秋山郷

切明温泉

志賀高原

切明温泉「雪あかり」

日本最後の秘境、陸の孤島、飢饉・飢餓、焼畑農業、熊狩り、平家の落人伝説等、これ以上の秘境はないと云った形容詞が並ぶ秋山郷は、新潟県津南町から長野県栄村にわたる中津川沿いの豪雪地帯です。入口にある逆巻(さかさまき)温泉「川津屋」は紹介済み(新潟県中越)です。更に奥には結東、小赤沢、屋敷、上野原、栃川、和山と温泉が点在し、今回は最も奥に位置する切明(きりあき)温泉です。かつては津南町から入りましたが、志賀高原から奥志賀スーパー林道・秋山林道経由(冬季通行止め)でも行けます。むしろ志賀高原からの方が快適で、通り抜けるプランがより楽しめると思います。

玄関に薪が山積み

開放的な吹き抜けのロビーと食堂

切明温泉は手掘りの川原野天風呂で有名ですが、「雪あかり」は少し離れた上流部の山の中にあります。外観は山小屋風ですが中はホテル調で、秘境を感じさせない造りとなっています。食事は、吹き抜けで開放的なスペースでいただきます。料理も岩魚の刺身・塩焼き、その場で揚げる山菜天ぷら等々、これまた秘境と思わせない内容です。茶髪のお姉さん以外の従業員が比較的無口だったのと宿泊料金が安い点が、やっぱり秘境に来たのかなと思わせる程度でした。それより驚いたのが、宿の営業部長が「寅吉」と名乗る猫なのです。(残念、写真を撮り忘れました。)私が宿に到着した時は、ロビーのソファーにドッカンと陣取っている始末、「日本一態度のでかい営業部長がいる温泉宿」なのです。

秘境とは思えない料理

開放的で丸見え状態の大浴場

露天風呂(男女別時間制)

引き湯しているせいか、やや湯量不足かなと思わせますが、内湯・露天風呂とも快適に入れます。内湯も大きなガラス張り、露天も結構開放的ですので、女性の場合大丈夫かなと心配してしまう程です。とは言っても周りには山と川しか見えません。難を言えば、露天風呂へは一度外へ出る必要があるのと、冬期と夜間・早朝は使用できない点です。せっかくの野趣豊かな露天風呂がもったいないのです。(2013/3/1)