歌子ちゃんの実家へ

2011/8/5

「歌子ちゃんの実家へ」  男はつらいよ

はつらいよ

第13作 「寅次郎恋やつれ」



1974年8月3日公開。マドンナは2回目の登場、吉永小百合さん。


シリーズの中でも特に人気の高いマドンナ、歌子ちゃん。


その歌子ちゃんの謎のひとつでもあった

実家の場所が遂に!一部だが特定された。


今回の発見は親愛なる寅友、彰(あきら)さんのご縁で

明らかになった事なので私自身の発見ではないが

解けない宿題が遂に解決できたという点で

感謝、感動の極みである。



彰(あきら)さんのHP

http://www.yoshikawatakaaki.com/lang-jap/otokono-to.htm#tora



と、いうわけで今回はその情報を元に現地に行ってみた。


今回発見されたのはこちらのシーン。


さくらが歌子の父親のいる実家を訪ね、その帰り道を

歌子の父親に送ってもらうというシーン。


随分と高台にある道を歩いている。


下には電車が走る。


特徴的なガレージのある家をバックにしている。

そしてさくらは階段を下りていく。

下には先ほどの電車が走る。

これまでこのシーンを元にロケ地場所を探し続けていた。


画面から分かる事は


?@シルバーの8000系で東急電鉄


?A影から考えると南北に進む沿線


?B崖のような両サイドの下を走る線路


ということで随分↓こちらの路線図にはお世話になった。

http://www.tokyu.co.jp/railway/menu/station.html


かなり自分では探したつもりではあったが完璧に見逃していた。


この撮影場所は

大倉山駅だったのだ。

そして現場の写真。


先ずは駅改札口風景。

そして線路に沿って北上していくと・・・

右側にそれらしき階段が!!

階段に沿って見上げてみる・・・

随分と高い所に続いている。

階段を上ってみる。多少のドキドキ感。

途中、ちょっと振り返る。

おおお・・・観たことある感じ!


そして・・・・・





広がる景色!一気にスカーッと胸の中も晴れわたる!!!!


ついに来たー!!

間違いない!!


あの特徴的なガレージも一緒!


そして階段下を走る東急電車。

全てが同じ、まさにココ!!


感動である。

それにしても高い場所である。

ここをロケ地に選んだ理由が知りたい。


さくらと歌子の父親が歩いてきた道はこんな感じ。

この先には特に何もなく後は下る階段があるだけ。



映画のこのシーンには続かない。

実はここからが最後の難関。


元々歌子の実家はココである。

そこから坂道を下っていく。


この風景に似た場所は実際にはある。

地図で言うと線路の反対側「ルート大倉山」辺り。

目印は「カーブ注意!」の看板と思い、辺りを探してみた。


この日は最高に暑く、そしてここは「山」というだけあって

とても坂が多い。


正直体力の限界を感じ2時間の散策でダウン・・・。


残念ながら実家までは辿りつけなかった。



ただせめて位置的なものだけでも確証を得たいと

あの花火の存在を確かめておきたい!ということで

最後のあがきで聞き込みを決意!

お店での聞き込みをと思ったが

道路向こうに警備の方のお姿が目に入る。

こちらの方にお訊ねしてみた。


---お仕事中大変申しかけございませんが地元の方ですか?


そうですよ。


---変なことお訊ねしますが、ここから打ち上げ花火は見えますか?


見えますよ。


---(キターーー!)本当ですか?どの方角ですか?


北の方角です。


北といえば

Aのマークから上にある「ルート大倉山」方向。


実はこの現地調査に行く前にいくらか下調べしていた。


歌子ちゃんの家から見える打ち上げ花火は多摩川ではなく

鶴見川なのでは?と。


しかも以前は「綱島」辺りから打ち上げていたというので

方角も合っている。


これは新発見と思ってその場を後にしたのだったが・・・・


あとでよくよく調べてみると

鶴見川花火大会は綱島で打ち上げていたので

あの警備員さんの仰っていた内容は間違いではなかったのだが


時期が違っていた・・・。


鶴見川花火大会が始まったのは

昭和59年(1984)


映画公開が

昭和49年(1974)


10年も前の公開なのである。

これでは全く違うということでこの件はボツ。


というわけで歌子ちゃんの実家自体の場所は

まだまだ解明されずに終わった。



しかし今回の収穫は非常に大きい!

あの場所の特定は大きな大きな宿題をやり終えたような

充実感に満たされたものとなった。


本当に感謝感謝の現場でした。



今回も長い内容にお付き合いして頂き

誠にありがとうございました。