地獄谷温泉

「後楽園」(歩いてしか行けない温泉宿②)

地獄谷温泉(山ノ内町)

地獄谷温泉「後楽館」(長野県) 歩いてしか行けない温泉宿②

新しい番外編シリーズの第2弾です。前回の「日本一危険な温泉」は少々過激?でしたので、今回はどなたでも比較的手軽に行ける温泉宿をご紹介します。猿の入浴シーンで有名な地獄谷野猿公苑入口にある地獄谷温泉「後楽館」です。猿が出没する温泉宿は多々ありますが、人間を恐れないどころか、堂々と入浴したり道に寝そべっているのですから、「日本一猿の態度がでかい温泉」とでも呼びましょうか。志賀高原の入口にある上林温泉「仙壽閣」の紹介文の中で、野猿公苑の詳細を紹介しました。その時は上林温泉の無料駐車場から約30分歩きましたが、今回は渋温泉の奥にある有料駐車場(冬季通行止)から15分程歩いて行きました。通常のカバンですとちょっと辛くなる距離です。 

手前から間欠泉、湯小屋、宿泊棟

宿から見る湯小屋と間欠泉 

水害で橋が半壊した頃の写真

野猿公苑は休日ともなれば、駐車場が満車となり順番待ちができる程の人気ぶりです。後楽館の存在を知っていて、日帰り入浴を楽しんで行く観光客もいます。しかし、やはり不便なためか宿泊となるとあまり混みません。旅館の露天風呂は冬になると猿と混浴になることもあると云いますが、衛生状態を考えると雌の猿であろうと、人間以外の混浴はご遠慮願いたいものです。 

観光客から丸見えの混浴露天風呂と間欠泉 

結構な人数が入れます

旅館の真ん前の対岸には天然記念物の間欠泉があるほど、河原のあちらこちらから湯が沸きだしています。間欠泉や河原を眺めながら入れる混浴露天風呂は、遊歩道から距離はありますが観光客からは丸見え状態で、猿と見間違えられて写真を撮られないようご注意下さい。内湯の他、女性用露天風呂、貸切風呂もありますが、やはり混浴露天風呂が人気№1です。 

囲いがしっかりしてある女性用露天風呂 

男性用内湯(女性用も同じ) 

食事は離れの食堂でいただきます。鯉のあらい、岩魚の塩焼き、山菜の天ぷら、キノコ、鴨鍋等々、家庭料理で素朴ではありますが、山の幸満載で十分満足できます。ひとり旅・家族旅行・友人旅行等様々で、皆さん秘湯を満喫している雰囲気でした。浴衣姿の日本語が堪能な外国人夫婦が、きちんと正座をして食事している姿には、逆に日本人の方が恥ずかしくなる思いでした。でも、果たして食事は口に合ったのでしょうか? 

鴨鍋の最後は雑炊にしていただく 

揚げ野菜の味噌田楽がうまい(朝食) 

宿泊施設は一応旅館ですが、建物はかなり古く、洗面所・トイレが共用であったり、バスタオルやテレビ(共用スペースに1台だけあります)が無かったりしますので、それなりの準備と覚悟が必要です。女性の方は混浴露天風呂へ入る覚悟も必要ですね。堂々と入浴していた外国人夫婦にはまたまた脱帽です。(2012/11/4)

卓球場まであります

貸切風呂 もあります