検証21
本ページで検証するサイトはいずれも金融庁のサイトで公表されている金融商品取引業者の登録リストに該当が見つかりません。日本居住者に対して勧誘が行われれば違法な無登録業者ということになります。本ページで検証するサイトの少なくとも一部については日本人に向けた勧誘、被害報告が確認されています。
▼本サイトでの検証は名誉棄損に当たらないと考えます。→ 雑記1
「検証13」、「検証14」、「検証15」、「検証16」、「検証17」、「検証18」、「検証19」、「検証20」に続いて中国系の詐欺グループによる可能性があるサイトについての検証9ページ目です。「検証22」、「検証23」、「検証24」、「検証25」、「検証26」、「検証27」、「検証28」、「検証29」、「検証30」、「検証31」、「検証32」、「検証33」、「検証34」、「検証35」、「検証36」、「検証37」、「検証38」、「検証39」、「検証40」、「検証41」、「検証42」、「検証43」、「検証44」、「検証45」、「検証46」、「検証47」、「検証48」、「検証49」、「検証50」、「検証51」、「検証52」、「検証53」、「検証54」、「検証55」、「検証56」、「検証57」、「検証58」、「検証59」、「検証60」、「検証61」、「検証62」、「検証63」、「検証64」、「検証65」、「検証66」、「検証67」、「検証68」、「検証69」、「検証70」、「検証71」、「検証72」、「検証73」、「検証74」、「検証75」、「検証76」、「検証77」、「検証78」、「検証79」にも続編があります。勧誘の手口などについては「検証13」の冒頭を参照してください。このページで検証するのは以下のサイトです。
●Spark Global Limited (スパークグローバルリミテッド https://japanese.sglfd.com/index.html)
●Spark Global Limited (スパークグローバルリミテッド https://jpn.sparkglobal.ltd/)
●Odin Service Group (Odinサービスグループ https://odinforex.com/en/)
●WFC GLOBAL FX (WFCグローバルFX http://www.wfcfx.com/)
●Rockfort International Ltd. (ロックフォートインターナショナルリミテッド http://rfmfx.com/)
●DCM GLOBAL FX (DCMグローバルFX http://www.dcm-fx.com/en/index.html)
まず以下のサイトを検証します。
●Spark Global Limited (スパークグローバルリミテッド https://japanese.sglfd.com/index.html)
●Spark Global Limited (スパークグローバルリミテッド https://jpn.sparkglobal.ltd/)
●Odin Service Group (Odinサービスグループ https://odinforex.com/en/)
これらもYahoo知恵袋に質問が出てきたサイトです。2つあるスパークグローバルのサイトは名称だけでなくサイトの内容も互いに非常によく似ています。3つ目のOdin サービスグループのサイトも特に2つ目のスパークグローバルのサイトに似ている部分があって同じグループによるサイトである可能性が濃いのでまとめて検証します。まずスパークグローバルというサイトについてのYahoo知恵袋における質問投稿を引用します。
この投稿者はペアーズというマッチングサイトで知り合った自称台湾人に勧誘されたようです。
こちらの投稿ではマッチングアプリで知り合った人に勧誘され、入金先の銀行口座の名義が毎回異なっていたのでおかしいと思いつつも既に入金してしまって出金出来なくなっているようです。まさに「検証13」の冒頭にまとめた中国系と思われる詐欺の典型的な経緯をたどっているようです。但し後述するようにスパークグローバルというサイトは2つ見つかってきており、これらの投稿がどちらのスパークグローバルのサイトに関する情報なのかは不明確です。
次に表題3つ目のOdinサービスグループに関するYahoo知恵袋の投稿を引用していきます。
質問の背景が何も分かりませんが、既に入金してしまっているようでその度に振込先銀行が変わることに違和感を抱いて質問しているという状況のようです。詐欺に使われたという銀行口座を閉鎖するという警察とのいたちごっこが続いていると思われます。
状況が全く分かりませんが既に入金してしまい、出金出来なくなっている状況かと思います。
マッチングアプリで知り合った香港人から勧誘を受けて既に入金してしまったこと、入金は日本国内の日本人個人名義の銀行口座への入金であるといったまさに「検証13」冒頭にまとめたこの種の詐欺の典型的な経緯が説明されています。
この投稿の投稿者はネットで知り合った自称・シンガポール人にOdinサービスグループのサイトでの投資勧誘されている状況のようです。
以上、スパークグローバルについてもOdinサービスグループについても「検証13」の冒頭にまとめた中国系の詐欺グループによる手口と合致するようなやり方での勧誘が行われ、出金に支障が出ているケースもあることが判明しました。そこでこれらのサイトを確認することにしました。まず以下が2つ見つかっているスパークグローバルの内、最初に見つかってきた表題1つ目のサイト (https://japanese.sglfd.com/index.html) の冒頭部のキャプです。
右側のプルダウンメニューから選択出来る表示言語は中国語、香港語、英語、アラビア語、ロシア語、ポルトガル語、マレー語、韓国語、フランス語、ドイツ語、ベンガル語、日本語、スペイン語の13種類となっています。
次は2つ目のスパークグローバルのサイト (https://jpn.sparkglobal.ltd/) の冒頭部のキャプを示します。
サイト名が同じであるだけでなく、ロゴとか右上のプルダウンメニューに並ぶ国旗アイコンから表示言語を選択する形式など1つ目のスパークグローバルのサイトと明らかに似ている部分があります。但し13種類もの表示言語の選択肢が用意されていた1つ目のスパークグローバルのサイトに対してこの2つ目のスパークグローバルのサイトでは香港語、英語、韓国語、フランス語、日本語の5つしか選択肢がありません。
次は表題最後のOdinサービスグループのサイトの冒頭部のキャプです。
まずこのサイト冒頭部だけで比較すると1つ目のスパークグローバルのサイトと似ているようには全く思えません。しかし背景となっている夜景の画像が上に示した2つ目のスパークグローバルのサイトの背景画像と同じです。表示言語は英語のみになっています。またしかしこの冒頭部に続く部分を見ていくと2つのスパークグローバルとOdinサービスグループのサイトにはより明確に似ている部分があることが分かりました。
例えば以下はサイトの特長をアイコン付きで6項目あるいは8項目にまとめてある部分の比較です。以下順に比較の為に英語表示にした2つのスパークグローバルのサイトからのキャプ、Odinサービスグループからのキャプを並べてあります。
2つのスパークグローバルのサイトでは共に6項目、Odinサービスグループのサイトでは8項目が並んでいますが、スパークグローバルの6項目で使われている6つのアイコン全てがOdinサービスグループでも登場しています。例えば3つのサイトで共通して使われている右下アイコンの項目を拡大して比較してみます。
速度計を意味するかと思われるアイコン部分は3つのサイトで全く同じに見えますし、説明文の部分も1つ目のスパークグローバルのサイトでは他の2つのサイトと異なっていますが文章の意味としては共通して高速で取引が可能といった似通った内容になっています。2番目のスパークグローバルとOdinサービスグループの説明文は「High Speed with Stability」で共通です。
さらにこの特長をまとめた部分に続いて3つのサイトに共通して出てくる「Trading platform」という部分はさらによく似ています。これも2つのスパークグローバルのサイト、Odinサービスグループのサイトからのキャプを以下に順に並べます。
「Trading Platform」というタイトルは同じですし、パソコンやタブレットの画像についても映っているチャートのパターンまで完全に同じです。タイトルの下にある文章だけはそれぞれ別の文章のようですがこれら3つのサイトが同じテンプレートから作られていることは間違いないでしょう。
次に連絡先情報を探しましたが開示されている情報は非常に限られています。まず1つ目のスパークグローバルの連絡先情報はメールアドレスが1つあるだけで住所とか電話番号は開示されていません。
>Email: customer@sglfd.com
連絡先情報がメールアドレスのみというのは論外でしょう。実はこの検証を書いている2021年2月下旬現在では連絡先情報として開示されているのはこのメールアドレスだけなのですが、2020年12月23日にこのサイトを見た際には連絡先情報としてアメリカ、セントビンセント・グレナディーン、アラブ首長国連邦 (UAE)、香港と4つも住所が記されていました。
▼アメリカ
>American company address:16192 COASTAL HWY LEWES, DE 19958
▼セントビンセント・グレナディーン
>Address of a branch of St. Vincent & Company:Suite 305, Griffith Corporate Centre, Beachmont, P.O.Box1510, Kingstown, Saint Vincent and the Grenadines
▼アラブ首長国連邦 (UAE)
>Address of branch office in Uae:A1-303B,A1,Al Hamra Industrial Zone-FZRAK,United Arab Emirates
▼香港
Address of Hong Kong branch office:UNIT 501-502, 5/F,HANFORD COMMERCIAL CENTRE, 221 B-e NATHAN ROAD, JORDAN,KOWLOON HONG KONG
電子メール : costumer@sglfd.com
しかしこれらの住所がどれほど信頼出来るかはかなり疑問です。まずいずれの住所にも電話番号がありません。またアメリカのデラウエア州、セントビンセント・グレナディーンといった場所はペーパーカンパニーが簡単に作れることで有名な租税回避地として有名ですから名目だけの住所である可能性は当初から考えられました。そしてこれらの住所を検索してみると例えば本社と思われるアメリカデラウエア州の住所はHarvard Business Servicesというオフショア会社の住所と一致するようです (以下のキャプ参照)。
このオフショア会社は1981年の開業以来、20万社の会社 (おそらくその殆どがペーパーカンパニー)を設立した実績があるそうで179ドルで会社が設立出来るそうです。この住所にスパークグローバルの事業実体があるとは全く思えません。
2番目のセントビンセント・グレナディーンの住所についてもこの手の海外FX業者を調べているとしばしば出てくる住所で右のキャプに示しましたがWILFRED INTERNATIONAL SERVICES LTD というオフショア会社の住所と一致します。私書箱番号まで同じ住所を使っている違法なFX業者の具体名については旧サイトの「海外FX業者検証1」にあるALPHA TRADEX (アルファトレードX)の項目を参照してください。
残りの2つの住所については検索しても何があるのかよく分かりません。アラブ首長国連邦の住所をそのまま検索するとスパークグローバルのサイト自体以外に殆ど何も出てきません。実在の住所かどうかさえ不明です。最後の香港の住所もそのまま検索すると出会い系詐欺とか迷惑メール詐欺にこの香港の住所が登場しているといったネット情報が引っかかってきます。不動産業者の情報でHANFORD COMMERCIAL CENTRE (恒福商業中心)というビルが実在していることは確認出来ますが住所の部屋に何が実在しているのかは不明です。いずれにしろ削除された連絡先情報にあった4つの住所についても名目だけの住所である可能性が非常に高く、信頼出来る情報とは思えません。
次は2つ目のスパークグローバルのサイトにある連絡先情報ですが6つの連絡先が記されています。
6つの住所部分だけを以下に書き出します。
▼香港 (1つ目のスパークグローバルのサイトから削除された住所と同じ)
UNIT 501-502,5/F,HANFORD COMMERICAL CENTRE,221 B-E TATHAN ROAD, JORDAN, KOWLOON, HONG KONG
▼香港
RM 19C LOCKHART CTR 301-307 LOCKHART RD WAN CHAI HONG KONG
▼シンガポール
8 CHANG CHARN ROAD #02-05 LINK(THM)BUILDING SINGAPORE (159637)
▼アメリカ (1つ目のスパークグローバルのサイトで削除された本社住所と同じ)
16192 Coastal Highway,Lewes,Delaware 19958,Country of Sussex
▼セントビンセント・グレナディーン (1つ目のスパークグローバルのサイトから削除された住所と同じ)
Suite 305, Griffith Corporate Centre, Beachmont, P.O.Box 1510, Kingstown, Saint Vincent and the Gredadines
▼アラブ首長国連邦 (1つ目のスパークグローバルのサイトから削除された住所と同じ)
A1-303B, A1,Al Hamra Industrial Zone-FZ RAK, United Arab Emirates
Email : costumer@sparkglobal.ltd
Manager Phone :+16469208735 (Just for VIP Customers)
住所が6つもあるのに電話番号は最後の行に[+1]というアメリカあるいはカナダの国番号から始まる電話番号が1つあるだけでしかも「VIP顧客専用」などと書いてあります。一般顧客は電話をするなということでしょうか?そして6つの住所の内、4つについては1つ目のスパークグローバルのサイトから削除された住所と同じです。残りは香港の住所の2つ目とシンガポールの住所です。香港の住所 (RM 19C LOCKHART CTR 301-307 LOCKHART RD WAN CHAI HONG KONG) は検索するといわゆるパナマ文書に掲載されている住所であることが分かりました。 また部屋番号まで同じ住所を使っている複数の法人が見つかります。おそらくオフショア会社などの住所である可能性が高いですが実際に何がこの住所に存在しているのかは不明です。シンガポールの住所 (8 CHANG CHARN ROAD #02-05 LINK(THM)BUILDING SINGAPORE) も検索すると部屋番号 (#02-05) まで同じ住所を使っている複数の法人が出てきます。以下はその一部です。
やはりこの住所もオフショア会社などの住所である可能性が高いと思われます。
結局2つのスパークグローバルのサイトに信頼出来そうな連絡先情報は見つからないという結論にならざるを得ません。
次に表題3番目のOdinサービスグループのサイトに記されている連絡先情報は以下のキャプのようになっています。イギリスの住所とメールアドレスだけが示されており、ここでも電話番号がありません。
>Email: Info@Odinforex.com
>Address: Unit G25 Waterfront Studios Dock Road, London, United Kingdom
そしてこの住所がまた問題です。この住所は「検証13」以降で検証してきた一連の中国系の詐欺グループによると思われるサイトでしばしば登場している住所と全く同じなのです。具体的には
「検証13」ゴールド エイト サービシーズおよびXHFXマーケット
「検証14」オールブライトファイナンシャルおよびDarkasマーケッツリミテッド
「検証15」ユナイテッドインターナショナルフォレインインベストメントセンターリミテッド
「検証16」ビクトリーファルコンサービスリミテッド
「検証18」UKフュージョン・インターナショナル、BtcethインベストメントリミテッドおよびビットリンクFXインターナショナルリミテッド
「検証19」ア・グランス・グループ、IATFXWELSHIサービシーズおよびBMIマーケッツ
「検証20」KSGリミテッドとDingsheng
「検証22」イーストセンチュリーグループリミテッド、MARVALLE 3THグループリミテッド、ONDERSONおよびクリアリングファルコン
「検証23」センターフォーカスガイドグローバルリミテッド、Antsテクノロジーデベロップメントリミテッド、ゼロリファイングループリミテッド、リードディアカンパニーリミテッドおよびJUNE BOWESデベロップメントグループリミテッド
「検証24」ミリオンhui FXリミテッド
「検証27」アルトマンファイナンインベストメント
「検証29」Ueeインターナショナルリミテッド
「検証30」アクトゴールドリミテッドとVPマーケッツグローバルリミテッド
「検証31」FTFゴールドグローバル、PKGグローバル、BOPグローバルおよびMWHマーケッツリミテッド
「検証32」TIXインベストメントマネージメントリミテッドおよびJIAXINGインターナショナルリミテッド
「検証34」FUNRATS ウエルスリミテッドおよびLEBWAYウエルスリミテッド
「検証35」セレクトグローバル、トレジャーリーフグループリミテッド
「検証39」HNDグローバルリミテッド、ITEグローバルリミテッド、RTSゴールドグローバルリミテッド、SODグローバルリミテッド、インダスゴールドマーケッツリミテッド、YLLグローバルインベスティングリミテッド、BSVグローバルインベスティングリミテッド、KBLグローバル インベスティングリミテッド、FFFAグローバルインベスティングリミテッド、HANグローバルインベスティングリミテッド、TUFマーケッツリミテッド、KBLグローバル インベスティングリミテッド、FFFAグローバルインベスティングリミテッド、HANグローバルインベスティングリミテッド、TUFマーケッツリミテッドおよびパワーファンクションキャピタルリミテッド
「検証40」FOGEEリミテッド (https://www.fogee.net/index21.html)
「検証44」エクセレントリベニューリミテッド
といったサイトで全く同じ住所が連絡先とか法人登録情報に登場しています。
イギリスの住所ということで「検証13」以降でこれまでに検証してきた多くのサイトと同様にイギリスの法人登録を探してみると以下のキャプに示した「ODIN SERVICE GROUP LIMITED」の法人登録が見つかりました。
この法人登録上の住所はサイトに記されていた住所とは異なります。
>69 Aberdeen Avenue, Cambridge, United Kingdom, CB2 8DL
この住所を検索すると全く同じ住所に数百の単位で法人登録があるようです。この住所に事業実体が存在する可能性はおそらく低いです。また例によって法人登録の経営者情報を見るとこれも「検証13」以降で検証してきた中国系の詐欺グループによる可能性が高いサイトと対応するイギリスの法人登録の多くと同様に中国国籍、中国在住のZHOU, Yiという人物が経営者になっています。
この人物の住所は
>5015 East Shennan Rd, Shenzhen, China, 518001
となっています。これは中国・深圳の住所のようです。Odinサービスグループの実質的な運営本拠はイギリスではなく中国にある可能性の方が高いように思います。
言うまでもなくスパークグローバルやOdinサービスグループのサイトでの投資は推奨出来ません。
※付記
2021年12月下旬に確認したところ、スパークグローバルリミテッドのサイト (https://japanese.sglfd.com/index.html) とOdinサービスグループのサイト (https://odinforex.com/en/) は共に何の告知もなく閉鎖されているようです。共に何の告知も表示されず、別のサイトにリダイレクトされることもないという状況から見てこれらのサイトはやはり詐欺目的のサイトであったと判断せざるを得ません。但し、明らかに閉鎖されたサイトと非常に似た、同じグループによって立ち上げられたと思われる後継のサイトが確認されています。例えば以下で検証しているWFCグローバルFXなどのサイトなども後継のサイトと思われます。次項を参照してください。
それから本項で検証した3つのサイトの内、2021年12月現在で閉鎖されていない唯一のサイト、スパークグローバルリミテッド (https://jpn.sparkglobal.ltd/) は表示言語の選択肢が増えたようです。以前は香港語、英語、韓国語、フランス語、日本語の5つの選択肢だけだったのが以下のキャプに示したように選択肢が香港語、英語、ロシア語、ポルトガル語、マレー語、韓国語、フランス語、ドイツ語、日本語、スペイン語の10言語に増えています。
●WFC GLOBAL FX (WFCグローバルFX http://www.wfcfx.com/)
●Rockfort International Ltd. (ロックフォートインターナショナルリミテッド http://rfmfx.com/)
●DCM GLOBAL FX (DCMグローバルFX http://www.dcm-fx.com/en/index.html)
これらのサイトは「検証45」で検証しているbebor (https://www.beborfx.com/zh-hk/) というサイトからの画像検索で見つかってきたサイトですが、beborのサイトよりもむしろ上で検証したスパークグローバルやOdinサービスグループのサイトと似ているのでここで検証することにします。まずそれぞれのサイトの冒頭部のキャプを示します。
表示言語の選択肢はいずれのサイトでも香港語、中国語、英語の3つのみで日本語には対応していません。そして3つのサイトは互いによく似ています。また上で検証したスパークグローバルリミテッド (https://jpn.sparkglobal.ltd/) やOdinサービスグループ (https://odinforex.com/en/) のサイトの冒頭部とも非常によく似ています。以下はOdinサービスグループ (https://odinforex.com/en/) のサイトの冒頭部のキャプ画像の再掲ですが、背景画像は全く同じものと思われます。
またこれらのサイトの冒頭部の背景画像はスライドショー形式で入れ替わって表示される設定になっており、本項で検証している3つのサイトでは4つのパターンの背景画像が全く同じです。そして例えば上で検証したスパークグローバルリミテッド (https://jpn.sparkglobal.ltd/) やサイトの場合には同様に5つの背景画像が入れ替わりで表示されます。以下の左側にWFCグローバルFXの4つのパターン、右側にスパークグローバルリミテッド (https://jpn.sparkglobal.ltd/) の5つのパターンを示します。
左右を比較すると左側に示したWFCグローバルFXの4つの背景画像パターンは全て右側に示したスパークグローバルリミテッド (https://jpn.sparkglobal.ltd/) の5つのパターンの中に含まれていることが分かります。スパークグローバルの2番目のパターンのみがWFCグローバルFXでは使われていないパターンです。これらのサイトが同じグループによるものであることは間違いないと思います。
さらに本項で検証している3つのサイトが上で検証したスパークグローバルリミテッドなど3つのサイトと似ているのはこの冒頭部だけではありません。ここで検証しているWFCグローバルFXなどのサイトではこの冒頭部に続いてサイトの特長を説明する部分が出てきます。その部分のキャプを表題と同じ順 (WFCグローバルFX → ロックフォートインターナショナル → DCMグローバルFX) で以下に示します。
項目の数はサイトによって違いますが、簡単なイラストとかその下に付いている文章など3つのサイトで共通性があるのは明らかです。さらに上で検証したスパークグローバルリミテッドなど3つのサイトにも非常によく似た部分があることは上の検証で示してあります。例えば以下はOdinサービスグループのサイトの相当部分のキャプの再掲ですがこの部分でも本項の検証対象である3つのサイトと明らかに似ています。
さらに上のスパークグローバルリミテッドなど3つのサイトの検証でも取り上げたマルチプラットフォーム対応を説明する部分のキャプを表題と同じ順 (WFCグローバルFX → ロックフォートインターナショナル → DCMグローバルFX) で以下に示します。
ノートパソコン、デスクトップパソコンのモニター、タブレットが並んでいる画像はモニターに映っているチャートパターンまで3つのサイトで同じです。そしてこの画像は上で検証した2つのスパークグローバルリミテッドのサイトやOdinサービスグループのサイトだけでなく、「検証45」で検証しているbebor、DMLマーケッツリミテッド 、Bizoeといったサイトでも確認されています。実際問題、本項で検証している3つのサイトはbeborのサイトのこの画像を画像検索に掛けて見つけてきたという経緯になっています。
次にそれぞれのサイトで連絡先情報を探しましたがやはり殆ど情報が開示されていませんし、わずかに記されている情報もこれだけ互いに似ているサイトですから同じグループによるサイトとしか思われないのにバラバラで信用出来るようには思われません。
まず最初のWFCグローバルFXのサイトですが以下のキャプに示したトップページのAbout Usの項目には連絡先に関する情報は何もありません。
次は ロックフォートインターナショナルの場合ですが以下のキャプに示した通り、世界地図が示されていてアメリカのニューヨーク、イギリスのロンドン、セーシェル、香港、オーストラリアのシドニー、ニュージーランドのオークランドそして東京の7ヵ所にピンが立っています。
常識的に考えて7本のピンがロックフォートインターナショナルの拠点の所在を示しているのではないかと思ったのですが、世界地図の左上には
>Rockfort International Ltd. is registered at Canada.
カナダで登録を得ていると書いてあります。しかしこの記述だけではカナダの何という機関でどういった登録を得ているのか分かりませんし、カナダに拠点があるのかどうかさえ分かりません。世界地図にピンで示されている7つの場所の意味も全く不明です。そしてロックフォートインターナショナルのContact Usのページを見ると左下のキャプに示したようにメールアドレスが1つとカナダのトロントの住所が記されています。
>Email:info@rfmfx.com
>Address:1108-250 CONSUMERS ROAD,TORONTO.
しかし電話番号は記されていませんし、カナダの住所も調べてみると右上に示したANYTIME MAILBOXというバーチャルオフィス業者の拠点の住所に一致します。この住所にロックフォートインターナショナルが実在しているかどうかは極めて疑問です。
最後はDCMグローバルFXの場合ですが、トップページのAbout Usには以下のような文章があります。
このAbout Usの冒頭に
>DCM headquarters is located in Australia, has a long history and strong strength. (DCMの本社はオーストラリアにあり、長い歴史と強い影響力があります。)
とだけ書いてあります。そしてContact Usのページを見ると右のキャプに示したようにメールアドレスが1つあるだけです。
>Email:info@DCMfx.com
つまりオーストラリアの具体的な住所は明かされていません。これも論外でしょう。
明らかに情報開示が不充分なので例によって3つのサイトのWho Is 情報も確認しました。Who Is 情報についてもキャプを表題と同じ順 (WFCグローバルFX → ロックフォートインターナショナル → DCMグローバルFX) で以下に示していきます。
まずWFCグローバルFXの場合ですが赤枠で囲った部分にある運営元の情報は以下のようになっています。
登録者名: Aston Mart
登録機関名: WFC MARKETS LIMITED
住所: Suit 1, 35 Level , 48 Shortland Street, AUCKLAND, 0629, New Zealand
この住所を検索してみるとVero Centreという38階建ての高層ビルの住所であることが分かりました。但しこの高層ビルの38階にWFCグローバルFXが実在するかどうかは分かりません。
次は ロックフォートインターナショナルのWho Is 情報を示します。
赤枠で囲った部分にある運営元の情報としては中国・香港とあるだけです。
最後はDCMグローバルFXのサイトのWho Is 情報です。
赤枠で囲った部分にある運営元の情報をまとめて書き出すと以下のようになります。
登録者名: Ston Won
登録機関名: DCM Group Holdings Limited
住所: Suit 1, 35 Level , 48 Shortland Street, Arizona, 0629, New Zealand
この住所は異様です。ニュージーランドの住所で上に示したWFCグローバルFXのWho Is 情報に記されていた住所
>Suit 1, 35 Level , 48 Shortland Street, AUCKLAND, 0629, New Zealand
とよく似ているのですが「AUCKLAND」の部分が「Arizona」に入れ替わっています。ニュージーランドにアリゾナという地名があるのかと思って検索してみましたが見つかりません。これはどう考えても「Arizona」ではなく「AUCKLAND」の間違いでしょう。しかし仮に「AUCKLAND」の間違いだとしたらニュージーランドの部屋番号まで同じ住所にWFCグローバルFXとDCMグローバルFXが同居していることになります。これも異様です。
とにかくWFCグローバルFXとDCMグローバルFXについてはニュージーランドに住所があるという情報が出てきたのでニュージーランドの法人登録を確認することを試みました。ニュージーランドの法人登録情報サイトでWFCグローバルFXについてはサイト名の「WFC GLOBAL FX」とWho Is 情報に登録機関名として記されていた「WFC MARKETS LIMITED」、DCMグローバルFXについてもサイト名の「DCM GLOBAL FX」とWho Is 情報に登録機関名として記されていた「DCM Group Holdings Limited」を検索してみましたが名称が一致する法人登録は以下に示した「DCM Group Holdings Limited」の法人登録 (法人登録番号:5793188) だけです。しかもこの法人登録はここで検証しているサイトに対応するものではない可能性が高いです。
確かに法人名は一致しているのですが、この法人登録は2015年9月10日に登録され、2018年11月22日に抹消されています。しかもこの法人登録にある住所
>Flat 3b Meridian Apartments, 11 Howe Street, Freemans Bay, Auckland, 1011 , New Zealand
は同じニュージーランドのオークランドの住所でもWho Is 情報にあった住所
>Suit 1, 35 Level , 48 Shortland Street, AUCKLAND, 0629, New Zealand
とは明らかに異なっています。いずれにしろこの法人登録は2018年に取り消しになっているのですから現時点でDCMグローバルFXがニュージーランドに存在するようには思われません。仮にDCMグローバルFXがニュージーランドに存在しているとしても法人登録もない状態ということになります。
そもそも本項で検証している3つのサイトは互いに非常によく似ていて同じグループによって同じテンプレートから量産されたサイトとしか思われません。それなのに所在地情報がカナダ、オーストラリア、ニュージーランド、香港などバラバラでどれも信用出来るようには思われません。サイト自体の信頼性も極めて疑わしいと考えざるを得ません。現状ではこれらのサイトでの投資を勧誘されたとか出金出来なくなったといった報告は確認されていませんが、これらのサイトでの投資を勧誘された場合には決して応じるべきではありません。