検証64

本ページで検証するサイトはいずれも金融庁のサイトで公表されている金融商品取引業者の登録リストに該当が見つかりません。日本居住者に対して勧誘が行われれば違法な無登録業者ということになります。また報告されている勧誘の手口などから非常に多くの被害者を出しているグループによるサイトの可能性が高く、実際に被害が報告されているサイトもあります。特にCBXIマーケッツリミテッド、Brerona、APBG、McCamleyという4つのサイトについてはLINEの投資関係グループで勧誘され、投資したところ出金出来なくなったという報告が確認されています。LINEの投資関係グループを利用した勧誘については「雑記2」にまとめがありますから参照してください。取引は全くお勧めできません。

削除の解除の再検討をお願いします。→ 雑記0

このサイトは最近、ニュースで頻繁に報道されているいわゆるSNS型投資詐欺、非常に被害者が多い中国系の詐欺グループと戦っているサイトです。このブログを削除 (閲覧不能) にしているのは詐欺グループに味方するも同然です。プラットフォーム企業としての社会的責任を考慮して頂けるよう配慮をお願いします。尚、このページで検証したサイトは2024年3月現在で殆どが何の告知もなく閉鎖されています。まともな投資サイトだったとは思えません。

▼本サイトでの検証は名誉棄損に当たらないと考えます。→ 雑記1

「検証13」「検証14」「検証15」「検証16」「検証17」「検証18」「検証19」「検証20」「検証21」「検証22」「検証23」「検証24」「検証25」「検証26」「検証27」「検証28」「検証29」「検証30」「検証31」「検証32」「検証33」「検証34」「検証35」「検証36」「検証37」「検証38」「検証39」「検証40」「検証41」「検証42」「検証43」「検証44」「検証45」「検証46」「検証47」「検証48」「検証49」「検証50」「検証51」「検証52」「検証53」「検証54」「検証55」「検証56」「検証57」「検証58」「検証59」「検証60」「検証61」「検証62」「検証63に続いて中国系と思われる詐欺グループによる可能性があるサイトについての検証52ページ目です。「検証65」「検証66」「検証67」「検証68」「検証69」「検証70」「検証71」「検証72」「検証73」「検証74」「検証75」「検証76」「検証77」「検証78」「検証79」にも続編があります。勧誘の手口などについては「検証13」の冒頭、さらにLINEのグループを利用する勧誘については「雑記2」を参照してください。このページで検証するのは以下のサイトです。検証対象は順次追加の予定です。


CBXI Markets Limited (CBXIマーケッツリミテッド https://www.cbximarkets.com/jp/)

●Brerona (https://breronagroup.com/#/)

●APBG (https://apbgforex.com/#/)

●Ethicus (https://ethicustrade.com/#/、スマホ用サイト:https://ethicustrade.com/mobileh5/#/)

●McCamley (https://mccamleys.com/#/、スマホ用サイト:https://mccamleys.com/mobileh5/#/)

●PLC GROUP (PLCグループ https://plctraden.com/PLC.html)


まず以下のサイトを検証します。

●CBXI Markets Limited (CBXIマーケッツリミテッド https://www.cbximarkets.com/jp/)

これもYahoo知恵袋に質問投稿が出てきたサイトです。まずその質問投稿を引用します。

2023年5月19日投稿

残念ながら詳しい状況が分かりませんが、「投資情報交換クラブ」というFXのセミナーで勧誘されて「Cbx⭐︎ marketsLTD 」に口座開設し、入金したが出金出来なくなったということのようです。サーバーが異常を起こしているという説明だそうですが事実かどうかは疑わしいように思われます。気になるのは「投資情報交換クラブ」ですが、これは本サイトの検証で散々登場しているLINEの投資関係グループに勝手に招待されて勧誘されるというパターンを意味している可能性があるように思われます。しかし検索してみたものの「投資情報交換クラブ」がどういうものなのか全く情報が出てきません。

さらにこの検証を書いた後ですが、やはりYahoo知恵袋に以下の質問が出てきました。

2023年6月6日投稿

MetaTrader5国際外国為替取引所の投資顧問を名乗る原田和弘、投資家を名乗る石原明正、山崎マサヒコといった人物が登場するLINEのグループでCBXIマーケッツでの投資を勧誘され、石原、山崎と名乗る人物の指示に従ってFXの短期売買を行うと数字の上では利益が出ていたが、出金しようとしたら拒否されたという状況のようです。LINEのグループに加入してしまった経緯がよく分かりませんが、やはりこれは突然招待されるLINEのグループで勧誘されたという中国系と思われるグループによる勧誘の手口に合致するように思われます。

さらに以下もこの検証を書いてから出てきた被害者からと思われる質問投稿です。

2023年7月8日投稿

石原明正という人物が立ち上げた「Z8勝ち組投資交流会」というLINEのグループでCBXIマーケッツでの投資を勧誘され、指示通りの取引をすれば数字の上では驚くほどの利益が出るけれども、石原およびその師匠と称する山崎という人物もやたらと追加入金を要求してきたということです。石原および山崎というLINEグループの運営者の名前は上に示した2023年6月6日付の投稿に出てきた勧誘役の名前と一致しています。さらにサクラと思われる参加者も大金を振り込んだと主張したり、外車や豪邸の画像を並べて金持ちアピールしたりと集団心理を利用した勧誘を繰り広げていたようです。結果としてサイトを開くことも出来なくなって詐欺に遭ったことを認識しているという状況のようです。

これと似たLINEグループを勧誘の場とする手口で勧誘が行われていたことが確認されているサイトしては以下があります。大半のサイトは既に閉鎖されていますがそれぞれ参照してください。

「検証25」 グリーンスタンウエルス (https://www.greenstansjp.com/jp/index.html) → 閉鎖済み

「検証25」 IDFパワーウエルス (https://www.idfpowerio.com/jp/index.html) → 閉鎖済み

「検証34」 グリーンスタンウエルスリミテッド (http://www.greenstan.com/ja/index.htm) → 閉鎖済み

「検証34」 atatong (https://www.atatong.com/ja/index.htm)

「検証34」 Kwillowインターナショナルリミテッド (https://www.kwillow.net/

「検証50」 OSIRISフォレックス (https://www.osiristradelimited.com/jp/) → 閉鎖済み

「検証56」 BULUTUN (https://www.bulutun.site/) → 閉鎖済み

「検証56」 POOPAC (http://www.ipoopac.com/index.html#) → 閉鎖済み

「検証56」 Askyoloテックリミテッド (https://www.askyolo.net/) → 閉鎖済み

「検証59」 IDFパワーウエルスリミテッド (http://www.idfpower.site/jp/index.htm) → 閉鎖済み

「検証59」 アイコニックマネジメント (https://www.iconicjp.com/) → 閉鎖済み

「検証60」 ニュージーランドビジョンズ (https://www.nz-visions.com/index.htm) → 閉鎖済み

「検証60」 Foyaリミテッド (https://foyavip.com/jp) → 閉鎖済み

「検証60」 カウトレーディングウエルスリミテッド (https://www.cowtradingvip.com/jp) → 閉鎖済み

「検証63」 スイストレードファイナンス (https://swisstrade.io/?lang=ja)

「検証63」 リッジコーポレーション (https://www.ridgecorporation.co/index.html)

「検証63」 FUCIIリミテッド (https://fucsfx.com/zh-hk/) → 閉鎖済み

「検証63」 キーストンインターナショナルマーケッツ (https://ksimarket.com/?lang=ja) → 閉鎖済み

さらに以下で検証しているBrerona (https://breronagroup.com/#/) やAPBG (https://apbgforex.com/#/) というサイトでも同様の勧誘が行われているようです。これらは似たような手口で勧誘が行われているということで同じグループによるサイトの可能性が充分に考えられます。

そして上で引用したYahoo知恵袋への最初の質問に出てきた「Cbx⭐︎ marketsLTD 」を検索して出てきたのが表題のサイトです。最初のYahoo知恵袋の質問では1文字伏字になっていてさらにはURLアドレスが明示されているわけでもないのですが、見つかってきたサイトは日本語表示に対応していてさらに調べてみると後述しますがこれまでに「検証13」以降で検証してきた中国系と思われる一連のサイトと明らかに似ている部分も見つかりました。さらに上で示したYahoo知恵袋への2件目の投稿ではURLアドレスを確認することも出来ました。2つの質問投稿の対象となっているサイトは同一であったとの前提で以下の検証を書きます。

まず検索してみるとこのサイトでの投資を勧誘していると思われる日本語でのTwitter投稿が幾つも確認されました。以下に一部を引用します。

町田菊男@tngtinjnn1d (2023年1月アカウント開設、投稿数2)

西村正美@Mikey7777777y (2023年4月アカウント開設、投稿数1)

こざわ ゆうた@KozawaYuut80566 (2023年4月アカウント開設、投稿数2)

CbxiMarkets@CbxiMarkets (2023年4月アカウント開設、投稿数5)

CHTEN MAR@KikuchiShuuya (2023年4月アカウント作成、投稿数1)

nami@Nami_Kurosaki (2022年8月アカウント開設、投稿数2)

これでもまだ一部ですが、投稿は全て日本語です。これらのTwitterアカウントの多くでは投稿数が1、2件に留まっています。そして非常によく似た文章が別個のアカウントから投稿されている状況が確認されるといった状況から考えてこれらの投稿はまず間違いなく組織的な宣伝目的の投稿と思われます。例えば以下は西村正美名義のアカウントの4月24日付の投稿の文章です。

>CBXI取引プラットフォームの紹介

>CBXIは2015年9月に設立され、英国に本社を置き、世界にNZ VISIONS万人以上の登録ユーザーを擁し、日本の登録ユーザーは15万人を超え、プラットフォームは1日に最大200万人を超え、1日の取引量は1000億ドルを超えています。

これと同じ、あるいは極めてよく似た文章が以下の投稿でも確認されます。

こざわ ゆうた名義の2023年4月27日付投稿

CbxiMarkets名義の2023年4月29日付投稿

CHTEN MAR名義の2023年5月7日付投稿

これらのアカウントから投稿しているのは同一人物あるいは同じグループの人間としか思えません。またこれらの投稿の「世界にNZ VISIONS万人以上の登録ユーザー」という部分が分かりません。ここで「NZ VISIONS」というのは「検証60」で検証した2つのサイト、New Zealand Visions (ニュージーランドビジョンズ https://www.nz-visions.com/index.htm) あるいはNew Zealand Visions (ニュージーランドビジョンズ https://www.cowoshgl.com/) のいずれかのことではないかと思われますが何故ここにNZ VISIONS」が突如登場するのか意味不明です。ともあれここで検証するCBXIマーケッツリミテッドは「検証60」で検証した2つのニュージーランドビジョンズのサイトと組織的に繋がっている可能性が考えられます。また「検証60」で説明したようにニュージーランドビジョンズ (https://www.nz-visions.com/index.htm) についてはLINEの投資関係グループに一方的に招待され、勧誘されたという報告が複数確認されています。ここで検証しているCBXIマーケッツリミテッドについても最初に引用したYahoo知恵袋の質問投稿から同様の勧誘が行われている可能性があることを最初に書きましたが、ニュージーランドビジョンズが登場したことでさらにそのかのぅ性が高くなったように思われます。

さらに例えば以下は町田菊男名義のアカウントからの2023年5月7日付の投稿の文章です。

>#CBXI 銀行を介して取引システムで取引するので、資金の安全は確実です。 当社の取引はNFAの制限を受けているため、判断材料でもある。 また、正規システムによる資金安全問題の心配はない。 株式投資家のように、楽天証券の資金安全を心配しないのと同じ仕組みです

正直なところ、何が書いてあるのかもよく分からないほど日本語として違和感があります。これらの投稿の主は日本人ではない可能性が高いように思われます。

さらに投稿数が5件と最も多いCbxiMarkets@CbxiMarkets というアカウントに書いてあるCBXIマーケッツリミテッドの情報を以下にまとめておきます。

▼2015年9月に創設。

▼本社はイギリス。オーストラリア、スペイン、マレーシア、セーシェル、カナダ、キプロスに代理店またはサービスセンターがある。

▼日本の登録ユーザーは15万人超。1日に最大200万人超が取引しており、1日の取引量は1000億ドルを超えている。

▼NFAで金融ライセンスを得ている。 [ここでNFAはNational Futures Association (https://www.nfa.futures.org/) を意味すると思われる。] 

これらの記述、特に日本の登録ユーザーだけで15万人以上といった非常に多くの顧客をCBXIマーケッツリミテッドが抱えているという部分が事実かどうかについてはまた後述します。

ともかくこうした日本語の勧誘目的と思われるTwitter投稿が多数見つかったことで日本人に対してCBXIマーケッツリミテッドでの投資勧誘が行われているものと見なして検証対象にすることにしました。まずはとにかくこのサイトの冒頭部のキャプ画像を以下に示します。

表示言語の選択肢は英語と日本語のみです。このサイト冒頭はこれまで検証してきたいずれのサイトと似ているようには思われません。しかし上のキャプの右上に見える「アカウントを作成する」というリンクボタンを押すと出てくる以下にキャプを示したログイン画面が問題です。

このログイン画面には見覚えがあります。まず上で引用したTwitterに出ている宣伝目的と思われる投稿の1つ、nami (https://twitter.com/Nami_Kurosaki) というアカウントから投稿された5月7日付の投稿にこの画像が使われています。

またこれまで検証してきた中国系と思われるグループによる一連のサイトの中で幾つかのサイト、具体的には以下に示したサイトのログイン画面が非常によく似ているのです。例えば以下は「検証25」 で検証したグリーンスタンウエルス (https://www.greenstansjp.com/jp/index.html) のサイトのログイン画面です。

これらも含めてこれと極めてよく似たログイン画面が以下のサイトで確認されています。

「検証25」 グリーンスタンウエルス (https://www.greenstansjp.com/jp/index.html)  → 閉鎖済み

「検証34」 Allyファイナンシャル (https://www.allyinvestforex.jp/)  → 閉鎖済み

Allyファイナンシャル (https://www.allyfx.jp/index.htm)   → 閉鎖済み

「検証50」 OSIRISフォレックス (https://www.osiristradelimited.com/jp/)  → 閉鎖済み

OSIRISフォレックス (https://osirisforex.com/jp/)  → 閉鎖済み

atatong (https://www.atatong.com/ja/index.htm) → 閉鎖済み

「検証65」 キャピタルファイナンシャルアドバイザーズ (https://capitalfa.jp/)

「検証69」 ジャフコ インベストメント (アジア パシフィック) リミテッド (https://www.jafcoasia.io/jp/index.html)


本項の検証対象であるCBXIマーケッツリミテッドのサイトはこれらのサイトとトップページの比較では特に似ているとは思われないのですが、ログイン画面だけでもこれだけ似ているとなればやはり同じグループによるサイトである可能性が濃厚と考えます。

トップページに戻りますが、冒頭部に続いては以下に画像を示した取引対象の説明が出てきます。

外国為替、貴金属、インデックス、エネルギー、株式、商品が取引できるとなっていますが、開示されている情報が非常に限られています。メニューバーの「取引商品」には「外国為替」というサブページ「金属」というサブページへのリンクがありますが、それ以外の4項目については上に示したキャプの短い説明以外に情報がありません。取引出来る銘柄さえ不明で明らかに情報不足です。また例えば外国為替についても「外国為替」というサブページにある情報は必ずしも充分ではありません。例えば以下に示したように60種以上の通貨ペアを取引出来ると書いてあります。

そしてこのサブページには以下に冒頭部の5つの通貨ペア分だけ示したような実際に示されている通貨ペアのリストが出てくるのですがを数えてみたところ28種しかありません。

取引単位の説明も見当たりませんし、リアルタイムの相場情報とかチャートも見当たりません。本当に取引が行われているような気配がないのです。

また以下はプロトレーダーに運用を事実上委任するコピートレードに関する説明です。

>CBXI Copytrade は、知識がなくても、今すぐ取引を開始してほしいと考えています。

>トップパフォーマンスのマネージャーの複数リストから選択すると、copytrade が自動的にその取引戦略をコピーします。

高い運用利回りを誇る複数の「トップパフォーマンスのマネージャー」がいて選択するだけでコピートレードが可能であるとなっているのですが、その「トップパフォーマンスのマネージャー」のリストが見当たりません。口座を開設すればリストが閲覧可能になるのかもしれませんが、どれほどの実績があるのか分からないのに口座を開設する人がいるとは思えません。どうしてリストを開示しないのか理解が出来ません。

さらに以下はセキュリティー関連の説明です。

ここで最も気になるのはセキュリティー関連の記述ではなく「安全な取引体験」とい表題の下に書いてある

>何千人ものユーザーが CBXI Markets Limited での取引を選択する理由

という部分です。

一方でメニューバーの「CBXIについて」という項目の中にある「CBXI Markets Limitedについて」を選択すると出てくるサブページには以下のような記述があります。

左端の項目が

>20,000人のトレーダーから信頼されています

となっています。

さらに上で指摘したようにCBXIマーケッツリミテッドの宣伝目的と思われる複数のTwitterアカウントからは

>日本の登録ユーザーは15万人超。1日に最大200万人超が取引しており、1日の取引量は1000億ドルを超えている。

といった文章が繰り返し投稿されていることを指摘しましたがサイトの記述は「何千人ものユーザー」だったり、「20,000人のトレーダー」となっていたりします。数字は全く一貫していてどれが公式見解なのか、あるいは最新情報なのか全く分かりませんが、いずれの記述も多くの顧客を抱えている、実績があるという主張であることに違いはありません。しかし「"CBXI Markets Limited"」をGoogle検索してみるとたった6件しかヒットがありません。また以下はCBXIマーケッツリミテッドのサイト (https://www.cbximarkets.com/jp/) へのアクセス状況を調べた結果です

この検証を書いている2023年5月下旬現在で1日当たりの独立訪問者数とか月間のアクセス数といった数字がいずれも検出限界以下という結果になっています。とてもではありませんが

>何千人ものユーザーが CBXI Markets Limited での取引を選択する理由

>20,000人のトレーダーから信頼されています

>日本の登録ユーザーは15万人超。1日に最大200万人超が取引しており、1日の取引量は1000億ドルを超えている。

といった記述は事実とは思えません。

次に連絡先情報ですが、サイトの脚注部分に以下のような記述があるだけです。

>実在住所:1 Braham St, London E1 8EE 1925

>電話:+44 7366867975

>郵便:support@cbximarkets.com

住所、電話番号、メールアドレスが記されています。この内、住所はイギリスのロンドン、電話番号もイギリスの国番号である[+44]から始まっています。しかしこのロンドンの住所を検索するとイギリスの大手電気通信業者であるBTグループ (https://www.bt.com/) の本社の住所に一致します。

ちなみにBTグループのサイトには本社をこの住所 (1 Braham Street, London E1 8EE) に移転したという2021年11月26日付の告知が出ています。

さらにイギリスの法人登録を検索できるサイトCBXI Markets Limited」の法人登録を探してみましたが該当がありません。この住所にCBXIマーケッツリミテッドが実在するかどうか極めて疑問です。

また勧誘目的と思われるTwitter投稿には

本社はイギリス。オーストラリア、スペイン、マレーシア、セーシェル、カナダ、キプロスに代理店またはサービスセンターがある。

という記述がありましたが、イギリス以外の拠点については何の情報も見つかりません。アクセスが非常に少ないことを考えても世界中に複数の拠点が存在するとは思えません。

そこで例によってサイトのWho Is 情報も確認しましたが、登録者に関する情報は全く開示されていません。サイトの登録・開設日は2022年11月7日、アップデート日が2023年3月17日となっています。

さらに金融ライセンスに関する記述は全く見当たりません。上で引用した勧誘目的と思われるTwitter投稿に

>CBXI取引所はNFAによって監視されている。

という記述があり、これはアメリカのNational Futures Association (NFA https://www.nfa.futures.org/) でライセンスを取得しているという意味だと思われたのでNFAのサイトにあるライセンスを検索出来るページを使って「CBXI Markets」の登録を探してみましたが、以下のキャプに示すように該当なしという結果になります。

CBXIマーケッツリミテッド日本の金融商品取引業者の登録を得ていないだけでなく、いずれの国でも金融ライセンスを取得していない無登録の違法業者としか思われません。

このサイトの情報開示は極めて不充分、不適切ですし、開示されているわずかな情報も信頼出来ない、事実とは思われない部分が多いです。また多数の被害者を出している中国系と思われる詐欺グループとの関連性を示唆するような部分も確認されます。総合的に判断して信頼できるサイトとは全く思われません。サイトが日本語対応していることや怪しげな日本語での宣伝と思われるTwitter投稿が繰り返されていることなどから日本人を主な標的に仕手勧誘が行われている可能性が高く、非常に危険と考えざるを得ません。このサイトでの投資を勧誘されても決して応じないことを推奨します。


●Brerona (https://breronagroup.com/#/)

これもYahoo知恵袋に質問が出てきたサイトです。上で検証したCBXIマーケッツリミテッドなどの場合と同様、LINEのグループを利用した勧誘が行われているようです。尚、このサイトと非常によく似たサイトが少なくとも4つ (APBG、Ethicus、McCamley、PLCグループ) 確認されていて以下で検証しています。まずYahoo知恵袋に出てきた質問投稿を引用します。

2023年5月13日投稿

YoutubeあるいはFacebookで見た「伝説の投資家」を名乗って優良銘柄を教えますという広告を見て連絡したところ、LINEでBreronaというサイトでの投資を勧められ、口座を開設して30万円入金して勧誘役の指示する通りに金の先物取引をすると10日ほどで倍に増えたようです。さらに5万ドルまで資金を増やせば1日に3回トレード出来るということで資金の増額を勧められているようです。しかし入金方法が個人名義の銀行口座を指定されて入金する、しかも入金する度に口座が変わるということで不審を感じ、200ドルだけ出金してみたところ出金出来たものの全額出金を申し出るとかなり抵抗され、48時間以内に出金するという約束を取り付けたものの結局出金できなかったようです。

まず以下がこの質問投稿に出てきたBreronaというサイトの冒頭部のキャプ画像です。

上のキャプ画像の右上に見えるプルダウンメニューから選択出来る表示言語は英語、中国語、香港語、韓国語、日本語となっています。そしてこの冒頭部で気になるのは上のキャプの左下に小さな文字で記されている

>【通知】公式サイトドメイン名変更のお知らせ

という部分です。この部分をクリックすると以下にキャプを示した「公式サイトドメイン名変更のお知らせ」と題された告知が出てきます。

ドメイン名変更のお知らせとなっていますが、何の為に変更したのか理由の説明がありませんし、以前のドメイン名が何だったのかも分かりません。ドメイン名を変更して何の意味があるのか理解できません。そしてこの告知で最も気になるのは2023年5月8日という告知の日付です。後述しますが、サイトのWho Is 情報を見ると確かに現在のドメイン名 (breronagroup.com) は2023年5月8日に登録されています。そして最初に引用したYahoo知恵袋に出てきたBreronaでの投資を勧誘されたという投稿の日付は2023年5月13日です。ドメイン名が変更されてから5日しか経過していない時点で既にYahoo知恵袋に質問が出ていることになります。

この冒頭部に続いては以下にキャプを示した取引対象を説明する部分が出てきます。

外国為替に加えて大口商品 (コモディティ?)、株式市場指数、暗号化された通貨 (仮想通貨?) が取引対象になっているようですが、これ以上の情報がありません。例えば外国為替ならば具体的に取引出来る通貨ペアとか取引単位、スプレッドやスワップ金利といったFX業者ならば普通に示されているべき情報が何もないのです。かなり違和感があります。

さらにこの取引対象を説明している部分に続いてはキャプは省略しますがマルチプラットフォーム対応を説明する部分があり、さらに続いて出てくるのが以下にキャプを示す「業界ニュース」と題された部分です。

「業界ニュース」とありますが、これだけ見ても殆ど情報がありません。上のキャプで右上の部分に活字が小さくて分かりにくいですが「もっと理解する」と書かれたリンクがあるのでクリックしてみるとたった5件だけですが「業界ニュース」が出てきました。以下に示します。

しかしこの「業界ニュース」にはかなり違和感があります。まず5件のニュースの文章はいずれも途中で終わっているようで全文を見ることが出来ません。一部しか見られない「ニュース」に何の意味があるのか分かりません。またこれらのニュースの日付にも違和感があります。5件のニュースは2023年4月24日から25日、26日、27日、28日と1日1件、5日間分で終わっているのです。既に上で示したようにこのサイトは2023年5月8日付で開設されており、これら5件のニュースはいずれもサイト開設前のニュースだけでその後は更新されていません。形だけのニュースということになっています、

次に連絡先情報を探しましたが開示されている情報はわずかです。メニューバーには「私たちに関しては」という項目があり、さらに「会社概要」というサブページが存在するのですが、異様なことに連絡先情報は何もありません。連絡先情報はサイトの脚注部分に記されているメールアドレス以外に見当たらないのです。以下にメールアドレスが記されている部分のキャプ画像を示します。

>お問い合わせ

>Brerona Capital Asset Management Pty ltd

>E-mail:support@breronacap.com

運営会社名と思われる「Brerona Capital Asset Management Pty ltd」とメールアドレスが1個示されているだけで住所とか電話番号は見当たりません。上のキャプを見るとそれ以外にTwitterなどのSNSのアイコンが並んでいてSNSの公式アカウントへのリンクになっているように見えますが、実際には例えばTwitterのアイコンはTwitterのトップページ (https://twitter.com/) に繋がっていてBreronaのTwitterアカウントへのリンクにはなっていません。Twitter以外にもFacebook、Instagram、Youtubeなどのアイコンが並んでいますがこれらも同様にそれぞれのトップページに繋がっていてBreronaのアカウントにリンクされているわけではありません。SNSのアカウントへのリンクがあるように見せかけているだけで全く意味のないリンクです。

連絡先情報がメールアドレス1つだけでは話にならないので例によってサイトのWho Is情報を確認しました。以下にキャプ画像を示します。

まず黄色の枠で囲った部分に記されているサイトの登録・開設日は既に上で記したように2023年5月8日になっています。この検証は2023年5月中旬に書いていて10日ほどしか経過していない極めて新しいサイトということになります。そして赤枠で囲った部分に登録者の情報が記されていますが殆どの項目が非開示になっていて分かるのは所在地が香港であるということだけです。これもどれほど信頼出来る情報なのか分かりませんが、仮に信用するのならばBreronaの運営は香港拠点のグループということになります。

ところが一方でサイトの脚注には以下のような記述もあります。

意図的に小さい活字を使っているのか活字が小さくて全く読めないので記述を以下に書き出します。

>Brerona Capital Asset Management Pty ltdの所有権及び使用権は、オーストラリア証券投資委員会(ASIC)の認可を受けております。AFSL規制番号:520526、検索リンク https://connectonline.asic.gov.au/RegistrySearch


オーストラリアで運営会社の「Brerona Capital Asset Management Pty ltd」が金融ライセンスを取得しているという意味だと思われたので確認を試みました。まずオーストラリアの法人登録を確認出来るABN Lookup (https://abr.business.gov.au/) というサイトで「Brerona Capital Asset Management Pty ltd」の法人登録を探すと以下に示す法人登録情報 (法人番号:29 627 650 293) が見つかってきました。

確かに「Brerona Capital Asset Management Pty ltd」という法人登録が確認され、法人登録の日付は2018年7月20日です。ここで気になるのは「Business name (s)」(屋号) という項目が「FIN-X WEALTH」となっていることです。ともあれ上のキャプの一番下に見える「view record on the ASIC website」をクリックして出てくる金融ライセンス情報が以下です。

確かにBrerona Capital Asset Management Pty ltd」という法人がAustralian Securities & Investments Commission (ASIC) から金融ライセンスを取得しているということは確認出来ます。しかし「Business name (s)」(屋号) という項目が「FIN-X WEALTH」となっていることが気になるので調べてみました。最初は本項で検証対象にしているBrerona (https://breronagroup.com/#/) というサイトがつい最近ドメイン名を変更して開設されたばかりのサイトであるということから「Business name (s)」(屋号) が「FIN-X WEALTH」から変更されたのかもしれないと考えたのですが、「FIN-X WEALTH」を検索してみるとあっさりFIN-X WEALTHのサイト (https://fin-xwealth.com.au/) が見つかってきました。以下にサイト冒頭部のキャプを示します。

このサイトは英語にしか対応していません。そしてこのサイトの脚注には以下のような記述があります。

このFIN-X WEALTHのサイト (https://fin-xwealth.com.au/) の記述は「Brerona Capital Asset Management Pty ltd」によって作成されているといったことが書いてあります。このFIN-X WEALTHのサイト (https://fin-xwealth.com.au/) も調べてみると殆どアクセスが無いようなサイトであり、どれほど信頼できるかどうかは分かりませんが、「Brerona Capital Asset Management Pty ltd」が運営しているのはFIN-X WEALTHのサイト (https://fin-xwealth.com.au/) であって本項で検証しているBrerona (https://breronagroup.com/#/) というサイトではないのではないかという疑問を感じざるを得ません。少なくともFIN-X WEALTHのサイトを眺めてみてもドメイン名を変更するなどという告知は見つかりません。Brerona (https://breronagroup.com/#/) がオーストラリアで金融ライセンスを取得しているという主張は事実かどうか疑わしいです。

このサイトの情報開示は明らかに不充分、不適切であり、サイトの記述内容にも信頼出来ない部分が多いです。さらにオーストラリアの金融ライセンスにも疑問があり、信頼できるサイトとは思えません。最初に引用したYahoo知恵袋への投稿によれば日本人を対象とした勧誘が行われ、結局出金できなかったとなっていますから非常に危険としか思われません。このサイトでの投資は推奨できません。


※付記

Breronaのサイトは時期は2023年6月中旬時点で既に閉鎖されているようです。そして本項の冒頭でも書きましたが、閉鎖されたBreronaのサイトの後継サイトということなのか非常によく似たAPBGなど複数のサイトが見つかってきました。同じテンプレートから同じグループによって立ち上げられたサイトである疑いが濃厚です。以下で検証しているので参照してください。

さらに「検証67」で検証しているウィンストン キャピタル、トープ ファイナンシャル、AUSDENキャピタルという3つのサイトも明らかに同じテンプレートから量産されたサイトですし、同じく「検証67」で検証しているAWHINA、Arquero、ORRINGA という3つのサイトも部分的ですが明らかに似ている部分が認められ、同じグループによって同じテンプレートから量産されたサイトと思われます。それぞれの検証を併読してください。


●APBG (https://apbgforex.com/#/)

●Ethicus (https://ethicustrade.com/#/、スマホ用サイト:https://ethicustrade.com/mobileh5/#/)

●McCamley (https://mccamleys.com/#/、スマホ用サイト:https://mccamleys.com/mobileh5/#/)

●PLC GROUP (PLCグループ https://plctraden.com/PLC.html)

APBG、Ethicus、McCamleyはYahoo知恵袋に質問が出てきたサイト、最後のPLCグループは画像検索で見つけてきたサイトで互いに非常によく似ているだけでなく、上で検証したBrerona (https://breronagroup.com/#/) と非常によく似たサイトであり、同じグループによって同じテンプレートから量産されたサイトと考えられるのでここでまとめて検証します。Yahoo知恵袋に質問が出てきた3つのサイトではいずれも「雑記2」で説明しているLINEのグループを勧誘の場として利用する勧誘方法が用いられているようです。

尚、EthicusとMcCamleyについてはスマホ用サイトが存在していることに後になって気が付きました。APBGとPLCグループについても同様にスマホ用サイトが存在していた可能性が高いのですが、スマホ用サイトが存在している可能性に気が付いた時点で既にAPBGとPLCグループのサイトが閉鎖されていた為に存在が確認できていません。スマホ用サイトについては本項末の付記で説明しているので参照してください。

まずそれぞれのサイトに関してYahoo知恵袋に出てきた質問投稿を引用していきます。

2023年6月12日投稿 (APBCに関する質問)

この質問の投稿者は株投資家の伊藤先生という人物によるLINEの「BNF基礎セミナー」でAPBGというサイトでの金取引を推奨、勧誘されたようです。ところが入金方法がAPBGへの直接入金ではなく、セミナーの主催者が入金を仲介するような形になっていることなどに不安を覚えてこの質問を投稿しているようです。

次に表題2つ目のEthicusについてYahoo知恵袋に出てきた質問も引用します。

2023年6月18日投稿 (Ethicusに関する質問)

「伝説の投資家、小手川隆BNF」を名乗る人物から優良銘柄を教えますということでLINEのグループに招待され、アシスタントの美惠子と名乗る人物とやり取りしているようです。さらに指示に従ってEthicusのサイトで金先物の取引を行うとほんの30分で10%の利益が出るようです。しかし実際に取引が行われているのかは疑問でしょう。簡単に利益が出るように思いこませて大金を引き出すのが目的ではないかと疑わざるを得ません。

2023年8月28日投稿 (McCamleyに関する投稿)

Facebookの広告から「桐谷」を名乗る人物が主催し、他にアシスタントの女性などが登場するLINEのグループに加わることになり、McCamleyというサイトでの金投資を勧められ、日本国内の個人名義の口座を入金先として指定されて入金してしまい、結局出金出来なくなったようです。LINEグループ主催の「桐谷」という名前はおそらく元プロ棋士で株式投資家としても有名な桐谷広人氏の名前を勝手に語っているものと思われます。これら3つのサイトでの勧誘はいずれもLINEのグループを勧誘に利用しており、「雑記2」で説明した勧誘の手法に一致しているように思われます。

とにかくこれらの質問投稿に出てきた3つのサイト、さらに画像検索で見つけてきた表題4番目のPLCグループのサイト、計4つのサイトについてまずは冒頭部のキャプ画像を示します。

▼APBG (https://apbgforex.com/#/) [表示言語英語、中国語、香港語、韓国語、日本]

▼Ethicus (https://ethicustrade.com/#/) [表示言語:英語、中国語、香港語、韓国語、日本語]

▼McCamley (https://mccamleys.com/#/) [表示言語:英語、中国語、香港語、韓国語、日本語]

▼PLCグループ (https://plctraden.com/PLC.html) [表示言語:日本語のみ]

これら4つのサイトは互いに酷似していますし、上で検証したBreronaというサイト (https://breronagroup.com/#/) と非常によく似ています。比較の為にBreronaのサイト冒頭部のキャプを以下に再掲します。

この冒頭部の比較で計5つのサイトは左上のサイト名とロゴの部分以外、全く同じに見えます。表示言語の選択肢もPLCグループの場合が日本語にしか対応していませんが他の4つのサイトはいずれも英語、中国語、香港語、韓国語、日本語の5言語対応で共通しています。またAPBGEthicusの2つのサイトではBreronaの場合と同じで上のキャプの左下に

>【通知】公式サイトドメイン名変更のお知らせ

というリンクがあります。PLCグループの場合も対応する部分にやはり

>【通知】公式サイトドメイン名変更のお知らせ

と書いてはあるのですが、リンクになっていません。PLCグループのサイトでは日本語にしか対応していないことを指摘しましたがこれ以外の部分でもリンクに見える部分がリンクになっていないという部分が幾つかあり、未完成のサイトなのではないかと思われるほどです。表題3番目のMcCamleyの場合は同じ位置に

>尊敬するMcCamley会員様

と書いてあってLINEのIDを「ccc52866」に変更するという告知へのリンクになっています。

ともかくAPBGやEthicusの場合はこの部分をクリックしてみるとBreronaの場合と同じで「ドメイン名更新のお知らせ」が出てきます。まずAPBGの場合を示します。

書いてある内容を以下に書き出します。

>公式サイトのドメイン名更新のお知らせ

>会員の皆様へ:

>会員により良い取引体験を提供するために、APBG は次のように日本向けの新しいドメイン名を開始しました。

>公式サイト:https://www.apbgforex.com/

>PC取引リンク: https://www.apbgforex.com/exchange/trading

>電話取引リンク: https://www.apbgforex.com/mobile/ja/m.html#/

>この交換プログラムによりご迷惑をおかけいたしますことを心よりお詫び申し上げます。

>APBGオペレーションセンター

> 2023 年 6 月 6 日

サイトのWho Is 情報を調べてみるとドメインの登録・開設日は2023年6月5日になっていて告知の日付となっている2023年6月6日と合致します。しかしどういう理由で「日本向けの新しいドメイン名」を開始することになったのか説明がありません。また「日本向けの新しいドメイン名」ということは以前から異なるドメイン名でAPBGのサイトは運営されていたということなのでしょうが、その以前からのサイトがどこにあるのか説明もリンクもありません。単に開設されたばかりのサイトなのに以前からの実績があるように見せかけているだけではないかと疑わざるを得ません。

それから最初に引用したYahoo知恵袋に出てきたAPBGでの投資を勧誘されているという質問投稿の日付は2023年6月12日付ですからサイトの開設から7日で質問が出てきたことになります。勧誘しているのはAPBGのサイトで投資していた経験のある人ではなく、APBGの関係者としか思われません。

次にEthicusのサイトの「ドメイン名更新のお知らせ」を以下に示します。

こちらも記載内容を書き出します。

>公式サイトドメイン名変更のお知らせ

>会員各位:

>メンバーにより良い取引体験を提供するために、Ethicus の公式ウェブサイトは、次のように日本地域の新しいドメイン名を立ち上げました。

>公式サイト:https://www.ethicustrade.com/

>コンピュータ端末取引リンク: https://www.ethicustrade.com/exchange/trading

>モバイル取引リンク: https://www.ethicustrade.com/mobile/ja/m.html#/

>メンバーが知っていることを願っています!

>Ethicus 技術部

>2023 年6月12日

こちらも記載内容はURLアドレスやサイト名が異なるだけでよく似ています。告知の日付は2023年6月12日となっていますが、EthicusのサイトのWho Is 情報に記されているサイトの登録開設日も全く同じ2023年6月12日となっています。そしてやはりドメイン名を変更した理由とか以前に使われていたドメイン名などの説明がありません。

それからサイト冒頭部のキャプ画像に見える「アカウントを開く」というリンクボタンをクリックするとAPBGでもEthicusでもアカウント開設ページが立ち上がります。しかしPLCグループのサイトではやはり「アカウントを開く」と書かれた一見するとリンクボタンになっている部分が存在しているのですがリンクになっておらずアカウント開設ページが開くことはありません。

ともかくアカウント開設ページが存在する3つのサイトについてアカウント開設ページの画像を示します。まず左下がAPBGの口座開設ページ (https://apbgforex.com/exchange/sign-up) 、右下がEthicusのアカウント開設ページ (https://ethicustrade.com/exchange/sign-up) のキャプ画像です。

さらに左下が表題3番目のMcCamleyのアカウント開設ページ (https://mccamleys.com/exchange/sign-up)、右下が上で検証したBreronaのアカウント開設ページです。

比較対象のBreronaを含めてこれら4つのアカウント開設ページが互いに非常に似ているのは間違いありません。

さらにこの冒頭部に続いてはいずれのサイトでも取引対象に関する説明が出てきます。APBGEthicus → McCamley → PLCグループ 比較対象のBrerona順で以下に計5枚のキャプ画像を示します。

いずれの場合も「外国為替」「大口商品」「株式市場指数」「暗号化された通貨」などが取引出来るようなことが書いてありますが、上のキャプに見える「もっと理解する」というリンクをクリックして出てくるサブページにあるのは殆ど商品 (コモでティティ) 関連の情報だけです。例えば以下はAPBGのサブページにある取引単位とかスプレッドとかの情報をまとめた表ですが、XAU (金先物)、XAG (銀先物)、OIL (原油先物)、COPPER (銅) の4項目だけで「外国為替」とか「株式指数」「暗号化された通貨」に関する情報は何もありません。

キャプは省略しますがEthicusのサイトのサブページMcCamleyのサイトのサブページにある相当する表も全く同じです。一方でPLCグループのサイトのサブページにある相当すると思われる表は以下のようになっています。表の書式などはよく似ているのですが取引対象は株式インデックスになっているようです。

外国為替 (FX) や仮想通貨についてはいずれのサイトを見ても当然開示されているはずの情報が見当たりません。例えば外国為替のどんな通貨ペアが取引出来るのか、「暗号化された通貨 (仮想通貨)」についてもどんな仮想通貨が取引出来るのかなど最も基本的な情報もありません。実際に取引出来るのはコモディティあるいは株式インデックスだけなのかもしれません。

さらに以下は上のBreronaの検証で取り上げた「業界ニュース」に対応する部分のキャプ画像です。やはりAPBG → Ethicus → McCamley → PLCグループ → 比較対象のBreronaの順で以下に4枚のキャプ画像を示します。

活字が小さくて分かりにくいですが、上のキャプの右上にある「もっと理解する」と書かれたリンクから繋がっているサブページには以下のような業界ニュースが示されています。APBG → Ethicus → McCamley → PLCグループの順でキャプを示します。

Breronaの場合にはこの業界ニュースはサイトが立ち上げられた直後のニュースが5本掲載されているだけでしかもニュース全文を読むことが出来ない、更新もされていないということで表面だけのハリボテという印象でしたが、本項の検証対象である3つのサイトの場合には一応全文を読めるようになっていますし、1日1本以下のペースですが、更新もされているようです。

しかしこれらのサイトにはやはりおかしな部分も残っています。おかしな部分の1例が以下に示す脚注のメールアドレスが記されている部分です。まず左下がAPBG、右下がEthicusのサイトのキャプ画像です。

▼APBG

>APBG CAPITAL PTY LTD

>E-mail:support@apbgcap.com

Ethicus

>Ethicus Wealth Pty Ltd

>E-mail:support@ethicuswealthy.com

連絡先情報として開示されているのはいずれの場合もメールアドレスだけです。住所とか電話番号といった情報が見当たりません。そしてこれらのメールアドレスの下にTwtterとかFacebookなどSNSのアイコンが並んでいて公式アカウントへのリンクになっているように見えます。公式のSNSアカウントが存在するなら、そこに連絡先情報が記されている可能性もあると考えてこれらのアイコンの部分をクリックしてみると上で検証したBreronaの場合と同じで例えばTwitterのアイコンはTwitterのトップページ (https://twitter.com/) にリンクされています。Twitter以外にもFacebook、Instagram、Youtubeなどのアイコンが並んでいますがこれらも同様にそれぞれのトップページに繋がっていてAPBG、Ethicusの公式アカウントにリンクされているわけではありません。SNSのアカウントへのリンクがあるように見せかけているだけで全く意味のないリンクです。

同様に以下は表題3番目のMcCamley、4番目のPLCグループの脚注に示されている連絡先情報です。

McCamley

>McCamley Investment Group Pty Ltd

>E-mail:support@mccamleys.com

▼PLCグループ

>専用カスタマーサービスLINE ID:PLC008

>専用カスタマーサービスLINEリンク:https://line.me/ti/p/NxjBvlUB0u

McCamleyの場合はAPBG、Ethicusと同様にメールアドレスPLCグループの場合はLINEのIDが示されているだけです。またこれら2つのサイトについてもSNSのアイコンが並んでいてここでも一見してSNSの公式アカウントへのリンクであるように見えますが実際には公式アカウントに繋がっているわけではありません。全く意味がありません。

連絡先情報の開示が明らかに不充分、不適切ということで次にWho Is情報を確認しました。以下にはAPBG → Ethicus → McCamleyの順で3つのサイトのWho Is 情報のキャプを示します。

黄色の枠で囲った部分にサイトの登録・開設日の情報、赤枠で囲った部分には登録者に関する情報が記されていますが、登録者情報は殆どの項目が非開示になっていていずれの場合も登録者の所在地が香港であるということだけです。PLCグループのWho Is 情報も確認しましたが登録者に関する情報は何も示されていませんAPBGEthicusMcCamley、PLCグループ、比較対象のBreronaの計5つのサイトのWho Is 情報に記されている登録・開設日、登録者の所在地情報を以下にまとめます。

サイト名 登録・開設日 登録者所在地

APBG 2023年65 香港

Ethicus 2023年612 香港

McCamley 2023814日 香港

PLCグループ 2023年6月4 記載なし

Brerona 2023年5月8日 香港

いずれのサイトでも情報開示は著しく不充分、不適切です。

次に金融ライセンスについてですが、Breronaの場合と同じで本項で検証している4つのサイトの脚注には以下のキャプに示したような記述があります。APBG → Ethicus → McCamley → PLCグループの順でキャプを示します。

活字が小さくて全く読めないので4つのサイトの記述を以下に書き出します。

▼APBG

>APBG CAPITAL PTY LTDの所有権及び使用権は、オーストラリア証券投資委員会(ASIC)の認可を受けております。AFSL規制番号:481677、検索リンク https://connectonline.asic.gov.au/RegistrySearch

Ethicus

>Ethicus Wealth Pty Ltdの所有権及び使用権は、オーストラリア証券投資委員会(ASIC)の認可を受けております。AFSL規制番号:323389、検索リンク https://connectonline.asic.gov.au/RegistrySearch

McCamley

>McCamley Investment Group Pty Ltdの所有権及び使用権は、オーストラリア証券投資委員会(ASIC)の認可を受けております。AFSL規制番号:462078、検索リンク https://connectonline.asic.gov.au/RegistrySearch

PLCグループ

>PLC Investment Services Pty Ltdの所有権及び使用権は、オーストラリア証券投資委員会(ASIC)の認可を受けております。AFSL規制番号:234703、検索リンク https://connectonline.asic.gov.au/RegistrySearch


要するにいずれの場合もオーストラリアで運営会社が金融ライセンスを取得しているという意味だと思われたので確認を試みました。まずオーストラリアの法人登録を確認出来るABN Lookup (https://abr.business.gov.au/) というサイトで4つのサイトの運営会社、「APBG CAPITAL PTY LTD」、「Ethicus Wealth Pty Ltd」、「McCamley Investment Group Pty Ltd」、「PLC Investment Services Pty Ltdの法人登録を探してみました。しかし、APBG CAPITAL PTY LTD」と「PLC Investment Services Pty Ltd」の2つについては該当するような法人登録見つかりません。法人登録がないのにオーストラリアで金融ライセンスを取得しているとは思えません。

法人名が一致する法人登録が見つかったのは表題2番目のEthicusの運営会社である「Ethicus Wealth Pty Ltd」と表題3番目のMcCamleyの運営会社であるMcCamley Investment Group Pty Ltdの場合のみです。まず以下に見つかってきた「Ethicus Wealth Pty Ltd」の法人登録情報を示します。

しかしこの法人登録が本項で検証しているEthicusの運営会社の法人登録かどうかに疑問があります。まず非常に違和感があるのが上に示した法人登録が2007年10月2日に登録されているということです。既に示したようにここで検証しているEthicusのサイト (https://ethicustrade.com/#/) はWho Is 情報によれば2023年6月12日に登録・開設されたばかりのサイトです。2007年10月2日に法人登録されたサイトが2023年6月になって新たにサイトを立ち上げるということがあるかどうか疑問を感じます。そこでEthicus Wealth Pty Ltd」という法人名が一致していても法人登録は別個のEthicus Wealth Pty Ltd」に対応するものではないのかとも考えて検索してみると以下のLinked In のアカウント (https://au.linkedin.com/showcase/ethicus-wealth) が見つかってきました。

これはEthicus Wealth」という法人名は一致していてもどうやら別個の法人のようです。業種は投資関係ですが、設立年度が2008年になっていますし、ウェブサイトのURLアドレス

>https://www.ethicuswealth.com

は本項で検証しているEthicusのサイト (https://ethicustrade.com/#/) とは全く異なります。しかしこのLinked Inのアカウントに対応するEthicus Wealth」のサイト (https://www.ethicuswealth.com) は既に閉鎖されているようです。確実な結論を出すのは難しいですが上に示した「Ethicus Wealth Pty Ltd」の法人登録が本項で検証しているEthicusのサイト (https://ethicustrade.com/#/) に対応する法人登録なのかどうかについて疑問があります。

同様に以下には表題3番目のMcCamleyの運営会社と名称が一致する「McCamley Investment Group Pty Ltd」の法人登録情報を示します。

この法人登録についても法人登録の日付が2014年7月10日とかなり前で上に示したサイトのWho Is 情報に記されていたサイトの登録・開設日が2023年8月14日と比べると9年も前ということになります。さらに「McCamley Investment Group」を検索してみると既にサイトが閉鎖されているようなのですが、法人名が一致する投資会社がかつて存在していた形跡が見つかります。以下はZoominfo (https://www.zoominfo.com/) というサイトで見つけた 「McCamley Investment Group」の情報です。

そしてこのMcCamley Investment Group」のウェブサイト (https://www.mccamleyfinancial.com.au/) にアクセスしてみましたが既に閉鎖されているようです。住所はオーストラリアのビクトリア州になっていて上に示した「McCamley Investment Group Pty Ltd」の法人登録情報と矛盾がありません。検索して見つかってきたMcCamley Investment Group」の法人登録情報はこのサイトが閉鎖されているMcCamley Investment Group」の法人登録である可能性が高いように思います。

結局、本項で検証対象としている4つのサイトについてオーストラリアの金融ライセンスを取得しているという主張は非常に疑わしいと結論せざるを得ません。既に閉鎖されている法人の名称を勝手に利用することで何らかの登録があるように見せかけているだけという可能性が高いです。

またこれらのサイトの記述内容には事実とは思えない部分が少なくありません。連絡先などの情報開示も明らかに不充分、不適切ですし、またそもそも上で検証したBreronaというサイトと酷似しており、同じテンプレートから同じグループによって立ち上げられたサイトとしか思われません。また少なくともAPBGEthicus、McCamleyの3つのサイトについてLINEのグループで勧誘が行われているという点でも上で検証したBreronaなどのサイトと共通点が認められます。到底安心して投資できるサイトとは思われません。これらのサイトでの投資を勧誘されても応じないことを強く推奨します。


※付記1

上のBreronaの検証の付記でも書きましたが、本項で検証した4つのサイトと非常によく似た、明らかに同じテンプレートから量産されたウィンストン キャピタル、トープ ファイナンシャル、AUSDENキャピタルという3つのサイトが見つかってきており、「検証67」で検証しています。同様にこれも「検証67」で検証しているAWHINA、Arquero、ORRINGA という3つのサイトも部分的ですが明らかに似ている部分が認められ、同じグループによって同じテンプレートから量産されたサイトと思われます。それぞれの検証を併読してください。

また「検証67」で検証しているよく似てサイトの中でAUSDENキャピタルというサイトにPC用サイト、スマホ用サイトが存在することに気が付いたことから本項で検証している4つのサイト、上で検証したBrerona、計5つのサイトについてもPC用サイトに加えてスマホ用サイトが存在していた可能性が出てきました。そこでその可能性に気が付いた2023年10月中旬の時点でサイトが閉鎖されずに残っていたEthicusとMcCamleyのサイトについてAUSDENキャピタルのスマホ用サイト (https://ausdencapital.com/mobileh5) のURLアドレスからスマホ用サイトのURLアドレスを推測して探してみると予測されたURLアドレスのスマホ用サイトがみつかってきました。確認出来た2つのスマホ用サイトの冒頭部の画像を以下に示します。左下がEthicusのスマホ用サイト (https://ethicustrade.com/mobileh5/#/)、右下がMcCamleyのスマホ用サイト(https://mccamleys.com/mobileh5/#/) の画像です。

※付記2

本項で検証したサイトの内、McCamleyに対して2024年2月21日付で関東財務局から無登録の違法業者であるとして警告が出ました。