2019年の線路ネタ その3
Real Railroad 2019 Part 3
Small narrow gauge railroad and local railroad
昭和の残り香 信沢あつし
Dec. 27th 2019. Smell of oldies. A.Nobusan
Real Railroad 2019 Part 3
Small narrow gauge railroad and local railroad
昭和の残り香 信沢あつし
Dec. 27th 2019. Smell of oldies. A.Nobusan
2019年線路趣味は、その3です。
7月17日に右眼が急性緑内障発作で手術で入院。しかし、7月28日は岡山でワーゲンの集まり。トロッ子さんが主に運転することで26日の午後7時半ころに前橋を出る。今回も台風6号が接近中であった。
深夜の峠は私が運転したが、意外なほど眼の違和感はなく、今までと同じ感じだった。ただ、夜が明ければダメであった。途中寄り道をほとんどせずに岡山に入る。早めの岡山入りで、伊部駅前で旧品川白煉瓦の軌道跡を探して散策。古い街が粗方残り、街中の線路跡を辿ることができた。
写真の道が煉瓦を運んだ軌道跡である。正面のブロックが積まれた部分の脇を通り抜けると、その先にも軌道跡が路地となり続いていた。
今回の宿泊は東横インの岡山西右(!?)と面白い名前の所。岡山気道車区寄りで、部屋からも少し覗けたが、早めの到着で気動車区まで散歩する。
途中で、こんな線路というか、レールをみつける。
岡山気道車区は狭いが長い、味わいある歩道橋が架かる。国鉄色のキハが大量にいるのが眺めて見たかった。115系電車は、湘南色ではなく独特の黄色であり、湘南色でつい最近まで親しんできたから、ちょいと違和感がある。
本線から帰って来たキハなどを楽しんだ。朝夕は、出入りが多いであろうから、なかなか楽しめるスポットだ。
翌、7月28日は玉野市営電鉄のあった玉野市の道の駅でワーゲンの集まり。ホテルからは岡山電気軌道の走る線路道をいつも走るが、今回は帰りも電車道を走った。つまり帰りも心を鬼にして寄り道をしないのである。いつもなら、少し時間があれば三石に寄るのであるが、亀岡のホテルまではトロッ子さんの運転なので、無難に、無難に亀岡を目指す。
本当は前日に路面電車に乗って、車庫まで行って、色々と見学をしたかったのだが、それには少し到着が遅かった。
姫路からは国道372号で行くが、北条鉄道の法華口駅近くの踏切で列車と出会う。いつもと違って少し明るいし、ちょいと嬉しい。
7月29日は亀岡から群馬に帰る日。帰りもトロッコ系の寄り道はなしである。滋賀に引っ越した後輩が堅田の王将でお昼を食べましょうと言うので、とりあえず浜大津の京阪が走る電車道は走ったが。残念なことに、電車との遭遇はなし!!
琵琶湖のほとりを走っていると、今度は大垣の知人から「暑いから、水まんじゅうで涼みませんか」などとメッセージを送ってきたので向かう。ところが彼は母親と2人で介護の都合があり、1時間ほど遅れるという。
大垣と云えば…駐車場の線路である!! たまたま国道21号から入った道が旧美濃路で、すぐにその駐車場の場所が分かった。駐車場のオーナーを訪ねて取材許可をもらい、写真を撮らせてもらった。
そして、この地が「船町」であり、この道路の中央に運河が流れていたことなどを知ることとなった。
手術をしてから、昼間の車の運転は厳しいものがあり、ワーゲンを運転することもほとんどなかったが、10月27日は長男が編集している雑誌「Street VWs」のイベントの日では、出かけないわけにはいかない。
次男はPorsche 924で高速利用だが、我が夫婦は'65 ビートルで2泊の、のんびり下道ドライブである。
深夜は私が運転したが、和田峠を越え、夜が明けるころにはトロッ子さんとドライバー交代。天竜川沿いに下りだすと飯田線の電車としばらく並走を助手席で楽しめた。
飯田市に入ると国道153号から左に折れて、県道251号で国道152号へと出る。そして着いたのは遠山森林鉄道。客車が運材台車を履いたというので見に寄った。事前に知人に連絡をして取材許可を得ていたから、KATO WORKSも車庫から出してあった。
お昼は道の駅 遠山郷。その後、旧街道沿いの米屋さんの「新橋」さんに顔を出して、手押しトロッコ軌道が健在なことを確認する。
ワーゲンのイベントは豊橋市のVWグループ本社だから、豊橋駅近くの東横インに宿泊。早い到着で、ホテルを出て豊橋鉄道の路面電車に乗りに行く。大昔に仕事でこの辺りの電車道を営業車で走っていたが、久しぶりであり、乗るのは初めてである。
豊橋駅前から乗った電車は古い部類だったが、意外と乗り心地が良かった。線路がこんな感じでクネっているのに。
向かった先は車庫のある終点の「赤岩口」。電車を降りると線路の本当の終点部分を見てから、車庫を覗く。車庫の脇には小さなトロッコが置いてあった。
車庫を眺めているうちに暗くなり、次の豊鉄の電車は夕日の中を走ってきた。久しぶりにローカルな電車に乗って楽しい楽しい。楽しかった。
10月28日はVWグループ本社でのワーゲンイベントに参加してくると、浜松の東横インへ宿泊した。部屋からは遠州鉄道は見えなかったが、ホテルの廊下の端からは良く見えた。
浜松の東横インを出ると、遠鉄の終点「西鹿島駅」へと向かった。そう、もちろん駅脇の製材所跡に残るレールである。ここでも運よく、こちらのお孫さんと出会い、お母さんに電話していただき、お祖母ちゃんに連絡を取っていただき、取材許可がいただけた。
しかし、ここは興味深い線路である。軽便鉄道時代の軌道跡に当たり、その後は西鹿島駅の貨物の仕分け場で手押しトロッコ軌道が敷かれ、インクラインもあったらしい。製材所はその時のトロッコ線路を流用したのではないだろうか。
西鹿島に来たら、二俣である。西鹿島駅前で昼食を摂ると、二俣のお米屋さんへ。そう、古いガソリン給油器のあるお店である。
一部は公開禁止であったが、いい感じで取材をさせてくれた。そのうちにご主人が帰ってくると「私も1969年に新車でワーゲンを買ったんだよ」とワーゲン話もしてくれた。
最後は、11月24日の笠間人車軌道。120キロ程度なので、トロッ子さんの運転も問題なし。私は早朝、薄暗い時間の運転を担当した。
当日は前夜からの雨であったが、人車の運転会は開催され、みんな雨も忘れて楽しんでいた。
帰りは稲田駅に寄り、駅前周辺を歩き、昔の石材運搬軌道の痕跡を探してみたりした。
まあ、7月の手術以降は、あまり出かけなかったということだ。とりあえず、仕事用のめがねの処方箋を今日貰ってきたが、まだ手術後の眼には慣れていない。早く慣れてくれないと、仕事ができないので困るのだが。
2019年12月27日 信沢あつし