瀋陽日本語文化セミナー
日中友好の促進のために瀋陽日本人教師の会ではセミナーを企画・発信しています。
2011年度 第6回 林 利彦博士 「人間生物学 」
瀋陽薬科大学教授
2011年10月15日 瀋陽市図書館ホール
2008年度 第5回 松本盛雄氏 「日中両国の文化的な違いと相互理解」
在瀋陽日本総領事館総領事
2009年6月13日 在瀋陽日本総領事館
伊藤忠商事株式会社 瀋陽兼ハルピン事務所長・前瀋陽日本人会会長
2008年11月8日 在瀋陽日本総領事館
2007年11月10日 在瀋陽日本総領事館
講演要旨
「男はつらいよ」と言う日本の映画史上燦然と輝く山田洋次監督によるフーテンの寅さんの映画のタイトルを借りて講演をします。
男と女は性染色体や性器が違うだけではなく、脳(心)が違って作られています。この発達形成はホルモンによるので、ホルモンに似た化学物質の影響をもろに受けます。
人が体内で胎児として出来る時には最初は男女双方の生殖原基があること、
男の場合にはY染色体のSRY遺伝子が働くと生殖原基から精巣が出来ること、その精巣がテストステロンという男性ホルモンを出すので男子の生殖器ができあがること、
女子はホルモンの作用を受けない時は生殖原基が卵巣になり、女子の生殖器ができあがること、
脳は元もと女性の脳で、男子の場合には男性ホルモンの影響で脳が男の脳になること、
このようにホルモンと受容体の精妙は相互作用で生殖器ができあがること、そして脳が出来ること、
この働きを阻害するものがあると、正常な生殖器も正常な脳も出来ないこと
この働きを邪魔するものとして環境ホルモンが近年大きくクローズアップされていること、
精子の形成も男性ホルモンが必要で環境ホルモンの影響を受けること、
以上の話しをします。
男は、男として生まれるのも、男 として生きるのも、大変なのですよ。
2006年度第2回 野崎 勉氏 「共生循環型社会をめざして」
東北大学教授
2007年5月12日 ノースメディアビル
講演要旨
いよいよ、二十一世紀に入りました。とりわけ、二十世紀は人類がかつて経験したことのない変革の世紀であり、科学技術が急速に発達し、それが人類に与えた恩恵は生産、輸送、情報、生活関連など測り知れないものがあります。そして、こうした科学技術文明の発達は、まだまだ留まることはありません。一方、これは、科学技術とは無縁の人類以外の生物にとっては、最悪の受難の時代でもあります。
粗大ゴミで代表される大量消費時代の中で、地球温暖化、オゾン層の破壊、水質汚染、酸性雨など、環境問題はもはやイデオロギーや国家を超越して、地球全体の問題として考えなければならないときが来ています。科学技術はそれを享受する人々の総意によって発展してきました。地球環境に優しい技術も、また、人類の総意によって生み出されねばなりません。先進国はこれまでは地球に厳しい国であり、発展途上国は今までは地球に優しかった国なのです。
私たちの生活の中でも、日々、多くの資源とエネルギーを消費しています。この美しいかけがえのない地球を守るには、一人ひとりのこころがけが必要です。本講座が少しでも地球へのいたわりがますます深くなる一助となるよう、特に今回は、地球温暖化と沙漠化についてお話します。
在瀋陽日本総領事館文化担当領事
2006年12月16日 在瀋陽日本総領事館