湯田中温泉
よろづや
桃山風呂
よろづや
湯田中温泉「よろづや」と言えば、「松籟荘」と「桃山風呂」、共に国の登録有形文化財です。「松籟荘」は2021年に焼失し、過去形になってしまいました。不幸中の幸い、なんとか「桃山風呂」は焼失を逃れたのでした。
(新「松籟荘」としてクラウドファンディングにより再建され、道路を挟んだ向かい側に2024年3月より開業しました。)
桃山風呂が無ければ「よろづや」さんに宿泊する必然性がないと言っては言い過ぎでしょうか。本館建物や大浴場「東雲風呂」にしても、さすがと思える立派な造りなのですが、桃山風呂と比較してしまうと普通に見えてしまうのです。
わざわざ見学ツアー及び記念撮影タイムが設けてあります。もちろん服着用です。入浴シーンは撮影できません。誤解のなきようお願いします。
脱衣場も贅を尽くした造り
「洒心(さいしん)」佐久間象山
千社札が沢山貼られています
今なら文化財保護法違反?
脱衣場には雉を彫った欄間
こちらは雉の親子ですかね?
まずは、脱衣場に入るなり圧倒されます。温もりのある肌触りの寄木細工の床、彫刻を施した長押や欄間、高い格天井等々、脱衣籠や洗面台等がなければ大広間か大ホールと云った趣です。
脱衣場から大浴場への入り口にある立派な扁額には、「象山 酒心」?おっと失礼、象山先生に叱られてしまいます。「 洒心(さいしん)」でした。荘厳な大浴場・庭園露天風呂に圧倒され、正に心が洗われるかのようでした。酔もいっぺんに冷めちゃいました。
湯気で大きさは伝わりにくいですが
蒸し風呂(サウナ?)もあります
分かりにくですが庭園が望める
東雲風呂(旅館パンフレット)
東雲露天風呂
私が訪れた時は、桃山風呂と東雲風呂との男女交替制となっていて、時間が制限され微妙に不便なのです!これだけ広ければ真ん中で仕切って常時入浴可にできるのでは?と考えてしまいました。そんなことしたら東雲風呂には誰も行かないか?
雪景色に映える京雪見灯籠
巨岩に囲まれて
露天風呂から桃山風呂を見上げる
御影石五重塔と流れ落ちる源泉
破風の下には高橋泥舟の「清舎」
大浴場からの庭園の眺め
そして庭園露天風呂です。雪景色に映える雪見灯篭、五重塔、流れ落ちる源泉、ライトアップされる桃山風呂を眺めていると、寺社の玄関前で入浴しているかのようです。賽銭箱は見当たりませんでしたが。
順序が逆になりましたが、施設・食事等は写真で御覧ください。
「よろづや」本館玄関
本館2階ロビー
狩野永徳「唐獅子図屏風」
由緒正しい複製、偽物ではありません
音が大きすぎて「叩かずの太鼓」
浅野太鼓楽器店製(石川県白山市)
本館客室エレベーターホール
一人旅用で最も狭い部屋
客室からは温泉街が一望です
右の空地が新「松籟荘」再建用地
旅館の沿革を紹介するお休み処
コロナ禍のお陰でゆったりと
個室食事処もあります
すっかり定番になった信州サーモン
まだ珍しいアワビ茸の土瓶蒸し
頭・骨も食べられる岩魚
りんご(絞り粕?)で育った信州牛
ついついご飯がすすむ朝食
女将お手製のお品書き(画家か?)
続いては、湯田中の温泉街の一部を写真でご紹介します。10か所以上の共同浴場・足湯が作られており、宿泊客に開放されております。かつては「ごりん高原」へアクセスする湯田中ロープウェイがありました。今では志賀高原への道路状況が改善されたこともあって、温泉好きのスキー客の基地になっております。
湯田中駅(長野電鉄長野線の終点)
楓の館(旧湯田中駅舎)
裏山に「動き岩」がある「湯宮神社」
共同浴場「綿の湯」
湯田中温泉発祥の地「大湯」
「梅翁寺」の横にある足湯
共同浴場「平和の湯」
「弥勒山大悲殿」の入り口
弥勒山「世界平和観音像」
弥勒山「延命煙草地蔵尊」
ごりん高原の案内図(跡)
湯田中ロープウェイ山麓駅跡地
観光は、渋温泉や上林温泉と同様、志賀高原の入口に位置しますので、スキーやトレッキング、観光に好位置です。地獄谷野猿公苑で露天風呂に浸かったり寝そべったりしている偉そうな猿たちを、どうしてもご覧になりたい方は、やはり冬に限ります。
そば屋編でもご紹介しました、中野市内で富倉そばが味わえる「そば処郷土(ごうど)」が近いです。ちょっと足を伸ばせば、飯山市や小布施、善光寺、戸隠等があります。(2023/3/1)
地獄谷温泉(野猿公苑入口から)
志賀高原焼額山スキー場