検証59

本ページで検証するサイトはいずれも金融庁のサイトで公表されている金融商品取引業者の登録リストに該当が見つかりません。日本居住者に対して勧誘が行われれば違法な無登録業者ということになります。実際に本ページで検証するサイトの少なくとも一部についてはLINEの投資関係グループを介した投資勧誘が行われていることが確認されており、被害者も出ているようです。LINEの投資関係グループを利用した勧誘については「雑記2」にまとめがありますから参照してください。非常に危険なサイトとしか思われません。

削除の解除の再検討をお願いします。→ 雑記0

このサイトは最近、ニュースで頻繁に報道されているいわゆるSNS型投資詐欺、非常に被害者が多い中国系の詐欺グループと戦っているサイトです。このブログを削除 (閲覧不能) にしているのは詐欺グループに味方するも同然です。プラットフォーム企業としての社会的責任を考慮して頂けるよう配慮をお願いします。尚、このページで検証したサイトは2024年3月現在で殆どが何の告知もなく閉鎖されています。まともな投資サイトだったとは思えません。

▼本サイトでの検証は名誉棄損に当たらないと考えます。→ 雑記1

「検証13」「検証14」「検証15」「検証16」「検証17」「検証18」「検証19」「検証20」「検証21」「検証22」「検証23」「検証24」「検証25」「検証26」「検証27」「検証28」「検証29」「検証30」「検証31」「検証32」「検証33」「検証34」「検証35」「検証36」「検証37」「検証38」「検証39」「検証40」「検証41」「検証42」「検証43」「検証44」「検証45」「検証46」「検証47」「検証48」「検証49」「検証50」「検証51」「検証52」「検証53」「検証54」「検証55」「検証56」「検証57」「検証58に続いて中国系の詐欺グループによる可能性があるサイトについての検証47ページ目です。「検証60「検証61「検証62「検証63」「検証64」「検証65」「検証66」「検証67」「検証68」「検証69」「検証70」「検証71」「検証72」「検証73」「検証74」「検証75」「検証76」「検証77」「検証78」「検証79」にも続編があります。勧誘の手口などについては「検証13」の冒頭を参照してください。このページで検証するのは以下のサイトです。


●IDFPOWER WEALTH LIMITED (IDFパワーウエルスリミテッド http://www.idfpower.site/jp/index.htm)

●IDFPOWER WEALTH LIMITED (IDFパワーウエルスリミテッド http://www.idfpower.online/jp/index.htm)

●IDFPOWER WEALTH LIMITED (IDFパワーウエルスリミテッド https://www.idfpowerip.com/jp/index.htm)

●IDFPOWER WEALTH LIMITED (IDFパワーウエルスリミテッド https://www.idfpowerie.com/jp/index.htm)

●Poipex Market Limited (Poipexマーケットリミテッド http://www.poipex.com/jp/index.htm)

●MAX MARKET FX (マックスマーケットFX https://www.maxmarketfx.com/Jp/)

●WeTrade International Ltd (ウィートレードインターナショナル https://jp.wetradefx.com/)

●IDFPOWER WEALTH LIMITED (IDFパワーウエルスリミテッド https://www.idfpoweriw.com/jp/index.htm)

●IDFPOWER WEALTH LIMITED (IDFパワーウエルスリミテッド https://www.oweridfp.com/jp/index.htm)

●R24 Capital Group (R24キャピタルグループ https://www.r24capital.com/jp/)

●Iconic Management (アイコニックマネジメント https://www.iconicjp.com/)

●Moga International (モガインターナショナル https://www.mogainternational.com/)

●MogaFX (モガFX https://www.mogaforex.com/)

●MogaFX (モガFX https://www.mogafx.com/)


まず以下の7個のサイトをまとめて検証します。

●IDFPOWER WEALTH LIMITED (IDFパワーウエルスリミテッド http://www.idfpower.site/jp/index.htm)

●IDFPOWER WEALTH LIMITED (IDFパワーウエルスリミテッド http://www.idfpower.online/jp/index.htm)

●IDFPOWER WEALTH LIMITED (IDFパワーウエルスリミテッド https://www.idfpowerip.com/jp/index.htm)

●IDFPOWER WEALTH LIMITED (IDFパワーウエルスリミテッド https://www.idfpowerie.com/jp/index.htm)

●Poipex Market Limited (Poipexマーケットリミテッド http://www.poipex.com/jp/index.htm)

●MAX MARKET FX (マックスマーケットFX https://www.maxmarketfx.com/Jp/)

●WeTrade International Ltd (ウィートレードインターナショナル https://jp.wetradefx.com/)

これらは幾つかのパターンで見つかってきたサイトです。まず「検証25」で検証したIDFPOWER WEALTH (IDFパワーウエルス https://www.idfpowerio.com/jp/index.html) というサイトについて検索していてここで検証する同名のサイトの幾つかが存在していることに気が付きました。また後述しますがこれら7つのサイトの内、4つのサイトはIPアドレスを共有していて同じIPアドレス上のサイトとして見つかってきたサイトもあります。6番目のマックスマーケットFXは実は「検証16」で以前に検証したサイトであり、5番目のPoipexマーケットリミテッドのサイトでロゴの部分が「マックスマーケットFX」となっていたことから再訪してみたところ、Poipexマーケットリミテッドのサイトと極めてよく似たサイトに改装されていたということで再度検証対象にすることにしました。最後のウィートレードインターナショナルは画像検索で見つけてきたサイトです。さらに表題1つ目のIDFパワーウエルスリミテッド (http://www.idfpower.site/jp/index.htm) についてはYahoo知恵袋に被害を受けたという人から質問投稿が出てきました。まずそのYahoo知恵袋への質問投稿を引用します。

2022年9月1日投稿

状況がよく分かりませんがツカモトシュンタロウ、島本幸治、IDFpowerファンドマネージャーのイシダダイチなど日本人の名前を名乗るけれども日本語に不自然な部分があって中国人と思われる人物たちの運営するLINEの投資関係フォーラムに誘導され、そこからIDFパワーウエルスリミテッド (http://www.idfpower.site/jp/index.htm) に入金してしまったようです。上に示した添付画像に見える勧誘役とのやり取りを見ると三井住友銀行福岡支店、「ファン バ ナム」という外国人と思われる個人名義の銀行口座への入金を指示されているようです。

そして出金しようとしたところ、税金を支払わなければ出金出来ないという事態に陥っているようです。個人名義の国内銀行口座への入金を指示されるとか出金しようとすると税金など意味の分からない名目で追加入金を要求されるというのは明らかに「検証13」の冒頭で説明した中国系と思われる詐欺グループによる詐欺の手口と合致します。また日本人の名前を名乗っているけれども中国人ではないかとも思われる人物が運営しているLINEの投資関係フォーラムに招待され、そこから詐欺サイトに誘導されるという勧誘のパターンはかなり多くのサイトで報告されており、「雑記2」にまとめがありますから参照してください。

例えば以下で検証しているアイコニックマネジメント (https://www.iconicjp.com/) についても同様の報告が出ています。LINEのフォーラムを運営していた人物たちの名前は異なりますが日本人の名前を名乗っていながら日本語が怪しい人物といった点では共通しており、同じグループによる勧誘であった可能性が強く疑われます。

とにかく本項で検証対象とする6つのサイトの冒頭部を示していきます。まずIDFパワーウエルスリミテッドという名称の4つのサイトについてキャプを表題と同じ順で示します。

▼IDFパワーウエルスリミテッド (http://www.idfpower.site/jp/index.htm) [表示言語:英語、香港語、日本語]

▼IDFパワーウエルスリミテッド (http://www.idfpower.online/jp/index.htm) [表示言語:英語、香港語、日本語]

▼IDFパワーウエルスリミテッド (https://www.idfpowerip.com/jp/index.htm) [表示言語:英語、香港語、日本語]

▼IDFパワーウエルスリミテッド (https://www.idfpowerie.com/jp/index.htm) [表示言語:英語、香港語、日本語]

これら4つのIDFパワーウエルスリミテッドのサイトは互いに全く同じに見えます。 表示言語の選択肢も英語、香港語、日本語の3つで共通しています。さらに以下に示した「検証25」で検証した同じ名称のサイト、IDFパワーウエルス (https://www.idfpowerio.com/jp/index.html) の冒頭部と比較すると全体的には似ていないものの左上の「IDFPOWER」のロゴの部分だけはよく似ています。

ロゴの部分のみ拡大してみます。左下が本項の検証対象であるIDFパワーウエルスリミテッド (http://www.idfpower.site/jp/index.htm) のロゴ、右下が「検証25で検証したIDFパワーウエルス (https://www.idfpowerio.com/jp/index.html) のロゴです。

名称がおなじというだけでなく、ロゴがこれだけ似ているとなればやはり組織的に繋がっている可能性が高いと考えざるを得ません。

次に表題5番目のPoipexマーケットリミテッドのサイトの冒頭部のキャプを示します。

▼Poipexマーケットリミテッド (http://www.poipex.com/jp/index.htm) [表示言語:英語、香港語、日本語]

この冒頭部だけではPoipexマーケットリミテッドは上に示した4つのIDFパワーウエルスリミテッドのサイトと特に似ているようには見えません。それでも表示言語が4つのIDFパワーウエルスリミテッドのサイトと同じ英語、香港語、日本語の三択になっていますし、表示言語を選択するメニューの形式、日本語を「日語」という中国語ではないかと思われる形で表現していることなど4つのIDFパワーウエルスリミテッドのサイトと似ている部分もあるようです。

そしてこのPoipexマーケットリミテッドのサイトの冒頭部には違和感のある部分があります。すなわちサイト名が記されていると思われるキャプ左上の部分に「MAX MARKET FX」というロゴが書いてあります。しかし以下で示していきますがこのサイトの他の部分にはPopexマーケットリミテッドというサイト名が書いてありますし、何しろURLアドレスが「poipex.com」ですからサイトの名称はPoipexマーケットリミテッドが正しいと思われます。

---後にこのロゴはPOIPEXに修正されたようです。本項最後の付記を参照してください。--- 

このサイトは「MAX MARKET FX」という別のサイトをテンプレートにして作られており、テンプレートからの修正が杜撰なためにこうした異様なことになっているのではないかと思われました。そして「検証16」で以前に「MAX MARKET FX (マックスマーケットFX)」というサイトを検証していたことを思い出して以前に検証したサイトを再訪してみたところPoipexマーケットリミテッドのサイトに極めてよく似たサイトに改変されていることが判明しました。以下に改変されたサイト冒頭部のキャプを示します。

▼マックスマーケットFX (https://www.maxmarketfx.com/Jp/) [表示言語:英語、香港語、日本語]

以下はこのマックスマーケットFXのサイトを「検証16」で検証した際、2021年1月27日に取得したサイト冒頭部のキャプです。この検証を書いている2022年9月上旬現在ののマックスマーケット冒頭部とは全く見かけが異なります。

しかしキャプ左上のロゴの部分だけは現在のマックスマーケットFXのサイトのロゴと一致しているようです。左下が改変後の現在のマックスマーケットFXのロゴ、右下が以前に「検証16」で検証した当時のマックスマーケットFXのロゴですが明らかに似ています。

最後は表題7番目のウィートレードインターナショナルのサイト冒頭部を示します。

▼ウィートレードインターナショナル (https://jp.wetradefx.com/) [表示言語:中国語、ウイグル語、タイ語、ベトナム語、インドネシア語、日本語、フィリピン英語、マレーシア英語]

ウィートレードインターナショナルの場合は4つのIDFパワーウエルスリミテッドのサイトなど上に示した6つのサイトと冒頭部を見ただけでは全く似ているようには見えません。表示言語の選択メニューは右のキャプに示したようなプルダウンメニューになっていて用意されている選択肢も英語、香港語、日本語の3つで共通していた4つのIDFパワーウエルスリミテッドやPoipexマーケットリミテッドの場合とは全く異なります。ウイグル語とかフィリピン英語、マレーシア英語といったあまり見ない表示言語の選択肢が用意されているのが気になります。英語以外はアジア圏の言語ばかりなのでアジア圏を主な市場としているように思われます。

また以下ではIDFパワーウエルスリミテッド (http://www.idfpower.site/jp/index.htm) とウィートレードインターナショナルのそれぞれの冒頭部のキャプの一部、取引銘柄数などをまとめている部分のみを抜き出して比較しています。

取引銘柄とレバレッジの数字は異なりますが、偶然とは思えないほど似ているように思います。

さらに本項で検証している7つのサイトはここまでに示した冒頭部に続く部分で互いにかなり似ています。まず7つのサイトに共通して存在する取引対象を説明する部分を比較します。まず4つのIDFパワーウエルスリミテッドのサイトからのキャプを表題と同じ順で以下に示します。

これら4つのIDFパワーウエルスリミテッドのサイトについてこの部分は互いに全く同じに見えます。取引対象はFX、貴金属、エネルギー、指数、株式の5項目となっています。

さらに残りの3つのサイトについても表題と同じPoipexマーケットリミテッド → マックスマーケットFX → ウィートレードインターナショナルの順で相当部分のキャプを示します。

Poipexマーケットリミテッドと改変されたマックスマーケットFXのサイトはこの部分でも互いに非常によく似ています。そして最後のウィートレードインターナショナルについても取引対象に暗号通貨が加わって6項目になっていますけど他の6つのサイトと明らかに似ています。

例えば以下には表題1つ目のIDFパワーウエルスリミテッド (http://www.idfpower.site/jp/index.htm)、5番目のPoipexマーケットリミテッド、最後のウィートレードインターナショナルの3つのサイトについて取引対象となっている項目の最初の項目の部分だけ抜き出したキャプの比較です。

イラスト部分は全く同じに見えます。この最初の項目だけでなく、他の項目もイラスト部分は7つのサイトで共通のようです。

さらにこの部分に続いては7つのサイトに共通して特長を説明している部分が出てきます。まず4つのIDFパワーウエルスリミテッドのサイトからのキャプを表題と同じ順で示します。

この部分についても4つのIDFパワーウエルスリミテッドのサイトは互いに非常によく似ています。よく見ると記されている文章は4つのサイトで完全に同じというわけではなく、微妙な違いがあるようですが文章の大意は同じでせいぜい翻訳の違いぐらいの差しか認められません。

さらに残りの3つのサイトについても以下に表題と同じPoipexマーケットリミテッド → マックスマーケットFX → ウィートレードインターナショナルの順で相当部分のキャプを示します。

やはりこれらのサイトでも明らかに4つのIDFパワーウエルスリミテッドのサイトの相当部分と似ています。左側に記されている文章は全く同じというわけではありませんが「資金の分別管理」「MetaTraderによるトレーディング」「取引対象の多様性や取引の迅速性」「24時間カスタマーサポート」の4項目の説明になっています。

そして7つのサイトに共通して右側世界地図には拠点の位置を示すのではないかと思われる矢印が示されており、英国、キプロス、ロシア、中国、インド、タイ、ベトナム、マレーシア、インドネシア、フィリピン、韓国そして日本の12ヵ所が具体的に示されています。しかしこれらが拠点の場所を示しているのだとしてもこれらの拠点についての具体的な住所とか電話番号といった連絡先情報は見当たりません。各サイトの連絡先情報についてはまた後述します。

さらに7つのサイトで口座開設 → 入金 → 取引開始の3段階を説明している部分を相互比較してみます。まず以下には4つのIDFパワーウエルスリミテッドのサイトについてキャプ画像を表題と同じ順で並べます。

この部分については左側のテキスト部分も含めて4つのIDFパワーウエルスリミテッドのサイトが全く同じに見えます。

さらに残りの3つのサイトについても以下に表題と同じPoipexマーケットリミテッド → マックスマーケットFX → ウィートレードインターナショナルの順で相当部分のキャプを示します。

これら3つのサイトについても左側のテキスト部分は4つのIDFパワーウエルスリミテッドのサイトのテキストと全く同じというわけではありませんが口座開設 → 入金 → 取引開始の3段階を説明しているという点では一致しています。右側の画像部分については4つのIDFパワーウエルスリミテッドのサイトなど最後のウィートレードインターナショナル以外の6つのサイトについて共通のようです。逆の言い方をすれば最後のウィートレードインターナショナルのサイトの場合のみ明らかに異なる画像になっています。

これだけ互いに似ているとなれば本項で検証している7つのサイトは同じグループによって同じテンプレートから量産されたサイトである可能性が高いものと考えます。

次に各サイトで連絡先情報を探しましたが開示されている情報は極めて限定されています。まず4つのIDFパワーウエルスリミテッドのサイトについて脚注部分に記されている連絡先に関する記述があるようなので表題と同じ順で以下にキャプを示します。

4つのIDFパワーウエルスリミテッドのサイトに共通してイギリス・ロンドンの同じ住所が記されています。

>Unit G1, Capital House 61 Amhurst Road, London, E8 1LL,United Kingdom

この住所は「検証25」に書いた同名のサイト、IDFパワーウエルス (https://www.idfpowerio.com/jp/index.html) の中で既に取り上げていますが、対応すると思われるイギリスの法人登録の法人登録上の住所に一致します。

この住所は「検証13」以降の一連の中国系と思われる詐欺グループによる詐欺サイトの検証で詐欺目的と思われるサイトに対応するイギリスの法人登録で頻繁に登場する住所であり、以下に示すPoipexマーケットリミテッドに対応すると思われるイギリスの法人登録でも登録住所となっています。他に同じ住所を法人登録上の住所としているサイトについては以下のPoipexマーケットリミテッドの法人登録の説明の中にまとめてあるので参照してください。この住所はオフショア会社などを利用した名目だけの架空住所の疑いが濃厚です。

さらに4つのIDFパワーウエルスのサイトの内、2番目と4番目2つについては電話番号らしきものが書いてあります。

▼IDFパワーウエルスリミテッド (http://www.idfpower.online/jp/index.htm)

>+855 86259620

▼IDFパワーウエルスリミテッド (https://www.idfpowerie.com/jp/index.htm)

>+447424152528

表題4番目のIDFパワーウエルスリミテッド (https://www.idfpowerie.com/jp/index.htm) の電話番号はイギリスの国番号である[+44]から始まっていますが、表題2番目のIDFパワーウエルスリミテッド (http://www.idfpower.online/jp/index.htm) の電話番号は[+855] という国番号から始まっています。国番号のリストで調べるとこれはカンボジアの国番号です。住所がイギリスで電話番号がカンボジアというのは明らかに異様です。上に示したIDFパワーウエルスリミテッドに対応すると思われるイギリスの法人登録経営者情報のページの記載を以下に再掲しましたが、

記されている

旧経営者:UNG, Lykim (2021年10月20日~2022年3月4日)

新経営者:ROTH, Monyta (2022年3月4日~現職)

はいずれもカンボジア国籍、マレーシア在住となっていますからむしろカンボジアに何らかの拠点がある可能性の方が高いのかもしれません。

次に表題5番目のPoipexマーケットリミテッドの場合ですが、脚注に記されている連絡先情報は以下に示したように4つのIDFパワーウエルスリミテッドのサイトに共通して記されていたのと同じイギリス・ロンドンの住所のみです。

>Unit G1, Capital House 61 Amhurst Road, London, E8 1LL,United Kingdom

さらに住所がイギリス・ロンドンになっているということで探してみるとPoipexマーケットリミテッドに対応すると思われるイギリスの法人登録見つかってきました。以下にキャプを示します。

法人登録の日付は2021年10月20日、住所はPoipexマーケットリミテッドのサイトの脚注に記されていた住所と同じですし、上に示したIDFパワーウエルスリミテッドに対応すると思われるイギリスの法人登録の住所とも同じです。 さらにこの住所は「検証13」以降で検証してきた一連の中国系と思われる詐欺グループによる詐欺目的と思われるサイトに対応するイギリスの法人登録で頻繁に住所として使われている住所でもあります。具体的には以下のサイトに対応すると思われるイギリスの法人登録で住所とされていることが確認されています。

「検証25」 GARDALA  → 法人登録

グリーンスタンウエルス  → 法人登録

「検証27」 Bsusdfes Investmen Ltd法人登録

「検証28」 Carrodセキュリティーズカンパニーリミテッド → 法人登録

「検証29」 Loowire グローバルリミテッド  → 法人登録

「検証34」 グリーンスタンウエルスリミテッド  → 法人登録

カウトレーディングウエルスリミテッド → 法人登録

DBAYEマーケット → 法人登録

CoWosホールディンググループリミテッド → 法人登録

「検証40」 ヤマトグローバルリミテッド → 法人登録

「検証46」 Allinキャピタルマーケットリミテッド法人登録 (おそらくサイトの旧称に対応)

「検証50」 Visenoキャピタルリミテッド → 法人登録

「検証53」 エリートストラテジーコーポレーションリミテッド法人登録

「検証56」 VIPOTOR → 法人登録

BULUTUN → 法人登録

POOPAC → 法人登録

さらに以下で検証しているアイコニックマネジメントのサイトに対応する法人登録本サイトの姉妹サイトである「仮想通貨(暗号通貨)を辛口評価」「検証95」で検証しているやはり中国系と思われる詐欺グループによる詐欺サイトの疑いが濃厚なPLASMAORACLE (プラスマオラクル) という仮想通貨取引所のサイトに対応すると思われるPLASMA ORACLE GLOBAL LIMITEDの法人登録 (会社番号 13430842)でもこの住所が法人登録上の住所として登録されています。この住所にこれだけの法人が同居しているとは思えません。オフショア会社などを利用した架空住所の疑いが濃厚です。

法人登録に戻りますが業務内容も金融関係になっていて矛盾がありません。そしてこの法人登録の経営者情報のページを見るとまだ法人登録から1年も経過していない法人なのに既に2回の経営者交代が行われていて新・旧3名の経営者が記されています。

新・旧3名の経営者の氏名と在任期間を以下に書き出します。

初代経営者:UNG, Lykim (2021年10月20日~2022年2月14日)

2代経営者:KIM, Chanmoninn (2022年2月15日~2022年3月24日)

3代経営者:OUK, Chanthou (2022年3月24日~現職)

3名ともカンボジア国籍、マレーシア在住です。そして初代経営者のUNG, Lykimという人物は上に示したIDFパワーウエルスリミテッドに対応すると思われるイギリスの法人登録経営者情報のページに初代経営者として記されていたUNG, Lykimと1972年4月生まれという情報が一致していて同じ人物のようです。イギリスの法人登録データーベースでもこのUNG, Lykimというカンボジア人経営者がIDFパワーウエルスリミテッドとPoipexマーケットリミテッドの経営者を兼務していたことになっています。IDFパワーウエルスリミテッドとPoipexマーケットリミテッドは住所が同じ、法人設立時の経営者も同一人物、さらには法人登録の日付も2021年10月20日で一致しているということになり、間違いなく同じ組織に属する法人でしょう。同時にこれらの法人登録がここで検証しているIDFパワーウエルスリミテッドとPoipexマーケットリミテッドのサイトに対応するものと考えてまず間違いないと考えます。

次は改変されたマックスマーケットFXのサイトですが、このサイトには現状で連絡先情報が全く見当たりません。「検証16」に書いた改変される前のマックスマーケットFXの検証で取り上げたマックスマーケットFXのものと思われるイギリスの法人登録に記されている以下の住所も信頼出来る情報とは思われません。

>Unit 45 32 Blackfriars Road, London, United Kingdom, SE1 8PB

このイギリスの法人登録の経営者情報のページによればQIN, Jianという中国国籍、中国在住の人物が唯一の経営者として登録されています。

最後はウィートレードインターナショナルの場合ですが、サイトの脚注に記されている情報を以下のキャプに示しました。

租税回避地として有名なセントビンセント・グレナディーンに登録があってセントビンセント・グレナディーンの登録住所と登録番号というものが記されています。

登録住所:First Floor, St. Vincent Bank Ltd Building, James Street, Kingstown

登録番号:25198 IBC 2018

しかしこのセントビンセント・グレナディーンの住所は本サイトにおける一連の検証でも何度も登場している住所で以下で検証しているモガインターナショナル、モガFXでも同じ住所が使われています。それ以外にこの住所を所在地としているFX業者についてはモガインターナショナル、モガFXの項目にまとめていますから参照してください。

またセントビンセント・グレナディーンの金融ライセンスを管理していると思われるFINANCIAL SERVICES AUTHORITY (FSA)のサイト (https://svgfsa.com/) でウィートレードインターナショナルの登録の確認を試みましたが確認出来ません。また繰り返し引用していますが、セントビンセント・グレナディーンのFSAはバイナリーオプション業者やFX業者に金融ライセンスは与えないという告知を出しています。以下にはこの告知をGoogle翻訳した結果のキャプを示します。

セントビンセント・グレナディーンの住所が怪しいということ、そして本項で検証している他のサイトで対応すると思われるイギリスの法人登録が見つかっているということで検索してみるとウィートレードインターナショナルに対応すると思われるイギリスの法人登録が見つかってきました。以下にキャプを示します。

法人登録の日付は2019年4月16日で業種は金融関係になっていて矛盾がありません。そして法人登録上の住所は以下のようになっています。

>20-22, Wenlock Road, London, England, N1 7GU

そしてこのイギリス・ロンドンの住所を検索すると以下のキャプに示したMade Simple (https://www.companiesmadesimple.com/) というオフショア会社の住所に一致します。

上のキャプの左側にはこのMade Simpleという業者の業務内容が記されていますが、法人登録の代行とかバーチャルオフィスサービス、ウェブサイトの開設などの業務を行っているとあります。そして上のキャプの右側に書いてある住所は上に示したウィートレードインターナショナルに対応すると思われるイギリスの法人登録に示されていた住所に完全に一致します。これはこのMade Simpleというオフショア会社を利用した架空住所で間違いないでしょう。

さらに対応すると思われるイギリスの法人登録の経営者情報のページを見ると2019年4月16日に法人登録されてからこの検証を書いている2022年9月上旬までの3年5ヶ月ほどの間に既に3回も経営者の交代が行われていて新・旧4人もの経営者の名前が並んでいます。

4名の新・旧経営者の氏名と在任期間を以下に書き出します

LIN, Xiaosheng (2019年4月16日~2019年5月1日)

KING, Andrew (2019年5月1日~2019年8月1日)

MARKHAM, Jay Kirk (2019年8月1日~2022年8月5日)

WRIGHT, Gavin (2022年8月5日~現職)

これら4名の中で特に気になるのは初代のLIN, Xiaoshengという人物です。他の3名はいずれもイギリス国籍、イギリス在住ですが、このLIN, Xiaoshengという初代経営者は在任期間はわずか半月ほどですが中国国籍、中国在住となっています。残念ながらこの人物の中国の住所は開示されていませんが、初代経営者が中国国籍、中国在住となればやはりこれは中国系の詐欺サイトである可能性が高いように思われます。

さらに連絡先情報を探して例によって各サイトのWho Is 情報も確認しましたが登録者に関する情報は何も開示されていないようです。各サイトの登録・開設日のみ以下にまとめておきます。

サイト名 (URLアドレス) 登録・開設日

IDFパワーウエルスリミテッド (http://www.idfpower.site/jp/index.htm) 2022年4月29日

IDFパワーウエルスリミテッド (http://www.idfpower.online/jp/index.htm) 2022年6月21日

IDFパワーウエルスリミテッド (https://www.idfpowerip.com/jp/index.htm) 2022年5月23日

IDFパワーウエルスリミテッド (https://www.idfpowerie.com/jp/index.htm) 2022年7月15日

Poipexマーケットリミテッド (http://www.poipex.com/jp/index.htm) 2020年12月21日

マックスマーケットFX (https://www.maxmarketfx.com/Jp/) 2020年10月7日

ウィートレードインターナショナル (https://jp.wetradefx.com/) 2017年2月9日


改めて結論するまでもなく、これら7つのサイトは極めて危険な詐欺目的のサイトである可能性が濃厚です。本項の最初で引用したように出金出来ないといった内容の被害報告が確認されているのは表題1つ目のIDFパワーウエルスリミテッド (http://www.idfpower.site/jp/index.htm) のサイトのみですが、同じIDFパワーウエルスリミテッドという名称の見かけも互いに非常によく似たサイトが4つも存在する時点で極めて危険と考えざるを得ません。また情報開示は極めて不充分であり、記述内容の信頼性も低いです。

これらのサイトでの投資を勧誘されても決して応じるべきではありません。

※付記1

本項で検証したPoipexマーケットリミテッド (http://www.poipex.com/jp/index.htm) のサイト冒頭部のロゴが「MAX MARKET FX」となっていておそらくこれはサイトをコピペして量産する際の修正忘れであろうということを本文中で指摘しましたが、2022年9月中旬にサイトを再訪するとロゴが修正されていました。以下に修正前と修正後のキャプ画像を以下に順に示します。

※付記2

本項で検証したPoipexマーケットリミテッド (http://www.poipex.com/jp/index.htm) と名称やロゴが似た以下の2つのサイトが見つかってきました。

▼POIPEX (https://www.poipexjp.com/)

▼POIPEX (https://www.jpoipex.com/)

これら2つのPOIPEXというサイトはサイト全体としては本項で検証したPoipexマーケットリミテッドのサイトと似ているようには見えないのですが、ロゴだけは非常によく似ています。以下は左から新たに見つかってきたPOIPEX (https://www.poipexjp.com/)POIPEX (https://www.jpoipex.com/)、そして本項で検証しているPoipexマーケットリミテッドのロゴ (付記1で説明したロゴの修正後) のキャプ画像ですが互いに酷似しています。

同じグループによるサイトの可能性が極めて高いものと考えます。これら新たに見つかってきた2つのPOIPEXというサイトについては「検証56」で検証しているので参照してください。

さらにYahoo知恵袋にPOIPEXというサイトで投資したら出金出来なくなったという被害者からの質問投稿が出てきました。

2022年9月7日投稿

150万円の罰金を払わなければ出金出来ないと宣告されている、入金先が日本の銀行の個人名義の口座であるといった点は「検証13」の冒頭で説明した中国系と思われる詐欺グループによる詐欺の手口にまさに合致します。また特にLINEの投資グループで勧誘されたという点では上で検証したIDFパワーウエルスリミテッド (http://www.idfpower.site/jp/index.htm) などについて報告が出ている勧誘の経緯とまさに似ています。これまでの被害事例から判断してこの事例でも150万円の追加入金に応じたところで出金出来るようになるとは思えません。

またココナラ法律相談というサイトにも似たような投稿があることに気が付きました。

2022年8月21日投稿

この投稿でもLINEのグループで投資を勧誘されたようです。先生役の人物はイケダタカヤスと名乗っているようで既に400万円以上を投資し、さらに500万円の追加投資を勧められているようです。

但しこれらの投稿では残念ながら誘導されたサイトの名称が「poipex」あるいは「ポイペックス」であったというだけで本項で検証したPoipexマーケットリミテッド (http://www.poipex.com/jp/index.htm)、あるいは「検証56」で検証している2つの新たに見つかってきたPOIPEXのサイトと少なくとも3つ確認されているPOIPEXのサイトのいずれかに誘導されての被害事例なのか確認出来ません。またこれ以外にもPOIPEXというサイトが存在している可能性も当然考えられます。しかし仮に他にPOIPEXというサイトが存在するとしても本項で検証したPoipexマーケットリミテッド (http://www.poipex.com/jp/index.htm) のサイトと組織的に結びついたサイトである可能性充分に考えられます。


※付記3

本項で検証した4つのIDFパワーウエルスリミテッドと同じサイト名でURLアドレスの異なるサイトがさらに2つ見つかってきました。次項で検証しているので参照してください。


※付記4

本項で検証対象としたWeTrade International Ltd (ウィートレードインターナショナル) に対して関東財務局から2023年1月27日付で無登録の違法業者であるとして警告が出ました。以下のキャプに示します。


●IDFPOWER WEALTH LIMITED (IDFパワーウエルスリミテッド https://www.idfpoweriw.com/jp/index.htm)

●IDFPOWER WEALTH LIMITED (IDFパワーウエルスリミテッド https://www.oweridfp.com/jp/index.htm)

これらは上で検証した4つのIDFパワーウエルスリミテッドという名称のサイトとURLアドレスが異なるだけのサイトと思われます。これらのサイトを見つけ出すきっかけになったのもYahoo知恵袋に出てきたIDFパワーウエルスリミテッドに誘導されて被害を受けたと思われる人からの質問投稿です。まずその投稿を引用します。

2022年10月18日投稿

どういう経緯でこの質問をしているのか分かりませんし、URLアドレスも記されていないのでこれが「検証25」で検証したIDFパワーウエルス (https://www.idfpowerio.com/jp/index.html)、本ページで検証した4つのIDFパワーウエルスのいずれかでの被害事例なのか、あるいはここまで検証した5つのIDFパワーウエルス以外にも存在する可能性のあるサイトでの被害事例なのか全く分かりません。

調べてみるとこの投稿が出た時点では検証済みだった5つのIDFパワーウエルスの中で以下の2つのサイトがアクセス可能であることを確認しました。

▼IDFパワーウエルスリミテッド (http://www.idfpower.online/jp/index.htm)

▼IDFパワーウエルスリミテッド (https://www.idfpowerip.com/jp/index.htm)

逆の言い方をすれば以下の3つのサイトは既に閉鎖されているようです。

▼IDFパワーウエルスリミテッド (https://www.idfpowerio.com/jp/index.html) → 「検証25」で検証

▼IDFパワーウエルスリミテッド (http://www.idfpower.site/jp/index.htm)

▼IDFパワーウエルスリミテッド (https://www.idfpowerie.com/jp/index.htm)

普通に考えれば最初に引用した質問投稿は現時点で残っている2つのIDFパワーウエルスリミテッドのサイトのいずれかでの被害事例と考えるのが最も可能性が高いように思われましたが他にも同じ名称のサイトが立ち上がっている可能性も当然考えられました。そこで「IDFPOWER WEALTH LIMITED」というサイト名で検索を試みて新たに見つかってきたのが表題の2つのサイトということになります。

とにかく今回見つかってきた2つのIDFパワーウエルスリミテッドのサイトの冒頭部のキャプを以下に順に示します。

▼IDFパワーウエルスリミテッド (https://www.idfpoweriw.com/jp/index.htm) [表示言語:英語、香港語、日本語]

▼IDFパワーウエルスリミテッド (https://www.oweridfp.com/jp/index.htm) [表示言語:英語、香港語、日本語]

これら2つのサイト冒頭部は互いに全く区別出来ませんし、上で検証した4つのIDFパワーウエルスリミテッドという同じ名称のサイトとも全く同じに見えます。以下には比較の為に上で検証したIDFパワーウエルスリミテッド (http://www.idfpower.site/jp/index.htm) のサイト冒頭部のキャプを再掲します。

本項で検証対象にしている新しく見つかってきた2つのIDFパワーウエルスリミテッドのサイトと全く区別出来ません。

さらに冒頭部に続く部分についても同じ3つのIDFパワーウエルスリミテッドのサイトの比較を続けます。まず取引対象を説明する部分の比較です。IDFパワーウエルスリミテッド (https://www.idfpoweriw.com/jp/index.htm) → IDFパワーウエルスリミテッド (https://www.oweridfp.com/jp/index.htm) → IDFパワーウエルスリミテッド (http://www.idfpower.site/jp/index.htm) の順でキャプを並べます。

同様にサイトの特長を説明する部分についても同じ3つのサイトのキャプを示します。

さらに口座開設の手順を説明する部分について3つのIDFパワーウエルスリミテッドのサイトを比較します。

要するに新たに見つかってきた2つのIDFパワーウエルスリミテッドのサイトは上で検証済みのIDFパワーウエルスリミテッド (http://www.idfpower.site/jp/index.htm) など4つのIDFパワーウエルスリミテッドという名称のサイトと極めてよく似ています

次に連絡先情報ですが上で検証した4つのIDFパワーウエルスリミテッドのサイトの場合と同じで脚注部分にわずかな記述があります。IDFパワーウエルスリミテッド (https://www.idfpoweriw.com/jp/index.htm) → IDFパワーウエルスリミテッド (https://www.oweridfp.com/jp/index.htm) の順でキャプを並べます。

この部分で2つのサイトはわずかに異なります。2つ目のIDFパワーウエルスリミテッド (https://www.oweridfp.com/jp/index.htm)の場合のみ電話番号 (+447424152528) が記されているのです。既に上で検証した4つの IDFパワーウエルスリミテッドの場合も電話番号が記載されていないサイトと記載されていたサイトがあります。以下には比較の為にこれまで比較に使ってきたのと同じIDFパワーウエルスリミテッド (http://www.idfpower.site/jp/index.htm) の脚注部分と上で検証した4つのIDFパワーウエルスリミテッドの内の4番目、IDFパワーウエルスリミテッド (https://www.idfpowerie.com/jp/index.htm) の相当部分のキャプを順に示します。

後者にのみ電話番号が記されており、記されている電話番号は新たに見つかってきた本項の検証対象である2つ目のサイト、IDFパワーウエルスリミテッド (https://www.oweridfp.com/jp/index.htm) の脚注に記されている電話番号と同じです。この電話番号 (+447424152528) はイギリスの国番号である[+44] から始まっており、イギリスの電話番号と考えられます。また住所もイギリスの住所です。

>Unit G1, Capital House 61 Amhurst Road, London, E8 1LL,United Kingdom

この住所は合計6つのIDFパワーウエルスリミテッドのサイトで共通であり、さらに上で取り上げた対応すると思われるイギリスの法人登録の住所とも同じです。またこの住所は「検証13」以降の一連の中国系と思われる詐欺グループによる詐欺サイトの検証で詐欺目的と思われるサイトに対応するイギリスの法人登録で頻繁に登場する住所であり、オフショア会社などを利用した架空住所の可能性が高いです。

次に例によって2つのサイトのWho Is 情報も確認しました。まず以下がIDFパワーウエルスリミテッド (https://www.idfpoweriw.com/jp/index.htm) のWho Is 情報です。

まず黄色の枠で囲った部分に記されているサイトの登録・開設日は2022年7月16日となっています。そして赤枠で囲った部分に登録者に関する情報が示されているのですが殆どの項目が非開示になっていて辛うじて分かるのは住所がイギリス・ロンドンになっていることだけです。

次は2つ目のIDFパワーウエルスリミテッド (https://www.oweridfp.com/jp/index.htm) のWho Is 情報です。

黄色の枠で囲ってある部分に記されているサイトの登録・開設日は2022年9月20日になっています。この検証は2022年10月下旬に書いているので開設からちょうど1ヶ月しか経過していない非常に新しいサイトということになります。そして赤枠で囲った部分に記されている登録者の情報を見るとやはり殆どの項目が非開示になっていてわずかに分かるのは所在地が香港の旺角という地域になっています。ここで検証している2つのIDFパワーウエルスリミテッドのサイトは互いにほぼ区別できないほど酷似していて同じグループによるサイトとしか思われないのにWho Is 情報に記されている所在地がイギリスと香港で食い違っているのはおかしいでしょう。到底信用出来る情報とは思われません。

本項で検証した新しく見つかってきた2つのIDFパワーウエルスリミテッドのサイトについては明確な被害報告が確認されているわけではありませんが、やはり非常に危険なサイトである可能性が濃厚です。そもそもURLアドレス以外は殆ど同じというサイトが複数存在している時点で明らかにおかしいですし、それらの互いに非常によく似たサイトの幾つかは既に何の告知もなく閉鎖されているということからも現時点で閉鎖されていないサイトについても突然何の告知もなく閉鎖されてしまう可能性が充分に考えられます。連絡先情報などの開示も明らかに不充分、不適切ですし、金融ライセンスも全く確認出来ません。

これらのサイトでの投資を勧誘されても決して応じるべきではありません。

※付記

「IDFPOWER WEALTH LIMITED」を検索してさらにもう1つ同じ名称のサイトが存在していた形跡が見つかりました。以下はGoogle検索の結果のキャプですがこれまでに確認したのとはまた別個のURLアドレス (http://www.idfpower.co/) のIDFPOWER WEALTH LIMITED (IDFパワーウエルスリミテッド) のサイトと思われます。これで8つ目のIDFパワーウエルスリミテッドという名称のサイトということになります。

このサイトは既に何の告知もなく閉鎖されているようでアクセス出来ませんがGoogleのキャッシュを見ると記述内容や英語、香港語、日本語の3言語に対応していることなどについても上で検証したIDFパワーウエルスリミテッドのサイトと共通しています。また以下はこの閉鎖されているサイトのWho Is 情報です。

登録者に関する情報は何も開示されておらず、サイトの登録・開設日は2022年5月14日です。2022年10月現在で既に閉鎖されているので開設から半年も経過せずに告知なしで閉鎖されていることになります。これ以外にも検証されずに閉鎖された同名のサイトが存在していた可能性もあるかもしれません。


●R24 Capital Group (R24キャピタルグループ https://www.r24capital.com/jp/)

これは「検証36」で検証したPINO MARKETS LIMITED (PINOマーケッツリミテッド https://www.pinomarkets.com/ja/)と同じIPアドレス上 (52.139.198.206.) にあることで見つかっていたサイトです。以下はPINOマーケッツリミテッドのサイトを基準にして同じIPアドレス上にあるサイトを探した結果です。

PINOマーケッツリミテッド (https://www.pinomarkets.com/ja/) とIPアドレスを共有するサイトとして本項で検証するR24キャピタルグループのサイトともう1つ、Kwakol Markets (Kwakolマーケッツ https://www.kwakolmarkets.com/) というサイトが検出されています。このKwakolマーケッツというサイトもPINOマーケッツリミテッドや本項で検証するR24キャピタルグループのサイトと同じグループによるサイトであるかの末井が当然考えられます。Kwakolマーケッツについては別に「検証58」で検証しているので参照してください。

実はR24マーケッツリミテッドのサイトの存在を知ってからも他のサイトを優先して検証せずに放置していたのですが、上で検証した計6つのIDFパワーウエルスリミテッド、Poipexマーケットリミテッド、マックスマーケット、ウィートレードインターナショナルといったサイトと明らかに似ていることに気が付いたので検証対象とすることにしました。まず以下にサイト冒頭のキャプを示します。

表示言語の選択肢は英語、中国語、香港語、タイ語、ベトナム語、日本語、ロシア語、フランス語、アラビア語、ヒンディー語、韓国語、ドイツ語、スペイン語、ポルトガル語の14ヵ国語です。この冒頭部は特に他のサイトと似ているようには思われません。しかしこの冒頭部に続く部分を見ると上で検証してきた一連のサイトと似ているようです。まずR24キャピタルグループの取引対象を説明している部分を以下に示します。

一方で例えば以下は上で検証したIDFパワーウエルスリミテッド (https://www.idfpoweriw.com/jp/index.htm) の取引対象説明している部分のキャプの再掲です。

R24キャピタルグループの取引対象は外為、貴金属、エネルギー、インデックス、デジタル暗号化通貨の5項目、IDFパワーウエルスリミテッドの取引対象はFX、貴金属、エネルギー、指数、株式の5項目です。最後の項目がデジタル暗号化通貨と株式で全く異なりますが、他の4項目は基本的に同じですし、何よりそれらの項目に添えられているイラスト部分が2つのサイトで互いに非常によく似ています。

さらに以下はR24キャピタルグループのサイトの特長を説明している部分のキャプです。

これに対して以下は上で検証したIDFパワーウエルスリミテッド (https://www.idfpoweriw.com/jp/index.htm) のサイトの特長を説明している部分のキャプの再掲です。

背景の配色は異なりますが右側の世界地図は明らかに2つのサイトで似ています。イギリス、キプロス、インド、ロシア、中国など世界地図の上に示されている拠点を示す矢印も全てが同じではありませんがかなり重複しています。また左側の4つの特長の説明も同じ文章ではありませんが、内容は第1項から第4項まで

1. 運用資金の分別管理

2, 優れた取引環境

3. 幅広い取引対象

4. 24時間対応のカスタマーサービス

といった内容になっていてかなり似ています。これも偶然とは思えません。

さらにR24キャピタルグループのサイトではこの特長を説明する部分に続いて「方法を学ぶ」と題した何を説明しているのかよく分からない、以下にキャプを示した部分が出てきます。

上で検証した複数のIDFパワーウエルスリミテッドのサイトにもこれまでの検証では取り上げてきませんでしたが同じような部分があります。例えば以下はIDFパワーウエルスリミテッド (https://www.idfpoweriw.com/jp/index.htm) の相当すると思われる部分のキャプです。

さらにこの部分に続いては口座開設までの3段階を説明する部分があります。まずR24キャピタルグループのサイトの場合です。

そして以下は上で検証したIDFパワーウエルスリミテッド (https://www.idfpoweriw.com/jp/index.htm) のサイトの口座開設の3段階を説明している部分のキャプの再掲です。

2つのサイトを比較すると背景色も右側のノートパソコンの画像も異なりますがやはり偶然とは思えないほどの共通性が認められます。口座開設 → 入金 → トレードという3段階は基本的に同じです。R24キャピタルグループとここで比較対象としたIDFパワーウエルスリミテッド (http://www.idfpower.site/jp/index.htm) のサイトは同じテンプレートから同じグループによって作られたサイトである可能性が高いと考えられます。

次にR24キャピタルグループのサイトで連絡先情報を探しましたが開示されている情報は充分とは言い難いです。まず「お問い合わせ」のページを見ると右のキャプに示しましたがメールアドレスが記されているだけです。2つのメールアドレスが記されているように見えますが同じメールアドレスが2回繰り返されているだけです。

>info@r24capital.com

>info@r24capital.com

これ以外にはサイトの脚注部分に連絡先情報などが記されています。その脚注部分のキャプを以下に示します。

文章をそのまま以下に書き出します。

>R24 CAPITAL GROUP INCは、米国のデラウェアにある完全所有企業であり、米国の金融システムによって発行されたMSBライセンス(マネーサービスビジネス)、MSBライセンス番号:31000168143349を持っています。 2021年、R24 Capital Group Incは、カナダ金融規制当局が発行したMSBライセンス(外国為替取引、送金、仮想通貨での取引)を取得します。MSB登録番号はM21677582です。 2021年、R24 Capital Group Incは、MMEX(中東および北アフリカの多国間取引所)の取引清算およびプライムブローカーメンバーになりました。メンバー番号は、MMEX-T-088 / MMEX-B-093 / MMEX-C-006です。 R24グループ本社の住所:913 N. Market Street、Suite 200、Wilmington、DE19801。 会社登録番号:7961584。 カスタマーサービスの電子メール:info@r24capital.com。 会社の公式ウェブサイト:www.r24capital.com


長い文章ですが連絡先情報としては以下に示したアメリカ・デラウエア州の住所があるだけで電話番号はありません。

>913 N. Market Street、Suite 200、Wilmington、DE19801

そしてこの住所を検索してみると「Suite 200」という部屋番号まで一致する住所に複数の法人が存在することになっています。さらにこの住所には Opus Virtual Offices (https://www.opusvirtualoffices.com/) というバーチャルオフィス業者の拠点があるという情報が出てきます。例えば以下はイエローページ (オンライン電話帳) のサイトで見つけたこのバーチャルオフィス業者の情報のキャプです。

しかしこのイエローページのサイトからのリンクをクリックしてみるとバーチャルオフィス業者のサイトに繋がるのですが、以下のキャプに示したように情報が見つからないというエラーメッセージが出てきます。

どうやらこのバーチャルオフィス業者の当該の拠点は閉鎖されたのではないかと思われますが、いずれにしろこの住所にR24キャピタルグループが実在するかどうかは極めて疑わしいです。ちなみにデラウエア州は簡単に法人の設立が可能であるなどの理由により、世界最悪のタックスヘイブン (租税回避地) と言われることもあるほどで名目だけのペーパーカンパニーが大量に存在していることで有名な州です。電話番号が記されていないこともこの住所は名目だけの架空住所である可能性を示唆します。

次に脚注の連絡先情報やライセンス情報の記述の中で

>米国の金融システムによって発行されたMSBライセンス(マネーサービスビジネス)、MSBライセンス番号:31000168143349を持っています。 

という部分の確認を試みました。アメリカのMSBライセンスというのはこれまでにも調べたことがありますが、アメリカのFINCENという組織でMoney Service Business (MSB) の登録を取得しているという主張と思われます。そこでFINCENのサイト (https://www.fincen.gov/) にあるMSB Registrant Searchという登録者を検索できるページで「ライセンス番号:31000168143349」の登録を探してみました。すると確かに以下に示したR24キャピタルグループの登録情報を確認しました。

また同じアメリカのFINCENで登録があると主張していた「検証37」のセントラルコーリションセキュリティーズ (http://www.ccsforex.com/en/) や「検証54」のMOKFX Global (MONFXグローバル https://myforexp2p.com/) の検証でも指摘しましたがFINCENという組織は金融ライセンスの管理を目的としている組織ではありません。FINCENのサイトのMission (ミッション、目的) というページには以下のような記述があります。原文とGoogle翻訳による日本語訳を示します。

マネーロンダリングなどの防止の為に海外送金などを管理するのが目的となっていて明らかに金融ライセンスの管理ではありません。R24キャピタルグループがFINCENから登録を得ているとしても投資先としての信頼性を保証するようなものではないということです。

それから上で検証してきた同じグループによると思われるIDFパワーウエルスリミテッドなどで対応すると思われるイギリスの法人登録が見つかっているということでR24キャピタルグループについてもイギリスの法人登録がないか探してみるとあっさりと以下に示したR24キャピタルグループのものと思われる法人登録が見つかってきました。

まず法人登録の日付は2020年8月21日となっており、事業内容は金融関係となっていて矛盾はありません。そしてこの法人登録上の住所は以下のようになっています。

>291 Brighton Road, South Croydon, United Kingdom, CR2 6EQ

これは「検証13」以降の一連の中国系と思われる詐欺グループによる詐欺サイトの検証で頻繁に登場している住所と完全に一致しています。具体的には本サイトで検証した以下のサイトで法人登録上の住所になっています。

「検証20」 FOYAインベストメントリミテッド法人登録

「検証22」 MARVALLE 3THグループリミテッド法人登録、ONDERSON法人登録

「検証23」 Bairradaインターナショナルリミテッド法人登録、JUNE BOWESデベロップメントグループリミテッド法人登録

「検証25」 FOGEE → 法人登録 (「検証40」で検証している11個のFOGEEのサイトとも共有)、NODEキャピタルグループ → 法人登録

「検証28」 ファーリーチキャピタル法人登録

「検証31」  WSL FX ユニオンリミテッド法人登録、POGグローバルリミテッド法人登録、ADGマーケッツリミテッド法人登録、KOPEグローバルリミテッド法人登録

「検証37」 Gotlonインベストメントリミテッド法人登録

「検証39」 HNDグローバルリミテッド → 法人登録、ITEグローバルリミテッド → 法人登録、SODグローバルリミテッド → 法人登録インダスゴールドマーケッツリミテッド → 法人登録BSVグローバルインベスティングリミテッド → 法人登録、パワーファンクションキャピタルリミテッド → 法人登録

「検証40」 ダブルドリル法人登録、FULILAI カンパニーリミテッド法人登録

「検証41」 スーパー・キャピタル・マネジメント・リミテッド法人登録

「検証43」 YIANマーケッツリミテッド → 法人登録

「検証44」 エクセレントリベニューリミテッド法人登録

「検証49」 ビッグアンクルリミテッド → 法人登録、DUXホールディンググループリミテッド → 法人登録Qtマーケッツリミテッド → 法人登録

「検証50」 パイオニアキャピタルリミテッド法人登録

「検証54」 ローカスマーケットインターナショナルリミテッド → 法人登録

「検証55 FSDSグローバルリミテッド法人登録

「検証58」 クワコルマーケッツ法人登録

「検証63」 スイストレードファイナンス → 法人登録

この住所については「検証37」のGotlonインベストメントリミテッドの項目で説明してありますが架空住所の可能性が濃厚です。

そしてこの法人は2022年6月24日までに提出しなければならない書類を提出していないということで法人登録の取り消しが提案されている、このままだと法人登録が取り消されるという状況にあるようです。さらにこの法人登録の経営者情報のページを見ると以下に示しましたが唯一の経営者として登録されているのはLAI, Wenqiangという中国国籍、中国在住の人物です。

法人登録申請時の提出書類を見るとこの中国人経営者は100%の株主ともなっており、どれほど信頼出来るかは疑問ですが以下に示したように中国の住所が開示されています。

>NO.22, BANKAN XIUSHAN VILLAGE, KANSHI TOWN, YONGDING DISTRICT, LONGYAN, FUJIAN, CHINA, 364000

これは中国の福建省 竜岩市 永定区(えいてい-く) 坎市镇という地域の住所のようです。

このイギリスの法人登録は単にR24キャピタルグループという法人名が一致するだけでなく、「検証13」以降で検証してきた一連の中国系と思われるグループによるサイトと関連して見つかってきたイギリスの法人登録との共通性が少なからず認められ、本項で検証しているサイトに対応する法人登録である可能性が濃厚と考えます。そしてこの法人登録が見つかったことで中国との関連性が示唆されたわけですが以下に示すR24キャピタルグループのサイトのWho Is 情報でも中国との関連が示されます。

まず黄色の枠で囲った部分を見るとサイト (ドメイン名) の登録日が2020年5月12日となっており、2021年10月22日にアップデートされています。そして赤枠で囲った部分に登録者に関する情報が記されています。登録者に関する情報を以下にまとめます。

登録者名: WENQIANG LAI

登録者所属機関名: R24 Capital Group Limited

住所: Room 1302, Zhang Ji Building, 84-83 Des Voeux Road Central, Central, Hong Kong

電話番号: +1.5183648007

メールアドレス: 532321932@qq.com

登録者名の「WENQIANG LAI」はイギリスの法人登録の経営者の名前と同じです。いよいよ上に示したイギリスの法人登録がここで検証しているR24キャピタルグループのサイトに対応するものであることは間違いないでしょう。但し住所は香港になっていて法人登録情報に記されていた福建省の住所とは食い違っています。メールアドレスは「qq.com」という中国で広く使われているフリーメールのアドレスです。

このサイトでの投資を勧誘されたとか出金出来なくなったといった被害報告が確認されているわけではありませんが、やはりこのR24キャピタルグループというサイトが信頼できるサイトとは思えません。情報開示は明らかに不充分、不適切であり、有効な金融ライセンスも確認出来ません。イギリスの法人登録も取り消し処分寸前です。そして何より複数の被害報告が出ているiDFパワーウエルスリミテッドなどのサイトと組織的な繋がりの可能性が濃厚です。このサイトでの投資は避けるべきです。


●Iconic Management (アイコニックマネジメント https://www.iconicjp.com/)

●Moga International (モガインターナショナル https://www.mogainternational.com/)

●MogaFX (モガFX https://www.mogaforex.com/)

●MogaFX (モガFX https://www.mogafx.com/)

最初のアイコニックマネジメントはYahoo知恵袋に質問が出てきたサイト、それ以外の3つのサイトは画像検索で見つけてきた同じテンプレート由来と思われるサイトです。まず最初のアイコニックマネジメントに関してYahoo知恵袋に出てきた質問投稿を引用します。

2022年9月4日投稿

中島雅之と名乗る人物に投資関係のLINEのフォーラムに招待されてアイコニックマネジメントというイギリスの取引所を紹介され、半信半疑で投資したところ短期間で利益を得られたけどアイコニックマネジメントが信頼出来る取引所なのか疑問があって追加投資を躊躇しているということのようです。LINEフォーラムを運営している人物の中には日本語がおかしな人物がいたということでもあり、勧誘された経緯は上で検証したIDFパワーウエルスリミテッド http://www.idfpower.site/jp/index.htm) などの場合と似ている部分が認められ、中国系と思われる詐欺グループが関与している疑いが濃厚です。同様の手段で勧誘されたという報告がかなり多くのサイトについて出ており、「雑記2」でまとめていますから参照してください。

さらにこの検証を書き終えた後ですが、やはりYahoo知恵袋にアイコニックマネジメントのサイトに関する質問がもう1つ出てきました。

2022年9月13日投稿

詳しい状況は分かりませんが、やはり「投資グループ」でアイコニックマネジメントでの投資を勧誘されたようです。

とにかく本項で検証する4つのサイトについて冒頭部のキャプ画像を表題と同じ順で示していきます。

▼アイコニックマネジメント (https://www.iconicjp.com/) [表示言語:英語、日本語]

▼モガインターナショナル (https://www.mogainternational.com/) [表示言語:英語、中国語、ベトナム語、タイ語、ペルシア語、ミャンマー語]

▼モガFX (https://www.mogaforex.com/) [表示言語:英語、中国語、ベトナム語、タイ語、ペルシア語、ミャンマー語]

▼モガFX (https://www.mogafx.com/) [表示言語:英語、中国語、ベトナム語、タイ語、ペルシア語、ミャンマー語]

日本語対応しているのは最初のアイコニックマネジメントだけです。そしてアイコニックマネジメントと他の3つのサイトは背景画像が異なりますがそれ以外の部分は似ているようです。例えば上の4枚のキャプ画像の下端には最大レバレッジ500倍、最低入金額100ドル、24時間サポート、60種類以上の取引対象といった記述がありますが、これらの数字は4つのサイトで共通です。さらにアイコニックマネジメント以外のMOGA (モガ) という名称の3つのサイトは背景画像も同じで互いに非常によく似ています。そして3つのMOGA (モガ) という名称のサイトには以下のような記述があります。

>MOGA has obtained a New Zealand FSP License!

>MOGA International Group LIMITED (MOGA NZL) - A Registered New Zealand Financial Company (FSP1002414)

ニュージーランドで金融ライセンスを取得しているとあってライセンス番号 (FSP1002414) が記されています。この金融ライセンスについては後述します。

さらに4つのサイトの相互比較を続けます。冒頭部に続いて出てくるのは「私たちと取引する理由?」と題してサイトの特長を列挙している部分です。表題と同じ順で4つのサイトのキャプ画像を以下に示します。

4つのサイトに共通して以下の4項目が挙げられています。

■Dedicated Account Manager (専任アカウントマネージャー )

■Premium Educational Resources (プレミアム学習リソース)

■Negative Balance Protection (マイナス残高保護)

■Ultra-Fast Execution (超高速実行)

さらに3番目のモガFX (https://www.mogaforex.com/)と4番目のモガFX (https://www.mogafx.com/) の場合のみ

■Australian Regulated (オーストラリアで金融機関登録)

という5番目の項目が加わっています。この3番目のモガFX (https://www.mogaforex.com/)と4番目のモガFX (https://www.mogafx.com/) のオーストラリアの金融ライセンスに関する記述の部分を以下に順に拡大して示します。

2つのサイトの記述は全く同じです。さらにこの部分をGoogle翻訳で日本語に訳したものを以下に示します。

セントビンセント・グレナディーンとオーストラリアのシドニーの2ヵ所に拠点があり、Moga Australia (モガオーストラリア https://www.mogafx.com.au/) がオーストラリアの金融ライセンスを取得しているということが書いてあるようです。このモガオーストラリアのサイトはここで検証しているモガFX (https://www.mogafx.com/) のサブページです。3つのMOGA (モガ) という名称のサイトの冒頭にはニュージーランドの金融ライセンスを得ているということが書いてありましたがここにはニュージーランドの金融ライセンスについては記述がありません。所在地や金融ライセンスに関しては後述することにしてさらに4つのサイトの相互比較を続けます。

次はトレーディングソフトに関する説明の部分を比較してみます。これも4つのサイトのキャプ画像を表題と同じ順で示します。

この部分は4つのサイトで互いに非常によく似ています。

さらに取引対象に関する説明の部分についても4つのサイトからのキャプを比較します。

この部分も4つのサイトは互いに非常によく似ています。取引対象は外国為替 (FX)、貴金属や原油などのコモディティ、指数、CFDの4つとなっています。しかし取引対象に関するこれ以上の情報、例えば具体的に取引可能な通貨ペアの種類とか最小売買単位、スプレッド、スワップ金利といった情報が見当たらないようですし、リアルタイムの相場情報もありません。かなり違和感があります。

次に連絡先情報についてまとめます。まずアイコニックマネジメントのサイトの場合ですが、連絡先情報が脚注部分と「コンタクト」というサブページの2ヵ所に記されています。まず脚注の記述を以下に示します。

2ヵ所の記述内容を整理して書き出します。

社名:Iconic Management Services Limited

イギリスの法人番号:14285760

MSB登録番号:31000223110969

住所:UNIT G1 CAPITAL HOUSE 61 AMHURST ROAD LONDON,UNITED KINGDOM E8 1LL

電話番号: +44 7362 069858

メールアドレス:support@iconicjp.com

住所がイギリス、電話番号もイギリスの国番号である[+44] から始まっている、さらにイギリスに法人登録があるというのでイギリスの法人登録の確認を試みました。すると確かに以下に示すIconic Management Services Limitedの法人登録が見つかってきました。法人番号も14285760で合致するのでこれがここで検証しているアイコニックマネジメントのサイトに対応する法人登録で間違いないでしょう。

この法人登録を見るとまず法人登録の日付が2022年8月9日となっています。この検証は2022年9月上旬に書いているのでちょうど1ヶ月しか経過していない非常に新しい法人ということになります。業種は金融関係になっていて矛盾がありません。そしてこの法人登録の住所は以下のようになっています。

>Unit G1, Capital House 61 Amhurst Road, London, United Kingdom, E8 1LL

この住所はアイコニックマネジメントのサイトの脚注と「コンタクト」というサブページの2ヵ所に書かれていた住所とも一致しますが「検証13」以降で検証してきた一連の中国系と思われる詐欺グループによる詐欺サイトに対応すると思われるイギリスの法人登録で非常に頻繁に使われている住所でもあります。その中には上で検証しているIDFパワーウエルスリミテッドやPoipexマーケットリミテッドのサイトに対応すると思われる法人登録も含まれています。

IDFパワーウエルスリミテッド → 法人登録

Poipexマーケットリミテッド法人登録

これ以外に同じ住所を法人登録上の住所としているサイトのリストについてはPoipexマーケットリミテッドの検証の中でまとめてありますから参照してください。いずれにしろ多くの法人が部屋番号まで同じ住所を所在地としていることからこの住所にアイコニックマネジメントが実在するとは思われません。オフショア会社などを利用した架空住所の疑いが濃厚です。

さらにこのアイコニックマネジメントの法人登録の経営者情報のページを見ると以下に示すWENG, Jingqiという中国国籍、中国在住の人物が唯一の経営者として登録されています。

残念ながらこの中国人経営者の中国の住所は開示されていませんが、経営者が中国国籍で中国在住となればイギリスの法人登録や住所は名目だけでアイコニックマネジメントの実質的な運営本拠は中国にあるのではないかと考えざるを得ません。

次に3つのMOGA (モガ) という名称のサイトの連絡先情報ですが、やはり脚注と「Contact」というサブページにそれらしき記述があります。脚注に書いてあるのは国名とライセンス番号のみで、「Contact」というサブページに住所やメールアドレスなどがあります。まず表題2番目のモガインターナショナル (https://www.mogainternational.com/) の場合について脚注部分のキャプを示します。

このキャプでは一部文章が隠れている部分もあるので以下のハイライトしている「The financial products」という部分以降の文章を以下に書き出します。併せてGoogle翻訳での日本語訳の結果も示します。

▼英語原文

The financial products therein are issued and provided by Moga International Group LLC, a registered St.Vincent and Grenadines company (Moga / SV) FSA: 532LLC2020. MOGA International Group LIMITED (MOGA NZL) is a registered New Zealand company (FSP1002414), providing financial services complied with the requirements of the legislation. Moga International Group Pty Ltd (ACN 69 620 723 757), holds an Australian financial services licence (AFSL No. 501156 ) to carry on a financial services business in Australia limited to the financial services covered by its AFSL.

▼日本語訳

その中の金融商品は、登録されたセントビンセント・グレナディーン企業 (Moga / SV) FSA: 532LLC2020 である Moga International Group LLC によって発行および提供されます。 MOGA International Group LIMITED (MOGA NZL) は、ニュージーランドで登録された会社 (FSP1002414) であり、法律の要件に準拠した金融サービスを提供しています。 Moga International Group Pty Ltd (ACN 69 620 723 757) は、オーストラリアの金融サービス ライセンス (AFSL No. 501156) を保持しており、オーストラリアでその AFSL の対象となる金融サービスに限定された金融サービス事業を行っています。

日本語訳には不自然な部分もありますがセントビンセント・グレナディーン、ニュージーランド、オーストラリアに何らかの登録があると主張しているようです。以下にまとめておきます。

▼セントビンセント・グレナディーン金融ライセンス?:FSA: 532LLC2020

▼ニュージーランド金融ライセンス:FSP1002414

▼オーストラリア法人登録:ACN 69 620 723 757

▼オーストラリア金融ライセンス:AFSL No. 501156

これらの登録については以下で確認を試みることにします。

表題3番目のモガFX (https://www.mogaforex.com/)、4番目のモガFX (https://www.mogafx.com/) についても同じ脚注部分のキャプを以下に示しますが記載内容は登録番号なども含めて全く同じです。

さらにこれら3つのMOGA (モガ) という名称のサイトの「Contact」というサブページにある住所など連絡先情報についてもキャプと共に以下にまとめます。

▼モガインターナショナル (https://www.mogainternational.com/)

住所:First Floor, First St. Vincent Bank Ltd Building, James Street, Kingstown, St. Vincent and the Grenadines

メール::service@mogainternational.com

モガFX (https://www.mogaforex.com/

住所:First Floor, First St. Vincent Bank Ltd Building, James Street, Kingstown, St. Vincent and the Grenadines

メール service@mogafxglobal.com

電話: +61291890220

モガFX (https://www.mogafx.com/)

住所:First Floor, First St. Vincent Bank Ltd Building, James Street, Kingstown, St. Vincent and the Grenadines

メール:service@mogafxglobal.com

電話: +61291890220

モガFX (https://www.mogafx.com/) については上で触れたMoga Australia (モガオーストラリア https://www.mogafx.com.au/) のサブページにも「Contact」のページがあってオーストラリアの住所が示されています。

住所:Level 17, 9 Castlereagh Street, Sydney NSW, 2000, Australia

メール:service@mogafx.com

電話: +61 291379799

まず3つのサイトの脚注のライセンスに関する記述に共通して登場し、「Contact」のページに共通して住所が記されているセントビンセント・グレナディーンについてですが、ペーパーカンパニーが簡単に作れる租税回避地として有名な国ですから住所については最初からオフショア会社を利用した架空住所の可能性が疑われました。実際に記されていた

>First Floor, First St. Vincent Bank Ltd Building, James Street, Kingstown, St. Vincent and the Grenadines

という住所は無登録で違法な海外FX業者の検証で何度も出てきている住所です。例えば本サイトの旧サイトである「危ない投資の備忘録」「海外FX業者検証7」で検証したMYFX Markets (マイエフエックスマーケッツ https://myfxmarkets.com/ja/) や本サイトで検証した以下のサイトでも同じ住所が所在地として登場しています。

「検証5」 HASTフォレックス

「検証10」 ユートピア

「検証11」 フォーカスマーケッツ、アキシムトレード

「検証25」 PUプライム (https://jp.puprime.net/)

「検証27」 acx

「検証48」 AMマーケッツ

「検証75」 Glopts、シティFXマーケッツ、Iqマイニングオプション

また上で検証したWeTrade International Ltd (ウィートレードインターナショナル)  でも同じ住所が使われています。

これはますますオフショア会社などの住所である可能性が高くなったように思われたので調べてみるとセントビンセント・グレナディーンの金融ライセンスを管理しているFINANCIAL SERVICES AUTHORITY (FSA)のサイト (http://svgfsa.com/) で登録されているオフショア会社のリストに掲載されている2つのオフショア会社の住所と一致することが分かりました。具体的には左下に示したのがSt. Vincent Trust & Escrow Ltd (https://truststvincent.com/) の連絡先情報、右下に示したのがEuro-Caribbean Trustees ltd. (ECTL https://mail.ectl-svg.com/) の連絡先情報です。

これらのオフショア会社のいずれかを利用した名目だけの住所、架空住所と考えるのが妥当でしょう。またFSAのサイト (http://svgfsa.com/) モガインターナショナル / モガFX の登録を探してみましたが該当すると思われる登録は見つかりません。上に示したウィートレードインターナショナルの検証でも引用しましたがセントビンセント・グレナディーンのFSAはバイナリーオプション業者やFX業者に金融ライセンスは与えないという告知を出しています。セントビンセント・グレナディーンでライセンスを得ているという記述は極めて疑わしいです。

さらにモガFX (https://www.mogaforex.com/) とモガFX (https://www.mogafx.com/) のセントビンセント・グレナディーンの住所に並んで示されている以下の電話番号

> +61291890220

はオーストラリアの国番号 [+61] から始まっています。ちなみに国際電話の国番号リストで調べてみるとセントビンセント・グレナディーンの国番号は [+1-784] です。明らかにこれはセントビンセント・グレナディーンの電話番号ではありません。

次にモガオーストラリア https://www.mogafx.com.au/) のサブページに記されていたオーストラリアの住所やライセンスについて調べてみました。

>Level 17, 9 Castlereagh Street, Sydney NSW, 2000, Australia

という住所を検索してみると以下に示すCOMPASS OFFICES (コンパスオフィス https://www.compassoffices.com/ja-jp/) というレンタルオフィス / バーチャルオフィス業者の拠点の住所と一致します。

オーストラリアの住所もこのバーチャルオフィス業者を利用した架空住所の疑いが濃厚です。そこでさらに脚注に記されていたオーストラリアの法人登録について調べてみました。オーストラリアの法人登録を検索できるABN Lookup (https://abr.business.gov.au/) でMOGA INTERNATIONALの法人登録を探すと以下に示した登録情報が見つかってきました。

この登録情報の法人番号はABN 69 620 723 757となっています。サイトの脚注に記されていた法人番号はACN 69 620 723 757ですからABNとACNの違いはあってどういうことなのか分かりませんが、数字の部分は完全に一致しています。またBusiness Name (商号) はMogaFXとなっていますからこれがここで検証しているMogaFXのサイトに対応する法人登録であることは間違いないものと考えます。そしてこの法人登録の過去履歴は以下のようになっています。

この法人は2017年7月27日に登録されていますが、法人登録の時点ではSEYVICE SERVICES PTY LTD という法人名だったようで2020年3月19日に現在のMOGA INTERNATIONAL GROUP PTY LTDという法人名に改称しています。またMogaFXという商号が登録されたのも法人名が解消されてから4ヶ月以上経過した2020年7月28日となっています。

さらにオーストラリアの金融ライセンスを管理していると思われるAustralian Securities & Investments Commission (ASIC) のサイト (https://asic.gov.au/) で MOGA INTERNATIONAL GROUP PTY LTDの金融ライセンス登録を探してみました。以下に見つかってきた登録情報を示します。「501156」というライセンス番号は3つのMOGA (モガ) という名称のサイトの脚注に記されていたオーストラリアの金融ライセンス番号と合致しています。

この金融ライセンスに記されている住所は以下のようになっています。

▼Principal Business Address: 

MOGA INTERNATIONAL GROUP PTY LTD, Room 9 Level 26, 1-7 Bligh Street SYDNEY NSW 2000

▼Service Address: 

Level 26, 1-7 Bligh Street, SYDNEY NSW 2000

Principal Business Address」と「Service Address」がどういう違いなのか分かりませんが、2つ書いてあるように見える住所はほぼ同じ住所で最初に「Room9」が付いているかどうかという違いしかありません。またこの住所はモガオーストラリア https://www.mogafx.com.au/) のサブページ、「Contact」のページに記されていた、同時にコンパスオフィス (https://www.compassoffices.com/ja-jp/) というレンタルオフィス / バーチャルオフィス業者の拠点の住所と一致する以下の住所

>Level 17, 9 Castlereagh Street, Sydney NSW, 2000, Australia

とは同じシドニー市内でも全く異なる住所です。

しかしこの新しく出てきたシドニーの住所も検索してみるとこの住所も別のレンタルオフィス / バーチャルオフィス業者であるTHE EXECUTIVE CENTRE (https://www.executivecentre.com/ja-jp/) の以下に示した拠点の住所と一致することが判明しました。

この2つ目のオーストラリア・シドニーの住所もこのバーチャルオフィス業者を利用した架空住所の疑いが濃厚ということになります。バーチャルオフィス業者の住所でも金融ライセンスが取得できてしまうオーストラリアの金融ライセンスの審査の甘さが感じられます。

最後はニュージーランドのライセンスについて調べてみました。まずニュージーランドの法人登録を検索できるNew Zealand Companies Register というサイト (https://companies-register.companiesoffice.govt.nz/) で「MOGA INTERNATIONAL GROUP LIMITED」を検索して見つけてきた法人登録情報です。

まず法人登録の日付は2022年1月17日となっています。オーストラリアの法人登録がSEYVICE SERVICES PTY LTD という法人名で登録されたのが2017年7月27日、MOGA INTERNATIONAL GROUP PTY LTDという現在の法人名に改称したのが2020年3月19日ですからニュージーランドの法人登録はかなり遅れて登録されたことになります。そしてこのニュージーランドの法人登録上の住所は以下のようになっています。

>18 Bestall Street, Maraenui, Napier, 4110 , New Zealand

検索してみると不動産業者のサイトでもGoogleストリートビューでもこの住所には以下に示した普通の戸建て住宅があるようでしかも54万9000ドルで売りに出ているようです。この住所にモガインターナショナル / モガFXが実在するようには思われません。

さらに法人登録に戻るとこの法人の経営者はXiuyong PANという人物になっています。この人物は以前はこの法人の100%の株主でもあったようですが、2022年5月20日付で以下に示したLaung Shwan Wuuという香港在住の人物に株主が変更されているようです。

新しい株主の氏名と住所は以下のようになっています。

>Laung Shwan WUU

>Room 905-909 9f Yu To Sang, Building 37 Queens Central Road, Central , Hong Kong

この住所を検索してみるとH H Lam & Co CPAという香港の会計事務所の住所と部屋番号まで合致します。以下はこのH H Lam & Co CPAのFacebook アカウントの連絡先情報です。

またこの住所を所在地としている複数の法人が見つかることからこれはこの会計事務所を利用した架空住所の疑いが濃いように思われます。法人開設時の株主で現在の経営者であるXiuyong PANという人物の名前も中国系ではないかと思われますし、このニュージーランド法人は中国系の会社である可能性が高いと判断します。

それからこの法人は以下に示した社名変更情報によれば2022年6月23日付でL&S HERO LIMITEDから現在のMOGA INTERNATIONAL GROUP LIMITEDに社名変更しているようです。

次にニュージーランドの金融機関登録を検索できるFinancial Service Providers Register (https://fsp-register.companiesoffice.govt.nz/) というサイトで「MOGA INTERNATIONAL GROUP LIMITED」を検索して見つかってきた金融ライセンスの情報を以下に示します。

金融機関登録の登録番号は「FSP1002414」となっており、この番号は3つのMOGA (モガ) というサイトの脚注部分に記されていたニュージーランドの金融ライセンス番号と一致しています。そしてこの金融機関登録の日付は2022年5月18日付となっています。この日付は株主が法人登録時点での100%の株主であったXiuyong PANから現在の株主であるLaung Shwan Wuuという人物に変更された2022年5月20日とほぼ一致しています。どうやらこの法人は設立当初は金融機関ではなく、香港在住のLaung Shwan Wuuという人物によって会社が買収されたことによって金融機関登録を取得しているようです。さらに金融機関登録と株主の変更から1ヶ月ほど経過した2022年6月23日付で社名が以前のL&S HERO LIMITEDから現在のMOGA INTERNATIONAL GROUP LIMITEDに法人名も変更されたという経緯になっているようです。法人登録の日付は2022年1月17日ですから半年ほどの間に株主の変更、金融機関登録、社名変更が行われていることになります。推測に過ぎませんが、この法人はXiuyong PANというニュージーランド在住の人物によってペーパーカンパニーとして設立され、香港在住のLaung Shwan Wuuという人物に転売された可能性があるように思えます。こうして整理してみるとニュージーランドに事業実体があるかどうかは極めて疑問です。

さらに本項で検証対象としている4つのサイトについて例によってサイトのWho Is 情報を確認しました。登録者に関する情報が幾らかでも開示されているのは表題3番目のモガFX (https://www.mogaforex.com/) と4番目のモガFX (https://www.mogafx.com/) の場合です。まずモガFX (https://www.mogaforex.com/) のWho Is 情報から以下に示します。

まず黄色の枠で囲った部分に記されているサイトの登録・開設日は2020年4月15日です。2022年4月7日にアップデートとなっています。そして登録者に関する情報が赤枠で囲った部分に記されています。記載内容を整理して以下に書き出します。

登録者: Herbert George Smith

登録者所属機関: Moga International Group Pty Ltd

住所: 3112 Corvette Way, Richmond, British Columbia. V6X 3A3, Canada

メールアドレス: service@mogafx.com

登録者はHerbert George Smith、住所はカナダのバンクーバーに近いリッチモンドという町になっています。電話番号は開示されていません。カナダに拠点があるという情報はこれまで出てきていなかったので意外に感じます。但しこの住所は実在の住所かどうか疑問があります。最後の「3112」という番地がGoogleマップで該当なしになるようです。

次に表題4番目のモガFX (https://www.mogafx.com/) のWho Is 情報を示します。

こちらもまず黄色の枠で囲った部分に記されているサイト登録・開設日を見ると2020年4月15日となっています。上で示したばかりのモガFX (https://www.mogaforex.com/) の登録・開設日と全く同じです。また2022年4月7日にアップデートなっており、このアップデートの日付もモガFX (https://www.mogaforex.com/) の場合と全く同じです。2つのサイトは同じグループによるサイトとしか思われません。

ところが赤枠で囲った部分に記されている登録者の情報は以下のようになっています。

登録者名: Laung Shwen Wuu

住所: Suite 305, Griffith Corporate Centre, Beachmont, Kingstown, VC0100, St. Vincent and the Grenadines.

電話番号: +61.435624196

メールアドレス: service@mogafxglobal.com

登録者名は「Laung Shwen Wuu」となっていますがこの名前は上に示したニュージーランド法人の現在の株主で香港在住となっていた人物の名前に一致します。

ところがこのWho Is 情報ではこの人物の住所がセントビンセント・グレナディーンとなっています。そしてこの「Suite 305, Griffith Corporate Centre」から始まる住所はこれまで海外のFX業者を調べてきて非常に頻繁に見る住所であり、右に示したWILFRED SERVICES LTD (https://www.wilfredinternationalservices.com/) というオフショア会社の住所に一致します。そして住所の一部になっているGriffith Corporate Centre (https://griffithcorporatecentre.com/) もシェアオフィス / バーチャルオフィス業者であり、WILFRED SERVICES LTDはその一角に入居している店子という状況なのですが、Griffith Corporate Centre からWILFRED SERVICES LTDについて非常に多くの問い合わせや苦情が寄せられているという告知が出ています。以下にその告知の冒頭部を示します。

おそらくこの住所を架空住所として使った詐欺などが頻発しており、被害者などから苦情などが多数寄せられているという状況なのだと思われますが、自分たちは無関係と主張しているだけの告知です。犯罪に使われているなどの状況が明らかならばWILFRED SERVICES LTDとの契約を打ち切るぐらいのことは簡単に出来るはずであり、責任逃れとしか思われません。尚、本サイトで検証しているサイトの中にもこの住所を商材地としているサイトが他にも複数確認されています。

「検証2」 BDFX (http://www.bd-fx.com/jp/)

「検証4」 フォレックスランド https://www.forexland-fx.com/ja/)

「検証9」 アメージングティック (https://www.amazingtick.com/amt/ja/)

「検証12」 ジャストフォレックスゴー (https://justforexgo.com/jp)

「検証12」 ブビンガ (https://bubinga.com/ja)

「検証21」 スパークグローバルリミテッド (https://japanese.sglfd.com/index.html)

「検証60」 IFSマーケッツ (https://ifsmarkets.vc/)

これだけ多くの業者は部屋番号まで同じ住所に同居しているとは思えません。この住所は架空住所で間違いありません

さらに電話番号が記されていますが[+61]というオーストラリアの国番号から始まっています。セントビンセント・グレナディーンの住所と完全に矛盾しています。この「Laung Shwen Wuu」という中国系ではないかと思われ名前の人物は一体、どこにいるのでしょうか?この連絡先情報は全く信用出来ませんし、非常に危険と考えざるを得ません。

他の2つのサイトについてはWho Is 情報に登録者に関する情報がありません。4つのサイトについてサイトの登録・開設日 (アップデート日) のみまとめておきます。

サイト名 (URLアドレス) 登録・開設日 (アップデート日)

アイコニックマネジメント (https://www.iconicjp.com/) 2022年7月18日

モガインターナショナル (https://www.mogainternational.com/) 2021年6月3日 (2021年7月24日)

モガFX (https://www.mogaforex.com/) 2020年4月15日 (2022年4月7日)

モガFX (https://www.mogafx.com/) 2020年4月15日 (2022年4月7日)

最初のアイコニックマネジメントのサイトが特に新しいのが目につきます。


本項で検証したアイコニックマネジメントおよび3つのモガというサイトはイギリスの法人登録とかオーストラリアやニュージーランドの法人登録及び金融機関登録はあっても信用出来るサイトのようには思われません。そもそもアイコニックマネジメントと3つのモガというサイトは明らかに互いに酷似していて同じグループによるサイトである可能性が高いように思われるのにアイコニックマネジメントがイギリスの法人、3つのモガというサイトはオーストラリアやニュージーランドの法人ということになっているという状況は如何にも不自然です。また3つのモガというサイトが共存している状況も明らかに不自然です。そして法人登録情報や金融機関登録を詳しく調べてみるといずれのサイトについても中国系と思われるグループとの繋がりが示唆されます。

怪しげな外国人によると思われる投資グループに招待されて、そこから投資を勧められたという証言が確認されているのはアイコニックマネジメントだけですが、本項で検証した4つのサイトはいずれも危険なサイトである疑いが濃厚と考えます。これらのサイトでの投資を勧誘されても決して応じないことを推奨します。

おそらくこの住所を架空住所として使った詐欺などが頻発しており、被害者などから苦情などが多数寄せられているという状況なのだと思われますが、自分たちは無関係と主張しているだけの告知です。犯罪に使われているなどの状況が明らかならばWILFRED SERVICES LTDとの契約を打ち切るぐらいのことは簡単に出来るはずであり、責任逃れとしか思われませんがとにかくこの住所は架空住所でほぼ間違いありません。

さらに電話番号が記されていますが[+61]というオーストラリアの国番号から始まっています。セントビンセント・グレナディーンの住所と完全に矛盾しています。この「Laung Shwen Wuu」という中国系ではないかと思われる名前の人物は一体、どこにいるのでしょうか?この連絡先情報は全く信用出来ませんし、非常に危険と考えざるを得ません。

他の2つのサイトについてはWho Is 情報に登録者に関する情報がありません。4つのサイトについてサイトの登録・開設日 (アップデート日) のみまとめておきます。

サイト名 (URLアドレス) 登録・開設日 (アップデート日)

アイコニックマネジメント (https://www.iconicjp.com/) 2022年7月18日

モガインターナショナル (https://www.mogainternational.com/) 2021年6月3日 (2021年7月24日)

モガFX (https://www.mogaforex.com/) 2020年4月15日 (2022年4月7日)

モガFX (https://www.mogafx.com/) 2020年4月15日 (2022年4月7日)

最初のアイコニックマネジメントのサイトが特に新しいのが目につきます。


本項で検証したアイコニックマネジメントおよび3つのモガというサイトはイギリスの法人登録とかオーストラリアやニュージーランドの法人登録及び金融機関登録はあっても信用出来るサイトのようには思われません。そもそもアイコニックマネジメントと3つのモガというサイトは明らかに互いに酷似していて同じグループによるサイトである可能性が高いように思われるのにアイコニックマネジメントがイギリスの法人、3つのモガというサイトはオーストラリアやニュージーランドの法人ということになっているという状況は如何にも不自然です。また3つのモガというサイトが共存している状況も明らかに不自然です。そして法人登録情報や金融機関登録を詳しく調べてみるといずれのサイトについても中国系と思われるグループとの繋がりが示唆されます。

怪しげな外国人によると思われる投資グループに招待されて、そこから投資を勧められたという証言が確認されているのはアイコニックマネジメントだけですが、本項で検証した4つのサイトはいずれも危険なサイトである疑いが濃厚と考えます。これらのサイトでの投資を勧誘されても決して応じないことを推奨します。


※付記

本項で検証したアイコニックマネジメントなど4つのサイトと非常によく似た明らかに同じテンプレートから量産されたPROPERFLY (https://www.properfly-limited.com/) というサイトが見つかってきました。アイコニックマネジメントの場合と同様にLINEのグループで勧誘が行われているようです。「検証66」で検証しているので参照してください。