オレはボンバー三蔵だ

今の日本経済は閉塞状態で、政治家やマスコミ、エコノミストなどの言うような方法では景気など全然回復しそうも無い。あんな連中の言葉をまともに信じていたら日本は再起不能。もはや彼らの言う「常識論」など信じない。非常識でなければ、ちゃぶ台をひっくり返さければ日本は変わらない。そんな思索の旅に三蔵と悟空が出発します。さて。

■ 三蔵の「非常識を宣言するぜ」

俺はボンバー三蔵だ。いちおう坊主ってことになってるが、そのへんの坊主とはわけが違うぜ。腐った日本に爆弾の雨を降らせてやろうってんだ。ついでにお経もあげてやらぁ。ところで、政治家も官僚も評論家もマスコミも、いい加減にしろよ。バブル崩壊以後、常識人とか言われてる連中が、常識ある政策ってのをやってきたが、根本的には変革なんか何も出来てねぇじゃねえか。お前ら常識人にまかせても日本経済は復活するどころか、ますます沈んでお陀仏だ。お前ら言葉遣いが丁寧なだけで、本当は実力なんかぜんぜんねえだろ。脳味噌あんのか。こうなったら常識なんかクソ食らえだ。閉塞した社会は、非常識と破壊の中でこそ活路が見出されるってもんだろ、なぁ兄弟。

俺は非常識だ。もちろん頭が狂ってる方の非常識じゃねえ。筋が通ってなきゃだめだ。それに非常識ってのは常に前向きでなきゃあな。攻撃的で、恐れを知らない度胸のよさが肝要よ。行き過ぎがなんぼのもんじゃ。無責任は大いに結構。「責任ある言動が大切」など偽善にすぎんだろ。そもそも言動にどう責任取るってんだ?そんなもんは玉なし野郎の逃げ口上よ。

そんでもって理屈ってのは常にビジョンの実現のためにあんだぜ。理屈に基づいてビジョンを考えちゃおしまいだろ。じゃねえと、理屈の範囲の中でしか物事を考えられねぇようになっちまうってこった。理想が矮小化すんのよ。ビジョンを掲げて既成の理論を破壊し、新たな理論を構築する。それが政治家の役目じゃねえのか?学者やマスコミの務めじゃねえのかよ?

つーわけで、お前ら常識人にはまかせらんねぇ。非常識を宣言するぜ。もちろん、セリフ回しも非常識でなきゃあな。経済の話をするにはおもいっきし非常識なセリフで行くぜ。あばよ。

■ 悟空の「従者の愚痴」

私は三蔵の従者の悟空です。え?ご主人様の事ですか。はあ。あの方は今でこそすっかり壊れてますけど、失業するまでは常識の塊のような方だったんです。いえ、ホント。勤めていた宗教法人でナンバー2にまで登り詰めたんですがね、いやーその当時は、それはもう、絵に描いたように常識的なことばかり言って威張ってましたよ。

ところが、その宗教法人の教祖が違法に集めた金を持って女と国外逃亡したため、宗教法人は倒産、失業してしまったんです。おかげであの方はすっかり魂の抜け切った亡霊のようになっちまいましてね。それでふらふらと職業安定所に行ったらしいんですが、そこで「あなたの年齢なら月給10万円の仕事ですら難しいですね」とか言われて3日間寝込んでしまったんです。私としてはそのまま永久に眠り続けていてほしかったんですがね、なんと4日目に悟りを開いてしまったんですよ。

まいりましたね。「時は来た、俺はガンダーラを目指す」とか叫んで、やおら布団を跳ね除けて立ち上がった時は、こいつはヤバイと思って、如意棒で突き倒そうかと思ったんですが、いちおう命の恩人ですからね。それにしても何の因果でこんな辛気臭い坊主に助けられちまったのでございましょう。これがヒルズの金持ちにでも助けられていたら、今頃、酒池肉林のウハウハ生活だったのかも知れないのにですよ。ホント私って不幸ですよね、皆さん。