第19号

第19号編集後記

*今年の清明節は四月5日である。この日は墓に詣で、墓を掃除し、墓前に供養の品を並べ紙銭を燃やす。紙銭とは冥銭のことで、わら半紙状の紙に円形方孔の形をいくつもハンマー状の工具で叩き込み作ったものや、人民銀行紙幣に似せて印刷した一億元、十億元などの高額面のもの、時には一万ドルなど米ドル札に似せたものなどがある。金や銀の紙で作った明清時代の量形のお金もある。墓前で、例えば亡くなった父に対し「お父さん、たくさんのことはできませんが、どうぞこのお金を受け取ってください」と墓に参った家族は口々に言いながら燃やす。「あの世」デ父が経済的に困らぬようにとの家族の思いからだ。しかし、墓が近くに無い人々も都会には多い、彼らは行きたくても墓までは行けない。そこで、彼らは道路に一箇所を欠く大きな円を描き、その円の中で紙銭を燃やす。欠けた方向に墓がある。夜、道路で燃やされた紙銭の灰は各道路で翌朝まで風に舞う。

以上、後記に代えて、中国らしさの一端を紹介させてもらいました。

(加藤正宏)


*編集部の醍醐味は苦労と冊子完成までのプロセスにあります。

別件。この3月に北京へ行ってきました。盧溝橋、抗日戦争記念館、抗日彫刻園を見ました。抗日彫刻園では日本軍の残虐行為の事実をが刻まれた何百というコンクリート製の鐘状の記念碑を目にしました。本多勝一氏の「中国の旅」と共に、今日に生きることの自覚を迫られた日日でした。(3・30)

(中道秀毅)


*日が長くなった。ようやく長い冬が終って春を迎えている。そしてこの長い冬のような編集作業も皆様の手に渡り春を迎える。そのとき全てが報われる。『あぁ、一つ仕事が終った。』でも次の編集作業が待っている。私の中には冬と春しか季節がない。次回は必ず全員の原稿をっ!!!

(丸山羽衣)


*やっと天気予報で零下の気温を見なくなった今日この頃である。本来はやさしいはずの編集長がだんだん鬼の編集長と化していくのではないかと心配しつつも、皆さんの多大なご協力を得て、2004年度第2号、通算19号の発行の日を迎えたことを心から喜びたい。しかしながら卒論指導と弁論大会出場者指導とこの編集作業の三重奏ははきつい。まさに忙死了!

(中道 恵津)