検証72

本ページで検証するサイトはいずれも金融庁のサイトで公表されている金融商品取引業者の登録リストに該当が見つかりません。日本居住者に対して勧誘が行われれば違法な無登録業者ということになります。またこのページで検証しているサイトは「検証67」で検証しているArquero など複数のサイトと非常によく似ており、同じテンプレートから量産されたサイトと考えられます。それら「検証67」で検証したサイトの幾つかについては「雑記2」で説明したLINEのグループを勧誘の場で利用する手口で勧誘が行われ、出金出来なくなったといった被害報告が確認されていますし、本ページで検証するサイトでも幾つかのサイトについて同様の被害が出ています。被害報告が確認されていないサイトについても非常に危険なサイトである疑いが極めて濃厚です。

▼本サイトでの検証は名誉棄損に当たらないと考えます。→ 雑記1

 「検証13」「検証14」「検証15」「検証16」「検証17」「検証18」「検証19」「検証20」「検証21」「検証22」「検証23」「検証24」「検証25」「検証26」「検証27」「検証28」「検証29」「検証30」「検証31」「検証32」「検証33」「検証34」「検証35」「検証36」「検証37」「検証38」「検証39」「検証40」「検証41」「検証42」「検証43」「検証44」「検証45」「検証46」「検証47」「検証48」「検証49」「検証50」「検証51」「検証52」「検証53」「検証54」「検証55」「検証56」「検証57」「検証58」「検証59」「検証60」「検証61」「検証62」「検証63」「検証64」「検証65」「検証66」「検証67」「検証68」「検証69」「検証70」「検証71に続いて中国系と思われる詐欺グループによる可能性があるサイトについての検証60ページ目です。「検証73」「検証74」「検証75」「検証76」「検証77」「検証78」「検証79」にも続編があります。勧誘の手口などについては「検証13」の冒頭、さらにLINEのグループを利用する勧誘については「雑記2」を参照してください。このページで検証するのは以下のサイトです。検証対象は順次追加の予定です。


●WMOA (ワーモ https://wmoafund.com/#/、スマホ用:https://wmoafund.com/mobile/ja/#/)

●HMCL (https://harveymcp.com/#/、スマホ用:https://harveymcp.com/mobile/ja/#/)

●ECXCT (https://ecxcapitals.com/#/、スマホ用サイト:https://ecxcapitals.com/mobile/ja/#/)

●Quotient (https://www.quotientinv.com/#/、スマホ用サイト:https://www.quotientinv.com/mobile/ja/#/)

●Delegates (https://delegatesjp.com/#/、スマホ用サイト:https://delegatesjp.com/mobile/ja/#/)

●Sciventures (https://sciventureinv.com/#/、スマホ用サイト:https://sciventureinv.com/mobile/ja/#/)

●Tripolino (トリポリーノ https://tripolinocapital.com/#/、スマホ用サイト:https://tripolinocapital.com/mobile/ja/#/)

●Pilat (https://www.pilatinvest.com/#/、スマホ用:https://www.pilatinvest.com/mobile/ja/#/)

●LEGG (https://leggfinance.com/#/、スマホ用:https://leggfinance.com/mobile/ja/#/)

●SUNPROFIT (サンプロフィット https://www.sunprofitcap.com/#/、スマホ用:https://www.sunprofitcap.com/mobile/ja/#/)

●Kirkdon (https://www.kirkdon.com/#/、スマホ用:https://www.kirkdon.com/mobile/ja/#/)

●Trkfs (https://trkfinances.com/#/、スマホ用サイト:https://trkfinances.com/mobile/ja/#/)

●PanAsia (https://panasiafx.com/#/、スマホ用:https://panasiafx.com/mobile/ja/#/)

●Okane (https://okaneinv.com/#/、スマホ用サイト:https://okaneinv.com/mobile/ja/#/)

●Abigail (https://abigailfund.com/#/、スマホ用サイト:https://abigailfund.com/mobile/ja/#/)

●Mondari (https://mondaricapital.com/#/、スマホ用サイト:https://www.mondaricapital.com/mobile/ja/#/home)

●Sorrento (ソレント https://sorrentofx.com/#/、スマホ用サイト:https://sorrentofx.com/mobile/ja/#/home)

●Tosket (トスケット https://tosketglobal.com/#/、スマホ用サイト:https://tosketglobal.com/mobile/ja/#/home)

●Suntop (サントップ https://suntopex.com/#/、スマホ用サイト:https://suntopex.com/mobile/ja/#/home)

●FinTab (https://fintabcapital.com/#/、スマホ用:https://fintabcapital.com/mobile/ja/#/)

●Ironarb (https://ironarbcp.com/#/、スマホ用サイト:https://ironarbcp.com/mobile/ja/#/home)

●Udamon (https://udamonwealth.com/#/、スマホ用サイト:https://udamonwealth.com/mobile/ja/#/home)

●Hayberry (ヘイベリー https://hayberryam.com/#/、スマホ用サイト:https://hayberryam.com/mobile/ja/#/home)

●Whitecove (ホワイトコーブ https://whitecoves.com/#/、スマホ用サイト:https://whitecoves.com/mobile/ja/#/home)

●Koroll (https://korollfinance.com/#/、スマホ用サイト:https://korollfinance.com/mobile/ja/#/home)

●Sockeye (ソックアイ https://www.sockeyeinv.com/#/、スマホ用サイト:https://www.sockeyeinv.com/mobile/ja/#/home)

●Linear (リニア https://lineartrades.com/#/、スマホ用サイト:https://lineartrades.com/mobile/ja/#/home)

●Sorrento (ソレント https://sorrentoinv.com/#/、スマホ用サイト:https://sorrentoinv.com/mobile/ja/#/home)

●Orringa Capital (Orringaキャピタル https://orringacap.com/#/、スマホ用サイト:https://orringacap.com/mobile/ja/#/)


まず以下の7つのサイトをまとめて検証します。

●WMOA (ワーモ https://wmoafund.com/#/、スマホ用:https://wmoafund.com/mobile/ja/#/)

●HMCL (https://harveymcp.com/#/、スマホ用:https://harveymcp.com/mobile/ja/#/)

●ECXCT (https://ecxcapitals.com/#/、スマホ用サイト:https://ecxcapitals.com/mobile/ja/#/)

●Quotient (https://www.quotientinv.com/#/、スマホ用サイト:https://www.quotientinv.com/mobile/ja/#/)

●Delegates (https://delegatesjp.com/#/、スマホ用サイト:https://delegatesjp.com/mobile/ja/#/)

●Sciventures (https://sciventureinv.com/#/、スマホ用サイト:https://sciventureinv.com/mobile/ja/#/)

●Tripolino (トリポリーノ https://tripolinocapital.com/#/、スマホ用サイト:https://tripolinocapital.com/mobile/ja/#/)

最初のWMOA (ワーモ) はYahoo知恵袋に質問投稿が出てきたサイト、残りのサイトは検索して見つけてきたサイトです。これらのサイトは互いに非常によく似ているだけでなく、既に上で書きましたが「検証67」で検証した以下の8つのサイトと非常によく似ており明らかに同じテンプレートからコピペで量産されたサイトと思われます。

▼AWHINA (https://awhinafinancial.com/#/) [改定後]

Arquero (https://www.arqueroinv.com/#/、スマホ用サイト:https://www.arqueroinv.com/mobile/ja/#/)

▼Orringa Capital (Orringaキャピタル https://orringacapital.com/#/、スマホ用サイト:https://orringacapital.com/mobile/ja/#/)

CONFOY (https://confoymarket.com/#/、スマホ用サイト:https://confoymarket.com/mobile/ja/#/)

ARCHIWOODS (アーチウッズ https://archiwoodsfin.com/#/、スマホ用サイト:https://archiwoodsfin.com/mobile/zh-hant/m.html#/)

Northerly (ノーザリー  https://northerlyfx.com/#/、スマホ用サイト:https://northerlyfx.com/mobile/ja/#/)

Columbus (コロンバス https://columbusec.com/#/、スマホ用サイト:https://columbusec.com/mobile/ja/#/)

AKRJ (https://www.akrjfinancial.com/#/、スマホ用サイト:https://www.akrjfinancial.com/mobile/ja/#/)

そしてこれらのサイトの幾つかについてはLINEのグループを勧誘の場として先生役などが登場して勧誘を行うという「雑記2」で説明した手口で勧誘が行われている、あるいは出金しようとすると意味不明の名目でさらなる追加入金を要求される=事実上の出金拒否を受けているといった証言が出ています。そして本項で検証する7つのサイトの内、最初のワーモついて質問投稿が出ていると書きましたが、まさに同様の手口で勧誘を受けたようです。本項で検証する残りの6つのサイトについても同じ手口で勧誘が行われる可能性はかなり高いです。

まず最初のワーモについてYahoo知恵袋に出てきた被害者からの投稿を引用します。

2023年12月30日投稿

Facebookに出てきた楽天の三木谷浩史氏が優良株の探し方を教授するという広告から三木谷を名乗る人物が主催する「黄金初級実戦クラス18」というLINEのグループに加入してしまい、表題のワーモというサイトに入金して三木谷を名乗る人物の指示に従って金の取引を行ってしまったようです。安井美咲と名乗るアシスタント役も登場しているようです。入金方法は日本国内の銀行の個人名義の口座を指定されて入金するというパターンだったようです。まともな投資の入金先が個人名義の銀行口座というのは有り得ないでしょう。まさに「雑記2」で説明した中国系と思われる詐欺グループによる詐欺の手口に合致するようです。質問者も三木谷氏のような多忙に違いない人物がこのようなグループで売買の指示まですることが有り得るのか疑問を感じて質問を投稿しているようです。

とにかく本項で検証する7つのサイトについてまずはサイト冒頭部の画像を以下に順に示します。

▼ワーモ (https://wmoafund.com/#/) [表示言語:英語、香港語、韓国語、日本語、タイ語、ベトナム語]

▼HMCL (https://harveymcp.com/#/) [表示言語:英語、香港語、韓国語、日本語、タイ語、ベトナム語]

▼ECXCT (https://ecxcapitals.com/#/) [表示言語:英語、香港語、韓国語、日本語、タイ語、ベトナム語]

▼Quotient (https://www.quotientinv.com/#/) [表示言語:英語、香港語、韓国語、日本語、タイ語、ベトナム語]

▼Delegates (https://delegatesjp.com/#/) [表示言語:英語、香港語、韓国語、日本語、タイ語、ベトナム語]

▼Sciventures (https://sciventureinv.com/#/) [表示言語:英語、香港語、韓国語、日本語、タイ語、ベトナム語]

▼トリポリーノ (https://tripolinocapital.com/#/) [表示言語:英語、香港語、韓国語、日本語、タイ語、ベトナム語]

これら7つのサイトはこの冒頭部で互いに区別も難しいほど非常によく似ています。またこれらのサイトは既に書いたように「検証67」で検証した一連のサイトとも非常によく似ています。以下には比較の為に「検証67」で検証したArquero (https://www.arqueroinv.com/#/) のサイト冒頭部の画像を再掲します。

Arquero (https://www.arqueroinv.com/#/) [表示言語:英語、香港語、韓国語、日本語、タイ語]

さらにこれらのサイトが互いにあるいは「検証67」で検証した一連のサイトと似ているのはこの冒頭部だけではありません。冒頭部に続いては取引対象に関する説明が出てきます。その部分の画像をまず表題の最初の4つのサイトについて表題と同じ順、ワーモ → HMCL → ECXCT → Quotient という順で以下に示します。

さらに表題5番目のDelegates → 6番目のSciventures → 7番目のトリポリーノ → 比較対象のArquero という順で相当部分の画像を示します。

この部分では比較対象のArqueroを含む8つのサイトが全く同じで区別出来ません。取引対象は外国為替 (FX)、株価指数、商品、貴金属、株式CFD、デジタル通貨 (仮想通貨) となっています。 

さらに以下ではサイトの特長を説明している部分を相互比較します。やはりまず表題の最初の4つのサイトについて表題と同じ順、ワーモ → HMCL → ECXCT → Quotient という順で以下に示します。

さらに表題5番目のDelegates → 6番目のSciventures → 7番目のトリポリーノ → 比較対象のArquero という順で相当する部分の画像を示します。

この特長を説明している部分についても比較対象のArqueroを含む8つのサイトが全く同じで

さらに以下は口座開設から取引開始までの手順を説明している部分の比較です。やはりまず表題の最初の4つのサイトについて表題と同じ順、ワーモ → HMCL → ECXCT → Quotient という順で以下に示します。

同様に以下には表題5番目のDelegates → 6番目のSciventures → 7番目のトリポリーノ → 比較対象のArquero という順で相当する部分の画像を示します。

この部分にはそれぞれのサイト名が示されているのでその部分だけは異なりますが、やはり8つのサイトは互いに酷似しています。

さらに以下は口座開設画面の比較です。まず左下が表題最初のワーモの口座開設画面、右下が2番目のHMCLの口座開設画面です。

次いで左下が表題3番目ECXCTの口座開設画面、右下が表題4番目のQuotientの口座開設画面の画像です。

さらに左下が表題5番目のDelegatesの口座開設画面、右下が表題6番目のSciventuresの口座開設画面の画像です。

さらに左下が表題7番目のトリポリーノの口座開設画面、右下が比較対象のArqueroの口座開設画面の画像です。

比較対象のArqueroの場合はタイトルが「アカウントを作成」となっているのに対して本項で検証している7つのサイトの口座開設画面ではタイトルが「新規取得」となっていますが、それ以外は全く同じです。

さらに以下ではメニューバーの「取引商品」という項目から選択出来る「外国為替」というサブページを比較します。ここでもまず表題の最初の4つのサイトについて表題と同じ順、ワーモ → HMCL → ECXCT → Quotient という順で画像を以下に示します。

同様に以下には表題5番目のDelegates → 6番目のSciventures → 7番目のトリポリーノ → 比較対象のArquero という順で相当する部分の画像を示します。

このサブページの比較でもこれらのサイトは非常によく似ていて全く区別出来ません。

次にスマホ用のサイトを比較します。まず表題最初のワーモのスマホ用サイト (https://wmoafund.com/mobile/ja/#/) とスマホ用サイトのログイン画面 (https://wmoafund.com/mobile/ja/#/login)を以下に示します。

次は表題2番目のHMCLのスマホ用 (https://harveymcp.com/mobile/ja/#/) とスマホ用サイトのログイン画面 (https://harveymcp.com/mobile/ja/#/login) を以下に示します。

次に表題3番目のECXCTのスマホ用サイト (https://ecxcapitals.com/mobile/ja/#/) とスマホ用サイトのログイン画面 (https://ecxcapitals.com/mobile/ja/#/login) を以下に示します。

次は表題4番目のQuotientのスマホ用サイト (https://www.quotientinv.com/mobile/ja/#/) とログイン画面 (https://www.quotientinv.com/mobile/ja/#/login) の画像を以下に示します。

次は表題5番目のDelegatesのスマホ用サイト (https://delegatesjp.com/mobile/ja/#/) とログイン画面 (https://delegatesjp.com/mobile/ja/#/login) の画像を示します。

さらに以下には表題6番目のSciventuresのスマホ用サイト (https://sciventureinv.com/mobile/ja/#/) とログイン画面 (https://sciventureinv.com/mobile/ja/#/login) を示します。

次は表題7番目のトリポリーノのスマホ用サイト (https://tripolinocapital.com/mobile/ja/#/) とログイン画面 (https://tripolinocapital.com/mobile/ja/#/login) を示します。

最後に比較対象としてArqueroのスマホ用サイト (https://www.arqueroinv.com/mobile/ja/#/) とログイン画面 (https://www.arqueroinv.com/mobile/ja/#/login) の画像を示します。

スマホ用サイトの比較でも本項で検証対象としている7つのサイトは「検証67」で検証したArqueroなどのサイトと非常によく似ています。同じグループによって同じテンプレートから量産されたサイトで間違いないものと考えます。

次に連絡先情報を探しましたがやはり「検証67」で検証したArqueroなどのサイトと同じで開示されている情報はわずかです。まず脚注部分にメールアドレスが記されています。その部分の画像をまず表題の最初の4つのサイトについて表題と同じ順、ワーモ → HMCL → ECXCT → Quotient という順で以下に示します。

同様に以下には表題5番目のDelegates → 6番目のSciventures → 7番目のトリポリーノ → 比較対象のArquero という順で脚注のメールアドレスなどが記されている部分の画像を示します。

この脚注部分も互いに非常によく似ています。まず「検証67」でも説明しましたが画像の右下にX (旧Twitter)、gmail、Facebook、InstagramといったSNSなどのアイコンが並んでいる部分がありますが、これらのアイコンは一見するとSNSの公式アカウントへのリンクになっているように見えます。例えばX (旧Twitter) の小鳥のアイコンはそれぞれのサイトの公式のアカウントへのリンクになっているのだろうと思わせられるのですが、実際にはX (旧Twitter) のトップページ (https://twitter.com/home) へのリンクになっています。そもそも小鳥のアイコンは2023年7月に廃止されているはずなのに現在でも使われていることに強い違和感があります。それ以外のgmail、Facebookなどのアイコンも同様に運営のトップページに繋がっていてサイトの公式アカウントへのリンクにはなっていません。

そしてアイコンの上に「お問い合わせ」と書かれた部分にサイトの運営法人の名称と思われるものと連絡先情報としてメールアドレスのみ記されています。それぞれの法人名とメールアドレスを以下に書き出します。

▼ワーモ

>Wmoa Fund Management Pty Ltd

>E-mail:Info@wmoafund.com

▼HMCL

>Harvey Madison Capital Pty Ltd

>E-mail:info@harveymcp.com

ECXCT

>ECX CAPITAL TRADING CO., LTD

>E-mail:info@ecxtrades.com

Quotient

>Quotient Capital Pty Ltd

>E-mail:Info@quotientinv.com

Delegates 

>Delegates Financial Services Pty Ltd

>E-mail:Info@delegatesjp.com

Sciventures

>Sciventures Investments Pty Ltd

>E-mail:Info@sciventureinv.com

トリポリーノ 

>Tripolino Financial Services Pty Ltd

>E-mail:support@tripolinos.com

しかし開示されている連絡先情報がこれらのメールアドレスだけでは話になりません。明らかに情報開示は不充分、不適切です。

他に脚注部分には金融ライセンスに関すると思われる短い記述があります。その記述の部分を以下に順に示します。また活字が小さくて読みにくいので記述内容をそれぞれ書き出します。まず最初のワーモの場合からです。

>Wmoa Fund Management Pty Ltdの所有権及び使用権は、オーストラリア証券投資委員会(ASIC)の認可を受けております。AFSL規制番号:513693、検索リンク https://asic.gov.au/

次は表題2番目のHMCLの場合です。

>Harvey Madison Capital Pty Ltdの所有権及び使用権は、オーストラリア証券投資委員会(ASIC)の認可を受けております。AFSL規制番号:517661、検索リンク https://asic.gov.au/

次は表題3番目のECXCTの場合です。

>ECX Capital Trading Co., Ltd はこのウェブサイトの所有権と使用権を所有しており、米国金融犯罪取締ネットワーク (FinCEN) の認可および監督を受けています。 MSB 登録番号: 31000239561734、クエリリンク https://www.fincen.gov/msb-state-selector

次は表題4番目のQuotientの脚注の記述です。

>Quotient Capital Pty Ltdの所有権及び使用権は、オーストラリア証券投資委員会(ASIC)の認可を受けております。AFSL規制番号:280285、検索リンク https://asic.gov.au/

次は表題5番目のDelegatesの場合です。

>Delegates Financial Services Pty Ltdの所有権及び使用権は、オーストラリア証券投資委員会(ASIC)の認可を受けております。AFSL規制番号:520049、検索リンク https://asic.gov.au/

次は表題6番目のSciventuresの脚注の記述です。

>Sciventures Investments Pty Ltdの所有権及び使用権は、オーストラリア証券投資委員会(ASIC)の認可を受けております。AFSL規制番号:227611、検索リンク https://asic.gov.au/

最後に表題7番目のトリポリーノの場合です。

>Tripolino Financial Services Pty Ltdの所有権及び使用権は、オーストラリア証券投資委員会(ASIC)の認可を受けております。AFSL規制番号:257678、検索リンク https://asic.gov.au/

3番目のECXCTの場合のみ米国金融犯罪取締ネットワーク (FinCEN) の認可および監督を受けていると記されており、他の6つのサイトではオーストラリア証券投資委員会(ASIC)の認可を受けているとなっています。これらのサイトはどう見ても互いに酷似していて同じグループによるサイトとしか思われないのにECXCTの場合のみがアメリカでライセンスを得ていると主張し、他の6つのサイトではオーストラリアからライセンスを得ていると主張しているという点には強い違和感がありますが、とにかくこれらの記述に基づいてそれぞれライセンス確認を試みました。

まず米国金融犯罪取締ネットワーク (FinCEN) の認可および監督を受けているという表題3番目のECXCTの場合ですが、記されていた登録確認の為のリンク (https://www.fincen.gov/msb-state-selector) から「 MSB 登録番号: 31000239561734」を探してみると以下の登録情報が出てきました。

記されている情報はそれほど多くありませんが、住所と登録の日付は開示されています。

住所:1345 6th Ave. New York, NY., 10105

登録日:2023年3月22日

まず住所を調べてみると「1345 Avenue of the Americas」という50階建ての高層ビルの住所であることが分かりました。しかし住所には階数や部屋番号が含まれておらず、住所として不完全であるように思われます。電話番号などが示されていないこと、本項で検証している他の6つのよく似たサイトの所在地が以下で示すようにオーストラリアとなっていることなどを考え合わせるとこのニューヨークの住所にECXCTの事業実体が実在するかどうかについては疑念があります。

またこの米国金融犯罪取締ネットワーク (FinCEN) という組織で金融ライセンスを取得しているという似たような記述は本サイトで検証してきた他の幾つかのサイトでも確認されているのですが、そもそもの問題としてFinCENは金融ライセンスを管理するような日本の金融庁とか財務局に相当する組織ではありません。「米国金融犯罪取締ネットワーク」という名称の和訳からも想像出来るようにマネーロンダリングなどを防止することが主目的となっている組織です。そして上に示した「 MSB 登録番号: 31000239561734」で見つかってきた登録情報には「MSB ACTIVITIES」という項目があって401、402、404、405、409、415という数字が並んでいます。この数字は別ページの説明によればFinCENから認められている業務内容を意味するようです。以下にその「MSB ACTIVITIES」の番号が意味する業務内容のリストの英語原文と日本語訳を示します。

FinCENから認められている業務内容を示す「MSB ACTIVITIES」の番号、401、402、404、405、409、415と照らし合わせるとECXCT認められている業務内容は以下のようになります。

401 トラベラーズチェックの発行者

402 トラベラーズチェックの販売者

404 郵便為替 (マネーオーダー) の発行者

405 郵便為替 (マネーオーダー) の販売者

409 送金者

415 外国為替ディーラー

この認可内容でECXCTのサイトに記されているような外国為替 (FX)、株価指数、商品、貴金属、株式CFD、デジタル通貨 (仮想通貨) への投資業務を扱えるとは到底思えません。既に書いたようにFinCENはマネーロンダリングなどを防ぐのが主たる目的の組織であって金融ライセンスの管理を扱う組織ではなく、FinCENで何らかの登録を得ていてもそれは金融ライセンスとは到底言えないようなものと考えられます。

他の6つのサイトについてはオーストラリアで金融ライセンスを取得しているという主張なのでそれぞれまずはオーストラリアの法人登録を探すことにしました。オーストラリアの法人登録を検索できるABN Lookup (https://abr.business.gov.au/) というサイトでそれぞれのサイトの脚注に記されていた法人名を検索して対応する法人登録を探しました。まず表題最初のワーモの場合です。脚注に記されていた「Wmoa Fund Management Pty Ltd」という法人名で検索してみると確かに以下に示した「Wmoa Fund Management Pty Ltd」の法人登録が見つかりました。

法人登録の日付は20185月16日となっていて登録から5年半ほど経過していることになります。そして以下がこの法人登録情報からリンクされている金融ライセンスの情報です。

この金融ライセンスの取得の日付も法人登録の日付と同じ2018年5月16日です。住所はオーストラリアのニューサウスウェールズ州のシドニーになっています。一方で以下に示したのはワーモのサイトのWho Is 情報です。

まず黄色の枠で囲った部分に記されているサイトの登録・開設日は2023年12月15日で非常に新しいサイトであることが分かります。また赤枠で囲った部分に記されている登録者の情報は殆ど非開示ですが、所在地が香港であることだけは開示されています。2018年5月16日に法人登録、金融ライセンスを得て、オーストラリアのシドニーにある法人のサイトとは全く思えません。オーストラリアに法人登録や金融ライセンスがあることは確かなのですが、ここで検証しているサイトがその法人登録や金融ライセンスを得ている「Wmoa Fund Management Pty Ltd」に対応するサイトなのかかなり疑問を感じます。「Wmoa Fund Management Pty Ltd」という法人名からするとファンドを運用する会社のように思われ、法人名とサイトのサービス内容が一致していないような印象もあります。

次に表題2番目のHMCLについてですが、サイトに記されていた「Harvey Madison Capital Pty Ltd」という法人名をABN Lookup (https://abr.business.gov.au/) で探すと確かに以下に示した「Harvey Madison Capital Pty Ltd」の法人登録情報が見つかりました。

法人登録の日付は2019年2月4日です。そしてこの法人登録情報からリンクされている金融ライセンスの情報も以下に示します。

この金融ライセンスも法人登録と同じ2019年2月4日に取得されており、ライセンス登録から5年近く経過していることになります。また住所はオーストラリアのクイーンズランド州にあるSouthport (サウスポート) という町になっています。一方でHMCLのサイトのWho Is 情報を以下に示します。

黄色の枠で囲った部分に記されているサイトの登録・開設日は2023年9月26日で法人登録や金融ライセンスの日付よりも相当に新しいですし、赤枠で囲った部分に示されている登録者の情報はやはり殆ど非開示で所在地が香港であるということだけ示されています。金融ライセンス情報に記されていたクイーンズランド州・サウスポートという住所とは全く一致しません。

次に表題4番目のQuotientの場合です。このサイトについてもABN Lookup (https://abr.business.gov.au/) 法人名「Quotient Capital Pty Ltd」を検索すると以下に示した「Quotient Capital Pty Ltd」の登録情報が出てきました。

法人登録の日付は2004年6月10日となっていて登録から19年半ほど経過していることになります。そしてこの法人登録情報で最も気になるのは「Business Name (商号)」という項目です。この法人登録情報によれば「Quotient Capital Pty Ltd」は「Gold.au」という商号で事業を行っていることになっています。しかし本項で検証しているQuotientのサイトには「Gold.au」という商号は全く出てきません。「Gold.au」というサイトが他に存在する可能性も考えられたので検索してみましたがそれらしいサイトは見つかりません。「Gold.au」というサイトがかつては存在していたが既に閉鎖されている可能性も考えられるかもしれません。そしてこの法人登録情報からリンクされている金融ライセンス情報を以下に示します。

この金融ライセンスについても取得の日付は2004年6月10日で法人登録の日付と同じです。住所はビクトリア州のメルボルン近郊、South Yarra (サウス・ヤラ)という町になっています。一方で以下はQuotientのサイトのWho Is 情報です。

まず黄色の枠で囲った部分に記されているサイトの登録・開設日は2023年11月17日です。上で示した「Quotient Capital Pty Ltd」のオーストラリアの法人登録とか金融機関登録の日付である2004年6月10日と比較してあまりにもかけ離れています。また赤枠で囲った部分に記されている登録者の情報は殆どが非開示になっていますが、所在地が香港であるということだけは開示されています。オーストラリアのメルボルン近郊を本拠としているはずの「Quotient Capital Pty Ltd」の所在地がどうして香港なのでしょうか?オーストラリアに「Quotient Capital Pty Ltd」という法人の登録があって金融ライセンスを得ているのは確かなのですが、このサイトについても本項で検証しているQuotientのサイトと「Quotient Capital Pty Ltd」というオーストラリアの法人が結びついているのかどうかが相当に疑わしいように思われます。

次に表題5番目のDelegatesのサイトの運営元となっている「Delegates Financial Services Pty Ltd」についてです。やはりABN Lookup (https://abr.business.gov.au/) で検索すると以下に示した「Delegates Financial Services Pty Ltd」の登録情報が出てきました。

法人登録の日付は2010年5月17日となっていて設立から13年以上経過しています。但しこの法人登録の「Historical details (履歴)」のページを見ると以下に示したように2010年5月の法人登録の時点では「Advice Works Pty Ltd」という法人名であり、2018年2月10日付で現在の「Delegates Financial Services Pty Ltd」に法人名を変更していることが分かります。

2018年2月に法人名が変更されて「Delegates Financial Services Pty Ltd」になってからでも5年以上経過していることになります。さらにこの法人登録情報からリンクされている金融ライセンス情報を以下に示します。

この金融ライセンスも法人登録の日付と同じ2010年5月17日に取得されています。住所はニューサウスウェールズ州のシドニー郊外にあるCARIGBAH (カリンバ)という町になっています。

一方でここで検証しているDelegatesのサイトのWho Is 情報を以下に示します。

黄色の枠で囲った部分に記されているサイトの登録・開設日は2023年11月13日です。上で示した「Delegates Financial Services Pty Ltd」のオーストラリアの法人登録あるいは金融機関登録の日付である2010年5月17日よりはるかに新しいです。法人名が「Advice Works Pty Ltd」から「Delegates Financial Services Pty Ltd」に2018年2月10日付で変更されてからでもサイトが開設されるまで5年以上掛かっているということになります。

また赤枠で囲った部分に記されている登録者の情報は殆どが非開示になっていますが、所在地が香港であるということだけは開示されています。金融ライセンスの情報によればニューサウスウェールズ州のシドニー郊外にあるCARIGBAH (カリンバ)という町が所在地となっているのですから全く異なります。実は他にも「Delegates Financial Services Pty Ltd」という法人が存在していてサイトも別個に存在するのではないかとも考えて検索してみましたがそのようなサイトは見つかりません。しかしDelegatesについても本項で検証しているサイトが法人登録や金融ライセンスと同じ「Delegates Financial Services Pty Ltd」であるかどうかについてはかなり疑問があるように思われます。

次は表題6番目のSciventuresの場合です。ABN Lookup (https://abr.business.gov.au/) でSciventures Investments Pty Ltd」を検索すると確かに以下に示した「Sciventures Investments Pty Ltd」の法人登録が見つかりました。

法人登録の日付は2002年4月24日となっていて法人登録から21年以上経過しています。画像は省略しますが、この法人登録の「Historical details (履歴)」のページを見ると2002年4月24日の法人設立の時点での法人名は「SCI-VENTURES PTY LTD」となっていて同年8月1日に現在のSCIVENTURES INVESTMENTS PTY LTD」に法人名を変更していますが、この法人名変更からも既に21年以上経過しています。

そしてこの法人登録からリンクされている金融ライセンス情報を以下に示します。

金融ライセンスの取得は2001年10月22日となっていて2002年4月24日に取得されている法人登録より半年ほど先行して取得されています。法人登録よりも金融ライセンスの方が半年早いという状況はどういうことなのか全く分からないのですが、既に金融ライセンスを取得していた法人を吸収合併したとか特殊な状況があるのかもしれません。住所はビクトリア州の州都であるメルボルンになっています。

一方でここで検証しているSciventuresのサイトのWho Is 情報を以下に示します。

黄色の枠で囲った部分に記されているサイトの登録・開設日は2023年11月5日です。やはり法人登録の日付である2002年4月24日、金融ライセンスの取得の日付である2001年10月22日より21年以上経過してからサイトが開設されたということになります。これは到底有り得ないことのように思われます。

また赤枠で囲った部分に記されている登録者の情報は殆どが非開示すが、所在地が香港であるということだけ明示されています。金融ライセンスの情報によればビクトリア州のメルボルンが所在地となっているのですから全く異なります。

さらに「SCIVENTURES INVESTMENTS PTY LTD」について検索していたところ、Crunchbase (https://www.crunchbase.com/) という企業情報を提供しているサイトで以下に示した「SCIVENTURES INVESTMENTS PTY LTD」の情報を見つけました。

そもそも「SCIVENTURES (SCIベンチャーズ)」という社名からこれは科学技術系のベンチャー企業に投資する会社の社名ではないのかという想像をしていたのですが、この情報にはまさに「SCIVENTURES INVESTMENTS PTY LTD」が2002年4月に設立された初期段階のベンチャー企業に投資する投資会社であるという情報が記されています。そしてこの情報で特に重要なのが赤枠、緑色の枠で囲って強調した部分です。まず赤枠で囲った部分に「SCIVENTURES INVESTMENTS PTY LTD」の公式サイトのURLアドレスが記されています。しかしここに記されているURLアドレス (http://www.sciventures.com.au/) にアクセスしてみたものの既に閉鎖されているようです。また緑色の枠で囲った部分には

>Operating Status Closed

と書いてあります。これは既に「SCIVENTURES INVESTMENTS PTY LTD」が事業を停止しているあるいは休業しているということを意味するものと思われます。本項で検証しているSciventuresが取得していると主張するオーストラリアの金融ライセンスはこの事業停止あるいは休業中のベンチャーキャピタル会社の金融ライセンスとしか思われません。

最後は表題7番目のTripolino (トリポリーノ) の場合です。ABN Lookup (https://abr.business.gov.au/) でサイトの脚注に記されていた運営法人の名称「Tripolino Financial Services Pty Ltd」を検索してみると以下に示した「Tripolino Financial Services Pty Ltd」の法人登録情報が見つかりました。

法人登録の日付は2000年4月14日となっています。そしてこの法人登録からリンクされている金融ライセンス情報を以下に示します。

金融ライセンスの取得の日付は1978年5月18日となっていて法人登録の日付である2000年4月14日よりも22年ほど前になっています。どういうことなのかよく分かりませんが、この金融ライセンスには

>Former name(s): NASRULLAH NOMINEES PROPRIETARY LIMITED

という部分があります。以前の名称がNASRULLAH NOMINEES PROPRIETARY LIMITEDであるというのですがこの以前の名称は法人登録情報の方には出てきません。よく分かりませんが、「Tripolino Financial Services Pty Ltd」は以前に存在していた「NASRULLAH NOMINEES PROPRIETARY LIMITED」が取得していた金融ライセンスを吸収合併するといった形で引き継いでいるのではないかと推測されます。そして「Tripolino Financial Services Pty Ltd」の所在地はビクトリア州のGEELONG (ジーロング) という港町になっています。

一方でトリポリーノのサイトについてもWho Is 情報を確認しました。以下に画像を示します。

黄色の枠で囲った部分に記されているサイトの登録・開設日は2023年1213日です。やはり法人登録の日付である2000年4月14日、金融ライセンスの取得の日付である1978年5月18日よりはるかに新しいサイトということになります。これは法人登録から何十年も経つまでサイトを開設していなかったというのは非現実的なことのように思われます。

また赤枠で囲った部分に記されている登録者の情報は殆どが非開示ですが、やはり所在地が香港であるということだけ明示されています。金融ライセンスの情報によればオーストラリアビクトリア州のジーロングが所在地となっているのですから全く異なります。法人登録や金融ライセンスがあることは間違いないのですが、それらが本項で検証しているトリポリーノのサイトに対応するものではあるかどうかはかなり疑わしいことのように思われます。

オーストラリアで金融ライセンスを取得していると主張している6つのサイト、ワーモ、HMCL、Quotient、Delegates、Sciventures、トリポリーノの6つのサイトについて法人登録の日付、金融ライセンス上の所在地、Who Is 情報のサイト開設日を以下にまとめてみます。

サイト名 法人登録の日付 金融ライセンス上の所在地 サイト開設日

ワーモ 2018年5月16日 ニューサウスウェールズ州・シドニー 2023年12月15日

HMCL 2019年2月4日 クイーンズランド州・サウスポート 2023年9月26日

Quotient 2004年6月10日 ビクトリア州・サウス・ヤラ 2023年11月17日

Delegates 2010年5月17日 ニューサウスウェールズ州・カリンバ 2023年11月13日

Sciventures 2002年4月24日 ビクトリア州メルボルン 2023年11月5日

トリポリーノ 2000年4月14日 ビクトリア州ジーロング 2023年12月13日


これら6つのサイトは互いに酷似していて同じグループによるサイトとしか思われないのに金融ライセンス上の所在地は同じオーストラリア国内でもバラバラです。また法人登録の日付からサイトが開設されるまで4~20年といったギャップがあることになっています。サイトの開設日はいずれも2023年9月以降でかなり新しいサイトです。法人登録されてから長ければ20年も経過している法人が最近になってサイトを開設しているというのはあまりにも非現実的でしょう。特にSciventuresの場合は別個のSciventuresという法人が以前に実在していたが既に事業を停止あるいは休業している状態という情報があり、これらのサイトはいずれも金融ライセンスは有効だが事業は停止しているような法人を探してきて同じ名称のサイトを立ち上げ、いわば金融ライセンスを乗っ取るような形で金融ライセンスを取得していると主張しているという疑いが濃厚であるように思われます。

本項の最初で説明したようにここで検証対象とした7つのサイトは本項で比較対象としたArqueroなど「検証67」で検証した8つのサイトと明らかに同じテンプレートから量産されたサイトと思われます。そして「検証67」で検証した8つのサイトについてもオーストラリアで金融ライセンスを取得している別個の法人と同じ名称のサイトを立ち上げ、いわば金融ライセンスを乗っ取る形で金融ライセンスを取得していると主張している可能性が疑われています。いずれの場合も確認出来る法人登録や金融ライセンスは取得されてからかなり時間が経過しているのにサイトが立ち上げられたのは最近で非常に新しいという点で共通しています。

また本項で検証したECXCTについてのみはオーストラリアではなくアメリカでライセンスを取得していると主張していますが、金融ライセンスと主張しているFinCENの登録は金融ライセンスと呼べるようなものではありません。

そもそも「検証67」で検証した8つのサイトと併せれば合計15個もの互いに非常によく似た、明らかに同じテンプレートからコピペで量産されたサイトが存在し、しかも「検証67」で検証したArquero

など幾つかのサイトについては出金出来なくなったといった被害報告が確認されていますし、AWHINAとARCHIWOODS (アーチウッズ) についてはこの検証を書いている2024年1月上旬現在で既に何の告知もなく閉鎖されているようです。

本項で検証対象とした7つのサイトについては現時点では最初のワーモについて投資をおそらく楽天の三木谷浩史氏の名前を語ったLINEのグループで勧誘されたという報告が確認されているだけで確実な被害報告はまだ確認できていません。しかし本項で説明した状況から判断してこれらのサイトも投資先として到底信頼できるサイトとは思われません。これらのサイトでの投資を勧誘されても応じるべきではありません。


※付記

本項で検証したサイトと非常によく似たサイト、同じテンプレートから量産されたと考えられるサイトが多数見つかってきたので以下で検証しています。参照してください。


●Pilat (https://www.pilatinvest.com/#/、スマホ用:https://www.pilatinvest.com/mobile/ja/#/)

●LEGG (https://leggfinance.com/#/、スマホ用:https://leggfinance.com/mobile/ja/#/)

●SUNPROFIT (サンプロフィット https://www.sunprofitcap.com/#/、スマホ用:https://www.sunprofitcap.com/mobile/ja/#/)

●Kirkdon (https://www.kirkdon.com/#/、スマホ用:https://www.kirkdon.com/mobile/ja/#/)

●Trkfs (https://trkfinances.com/#/、スマホ用サイト:https://trkfinances.com/mobile/ja/#/)

●PanAsia (https://panasiafx.com/#/、スマホ用:https://panasiafx.com/mobile/ja/#/)

●Okane (https://okaneinv.com/#/、スマホ用サイト:https://okaneinv.com/mobile/ja/#/)

●Abigail (https://abigailfund.com/#/、スマホ用サイト:https://abigailfund.com/mobile/ja/#/)

●Mondari (https://mondaricapital.com/#/、スマホ用サイト:https://www.mondaricapital.com/mobile/ja/#/home)

●Sorrento (ソレント https://sorrentofx.com/#/、スマホ用サイト:https://sorrentofx.com/mobile/ja/#/home)

●Tosket (トスケット https://tosketglobal.com/#/、スマホ用サイト:https://tosketglobal.com/mobile/ja/#/home)

これらのサイトは画像検索などで見つかってきたサイトで上で検証した7つのサイトや「検証67」で検証したサイトとも非常によく似ており明らかに同じテンプレートからコピペで量産されたサイトと思われます。まずPC用サイトの冒頭部の画像を表題と同じ順で示していきます。

▼Pilat (https://www.pilatinvest.com/#/) [表示言語:英語、香港語、韓国語、日本語、タイ語、ベトナム語]

▼LEGG (https://leggfinance.com/#/) [表示言語:英語、香港語、韓国語、日本語、タイ語、ベトナム語]

▼サンプロフィット (https://www.sunprofitcap.com/#/) [表示言語:英語、香港語、韓国語、日本語、タイ語、ベトナム語]

▼Kirkdon (https://www.kirkdon.com/#/) [表示言語:英語、香港語、韓国語、日本語、タイ語、ベトナム語]

▼Trkfs (https://trkfinances.com/#/) [表示言語:英語、香港語、韓国語、日本語、タイ語、ベトナム語]

▼PanAsia (https://panasiafx.com/#/) [表示言語:英語、香港語、韓国語、日本語、タイ語、ベトナム語]

▼Okane (https://okaneinv.com/#/) [表示言語:英語、香港語、韓国語、日本語、タイ語、ベトナム語]

▼Abigail (https://abigailfund.com/#/) [表示言語:英語、香港語、韓国語、日本語、タイ語、ベトナム語]

▼Mondari (https://mondaricapital.com/#/) [表示言語:英語、香港語、韓国語、日本語、タイ語、ベトナム語]

▼ソレント (https://sorrentofx.com/#/) [表示言語:英語、香港語、韓国語、日本語、タイ語、ベトナム語]

▼トスケット (https://tosketglobal.com/#/) [表示言語:英語、香港語、韓国語、日本語、タイ語、ベトナム語]

これら11個のサイトの冒頭部は互いに非常によく似ています。表示言語の選択肢も英語、香港語、韓国語、日本語、タイ語、ベトナム語の6言語で共通、その並び順も共通です。そしてこれらのサイトの冒頭部は互いによく似ているというだけでなく既に書いたように上で検証した7つのサイトや「検証67」で検証したサイトとも非常によく似ています。以下には比較の為に「検証67」で検証したArquero (https://www.arqueroinv.com/#/) のサイト冒頭部の画像を再掲します。各画像の左上に見えるロゴの部分とArqueroでは選択可能な表示言語からベトナム語が外れていて5言語になっていることぐらいが違うだけで非常によく似ています。

▼Arquero (https://www.arqueroinv.com/#/) [表示言語:英語、香港語、韓国語、日本語、タイ語]

さらにこれらのサイトはこの冒頭部以外の部分でも上で検証した7つのサイトや「検証67」で検証したサイトとも非常によく似ています。例えば以下は表題最初のPilat (https://www.pilatinvest.com/#/) のサイトで冒頭部に続いて出てくる取引対象を説明している部分の画像です。

同じ画像を11枚並べても仕方がないので画像は省略しますが、本項の検証対象である11個のサイトの全てにこれと全く同じ取引対象を説明している部分が存在します。そしてこの部分についても上で検証した7つのサイトや「検証67」で検証したサイトの相当部分と非常によく似ています。以下には比較の為に「検証67」で検証したArquero (https://www.arqueroinv.com/#/) の相当部分の画像を再掲しますが全く区別出来ません。

さらに以下にはサイトの特長を説明している部分の画像を示します。やはり本項で検証対象としている11個のサイトを代表してPilat (https://www.pilatinvest.com/#/)の画像、そして比較対象として「検証67」で検証したArquero (https://www.arqueroinv.com/#/) の相当部分の画像を順に示します。

テキスト部分もイラストも全く同じで互いに区別出来ません。

同様に以下はアプリをダウンロード出来るようになっている部分の比較です。ここでも本項で検証対象としている11個のサイトを代表してPilat (https://www.pilatinvest.com/#/)の画像、そして比較対象として「検証67」で検証したArquero (https://www.arqueroinv.com/#/) の相当部分の画像を順に示します。

この部分でもPilatなど本項で検証対象としている10個のサイトは比較対象のArqueroのサイトと全く同じです。

さらに以下では取引開始までの3段階を説明している部分の画像を示します。この部分についてはそれぞれサイト名が示されているので検証対象の11個のサイトについて表題と同じ順で画像を示します。

さらにこの部分についても比較対象のArqueroのサイト相当部分を以下に再掲します。

この部分でも比較対象のArqueroを含めた12個のサイトは互いに非常によく似ていて異なるのは各サイトの名称が示されている部分のみです。

次に口座開設画面を比較します。口座開設画面は本項で検証している11個のサイトで見かけが全く同じなので代表として表題最初のPilatの口座開設画面 (https://www.pilatinvest.com/exchange/register?lng=ja) と比較対象のArqueroの口座開設画面 (https://www.arqueroinv.com/exchange/register?lng=ja) をそれぞれ左下、右下に示します。

この口座開設画面も本項で検証している11個のサイトで互いに全く区別出来ませんし、比較対象としているArqueroなどこれまでに検証してきた同じテンプレート由来と考えられ一連のサイトの口座開設画面とも非常によく似ています。

同様に以下は「外国為替」というサブページの比較です。Pilatのサブページ (https://www.pilatinvest.com/#/foreign) 比較対象のArqueroのサブページ (https://www.arqueroinv.com/#/foreign) の順で画像を示します。

このサブページの相互比較でも本項で検証している11個のサイトは互いに全く同じですし、比較対象としているArqueroなどこれまでに検証してきた一連のサイトのサブページとも全く同じです。

次にそれぞれのスマホサイトのトップページとログイン画面を以下に表題と同じ順で示します。

▼サンプロフィット (https://www.sunprofitcap.com/mobile/ja/#/)

さらに比較対象のArqueroのスマホ用サイト (https://www.arqueroinv.com/mobile/ja/#/) とログイン画面 (https://www.arqueroinv.com/mobile/ja/#/login) の画像を示します。

スマホ用サイトについてもこれらのサイトは互いに明らかに似ています。

次に各サイトで連絡先情報を探しましたが開示されている情報はわずかです。まず各サイトの脚注部分に運営法人の名称とメールアドレスだけ記されています。その部分の画像をまず最初の4つのサイトについて表題と同じ順、Pilat → LEGG → サンプロフィット → Kirkdonという順で以下に示します。

次に表題5~8番目のサイトの相当部分を表題と同じ順、 Trkfs → PanAsia → Okane → Abigail という順で示します。

さらに以下は表題9番目以降の3つのサイトの画像です。やはり表題と同じ順、Mondari → ソレント →トスケットという順で画像を示します。

この脚注部分も互いにあるいは上で検証したサイトや「検証67」で検証したサイトと非常によく似ています。そしてそれら非常によく似たサイトの検証でも指摘しましたが、画像の右下に並んでいるX (旧Twitter)、gmail、Facebook、InstagramといったSNSなどのアイコンはこれらのサイトの公式アカウントへのリンクではなく、それぞれのSNSのトップページへのリンクになっています。例えばX (旧Twitter) の小鳥のアイコンはX (旧Twitter) のトップページ (https://twitter.com/home) へのリンクになっています。そもそも小鳥のアイコンは2023年7月に廃止されているはずなのに現在でも使われていることに強い違和感があります。それ以外のgmail、Facebookなどのアイコンも同様に運営のトップページに繋がっていてそれぞれのサイトの公式アカウントへのリンクにはなっているわけではありません。

そしてアイコンの上に「お問い合わせ」と書かれた部分にサイトの運営法人の名称と思われるものと連絡先情報としてメールアドレスのみ記されています。それぞれの法人名とメールアドレスを以下に書き出します。

Pilat

>Pilat Investment Pty Ltd

>E-mail:Info@pilatinvest.com

LEGG

>LEGG Financial Services Pty Ltd

>E-mail:Info@leggfinance.com

サンプロフィット

>Sunprofit Capital Pty Ltd

>E-mail:support@sunprofitcap.com

Kirkdon

>Kirkdon Financial Services Pty Limited

>E-mail:Info@kirkdon.com

Trkfs

>TRK Financial Services Pty Ltd

>E-mail:Info@trkfinances.com

PanAsia

>Pan Asia Investments Pty Ltd

>E-mail:Info@panasiainv.com

Okane

>O'kane Investment Services Pty Ltd

>E-mail:support@okaneinv.com

Abigail 

>Abigail Funds Management Pty Ltd

>E-mail:support@abigailfund.com

Mondari 

>Mondari Capital Group Pty Ltd

>E-mail:info@mondaricapital.com

▼ソレント

>Sorrento Capital Advisers Pty. Ltd.

>E-mail:Info@sorrentofx.com

▼トスケット

>Tosket Global Investment Co., Ltd

>E-mail:support@tosketglobal.com

開示されている連絡先情報がメールアドレスのみというのは明らかに情報開示が不充分です。

さらに脚注には金融ライセンスに関すると思われる記述があります。活字が小さいのでそれぞれ書き出します。まず最初のPilatの場合からです。

>Pilat Investment Pty Ltdの所有権及び使用権は、オーストラリア証券投資委員会(ASIC)の認可を受けております。AFSL規制番号:241717、検索リンク https://asic.gov.au/

次は表題2番目のLEGGの場合です。

>LEGG Financial Services Pty Ltdの所有権及び使用権は、オーストラリア証券投資委員会(ASIC)の認可を受けております。AFSL規制番号:484563、検索リンク https://asic.gov.au/

次は表題3番目のサンプロフィットの場合です。

>Sunprofit Capital Pty Ltdの所有権及び使用権は、オーストラリア証券投資委員会(ASIC)の認可を受けております。AFSL規制番号:508985、検索リンク https://asic.gov.au/

次は表題4番目のKirkdonの記述です。

>Kirkdon Financial Services Pty Limitedの所有権及び使用権は、オーストラリア証券投資委員会(ASIC)の認可を受けております。AFSL規制番号:392959、検索リンク https://asic.gov.au/

次は表題5番目のTrkfsの記述です。

>TRK Financial Services Pty Ltdの所有権及び使用権は、オーストラリア証券投資委員会(ASIC)の認可を受けております。AFSL規制番号:528330、検索リンク https://asic.gov.au/

次は表題6番目のPanAsiaの記述です。

>Pan Asia Investments Pty Ltdの所有権及び使用権は、オーストラリア証券投資委員会(ASIC)の認可を受けております。AFSL規制番号:259487、検索リンク https://asic.gov.au/

次は表題7番目のOkaneの場合です。

>O'kane Investment Services Pty Ltdの所有権及び使用権は、オーストラリア証券投資委員会(ASIC)の認可を受けております。AFSL規制番号:535653、検索リンク https://asic.gov.au/

次は表題8番目のAbigailの記述を示します。

>Abigail Funds Management Pty Ltdの所有権及び使用権は、オーストラリア証券投資委員会(ASIC)の認可を受けております。AFSL規制番号:551283、検索リンク https://asic.gov.au/

次いで表題9番目のMondariの記述を示します。

>Mondari Capital Group Pty Ltdの所有権及び使用権は、オーストラリア証券投資委員会(ASIC)の認可を受けております。AFSL規制番号:294138、検索リンク https://asic.gov.au/

次は表題10番目のソレントの脚注にある記述です。

>Sorrento Capital Advisers Pty. Ltd.の所有権及び使用権は、オーストラリア証券投資委員会(ASIC)の認可を受けております。AFSL規制番号:430130、検索リンク https://asic.gov.au/

最後は表題11番目のトスケットの記述です

>Tosket Global はこのウェブサイトの所有権と使用権を所有しており、米国金融犯罪取締ネットワーク (FinCEN) によって認可および監督されています。 MSB 登録番号: 31000197586546、クエリリンク https://www.fincen.gov/msb-state-selector


最後のトスケットの場合のみ米国金融犯罪取締ネットワーク (FinCEN) でライセンスを得ていると主張していますが、残りの10個のサイトではオーストラリア証券投資委員会(ASIC)の認可を受けている、金融ライセンスを取得していると書いてあります。そこでそれぞれ金融ライセンスの確認を試みることにしました。

まず米国金融犯罪取締ネットワーク (FinCEN) の認可および監督を受けているというトスケットの場合ですが、記されていた登録確認の為のリンク (https://www.fincen.gov/msb-state-selector) から「 MSB 登録番号: 31000197586546」を探してみると以下の登録情報が出てきました。

しかし上で検証した、同様に米国金融犯罪取締ネットワーク (FinCEN) でライセンスを取得しているという主張が記されていたECXCT (https://ecxcapitals.com/#/) の検証でも書きましたが、米国金融犯罪取締ネットワーク (FinCEN) はその名称からも推測できるように金融ライセンスを管理する組織ではなく、マネーロンダリングの防止などを目的とした組織です。上に示したTOSKET GLOBAL INVESTMENT CO., LTDの登録情報には「MSB ACTIVITIES」という項目があり、「409」「415」という2つのコード番号で示される業務を行うことが認められているとなっています。このコード番号の一覧は上に書いたECXCT (https://ecxcapitals.com/#/) の検証で引用しましたが、「409」はMoney Transmitter (送金者)、「415」はDealer in Foreign Exchange (外国為替ディーラー) を意味するコード番号となっています。外貨両替とか送金業務を行うことは出来ても投資業務は含まれていないものと考えられます。要するにこれは金融ライセンスと呼べるようなものではありません。

それ以外にこの登録情報に含まれている情報は以下のようになっています。

法人名: TOSKET GLOBAL INVESTMENT CO., LTD

住所: Aparment 1804 55 Upper Ground, London, SE19EY, United Kingdom

登録日: 2021年2月9日

トスケットはイギリス・ロンドンの企業であるとなっています。そこでイギリスの法人登録を探すと確かに以下に示したTOSKET GLOBAL INVESTMENT CO., LTDの法人登録情報が見つかってきました。

この法人の住所は上に示した「 MSB 登録番号: 31000197586546」の登録情報に示されていた

>Aparment 1804 55 Upper Ground, London, SE19EY, United Kingdom

と一致しており、業種も金融関係になっていて矛盾がありません。これが米国金融犯罪取締ネットワーク (FinCEN) で登録を得ていたイギリスのTOSKET GLOBAL INVESTMENT CO., LTDの法人登録で間違いないでしょう。しかしこの法人登録情報の「Company Status」の項目を見ると「Dissolved (解散済み)」となっています。残念ながら解散になった理由は不明ですが解散の日付は2023年2月28日となっています。

一方で以下はトスケットのサイト (https://tosketglobal.com/#/) のWho Is 情報です。

黄色の枠で囲った部分を見るとサイトの登録・開設日が2024年1月8日となっています。イギリスの「TOSKET GLOBAL INVESTMENT CO., LTD」は法人登録情報によれば2023年2月28日に解散したことになっているのですから解散から10カ月以上も経過してからサイトが開設されたことになります。さらに上に示したWho Is 情報で赤枠で囲った部分には登録者に関する情報が記されていますが、殆どの項目は非開示となっていて開示されているのは登録者の所在地が香港であるということだけです。少なくともイギリスではありません。

ここで検証しているトスケットのサイトは解散したイギリス法人と無関係である可能性が高い、解散したイギリス法人の名称を盗用したサイトである可能性が高いものと考えざるを得ません。


これ以外の10個のサイトについてはオーストラリアで金融ライセンスを得ているということなのでまずはオーストラリアの法人登録を確認する為にオーストラリアの法人登録を検索できるABN Lookup (https://abr.business.gov.au/) というサイトでそれぞれのサイトの脚注に記されていた法人名を検索することにしました。

まず表題最初のPilatの場合です。脚注に記されていた「Pilat Investment Pty Ltd」という法人名で検索してみると確かに以下に示した「Pilat Investment Pty Ltd」の法人登録が見つかりました。

法人登録の日付は2000年3月23日と24年近くも前です。またこの法人は「Pilat & CO」というBusiness name (商号)を登録していることが分かります。そしてこの法人登録からリンクされている金融ライセンス情報を以下に示します。

この登録情報によれば金融機関登録の日付は1994年7月20日となっていて30年近くも前のことです。法人登録の日付 (2000年3月23日) よりも金融機関登録の日付の方が6年近くも前であるという状況がよく分からないのですが、金融機関登録についても取得から相当の時間が経過していることは間違いありません。尚、この金融機関登録情報には不完全ながら所在地情報が記されており、ニューサウスウェールズ州のCREMORNE (クレモルネ) というシドニー近郊の町になっています。

一方で以下はPilatのサイトのWho Is 情報です。

黄色の枠で囲った部分に記されているサイトの登録・開設日は2023年11月17日となっています。また赤枠で囲った部分に記されている登録者に関する情報については上で示したトスケットのWho Is 情報と同じで殆どの項目が非開示となっていて所在地が香港であることだけが示されています。

オーストラリアで金融ライセンスを取得していると主張しているサイトについて同様にオーストラリアの法人登録、金融ライセンス情報、サイトのWho Is 情報を調べて以下にまとめます。

サイト名 法人登録日付 所在地 サイトの登録日 Who Is 情報所在地

Pilat 2000年3月23日 Cremorne, NSW 2023年11月17日 香港

LEGG 2016年2月8日 PORT MELBOURNE,  VIC 2023年12月14日 香港

サンプロフィット 2019年3月7日 NEDLANDS, WA 2023123 香港

Kirkdon 2001年10月1日 BEECROFT, NSW 2023127 香港

Trkfs 2020年5月22日 KANGAROO POINT, QLD 20231126日 香港

PanAsia 2001年7月1日 SYDNEY, NSW 2023年11月27日 香港

Okane 2002年9月4日 RICHMOND, VIC 202418日 香港

Abigail 2023年7月12日 KEW, VIC 2024年1月10日 香港

Mondari 2005年9月22日 SYDNEY, NSW 2023713日 香港

ソレント 2012年12月31日 LILLI PILLI, NSW 2024年1月7 香港


これら10個のサイトについて運営法人名で検索すると確かにいずれの場合もオーストラリアの法人登録および金融機関登録を確認出来るのですがこれらの法人登録や金融機関登録が本項で検証している各サイトと対応しているかどうかは非常に疑問です。10個のサイトは明らかに互いに酷似しており、同じグループによるサイトとしか思われませんが、法人登録、金融機関登録に記されている所在地はオーストラリアのニューサウスウェールズ州 (NSW)ビクトリア州 (VIC)西オーストラリア州 (WA)クイーンズランド州 (QLD) とオーストラリア各地に広く散らばっていますし、法人登録の時期も2000年から2023年まで長期間に分散していて到底同じグループの企業とは思えません。一方で10個のサイトはいずれもかなり新しいサイトで2013年7月以降に開設されており、Who Is 情報に記されている所在地は全て香港になっています。

そこで法人登録されている法人名を改めて検索に掛けてみると表題5番目のTrkfs (https://trkfinances.com/#/) の運営法人である「TRK Financial Services Pty Ltd」という名称が一致するTRK Financial Serviceというサイト(https://trkfinancialservices.com/)を別に発見しました。以下にそのサイトの冒頭部を示します。

どうやら仮想通貨関連のサイトのようです。そして以下にこのサイトの脚注部分、連絡先情報などが記されている部分の画像を示します。

連絡先情報などが記されている部分を以下に書き出します。

>Contact

>TRK Financial Services PTY LTD

>Services Address Level 54, 111 Eagle Street, Brisbane QLD 4000, Australia

>ABN 91 641 143 508

>Email support@trkfinancialservices.com

ここで重要なのは上の画像で赤枠で囲った部分に記されているABN (Australian Business Number) の部分です。このサイトの運営法人のABNは「ABN 91 641 143 508」となっています。このABNというのは納税などに使用される番号で法人番号のようなものと思われますが、法人固有の番号のはずです。

一方で以下は表題5番目のTrkfs (https://trkfinances.com/#/) の運営法人の名称とされている「TRK Financial Services Pty Ltd」を検索して出てきたオーストラリアの法人登録情報の画像です。

上の画像で赤枠で囲った部分にこの法人のABN (Australian Business Number) 「ABN 91 641 143 508」となっています。つまり上に示したTRK Financial Serviceというサイト(https://trkfinancialservices.com/)に示されていたABNと同じです。「TRK Financial Services Pty Ltd」という名称のオーストラリア法人は1件しか見つかりませんから「ABN 91 641 143 508」で登録されている法人が少なくとも本項の検証対象の1つであるTrkfs (https://trkfinances.com/#/)というサイトとTRK Financial Service (https://trkfinancialservices.com/) というサイトの両方を運営している、あるいはいずれかが他方の法人登録を盗用しているといった解釈をせざるを得ません。

上で示したように本項の検証対象であるTrkfs (https://trkfinances.com/#/)というサイトは2023年11月26日に開設されたばかりのサイトである一方、上に示したばかりの「TRK Financial Services Pty Ltd」の法人登録は2020年5月22日と3年半以上前に登録されていますから、当初は新たに見つかってきたTRK Financial Service (https://trkfinancialservices.com/) というサイトの方が本家ではないかと考えたのですが、このサイトのWho Is 情報を調べてみると以下に示したように黄色の枠で囲った部分に記されている登録・開設日が2023年12月5日となっています。

つまり新たに見つかってきたこのTRK Financial Service (https://trkfinancialservices.com/) というサイト本項の検証対象であるTrkfs (https://trkfinances.com/#/)というサイトよりもさらに新しいサイトということになります。よく分からない状況ですが、法人登録や金融ライセンスと本項で検証しているサイトが対応しているかどうかについてはやはり非常に疑問です。

これらのサイトについても情報開示が明らかに不充分であること、そもそも互いに非常によく似たサイトが多数存在しているという状況を考えれば投資先として信頼出来るとは思えません。これらのサイトので投資を勧誘されても応じないことを推奨します。


●Suntop (サントップ https://suntopex.com/#/、スマホ用サイト:https://suntopex.com/mobile/ja/#/home)

●FinTab (https://fintabcapital.com/#/、スマホ用:https://fintabcapital.com/mobile/ja/#/)

●Ironarb (https://ironarbcp.com/#/、スマホ用サイト:https://ironarbcp.com/mobile/ja/#/home)

●Udamon (https://udamonwealth.com/#/、スマホ用サイト:https://udamonwealth.com/mobile/ja/#/home)

●Hayberry (ヘイベリー https://hayberryam.com/#/、スマホ用サイト:https://hayberryam.com/mobile/ja/#/home)

●Whitecove (ホワイトコーブ https://whitecoves.com/#/、スマホ用サイト:https://whitecoves.com/mobile/ja/#/home)

●Koroll (https://korollfinance.com/#/、スマホ用サイト:https://korollfinance.com/mobile/ja/#/home)

●Sockeye (ソックアイ https://www.sockeyeinv.com/#/、スマホ用サイト:https://www.sockeyeinv.com/mobile/ja/#/home)

●Linear (リニア https://lineartrades.com/#/、スマホ用サイト:https://lineartrades.com/mobile/ja/#/home)

●Sorrento (ソレント https://sorrentoinv.com/#/、スマホ用サイト:https://sorrentoinv.com/mobile/ja/#/home)

●Orringa Capital (Orringaキャピタル https://orringacap.com/#/、スマホ用サイト:https://orringacap.com/mobile/ja/#/)

最初のサントップ、3番目のIronarbという2つのサイトはYahoo知恵袋に質問投稿が出てきたサイト、2番目のFinTabというサイトはJust Answer (https://www.justanswer.jp/) という専門家に質問できるサイトで被害者からの質問投稿を見つけたサイトです。それ以外のサイトは画像検索などで見つけてきたサイトで互いに非常によく似ているだけでなく、「検証67」で検証したArquero (https://www.arqueroinv.com/#/、スマホ用サイト:https://www.arqueroinv.com/mobile/ja/#/) など8つのサイト、さらに上で検証してきた一連のサイトと非常によく似ており明らかに同じテンプレートからコピペで量産されたサイトと思われます。画像検索で見つかってきたサイトの内、表題4番目のUdamonというサイトについてもこの検証を書いた後ですが、ニュースにUdamonでの被害と思われる事例について記事が出てきたので本項末の「付記」で紹介しています。

尚、10番目のソレント (https://sorrentoinv.com/#/、スマホ用サイト:https://sorrentoinv.com/mobile/ja/#/home) は上で検証したSorrento (ソレント https://sorrentofx.com/#/、スマホ用サイト:https://sorrentofx.com/mobile/ja/#/home) と同じサイト名でURLアドレスが微妙に異なるサイトです。同様に11番目のOrringaキャピタル (https://orringacap.com/#/、スマホ用サイト:https://orringacap.com/mobile/ja/#/) というサイトは「検証67」で検証したOrringaキャピタル (https://orringacapital.com/#/、スマホ用サイト:https://orringacapital.com/mobile/ja/#/) というサイト同じ名称でURLアドレスだけ微妙に異なるサイトです。

まず最初のサントップというサイトについてYahoo知恵袋に出てきた質問投稿を引用します。

2024年1月27日投稿 (サントップに関する質問投稿)

経緯は不明ですが堀江と名乗る人物が先生役を務めるLINEのグループに加入し、この堀江と名乗る人物やアシスタント役の井川と名乗る人物にサントップというサイトで口座開設してのゴールド取引を勧められたようです。怪しいと思いながらも指示に従ってみずほ銀行の個人名義の銀行口座に合計80万円も入金してしまったようです。そして出金しようとしたところ税金名目で利益の30%、9万円あまりを追加入金するように要求されて出金できなかったようです。海外の金融機関が源泉徴収に対応しているはずがないですし、源泉徴収ならば利益の一部を留保することで完了するはずであって追加入金が必要という事態は有り得ません。追加入金に応じたところで出金出来るようになるとは思えません。こうした経緯はまさに「雑記2」「検証63」の冒頭で説明した中國系と思われる詐欺グループによる詐欺の手口と合致します。

次に表題2番目のFinTabというサイトについてJust Answer (https://www.justanswer.jp/) に出ていた質問を引用します。

2024年1月投稿 (FinTabに関する質問)

堀江貴文を名乗る人物が主催する「年末中長期計画クラス」という45人ほどが参加するLINEグループに参加してFinTabでの金投資を勧められ、出金出来なくなったようです。これもまさに「雑記2」で説明した中國系と思われる詐欺勧誘の手口に合致しているように思われます。

さらにYahoo知恵袋に出てきた表題3番目のIronarbというサイトに関すると思われる質問投稿を引用します。

2023年12月8日投稿 (Ironarbに関する質問)

2023年12月23日投稿 (Ironarbに関する質問)

2023年12月25日投稿 (Ironarbに関する質問)

3件の投稿がありますが、それなりに説明があるのは2件目の2023年12月23日付の投稿だけです。桐谷先生と自称する人物、さらに秘書役の高橋ゆみこと名乗る人物が登場する「桐谷ゴールド実践クラス7-1」というLINEグループで「Ironarb国際取引所」での投資を勧められ、指定された銀行口座に入金して桐谷先生の指示に従って金取引。しかし出金出来なくなり、カスタマーサービスに問い合わせても手数料と違約金を払わないと出金出来ないという意味不明の回答。これもやはり「雑記2」で説明した中國系と思われる詐欺グループによる詐欺の手口に合致しているように思われます。「桐谷先生」のフルネームが不明ですが、元棋士で株式投資で有名な桐谷広人氏の名前が盗用されている疑いが濃厚です。

とにかく表題の11個のサイトについてまずはサイト冒頭部の画像を順に示します。

▼サントップ (https://suntopex.com/#/) [表示言語:英語、香港語、韓国語、日本語、タイ語、ベトナム語]

▼FinTab (https://fintabcapital.com/#/) [表示言語:英語、香港語、韓国語、日本語、タイ語、ベトナム語]

▼Ironarb (https://ironarbcp.com/#/) [表示言語:英語、香港語、韓国語、日本語、タイ語、ベトナム語]

▼Udamon (https://udamonwealth.com/#/) [表示言語:英語、香港語、韓国語、日本語、タイ語、ベトナム語]

▼ヘイベリー (https://hayberryam.com/#/) [表示言語:英語、香港語、韓国語、日本語、タイ語、ベトナム語]

▼ホワイトコーブ (https://whitecoves.com/#/) [表示言語:英語、香港語、韓国語、日本語、タイ語、ベトナム語]

▼Koroll (https://korollfinance.com/#/) [表示言語:英語、香港語、韓国語、日本語、タイ語、ベトナム語]

▼ソックアイ (https://www.sockeyeinv.com/#/) [表示言語:英語、香港語、韓国語、日本語、タイ語、ベトナム語]

▼リニア (https://lineartrades.com/#/) [表示言語:英語、香港語、韓国語、日本語、タイ語、ベトナム語]

▼ソレント (https://sorrentoinv.com/#/) [表示言語:英語、香港語、韓国語、日本語、タイ語、ベトナム語]

▼Orringaキャピタル (https://orringacap.com/#/) [表示言語:英語、香港語、韓国語、日本語、タイ語、ベトナム語]

これら11個のサイトはこの冒頭部で互いに区別も難しいほど非常によく似ていますし、既に書いたように「検証67」で検証した幾つかのサイトや上で検証してきた18個のサイトとも非常によく似ています。以下には比較の為に「検証67」で検証したArquero (https://www.arqueroinv.com/#/) のサイト冒頭部の画像を再掲します。

▼Arquero (https://www.arqueroinv.com/#/) [表示言語:英語、香港語、韓国語、日本語、タイ語]

この冒頭部に続いては「検証67」で検証した幾つかのサイトや上で検証してきた18個のサイトと同様に項目の取引対象を説明する部分、サイトの特長を6項目にまとめて説明する部分、さらにアプリをダウンロード出来るようになっている部分が順に出てきます。これらの部分では本項の検証対象である11個のサイトが全く同じであり、11個の互いに全く同じ画像を並べても仕方がないので代表して表題最初のサントップのサイトの画像と比較対象のArqueroの画像を以下に示します。まず取引対象を説明する部分についてサントップ → 比較対象のArqueroの順で画像を示します。

次いでサイトの特長を6項目にまとめて説明する部分の比較です。やはりサントップ → 比較対象のArqueroの順で画像を示します。

次はアプリをダウンロード出来る部分の比較です。同様にサントップ → 比較対象のArqueroの順で画像を示します。

これら3つの部分で本項で検証対象としている11個のサイトは互いに全く同じですし、比較対象のArqueroと比較しても違いが見つかりません。

さらに以下では取引開始までの3段階を説明している部分の画像を示します。この部分についてはそれぞれサイト名が示されているので検証対象の11個のサイトについて表題と同じ順で画像を示します。

さらにこの部分についても比較対象のArqueroのサイトの相当部分を以下に再掲します。

この部分でも比較対象のArqueroを含めた12個のサイトは互いに非常によく似ていて異なるのは各サイトの名称が示されている部分のみです。

次に口座開設画面を比較します。口座開設画面は本項で検証している11個のサイトで見かけが全く同じなので代表として表題最初のサントップの口座開設画面 (https://suntopex.com/exchange/register?lng=ja) と比較対象のArqueroの口座開設画面 (https://www.arqueroinv.com/exchange/register?lng=ja) をそれぞれ左下、右下に示します。

記されている文章はタイトルが比較対象のArqueroの場合は「アカウントの作成」となっているのに対してサントップでは「新規取得」になっているなど少し変わっているようですが互いに非常によく似ているのは間違いありません。本項で検証対象としている11個のサイトでは全てサントップと同じタイトルが「新規所得」となっているタイプの口座開設画面が使われています。

同様に以下は「外国為替」というサブページの比較です。サントップのサブページ (https://suntopex.com/#/foreign) → 比較対象のArqueroのサブページ (https://www.arqueroinv.com/#/foreign)

 の順で画像を示します。

このサブページについても本項で検証している11個のサイトは互いに全く同じですし、比較対象としているArqueroなどこれまでに検証してきた一連のサイトのサブページとも全く同じです。

次にそれぞれのスマホサイトのトップページとログイン画面を以下に表題と同じ順で示します。

▼ホワイトコーブ (https://whitecoves.com/mobile/ja/#/home)

▼Orringaキャピタル (https://orringacap.com/mobile/ja/#/)

さらに比較対象のArqueroのスマホ用サイト (https://www.arqueroinv.com/mobile/ja/#/) とログイン画面 (https://www.arqueroinv.com/mobile/ja/#/login) の画像を以下に示します。

スマホ用サイトについても比較対象のArqueroを含むこれら12個のサイトは互いに非常によく似ています。

次に各サイトで連絡先情報を探しましたが開示されている情報はわずかです。まず各サイトの脚注部分に運営法人の名称とメールアドレスだけ記されています。その部分の画像を表題と同じ順で以下に示します。

この脚注部分についても互いにあるいは上で検証したサイトや「検証67」で検証したサイトと非常によく似ています。そしてそれら非常によく似たサイトの場合と同じで画像の右下に並んでいるX (旧Twitter)、gmail、Facebook、InstagramといったSNSなどのアイコンはこれらのサイトの公式アカウントへのリンクではなく、それぞれのSNSのトップページへのリンクになっています。例えばX (旧Twitter) の小鳥のアイコンはX (旧Twitter) のトップページ (https://twitter.com/home) へのリンクになっています。それ以外のgmail、Facebookなどのアイコンも同様に運営のトップページに繋がっていてそれぞれのサイトの公式アカウントへのリンクにはなっているわけではありません。SNSの公式アカウントが存在するかのように見せかけているだけとしか思われません。

そしてアイコンの上に「お問い合わせ」と書かれた部分にサイトの運営法人の名称と思われるものと連絡先情報としてメールアドレスのみ記されています。それぞれの法人名とメールアドレスを以下に書き出します。

▼サントップ

>Suntop Fund Management Pty Ltd

>E-mail:Info@suntopfx.com

▼FinTab

>FinTab Global Investment Ltd

>E-mail:Info@fintabcapital.com

▼Ironarb

>Ironarb Capital Pty Limited

>E-mail:Info@ironarbcp.com

▼Udamon

>Udamon Wealth Management Pty Ltd

>E-mail:Info@udamonwealth.com

▼ヘイベリー

>Hayberry Asset Management Limited

>E-mail:Info@hayberryam.com

▼ホワイトコーブ

>Whitecove Capital Pty Ltd

>E-mail:Info@whitecoves.com

▼Koroll

>Koroll Financial Services Pty Ltd

>E-mail:Info@korollfinance.com

▼ソックアイ

>Sockeye Capital Pty Ltd

>E-mail:support@sockeyefx.com

▼リニア

>Linear Funds Management Pty Limited

>E-mail:Info@linearjp.com

▼ソレント

>Sorrento Capital Advisers Pty. Ltd.

>E-mail:Info@sorrentofx.com

▼Orringaキャピタル

>Orringa Capital Partners Pty Ltd

>E-mail:info@orringacapital.com

10番目のソレント (https://sorrentoinv.com/#/) のメールアドレスは上で検証した同名のSorrento (ソレント https://sorrentofx.com/#/) のサイトのメールアドレスと同じです。また最後、11番目のOrringaキャピタル (https://orringacap.com/#/) のメールアドレスも「検証67」で検証した同名のOrringaキャピタル (https://orringacapital.com/#/) のメールアドレスと同じです。2つのソレント、2つのOrringaキャピタルのサイトは間違いなく同じグループによるサイトでしょう。同じ名称でURLアドレスが微妙に異なるサイトが複数あるという状況は異様です。そして開示されている連絡先情報がメールアドレスのみというのは明らかに情報開示が不充分です。

さらに脚注には金融ライセンスに関すると思われる記述があります。活字が小さいのでそれぞれ書き出します。まず最初のサントップの場合から表題と同じ順で示していきます。

▼サントップ

>Suntop Fund Management Pty Ltdの所有権及び使用権は、オーストラリア証券投資委員会(ASIC)の認可を受けております。AFSL規制番号:545485、検索リンク https://asic.gov.au/

▼FinTab

>FinTab Global はこのウェブサイトの所有権と使用権を所有しており、米国金融犯罪取締ネットワーク (FinCEN) の認可および監督を受けています。 MSB 登録番号: 31000222743944、クエリリンク https://www.fincen.gov/msb-state-selector

▼Ironarb

>Ironarb Capital Pty Limitedの所有権及び使用権は、オーストラリア証券投資委員会(ASIC)の認可を受けております。AFSL規制番号:508259、検索リンク https://asic.gov.au/

▼Udamon

>Udamon Wealth Management Pty Ltdの所有権及び使用権は、オーストラリア証券投資委員会(ASIC)の認可を受けております。AFSL規制番号:549913、検索リンク https://asic.gov.au/

▼ヘイベリー

>Hayberry Asset Management Limitedの所有権及び使用権は、オーストラリア証券投資委員会(ASIC)の認可を受けております。AFSL規制番号:428337、検索リンク https://asic.gov.au/

▼ホワイトコーブ

>Whitecove Capital Pty Ltdの所有権及び使用権は、オーストラリア証券投資委員会(ASIC)の認可を受けております。AFSL規制番号:425614、検索リンク https://asic.gov.au/

▼Koroll

>Koroll Financial Services Pty Ltdの所有権及び使用権は、オーストラリア証券投資委員会(ASIC)の認可を受けております。AFSL規制番号:528717、検索リンク https://asic.gov.au/

▼ソックアイ

>Sockeye Capital Pty Ltdの所有権及び使用権は、オーストラリア証券投資委員会(ASIC)の認可を受けております。AFSL規制番号:533937、検索リンク https://asic.gov.au/

▼リニア

>Linear Funds Management Pty Limitedの所有権及び使用権は、オーストラリア証券投資委員会(ASIC)の認可を受けております。AFSL規制番号:243358、検索リンク https://asic.gov.au/

▼ソレント

>Sorrento Capital Advisers Pty. Ltd.の所有権及び使用権は、オーストラリア証券投資委員会(ASIC)の認可を受けております。AFSL規制番号:430130、検索リンク https://asic.gov.au/

▼Orringaキャピタル

>Orringa Capital Partners Pty Ltdの所有権及び使用権は、オーストラリア証券投資委員会(ASIC)の認可を受けております。AFSL規制番号:478995、検索リンク https://asic.gov.au/


2番目のFinTabの場合のみ、上で検証したECXCT (https://ecxcapitals.com/#/) やトスケット https://tosketglobal.com/#/) の場合と同じで米国金融犯罪取締ネットワーク (FinCEN) の認可および監督を受けていると記されており、他の10個のサイトではオーストラリア証券投資委員会(ASIC)の認可を受けているとなっています。ECXCTなどの検証でも指摘しましたがこれらのサイトは同じグループによるサイトとしか思われないのにFinTabの場合のみがアメリカでライセンスを得ていると主張し、他の10個のサイトではオーストラリアからライセンスを得ていると主張しているという点には強い違和感があります。とかくこれらの記述に基づいてそれぞれライセンスの確認を試みました。

まず米国金融犯罪取締ネットワーク (FinCEN) の認可および監督を受けているというFinTabの場合ですが、記されていた登録確認の為のリンク (https://www.fincen.gov/msb-state-selector) から「 MSB 登録番号: 31000222743944」を探してみると以下の登録情報が出てきました。

記されている情報はそれほど多くありませんが、住所と登録の日付は開示されています。

住所:4880 Havana St., Ste 102, Denver, CO., 80239

登録日:202286

そしてMSB ACTIVITIESという項目が問題です。408、409、415という数字が示されていて同様にFinCENで登録を得ているとなっているECXCTやトスケットの検証でも説明しましたがこの数字は別ページの説明によればFinCENから認められている業務内容を意味するようです。以下にその「MSB ACTIVITIES」の番号が意味する業務内容のリストの英語原文と日本語訳を示します。

408 Check casher (小切手キャッシャー)

409 Money transmitter (送金者)

415 Dealer in foreign exchange (外国為替ディーラー)

小切手の換金、送金、両替といった業務を行うことは出来ても投資業務は含まれていないものと考えられます。要するにこれは金融ライセンスと呼べるようなものではありません。

他の10個のサイトについてはオーストラリアで金融ライセンスを取得しているという主張なのでそれぞれまずはオーストラリアの法人登録を探すことにしました。オーストラリアの法人登録を検索できるABN Lookup (https://abr.business.gov.au/) というサイトでそれぞれのサイトの脚注に記されていた法人名を検索して対応する法人登録を探しました。

まず最初のサントップについて脚注にメールアドレスと並んで記されていた運営法人の名前 (Suntop Fund Management Pty Ltd) を検索に掛けると以下に示すSuntop Fund Management Pty Ltd」の法人登録情報が見つかってきました。

邦人登録の日付は2022年12月9日になっています。さらにこの法人登録からリンクされている金融ライセンス情報を以下に示します。

金融ライセンスも2022年12月9日に取得されており、法人登録の日付と一致しています。それ以外の情報としては所在地がニューサウスウェールズ州・シドニーであるという大まかな所在地記されているだけです。一方で以下はサントップのサイトのWho Is 情報です。

まず黄色の枠で囲った部分に記されているサイトの登録・開設日は2024年1月18日となっています。法人登録、金融ライセンス取得の日付が2022年12月9日ですから1年以上経ってからサイトが開設されたことになってしまいます。また赤枠で囲った部分に記されている登録者に関する情報は殆どの項目が非開示ですが所在地が中国・香港であることだけ開示されています。金融ライセンス情報に記されていたオーストラリアのシドニーという所在地情報と全く異なります。

同様にオーストラリアで金融ライセンスを主張しているサイトについて法人登録情報、金融ライセンス情報を確認し、さらにWho Is 情報に記されている情報と比較してみました。


サイト名 (法人名・法人登録) 法人登録日 Who Is情報登録日

サントップ (Suntop Fund Management Pty Ltd) 2022年12月9日 2024年1月18日

Ironarb (Ironarb Capital Pty Limited) 2018年3月8日 2023117日

Udamon (Udamon Wealth Management Pty Ltd) 2023年6月14日 20231126

ヘイベリー (Hayberry Asset Management Limited) 2012年7月1日 2023116日

ホワイトコーブ (Whitecove Capital Pty Ltd) 2012年9月1日 20231220日

Koroll (Koroll Financial Services Pty Ltd) 2012年7月10日 2023年12月25日

ソックアイ (Sockeye Capital Pty Ltd) 2020年8月1日 2024126日

リニア (Linear Funds Management Pty Limited) 2004年4月1日 2024131日

ソレント (Sorrento Capital Advisers Pty. Ltd) 2012年12月31日 2024年1月24日

Orringaキャピタル (Orringa Capital Partners Pty Ltd) 2002年7月25日 2023年9月4日


いずれのサイトについても確かにオーストラリアに法人名が一致する法人登録、金融ライセンスが確認されます。しかしこれら10個のサイトのサイトはいずれもかなり新しいサイトです。特にこの検証を書いている2024年2月上旬時点で登録・開設から1ヶ月も経過していないような非常に新しいサイトが4つ (サントップ、ソックアイ、リニア、ソレント) もあります。最も古い最後のOrringaキャピタルのサイトでも開設から5カ月程度しか経過していません。そしてこれらのサイトがいずれもかなり新しく登録・開設されているのに対して法人名が一致する法人登録は登録からかなり年月が経過している場合が多いです。

さらに以下は法人登録&金融ライセンス上の所在地とサイトのWho Is 情報に記されている登録者の所在地情報のまとめです。

サイト名 金融ライセンス上の所在地 Who Is 情報の所在地

サントップ ニューサウスウェールズ州シドニー 中国・香港

Ironarb ニューサウスウェールズ州シドニー 中国・香港

Udamon ニューサウスウェールズ州シドニー 中国・香港

ヘイベリー ニューサウスウェールズ州シドニー 中国・香港

ホワイトコーブ ニューサウスウェールズ州バルガウラー 中国・香港

Koroll 西オーストラリア州ベッドフォード 中国・香港

ソックアイ ニューサウスウェールズ州シドニー 中国・香港

リニア ニューサウスウェールズ州ドーバーハイツ 中国・香港

ソレント ニューサウスウェールズ州リリ・ピリ 中国・香港

Orringaキャピタル ニューサウスウェールズ州、シドニー 中国・香港


これらのサイトは互いに非常によく似ており、同じグループによるサイトとしか思われないのにオーストラリアの法人登録、金融ライセンス情報に記されている所在地は必ずしも一致しません。特にKorollの登録上の所在地だけは西オーストラリア州となっていて明らかに異なります。また各サイトのWho Is 情報に記されている登録者の所在地はいずれの場合も香港になっています。

それぞれの法人名に対応する法人登録や金融ライセンスが存在することは確かに確認されましたが、これらのサイトがそれらの法人登録や金融ライセンスに対応するかどうかには疑問があります。すなわち、上で検証した一連のサイトでも同じ可能性を指摘しましたが、別個の金融ライセンスを取得しているオーストラリアの法人の内、既に休眠状態にあるような法人と同名の法人を名乗って自らがライセンスを取得しているように見せかけているだけではないかと強く疑わざるを得ません。そして例えばホワイトコーブの運営法人名 (Whitecove Capital Pty Ltd) をZoominfo (https://www.zoominfo.com/) というサイトで(Whitecove Capital 」に関する情報を見つけました。

この「Whitecove Capital」は金融関係の従業員25名未満の小規模な会社であるとなっていて公式サイトのURLアドレス (https://www.whitecove.com.au/) が示されています。しかしこの公式サイトは既に閉鎖されているようです。Whitecove Capital 」という法人が複数存在する可能性も考えましたが実際にはWhitecove Capital 」というオーストラリアの法人登録情報は1件のみしか存在しません。公式サイトのURLアドレスが変更されたのならば旧サイトから新サイトへの案内があるか、リダイレクトされるような設定を工夫するでしょう。本項で検証したホワイトコーブは既に廃業あるいは休眠状態にあるWhitecove Capital 」の法人登録や金融ライセンスを乗っ取っているのではないかと疑わざるを得ないのです。

最初に説明したように最初の3つのサイト、サントップ、FinTab、Ironarbの3つのサイトについては「雑記2」で説明したLINEのグループを勧誘の場として利用する手口で勧誘が行われている、出金出来ないという証言が確認されています。またそもそも明らかにコピペで量産したようなサイトが大量に存在することだけで信頼できるサイトとは思われません。これらのサイトでの投資を勧誘されても決して応じるべきではありません。


※付記

2024年3月1日になって表題4番目のUdamon (https://udamonwealth.com/#/) というサイトでの詐欺被害と思われる事例について報道記事が出ているのに気が付きました。

SNS通じ著名な投資家を名乗る人物から「金に興味は・・」 2300万円だまし取られる 三重県松阪市(2024年3月1日 メ~テレ/Yahooニュース)

記事の一部を抜粋します。

URLアドレスが確認されているわけではありませんが、「Udamon」という取引所で取引してしまい出金しようとすると出金するには指導手数料の追加入金が必要と言われて追加入金に応じたものの出金できず、さらに追加入金を要求されたという状況だったようなので中国系と思われる詐欺グループによる詐欺であったことはほぼ間違いありません。またこの「Udamon」という取引所は本項で検証したサイトである可能性が相当に高いように思われます。