2021/09/25 魚が帰って来た前橋 馬場川
Maebashi Babakkawa where the fish came back.
昭和の残り香 信沢あつし
Smell of oldies. A.Nobusan
昭和の残り香 信沢あつし
Smell of oldies. A.Nobusan
前橋市街地、商店街を横切るように流れる馬場川。「ばばっかわ」と呼ばれている。私も小学生時代、昭和40年前後にこの辺りで良く遊んだのだが、ここで自然の魚を見たことがなかった。それどころか「ドブ川」のイメージだった。
2021年9月25日 撮影
ところが、今や馬場川に自然の魚が帰ってきているのである。そして、明らかに水も奇麗なのだ。
2021年9月25日 撮影
気が付いたのは昨年、2020年の8月のようだ。2019年6月末に定年退職をし、その後目の手術が1年以上続いたのだが、その頃から毎週土曜日は商店街を横切るように歩いて青井食堂で昼食をしている。
2021年9月4日撮影
毎週馬場川を横切るようになって、魚がいるのに気付いたのである。「あ、ハヤだ」と写真を撮った。その写真を居酒屋で見せると、これは「婚姻色が出てるからウグイ」ですねと。
2021年9月4日撮影 馬場川沿いの濃いピンク色のサルスベリ。
馬場川沿いは遊歩道となり様々な花が咲く。そんな花に、ついつい目が留まり歩いているうちに魚が目にはいって来たのである。
2021年8月28日撮影 馬場川沿いの淡いピンクのサルスベリ
良く見かけたのはジャズ喫茶のダウンビートのところ辺り。時折、ジャズのライブが聞こえてくる中、魚たちは気持ちよさそうに泳いでいる。
2021年8月28日 馬場川沿いの白いサルスベリ。
ドブ川のような馬場川を奇麗にし始めたのは昭和50年頃かららしい。中央通り商店街近くの公衆トイレの付近にガラガラと回るゴミ収集の網が出来たのを覚えている。
2021年8月21日撮影
その後、きっとそれも昭和の時代だったと思うが、一時だけ錦鯉を泳がせた時があった。ただ水がなくなる時期があるので、それを小町のおやじさんが大きな水槽にすくい上げてくれていた。だから、それは長続きはしなかった。
2021年5月29日 撮影
そんな人工的に川を美しくしようということは行われなくなってしまったのであるが、今や勝手に魚がやって来て泳いでいるのである。素晴らしいことだ。
2021年4月24日
時には、天気の加減や、水が濁り魚なとで魚が泳ぐ様子が見られない時もあるが、水が奇麗に見える日には、沢山の魚が泳ぐのを見ることができる。
2021年1月23日 撮影
ただ、我が家の前を流れていたドブ川と同じで馬場川も用水路であるから、時折水の流れがなくなり川底がカラカラに乾く。カラカラに乾いてしまうのであるが、水が流れ出すと、どこからともなく魚がやって来る。
2021年2月12日撮影
2020年10月5日には水がなかった馬場川だが、10月10日には戻って来ていた。
沢山の魚が泳いでいるのだが、人影が突然現れたり、大きな音がすると、さっと橋の下に隠れてしまう。足音をさせないように、水面に影が映らないように、そっと馬場川を見て欲しい。水が流れていれば、愛らしい姿を見ることができると思う。
そして、街中の小さな川に自然の魚が泳ぐ光景は、前橋市の自慢だと思う。
2020年10月10日撮影