20260115
鍵様。
AM6:00。
耳触りの悪い音で目が覚める。ここはどこだ。私は誰だ。ここは友人の家。私は鍵を実家に忘れて家に入れなかった人。
目の前にあるベッドの上で眠っているのは心優しき友。永遠に繰り返されるアラーム。このままこのまま。あのヴィデオが終わるように。昨夜観た『冬のなんかさ、春のなんかね』のシーンが奥の方で流れて午前8時。テレビに映る蓮見翔。「今の女子大学生はお笑いに興味ないでしょう。」似合わない朝。友人はノートを開いている。
彼の1限の時間に合わせて家を出る。ずっと一緒に歩いているキャリーケース、お土産、リュックサック。すれ違う大学生たちの間。私はここの大学の学生じゃないんだ。揺れて揺れてバイトで降りる駅も超えて。
不動産屋に辿り着く。鍵を手に入れて家へ。頭の影を踏みながら。解かれる封印。開かれるドア。私はこうして自宅。
今日ある予定だった大学の最終発表の授業。出席できない旨をメールで伝える。単位ちょーだい、ではなく無断で最終発表を休む人間じゃないよー。昼過ぎからゆっくり寝よう!だめ!バイト!
私は髪の毛を切った。長かった髪の毛を短く切った。バイト先、思っていた8倍褒められた。8倍となると鍵を実家に忘れたことなどどうでもよくなってくる。そう。どうでもいい。もう人間だ。それだけでいい。人生はそれ。単位とか大学とか仕事とか悩みとかそういうんじゃない。誰?名前書けよ。参考までに。ジャンル変更。かっこいい。アイドル。かわいい。似合ってる。ときめく。素敵。普通の洗濯。勤怠。神様、仏様。
明後日から共通テストか。受かるかな。