20260222

L・O・V・E!


今日は東京で高校時代の友人たちに会った。メンツは、鍵を地元に忘れた時に泊めてくれたMと今日の主役M ーこの会はしばらくこちらを離れるMの送別会的なものだった。あとは、東京の大学に通っているTと関西から東京に来ていたT。お前らわかりにくいな。以下、1人目から順に、L・O・V・E、とする。

L と O に会うのは2週間ぶり。この2週間、彼ら以外の友人と呼べる人には誰とも会っていない。2週間ぶりの「友人」である。VとEは年明けの同窓会ぶり。厳密にいえばEとは同窓会の後に同じ人のアパートに行ったから、それぶり。高田馬場で集合してLが予約してくれていた大衆酒場へ。私のグラスにだけ赤いストローが刺さっていた。串物やタン刺しなどを食べる。あかんやつはなかった。私はメニュー表を鋭く睨んでフライドポテトを頼む。OとVが吸うタバコの煙が揺蕩う。Eもまだ大学に友達がいないらしく、それでいいのだと再確認した次第である

2軒目へ。綺麗めな居酒屋。ホットの緑茶を飲みながら枝豆を食べる。どんな話をしていたかはあまり覚えていないけど、トイレにまあまあな量のトイレットペーパーが備えられていたことは覚えている。2軒目もそろそろ出ようか、という雰囲気になってLとVがトイレに行っている間にEが帰ってしまった。さらっと。それが普通に心残りというか。私がインスタのストーリーにあげた本『粉瘤息子都落ち択』を彼も今、読んでいるらしくて「金原ひとみがおすすめしてたもんね。」と私にとってたった1人の金原ひとみ友達との時間を謳歌していたのに。途中でスッと帰るのは彼らしいといえばそうだけれど、だからといってそれでいいというわけでもない。

3軒目で注文する「エンドレス飲み放題」なるもの。実に、深い。ただの時間制限がない飲み放題プランではあるのだけれど、エンドレスという言葉から想起されるのはエンドであり、エンドレスのエンド、終わりなきものの終わりだ。そんなことを考える暇もなく「ここの酒はまずい。食べ物もまずい。ここにうまいものなどない。」そう言いながらタバコを吸うV。煙の向こうで笑うOとV。店員が持ってきたお通しのテキーラ。店内に流れる大塚愛の『さくらんぼ』。店中の若者たちがそれを正規ではない歌詞で唄う。ドラゴンスクリュー、という酒を頼む。武藤敬一の得意技。膝を壊すやつ。それに壊されたのは私の肝臓なのか胃なのか頭なのか。Lは甘い酒に苦しみ、Oはスマホも持たずにトイレに長時間籠っていた。「吐いたの?」と聞いても「いや吐いてないよ。」と言う。Vは相変わらずへっちゃらそうだが、一応途中でトイレで吐いたらしい。それでスッキリしたのか、「リセット〜」と言いながら笑顔で席に戻ってきた。酒の飲めない私がこの空間でも笑っていられるのは小説や映画のおかげであろう。『限りなく透明に近いブルー』や『トレイン・スポッティング』を読んだり観たりしているから、ヤクがないならかわいいものだ、と思えている。とは言っても相変わらず酒は飲めない。マスカットの果実酒の気持ち悪い甘さ。「友情の乾杯でしょ!」、私とLに乾杯させようとするV。「ここに友情などない。」と言ってみるが、聞き入ってはもらえない。渋りながらもその甘いのを飲んだLは手で口を押さえながらトイレの方へ。少しして、ニコニコした彼が「吐けた^^」と戻ってきた。友情は復活した。

その後、駅で解散する。Vと逆向きの山手線に乗る。もうそんなに冷たくない夜風に吹かれながら少し痛い頭を叩く。幸福を8枚ぐらいのオブラートで包んだようなぼんやりとした感情。読んだり観たりするだけじゃ味わえない。持っていったカメラで撮った写真はどれもブレていたけど、ブレるぐらい楽しかったということで。

L・O・V・E!