私の時間割」

2023年度アフリカ地域専攻オープンキャンパス・トークセッションの記録

トークセッションの目次
1. 担当教員から4年間の授業について

2. 各学年の学生から

時間割の紹介

おすすめの授業

学年ごとの特徴 など


最初に、国際社会学部全体で共通のカリキュラムの流れについておさらいしておきましょう(スライド1)。学部1~2年次には基礎科目と地域科目、専攻言語を学ぶ言語科目を中心に学科に相当する「地域専攻」単位での授業がメインになります。

学部2年次の春学期に、3年次以降に所属するゼミ分属があり、これによって次年度以降に所属するコースが決まります。3年次以降は各コースで提供される専門科目とゼミでおこなわれる専門演習を中心とした授業がメインになります。

4年次は卒業研究を完成させるための時間が多くなるでしょう。

スライド1

アフリカ地域専攻のカリキュラムについてより詳しく説明します(スライド2)。

学部1年から2年の春学期まで、「アフリカ地域基礎」3科目が必修になっています。これらはアフリカ地域専攻担当の専任教員によるアフリカ研究への導入的な内容で、アフリカの地理や歴史を中心に基礎的な知識やものの見方を身につけます。

アフリカ地域の専攻言語は英語で必修の授業が用意されています。アフリカ地域の英語の授業は北アメリカ・北西ヨーロッパコースなどの英語の授業とは別に開講され、英語そのものの習得・語学力の向上とともに英語という道具を使ってどのようにアフリカを理解できるかということに主眼が置かれた内容になっています。

具体的には、1年秋学期には、南部アフリカ12か国の駐日大使によるリレー講義があります(スライド3)。2年次では、欧米圏で使われているアフリカ研究の標準的な教科書を読んだり、アフリカ人によって書かれた文学作品を取り上げて、アフリカ各地のピジン英語やフランス語圏アフリカにおけるフランスや現地語と混ざり合った文章の読解に挑戦します。

スライド2

スライド3

3年次以降は、各々の関心に基づいて授業をとっていくことになりますが、3コース全てにアフリカ地域で研究をしている教員がいますので、たとえばアフリカの自然と社会、ジェンダーと開発、アフリカの現代思想、アフリカの政治経済、平和構築、国際協力などのテーマについて学ぶことができます。

他のコースの気になる授業を履修することもできますし、副ゼミ制度を活用してコースをまたいで2つ以上のゼミに参加して学ぶこともできます。

スライド4

在学中の留学も盛んです。アフリカ地域専攻では、派遣留学を中心にアフリカ諸国への留学に力を入れていますが(スライド4)、アフリカ以外の地域に留学する学生も大勢います。

アフリカ諸国からの留学生の受け入れをおこなっているので、府中キャンパスに居ながらにしてアフリカの同世代の若者と交流したり、関係を築くことができます。

(大石高典・坂井真紀子)

2. 各学年の時間割紹介

アフリカ地域専攻1年の櫻井みさきです。今回は、アフリカ専攻でどのような授業が開講されているのかについて、アフリカ専攻の1〜4年生の皆さんに、実際の自身の時間割をもとに解説していただきました。

 

アフリカ専攻の必修の授業や、おすすめの授業、ゼミなど実際に受けている先輩たちだからこそ言える生の声を知ることができますよ。2、3、4年生のお話は私も知りたい...!

1年生の時間割

スライド5

1年の明田華です。1年次の春学期履修例をご紹介いたします(スライド5)。最初に私は教職課程履修のため他の1年生に比べて授業を取りすぎていることをご了承ください。

 

1年生は専攻言語の英語が週に5コマあります。英語をツールとして使用するためのアカデミックなライティングやリスニング、プレゼンテーションを行う基礎的な授業や英語でアフリカについてやオセアニア地域と合同で国際問題について考える授業などがあります。基本的に英語で開講され、ディスカッションや発表も全て英語で行うため、英語のインプットとアウトプットが同時にできる授業です。

 

2年次でゼミ選択をするための導入科目(薄ピンク)を履修する必要があります。3つのコースから様々な基礎授業が開講されており、自分の興味関心に合わせて、または興味を探すために自由に授業を組むことができます。おすすめの授業はIntroduction to Internatinal Lawです。英語開講で留学生も参加していた授業でしたが、学生が非常に積極的に授業に取り組む姿が印象的かつ刺激的でした。先生が授業の合間に質問を募集すると沢山の手が挙がり、国際法や問題を英語で議論するスタイルはなかなか他では見られないのではないかと思います。

 

また、教職課程では専門地域の授業とは異なる授業を履修するため留学生や他の専攻の学生と学年を超えて交流することができます。特にスポーツの授業は楽しく、英語や日本語で会話をしながらゲームを通して仲良くなることができました。他にも、GLIPというTOEICスコアでクラス分けされた英語力を養う授業ではレベルの高いディスカッションが度々行われ、日頃の英語学習により励もうと思うことのできる授業だと感じています。

2年生の時間割

スライド6

2年の松本晴菜です。私の2年生の春学期の時間割をご紹介します(スライド6)!

 

2年生からは、1年生の時に週5日あった専攻言語/英語(赤色で表示)の授業が週2日に減ります!ただ、その分だけ内容も実用的で、より奥深くなっていきます。1年生の時は、ライティングやリスニングなど、英語の基礎的能力を養う授業が比較的多かったですが、2年次では「英語を学ぶ」ではなく「英語でアフリカを学ぶ」授業が中心となります。

 

大石先生の「アフリカ研究のための英語」では、英語で書かれたアフリカについての学術書をみんなで協力して読んでいきます。かなりレベルの高いもので、なかなか手ごわい敵でしたが、得られる知識もその分たくさんありました。非常に有意義な授業でした!

 

また、2年生からは、導入、概論、専門科目のうちの概論科目(濃ピンク)の履修が始まります。導入科目より踏み込んだ内容となり、秋学期から履修が始まる専門科目を学ぶ上での土台を作っていきます。私のおすすめ授業は、木曜4限の教養外国語の授業「フランス語から見るアフリカ」です。アフリカ地域専攻の坂井先生が開講されている授業で、フランス語のアフリカ関連の記事を各自で調べ、授業でシェア&スクラップブックにまとめていきます。

 

1年次の「アフリカ地域基礎」の授業でも日本語で同じような取り組みをしましたが、それをフランス語でやるということで、フランス語能力の伸長と同時にアフリカをフランス語という新たな視座から捉えることができます。私が今まであまり注目できていなかったフランス語圏アフリカに触れる機会ももちろん多くなるので、個人的にとても学びの多い授業でした。

3年生の時間割

スライド7

3年の藤原萌乃です。私からは、3年次春の履修時間割の例をお見せしたいと思います(スライド7)。例に漏れず私も取りすぎなのですが(笑)。

 

3年生からはアフリカ地域専攻としての必修の授業がなくなります。その代わり、2年次に選択したゼミに所属し、自分の関心に合わせてより自由に時間割を組めます。私は現代世界論コースの文化人類学ゼミに所属し、西部アフリカについて研究しています。そのため、履修する授業も文化人類学やアフリカに関連するものが多いですね。また、1年生たちと一緒に火曜2限の地域基礎を履修し直しています。

 

金曜3限のゼミでは、論文の書き方の基礎を学びながら、ゼミ同期たちと関心を持っているテーマを持ち寄りディスカッションをしています。おすすめの授業は火曜3限「私たちのアナキズム」。アナキズムという思想について、映像や書籍を用いながら、様々な視点を通して奥深さと面白さを感じ取ることができます。

4年生の時間割

スライド8

4年の玉井遥です。私春学期の時間割についてご紹介します(スライド8)!私は、地域社会研究コースで、「人類学・フィールドワーク」を専門とするゼミに所属しています。

 

4年生では必修科目をほぼ取り終え、ゼミだけ履修していたり、週に2-3日だけまとめて授業を取っていたりする人が多くなります。私自身は、アフリカに関連した授業を3年次までにほとんど履修済みなので、今期は地域を問わずに人類学や地域研究の分野の授業を中心に取っています。

 

アフリカ地域専攻の学生でも、アフリカに関連したゼミに入る人もいれば、全く関係のない分野のゼミに進む人もいます。また、アフリカ地域担当の先生がいらっしゃる「地域社会研究コース」以外のコースにも、アフリカ地域を専門に研究している先生がいらっしゃいます。

 

卒論の進め方は、ゼミごとの指導方針によるところがかなり大きいですが、私の場合だと、春学期は文献調査や研究計画の検討を行って、夏休みまでにフィールドワークを進め、秋学期から本格的な執筆に取り組むという流れです。

スライド9

私以外の他の4年生の同期たちの時間割(4年・春学期)も見てみましょうスライド9

必修の授業は1・2年生までしかないので、3年生以降は人によって取る授業がだいぶ違います。大学に来てもなかなか同期と会えないのは少し寂しいですが、その分ゼミの友達と仲良くなれますし、同期から他の授業の話を聞くのも面白いです。


授業数が少なく余裕が出るので、空いている時間に卒業論文の研究を進めたり、就職活動をしたりアルバイトをしたりしています。

最終更新:2023年9月11日