20260309
想像して。
バイトが終わり家に帰ってきて、YouTubeのおすすめに日テレのチャンネルの動画が出てくる。二○一一年三月十一日の地震発生時の東京や千葉の映像集。民主党政権、ガラケー、建設中のスカイツリー。今とは違う光景もあるけれど、もし今、大地震が起きたとしても駅は人でごった返すし、崩れてしまう建物はあるし、火事は起きるし、人はパニックになる。自然を目の前にして人は無力とは言わずともその力はほんの微かなもので、何もできずただ屈んで手で頭を守ることしかできなかったりする。起きるな、と祈れど起きる時にそれは起きる。誰かの夢に出てこようが出てこまいが。もし起きるのならバイト先の方が安心かもしれない。大人がいる。って私ももう二十歳の大人なのだけど。本がぐしゃぐしゃに落ちて、お客さんはパニックになって私も同僚もパニックになって、でも店員だから、という気の張り方で冷静さも多少保てるのだろうか。電車は動かなくて帰れない。自分のアパートがまだ建っているのかもわからない。映像集を見ながらそんな想像をしてみて少し緊張する二十三時。
大学の自分が所属する研究室が一応決まった。先月に提出した第一希望は叶った。それが正解だったのかはまだわからないけれど、先月の自分の決断を信じるしかない。他の人の所属先を見て、へえこの人あの先生なんだ、などと思う。本当にこの人この先生でいいのかな、という大きなお世話も含みつつ。三月ってはやい。春休みってあっという間。桜が咲いて、ウキウキで大学に行き、二週間で嫌になる。すぐに飽きたり嫌になったりするのはわかっているけれど、ピンク色の春を想像して大学が少しだけ楽しみになった二十四時。