『実践アジャイルテスト』第02章のコメント・疑問

第2章 アジャイルテスターのための10の原則(P19)

2.1 アジャイルテスターとは?(P20)

「アジャイルテスターとは、変化に対応し、技術担当の人や業務担当の人たちと共同作業でき、テストのコンセプトを理解して要求を文書化し開発をリードできる、プロフェッショナルなテスターです。」なるほど。

でも疑問があります。「テストのコンセプトを理解して要求を文書化し」とはどういうこと?さまざまなテストのコンセプトをよく理解していて使いこなすことができる、と言いたいのでしょうか?また、要求をなぜ文書化するのでしょうか?要求は、実現されているかどうかが明確になるなんらかの方法で記述されるべきとは思いますが。「要求を理解してテスト化し」なら分かるのです。(やまもと)

原文:We define an agile tester this way: a professional tester who embraces change, collaborates well with both technical and business people, and understands the concept of using tests to document requirements and drive development.

(bleis-tift)

「心構えがなくては、スキルは意味がない。」

「テスターは顧客重視である」

2.2 アジャイルテストの考え方(P20)

「アジャイルテストの考え方は、結果重視、職人気質、共同作業的、短期間でビジネス価値を提供することについて貪欲に学び情熱を持つという考え方」(ヤマモト)

P.21 「アジャイルテスターは開発者や顧客チームを支援し、起こり得る課題に対応します。テスターが提供する情報はチームの振り返りを促し、何が起きていて何が起きていないかが分かります。」 テスターはファシリテーター的な役割もするのか? (You&I)

前の文とつながっているので、「テスト以外のこともしますよ」くらいの意味かと。(bleis-tift)

2.3 アジャイルの原則と価値の適用(P21)

価値に基づいて実際の取り組み(プラクティス)を行うときに、価値とプラクティスの橋渡しになるのが「原則」という考え方ですね。(ヤマモト)

→リーンソフトウェア開発の本では、「『原則』がある分野についての指針となる考えや洞察であるのに対し、『プラクティス』は、原則を実行する為に何をするか、である」とあります。原則を実践する為により良いプラクティスを選ぶ、というのになるほどと思いました。 (You&I)

2.3.1 継続的にフィードバックする(P22)

最後の段落、ITS/BTSとCIツールが連携して自動化できそうな感じ。(bleis-tift)

2.3.2 顧客へ価値を提供する(P23)

P.23 「ハッピーパス」 聞いた事のない用語ですね。 (You&I)

→「正常系」ということでしょうか?(岩井)

→本家Wikipediaには解説がありました。 「happy path」エラー等が発生しない正常系のテストの事のようですね。 (You&I)

「"ハッピーパス" テスト -馬 -クーポン -パスケース」でぐぐってみた

http://www.google.co.jp/search?hl=ja&q=%22%E3%83%8F%E3%83%83%E3%83%94%E3%83%BC%E3%83%91%E3%82%B9%22+%E3%83%86%E3%82%B9%E3%83%88+-%E9%A6%AC+-%E3%82%AF%E3%83%BC%E3%83%9D%E3%83%B3+-%E3%83%91%E3%82%B9%E3%82%B1%E3%83%BC%E3%82%B9&aq=f&aqi=&aql=&oq=

2.3.3 対面でのコミュニケーションを可能にする(P24)

P.24 「顧客と開発者が共通の言葉を持てるようにする」 ここでもファシリテーターというか橋渡し役の話。(You&I)

DDDにおける「ユビキタス言語」ですね。(bleis-tift)

2.3.4 勇気を持つ(P25)

P.26 「他者の失敗を許す勇気も必要です。それが失敗から学ぶ唯一の方法だからです。」 なので早めに失敗を経験する事が重要である。のは分かりますが、失敗の指摘ばかりしていると信頼されなくなってしまったり・・・。 (You&I)

ここでは「失敗を指摘しろ」とは言っていないので、失敗の指摘をある程度機械任せにしてしまえばいいと思います。そのうえでの、失敗を許す勇気。(bleis-tift)

2.3.5 シンプルを心がける(P26)

Simple is best. コードや設計をシンプルにする事で、テストしやすくなる。に繋がるのかと思います。 (You&I)

P.26 「ツールはシンプルなスプレッドシートやチェックリストで大丈夫です。」そんなツールで大丈夫か?(bleis-tift)

2.3.6 継続的な改善を実践する(P27)

2.3.7 変化に対応する(P28)

P.28 「アナリストがいるチームもあります。」 アジャイル手法の書籍ではアナリストが良く出てきますが、具体的に何をしている人かあまりイメージが湧かないですね。(You&I)

2.3.8 自分を律する(P29)

2.3.9 人に焦点を当てる(P30)

P.30 「アジャイルチームは安心すべきで、ミスを非難されることや仕事を失う事を恐れる必要はありません。」 個人的は話になりますが、先程の勇気を持つでも話しましたが、指摘のつもりが非難になっていたのか、それともそう捉えられてしまったんでしょうかね?個人的にはコミュニケーションが苦手なので。 (You&I)

ミスに対してチーム全体の問題と捉えられるのが、理想的なチームと考えます。なので、標題の「人に焦点を当てる」は、「人と人の相互作用に焦点を当てる」ということを言いたいのだと理解しました。(岩井)

アジャイルチームの場合は「指摘を非難と取られない土壌」があるような気がします。そうでない場合は割と難しいような・・・?(bleis-tift)

2.3.10 楽しむ(P31)

2.4 付加価値を与える(P31)

P.31 「アジャイルテスターは、従来のウォーターフォール型のプロジェクトのテスターに比べて、より統合されたチーム指向のテストのアプローチを取ります。」 テスターさんは臨機応変でスーパーマンですね。(You&I)

P.32「危機:あなたは『真』のチームの一員ではない」:ここに書かれているとおりに自ら状況を打開できるテスターは現実にはなかなか居ないのでは。大抵はPMのチーム構築能力に依存するところが大きいかと思います。(岩井)

この本は「テスト」に焦点を絞っているので、他のメンバーが何をすべきか、どうふるまうべきかについてはあまり書いてないと考えた方がいいでしょう。多能工の一員としてのテスターという見方をすればいいと思います。(bleis-tift)

2.5 まとめ(P33)

この章全体の感想としては、「アジャイルテスター」とは「PMになり代わり、プロジェクトの実行局面を指揮する人」といった印象です。(岩井)