本ページで検証するサイトについては青森県警から被害に関する警告が出ています。またこのサイトは「検証97」で検証した一連のサイトと極めてよく似ていて同じグループによるサイトと考えられ、海外の業者のサイトを自称しているもののサイトの記述は基本的に日本語のみで書かれていることなどから実際に運営しているのは日本のグループである疑いが濃厚です。
そして本文で説明しますが青森県警から出てきた警告での被害経緯の説明によればタスク型の詐欺と呼ばれる詐欺を目的としたサイトであるものと考えられます。タスク型の詐欺について公的機関から出ている警告を幾つかリンクしておきます。
▼副業を名目とした詐欺 (警視庁・SOS47)
「短時間」「簡単」などの甘言が掲載された広告が入口で、初期は儲けたように装い、のちに相手から「損失が発生した」「違約金を払え」などと言われ架空料金請求詐欺に発展します。
▼「タスク副業」で報酬が支払われるとうたい、実際には高額を送金させる事業者に関する注意喚起 (消費者庁)
▼スキマ時間に気軽に稼げる等とうたう副業トラブル!-簡単なタスクを行う副業でお金を払う??詐欺に騙されないで- (国民生活センター)
▼本サイトでの検証は名誉棄損に当たらないと考えます。→ 雑記1
本ページでは以下のサイトを検証します。
●HORIZON (ホライズン https://horizon-srv.com/index.php)
このサイトは2026年5月22日に青森県警の「事件・事故メモ」のページに出てきた詐欺被害の事例紹介に出てきたサイトです。この「事件・事故メモ」のページは2日を超えると記事が削除されてしまうので以下に画像を示して記述を書き出します。
■特殊詐欺警戒警報(八戸署)
令和8年4月3日、青森県内に居住する女性(30歳代)は、スマートフォンでThreadsを見ていたところ、「短時間で稼げる副業」という投稿に興味を持ち、LINEアカウント「副室長 竹中」を登録しました。竹中から、説明担当「菅詩織」のLINEアカウントを紹介され、菅からLINEメッセージで「投資サイトを操作して利益を上げる仕事です」と言われ、投資サイト「HOLIZON」を教えられました。菅から指示されて、同投資サイトを操作したところ、原資を支払っていないにもかかわらず、利益が上がっているように表示されました。すると、菅から金融担当「川島淳之介」のLINEアカウントを紹介され、菅と川島からLINEメッセージで「費用を多く払えば高額報酬が得られるイベントがある」などと言われました。そのため、指示に従い、暗号資産取引所「bitFlyer」で暗号資産イーサリアム(ETH)を購入した上、暗号資産ウォレット「SafePal」を利用して、4月22日及び27日、2回にわたり、時価合計522万5,308円相当のETHを指定されたアドレスに送信しました。その後、川島から「室長 徳永」のLINEアカウントを紹介され、徳永の指示で、投資サイトを操作したところ、LINEメッセージで「あなたは指示どおりにできなかったので、もうイベントには参加できない」「代理手続として、200万円支払えば再びイベントに参加できる」と言われたため、暗号資産取引所「bitFlyer」と「GMOコイン」で、ETHを購入した上、暗号資産ウォレット「SafePal」を利用して、5月1日、2回にわたり、時価合計193万5,446円相当のETHを指定されたアドレスに送信しました。しかし、送信後、連絡が取れなくなり、おかしいと思い、ネットで調べたところ、被害に気づき、時価716万754円相当の暗号資産ETHをだまし取られたものです。
さらに同じ被害事例に関するネットニュースの記事も出ていることに気が付きました。
▼「高額報酬が得られる」と暗号資産投資を勧められ…30代女性が716万円被害 青森・八戸警察署発表 (RAB青森放送/Yahooニュース)
勧誘が始まった日付 (2026年4月3日) や被害額 (716万円)、勧誘に使われていたLINEアカウントの名義、被害者が30歳代女性であること、そして青森県八戸署管轄など全てが一致しており、間違いなく同じ被害事例に関する記事です。
この被害事例ではSNSのThreadsに出てきた「短時間で稼げる副業」というネット広告を見て「副室長 竹中」というLINEアカウントに登録してしまったようです。さらに説明担当「菅詩織」のLINEアカウントを紹介され、「菅詩織」から「短時間で稼げる副業」の内容が「HOLIZON (HORIZONのスペルミス)」という投資サイトで指示通りに操作を繰り返して利益を上げる仕事という説明を受けたようです。さらに金融担当「川島淳之介」のLINEアカウントを紹介され、仮想通貨建てで入金すればさらに高額の報酬が得られるイベントがあるという説明を受けて合計522万5,308円分のイーサリアムを入金してしまい、さらに指示通りに操作できなかったとされて報酬を受け取ることが出来ず、さらに再度のイベント参加の為と称して193万5,446円分のイーサリアムを入金してしまったようです。そしてその入金の直後から連絡が取れなくなり、結局合計で716万754円分の仮想通貨を騙し取られてしまったという経緯のようです。こうした流れはまさにタスク型の詐欺の典型的な手口に合致するものです。
ともかくこれらの被害事例の紹介に出てきた情報から検索して見つけてきたのが表題のホライズンというサイトです。まずこのサイトの冒頭部の画像を以下に示します。
▼ホライズン (https://horizon-srv.com/index.php) [表示言語:日本語のみ]
このサイトには表示言語の選択肢は用意されておらず、部分的に英語の記述があるものの基本的に日本語のみのサイトとなっています。またこの冒頭部に限りませんが、このサイトは「検証97」で検証した34個のサイトと非常によく似ています。それら34個のサイトについても基本的に日本語のみのサイトです。特にこの冒頭部についてはYahoo知恵袋に質問が出てきたFIGHT MARKET (ファイトマーケット) というサイト以下の23個のサイトとよく似ています。
さらにホライズンのサイトでこの冒頭部に続いては以下に画像を示しましたが「選ばれる理由」と題された部分が出てきます。
サイトの特長を4項目にまとめて説明しているようです。最後の4項目目は「即日出金」となっていますが、最初に引用した青森県の被害事例では即日どころか全く出金できなかったようです。そしてこの部分についても「検証97」で検証した34個のサイトの内、FIGHT MARKET (ファイトマーケット) 以下の23個のサイトに極めてよく似た部分が確認されています。
さらに以下は「ユーザーの声」と題された部分の画像です。
「実際にご利用いただいているお客様」と称して「田代健太 デイトレーダー」「寺岡美咲 長期投資家」「鈴木大輔 スウィングトレーダー」という3名のユーザーが手放しの絶賛コメントを寄せていますが、このコメントの文章も3名のユーザーの名前も「検証97」で検証したFIGHT MARKET (ファイトマーケット) 以下の23個のサイトで共通して確認されています。これら3名の人物が実際にホライズンのユーザーだとは到底思えません。またユーザーとして登場している人物の名前は明らかに日本人の名前でしょう。
さらに以下はユーザー数などを示している部分の画像です。
>500K+ アクティブユーザー
>¥5,000 最小投資額
>99.9% 稼働率
>24/7 サポート体制
この部分についても非常によく似た記述が「検証97」で検証したFIGHT MARKET (ファイトマーケット) 以下の23個のサイトに存在します。最小投資額が「¥5,000」のサイトと「¥6,000」になっているサイトが存在するぐらいで「500K+ アクティブユーザー」つまりアクティブユーザーが50万人以上という記述はFIGHT MARKET (ファイトマーケット) 以下の23個のサイト全てで共通です。しかしホライズンのサイトを含むそれらのサイトで本当に50万人以上のアクティユーザーがいるかどうかは極めて疑問です。それぞれのサイトについて検索しても殆ど情報が見つかりませんし、サイトのWho Is 情報を調べてみるとサイトは開設から間もないことが分かるからです。ホライズンのサイトについてもWho Is 情報を調べてみると2026年3月13日に開設されたかなり新しいサイトであることが判明しました。この検証を書いている2026年5月下旬時点でサイトの開設から2ヶ月余りしか経過していません。さらにホライズンのサイトへのアクセス状況を調べてみると以下の画像に示したように検出限界以下のアクセスしかないという結果になります。50万人以上のアクティブユーザーを獲得しているというのは非現実的としか思えません。
次に「利用規約」のサブページの冒頭部の画像を示します。
前文の部分を以下に書き出してみます。
>HORIZON INC. (HORIZONとして運営) は、ウェブページへのアクセスおよび関連サービスの利用を、以下の条件に基づき、個人または法人 (以下「お客様」と呼びます) に提供します。
>本契約は、お客様が取引口座を開設し、最低取引デポジットを満たすために入金先ウォレットに資金を送金した時点で有効になります。
この部分の記述も「検証97」で検証したFIGHT MARKET (ファイトマーケット) 以下の23個のサイトの記述と基本的に一致しています。ファイトマーケットの記述は以下のようになっています。
▼ファイトマーケットの利用規約
>Fight Market, Inc. (Fight Marketとして運営) は、ウェブページへのアクセスおよび関連サービスの利用を、以下の条件に基づき、個人または法人 (以下「お客様」と呼びます) に提供します。
>本契約は、お客様が取引口座を開設し、最低取引デポジットを満たすために入金先ウォレットに資金を送金した時点で有効になります。
サイト名の部分が入れ替わっているだけで基本的に同じ文章です。さらに最初に出てくる「支払い手続き」の規定についてもファイトマーケットなどのサイトの記述と一致しています。最初の規定は以下のようになっています。
>残高が50USDT未満である口座が90日以上存在する場合、会社はその口座を閉鎖する権利を有します。
最低入金額の5000円では「50USDT (50米ドル)」に足りませんから最低入金額の5000円を入金しただけではそのまま没収されてしまう可能性があるということになるものと思われます。また最低入金額が円単位で示されていたのにここではUSDT建て (米ドル建て) で金額が示されていることに違和感があります。
次に示すのは「会社概要」のサブページにある「会社情報」の部分です。
会社情報とありますが、連絡先情報として示されているのは住所のみで電話番号もメールアドレスもありません。さらに住所についても調べてみましたが実在の住所かどうかも確認出来ません。
Los Plaza TowerAvenida Winston Churchill No.57 Piso [Floor Number] Santo Domingo, istrito Nacional Dominican Republic
「Dominican Republic」はドミニカ共和国ですが、「istrito Nacional」はおそらく「Distrito Nacional」の頭の「D」が抜け落ちた誤りでドミニカ共和国国家地区という意味と思われます。ここまでは確かに実在の住所ですが、それ以前の部分は実在する住所かどうかも確認出来ません。実在しない架空住所の疑いが濃厚です。そもそもドミニカの公用語はスペイン語ですから本当にドミニカに本拠があるならサイトは少なくともスペイン語に対応しているべきでしょう。
また上に示した会社情報ではDate of Establishment (創業日付) は2017年3月28日となっていますが、既に説明したようにWho Is 情報に記されているサイトの登録・開設日は2026年3月13日とかなり新しく、2017年に創業したという主張も極めて疑わしいです。
次に示すのは同じ「会社概要」のサブページにある経営陣の情報の部分です。
CEO Juan Carlos
CTO David Alejandro
CMO Isabel Cristina
という3名の経営幹部と思われる人物の簡単な紹介が画像付きで示されていますが、以下の拡大した人物画像を見ても日本人とは思えない人物ばかりなのにサイトが日本語にしか対応していない、これら経営陣の紹介も日本語のみであるという点に強い違和感を感じます。これらの人物が実在の人物なのかどうかさえ不明です。特にCEOとCTOの画像の背景は非常に似ており、余りにも整い過ぎていてAIで作成した画像ではないかと疑いたくなります。
とにかくこのホライズンというサイトについては最初に引用したように既に青森県警で被害事例が確認されていて非常に危険なサイトで間違いありません。基本的に日本語にしか対応していないサイトなのに所在地はスペイン語圏のドミニカ共和国、経営陣も日本人とは思えない人物ばかりなど違和感を感じる部分が多いです。さらにこのサイトと極めてよく似た明らかに同じグループによると思われるサイトが多数確認されており、それらの多くは既に何の告知もなく次々と閉鎖されてアクセス出来なくなっています。こうした状況からホライズンについても何の告知もなく突然閉鎖されてしまう可能性が充分にあります。
このサイトでの取引を勧誘されても決して応じるべきではありません。