2020/01/09 前橋初市「だるま市」

“DARUMA ICHI” is the first market to be opened in Maebashi City in 2020.

昭和の残り香 信沢あつし

Smell of oldies. A.Nobusan

1月9日は朝の達磨供養が終わると1617年(元和3年)に始まったという初市「だるま市」に向かった。天気は良かったが、平日の木曜日ということもあり、 そう混雑はしていない。

まだ、午前中であるということもあるが、まだ達磨を並べていたり、熊手を飾っていたりする店も目についた。

前橋の初市は「だるま市」であるが、年々達磨は少なくなり、集まる人たちの多くも出店が目的である。

暖冬の2020年であるから、赤城山にも雪がない。雪の降る気配もない陽気が続いている。

思い起こせば、子供の頃、昭和40年ぐらいまでは、とにかく達磨がたくさん並んでいて、国道50号線の国道17号側から、駅前通りの五差路の中まで達磨が並べられていた。

当時の父親は大工をやっており、自営業であるから毎年達磨を買って来て、墨をすると、願をかけて毛筆で片目を入れていた。

大工となった父親も、当時は東電のサラリーマンの方が良いと思い、試験を受けて受かっていたということであるが、結局は家業を継いだ。

そんな父親の世代から、サラリーマンが増えてきた。当時は沢山の自営業者がいて、達磨を買ったり、熊手を買ったり、招き猫を買っていたと思うが、今は大半がサラリーマンであり、商売繁盛の達磨も会社で代表して1個である。

国道50号線の南側、ビルの陰になるところは午前中から電燈を点けていた。

達磨を買っていくのは年配が目についた。

男の子がお母さんに連れられてスマートボール、いやアレンジボールというのだろうかをやっていた。かなりアナログなもので、お店のお姉さんが、目で見て「何個並んだね」と商品をくれるらしい。

前橋中央通り商店街の入口ではじゃがバターが暖かそうな蒸気を上げていた。

木曜日ではあるが、午後1時頃には、この人出。ただ、冷静に見れば例年より少ない感じであり、土日と重なった場合とは比べ物にならない。

前橋のお祭りの時は、青井食堂で遅いお昼を食べて、焼きそばをお土産に持ち帰るのが、最近の我が家の恒例。

キリンラガービールと、つまみはハムカツ。そしてトロッ子さんはチャーハン。これを二人でシェアする。

お祭りの日はお客さんが入るので、青井さんの旦那さんも仕事を休んで手伝いをするが、今年は手を左右に振って「全然、だめ」などと言っていた。