天竜峡温泉

「峡泉」

千畳敷カール(駒ヶ根市)

天竜峡温泉「峡泉」

天竜峡は聞いたことあるけど温泉はあったかな?名勝天竜峡に面して旅館等は以前からあったようですが、平成元年にボーリンク掘削によって生まれた比較的新しい温泉地です。ふるさと創生事業1億円によって全国各地にボーリング温泉が出没したのもその頃です。

天竜峡船下り(天竜峡温泉発)

こんな余興も

問題は温泉です。温泉は掘るもの、掘削してどこが悪いと言われるかもしれません。何も無いところを深く掘り無理やり引っ張り出すのが、最近のボーリング温泉。泉質が大抵アルカリ性でぬるぬるはするのですが、ややざらつく様な感じが多く、まろやかでなくいかにも熟成されていないと云った感じです。アルカリ性だから「お肌に良い」とか「美人の湯」とかが大抵のキャッチフレーズです。天竜峡温泉は「天然ラドン含有量長野県内一」が売り物です。果たしてその効用は如何に?

今回宿泊しました「峡泉」は割烹旅館と銘打って、平成2年オープンと云うことで、温泉掘削によってできた極めて新しい旅館です。天竜川の最も渓谷が深くなった崖の上に建ち、どこからでも天竜峡を眺められるようになっています。なんとトイレからも眼下に天竜峡が。

サービスにも工夫が凝らしてありました。夜食に花豆、朝はコーヒー等のサービス、お土産にプチおにぎりまで頂きました。真夏に訪れましたが、新緑や紅葉の時季はすばらしいことでしょう。

客室から眺めた天竜峡

ロケーションはすばらしいが、でもちょっと何か物足りない。やはりボーリング温泉、しかも循環風呂です。ラドンの効用は良く分かりませんでした。

食事はせっかく遠くから来たのですから、もっと郷土色があればと思ってしまいました。とは云っても物流の発達した今では、そんな物はないよと言われそうです。料理や風呂に天竜峡程のインパクトがあれば、また泊まってみたい思わせることでしょう。今後のご健闘を期待しております。(2009/3/27)