駅前通りから煉瓦造りの上毛倉庫が良く見えるのを知り、次の角を右に折れ、そちらへ向かう。駅前通りに出る手前で、古いトタンの屋根を見つける。

良く見ると屋根の下は凝った煉瓦造りである。南側は補強を入れて煉瓦壁を壊したのだろう。北側からは煉瓦壁が残っているのが分かる。昔の駅前の繁栄を今に残していると思うが、この建物の南北、そして西側は駐車場である。

駅前通りの西側で唯一残っている煉瓦造りかもしれない貴重な存在だ。

駅前通りに出て真っ先に気付いたのは、バス停が「ユーアイホテル前」であること。ホテルの跡地はマンションの様だが、さてバス停の名前は、いつまで残るのだろうか。

枯葉が山と吹き溜まった先、駅前通りの向うを見れば、上毛倉庫のレンガ倉庫が見える。以前は、こんなに良く見えなかったはずである。駅前通り沿いには商店が並んでいたはずだ。いつの間にか、全てが閉店し、解体されたということだ。

奇麗に瓦が吹き替えられた煉瓦蔵は、美しいというより、奇麗である。水平、垂直が出ていて、まだまだ現役でやって行けそうに見える。

レンガ倉庫の手前には、コンクリートの倉庫も残る。こちらは古い瓦も残り、煉瓦の倉庫よりも貫禄がある。

先ほど角を曲がるとトタン屋根が日陰となり、向こうの駅前通りのケヤキが夕日を浴びているのが見えた。

日も陰って、寒くなってきた。