花巻温泉郷

大沢温泉「山水閣」

猊鼻渓川下り

厳美渓(一関市)

大沢温泉「山水閣」

岩手県花巻温泉郷の一角にある一軒宿で、自炊棟、菊水館、山水閣の三棟からなり風呂も五ヶ所にある巨大な旅館です。泉質はいずれも同じで、アルカリ性が強くヌルッとしていて、肌がつるつるになります。ボーリングして無理やり地上に引っ張り出された温泉も多くはアルカリ性でヌルザワッとしていますが、自然湧出はやはり違います。

露天風呂「大沢の湯」

「大沢の湯」から見た別館「菊水館」

自炊棟は古い建屋が幾重にも立ち並び、自炊場、売店、食事処、遊技場等を備え古きよき時代の湯治場の趣です。残念ながら浴場「薬師の湯」は近代的に建て替えられタイル張りとなっております。一番人気の露天風呂「大沢の湯」は混浴ですが、川を挟んで向かいの茅葺屋根が美しい菊水館やそれに繋がる曲がり橋を望みながら入浴できます。湯治棟なのに多くの若者が宿泊していたのには驚きました。料金も格安ですし、自炊しなくてもメニュー豊富な食事処や弁当の販売もありますので大変便利です。賢い!

自炊棟帳場横の休憩室

山水閣の内部(浴場前のホール)

菊水館は茅葺屋根が大変美しく、手入れの行き届いた庭も眺められる純和風建築で、食事、トイレは共用スペースとなっておりリーズナブルな料金で宿泊できます。浴場は小さいですがすべて木造の「南部の湯」の一つです。しかし橋を渡れば自炊棟の浴場を利用できます。

菊水館

菊水館の内湯「南部の湯」

山水閣はがらりと変わって超近代的で、自炊棟や菊水館とのミスマッチが逆に感動的であるくらいです。サービスはホテル形式で、夕食は部屋出しですが朝食はバイキングとなっております。山水閣の浴場は露天風呂を備えた「山水の湯」と半露天式の「豊沢の湯」です。いずれも一部循環しているようでした。家族風呂もあります。いずれも近代的で快適ですがやや殺風景なプールのような風呂でした。人気もあまりなく宿泊者は自炊棟の方へ足を向けていました。料理のレベルもまずますで、しかも設備の割には低料金ですのでかなりお勧めの宿です。(2003/12/26)

猊鼻渓 舟下り(一関市)