検証15

本ページで検証するサイトはいずれも金融庁のサイトで公表されている金融商品取引業者の登録リストに該当が見つかりません。日本居住者に対して勧誘が行われれば違法な無登録業者ということになります。本ページで検証するサイトの少なくとも一部については日本人に向けた勧誘、被害報告が確認されています。

削除の解除の再検討をお願いします。→ 雑記0

このサイトは最近、ニュースで頻繁に報道されているいわゆるSNS型投資詐欺、非常に被害者が多い中国系の詐欺グループと戦っているサイトです。このブログを削除 (閲覧不能) にしているのは詐欺グループに味方するも同然です。プラットフォーム企業としての社会的責任を考慮して頂けるよう配慮をお願いします。特にこのページで検証したサイトは2024年3月現在で全て何の告知もなく閉鎖されています。まともな投資サイトだったとは思えませんし、本ページ削除の意味がありません。

▼本サイトでの検証は名誉棄損に当たらないと考えます。→ 雑記1

このページで検証するサイトは勧誘の手口などから「検証13」「検証14」で検証対象としてきたサイトと同様に中国系の詐欺グループによるものと考えていたのですが検証を進めていくと勧誘の手口などは似ていてもマレーシアのグループによる詐欺サイトである可能性があるようですが決定的ではありません。背景にあるのが中国のグループであってもマレーシアのグループであってもとにかく危険なサイトの可能性が高いことには変わりがありません。中国系と思われる詐欺サイトについては「検証16」「検証17「検証18「検証19「検証20「検証21「検証22「検証23「検証24「検証25「検証26「検証27「検証28「検証29「検証30「検証31「検証32「検証33「検証34「検証35「検証36「検証37「検証38「検証39「検証40「検証41「検証42「検証43「検証44「検証45「検証46「検証47「検証48「検証49「検証50「検証51「検証52「検証53」「検証54「検証55」「検証56「検証57「検証58「検証59「検証60「検証61「検証62「検証63」「検証64」「検証65」「検証66」「検証67」「検証68」「検証69」「検証70」「検証71」「検証72」「検証73」「検証74」「検証75」「検証76」「検証77」「検証78」「検証79」にも続編があります。このページで検証するのは以下の互いに似通った9つのサイトです。尚、同じテンプレート由来と思われるこれらのサイトと似通ったサイトがさらに見つかってきたので「検証42」で検証しています。参照してください。


●BTCUSDT INVESTMENT LIMITED (BTCUSDTインベストメント リミテッド  https://btcusdtbank.com/ja.html)

●GLOBAL INVESTMENT BANK & CAPITAL TRUST (グローバル・インベストメント・バンク&キャッピタル・トラスト https://gibank.online/ja/)

●TD MARKET (TDマーケット https://tiandinlimited.com/ja/index.html)

●GIB CAPITAL GROUP (GIBキャピタルグループ https://gib.group/ja/)

●ETHBTC Investment Limited (ETHBTC インベストメントリミテッド https://www.ethbtcforexinvestment.com/ja/)

●United International Foreign Investment Center Ltd (ユナイテッドインターナショナルフォレインインベストメントセンターリミテッド http://www.uific.com/jp/)

●ETH global Limited (ETHグローバルリミテッド https://ethgloballimited.com/ja/index.html)

●United International Foreign Investment Center Ltd (ユナイテッドインターナショナルフォレインインベストメントセンターリミテッド https://uificforex.com/index5.html)

●United International Foreign Investment Center Ltd (ユナイテッドインターナショナルフォレインインベストメントセンターリミテッド (http://uificbank.com/)


まず以下の4つのサイトをまとめて検証します。

●BTCUSDT INVESTMENT LIMITED (BTCUSDTインベストメント リミテッド  https://btcusdtbank.com/ja.html)

●GLOBAL INVESTMENT BANK & CAPITAL TRUST (グローバル・インベストメント・バンク&キャッピタル・トラスト https://gibank.online/ja/)

●TD MARKET (TDマーケット https://tiandinlimited.com/ja/index.html)

●GIB CAPITAL GROUP (GIBキャピタルグループ https://gib.group/ja/)

互いに似通っている4つのサイトをまとめて互いに比較しながら検証します。以下で検証しているユナイテッドインターナショナルフォレインインベストメントセンターリミテッドのサイトもこれら4つのサイトの検証を書き上げてから見つかったサイトですが明らかに似ており同じグループに属すると思われるので併読してください。

まず最初のBTCUSDTインベストメントリミテッドはYahoo知恵袋にかなり多くの質問投稿が出てきたサイトで「検証13」の冒頭で説明した中国系の詐欺グループによる詐欺サイトと似たようなネットを介した外国人による勧誘が行われているようです。他の3つのサイトはBTCUSDTインベストメントリミテッドと同じ香港の住所を使っていたことで見つかったあるいは画像検索で見つけたサイトですがBTCUSDTインベストメントリミテッドのサイトと非常によく似ており、ほぼ間違いなく同じグループによるサイトと考えられます。しかしBTCUSDTインベストメントリミテッド以外のサイトでは現時点で投資勧誘されたとか被害を受けたといった情報は2021年1月現在ではっきりと確認はされません。

マレーシアのグループの関与が疑われる根拠に関しては後述しますがマレーシア発祥ということになればかなり以前に検証したことがあるmface (エムフェイス) というマルチ商法で勧誘していた投資詐欺との類似性を感じます。

mface投資、ウソの宣伝容疑 全国181億円集金か (朝日新聞 2019年3月13日)

そしてここで取り上げる4つのサイトの中では特に2番目のグローバル・インベストメント・バンク&トラストは主にmfaceと似たマルチ商法で勧誘が行われている可能性が高いようです。

まず最初のBTCUSDTインベストメントリミテッドについてYahoo知恵袋に出てきた質問投稿を引用します。

2020年11月23日投稿

この投稿では勧誘されたとあるだけで誰が勧誘してきたのかなど何も情報がありません。

2020年11月30日投稿

この投稿では「海外の友達」に勧められたとありますが詳細は不明です。

2020年12月10日投稿

この投稿には残念ながら質問の背景が何も書かれていません。

2020年12月15日投稿

この投稿ではどうやらネットで知り合った中国系の美女に投資を勧められたようで口座開設の為に個人情報や免許証のコピーを求められたようです。

2020年12月21日投稿

この質問で勧誘者に関してようやくかなり具体的な説明が出てきました。勧誘してきたのは出会い系サイトで知り合った中国系の美女ということで「検証13」の冒頭で説明した中国系の詐欺グループによる詐欺のパターンに合致することが分かりました。この投稿を見てこれは中国系の詐欺グループによる詐欺サイトで間違いなかろうと考えていたのですが、その結論を出すのはいささか先走りだったことが後に判明します。

2021年1月3日投稿

この投稿ではおそらく口座開設ボーナスとして100ドル貰えるという広告に釣られて口座を開設してしまったとあります。どこで「広告」を目にしたのかなど詳細は不明です。

2021年1月7日投稿

この投稿では既に出金拒否されているようです。何の説明もありませんが「知人」という人物に紹介されたBTCUSDTでFXをやって2万ドルほどの利益が出たので出金しようとしたが、出金するには20.315%の税金と送金保護金という謎の名目で20%を追加入金しないと出金出来ない、遅延すると1日に2%というべらぼうな滞納金が発生すると言われて出金出来なくなっているようです。さらに2021年から税率がアップしたと称してさらに追加請求が来ているとあります。税金分を追加で入金しなければならないなんて明らかにおかしいです。出金拒否しているだけでなくあわよくばさらにお金を騙し取ろうとする詐欺としか思えません。

2021年1月8日投稿

マッチングアプリで知り合った自称では両親が日本人だという台湾人女性から勧誘を受けてBTCUSDTに入金してしまい、運用は順調だったが出金しようとしたら20.315%の税金分を入金しなければ出金に応じられないという状態になっているようです。20.315%というのは株式投資で特定口座を選択した場合の源泉分離課税の場合の課税率から来ているのでしょうけど、仮想通貨で利益が出た場合に株式投資と同じく源泉分離課税扱いが適用されることはないはずなので明らかに説明がおかしいですし、そもそも出ている利益の中から税金を払えばよいわけで追加入金が必要になるというのは明らかにおかしいです。また入金方法は日本の銀行の口座への振り込みだったようで指定される口座はしばしば変更されたようです。詐欺の被害者が被害を訴えることで銀行口座が凍結されることが繰り返されている可能性が高いです。

2021年3月30日投稿

マッチングアプリで知り合った自称・マレーシア人女性から勧誘されてBTCUSDTに勧誘されて850万円も投資したが投資した以上の損失が発生してさらに追加入金を求められているという状況のようです。入金方法は国内銀行の個人名義の銀行口座でしかも指定される口座はしばしば変わっていたようです。

これら投稿の情報は断片的ですが断片的な情報でも繋ぎ合わせると勧誘の手口としてはやはり「検証13」の冒頭でまとめた中国系の詐欺グループによる詐欺の勧誘手口と合致しているように思われました。

とにかくこれらの投稿に出てきたURLアドレスからBTCUSDTインベストメントリミテッドのサイトにアクセスしてみました。以下がサイト冒頭のキャプです。

右側に見えるプルダウンメニューから選択出来る表示言語は英語、中国語、香港語、フランス語、スペイン語、ドイツ語、イタリア語、インドネシア語、日本語、ベトナム語、韓国語、アラビア語の12ヵ国語となっているようです。上のキャプを見ても明らかですが、Yahoo知恵袋に出てきた質問投稿ではFX投資を勧誘されたとなっていますが、実際には外貨FX投資だけでなく、仮想通貨 (暗号通貨) なども扱っているようです。

そして本項目の表題、2番目以降に挙げたグローバル・インベストメント・バンク& キャピタル・トラスト、TDマーケット、GIBキャピタルグループの3つのサイト冒頭のキャプを以下に順に示します。

最後のGIBキャピタルグループの場合のみ、キャプの中央に「ライブ口座を開設する」「無料のデモを試す」と書かれたボタンが見えること、キャプの左上に見えるロゴの部分が異なること以外は互いに非常によく似ています。プルダウンメニューから選択出来る表示言語の選択肢やその並び順も全く同じです。いずれのサイトも外国為替FX取引だけでなく、仮想通貨 (暗号通貨)取引なども扱っている点でも同じです。

これら4つのサイトが互いに似ているのはこの冒頭部だけではありません。例えば以下はBTCUSDTインベストメントリミテッドのサイトにあるサイトの特長を5項目にまとめている部分です。

グローバル・インベストメント・バンク&キャピタル・トラストのサイトとTDマーケットのサイトにはこの特長をまとめた部分に相当する部分が存在します。以下に順にキャプを示します。

グローバル・インベストメント・バンク&キャピタル・トラストのサイトではBTCUSDTインベストメントリミテッドのサイトと全く同じ5項目が並んでいて題字の部分にサイト名が書かれていなければ全く区別出来ません。一方でTDマーケットのサイトでは特長が5項目ではなく4項目になっていて「バンキングプラットフォームを確保」という項目が欠落しています。

さらにGIBキャピタルグループのサイトでは明確に対応する部分が見つかりません。代わりにサイトの特長をまとめた以下のキャプに示す部分がありますが文章が長い一方でイラストは付いていません。記述内容も他のサイトに示されている特徴とは重なっているようには見えません。

4つのサイトを比較すると最初のBTCUSDTインベストメントリミテッドのサイトと最も似ているのがグローバル・インベストメント・バンク&キャピタル・トラストのサイトで次がTDマーケットのサイト、最も異なる部分が多いのが最後のGIBキャピタルグループのサイトということになると思われます。

次に連絡先情報ですがとりあえず最初のBTCUSDTインベストメントリミテッドについてまとめることにして他の3つのサイトについては後に関連付けて説明します。BTCUSDTインベストメントリミテッドのサイトの記述によればこの業者は実に拠点が7つもあることになっています。

7つの連絡先はどういう区別があるのか分かりませんが3つと4つに分かれて記載されています。まず右のキャプに示したのが最初の3件の連絡先です。

BTCUSDT Head Quarter

Australia Square Tower, 264, George Street, Sydney

BTCUSDT Operation Office

67 Burnside Ave., East Hartford, CT 06108 USA

BTCUSDT Secretary Office

1717 N street, Northwest, Suite 1, Washington DC 20036 USA

これら3件の中で特に最初の1件はHead Quarter (本部) と書いてあるので最も重要かと思われるのですがこれら3つの連絡先情報には全て電話番号がありません。そして最初のHead Quarter (本部)の住所はオーストラリアのシドニーになっていますがこの住所は不完全な住所と思われます。この住所は「Australia Square Tower」から始まっていてこれはWikipediaの記事によればシドニーに実在する50階建てで総床面積が6万5000平米というそれなりに規模の大きな高層ビルです。これだけの高層ビルなら当然階数とか部屋番号が記載されているべきなのですが、その階数とか部屋番号の情報がありません。

次のOperation Officeの住所はアメリカのコネチカット州になっていますが検索するとConnecticut Process Serving LLC (https://ctprocess.com/) という書類の印刷業務などを代行する業者の住所と一致するようです (左下のキャプ参照)。同様に3番目のSecretary Officeの住所はアメリカのワシントンDCになっていますが、検索するとWashington DC Registered Agent LLC (https://www.washingtondcregisteredagent.com/)というおそらくオフショア会社の住所に完全に一致します (右下のキャプ参照)。

どうやらOperation OfficeとSecretary Officeの住所はオフショア会社などを利用した架空住所の疑いが濃く、信用出来るとは思えません。そもそも本部がオーストラリアで2つのオフィスがアメリカのコネチカット州とワシントンDCに分かれているというのは普通に考えて不便かつ非合理的でしかないでしょう。電話番号がないのも怪しすぎます。

それ以外の4つの所在地情報は以下のようになっています。香港、シンガポール、ニュージーランド、本部と同じオーストラリアの住所になっており、こちらはいずれも電話番号が記載されています。しかしこれらの住所についても疑わしい部分があります。それぞれの住所について簡単に説明します。

まず香港拠点の連絡先情報です。

▼BTCUSDT Bank Service Centre (Hong Kong)

Room 1502-3, Connaught, Commercial Building, 185 Wan Chai Road, Wan Chai, Hong Kong.

Tel: +852 25930122

Fax: +852 3740313

この香港の住所を検索してみると「梁耀光會計士事務所」という会計事務所のサイトにある住所と部屋番号 (Room 1502-3) まで一致していることが分かりました (以下のキャプ参照)。この住所にBTCUSDTインベストメントリミテッドの拠点が実在するかどうか極めて疑問です。

ちなみにこの香港の住所を検索したことで同じ住所が所在地として記載されているグローバル・インベストメント・バンク&キャピタル・トラストおよびGIBキャピタルグループのサイトが存在していることに気が付いたという経緯があります。

次はシンガポールの住所の説明が複雑になるので先にニュージーランドの住所を説明します。

▼BTCUSDT Office (New Zealand)

ANZ Center, Level 15, 171 Featherston Street, Wellington, 6011, New Zealand.

Tel: +64 48946500

この住所を検索するとRegusというレンタルオフィス/バーチャルオフィス業者の拠点の住所に一致することが判明しました (以下のキャプ参照)。

セキュリティが重要な投資・金融関係の会社がレンタルオフィスに拠点を置くことなど考えられません。この拠点はバーチャルオフィスを利用した架空住所の可能性が高いように思われます。

次にオーストラリアの連絡先情報です。

▼BTCUSDT Office (Australia)

Suite 6303 Q1 Tower, 9 Hamilton Avenue, Surfers Paradise, QLD 4217.

Tel: +61(0) 755389377

住所になっているQ1 Towerというのは78階建ての超高層ビルであることが分かりましたが、それ以上の情報は残念ながら見つかりません。


最後はシンガポールの連絡先情報ですが「AFF Multi Finance Group」という企業の住所となっています。

▼AFF Multi Finance Group (Singapore)

AUSTRALIA & Group Member: BTCUSDT Bank & Capital Trust

46 East Coast Road #10-01, Eastgate Building, Singapore 428766.

Tel: +65 63487115

この住所は検索すると部屋番号まで一致する住所に所在することになっている複数の企業が見つかってきます。例えばOvolo Design Pte Ltdというインテリア関係の会社のFacebookのアカウントが見つかり、その住所が部屋番号までこのシンガポールの住所と一致しています。但しこのOvoloという会社についても公式サイト (http://ovolo.com.sg/)が構築中となっていることなどから果たして事業実体がある企業なのかどうかは不明です。他にも部屋番号まで一致する住所に登録されている名称からすれば投資関係と思われる以下の3件の法人が見つかってきますが情報は乏しいです。

ALLURE CELEBS PTE. LTD.

住所:46 EAST COAST ROAD, #10-01, EASTGATE, SINGAPORE (428766)

設立:2020年9月6日

GRAND FORTUNE PTE. LTD.

住所:46 EAST COAST ROAD, #10-01, EASTGATE, SINGAPORE (428766)

設立:2020年7月29日

THEOS ASSET MANAGEMENT PTE. LTD

住所:46 East Coast Road, #10-01, Eastgate, Singapore 428766

設立:2019年7月5日

少なくとも他に3つの法人が部屋番号まで同じ住所に登録されているということでこの住所にはオフショア会社の類が存在する可能性も考えられますが確証はありません。実態は不明ですが素直にこの住所にBTCUSDTインベストメントリミテッドの拠点があると信じてしまうことも出来ません。

それからこのシンガポールの住所は「AFF Multi Finance Group」の住所であるとなっている件ですがこの社名で検索するとそれらしきサイト (https://www.aff.finance/) が見つかってきます。以下が見つかってきたAFF Multi Finance Group (AFFマルチファイナンスグループ)のサイトの冒頭部のキャプです。

このAFFマルチファイナンスグループのサイトの表示対応言語は右上のプルダウンメニューに国旗のアイコンが見えますが英語と中国語です。そしてこのサイトを眺めてみましたが名称などから金融とか投資関係の事業を行っていることは分かってもその役割や提供するサービスがどんなものなのか具体的には何も分かりません。また連絡先についても以下のキャプに示すだけの情報がそれも異様に小さな活字で書かれているだけです。

>Company Name: AFF Multi Finance Group

>Headquarters: 4217 Surfers Paradise, Queensland, Australia

>Established On: February 24, 2020

しかも電話番号はなく、住所は不完全です。カタカナにするとオーストラリアのクイーンズランド州、サーファーパラダイス 4217となりますが、このSurfers Paradise (サーファーパラダイス)はWikipedia 英語版の記事によれば直訳すれば「サーファーの天国」という地名からも想像がつくようにゴールドコースト海岸沿いの街で2016年の国勢調査で2万3869人となっています。しかし所在地情報はこれだけで終わっています。「4217」という数字はサーファーパラダイスの街の郵便番号に相当するようです。この連絡先情報の部分の活字が異様に小さい件についても隠しておきたい意図を感じます。信用出来る投資会社とは到底思えません。

以上、BTCUSDTインベストメントリミテッドのサイトに記載されていた全部で7つの拠点の連絡先情報について調べてみましたがオフショア会社、会計事務所、バーチャルオフィス業者などの住所と一致していて架空が疑われる住所や明らかに不完全な住所などが並んでおり、非常に怪しいとしか思えません。

そして他の3つのサイトにある拠点の住所を以下の表にまとめてみました。

BTCUSDTインベストメントリミテッドのサイトにあった7つの住所の内、4~6個の住所が他の3つのサイトの拠点の住所として記されていることが分かりました。例えばグローバル・インベストメント・バンク&キャピタル・トラストGIBキャピタルグループ のサイトにはBTCUSDTインベストメントリミテッドでHead Quarter (本社) とされていたオーストラリア・シドニーの拠点に関する情報がありません。また住所は一致していても拠点の名称などはそれぞれ変わっています。例えば以下にTDマーケット以外の3つのサイトに記載されているシンガポール拠点の連絡先情報を並べてみました。左から順にBTCUSDTインベストメントリミテッド、グローバル・インベストメント・バンク&キャピタル・トラスト、GIBキャピタルグループのシンガポール拠点に関する情報のキャプです。

右の2つ、グローバル・インベストメント・バンク&キャピタル・トラストGIBキャピタルグループのシンガポール拠点の記述は全く同じです。拠点名も「GIB Service Centre (Singapore)で同じですし、住所が同じだけでなく電話番号 (+65 6348716)まで同じです。

一方で左のBTCUSDTインベストメントリミテッドのシンガポール拠点の名称は既に上で説明したAFF Multi Finance Group (AFFマルチファイナンスグループ)という全く異なる名称になっています。そして住所が同じなのに電話番号 (+65 63487115) は他の2つのサイトに記載されている電話番号と似てはいますが異なります。左のBTCUSDTインベストメントリミテッドの拠点の電話番号は国番号 [+65] 以降が「63487115」と8桁になっているのに右2つの拠点の電話番号は国番号 [+65] 以降が「6348716」と7桁になっています。非常に違和感がありますが単なる転記ミスでしょうか?

所在地情報に関連してBTCUSDTインベストメントリミテッドに限ってですが、社名を検索していてイギリスの法人登録らしきものを見つけました。以下に見つかってきた法人登録情報のキャプを示します。

BTCUSDTインベストメントリミテッドのサイトにあった連絡先情報のリストにはイギリスに拠点があるという情報は記されていませんでしたが、この法人登録は名称が似ているというだけでなく、検証対象のサイトとの関連を示唆する部分があります。まず法人登録の日付が2020年9月29日と非常に新しいのですがこの日付はBTCUSDTインベストメントリミテッドのサイトのWho Is情報にあるサイトの登録・開設日と1日違いでしかありません。以下にWho Is情報のキャプを示します。

黄色の枠で囲った部分にサイトの登録・開設日 (Creation Date) が示されていますが2020年9月28日となっています。イギリスの法人登録が為された (2020年9月29日) の前日にサイトが開設されていたことになります。ここで検証しているBTCUSDTインベストメントリミテッドとこのイギリスの法人登録はやはり関係がある可能性が高いように思います。

そして法人登録上の住所

>57 Rathbone Place, London, United Kingdom, W1T 1JU

を検索するとこの住所にはかなり多くの法人登録があり、調べてみると以下のキャプに示したシェアオフィス業者の拠点の住所と一致していることも判明しました。

こういった架空住所の可能性が高いサイトを使っている時点で信用出来る会社の登録とは思えません。さらに法人登録上の経営者情報が以下のようになっています。

経営者として唯一登録されているのはWU, Weiという中国国籍、中国在住の人物になっています。1994年12月生まれですからこの検証を書いている2021年1月現在で26歳ということになります。残念ながら中国の住所などこれ以上の情報は開示されていないようです。この法人登録情報からするとBTCUSDTインベストメントリミテッドは中国系の可能性があるように思われます。

BTCUSDTインベストメントリミテッドのものと思われるイギリスの法人登録が見つかったということで他の3つのサイト (グローバル・インベストメント・バンク&キャピタル・トラスト、TDマーケット、GIBキャピタルグループ) についても運営法人の登録がイギリスに見つからないかどうか探してみたのですがそれらしい法人登録は見つかりません。TDマーケットについてはTD MARKET LIMITEDという法人登録が見つかるのですが、事業内容はEvent Catering Activities (イベントでのケータリング)となっていて飲食関係の会社と思われます。また経営者はルーマニア人です。さすがにこれがここで検証しているTDマーケットとは考えにくいです。

そしてここで検証している4つのサイトについてアクセス状況を解析出来るサイトで調べてみるとアクセスが非常に少ないことが判明しました。まず以下はBTCUSDTインベストメントリミテッドのサイトのアクセス状況です。1日当たりの独立訪問者数は検出限界以下になっています。

次はグローバル・インベストメント・バンク&キャピタル・トラストのサイトへのアクセス数解析の結果です。1日の平均独立訪問者数は49人という結果になっています。

3番目はTDマーケットのサイトへのアクセス解析です。1日当たりの独立訪問者数は4つのサイトの中では最も多くて394人という結果になっています。

最後はGIBキャピタルグループのサイトへのアクセス解析の結果です。訪問者数は検出限界以下となっています。

最も独立訪問者数が多いTDマーケットのサイトでも1日当たり400人弱という結果です。それ以外の3つのサイトは1日に50人あるいはそれ以下の訪問者しかいません。こんなに閑散としたサイトなのに世界中に拠点が4~7ヵ所も存在するなんて必然性があるとは全く思えません。そもそも明らかに同じグループによると思われる互いに酷似したサイトが4つも存在することの意味が分かりません。世界中に多くの拠点があるというのは単に規模の大きな信頼出来る投資会社に見せかける為の虚飾としか思えません。

ここまでの検証でも複数のサイトが登場し、役割や実態が全く不明なAFF Multi Finance Group」という関連企業(?)が登場するなど非常に複雑な状況になっているのですが、この件を調べていくと検証を始めた時には予想もしていなかった複雑な状況があるらしいことが分かってきました。以下は本ページで検証している4つのサイトの内、2番目に挙げたグローバル・インベストメント・バンク&キャピタル・トラスト検証になります。そしてその複雑な状況に関して一端を説明しているのが日本語には対応していませんが以下に冒頭部のキャプを示したGCG ASIA SCAMというサイトです。

これはサイト名からも分かるようにGCG ASIA (GCGアジア)という投資案件が詐欺であると告発するサイトになっています。残念ながら告発対象になっているGCGアジアのサイト (https://guardiancapitalag.asia/) が既に閉鎖されていることもあって記載内容を確認・検証することは難しいので内容を鵜呑みにするのは危険かもしれませんがこの告発サイトにはこのページで検証している4つのサイトに強く関連する内容も記されています。まず告発はGCGアジアという詐欺案件の首謀者であるというDarren Yaw (ダレン・ヨー) という人物の紹介から始まっています (以下のキャプ参照)。

右上にキャプを示した英語の説明文によればこの人物はインドネシア、シンガポール、マレーシア、イラン、ベトナムそして中国といった国で100万人以上の人から10億ドル単位のお金を騙し取ってきた詐欺師であるとなっています。手口としては偽のライセンス証明、豪華な勧誘イベント、実現不可能な高利回りの約束といった手段が使われているとも書かれています。

そこで「GCGアジア」について検索してみると勧誘が繰り広げられていたというアジア圏の国ではこの投資詐欺が既に摘発されて事件化していることが確認されました。例えばカンボジアのKHMER TIMES (クメールタイムス)という新聞のサイトではこの件に関して2019年の5~10月にかなり多くの記事が出ています。カンボジアでは注目を浴びた事件だったことが伺われます。見つかってきた記事を日付順に並べてみます。

Fraudulent crypto currency operations closed over illegal use of PM’s name (首相の名前を不法に使用したことで仮想通貨投資の詐欺会社が閉鎖) ---2019年5月17日付

Warning over GCG Asia after false claims of Hun Sen’s approval for crypto currency scam (GCGアジアによる仮想通貨詐欺にフンセン首相が認可を出したという虚偽の主張を行った件について警告が出る) ---2019年5月18日付

GCG Asia crypto currency investigation continues (GCGアジアによる仮想通貨詐欺の捜査継続中) ---2019年5月19日付 (以下のキャプ参照)

この記事では上に示したキャプの通り、フンセン首相の名前や画像を使ってお墨付きを得たと虚偽の違法な主張をしていたことで摘発されたGCGアジアの首謀者としてDarren Yaw (ダレン・ヨー)の名前と写真が出ています。

GCG Asia duo arrested over government backing claims (GCGアジア経営者の夫妻が政府の認可を得たという虚偽主張により逮捕) --- 2019年5月20日付

この記事によればGCGアジアの経営者であり、マレーシア国籍のDarren Yaw (ダレン・ヨー)とその妻が逮捕されたとなっています。

GCG Asia – Wife released, husband remains detained (GCGアジア - 妻は保釈、夫は拘留継続) ---2019年5月22日付

GCG Asia’s trail of larceny and theft (GCGアジアによる詐欺の軌跡) --- 2019年5月31日付

この記事にはGCGアジアがインドネシアでもポンジスキーム (自転車操業方式) の投資詐欺として摘発されていることなどが書かれています。

GCG Asia not a legitimate crypto broker (GCGアジアは合法的な仮想通貨取引所にあらず) --- 2019年6月11日付

この記事ではGCGアジアがスイスの金融ライセンスを担当するFINMAという組織から認可を得ていると主張していたが当のFINMAがGCGアジアはライセンスを得ていない違法業者であることを発表して警告リストに掲載したとあります。→ FINMAの警告リストに掲載されたGCGアジアの情報

GCG Asia boss convicted (GCGアジアの社長に有罪判決) --- 2019年10月28日付

この記事によればGCGアジアの経営者であるYaw Foo Hoe (39歳)に詐欺を働いたとして懲役1年 (執行されるのは5ヶ月と6日で残りの刑期は執行猶予)という判決が出たとなっています。このYaw Foo Hoeという名前がDarren Yawの本名なのかもしれません。

つまりDarren Yaw (ダレン・ヨー)という人物が運営していたGCGアジアがアジアの国では既に詐欺会社として摘発されていたことは確認されました。そして上で引用した告発サイトの続きによれば摘発されたGCGアジアの後継案件、要するに看板だけ掛け変えて同様に詐欺目的で立ち上げたのがGlobal Investment Bank & Capital Trust (GIB、グローバル・インベストメント・バンク&キャピタル・トラスト)であるとなっているのです。その部分の記述のキャプを以下に示します。

重要な部分を抜粋します。

>The company that supposedly has taken over the clients of GCG Asia, is known as GIB, Global Investment Bank & Capital Trust.

この部分を直訳すると以下のようになります。

>GCG Asiaの顧客を引き継いだとされる会社は、GIB、Global Investment Bank&CapitalTrustとして知られています。

このサイトにはどういった根拠があってGCGアジアの後継がグローバル・インベストメント・バンク&キャピタル・トラストであると結論出来たのか詳しい説明がありません。しかし検索してみると日本で怪しげな投資案件を紹介している「マルチインカムサラリーマン蜂野一 (makoto hachino)」を名乗る人物の「マルチインカムサラリーマン蜂野」というYoutubeチャンネル「マルチインカム実践記」というブログではGCGアジアの後継がグローバル・インベストメント・バンク&キャピタル・トラストであるという扱いになっているようです。例えば以下は「マルチインカムサラリーマン蜂野」YoutubeチャンネルからのキャプですがGCG アジアとGIB (グローバルインベストメントバンク)に関する動画が一括の扱いです。

また「マルチインカム実践記」ブログでも以下のキャプに示したようにGCGアジアとGIB (グローバル・インベストメント・バンク&キャピタル・トラスト) 関連の資料などが1つのページで一括扱いになっています。

この資料集と称するページからダウンロード出来るPDFファイルはどうやら勧誘用のプレゼン資料と思われる内容になっています。その他にDarren Yaw (ダレン・ヨー)からの音声メッセージをテキスト化したものが幾つもアップされています。

GIB会社概要 日本語版

GIBマーケティングプラン 日本語版

Gカンパニー既存メンバーの資本移動規則 日本語版

日本語版のGIB登録マニュアル(簡易版)アカウント開設マニュアル

 ▼8/14のダレンヨーの音声メッセージのテキスト (English & Japanese)

9/20のダレンヨーの音声メッセージのテキスト

10/09のダレンヨーの音声メッセージのテキスト

10/25のダレンヨーの音声メッセージのテキスト

これらのPDFファイルから幾つか引用します。まず4番目のGIB登録マニュアルというファイルを見るとどうやらこれはGCGアジアに投資していた人たちに向けてGIB (グローバル・インベストメント・バンク&キャピタル・トラスト) に口座を移管する為のマニュアルになっています。以下にこのマニュアルから抜粋してキャプを示します。

GCGアジアの会員だった人専用の移行マニュアルが用意されているとなればGCGアジアとグローバル・インベストメント・バンク&キャピタル・トラストは繋がっているとしか思えません。名前が変わっただけで中身は同じでも不思議ではありません。ところがこのマニュアルをよく見るとグローバル・インベストメント・バンク&キャピタル・トラストという社名とロゴは本項で検証しているサイト (https://gibank.online/ja/) と全く同じなのにこのマニュアルに出てくる移行先のグローバル・インベストメント・バンク&キャピタル・トラストのURLアドレス (https://gibank.io/) は全く異なるのです。まず2つのサイトのロゴを比較します。左下が本項の検証対象のサイトのロゴ、右下がGCGアジアの移管先としてマニュアルに出てくるサイトのロゴです。

2つのロゴは全く区別出来ません。そして移管先として指定されているサイトのキャプを以下に示します。

要するにログインの窓があるだけでログインしないと何も見られない設定になっています。わずかに上のキャプの下端の部分にメールアドレスが1つ示されています。

>Need help? Contact us at support@gibank.io

名称やロゴが全く一致するのに2つのサイトが存在するのはどういうことなのでしょうか?登録者以外には全く情報が開示されていないサイトというだけで怪しいとしか思えません。

次にGIB会社概要 日本語版というPDFファイルを少し紹介します。このファイルには親会社のAFFマルチファイナンスグループおよびグローバル・インベストメント・バンク&キャピタル・トラストの経営陣の紹介が出てきます。まず親会社であるAFFマルチファイナンスグループの運営陣です。

次にグローバル・インベストメント・バンク&キャピタル・トラストの経営陣です。グローバル・インベストメント・バンク&キャピタル・トラストが無理矢理に「グローバル投資銀行・資本信託」と日本語訳されて表示されています。

ここで注目するべきはGCGアジアの経営トップとしてカンボジアで逮捕され、有罪になったDarren Yaw (ダレン・ヨー)の名前が何処にも見当たらないことでしょう。さすがに詐欺で有罪になり、実刑を課せられた人物が経営に関わっているとなれば問題ということでGCGアジアがグローバル・インベストメント・バンク&キャピタル・トラストに転換するに際して経営から退いたとも思われますが、すでに指摘したように上で引用し「マルチインカム実践記」ブログで公開されているGCGアジアとGIB (グローバル・インベストメント・バンク&キャピタル・トラスト) 関連資料の中にはDarren Yaw (ダレン・ヨー)からの音声メッセージをテキスト化したものが幾つもあります。例えばその中で8/14のダレンヨーの音声メッセージのテキストの日本語訳冒頭を以下に示します。

青枠で囲った部分にはDarren Yaw (ダレン・ヨー)からのアナウンス、2020年8月14日付とあります。そして赤枠で囲った部分を見るとこのダレン・ヨーという人物はアドバイザー、GIBのコンサルタントとして働いているとあります。要するに表の役職者リストには載っていなくてもGCGアジアの後継案件であるグローバル・インベストメント・バンク&キャピタル・トラストに関与し続けているということでしょう。普通に考えれば投資詐欺で有罪になり、実刑にまで処せられた人物など投資案件の運営からは完全に排除されるべきではないのかと思うのですが、この件ではDarren Yaw (ダレン・ヨー)が実質的に関与を続けているという状況と思われます。

そしてマルチインカムサラリーマンのブログにあったGIB会社概要 日本語版GIBマーケティングプラン 日本語版というPDFファイル見ると仮想通貨関係の投資案件であり、以前に姉妹サイトの検証で取り上げ、その後破綻したと言われているプランスゴールドとかジュビリーエースといった案件でも使われていた仮想通貨のアービトラージ取引や以下のキャプに示した近い将来にビットコインやイーサリアムを上回る予定だというGUSDTという仮想通貨の事業で利益を出すという投資の様です。

この投資の中身についてはFX業者を検証するという本サイトの目的からあまりにも離れてしまうのでここではこれ以上追求しませんが (姉妹サイトの方で検証対象とするかもしれません。)これはマルチ商法で勧誘するポンジスキームの投資詐欺案件としか思えません。例えば以下の表を見ると出資額によって月間の利回りが7%~25%にも達すると書かれています。

なぜ出資額によって7%から25%にまで3倍以上も配当利回りが増加するのも納得出来ませんし、そもそもこんな高利回りが約束出来るような投資があるとは思えません。仮にそんな投資先があるなら銀行から資金を借り入れるなどの形で調達して利益を全て自分のものにするというのが最も合理的な選択のはずです。さらに上のキャプで「補償世代」という欄がありますが、これは自分が勧誘した人から何代下流までから勧誘報酬が得られるかを示すと思われ、この案件がまさにマルチ商法で勧誘していることを意味するものと思われます。以下はその勧誘報酬の率を説明していると思われる図のキャプです。

詳細を検討する気になりませんが、出資額が多いほど何代下流までから勧誘報酬が得られるか、その割合がどれほどかを説明している表と思われます。仮に月間に7~25%もの異様な高利回りの配当があるならそれだけで投資家を集めるのに充分でしょう。さらに高額の勧誘報酬を払うとしているのはやはり過去に何度も繰り返されてきたポンジスキームの投資詐欺としか思えません。

さらにGIB会社概要 日本語版のファイルには以下のキャプに示した図があります。「合法的で合理的な運営」「国際ライセンス」とあって世界各国で得ている金融ライセンスの一覧のように見えます。

ここにはカナダ、マレーシア、イギリス、スイス、リトアニアの金融当局のロゴが並んでいます。しかしこのリストをよく見るとこれらは実際に取得した金融ライセンスの一覧ではないのです。例えばイギリスのFCAの項目、スイスのfinmaの項目を以下で拡大してみます。

イギリスのFCAについては「純資産調査報告書が完成」「販売および購買契約書への署名の準備」「株式スワップ用CICドキュメントの準備」などと書いてあって要するにランセンスの申請を準備中ということでしょう。決してイギリス・FCAから金融ライセンスを取得したということではありません。次のスイス・finmaについても「Application review in progress (申請書の審査が進行中)」とあるだけでやはり金融ライセンスを取得済みということにはなっていません。これは明らかにライセンス取得済みと誤解させる意図があってのペテンでしょう。本当に申請が完了しているのかどうかさえ非常に疑問であり、話になりません。

この検証は表題に掲げた4つの検証対象のサイトの内、最初のBTCUSDT インベストメントリミテッドのサイトについて「検証13」で説明したネットで知り合った外国人から勧誘されるというパターンで勧誘が行われていることから中国系の詐欺グループによる詐欺かと思って検証を始めたのですが検証を進めていくと4つのサイトは非常に闇が深い、大きな投資詐欺の一角に過ぎないらしいことが明らかになってきました。首謀者の可能性があるDarren Yaw (ダレン・ヨー)という人物はマレーシア国籍という情報が出てきますが、マレーシアに本件の拠点があることが確認されているわけではありません。4つのサイトにあった複数の拠点の中にはマレーシアの住所は出てきませんでしたし、4つのサイトは12もの表示言語が選択可能なのにその中にマレーシアの公用語であるマレー語が含まれていないことにも違和感があります。さらにBTCUSDTインベストメントリミテッドのものと思われるイギリスの法人登録で唯一の経営者として登録されていたのはWU, Weiという中国国籍、中国在住の人物でした。詐欺グループの正体について特定するには情報が不足していますが、いずれにしろ既に東南アジアで有罪判決が出ているような詐欺グループが日本に進出してきていると思われ、非常に危険と考えざるを得ません。勧誘されても決して応じないことを強く推奨します。


※付記1

「検証18」で検証したUK FUSION INTERNATIONAL FOREIGN TRADING CENTER (UKフュージョン・インターナショナル・フォレイン・トレーディング・センター https://fusion999.com/) というサイトが本ページで検証した4つのサイトと明らかに似たサイトに改編されました。本項で検証した4つのサイトと「検証18」で検証した6つのサイトは同じグループによって運営されている可能性が極めて高いです。詳しくは「検証18」を参照してください。

※付記2

他のサイトを調べていて偶然に香港のSECURITIES AND FUTURES COMMISSION (SFC、證券及期貨事務監察委員會) という香港の金融を監督する機関のサイトに以下のキャプに示しますが2021年3月12日付でBTCUSDTインベストメント リミテッドに対する警告が出ていることに気が付きました。

金融ライセンスを取得していない違法業者であることが指摘されているだけでなく、所在地として香港の住所が示されているがこの住所にBTCUSDTインベストメント リミテッドは実在しないと述べられています。

※付記3

BTCUSDTインベストメントリミテッドについて検索していて全く同じ名称の以下のサイトを見つけました。仮想通貨の自動売買で利益を出す投資サイトのようです。

▼BTCUSDT INVESTMENT LIMITED (BTCUSDTインベストメントリミテッド http://www.aibtcusdt.com/Jp)

表示対応言語は日本語、英語、香港語、ベトナム語の4つになっています。上で検証したBTCUSDT INVESTMENT LIMITED (BTCUSDTインベストメント リミテッド  https://btcusdtbank.com/ja.html)とサイトの名称が一致するだけでなく、ロゴまで一致しています。左下が上で検証したBTCUSDTインベストメント リミテッドのサイトのロゴ、右下が新たに検索で見つけてきたBTCUSDTインベストメント リミテッド のサイトのロゴです。

サイトの名称だけでなくロゴまで一致しているとなれば2つのサイトは同じグループによるものであるか、一方が他方を模倣したサイトであるという可能性が考えられます。さらに画像検索することによって新たに見つかってきた(BTCUSDTインベストメントリミテッドのサイトと非常によく似たサイトが2つ見つかってきました。

▼IBM Capital Corporation (IBMキャピタルコーポレーション https://www.ibmcapital.net/index_jap.html)

表示対応言語は日本語、英語、韓国語の3つになっています。表示対応言語とサイトの名称が異なるぐらいでサイトの外見は上にキャプを示したBTCUSDT INVESTMENT LIMITED (BTCUSDTインベストメントリミテッド http://www.aibtcusdt.com/Jp)のサイトと極めてよく似ています。

▼SUGOI PTE. LTD (https://www.sugoipte.com/index_jap.html)

表示言語は日本語、中国語、英語の3つです。これも明らかに上の2つのサイトと酷似しています。これらのサイトもGCGアジアなどから連なる同じ詐欺グループのサイトの可能性が考えられます。

これら3つのサイトは仮想通貨の自動売買で運用する投資のサイトということでここでは検証しませんが、いずれ姉妹サイトの方で検証するかもしれません。

※付記4

2022年4月19日付で関東財務局からグローバル・インベストメント・バンク&キャッピタル・トラストに対して無登録の違法業者であるとして以下に示した警告が出ました。


●ETHBTC Investment Limited (ETHBTC インベストメントリミテッド https://www.ethbtcforexinvestment.com/ja/)

●United International Foreign Investment Center Ltd (ユナイテッドインターナショナルフォレインインベストメントセンターリミテッド http://www.uific.com/jp/)

これら2つのサイトは上で検証した4つのサイトと明らかに似ているサイトで同じグループによる運営で間違いないと思われるのでここで検証します。非常にややこしいのですが、最初のETHBTC Investment Limited (ETHBTC インベストメントリミテッド)については全く同じ名称でURLアドレスが異なる別個のサイト(https://ethbtcforex.com/Jp)が存在しており、そちらは「検証18」で検証しています。確定的なことは言えませんが同じグループによるサイトの可能性も充分にあると思われます。「検証18」も併読してください。さらにこの検証を書いた後でユナイテッドインターナショナルフォレインインベストメントセンターリミテッドというサイトがさらに2つ見つかってきました。以下に別項目で検証しているので併読してください。

これらのサイトについても以下に引用するYahoo知恵袋に出てきた質問で知ることになりました。

2021年3月25日投稿 (ETHBTC インベストメントリミテッドに関する投稿)

既に別の詐欺サイトで900万円騙し取られてしまってさらに別の自称・シンガポール系の女性からETHBTC インベストメントリミテッドで投資することにより失った900万円を取り返すことを勧められているという状況のようです。

2021年4月13日投稿 (ユナイテッドインターナショナルフォレインインベストメントセンターリミテッドに関する投稿)

あまり詳しい状況は分かりませんが自称・北海道在住のYukiという中国系マレーシア人女性からDakrasおよび本項で検証するユナイテッドインターナショナルでの投資を勧誘されたようです。Dakrasというのは「検証14」で取り上げた2つのDakrasマーケッツリミテッド という2つのサイトのいずれかと思われます。また上のキャプに見えますがDakrasについて日本の金融庁のロゴが入った金融ライセンスの証明書らしき画像が送られてきたようですが金融庁のサイトで公表されている金融商品取引業者の登録リストにDakrasなどという登録業者はありませんから偽物の証明書としか思えません。ともかくこれらの質問投稿に出てきたURLアドレスから2つのサイトにアクセスしてみました。以下、順にETHBTC インベストメントおよびユナイテッドインターナショナルのサイトの冒頭のキャプです。

表示対応言語は右側のプルダウンメニューに国旗アイコンが並んでいますがETHBTC インベストメントでは英語、中国語、香港語、フランス語、スペイン語、ドイツ語、イタリア語、インドネシア語、日本語、ベトナム語、韓国語、アラビア語の12ヵ国語、ユナイテッドインターナショナルでは英語、中国語、香港語、フランス語、ドイツ語、日本語、アラビア語、ベトナム語、タイ語の9種類です。

これら2つのサイトの冒頭部だけを見て直ぐに気が付きましたが、これらのサイトは明らかに上で検証し、以下にサイト冒頭のキャプを再掲したBTCUSDTインベストメント リミテッド  https://btcusdtbank.com/ja.html)のサイトなど4つのサイトに酷似しています。

これら2つのサイトとBTCUSDTインベストメント リミテッドなど4つのサイトが似ているのはこの冒頭部だけではありません。以下はETHBTC インベストメント、ユナイテッドインターナショナル、BTCUSDTインベストメント リミテッドそれぞれのサイトにあるサイトの特長を5項目にまとめて説明する部分のキャプです。

わざわざ指摘するまでもなく3つのサイトでイラスト部分は全く同じですし、文章部分もETHBTC インベストメントとBTCUSDTインベストメント リミテッドでは全く同じです。ユナイテッドインターナショナルの場合は文章は全く同じではないものの内容的にはかなり似ている部分が認められます。例えばユナイテッドインターナショナルのサイトでは「24時間年中無休のサービス」となっている部分がETHBTC インベストメントとBTCUSDTインベストメント リミテッドのサイトでは「24/7サポート」となっていて意味はほぼ同じです。

次に連絡先情報です。ETHBTC インベストメント、ユナイテッドインターナショナルのサイトにはそれぞれ7つの拠点が記されています。以下、左側にETHBTC インベストメントの7つの拠点の連絡先情報、右側にユナイテッドインターナショナルの7つの拠点の連絡先情報のキャプを順に示します。

Head Quarter (本店)となっているオーストラリアの住所、2番目に記されているアメリカ・コネチカット州の住所、3番目のアメリカ・ワシントンDCの住所、いずれも互いに完全に同じです。さらにいずれのサイトでも4番目から7番目の4つの拠点の住所は順に香港、シンガポール、ニュージーランド、オーストラリアとなっています。

左右を比較してみればこれら4つの拠点においても互いに住所、電話番号まで全て同じです。またこれら7つの拠点の連絡先情報は上で検証したBTCUSDTインベストメント リミテッドのサイトにある7つの拠点の連絡先情報とも全く同じです。

改めて上で検証した4つのサイト、

BTCUSDTインベストメント リミテッド (BTCUSDT)

グローバル・インベストメント・バンク&キャッピタル・トラスト (GLOBAL INV.)

TDマーケット (TD MARKET)

GIBキャピタルグループ (GIB CAPITAL)

さらに本項で検証した

ETHBTC インベストメントリミテッド (ETHBTC)

ユナイテッドインターナショナルフォレインインベストメントセンターリミテッド (UIFIC)

の6つについて記されている住所を以下の表にまとめます。

BTCUSDTインベストメント リミテッド のサイトに記されている7つの連絡先の内、グローバル・インベストメント・バンク&キャッピタル・トラストなど3つのサイトでは4~6個が記されていましたが、本項で検証しているETHBTC インベストメントリミテッドとユナイテッドインターナショナルのサイトでは7個全てが記載されています。そして上に書いたBTCUSDTインベストメント リミテッド などの検証で指摘しましたがこれら7つの住所は明らかに不完全な住所だったり、会計事務所やバーチャルオフィス業者の拠点の住所と一致していることなどから信用するのは難しい住所ばかりです。そもそも7つのサイトがこれだけ拠点の住所で重複しているということが異様です。信用することは非常に難しいです。経営者に関する情報が何も開示されていないことと併せ、情報開示には大きな問題があります。

次にBTCUSDTインベストメント リミテッドについて上の検証に書いた通り、イギリスの法人登録が見つかっていたことから本項で取り上げている2つのサイトについても対応するイギリスの法人登録がないか探してみたところ、それらしい法人登録が確認されました。

まずETHBTC インベストメントリミテッドについて見つかってきた法人登録のキャプを以下に示します。

但し本稿の最初に書いたようにETHBTC インベストメントリミテッドというサイトはここで検証しているサイト (https://www.ethbtcforexinvestment.com/ja/) 以外に「検証18」で検証している同名でURLが異なるサイト (https://ethbtcforex.com/Jp ) が存在しており、この法人登録がどちらのサイトに対応するものなのか分かりません。あるいは1つの法人登録に対して2つの別個のサイトがあるのかもしれません。ともかくここで検証しているサイトに対応する法人登録なのかはっきりしませんが、この法人登録には異様な部分があります。すなわちこの法人登録のFiling Historyのページによれば2021年1月5日に登録されたばかりの法人登録なのに既に住所変更が2回も行われていることです。

▼2021年1月5日の法人登録時の住所

61a West Ham Lane London E15 4PH United Kingdom

▼2021年2月4日付の移転先住所

Flat32 Adventures Court 12 Newport Avenue London E14 2DN

▼2021年2月19日付の移転先住所

275 New North Road London N1 7AA

特に2度目の住所変更は1度目の住所変更のわずか半月後に行われています。意味が分かりません。そして2度の住所変更を経た現在の住所はN1 Mailboxというバーチャルオフィス業者の拠点の住所に一致するようです。さらに同じ住所が以降のべーじで検証している一連の中国系と思われるサイトに対応するイギリスの法人登録でも所在地とされていることが分かってきました。

「検証16」:Hui Deli グローバルリミテッド法人登録

「検証18」:ETHBTC インベストメントリミテッド法人登録

「検証25」:スマートコントラクトグループ法人登録

「検証28」8848グローバルリミテッド  → 法人登録

「検証29」:XINHAOインターナショナル → 法人登録

「検証77」:キャピタル IM リミテッド法人登録

この住所は全く信用出来ません。そしてこの法人の経営者情報を見ると以下のキャプに示しましたがXU, Shanqingという中国国籍、中国在住の人物になっています。

法人登録とここで検証しているサイトとの繋がりは不明確ですがこの法人登録は明らかに中国との繋がりを示唆しています。

次はユナイテッドインターナショナルの法人登録です。探してみると以下のキャプに示したユナイテッドインターナショナルのものと思われる法人登録があっさり見つかってきました。

法人登録の日付は2021年3月4日と非常に新しいです。最初に引用したYahoo知恵袋への勧誘されたという投稿が2021年4月13日付ですから1カ月ほどしか経過していない時期に既に勧誘が始まっていたことが分かります。以下のキャプに示したサイトのWho Is 情報を見ると黄色の枠で囲った部分にあるサイトの登録・開設日 (Creation Date) が2021年3月2日となっていて法人登録の日付 (2021年3月4日)と2日違いでしかなく、やはりこの法人登録はここで検証しているユナイテッドインターナショナルのものである可能性が高いように思われます。

イギリスの法人登録に戻りますが住所が問題です。

>Unit G25 Waterfront Studios, 1 Dock Road, London, United Kingdom, E16 1AH

この住所は「検証13」以降で検証している一連の中国系と思われる詐欺サイトでしばしば登場している住所と全く同じ住所です。具体的には以下のサイトでサイト記載の住所あるいは法人登録上の住所として部屋番号まで同じ住所が繰り返し登場しています。

「検証13」ゴールド エイト サービシーズおよびXHFXマーケット

「検証14」オールブライトファイナンシャルおよびDarkasマーケッツリミテッド

「検証16」ビクトリーファルコンサービスリミテッド

「検証18」UKフュージョン・インターナショナルBtcethインベストメントリミテッドおよびビットリンクFXインターナショナルリミテッド

「検証19」ア・グランス・グループIATFXWELSHIサービシーズおよびBMIマーケッツ

「検証20」KSGリミテッドとDingsheng

「検証21」Odinサービスグループ

「検証22」イーストセンチュリーグループリミテッド、MARVALLE 3THグループリミテッド、ONDERSONおよびクリアリングファルコン

「検証23」センターフォーカスガイドグローバルリミテッド、Antsテクノロジーデベロップメントリミテッド、ゼロリファイングループリミテッドリードディアカンパニーリミテッドおよびJUNE BOWESデベロップメントグループリミテッド

「検証24」ミリオンhui FXリミテッド

「検証27」アルトマンファイナンインベストメント

「検証29」Ueeインターナショナルリミテッド

「検証30」アクトゴールドリミテッドとVPマーケッツグローバルリミテッド 

「検証31」FTFゴールドグローバル、PKGグローバル、BOPグローバルおよびMWHマーケッツリミテッド

「検証32」TIXインベストメントマネージメントリミテッドおよびJIAXINGインターナショナルリミテッド

「検証34」FUNRATS ウエルスリミテッドおよびLEBWAYウエルスリミテッド

「検証35」セレクトグローバル、トレジャーリーフグループリミテッド

「検証39」HNDグローバルリミテッド、ITEグローバルリミテッド、RTSゴールドグローバルリミテッド、SODグローバルリミテッド、インダスゴールドマーケッツリミテッド、YLLグローバルインベスティングリミテッド、BSVグローバルインベスティングリミテッド、KBLグローバル インベスティングリミテッド、FFFAグローバルインベスティングリミテッド、HANグローバルインベスティングリミテッド、TUFマーケッツリミテッド、KBLグローバル インベスティングリミテッド、FFFAグローバルインベスティングリミテッド、HANグローバルインベスティングリミテッドTUFマーケッツリミテッドおよびパワーファンクションキャピタルリミテッド

「検証40」FOGEEリミテッド (https://www.fogee.net/index21.html)

「検証44」エクセレントリベニューリミテッド

部屋番号まで一致する住所にこれらのFX業者が実在しているとは到底思えません。


さらに法人登録にある経営者情報を以下のキャプに示しました。

経営者 (役職はDirector) となっているのはARANAS, Marie Mutiaというフィリピン国籍、フィリピン在住の人物です。1994年7月生まれですからこの検証を書いている2021年4月時点で26歳です。住所はユナイテッドインターナショナルの法人登録上の住所と同じ「Unit G25 Waterfront Studios, 1 Dock Road, London, United Kingdom, E16 1AH」になっています。

そして「検証18」で取り上げているBtcethインベストメントリミテッドの法人登録の経営者情報「検証24」で検証しているミリオンhui FXリミテッドというサイトの法人登録の経営者情報でもARANAS, Marie Mutiaというフィリピン国籍、フィリピン在住、1994年7月生まれの人物が経営者となっており、その住所はやはり「Unit G25 Waterfront Studios, 1 Dock Road, London, United Kingdom, E16 1AH」となっています。これは同一人物としか思えません。ユナイテッドインターナショナルとBtcethインベストメントリミテッドそしてミリオンhui FXリミテッドの3つのサイトは同じグループによって運営されている可能性が極めて高いです。

言うまでもないと思いますが本項で検証した2つのサイト、ETHBTC インベストメントリミテッドとユナイテッドインターナショナルフォレインインベストメントセンターリミテッドのサイトはいずれも非常に危険なサイトとしか思われません。複数の被害報告が出ているBTCUSDTインベストメント リミテッドなどとサイトの内容は酷似していて明らかにコピペで作られたサイトであるばかりでなく、サイトに記された連絡先情報、法人登録情報などでも他のサイトとの結びつきが確認されます。このサイトでの投資勧誘を受けても決して応じないことを強く推奨します。


※付記

この検証を書いた後、2021年8月にYahoo知恵袋にユナイテッドインターナショナルフォレインインベストメントセンターリミテッド (http://www.uific.com/jp/) での被害報告と思われる投稿が出てきました。投稿に添付されていた画像と共に以下にキャプを示します。

2021年8月13日投稿

マッチングサイトのTinderで知り合った女性に勧誘されたようです。添付画像に見えるサイト名、ロゴ、そしてURLアドレスが全て本項で検証したユナイテッドインターナショナルフォレインインベストメントセンターリミテッド (http://www.uific.com/jp/) のものと一致しています。そして口座を凍結されて凍結解除の為に約70万円の追加入金を要求されているようです。同様の被害事例から判断して入金に応じたところで出金出来るようになるとは思えません。


●ETH global Limited (ETHグローバルリミテッド https://ethgloballimited.com/ja/index.html)

これもYahoo知恵袋に質問が出てきたサイトで上で検証した6つのサイトと酷似しており、同じグループによる詐欺サイトと考えられるのでここで検証します。まずこのサイトを知ることになったYahoo知恵袋への質問投稿を引用します。

▼2021年4月18日投稿

ネットで知り合った人に投資勧誘されたというだけで詳しい状況は分かりませんが誘導されたサイトのURLアドレスが示されているのでアクセスしてみました。以下がこの投稿者が誘導されたサイトの冒頭部のキャプです。

一見して上で検証してきた6つのサイトと酷似していることが分かります。右側のプルダウンメニューから選択出来る表示言語の選択肢も英語、中国語、香港語、フランス語、スペイン語、ドイツ語、イタリア語、インドネシア語、日本語、ベトナム語、韓国語、アラビア語の12ヵ国語となっていてBTCUSDTインベストメントリミテッドなどのサイトの表示言語選択しと並び順まで含めて全く同じです。

他の6つのサイトと似ているのはサイトの冒頭部だけではありません。以下に示したサイトの特長をイラスト付きで5項目にまとめて説明している部分 (以下のキャプ参照) もその下に再掲したBTCUSDTインベストメント リミテッドのサイトにあった相当部分とイラスト部分、記されている文章共に全く同じで区別出来ません。

次に連絡先情報です。上で検証した6つのサイトではオーストラリア、アメリカ、香港など7つの住所の内、最大7つ~最小4つの住所が記されていましたがETHグローバルリミテッドのサイトに記されているのは以下の左側の列のキャプに示した香港、シンガポール、ニュージーランド、オーストラリアの4ヵ所の住所です。そしてこれらの住所や電話番号などは全て以下の右側の列に示したBTCUSDTインベストメント リミテッドのサイトに記されていた7つの連絡先の内の4つと完全に一致しています。

7つのサイトに記されている連絡先情報を以下の表にまとめました。

どういう理由があって記されている連絡先が4つ~7つの間で違いがあるのか全く分かりませんが香港の住所だけは7つのサイトで共通して記されていることが気になります。いずれにしろ上の検証で書いたようにこれらの住所はバーチャルオフィス業者などとの関連が確認されており、これらの住所で実際に事業が営まれている可能性は極めて低いと考えられます。

次に上で検証した6つのサイトの内、BTCUSDTインベストメントリミテッド、ETHBTC インベストメントリミテッド、ユナイテッドインターナショナルフォレインインベストメントセンターリミテッドの3つについてイギリスの法人登録と思われるものが見つかっていたことからETHグローバルリミテッドについてもイギリスの法人登録を探してみたところあっさりとそれらしき登録が見つかってきたので触れておきます。以下が見つかってきたETHグローバルリミテッドのものと思われるイギリスの法人登録情報のキャプです。

まず住所が以下のようになっています。

>PO Box 4385, 13130061: COMPANIES HOUSE DEFAULT ADDRESS, Cardiff, CF14 8LH

「 13130061」はこの法人登録の登録番号、「COMPANIES HOUSE」はこの法人登録情報を公開している機関の名称であり、どうやらこれは法人登録の住所を公開していないということを意味しているようです。そして法人登録の日付が2021年1月13日とやはりかなり新しい法人であることが目につきます。

一方でこのETHグローバルリミテッドのサイトのWho Is 情報を見ると以下のキャプの黄色の枠で囲った部分に見えるようにサイトの登録日が2021年1月15日となっています。

イギリスの法人登録の日付が2021年1月13日、サイトのWho Is情報にあるサイトの登録・開設日が2021年1月15日ですからわずか2日の違いでしかありません。イギリスの法人登録がここで検証しているETHグローバルリミテッドのものである可能性が高いことを示唆すると考えます。

そしてこのWho Is情報の赤枠で囲った部分を見るとETHグローバルリミテッドの所在地がGuangdong, CNとなっています。これは中国の広東省を意味します。

さらにイギリスの法人登録で経営者情報のページを見ると唯一の経営者として示されているのが以下のキャプに示したLIN, Xinという中国国籍、中国在住の人物になっています。役職はCEO (最高経営責任者)となっています。

居住地が中国となっているのに連絡先住所としてここに記されているのはイギリス・ロンドンの住所です。

>61a, West Ham Lane, London, United Kingdom, E14 2DN

法人登録時の提出書類を見ると現在は非公開とされているETHグローバルリミテッドの住所も少なくとも法人登録の時点では同じ住所だったようです。しかしこの住所を検索してみると以下にキャプを示しましたがDAVINCIというバーチャルオフィス業者の拠点の住所と一致します。名目だけの住所としか思われません。

残念ながら経営者のLIN, Xinという人物の中国の住所は開示されていないようです。

わざわざ結論を書くまでもなく、このETHグローバルリミテッドというサイトは上で検証したBTCUSDTインベストメント リミテッドなど6つのサイトと酷似しており、同じグループ、ほぼ間違いなく同じ中国のグループによって運営されている可能性が濃厚です。ETHグローバルについては最初に引用した勧誘されたというYahoo知恵袋への投稿が1つあるだけですが、既に出金出来ないという証言が出ているBTCUSDTインベストメント リミテッドと同様に非常に危険なサイトとしか思われません。ETHグローバルリミテッドでの投資勧誘を受けても決して応じないことを強く推奨します。


●United International Foreign Investment Center Ltd (ユナイテッドインターナショナルフォレインインベストメントセンターリミテッド https://uificforex.com/index5.html)

●United International Foreign Investment Center Ltd (ユナイテッドインターナショナルフォレインインベストメントセンターリミテッド (http://uificbank.com/)


上で検証したユナイテッドインターナショナルフォレインインベストメントセンターリミテッド (http://www.uific.com/jp/) と名称は同じでサイトの見かけや記述も互いに非常によく似ていますが、URLが異なる2つのサイトです。名称が同じで互いに酷似したサイトが3つもあるというだけで明らかに異様としか思えません。今回検証する2つのサイト、以前に検証したサイトを順に

ユナイテッドインターナショナル (uificforex.com)

ユナイテッドインターナショナル (uificbank.com)

ユナイテッドインターナショナル (www.uific.com)

と表記することにします。3つのサイトはこの検証を書いている2021年7月下旬の時点ではいずれもアクセス可能で共存しています。新しく見つかってきた2つのサイトの内、ユナイテッドインターナショナル (uificforex.com)についてはYahoo知恵袋に質問が出てきたことで知ることになったサイトです。まずそのYahoo知恵袋への投稿を引用します。

2021年7月22日投稿

状況がよく分かりませんが誰かにネットで投資勧誘を受けている状況と思われます。入金方法として「代理送金口座」という銀行口座への入金を求められているようです。「検証13」以降で検証している多くの事例で日本国内の銀行の個人名義の口座への入金を求められたという情報がしばしば出ているのでこの事例でも同様に個人名義の口座への入金を指示されている可能性があるように思われます。

さらにもう1つ、ユナイテッドインターナショナルに関する投稿がYahoo知恵袋に出てきました。但しこの投稿では少なくとも3つ確認されているユナイテッドインターナショナルのサイトのどれに関する投稿なのかは不明です。

2021年7月23日投稿

「ロマンス国際詐欺だと思います」と書いてあるので外国人に勧誘されたことは間違いないでしょう。美女あるいはイケメン男性の画像を使ってアプローチしてくるというパターンだった可能性が高いです。そして誘い込まれたユナイテッドインターナショナルでのコピートレードを行ったところチャートが不正操作されて利益が出るどころか残高が大きくマイナスになってそのマイナス分を払うように要求されているという経緯のようです。添付されている画像を見ると7日間の期限内に44万円のマイナス分を払わなければ高額の利子を課した上に「西村朝日法律」と連携して「起訴」しますと書いてありますが「起訴」を行えるのは検察官だけのはずです。裁判制度について知識のある人間が書いた文章とは思えません。要するに44万円を払わないと訴えるぞということなのでしょうが日本語が不自然で文章が明らかにおかしいです。また「西村朝日法律」というのは検索してみると西村あさひ法律事務所という大手弁護士事務所のことかと思われますが本当にこの弁護士事務所がこの件に関わっているかどうかは極めて疑問です。

とにかく最初のYahoo知恵袋の投稿に出てきたURLアドレスにアクセスしてみました。以下がサイト冒頭部のキャプです。

さらに後述しますがこのサイトと同じIPアドレス上に本項表題2番目のユナイテッドインターナショナル (uificbank.com) のサイトが存在していることに気が付きました。そちらのサイトについてもサイト冒頭部のキャプを示します。

これら2つのサイトは上で検証した最初のユナイテッドインターナショナル (www.uific.com) と名称が同じであるというだけでなく明らかにサイトの見かけも似ています。以下に比較の為にユナイテッドインターナショナル (www.uific.com) のサイト冒頭部のキャプを再掲します。

3つのキャプを比較すれば3つのユナイテッドインターナショナルのサイト互いに非常に似ていることは明らかです。キャプ左上のロゴも全く区別出来ませんし、メニューバーの項目も同じ、表示言語の選択肢も英語、中国語、香港語、フランス語、ドイツ語、日本語、アラビア語、ベトナム語、タイ語の9言語で共通しています

さらに3つのサイトが互いに酷似しているのはこの冒頭部だけではありません。上で検証した例に倣ってサイトの特長をイラスト付きで5項目にまとめて説明している部分を比較します。これも本項の継承対象であるユナイテッドインターナショナル (uificforex.com)ユナイテッドインターナショナル (uificbank.com)、そして以前に検証したユナイテッドインターナショナル (www.uific.com) の順で以下にキャプを示します。

3つのユナイテッドインターナショナルのサイトで違いは全く見つかりません。

次に連絡先情報を確認します。ここで検証している2つのユナイテッドインターナショナルのサイトには共に7つの連絡先が記されています。以下の左側がユナイテッドインターナショナル (uificforex.com)、右側がユナイテッドインターナショナル (uificbank.com) のサイトに記されている連絡先情報です。

いずれもオーストラリア・シドニーの本社から始まってアメリカ・コネチカット州、アメリカ・ワシントンDC、香港、シンガポール、ニュージーランド・ウェリントン、オーストラリア・サーファーズパラダイスの7つの住所は上で検証した明らかに同じテンプレートから作られたユナイテッドインターナショナル (www.uific.com) などのサイトにある連絡先と完全に一致するようです。

要するにここで検証している2つのユナイテッドインターナショナルのサイトは以前に検証したユナイテッドインターナショナル (www.uific.com) のサイトとURLアドレスが異なるだけで全く同じに見えるサイトです。ここで検証している2つのWho Is 情報を以下に示します。

黄色の枠で囲った部分に見える部分を見るとユナイテッドインターナショナル (uificforex.com) についてユナイテッドインターナショナル (uificbank.com) についてもサイトの開設日は2021年4月27日で同じです。この検証は2021年7月下旬に書いているので登録・開設から3ヵ月ほどしか経過していない新しいサイトということになります。ちなみに以前に検証したユナイテッドインターナショナル (www.uific.com) の登録・開設日は2021年3月2日ですから2ヶ月近く先行して開設されていたことになります。

そして既に書きましたが本項で検証している2つのユナイテッドインターナショナルのサイトは同一のIPアドレス上にあるようです。以下はユナイテッドインターナショナル (uificforex.com) のサイトと同一のIPアドレス (45.114.124.225) 上にあるサイトを探した結果のキャプですがユナイテッドインターナショナル (uificbank.com) が同一IPアドレス上にあることが示されています。

サイトの見かけが完全に一致しているだけでなくサイトの開設日もIPアドレスも一致しているとなれば2つのユナイテッドインターナショナルのサイトは間違いなく同じグループによるサイトでしょう。

さらに上のキャプでは同一IPアドレス上に「dakrasmarkets.com」というサイトも共存していることが示されていますが、これは既に閉鎖されているものの「検証14」で検証したDakras Markets Limited (Dakrasマーケッツリミテッド https://dakrasmarkets.com/index2.html) のサイトです。このDakrasマーケッツリミテッドとも組織的な繋がりがあると考えて間違いないでしょう。

言うまでもありませんが、これらユナイテッドインターナショナルのサイトは非常に危険なサイトと考えられます。これらのサイトでの投資を勧誘されても決して応じないようにしてください。

尚、本ページの最初にも書きましたが、本ページで検証した9つのサイトと非常によく似たサイトがその後さらに見つかってきたので「検証42」で検証しています。参照してください。