中通り

土湯温泉郷

不動湯温泉

鎌沼と酸ヶ平(吾妻連峰)

不動湯温泉(火災焼失により、日帰り入浴のみ営業中)

福島市から裏磐梯へ向う土湯峠の手前に、こけしとこんにゃくが名産の土湯温泉がありす。川の両側に大型旅館が立ち並び温泉によくある光景を成しています。こけしは温泉街でも見られますが、福島市の方へ少し降りた所にある「四季の里」の工芸館でも実演等が見られます。その土湯温泉の更に奥、奥土湯に川上温泉を湯元とする数軒の秘湯温泉群があります。

その更に山手の方に不動湯温泉があります。ここからは歩道しかなく、車では土湯温泉から別の狭い林道を男沼・女沼方面を目指して行きます。林道には慣れているつもりの自分でも、すこし心細くなるほど険しいところが一部あります。そうしてようやくたどり着いた結構急な狭い斜面に、ぽつんとひっそりと建っているではないですか。勝手に結構開けた場所を想像していたので意外でした。

古いが趣のある玄関 (今はもうありません)

硫黄泉の露天風呂

急な階段(再建済み)

かつての女湯

単純泉の檜風呂(再建された模様)

温泉は、糸状の湯の花が浮かび透明な単純泉(奥土湯の泉質と似ている)、白濁した硫黄泉、茶色く濁った炭酸鉄泉の三種類の泉質が楽しめます。いずれも湯量はさほど多くなく浴槽もすべてこぢんまりとしています。気持ちの良さでは適量の単純泉が流れ込む檜風呂が一番でした。

食事は質素な田舎料理ではありますが、鯉の洗い、鯉こく、山菜等の手作り料理がおいしい家庭的な宿です。特に鯉の洗いと木くらげの美味しさには驚かされました。施設は古く快適ではありませんが、秘湯の雰囲気と低料金が魅力です。そして、大雨が降ったら通路ごと谷底へ滑り落ちてしまいそうな、スリルを味わえる浴場への階段がおまけに付いています。

(平成25年8月に火災により全焼し、現在再建の目途が立っていないと聞いております。)(2003/8/13)