『実践アジャイルテスト』第01章のコメント・疑問

原書

2008年の年末に出版されている。

http://www.amazon.co.jp/dp/0321534468

日本語版への序 (vi)

vi 「日本IBM株式会社の翻訳チーム」 IBM社ではAgile@IBMとして社内向けにアジャイル開発やリーン開発を導入している。 (You&I)

マイク・コーンのメッセージ(xxi)

「アジャイルな見積りと計画づくり」の著者ですね。あいかわらずたとえ話にキレがありませんが(それはいいとして)、「製品に品質を組み込む」というのはトヨタ生産方式などでも「品質を作りこむ」というような言い方をすると思いますが、そのことなのだろうと思います。(ヤマモト)

「W・エドワーズ・デミングが提唱した有名な14のポイント」 PDCA/PDSAサイクル(Deming Wheel)でも有名ですね。 (You&I)

    1. 長期に渡って必要とされる企業となる。

    2. 遅れやミス、欠陥品、質の悪いサービスは受け入れられない。

    3. 欠陥を発見する為に検査するのではなく、製品を作る過程で品質を作り込む。

    4. サプライヤの選定は、誠実さと信頼に基づき長期的な関係を確立し、費用を抑える。

    5. 生産やサービス提供のシステムを改善する為、絶えず努力を続ける。改善は一度で終える作業ではない。

    6. 訓練を制度化する。作業者だけではなく管理者も訓練を受ける必要がある。

    7. リーダーシップを育てる。管理者の仕事は人々がより良く仕事できるように手助けし、作業者の邪魔になる事象を取り除く事である。

    8. 恐怖感を持たせない。良い仕事をする為には身の安全を感じていなくてはならない。

    9. 部署間の垣根を壊す。部署の枠を超えたチーム作り。個人評価等のチームワークを乱す事をしない。

    10. スローガンや説教、到達目標の使用をやめる。欠陥や低生産性の原因は人ではなくシステムである。

    11. 作業者への数量的なノルマや管理者層の数量的目標をなくす。開発チームへの身勝手な締め切り設定をやめる。

    12. 技術者の誇りを奪う制度をなくす。

    13. 全員に対して教育と自己改善を奨励する。

    14. 変化を遂げる為の行動を取る。実際の行動によって変化が導かれる。

「短期の反復」 ・・・本書では「反復」という言葉で統一されていますが、通常は「イテレーション」やScrumなら「スプリント」と言われるものですね。 (You&I)

P.13で「イタレーション」と言う言葉が出てきていますが、これは表記の揺れ?

ブライアン・マリックのメッセージ(xxiii)

ソフトウェアテストのスペシャリストで「アジャイルソフトウェア開発宣言」にも名前を連ねている人ですね。(ヤマモト)

序文(xxv)

なぜ本書を書いたのか?(xxiv)

「ビジネスが理解できるテストを利用してビジネスの価値を提供」これはアジャイル開発の本質(のひとつ)ですが、そのために、「効果的なテストを行うことに責任あるすべての方」のために本書は書かれている、という理解でいいのかな(違っていれば先々わかるとは思いますが)。(ヤマモト)

本書はどのように記述されたか?(xxvii)

2週間の反復によるリリース計画、各章をソース管理ツールで管理、等々。アジャイル執筆ですね。(ヤマモト)

「マインドマップを各章の冒頭の一部として採用しました」 枝や幹のような表示ではなかったので気が付いていませんでした。 (You&I)

本書の読者

どの問いに共感しましたか?僕は「アジャイルテスターとはなんですか?」と「二週間の反復にテストはどのように対応することができるでしょうか?」です。(ヤマモト)

「非機能要件(~性テスト)」と「監査上の要求」です。アジャイル開発でどのように解決するのか興味あります。(岩井)

参加者の皆さん全員にどれに該当するか自己紹介というかポジションマップ的に話しをしてもらったら良いかと思います。 (You&I)

本書の利用方法(xxx)

各部がどのような目的で書かれているのかの説明があります。読み進める上で、ここは一読した方が良いかなと思いました。 (You&I)

謝辞

これ読んでません。(岩井)

著者紹介

しかし序文が長いですね!(ヤマモト)

-------

第1章 アジャイルテストとは(P3)

「局面化アプローチ」ってなんでしょう?(序章xxxの中盤にも「従来型の局面によるアプローチ」というフレーズが出てきます。)(ヤマモト)

1.1 アジャイルの価値(P4)

「アジャイルマニフェスト」 アジャイルソフトウェア開発宣言とも言われます。 (You&I)

本書では、アジャイルマニフェストに準ずる姿勢・態度という意味で、広く「アジャイル」という言葉を使います、と。(ヤマモト)

1.2 「アジャイルテスト」とは?(P5)

5ページ「アジャイルプログラマは、品質の高いコードを書くためにテスト駆動開発(略)と呼ばれるものを使います。」そうなの?(bleis-tift)

「テストタイプ」って何?「さまざまなテストタイプが必要」→「さまざまな種類のテストが必要」くらいに思っておけばいい?(bleis-tift)

→http://jstqb.jp/syllabus.html (ISTQB テスト技術者資格制度 用語集) に説明有り。

6ページの最後の行からが、「アジャイルテストとは何か」の表明なのでしょうか。アジャイルテストとはビジネス(顧客価値)に正対している、学習と改善を旨とする、あらゆるタイプのテスト。(ヤマモト)

1.3 アジャイルチームにおける役割と作業(P7)

1.3.1 顧客チーム(P7)

顧客チームは「ビジネス」面のひとたち。テスターはそれをテストの観点から支援する。(ヤマモト)

1.3.2 開発チーム(P7)

コード開発に関わる人はすべて開発者。テスターも開発者。(ヤマモト)

1.3.3 顧客チームと開発チームの相互作用(P8)

ビジネス観点からのテストを書き、テストを自動化することに責任を持つのがテスターという役割。(ヤマモト)

専任のテスターを置かないチームの場合、誰が「テスター」の役割を担うべきか?(岩井)

1.4 アジャイルテストは何が違うのか(P9)

1.4.1 従来型のチームでの作業(P9)

従来の(つまりウォーターフォール型の)やり方では、テストは最終工程なので、検出した問題から品質改善を行う時間がない、結果としてやっつけの仕事をせざるを得ない、ということでしょうか。かなり同感です。(ヤマモト)

Quality Boss、略してQB・・・(bleis-tift)

1.4.2 アジャイルチームでの作業(P10)

「地域的に分散しているチーム」:顧客と開発チームが別の場所に存在するケースが現実には良くあります。(岩井)

1.4.3 従来型テストVSアジャイルテスト(P12)

探索的テストはアジャイルの世界では一般的なんでしょうか?(岩井)

1.5 チーム全体アプローチ(P15)

P.15 「アジャイルでは、テスターや品質保証の人達だけが、品質に責任を持っている訳ではありません。「組織の壁」は気にせず、最高の製品を作り出せるスキルと要員だけを考えています。」 アジャイル開発では多能工を目指すが、専門性がなくなる訳ではないと思います。また「要員だけを考えている」の部分はちょっと意味が分からなかった。 (You&I)

「組織の壁」を気にせずに・・・と言っていることから、「とにかく最高の製品を作り出せるスキルと人材」を考えなさい、ということなのかな、と。前半に関しては、専門性はいらないと言っているわけではなく、「テスターや品質保証の人たちだけが、品質に責任を持っているわけではありません」ということで、むしろ多能工を目指せ、と言っているように思いました。(bleis-tift)

P.15 「テスターは開発者、顧客チーム、その他のチームのスペシャリストと共同作業をします。」 自分の勝手なイメージですが、テスターと顧客ってあまり接点がない気がします。(You&I)

テスター自体は顧客に近い感覚を持っていないといけないような気がするので、割と顧客の近くにいるべきな感じはします。現実問題は置いておいて。(bleis-tift)

P.15 『アジャイルチームにいる人はみな「テスト好き」』

P.16 『アジャイルとは品質のこと』

(ヤマモト)

逆に言うと、テストが嫌いな人がいるチームはアジャイルチームではない、と。後者はノーコメント。(bleis-tift)

1.6 まとめ(P17)