白骨温泉

泡の湯旅館

乗鞍岳(乗鞍高原スキー場から)

湯元齊藤旅館

泡の湯 大野天風呂

泡の湯旅館

(客室係)「お一人でよくご旅行されるのですか?」(私)「最近、女房は体が悪くてね。」「お大事にしてください。」「大事にするほどでもなくてね。顔と根性と股関節が悪いのです。」「・・・股関節ですか?」「先日、人工股関節を入れて、今リハビリ中なのです。水泳はしてますけど、観光や登山・スキー等はまだ無理でね。顔と根性は簡単に変えれませんしね。」「・・・申し訳ありません。当館にはプールがありませんので。露天風呂は広いですので泳げないことはないですけど。」というような調子で、混浴大露天風呂で有名な「泡の湯旅館」に今回はオッサン一人旅で再訪しました。

泡の湯旅館(全景)

産まれたては透明で発泡性だから泡の湯

左が本館、右が新館、貴方ならどっち?

源泉が滔滔と流れ落ちる

総檜造りの内湯も健在

日帰客用休憩室にもなる

野趣豊かな露天風呂に木造檜造りの内湯となれば、やはり木造の本館に泊まってみたくなります。洗面所・トイレ共用の不便さや、建物の老朽化さえ我慢すれば、温泉情緒は新館の比ではありません。季節により一人旅用にも提供されています。

露天風呂に面した本館客室

トイレ・洗面所は共用

以前は女将料理と称した「山ぶどうの葉でくるんだ押し寿司」に感動させられ、「おらー、こんなもん食ったことねー」叫んでしまいました。今回は女将の気まぐれ小鉢と称して「花豆(ベニバナインゲン)の煮物」が、「あの無骨な花豆って、こんなに美味しかったっけ」と思わせるのでした。花豆を侮るなかれ! 女将も侮れない!

食事処(少人数用こあがり)

山奥なのに刺し身が

囲炉裏部屋もあります

信州サーモンの新鮮さに驚く

旧奈川村名物「とうじそば」

白骨温泉名物温泉粥(朝食)

後は以前と同様ということで、つまらないネタを一つ。温泉旅行での私的三種の神器です。ワンタッチ角帯、ゴム引き足袋、巾着袋です。自費購入はワンタッチ角帯のみで、後は貰い物です。帯をあれやこれやと結ばなくてもマジックテープでとめるだけで、本格的な偽物の角帯が完成する優れものです。2~3千円で売られています。足袋は以前履かなかったのですが、加齢とともに冷え症に?酔っぱらっても安全なようにゴム引きが味噌です。「赤ちゃんの靴下みたい」と言われたことも。

マイ角帯・マイ足袋・マイ巾着

マイパンツも持参

乗鞍岳(乗鞍高原スキー場から)

三本滝レストハウスからゲレンデを登る

樹林帯が切開かれて迷わない

位ヶ原山荘へのルートとの分岐

(2020年位ヶ原山荘へのルートで雪崩)

位ヶ原に出ると緩やかに

ガードレールと道路標識支柱

雪に埋もれる肩ノ小屋と観測所

頂上への最後の登り(奥は大日岳)

頂上からの眺め(大日岳・屏風岳)

御嶽山が間近に見える

夏は観光客であふれる畳平

湯元齊藤旅館

白骨温泉のキャッチフレーズ「三日湯に浸かったら三年風邪をひかない」と聞いただけで、あー温泉に浸かりたいと思ってしまう。いかにも効きそうなあの白濁した湯が脳裏をかすめるのです。たとえ風邪をひいたとしても誇大広告だと訴える人はいないでしょう。というわけで、また白骨温泉に行きました。

前回ご紹介した泡の湯旅館とは1㎞程はなれた沢筋が違う谷あいにあります。白骨温泉旅館街と言えばこちらを指すほど多くの旅館が集中しています。その最も奥に位置し、湯元と名がつくことからもわかるように、老舗旅館です。

大正館

平成館内部(談話室)

館内やホームページには明治・大正時代の湯治場時代の写真が掲示してありますが、現在は増築改装され当時の面影はありません。しかし、十分情緒を感じさせるりっぱな造りになっております。

露天風呂付(温泉ではなく沸かし湯です。えっ、なんで?)特別室の介山荘、純和風造りの大正館、昭和館、牧水館と分かれており、今回は最も廉価な(冬季は得に格安、道路は雪でしばしば難渋しますが絶対お得です。)牧水館に宿泊しましたが、予想以上に清潔で快適で、これで必要十分と感じました。贅沢言えませんが、不満と言えばちょっと敷布団が薄かったことぐらい。

大浴場(外には併設の露天風呂)

露天風呂「鬼が城」(保温材付き?)

介山荘が裏山の方に増築された関係上、大浴場も裏山の高台で新築されました。したがって湯は源泉からポンプアップしている模様です。一部加温をしていますが、浴槽はすべてかけ流しです。泡の湯と同じく、流れ込む湯も透明で劣化するとともに白濁するようです。発泡性はあまり無い模様です。

露天風呂は大浴場に併設したものと、「鬼が城」と称して源泉の近くに単独で設けられたものがあります。展望は大浴場の方が良好ですが、情緒は「鬼が城」の方があります。今回は入浴しませんでしたが、大正館には貸切風呂があり有料となっています。

料理は広間または個室の食事処でいただき、山奥にもかかわらずそれを感じさせない内容です。でも北陸から来ているのに、鰤のしゃぶしゃぶや照り焼はないでしょう。いちばん印象に残ったのは温泉粥です。ひょっとして今までで一番のおいしさかと?例によってシンプルイズベストです。(2009/8/1)