老神温泉

「紫翠亭」

吹割の滝(沼田市)

老神温泉「紫翠亭」

老神(おいがみ)温泉は関越道沼田ICから、尾瀬の入口になる片品村や奥日光の裏口にあたる丸沼高原へ向かう途中にあります。近くには、川底が割けてそこに水が流れ落ちる様が見られる天然記念物の「吹割の滝」があります。平成25年11月には、手前の峠道に代わるトンネルが完成しアクセスがぐっと便利になりました。

吹割の滝(観光パンフレットより)

ぐんま天文台のストーンサークル

大型旅館が建ち並ぶ温泉街はどこも同じですが、団体客が減少して寂れる一方です。朝市を開催したり、内湯巡りができる温泉手形を発行したりして町おこしに躍起です。これで共同浴場さえあればと思うのですが、どういう訳かありません。しかも冬期間は、尾瀬・日光へは通行止めですし、おまけに吹割の滝遊歩道も通行止め、更に朝市もありません。冬期間の見どころは、博物館・美術館・スキー場くらいでしょうか。でも、個人的には隣村にある「県立ぐんま天文台」がなかなか楽しめました。望遠鏡もありますので、好天のときに是非。

外観も中も立派なホテル風

快適な大浴場

「紫翠亭」は温泉街入口の高台にあるりっぱな大型旅館で、シングル洋室がありましたので利用してみました。ベッドにユニットバスという完全にホテル形式ですが、二方向の窓からの展望があるお蔭で、最上階であったこともあり閉塞感はありません。本来は添乗員・乗務員用を想定していたと思われますが、今はこれを利用して一人旅プランとして企画されています。「やはり畳がないと」言われるとどうしようもありませんが、他の部屋は和室が基本ですのでご安心下さい。

広々とした庭園を望む露天風呂

プラネタリウムのような露天風呂

浴場は庭園露天風呂・サウナも併設され、大型旅館によくある広く快適なものです。悪く言えば特徴や情緒に欠けると云う事になります。目玉商品かどうかはわかりませんが、男女入替制の露天風呂「銀河」は、壁がライトアップされ星空を眺めながら入浴できる趣向です。自家源泉をお持ちなら露天風呂くらいは、循環併用していない純粋な掛け流しの檜風呂にすれば最高だなと、ついつい贅沢を口にしてしまいました。

野菜処群馬を堪能

料亭風の食事処を一人で独占

食事は朝夕共、りっぱな食事処の個室に一品ずつ運ばれてきます。地元の野菜やキノコをふんだんに使用した、正当な会席料理に満腹になること請け合いです。年齢と共に大食できないので、「量を減らしてもっとめずらしい物を」と言いたくなってしまいますが、贅沢は言えません。最近は日本のどこに行っても、料理の質が上がってきているなと感心します。何と言っても、和食はユネスコ無形文化遺産ですから 。もちろん日本酒も。ここでまた決まり文句です。「ああ、やっぱり日本人に生まれて良かった。」(2014/4/26)