❍コニャック(Cognac)はフランス西南部を流れ、 ビスケー湾に注ぐシャラント川沿いの地域が産地。
この地域は、かつてはコロンバールやフォル·ブランシュという品種のぶどうが栽培されていたが、
現在はほとんどの畑でユニ·ブラン(この地ではサンテミリオン)種のぶどうが栽培されている。
このぶどうで造るワインは酸が多く、アルコール度数が低いためそのままでは凡庸で魅力に欠けるが、単式蒸留器にかけると、得られるブランデーの量は少ないものの、その分原料ぶどうに由来する香味がぎゅっと濃縮された、フルーティーで芳醇な酒となる。
コニャックの味わいは、原料ぶどうが 収穫された地区に左右される。
コニャック地方は、土壌の質のよい順に
❍ グランド·シャンパーニュ (デリケートな香り、豊かなボディのブランデーを生むが、熟成に年月がかかる)
❍ プティット·シャンパーニュ (上に似るが個性はやや穏和、熟成も比較的早め)
❍ ボルドリ (コシが強く、豊満な酒を生む。熟成は早いほう)
❍ ファン·ボワ (若々しい感じの軽快な酒質を生み熟成は短期で充分)
❍ ボン·ボワ (酒の風味は薄手。高級品には使わない)
❍ ボワ·ゾルディ ネール (上品さを欠き、並酒にブレンドされる)
の6つに区分される。
また、グランド、プティット両シャンパーニュ地区産だけをブレンドし、かつ前者が30%以上のものは特に「フィーヌ·シャンパーニュ」と表記できる。
コニャックは、一部の例外的なヴィン テージ指定品を除き、若い原酒と熟成の進んだ原酒をブレンドして製品化。
主要なコニャックの格付けは業界団体(BNIC)の管理下にある。
熟成させた原酒を使うことにな っているがこれはあくまで最低線であり、一般的には法律の規定よりずっと長く熟成させた原酒がブレンドされている。
※2018年4月1日よりXOの基準はコント10以上(最低熟成10年目以降)に変更されました。
それに伴い、X.X.O.(Extra Extra Old)という等級も新設されました。すでにヘネシーやマーテル、プルニエから発売されています。
下の最低熟成年数とはブレンドの中で1番若い原酒の事です。
スリースター(***)とも呼ばれるVSは、1番若いランクです。
3つ星はフルーティーで燃えるようなオードビーを楽しむ人のために作られています。
VSコニャックの個性、フルーティーさ、そして熱さで溢れるスピリッツを探しているなら、VSはあなたの味覚に合うでしょう。
フルーティーな香りが周囲の香りを支配します。熱と柔軟性が口の中で調和します。
グラスを冷やしたりまたは、氷を入れたロックでも美味しく味わうことができる。または料理の風味付けや、風味豊かなカクテルを作るのに最適です。
VSOPは、非常に優れた品質で古く淡いの意味。
フランスの規制では、VSOPコニャックは、最低熟成期間が少なくとも4年間以上の原酒ブレンドから作られると規定されています。
実際には、より豊かな芳香をもたらすため、より古い原酒を使用することがよくあります。
VSOPは、調理済みの果物のアロマと、時には砂糖漬けの果実、樽とスパイスの香りのバランスです。口の中で、樽によってもたらされる軽い構造はまろやかで、すでに素晴らしい熟成感を感じられます。
VSOPは、コニャックを味わうための優れた入門的立ち位置です。手頃な価格でアルマニャックを楽しめます。
ロックやカクテルで飲むのにも理想的なブレンドです。どちらの場合も、樽熟成の影響が少なくフルーティーです。
10年以上。これは最高位のランクで、非常に古い。
ブレンドに古酒も必ず使われるので平均熟成年数はかなり上回っています。
このブレンドでは、コニャックのアロマの中心が、まろやかな木の香りに関連付けられた砂糖漬けの果物(プルーン、アプリコット、オレンジの皮)を感じられます。
プラス、スパイスが全体に美味しさを加えます。ランチョとドライフルーツのタッチがブレンドの成熟度を確認できます。
カドの取れたまろやかさで絶妙なバランスが取れています。
口の中から鼻に抜ける芳醇な余韻を長い時間楽しめる。
コニャックヴィンテージは、人生の記念日と関連付けられることがよくあります。
20、50年後のその年のヴィンテージで祝われる誕生日、結婚記念日、またはその他のイベント。 コニャックヴィンテージを利用して時計を元に戻し、その過程で得られた成熟度の記憶を呼び起こすアイテムとして使える。
【ヘネシー】
ヘネシーはコニャック市場の約39%を占めている巨大ブランドで、LVMH(モエ·ヘネシー·ルイ·ヴィトン)グループの1つ。
売上規模に関しては レミーマルタン·マーテル·クルボアジュ·カミュを足した売上よりも高くなっています。
【レミーマルタン】
コニャックの代名詞とも言われるブランド「レミーマルタン」
レミーマルタンはプロモーションを積極的にしているので、大きなスーパーや酒屋さんでも売っていたりします。
高級なお酒としてルイ13世が有名。
【マーテル】
1715年の創業で、大手コニャックブランドの中で最古の歴史を誇り、フランスの大手酒造グループであるペルノ·リカールの子会社。
コルドン·ブルーがメイン商品で、高い人気がある。
【カミュ】
1863年創業のコニャックが誇る最大手家族経営メーカー。
150年以上の歴史があり、最高の品質を求め続けているコニャックブランドとして有名であり、口に含んだ途端に広がる芳醇でまろやかな香りが特徴。
アサヒビールが輸入しているので比較的お店でも買いやすい。
【クルボアジュ】
1809年創業。
サントリーの子会社であるビームサントリーが所有するコニャックのブランド。
クルボアジェは皇帝ナポレオンとも深く繋がりがあり、ナポレオン一世に愛飲されナポレオンに献上するほどの高価なお酒という意味から、上級ランクにナポレオンという名が付けられた由緒あるブランド。
クルボアジェも比較的お店でも買いやすい。