VV
ヴィレッジヴァンガード本店が閉店するらしい。ヴィレッジヴァンガード(以後、VVやヴィレヴァン 気分で使い分ける)は最近は経営難での大量閉店のニュースなどをよく目にする。本店は建物の老朽化が理由らしいのだけれど、VVというカルチャーの基地がなくなっていくことは実に憂うべきことだ。訳あって、最近私はVVという存在に強い関心を持っている。が、私とVVの物語の始まりはもっと遡る。
私が初めてVVに行ったのは、なんて覚えていない。ごちゃごちゃした店というのがおそらく第一印象。第一印象がそれ以外の人の方が少ないだろう。小学生の頃、家族でヴィレヴァンに行っていた。よその家族の在り方を知らないけれど、それって変なこと?今思えば、変なことかもしれないなと思って。父親がVVの株を持っていた。理由はわからない。毎年、株主優待券が届いた。たしか12000円分ぐらい。それを握りしめて、1人何円まで、という感じであのジャングルを各自探検した。何を買ったかはほとんど覚えていない。記憶にあるのはビリビリペンと岩合光昭の猫の写真集ぐらい。乳首のついたおっぱいを模した柔らかいボールは手に取ったが買わなかった。いつ頃からか、優待券のルールが変わって2000円買えば1000円分の優待券が使えるというものになり、そんな24000円もヴィレヴァンで買わないよ、という感じになり父が株を売ったため、我が家のアニュアルヴィレヴァンフェスティバルは終わった。
それ以降もヴィレヴァンに行く機会はあった。結構あった。平均と比べればかなりの頻度だったと思う。平均を知らないけど。地元に行く場所がなく、ドライブにちょうどいい距離に店舗があったというのもその理由。ヴィレヴァンって店舗によって全然違う。雑貨が多いところとか、本のウェイトが大きいところとか。私はヴィレヴァンで本を買うのが好きだった。ここが「遊べる本屋」であることを思い出しながら、「本屋で遊ぶ」ことを楽しんでいた。
あれから月日が経ち、大学生になって関東に来た。そうして本屋でバイトを始めることになる。そこは別にVVじゃない。ただ、本屋は本屋であり同じくカルチャーの基地だ。VVのようにサブカルチャーが中心というわけではないけれど。今のバイト先で働いている中で色々あってVVという存在に改めて興味を持った。そうして下北沢のVVに行ってVVのVVを浴びたりした。さっきの色々あって、というのは、そんなに詳しくは書かないけれど、VV的な姿勢についてバイト先の社員と話したりしたことがあったのだ。VV的姿勢、代表的な例としてはPOPがあるだろう。あの黄色い紙にマジックで書かれた。あの紙にはまともなことは基本書かれていない。普通の書店におかれているPOPは、本や著者について書かれていて「ここが面白い」とか「こんな賞を獲っている」という内容がほとんどだ。つまり「書店員からお客さんへのプレゼンテーション会議」という雰囲気。しかしVVはそうではない。言うなれば「友人とのふざけながらの冒険」だ。私はそのような姿勢がもつ可能性に魅せられている。この本をマブダチのあいつに読ませようと思ったらなんて紹介するかな、と。そんな距離感。書店員もお客さんもその前に同じ人間じゃないか!友達じゃないか!ということなのですよ。VV的な姿勢の話はこのへんにしておいて、そんなことを考えるなど、VVには強い関心を持っているのだ。
その実践を私は今、バイト先でやろうと思っている。本当はあまりよくないかもしれないし、私は怒られなかったとしても社員は上に怒られるかもしれない。それでもやっている。それだからやる。そんなスタンスをVVは私に教えてくれる。責任は取ってくれないけど。VVのホームページを読めばゲラゲラ笑える。本屋に行って棚を見てゲラゲラ笑えたら最高でしょう。そんな棚を目指して、一応バランスも見ながら。
ヴィレヴァン本店に行きたい。名古屋かぁ。地元が名古屋の友人がいるから彼と一緒に行くのもいいかも知れない。彼は地元が大好きだから、誘えばきっと乗ってくれる。「名古屋で名古屋城と名古屋港水族館の次に人気のスポットに行こう」と今度、LINEをしてみよう。
これからも私とVVの物語は続く。
ヴィレッジヴァンガードHP 社外秘?ヴィレヴァンPOPのガチ講座