横綱推薦基準制定以降、連覇は、北の湖が述べていたように、事前提示された基準としては必ずしも絶対的に昇進するものとはされていない時期はあった。しかし、結局のところ、制定以降の昇進例としては連覇での見送り例は未だ存在しない。
そこで、この基準を見送り不当ラインとして採用してよいのかを検討したい。
前述のように、この連覇は、横綱にふさわしい成績として優れたものであると考えている。
見送り不当ラインの考慮としては、一般的に優れた基準であるところの連覇が、例外的な見送りの余地を残さなくても不当でないものかどうかという問題になる。
今回は横綱推薦基準を前提としており、その明文が、昇進不当ラインと見送り不当ラインの双方を示すとなれば分かりやすいから、できる限り昇進不当ラインとして採用する方向性で考えたい。
そのようなスタンスを前提とすれば、やはり見送りの余地を残さなくても良いと思われる。連覇ということは、その2場所に渡ってより優れた成績の力士が出現しなかったということであり、この事実によって、大方の反対論の根拠への反論になると思われる。
そこで 、連覇を見送り不当ラインとして採用する。