヒットしないのです。

そして最近では、あのリリーの家も細かな所在地が判明いたしました。

※ここはリリーの家の反対側の家

詳細は究極の寅サイト、吉川さんのHPでどうぞ!

男はつらいよ覚書ノート

鳥居、慰霊塔…

リリーの家のある国頭郡本部町付近…

サトウキビ畑辺り…


とにかく調べまくりました。

他の地域でも検索しまくってみました。


ですが・・・

それらしきものを何も発見できませんでした。

そしてYahoo知恵袋では、瀬底島のサトウキビ畑では?という情報も。

航空写真やストリートビューで調べてみても手掛かりなし。

そんな折、寅仲間でもあるロケ地派で有名な小手寅さんのお言葉を思い出す。

山は嘘つかない!

そうか!周りの環境は変わっても山姿は変わらないはず!

このシーンでも高志の車に寅さんが乗りこんで、走り去るところで一瞬特徴的な山の風景が映しだされる。

それがこちら。

その後この山も合わせて探す事に。

同時に当ブログで全国の寅さんファンの方々へ新たな情報提供を頂ければと思い、「お尋ね処」に加筆してお願い。

・・・そして数か月が経ちました。

最近になりまして、冒頭にも書き込みましたが、沖縄の寅好きさんよりとても貴重な一報を頂いたのでした。


最初に頂いた情報を元に検索してみると、この場所の写真が目立って検索されました。

こちらが探している慰霊塔とは形が違ったものですから、当初は全く違う、別物だ、と自分で勝手に決め込んでしまっていた部分もありました。

そして画像は検索で出るのですが、自身の検索精度も悪くその場所がいまいち特定できず、ストリートビューでの確認もできずにいました。

それで大変失礼とは思ったのですが、沖縄の寅好きさんに再度情報提供をお願いしたところ、今度はあるブログをご紹介頂いたのでした。

そのブログを読んでみると…

何と!

>碑は昭和24年に建立され、当初は「慰霊の塔」と称されていた。 

>平成11年8月の改修に際し、慰霊碑と改められている。

か、改修???

しまったぁ~!

そんなこともあるのか!!

全く考えなかったぁ~。


そうなのです。

先入観で判断してしまっていたのです。

この一文を読んだとき電気が身体を走りました。

そしてそのブログには場所を特定できる地図リンクもありましたので、そこから一気にストリートビューで現場検証となったのです。


周りをちょっと確認しただけで多くの共通点が出るわ出るわ・・・

もう、驚きの連続でした。


共通点①

慰霊塔は改修されていますがそこから振り返った山々の形は?

沖縄の寅好きさんも仰っていました。

そこからの景色が似ていると。

高志の車が停まったこのシーン。

ストリートビューでもう一度確認です。

現在の風景に合成してみるとこんな感じです。

なんか似ている!

この車の助手席側の窓から見える風景の確認です。その景色がこちら↓

え!?

もう衝撃でした。上にも書きましたが山の形は散々探していたので、大体イメージができていましたから、

確認しなくてもここだ!という感触がありました。で、改めて比べてみましょう。

いかがでしょう。山の形、映り込む屋根、手前にある坂道、もう間違いありません!

共通点②

慰霊塔に行く少し手前でのこのシーン。当然近くにあるはず。

付近を探してみると非常に良く似た場所発見。

映画の画面左上に映る特徴的なこの建物と左に曲がる道を探してみる。

あった!ピンクで囲った建物のアップ

映画とは屋根の色が違う。そこで登場するのは1975年の航空写真。(映画の公開日は1980年8月)

映画で登場する屋根の色と同じ!間違いない!!

多少電柱の場所は変わっているとは思いますが、ここが寅さんの隠れた電柱の現在の電柱になるはずです。

以上①、②の検証から

今帰仁村与那嶺 与那嶺の慰霊碑

が、あのシーンのロケ地であったことは、ほぼ100%間違いない、ということになります!!


冒頭にも書きましたが、あとは昔の慰霊塔をご存知の方、

もしくは当時の写真等があって改修前と後の変化を立証できれば

完全100%になります。

今回の発見は

本当に歴史に残る大発見です。

この発見は今後各方面の寅さん関係資料にどんどん掲載されていくことでしょう。

そのきっかけに少しでも自分が携われたことに感謝いたします。


沖縄の寅好きさん、本当にありがとうございました。

リリーの家があった本部町。そして瀬底島のサトウキビ畑。

もう本当にこの辺りは何度も何度も探して探してウロウロしました。


そして今回発見されたこの場所は本部町のとなりの

今帰仁村(なきじんそん)

住所で言うと

沖縄県国頭郡今帰仁村与那嶺293  付近

本部町を探しても見つからないはずです。(T_T)



そして詳しく今帰仁村を調べてみると

村のシンボルとしている

な、なんと!!

ハイビスカスの花

なのです!!

Googleストリートビューより

そしてこの慰霊碑には平成11年の改修の際に碑文が加えられたという事です。

その碑文はこう刻まれております。

   碑文


 過去の戦争において

直接戦争に参加し

戦死又は戦病死された

方々及び戦争の為

犠牲になられた一般

区民の方々の御霊を

慰め恒久平和を

祈願するため慰霊碑を

建立する


平成十一年八月

一九九九年八月吉日

与那嶺区民一同

なぜこの場所でロケをされたのか。

山田監督からの強烈なメッセージのひとつであると考えております。

おしまい。