花巻温泉郷

花巻温泉は大型ホテル3棟と和風旅館「佳松園」、そして広大なバラ園（要入場料）からなる一大温泉リゾートです。現在の経営母体は国際興業と聞き、なるほどと思った次第です。かなり昔のことですが、流行語になった「記憶にございません」を思い出してしまいました。ご紹介済みの大沢温泉、鉛温泉は沢筋が違いますが、近くの台温泉や他の幾つかの温泉を合わせて「花巻温泉郷」と総称しております。

ホテル3棟は連絡通路で繋がっており、湯巡りができる趣向です。料理はバイキングが主ですが、レストランも選択でき、ファミリーやグループ向きで、比較的格安で宿泊できます。佳松園は最も奥の森の中に単独で立地し、料理は部屋出しまたは食事処になり、静かにゆったりと過ごせます。

花巻温泉郷の泉質は源泉や旅館により微妙に違いますが、ほぼ共通してアルカリ性温泉です。大沢温泉と同じpH9ですが、循環を併用しているせいか、ヌルヌル感それほど強くありません。大浴場・露天風呂は台川に面していますが、河原や滝は直接見えません。しかし、うっそうとした森が広がり、まるで森林浴をしているかのようです。

花巻市といえば、宮沢賢治、記念館・イーハトーブ館・童話村などがありますので、興味のある方は是非どうぞ。また、早池峰山（はやちねさん）も市内から近く、比較的簡単に登れる自然豊富な山として親しまれています。

麓の大迫町（おおはさままち）には「花巻市総合文化財センター」があります。如何にもお役所的で面白みに欠ける命名のためか、休日にもかかわらず観覧者は誰も居ず消灯状態で、入館を躊躇してしまいました。早池峰山の地形・地質・動植物や国重要無形民俗文化財に指定されている「早池峰神楽」、縄文・弥生時代の遺跡・埋蔵物等がわかりやすく展示されていて、穴場でお勧めの施設です。(2016/11/1)