置賜地方

新高湯温泉「吾妻屋旅館」

吾妻屋旅館「眺望露天風呂」

新高湯温泉「吾妻屋旅館」

山形県米沢市周辺の置賜(おきたま)地方は、米沢十湯と呼ばれ秘湯の宝庫となっています。このコラムでは、白布(しらぶ)温泉「山の季」と「中屋旅館」、五色温泉「宗川旅館」が紹介済です。その白布温泉の少し山手に、天元台高原スキー場へのロープウェイ乗り場があります。その乗り場から1㎞程上流の行き止まりに新高湯温泉があります。(白布温泉は白布高湯と呼ばれていました。)積雪期は四駆でもチェーンが無いと登り切れないような九十九折の急坂のため、冬季はスキー場の駐車場に車を止め送迎をお願いすることになります。健康のため歩いてみましたが、下りは転げ落ちそうに、登りは想像以上の重労働で、風呂上がりのビールの量が倍になり、健康には逆に悪い結果と相成りました。お勧めしませんがお試し下さい。

冬はここから送迎(天元台スキー場)

鶴ヶ城(会津若松)から意外と近い

天気が良ければ歩いても楽しい

周りには何もない行き止まり

宿泊者専用の檜風呂の他に、玄関を一旦出た外に、眺望露天風呂、根っこ風呂、貸切大樹風呂や、冬期使用不可ですが滝見露天風呂や女性専用大岩たぬき風呂(なぜたぬきなのか不明)があり、すべてで源泉かけ流しを堪能できます。これぞ秘湯の醍醐味です。外は氷点下でしたが、快適に雪見風呂を楽しめました。ほとんどが混浴のため、18時から20時までは女性タイムとなり、男子禁足令が発せられます。うっかり外へ出ようものなら「推定有罪」呼ばわりされますので、どうぞご注意を。

眺望露天風呂からの眺め

眺望露天風呂は結構広い

すこし熱めだが暖まる内湯

夜の雪見露天風呂も良い

根っこ風呂(もう一つあります)

貸切大樹風呂(二人でもなんとか入れる)

料理は「山奥かあちゃん手料理」と称して、山菜と川魚中心の素朴な味が楽しめます。もはや中高年の私にはこれで十分でしたが、比較的お得な追加料金で米沢牛のステーキプランも頼めます。廊下をステーキがジュージューと音を立てて通り過ぎた時は、流石に羨ましくなりました。(その雄姿は拝見していませんので、目の毒ならぬ耳の毒)食堂はなく、朝夕とも基本的に部屋出しですので、一人旅にもありがたいサービスです。布団の上げ下げもセルフですので、気楽で結構かと思いました。

山菜中心の素朴な田舎料理(夕食)

標高高いがご飯が意外とおいしい(朝食)

正に秘湯ですので、人工物は電柱と遠くにロープーウェイが見えるだけで、あとは山が見えるのみです。新緑や紅葉の時季は、さぞすばらしいことでしょう。冬はアクセスがやや不便なため比較的空いているようで、静かにくつろぐことができました。部屋は必要最小限で質素、トイレ・洗面所等は共用ですがきれいで快適です。料金もリーズナブルで、一人旅には絶好の条件がそろっています。 (2012/1/20)

トイレ・洗面所は共用

客室(二人ではちょっと狭いかも)

吾妻連峰の山形県側、米沢市周辺には米沢十湯と呼ばれ、白布、新高湯、大平、姥湯、滑川・・・(五色温泉は廃業?)と秘湯の宝庫となっています。ただ、それぞれが別々の谷筋でかつ行き止まりが多く、はしごするにはやや不便です。