野沢温泉

野沢温泉は湯量豊富で外湯巡りも楽しいが混雑は必至です。土産店街や縦横に走る細い坂道もなかなか温泉情緒があります。麻釜で山菜を湯がく風景もすばらしいが、雪の野沢温泉もまたいい。

宿は麻釜真ん前の「村のホテル住吉屋」に何度かお世話になりました。「取り回し鉢」としてリピーターには嬉しい素朴な郷土料理が振舞われます。露天風呂もありますが、こじんまりと落ち着ける風呂です。

大女将と若女将が共に東京出身のためか、接客係の方が山の手言葉なのが私のような田舎者にはちょっと困る上品な宿です。言葉も素朴な郷土料理の方がリラックスできるのですが。（2002/2/20）

いろいろ事情が重なり、なんと10年振りの再訪となった野沢温泉は、すでに「村のホテル住吉屋」で紹介済みですが、今回は「奈良屋旅館」にお世話になりました。以前から両旅館の料金に大差なかったと思い込んでいたのですが、奈良屋さんの方が数千円安いので、ちょっと浮気をしてみました。しかも休前日と平日に全く差のない料金体系ではないですか。「麻釜」の真ん前で、動く歩道「遊ロード」も近いという住吉屋さんのロケーションは魅力ではありますが、スキーの季節ではないので、少し手前の奈良屋さんでも不便はなさそうです。

野沢温泉の魅力の一つが、外湯・土産物屋等が建ち並び、そこを細い坂道が複雑に入り組んだ温泉街です。麻釜で温泉卵や山菜を湯掻く風景も絵になっています。旅館も木造の純和風がしっくりきます。そんな奈良屋さんもかなり年季の入った純和風建築です。かつては洗面所・トイレが共用であったのを、いろいろ工夫して改築されたようです。風呂は新しく、街中ですので展望はききませんが露天風呂もあり快適です。狭いですが湯上り処や談話室等もあって寛げます。

食事は個室食事処で一品ずつ運ばれてきます。信州サーモン、岩魚の刺身や郷土料理の芋なます等、旬の食材が、ふんだんにかつ上品に調理されていて、郷土色も豊かで大満足です。朝食はやや質素ですが必要十分です。

10年という時間が空いているので、住吉屋さんと比較するのは不適当かもしれません。あえて記憶を辿って比較すると、サービス・建物は住吉屋さんの方がやや上等、料理等はほぼ遜色ありません。風呂は奈良屋さんが新しく快適で通常は優位でしょうが、個人的にはどういう訳か住吉屋さんの方が好みです。住吉屋さんのゆとりある落ち着いた高級感とロケーションの良さが料金の差かな？と考えると、なかなか好勝負、後は好みの問題か、判断の難しいところです。また、住吉屋さんにも泊まりたーくなってきました。（10年もご無沙汰ですから。）これって温泉中毒？、温泉依存症ですかね？。 （2012/12/8）