2020/01/02 新春は青井食堂
At the beginning of the new year, go to the traditional Japanese restaurant "Aoi Shokudo".
昭和の残り香 信沢あつし
Smell of oldies. A.Nobusan
2019年の大晦日は伊勢崎市の "Songs" というライブハウスで、「りんごばなな」のライブだった。年を越すことなく帰宅したが、やはりオジサンは疲れる。元日は、ゴロゴロとして体調を整える。
そして2日は早朝に出て茨城県桜川市の真壁町へ。村井醸造で新酒を買い、黄金屋で平四郎最中を買い、一日ワーゲンでのドライブも楽しんで帰宅。早く帰って来たので夕飯は青井食堂へと出た。
まだ5時過ぎだから空いている店もある。写真は前橋市本町にある人形屋の「島久」。新春から営業をしている。
東電の裏を歩いて行くと、NTT裏の駐車場越しに国道50号の煥乎堂の灯りも見えた。寒い日だがなんだか温かくなる。
そして、中央通り商店街のアーケードへ。まだ閉店時間には少し早いから、初売りの商店が何軒か空いている。初売りののぼりが賑やかであるが、人出があるわけではない。朝の時間帯などは初売りで人出はあったのだろうか。
その昔、40年ぐらい前は、年末の売り出しも、新年の初売りも賑やかだった。私がバイトをしていた時は、店頭のワゴン販売だけで100件の売り上げがあったのだからとんでもない人出だった。
パーラーレストラン・モモヤさんは、お母さんが自転車を脇に片付けていた。そろそろ閉店ということだろうか。
黒田人形店は店頭に、懐かしい羽子板やコマなどを並べていた。この羽子板の女の子の絵は、昭和40年頃と変わらない気がする。
青井食堂に着くと、やはりというか、常連が何かを持って来て集まり新年会状態だった。まだ5時半だが、何時から飲んでいるのだろうか。
注文をした後で、なにやら色々といただいてしまった。
「こんなんだったら、注文しなきゃ良かった」
「違いますよ。ちゃんと注文してくれたからのおすそわけですよ」
といつもの感じの会話で、私たちも新年会の仲間入りである。
いつものように、買って来たばかりの「初しぼり こうめい しぼりたて」を開けてみんなに振舞う。
「あ~、こりゃうめ~わ。こりゃ良くない酒だ」
の言葉通りに、今年の新酒はとても美味しかった。もう10年以上買っているが、今までで一番美味しかった。日本の新酒も、ワインのボジョレーヌーボーと同様だと思う。今年の村井醸造の「公明(こうめい)」は美味しいに違いない。
ビルを飲んで、日本酒を飲んで食事をして。何時間でも飲んでいられそうであったが、朝が早かったこともあり、2時間ほどで、お先に失礼させてもらった。
そして、翌日再び飲みに来てしまうのであるが…。
店を出て歩き出すと、中央通りアーケードには誰も人が居なくなっていた。
近年閉店してしまった「あかぎ商会」。ただ、時折店にはオヤジさんがいて、お仲間と楽しんでいる様子だ。
こちらは私が高校時代にアルバイトでお世話になったカバン屋さんの「すずはん」。お袋の妹、叔母さんが若い頃から働いていた経緯があり、子供の頃から良く連れていかれていた。
アルバイトを始めた時も、みんながいきなり「あっちゃん」呼ばわりである。(笑) そんな平和な環境でアルバイトを楽しませてもらった。
新春から買ってきたお酒は美味しいし、青井食堂ではみんな温かく迎えてくれたし、帰り道では懐かしい商店を眺めて、2020年も良いスタートを切った感じだ。