検証69

本ページで検証するサイトはいずれも金融庁のサイトで公表されている金融商品取引業者の登録リストに該当が見つかりません。日本居住者に対して勧誘が行われれば違法な無登録業者ということになります。また報告されている勧誘の手口などから非常に多くの被害者を出しているグループによるサイトの可能性が高いです。

▼本サイトでの検証は名誉棄損に当たらないと考えます。→ 雑記1

「検証13」「検証14」「検証15」「検証16」「検証17」「検証18」「検証19」「検証20」「検証21」「検証22」「検証23」「検証24」「検証25」「検証26」「検証27」「検証28」「検証29」「検証30」「検証31」「検証32」「検証33」「検証34」「検証35」「検証36」「検証37」「検証38」「検証39」「検証40」「検証41」「検証42」「検証43」「検証44」「検証45」「検証46」「検証47」「検証48」「検証49」「検証50」「検証51」「検証52」「検証53」「検証54」「検証55」「検証56」「検証57」「検証58」「検証59」「検証60」「検証61」「検証62」「検証63」「検証64」「検証65」「検証66」「検証67」「検証68に続いて中国系と思われる詐欺グループによる可能性があるサイトについての検証57ページ目です。「検証70」「検証71」「検証72」「検証73」「検証74」「検証75」「検証76」「検証77」「検証78」「検証79」にも続編があります。勧誘の手口などについては「検証13」の冒頭、さらにLINEのグループを利用する勧誘については「雑記2」を参照してください。このページで検証するのは以下のサイトです。検証対象は順次追加の予定です。


●VeracityFX  (https://www.veracityfx.co/)

●VeracityFX (https://www.veracityfx.net/)

●VeracityFX (https://veracityfx.com/)

●Euzentrum (https://www.euzentrum.co/index.htm)

●PFJP (https://pfjpco.com/ja/)

●CFG (https://cfg-ltd.com/ja/)

●JAFCO INVESTMENT (ASIA PACIFIC) LTD (ジャフコ インベストメント (アジア パシフィック) リミテッド https://www.jafcoasia.io/jp/index.html)

●BlueHorizon Forex Limited (ブルーホライゾンフォレックスリミテッド https://www.fx-5.com/jap/index)

●IG GLOBAL LIMITED (IGグローバルリミテッド https://igcotd.com/jap/index)

●KCM MARKETS LIMITED (KCMマーケッツリミテッド https://www.kcmprime.net/jap/index)

●Global Market Index Limited (グローバルマーケットインデックスリミテッド https://gmifxs.com/jap/index)


まずサイト名が全て「VeracityFX」という名称の3つのサイトをまとめて検証します。

●VeracityFX  (https://www.veracityfx.co/)

●VeracityFX (https://www.veracityfx.net/)

●VeracityFX (https://veracityfx.com/)

勧誘目的と思われるブログの投稿で見つけたサイトですが、この検証を書いた後でYahoo知恵袋にLINEのグループを勧誘の場とする手口でVarcityFXでの投資を勧誘されたという質問投稿が出てきました。このYahoo知恵袋の質問については本項末の「付記」で説明することにします。

表題の最初の2つのサイトは日本語にしか対応しておらず、FX業者のサイトの体も備えていないサイトで勧誘だけが目的のランディングページと呼ばれる類のサイトです。そしてこれらのランディングページから口座を開設することになるのがおそらく表題3番目の英語にしか対応していないサイトということになります。

そしてこれら3つのサイトの内、最初のVeracityFX  (https://www.veracityfx.co/) というサイトは「検証66」で検証したエスモンドインターナショナル (https://esmondmarkets.com/) およびハイストーンキャピタル (https://highstonefx.com/) の検証においてこれらのサイトに関するステルスマーケッティング目的ではないかと思われる投稿を複数掲載していた1NEWS|ニュースとプレスリリース (https://plaza.rakuten.co.jp/1news/) というRakuten BLOGで見つけたサイトです。具体的にはこのブログに掲載されている以下の画像で冒頭部を示した投稿で紹介されていたサイトです。

Veracity Wealth Pty Ltd: 世界的な金融成功への近道 (2023年11月2日投稿)

この投稿は基本的にVeracityFXを絶賛する内容となっています。そして以下にはこの投稿の末尾の部分を示します。

一方的な賛辞の文章の最後に以下のURLアドレスが示されています。

>ウェブサイト: https://www.veracityfx.co

これが表題の最初のサイトです。

またNote (https://note.com/) にもこのブログ投稿と同じタイトル、同じ内容の投稿が同じ2023年11月2日付で投稿されています。投稿末尾に記されているURLアドレスも同じです。

記されていたURLアドレスのサイトの冒頭部の画像を以下に示します。

▼VeracityFX  (https://www.veracityfx.co/)

このサイト冒頭部で使われている俳優の鈴木亮平氏の画像には見覚えがありました。すなわち日本のFX業者である外為どっとコム (https://www.gaitame.com/) のサイトで使われている画像と同じなのです。以下に外為どっとコムの冒頭部の画像を比較の為に示します。

これは画像の盗用としか思われません。但しこのVeracityFX  (https://www.veracityfx.co/) というサイトには外為どっとコムのサイトには存在するメニューバーがありません。表示言語の選択肢も用意されておらず、日本語のみで書かれたサイトになっています。

さらにこのサイトの冒頭部に続く部分の画像をサイトの上端にあるロゴを含めた形で以下に示します。

口座開設、取引回数などの条件を満たすと最大100万円を超える異常に高額なキャッシュバックが貰えるとなっています。但しどういう条件を達成すればこれだけ高額なキャッシュバックを得られるのか詳細な説明は見当たりません。

次に表題2番目のVeracityFX (https://www.veracityfx.net/) というサイトの冒頭部の画像を以下に示します。

VeracityFX (https://www.veracityfx.net/

このサイトは表題最初のVeracityFX  (https://www.veracityfx.co/) のサイトから鈴木亮平氏の画像の部分を削除して、いきなりキャッシュバックの説明が記されている部分からサイトが始まっているような形になっています。最大100万円を超える異常に高額なキャッシュバックが貰えるという説明があって、どんな条件を達成すればそのキャッシュバックが得られるのかという詳細な説明が見当たらないという点でも同じです。

またこれら2つのサイトの口座開設画面、ログイン画面はいずれのサイトからでも以下のURLアドレスになっています。

口座開設画面:https://www.veracityfxcrm.com/pc/user/regist

ログイン画面:https://www.veracityfxcrm.com/pc/user/login

それぞれ画像を以下に示します。

これら2つのサイトが同一グループによるサイトであることは間違いないと思います。またこれら2つのサイトは最初に鈴木亮平氏の画像があるかどうかの違い以外に違いが全く見つかりません。またこれらのサイトの一部には鈴木亮平氏の画像以外にも外為どっとコム (https://www.gaitame.com/) のサイトと似ている部分があるようです。例えば以下は本人確認書類について説明している部分の比較です。最初のVeracityFX  (https://www.veracityfx.co/) → 表題2番目のVeracityFX (https://www.veracityfx.net/) → 外為どっとコム (https://www.gaitame.com/) の順で3つの画像を示します。

本人確認書類として運転免許証、マイナンバー通知カードなどが必要という説明ですが、運転免許証とマイナンバー通知カードを示すイラストの部分が全く同じに見えます。画像が盗用されているとしか思われません。

また以下は口座開設の3段階を説明している部分の比較です。やはり最初のVeracityFX  (https://www.veracityfx.co/) → 表題2番目のVeracityFX (https://www.veracityfx.net/) → 外為どっとコム (https://www.gaitame.com/) の順で3つのキャプ画像を示します。

この部分の相互比較で最初のVeracityFX  (https://www.veracityfx.co/) 2番目のVeracityFX (https://www.veracityfx.net/) は全く同じですし、外為どっとコムとも非常によく似ています。例えば取引開始までの3つのステップ名がいずれのサイトでも以下のようになっています。

STEP1 フォームにお申し込み内容を入力

STEP2 本人確認書類のご提出

STEP3 口座開設完了&お取引スタート

各ステップの説明も互いに全く同じです。さらに決定的なのは2つのVeracityFXの画像で赤枠で囲った部分です。

>本人確認書類の種類についてこちら

と書いてあって「本人確認書類の種類」を説明するサブページへのリンクになっているのですが、そのリンク先が外為どっとコムのサイトの場合と同じで外為どっとコムのサイトのサブページ(https://www.gaitame.com/beginner/attention.html) になっているのです。文章を外為どっとコムのサイトからコピペする際にリンクの情報までコピペしてしまったのかもしれません。とにかくこれは異常です。表題の最初の2つのVeracityFXのサイトが外為どっとコムのサイトから画像や文章を盗用して構築されているのは間違いないと結論します。


次に表題3番目のVeracityFX (https://veracityfx.com/) というサイトについて説明します。表題最初のVeracityFX  (https://www.veracityfx.co/) と2番目のVeracityFX (https://www.veracityfx.net/) という2つのサイトはサブページさえ存在せず、FX業者のサイトの体を備えていません。これは「検証66」で検証したPHALANX (ファランクス)、Highstone Capital (ハイストーンキャピタル) でランディングページと取引サイトと思われる組み合わせが見つかっているのと同じ図式ではないかと思われました。

既にランディングページと思われる表題1番目、2番目の2つのVeracityFXのサイトが日本のFX業者である外為どっとコムのサイトから画像が文章を盗用して構築されていることを指摘しましたが、ファランクスのランディングページと思われるサイトはくりっく株365 (https://www.clickkabu365.jp/) というサイトから画像や文章を盗用しているとしか思われませんし、Highstone Capital (ハイストーンキャピタル) のサイトはおそらく日本のグループによる詐欺サイトであるZAIX (https://zaix.com/) というサイトを下敷きにして構築されています。3つのサイトについて盗用元と思われるサイトとの関係を整理します。

サイト名 文章や画像の盗用元と思われるサイト

ファランクス くりっく株365 (https://www.clickkabu365.jp/)

ハイストーンキャピタル ZAIX (https://zaix.com/

VeracityFX 外為どっとコム (https://www.gaitame.com/


こうした状況からすればVeracityFXについても詐欺サイトとランディングページの組み合わせが用意されている可能性が考えられました。そこで調べてみると確かにサイト名やロゴが一致するVeracityFXというサイトが見つかってきました。それが表題3番目のVeracityFX (https://veracityfx.com/) というサイトです。まずはこのサイトの冒頭部の画像を以下に示します。

VeracityFX (https://veracityfx.com/

このサイトは基本的に英語にしか対応していません。上の画像の左上に見えるロゴは確かに上で示した2つのランディングページと思われるサイトのロゴと一致しています。比較の為に左下に表題最初のVeracityFX  (https://www.veracityfx.co/) のサイトのロゴ、右下に新たに見つかってきたVeracityFX (https://veracityfx.com/) のロゴを並べてみます。

サイト名やロゴが一致しているのは確かですが、これだけでこれらのサイトが組織的に繋がっているかどうかを確言することは出来ません。しかしこの新たに見つかってきたサイト、上の画像の右上に見える「Open Account」と書かれているリンクボタンをクリックしてみると下に示した登録画面、ログイン画面が出てきます。

新たに見つかってきたVeracityFXのサイト (https://veracityfx.com/) 自体は英語のみにしか対応していないのに対してこの登録画面、ログイン画面は日本語、英語、香港語の3言語に対応しており、しかも上で示した表題最初の2つのランディングページと思われるサイトの登録画面、ログイン画面と同じに見えます。それもそのはずで本項で検証対象としている3つのVeracityFXの登録画面、ログイン画面は全てURLアドレスが一致しており、完全に同じページであることに気が付きました。

口座開設画面:https://www.veracityfxcrm.com/pc/user/regist

ログイン画面:https://www.veracityfxcrm.com/pc/user/login

こうした状況から本項で検証対象としている3つのVeracityFXというサイトが同じグループによるサイトであることは確実と考えます。またこの口座開設画面、ログイン画面は以下で検証しているEuzentrum (https://www.euzentrum.co/index.htm) というサイトの口座開設画面、ログイン画面と明らかに似ています。組織的な繋がりがある可能性が濃厚でしょう。

さらにVeracityFXのサイト (https://veracityfx.com/) で気になる部分を見ていきます。まず以下は3種類のアカウントタイプを説明している部分です。

「Mini」「Standard」「Managed」という3種類のアカウントが存在するようですが、最低入金額が「Mini」で1ドル、他の2つのアカウントでは100ドルになっているという違いしか見当たりません。最後の「Managed」というアカウントは名称からすれば運用を委任するというアカウントなのかもしれません。仮に運用を委任するアカウントだとすればこれまでの実績などが示されているべきと思いますが、そういった情報は見当たりません。説明が不適切、不充分としか思えません。

次にこのサイトで連絡先情報を探しました。まず「Contact」のサブページに以下に示した電話番号、メールアドレス、住所の記載があります。

記載されている連絡先情報を以下に書き出します。

>Phone: +27 315760448

>Email: info@veracityfx.com

>Address: 2nd floor , 201 beacon Rock, 21 Lighthouse Road, Umhlanga Rocks, Durban, 4319

住所は南アフリカのダーバンになっており、電話番号も南アフリカの国番号である[+27]から始まっています。そこでこの南アフリカの住所を検索してみると以下に示したCONNECT SPACE (https://connectspace.co.za/) というシェアオフィス/バーチャルオフィス業者の拠点の住所と一致することが分かりました。

この住所にVeracityFXが実在するかどうかはかなり疑問です。

さらにサイトの脚注部分にライセンスなどに関する以下の記述があります。

>Legal Information: Veracity Wealth (Pty) Ltd. Is authorized and regulated by the South African Financial Sector Conduct Authority ( FSP No: 49937)

>The website www.veracityfx.com is operated by Veracity Wealth (Pty) Ltd. registered in South Africa with Company Number No: 2017/388557/07. The Registered Office Address no 5 murano, Cnr Bellairs comaro drive, glenvista, Gauteng, 2058 .Veracity Wealth (Pty) Ltd. Is authorized and regulated by the South African Financial Sector Conduct Authority ( FSP No: 49937

Veracity Wealth (Pty) Ltd. は南アフリカのSouth African Financial Sector Conduct Authority からライセンス番号 (FSP No: 49937) で金融ライセンスを得ている。法人登録番号 (No: 2017/388557/07) で登録上の住所は

>no 5 murano, Cnr Bellairs comaro drive, glenvista, Gauteng, 2058 

となっているといったことが書いてあります。住所は「Contact」のサブページに記されていたシェアオフィス/バーチャルオフィス業者の拠点の住所と一致するダーバンの住所ではなく、南アフリカ・ハウテン州ヨハネスブルクの近郊にあるGlenvistaという町の住所になっています。

南アフリカのFSCAのサイト (https://www.fsca.co.za/Pages/Default.aspx) から登録業者の検索ページを探してFSPライセンス番号49937を入力すると確かに以下のキャプに示したVeracity Wealth (Pty) Ltd. の登録情報が見つかりました。

登録情報は確かに見つかったのですが、気になる部分があります。まずこの登録情報に記されている住所は以下のようになっています。

>24 3RD AVENUE, CNR 7TH AVENUE PARKTOWN NORTH

この住所は調べてみるとヨハネスブルク市内の住所であり、VeracityFXのサイト (https://veracityfx.com/) の「Contact」のサブページに記されていたダーバン市の住所、脚注に記されていたヨハネスブルク近郊にあるGlenvistaという町の登録住所のいずれとも異なる住所になっています。

▼「Contact」に記されている住所

>2nd floor , 201 beacon Rock, 21 Lighthouse Road, Umhlanga Rocks, Durban, 4319

▼脚注の登録住所

>no 5 murano, Cnr Bellairs comaro drive, glenvista, Gauteng, 2058

さらに金融ライセンス情報に記されていた以下の電話番号

>010 1403074

も「Contact」のサブページに記されていた以下の電話番号

>Phone: +27 315760448

と明らかに異なります。住所が3ヵ所、電話番号が2つあって互いに全く一致しないというのはどういうことなのか理解に苦しみます。

さらに上に示した金融ライセンスは2019年4月9日に取得されていて既に4年半以上経過していることになっています。しかし一方でVeracityFXのサイト (https://veracityfx.com/) のWho Is 情報を見ると以下のようになっています。

このWho Is 情報には登録者の情報は何も開示されていませんが黄色の枠で囲った部分に記されている部分を見るとVeracityFXのサイト (https://veracityfx.com/) の登録・開設日は2023年7月7日になっています。この検証を書いている2023年11月中旬時点で4ヶ月ほどしか経過していません。金融ライセンスの登録日である2019年4月9日と比べて遥かに新しいことになります。金融ライセンスが本当にここで検証しているVeracityFXのサイト (https://veracityfx.com/) に対応しているのか疑問を感じざるを得ません。ちなみに画像は省略しますが、本項で検証対象としている3つのサイトのWho Is 情報に記されている登録・開設日は以下のようになっています。

サイト名 (URLアドレス) 登録・開設日

VeracityFX  (https://www.veracityfx.co/) 2023年10月23日

VeracityFX (https://www.veracityfx.net/) 2023年10月23日

VeracityFX (https://veracityfx.com/) 2023年7月7日

ランディングページと思われる最初の2つのサイトは登録・開設日から1ヶ月も経過していない非常に新しいサイトです。そしていずれのサイトも南アフリカの金融ライセンスの日付 (2019年4月9日) と比較して4年以上新しいことになります。南アフリカのライセンスがここで検証しているサイトに対応しているかどうかかなり怪しいです。

本項で検証したサイトについては投資を勧誘されたといった証言が確認されているわけではありません。しかしランディングページと思われる日本語のサイトが2つも確認されていて開設されてから1ヶ月も経過していないという状況から見ればこれから日本人に向けた投資勧誘が行われることになる可能性は非常に高いです。そしてこれらのサイトの信頼性は到底高く評価することは出来ません。情報開示は明らかに不充分、不適切ですし、南アフリカのライセンスも本当にここで検証しているサイトに対応したものであるかどうか疑わしいです。

これらのサイトでの投資を勧誘されても応じないことを推奨せざるを得ません。


※付記

本項の冒頭でも書きましたがこの検証を書いた後でYahoo知恵袋にVeracityFXでの投資を勧誘されたという質問投稿が出てきました。その投稿を引用します。

2023年11月17日投稿

tiktokの広告から「投資戦略と市場動向G009」というLINEのグループに加入したところ川口隆、大西節と名乗る先生役が登場してFXでの売買を推奨してくるので以前から保有していた別のFX業者の口座を利用して推奨通りに売買してみたところ40万円ほどの利益を得ることが出来たようです。しかしこのグループではveracity取引所での口座開設を勧誘しており、投資グループの信頼性について疑問を感じたようです。そしてこのVeracity取引所というのが本項で検証したサイトと考えられます。

さらにやはりYahoo知恵袋にやはりLINEグループで勧誘されて出金出来なくなってしまったという投稿が出てきました。

2023年12月7日投稿

LINEグループに加入することになった経緯とかグループの運営側として登場していた人物の名前など詳しい状況は分かりませんが、出金しようとすると条件を追加してきて事実上出金出来ない状況になっているようです。

こうした経緯はまさに「雑記2」で説明した中国系と思われる詐欺グループによる勧誘の手口に合致しており、非常に危険と思われます。利益が出たことで信頼してしまい、Veracity取引所での口座開設に応じて入金することは推奨できません。


●Euzentrum (https://www.euzentrum.co/index.htm)

Yahoo知恵袋に複数の質問が出てきたサイトで「雑記2」で説明しているLINEグループ (オープンチャット) を勧誘の場として利用する手口で勧誘が行われているようです。またこのサイトは「検証44」で検証したFOGEE (http://fogee.online/index.html)という既に閉鎖済みのサイトと同様に日本のFX業者であるGMO外貨/外貨EXのサイトから文章や画像を盗用しているようです。

まずYahoo知恵袋に出てきた質問を引用します。

2024年3月5日投稿

質問はこれだけで詳しい状況は分かりませんが、この質問に対して13件の回答が寄せられていて状況を知ることが出来る投稿もあるので幾つか引用します。

この回答者も同じLINEグループに参加しているようですが、入金方法が個人名義の銀行口座を指定されて入金するという方式であったことから詐欺と確信しているという回答になっています。

この回答者も横田昇と名乗る人物が登場する「金融家グループF75」というLINEグループに参加しているようですが、投資先として勧められたのは「Illuminati (イルミナティ)」というサイトだったようです。以前に「検証27」でIlluminati Markets limited (イルミナティ マーケッツ リミテッド https://illuminatiprofx.net/jap) というサイトについて検証していますが、記されているURLアドレスは一致していないので「Illuminati (イルミナティ)」というサイトが複数存在しているのかもしれません。

この回答者も状況は分かりませんがEuzentrumでの投資を勧められているようで送られてきたURLアドレスを示しています。このURLアドレス (https://www.euzentrumcrm.com/) は後述しますが、口座開設用のページにリンクされているようです。

この回答者も横田昇と名乗る人物のLINEグループに参加しているようで横田昇以外に大先生と名乗り、日銀に勤務していたという上田幸成、アシスタント役の佐藤雅子といった人物が登場しているようです。但し投資先として勧められたのは「smart global」というサイトだったようです。この「smart global」というのは「検証73」で検証しているSmart Global (スマートグローバル https://www.smartglobally.com/jap/index) のことかもしれません。

2024年3月10日投稿

この質問の投稿者も横田昇と名乗る人物が先生役として登場するLINEグループに参加してしまい、投資先として勧められたEuzentrumで口座を開設して投資したら出金拒否されたようです。さらに以下に示すこの質問のベストアンサーも同じ経緯で被害に遭ったようです。

このベストアンサーの投稿者Instagramから「イマムラエナ」と自称する女性に繋がり、紹介された横田昇と名乗る人物のLINEグループに加入したようです。そして自称・横田昇からEuzentrumでの投資を勧められて応じてしまい、出金出来なくなったようです。指導料名目で追加入金を要求されて応じてしまったもののやはり出金できなかったようです。

2024年3月10日投稿

この質問の投稿者も経緯は全く分かりませんが、Euzentrumでの投資を始めてしまい、出金拒否されてしまったようです。運営に問い合わせたところFXの取引を50回以上繰り返せば凍結が解除されると言われたようですが、これは追加入金させることを狙ったものでしょう。

2024年3月26日投稿

経緯が分かりませんが、EuzentrumというFXの取引所について詐欺かどうかを質問しています。この質問に対する3件の回答の内、1件を以下に引用します。

幸村一浩という人物が登場してキリバスのKIRという通貨のFX取引を勧めているようです。しかしWikipediaのキリバスの項目を見るとキリバスではオーストラリアドルが使われているようです。キリバス独自のKIRという通貨は実在しないものと思われます。

2024年4月7日投稿

この質問の投稿者も状況は明確ではありませんが、横田昇と名乗る人物のLINEグループに加入してEuzentrum取引所での投資を勧誘されているようです。

尚、横田昇と名乗る人物が先生役を務めるLINEグループでEuzentrumでの投資を勧誘されたという証言が複数出ていますが、横田昇のLINEグループで勧誘されたという証言はEuzentrumだけでなく、「smart global」「Illuminati (イルミナティ)」といった名称のサイト、さらに「検証77」で検証しているフォワード ランド グローバル リミテッド (https://forwardlandglobal.com/) というサイトについても確認されています。

またEuzentrumについてはX (旧Twitter) にも幾つかの投稿が出ていることにも気が付きました。

2024年3月31日投稿

「FX指導グループ」が勧めてくる取引所としてEuzentrumのサイト名と画像が示されています。

2024年3月31日投稿

この投稿では具体的な勧誘の経緯が示されています。LINEグループで「大先生」と呼ばれている人物はEuzentrumで何年も取引していると主張しているが設立が2023年、ドメインの取得日も2023年と書いてあってと矛盾していることを指摘しています。

さらに「企業背景」という項目を見ると日本で設立されたブローカーでコモロの科摩口で登録されているとしてコモロの登録番号と登録住所が記されています。

登録番号: HY00623400

登録住所: Bonovo Road, Fomboni, Island of Mohéli, Comoros Union

科摩口」の意味が分からないので調べてみると中国語でコモロ諸島を意味するようです。この文章を書いているのは中国系の人物である可能性が高いものと思われます。

2024年4月2日投稿

これも勧誘役から送られてきた画像かと思われますが、157Aという株式を1株当たり6.3ドルで売り出すという募集要項のようです。配布限度が20万株となっていることからすれば株式の売り出し、価格がドル建てということはアメリカ株の売り出しかと思われますが、Euzentrum取引所、楽天証券、Bank of Americaによる合同発行は有り得ないでしょう。アメリカ株が日本で売り出されるということについても非常に考えにくいですし、予想利益20%というのも何を根拠にこんな数字が書けるのか理解不能です。

2024年4月5日投稿

この投稿によればLINEのグループで堀江貴文氏がEuzentrumでの取引を推奨する動画を貼り付けられたようです。但しこの動画の堀江貴文氏の声は堀江氏本人の声とは明らかに異なるようです。おそらく無関係の動画に別人の話すEuzentrum勧誘の言葉をアフレコしたものでしょう。またEuzentrum取引所ではツバル・ドルとかキリバス・ドルといった実在しない通貨の取引が行われているようです。この内、キリバス・ドルについては上で引用したYahoo知恵袋に出てきた2024年3月26日付の投稿の回答でもEuzentrum取引所で取引されていることになっているという証言が出ていました。

少し調べただけでこうした投稿がYahoo知恵袋やX (旧Twitter) に幾つも見つかるということからすればかなり多くの人が「雑記2」で説明したLINEのグループ (オープンチャット) を勧誘の場として利用する手口を使ってEuzentrumでの投資を勧誘されているということでしょう。相当数の被害者が既に出ていても不思議ではありません。

そして残念ながらEuzentrumというサイトのURLアドレスについては口座開設画面のURLアドレス (https://www.euzentrumcrm.com/) しか分かりません。 そこでEuzentrumを検索してみると2つのサイトが見つかりました。但し2つのEuzentrumというサイトの内、1つは日本語に対応しておらず、英語のみです。上で引用したX (旧Twitter)の2024年3月31日付の投稿によればEuzentrumは「日本で設立されコモロ諸島で登録されている」ということになっているようですから日本語に対応している表題のサイトがここで検証するべきサイトと判断しました。これだけでは日本語に対応したEuzentrumというサイトが複数存在する可能性も完全に排除することは出来ませんが、見つかってきた表題のEuzentrumというサイトの見かけはX (旧Twitter) の2024年3月31日付の投稿に添付されていた画像と一致しているようなので盛んにLINEグループで投資勧誘の対象になっているのは表題のサイトでほぼ間違いないものと考えます。そしてとにかく表題のサイトについてサイト冒頭部の画像を以下に示します。

▼Euzentrum (https://www.euzentrum.co/index.htm) [表示言語:日本語のみ]

このサイトは日本語にしか対応していません。そしてこの冒頭部は上で引用したX (旧Twitter) の2024年3月31日付の投稿の添付画像と非常に似ています。

さらにこの冒頭部に続いては「News」と題された部分が出てきます。以下に画像を示します。

この検証は2024年4月上旬に書いているのですが、最新のニュースが2024年1月4日付で約3ヶ月も更新されていないことになります。また各ニュースに「外貨ex」というロゴが添えられている部分などに既視感を感じたので調べてみるとこの「外貨ex」というロゴなどはGMO外貨/外貨ex (https://www.gaikaex.com/) のサイトからの盗用と思われることが判明しました。GMO外貨/外貨exのサイトのトップページにある「News」と題された部分の画像です。

「外貨ex」のロゴなどはEuzentrumのサイトとGMO外貨/外貨exのサイトで明らかに似ています。但しGMO外貨/外貨exのサイトではニュースが更新されていて最新のニュースは2024年3月19日になっています

さらにこの「News」の項目に続いてはいずれのサイトでも「About」と題された部分が出てきます。その部分についてもEuzentrum → GMO外貨/外貨ex という順で画像を以下に示します。

説明するまでもなく、この部分で2つのサイトは互いに非常によく似ています。

しかし一方でEuzentrumGMO外貨/外貨exのサイトで全く異なるのが口座開設画面、ログイン画面です。まずEuzentrumの口座開設画面 (https://www.euzentrumcrm.com/pc/user/regist)、ログイン画面 (https://www.euzentrumcrm.com/pc/user/login) を示します。

この登録画面、ログイン画面を見て直ぐに気が付きましたがこれらは上で検証した2つのVeracityFXというサイトの登録画面 (https://www.veracityfxcrm.com/pc/user/regist)、ログイン画面 (https://www.veracityfxcrm.com/pc/user/login) と明らかに似ています。以下にVeracityFXの登録画面、ログイン画面を比較の為に再掲します。背景画像は全く異なりますが、登録に必要な情報などを書き込む窓の部分は共通でしょう。

一方で以下にはGMO外貨/外貨exの登録画面 (https://account.gaikaex.com/mail/input)、ログイン画面 を順に示します。

登録画面、ログイン画面が互いに非常によく似ていることから上で検証した2つのVeracityFXというサイトと本項で検証しているEuzentrumというサイトは同じグループによるサイトである、つまり組織的な繋がりがあることが強く示唆されるように思われます。

さらにEuzentrumGMO外貨/外貨exのサイトについてトップページ以外についても相互比較します。例えば以下ではEuzentrumの「FXトップ」サブページ (https://www.euzentrum.co/gaikaex/index.htm)、GMO外貨/外貨exの「FXトップ」サブページ (https://www.gaikaex.com/gaikaex/) に共通して存在するFXの取引条件を説明している部分の画像を比較しています。

次に連絡先情報を探しましたがEuzentrumのサイトでは殆ど開示されていないようです。いずれのサイトでも「会社案内」というサブページが存在しており以下にEuzentrumの「会社案内」 (https://www.euzentrum.co/profile.html) → GMO外貨/外貨exの「会社案内」(https://www.gaikaex.com/profile/) という順で画像を示します。

むしろEuzentrumのサイトの方が「ご挨拶」とか「沿革」といた項目が増えていて情報が多いように見えるのですが、GMO外貨/外貨exの「会社案内」では当然、「会社概要」以下の5つの項目がリンクになっており、それぞれのリンク先のサブページで「会社概要」などの情報が開示されています。しかしEuzentrumのサイトではこれらの項目がリンクになっておらず、「会社概要」などの情報は実際には全く開示されていません。

Euzentrumのサイトで見つかる連絡先情報としては「お問い合わせ」のサブページ (https://www.euzentrum.co/call/index.htm) に示されている以下のメールアドレスぐらいしか見つかりません。

>お電話によるお問い合わせ

>Email: support@euzentrum.com

「お電話によるお問い合わせ」と書いてあるのですから当然電話番号が示されているべきなのに実際に示されているのはメールアドレスという明らかにおかしな状態になっています。GMO外貨/外貨exの相当する部分がどうなっているのか確認してみると以下のようになっています。

こちらは当たり前ですが「お電話によるお問い合わせ」という項目に電話番号が記されています。

それからEuzentrumのサイトで見つかる唯一の連絡先情報であるメールアドレスにも疑問があります。

>Email: support@euzentrum.com

こうしたメールアドレスのドメイン名の部分はサイトのURLアドレスと共通する場合が多いです。EuzentrumのサイトのURLアドレス (https://www.euzentrum.co/index.htm) からすればメールアドレスの@マーク以降は「@euzentrum.com」ではなく「@euzentrum.co」になっているべきではないのかということです。

そして上で「Euzentrum」を検索すると2つのサイトが見つかってくるが、Euzentrumは日本で設立され、コモロ諸島で登録されている」という情報があったことから日本語に対応しているサイトであるはずということで表題のサイトを検証してきました。しかし日本語には対応していない、英語表示だけのもう1つのEuzentrumというサイト (https://www.euzentrum.com/) についても無関係と断言できないのかもしれません。以下にそのもう1つのEuzentrumのサイトの冒頭部の画像を示します。

このサイトは英語のみにしか対応していませんし、一見して本項で検証対象としているEuzentrumのサイトとは見かけが全く異なります。しかし左上に見えるロゴは互いによく似ています。左下が本項の検証対象であるEuzentrum (https://www.euzentrum.co/index.htm) のロゴ、右下が英語にのみ対応のEuzentrum (https://www.euzentrum.com/) のロゴです。

また左下はこの英語のみのEuzentrumのサイトの連絡先情報、右下は脚注に記されているライセンス情報です。

まず連絡先情報ですが以下のようになっています。

住所: Gubelstrasse 24, 6300 Zug, Switzerland

電話番号: +44 20 8040 3125

メールアドレス: support@euzentrum.com

住所はスイスのZug (ツーク) という町になっていますが、このツークという町は税率が低いことから名目上の企業本社が置かれていることで有名です。いわゆる租税回避地 (タックスヘブン) のような場所です。そして電話番号を見ると[+44]というイギリスの国番号から始まっています。スイスの電話番号ならば[+41]という国番号から始まっていなければおかしいのです。この住所は架空住所の疑いが濃いです。そしてメールアドレスが示されていますが、このメールアドレスは本項で検証している日本語のみのEuzentrumのサイトに唯一の連絡先として記されていたメールアドレスと一致します。

さらに右上に示したライセンスに関する記述

>Euzentrum a Financial Services Company authorised and regulated by the Mwali International Service Authority, Comoros Union under License no. T2023292. Registered in Comoros under Company no. HY00623400. Registered address: Bonovo Road, Fomboni, Island of Mohéli, Comoros Union.

を見るとEuzentrumはコモロ諸島のMwali International Services Authority (M.I.S.A.) でライセンスを取得していてライセンスの登録番号が T2023292、会社番号がHY00623400であるとなっています。さらに住所が記されています。

>Bonovo Road, Fomboni, Island of Mohéli, Comoros Union

そして登録番号 (T2023292) とコモロ諸島の住所は上で引用したX (旧Twitter) の2024年3月31日付の投稿に出ていた会社番号や住所と完全に一致します。これは2つのサイトのいずれかが本物で他方が本物のサイトをコピーした偽サイトなのか、それとも両方とも詐欺目的のサイトなのか解釈が難しいです。ともかくライセンスを取得しているというコモロ諸島のMwali International Services Authority (M.I.S.A.) のサイト (https://mwaliregistrar.com/) でEuzentrumの登録情報を探してみると「Brokerage Companies」というカテゴリーのリストの中に以下に示したように確かに「Euzentrum Ltd」という登録を確認しました。

ライセンスの登録番号T2023292も合致しています。登録の日付は2023年9月26日となっています。ここまでは登録の日付がかなり新しいことが若干気になる点を除けば問題ないように思えるのですが、上のリストには「Website」という項目があり、各登録企業の公式サイトへのリンクになっています。そしてこのリンクは2つのEuzentrumのサイトのいずれでもなく「UTRADE-X (https://utradex.co/)」というサイトにリンクされていることが判明しました。さらにこのサイトにアクセスしてみると右に示したパスワードを要求する画面が出てくるだけでサイトの内容を見ることが出来ません。しかしここで取り上げている2つのEuzentrumのサイトのいずれとも異なるサイトであることは確かです。

つまりコモロ諸島のMwali International Services Authority (M.I.S.A.) 「Euzentrum Ltd」がライセンスを取得しているのは確かなのですが、このライセンスは本項に登場している2つのEizentrumというサイトに対応するものではないという疑いが濃厚と考えざるを得ません。またそもそもコモロ諸島の金融ライセンスを取得する審査が厳密に行われているかどうかは極めて疑問でしょう。仮にコモロ諸島で金融ライセンスを取得しているとしてもEuzentrumの信頼性を高く評価することは出来ません。

次に開示されている連絡先情報が乏しいということで2つのEuzentrumのサイトについてWho Is 情報を確認しました。開示されている情報を以下にまとめます。

サイト名 (URLアドレス) 登録・開設日 登録者所在地

Euzentrum (www.euzentrum.co) 2024年2月14日 キプロス・リマソール

Euzentrum (www.euzentrum.com) 2023年10月4日 コモロ諸島・モヘリ島

いずれもかなり新しいサイトであり、特に本項の検証対象である日本語のみのサイトは2024年2月14日に立ち上げられたばかりのサイトです。登録者の所在地がキプロスになっているのでキプロスの金融ライセンスを管理しているCYPRUS SECURITIES AND EXCHANGE COMMISSION (CySEC https://www.cysec.gov.cy/en-GB/home/) のサイトでEuzentrumの登録を探してみましたが該当がありません。

結論としてEurentrumは投資先として到底信頼出来るとは思われません。サイトは登録画面、ログイン画面などを除いて大半が日本のFX業者である GMO外貨/外貨exのサイトから画像や文章を盗用して作られています。ちなみにGMO外貨/外貨exでもこうした事態を把握しているようでトップページには以下のような警告が出ています。

さらにEuzentrumについては信頼できる金融ライセンスを確認出来ませんし、「雑記2」で説明しているLINEのグループを勧誘の場として利用する中国系と思われる詐欺グループによる詐欺の手口で勧誘が行われており、既に被害者が多数出ている疑いが濃厚です。

Euzentrumは非常に危険な詐欺目的のサイトとしか思われず、このサイトでの投資を勧誘されても決して応じるべきではありません。


●PFJP (https://pfjpco.com/ja/)

Yahoo知恵袋に質問が出てきたサイトでサイト名はPFJPとなっていますが、勧誘においてはPrudential Financial Group (プルデンシャルファイナンシャルグループ) と称している可能性があります。

まずYahoo知恵袋に出てきた質問投稿を引用します。

2023年12月29日投稿

FX広告から先生役の吉田勝、アシスタント役の久我春奈、PFJP(プルデンシャル)カスタマサービスの岡田英介と名乗る人物が登場するLINEのグループに加入することになり、自動売買取引システムによる金への投資を勧められているようです。質問者はアプリでPFJPのサイトにアクセスしているようでURLアドレスが分からなかったようですが、回答に示されているPFJPのURLアドレスのサイトを確認したところ、俳優の竹中直人氏が広告塔的な役割で登場していることが一致していると証言しています。上で検証したVeracityFXというサイトで俳優の鈴木亮平氏の画像が使われていることと似ているように思えます。LINEのグループに先生役、アシスタント役など複数の人物が登場して勧誘されるという勧誘パターンはまさに「雑記2」で説明した中国系と思われる詐欺グループによる勧誘の手口に合致しているように思われます。

とにかく回答に出てきた、竹中直人氏の画像が登場しているPFJPのサイトを調べてみることにしました。まずサイト冒頭部の画像を以下に示します。

▼PFJP (https://pfjpco.com/ja/) [表示言語:日本語、英語、香港語]

この冒頭部はこれまで検証してきたサイトと似ているようには思われません。さらに以下は冒頭部に続いて出てくるサイトの特長を説明している部分の画像です。

この部分についても既存のサイトと特に似ているようには思われません。

さらに以下は取引対象を説明している部分の画像です。

>株式、ETF、コモディティ、指数、暗号通貨、FXのCFD取引

を扱っているとなっています。さらに以下のような記述があります。

>PFJP Optionは世界で最も急成長しているオンライントレーディングブランドの一つです。最高のモバイル取引プラットフォームに選ばれ、現在では株式CFD、ETF、外国為替取引へとサービスを拡大しています。

>2013年に初めて設立されたPFJP Optionは大きく成長し、現在では4,000万人以上の登録者数までに!プラットフォーム自体も2013年以来、いくつかいくつかの改良を経ており、私たちは常に高速で正確、そしてそして使いやすさを重視に

2013年に設立されて4000万人以上の登録者を抱えているというのですが、この記述が事実であるかどうかは極めて疑わしいです。この件についてはまた後述します。2つ目の文章が

>そしてそして使いやすさを重視に

という尻切れトンボで終わっているなど日本語の文章に違和感が感じられる点も気になります。このサイトを立ち上げているのは日本語が不自由な人物でしょう。

この取引対象を説明している部分に続いては以下に示した取引開始までの3段階を説明している部分が出てきます。

この部分に特に意味があるようには見えないのですが、以下で検証しているCFG (https://cfg-ltd.com/ja/) というサイトとの比較では結構重要なので取り上げておきます。詳細は以下のCFGのサイトの検証を参照してください。

さらに最初に引用したYahoo知恵袋への質問投稿でも触れましたが、俳優の竹中直人氏がPFJPの「パートナー」として紹介されています。「パートナー」というのは企業キャラクター、広告塔的な役割を担っているということだと思われますが、実際に竹中直人氏がPFJPときちんと契約しているかどうかは例えば上で検証したVeracityFXで俳優の鈴木亮平氏の画像がまず間違いなく盗用して使われていることなど考えると非常に疑問です。

特にこのサイトの日本語の文章はかなり不自然であり、日本人のグループによるサイトとは思えないのに日本の俳優である竹中氏を「パートナー」として起用するかどうかについて疑問を感じます。ちなみにPFJPのサイトは日本語以外に英語、香港語での表記にも対応していますが、表示言語を英語や香港語に切り替えても相変わらず竹中直人氏が「パートナー」として紹介されています。竹中氏をパートナーとして選択しているということは英語や香港語に対応していても主な標的は日本人ではないかと考えるのが妥当でしょう。

次にPFJPのサイトで連絡先情報を探しましたが開示されている情報はわずかです。まず以下にはサイトの脚注部分の画像を示しますが、メールアドレスが1つ書かれているだけです。

>contact@pfjpco.com

さらに「連絡先」というサブページが存在するので確認しましたが、以下に示すように脚注に記されていたのと同じメールアドレスと電話番号が記されているだけです。

>お問い合わせ +088-234-6534-563

>メールでのお問い合わせ contact@pfjpco.com

>オフィス住所

「オフィス住所」という項目はあるのですが、住所は書かれておらず、空欄になっているだけです。またここに記されている電話番号が問題です。この電話番号は[+088]から始まっていますが、一見するとこれは国番号を意味しているように見えます。しかし国際電話の国番号リストを確認しても[+088]という国番号は存在しません。例えば日本の国番号は[+81]、イギリスの国番号は[+44]ですが、[+]の次がゼロから始まっている国番号は存在しないのです。また[+88]という国番号も存在しません。[+880]ならバングラディシュの国番号です。

さらに連絡先情報、連絡先情報に結びつくような情報を探して「会社概要」のサブページを確認したのですが、奇妙な記述を見つけました。以下に「弊社のの始まりと使命にまつわる物語」と題された部分の画像を示します。

赤枠で囲った部分の文章を以下に書き出します。

>Mthemeusは2016年に設立され、長年にわたって多くのことを成し遂げてきました。あなたのビジネスのソリューションを創造するために。

主語になっている「Mthemeus」が意味不明です。また既に示したようにPFJPのサイトの取引対象を説明している部分には

>2013年に初めて設立されたPFJP Optionは大きく成長し、

という記述があります。「2016年に設立されたMthemeus」と「2013年に設立されたPFJP Option」は明らかに異なる機関としか思えません。実は同じグループによる「Mthemeus」というサイトが存在していて、その「Mthemeus」のサイトをテンプレートにしてPFJPのサイトを構築したという可能性が考えられたので「Mthemeus」というサイトを検索して探してみましたが残念ながらそれらしいサイトは見つかりません。しかし「Mthemeus」というサイトが過去に存在していたあるいは現在でも存在している可能性を完全に排除することは出来ないように思います。

さらにこの会社概要のサブページには以下のような部分があります。この部分については日本語版で意味不明の部分があるので日本語版と英語版の2つの画像を示します。

3つの丸の中に記されている日本語版の文章を以下に書き出します。

>83M 完了又は成功したプロジェクトの合計

>6M 弊社の成功率

>99.9% 当社の成功率

ハッキリ言って日本語版の記述を見ても何を意味しているのか何も分かりません。完了したプロジェクトとは何なのか想像も出来ません。次の「6M 弊社の成功率」は全く意味が分かりませんが、英語版は「6M Satisfied clients around the world」となっています。日本語訳すれば「600万人 満足している世界の顧客数」ということになります。日本語版と英語版では「6M」は同じでも意味が全く異なることになります。顧客数については上で示したようにトップページに

>現在では4,000万人以上の登録者数までに!

という記述がありますが、4000万人の顧客の内、満足しているのが600万人で残りの3400万人はPFJPのサービスに不満足であるということになってしまうのかもしれません。

最後の「99.9% 当社の成功率」という項目については日本語版と英語版を見比べても意味が分かりません。約定率でも意味しているのかと思いますが、理解不能です。尚、この部分についても以下で検証しているCFG (https://cfg-ltd.com/ja/) のサイトに似た部分が存在します。CFGの検証を参照して下さい。

さらにこの会社概要のページにはPFJP社の従業員を紹介している部分があります。以下に画像を示します。

4名の従業員が紹介されていますが、氏名と役職は以下のようになっています。

レスリー・アレクサンダー (プロダクトデザイナー)

エスター・ハワード (WP開発者)

クリスティン・ワトソン (マーケティングの専門家)

デヴォン・レーン (UI/UXデザイナー)

こうしたサイトでCEO (最高経営責任者) 以下の経営陣を紹介するのならば分かるのですが、デザイナー、プログラマー、マーケッティング担当者といった人たちを紹介していることに違和感を感じたのでこれらの画像を画像検索に掛けてみるとこれら4名の画像がネット上に大量に存在していることが判明しました。例えば最初のレスリー・アレクサンダーという名前の女性の画像はパブリックドメインQ (https://publicdomainq.net/) というサイトで「笑顔の外国人女性」というタイトルで公開されている以下のフリー素材の画像と一致しています。

また3番目のクリスティン・ワトソンというマーケッティング担当者の画像はPexels (https://www.pexels.com/ja-jp/) というサイトで以下に示した「時計を身に着けている男の写真」というタイトルで公開されているフリー素材画像と一致します。

残りの2名、エスター・ハワード (WP開発者)とデヴォン・レーン (UI/UXデザイナー)についても出所は分かりませんでしたが、同じ画像がネット上にかなり大量に見つかります。やはりフリー素材の画像などである可能性が高いです。これら4名のPFJPの従業員は実在するPFJPの従業員とは思えません。

さらにPFJPのサイトについてWho Is 情報を調べてみました。以下に示します。

黄色の枠で囲った部分に示されているサイトの登録・開設日は2023年12月6日となっていてこの検証を書いている2024年1月中旬でようやく1ヶ月を超えたばかりの非常に新しいサイトであることが分かります。

上で示した取引対象を説明している部分には

>2013年に初めて設立されたPFJP Optionは

という記述がありましたが、到底2013年に設立されたサイトとは思われません。

またPFJPのサイトへのアクセス状況を調べてみた結果を以下に示します。

開設されてから間もないサイトですから当然とも言えますが1日当たりの独立訪問者数とか月間のアクセス数といった数字が全て検出限界以下です。上で示した取引対象を説明している部分には

>現在では4,000万人以上の登録者数までに!

という記述もありましたが到底事実とは思えません。そもそも本当に4000万人もの顧客を抱えているならばPFJPのサイトについて検索すれば山ほど情報が出てくるはずですが、例えばPFJPのサイトのURLアドレス (https://pfjpco.com/ja/) をそのままGoogle検索に掛けて見つかってくるのはわずか7件のサイトです。4000万人もの顧客を抱えているという主張は到底事実とは思えません。

改めて結論するまでもなくPFJPのサイトは投資先として到底信用出来ません。連絡先などの情報開示は極めて不充分、不適切であり、有効な金融ライセンスも確認出来ません。またサイトの記述には到底事実とは思われない部分が多いです。このサイトでの投資を勧誘されても決して応じるべきではありません。


※付記

以下で検証しているCFG (https://cfg-ltd.com/ja/) というサイトは本項で検証したPFJPのサイトと明らかに似ている部分があり、テンプレートを部分的に共有しているようです。参照してください。


●CFG (https://cfg-ltd.com/ja/)

ネット検索していて偶然見つけたサイトですが明らかに上で検証したPFJP (https://pfjpco.com/ja/) のサイトと似ている部分があり、同じグループによるサイトと思われるのでここで検証します。まずサイト冒頭部の画像を示します。

表示言語の選択肢は日本語、英語、香港語の3言語となっています。そしてまず気になったのは上の画像の下の方、金融庁の他、PayPay銀行、楽天証券、大和証券、SBI証券など日本の金融機関のロゴがならんていて

>世界の人気企業1600社以上に信頼されている

と書いてある部分です。素直に解釈すれば日本の金融庁からライセンスを得ているとか日本の金融機関と取引があるといったことが示唆されますが、それ以上の具体的な情報はありません。一応、金融庁のサイトで公開されている金融商品取引業者のリストを確認しましたがCFGの登録は確認出来ません。どういう意味で金融庁のロゴが示されているのか意味不明です。さらに異様なのは表示言語を英語や香港語にした場合にも同じ場所に金融庁や日本の金融機関のロゴが並んで表示されることです。以下は英語表示を選択した場合のサイト冒頭部の画像です。

これはかなり異様です。海外の人たちが日本の金融庁や金融機関のロゴを見ても意味不明でしょう。このサイトは英語や香港語に対応していても日本人を主要な標的にして構築されたサイトの可能性が高いように思われます。

この冒頭部に続いては以下に示した外国為替と題された部分が出てきます。しかし下の画像の「さらに詳しく」と題されたリンクボタンの先のサブページ (https://cfg-ltd.com/ja/forex-2/) を見ても取引可能な通貨ペアのリスト、スプレッドやスワップ金利などFXのサイトならば必ず示されているべき基本的な情報 が何もありません。

サブページで目につくのは以下に示した取引額とかユーザー数などに関する説明の部分ぐらいです。

この部分の3つの丸の中に書いてある文章を以下に書き出します。

>823M 毎月の投資額

>6M 世界中のお客様にご満足いただいています

>81% 黒字ユーザーの割合

最初の「823M 毎月の投資額」というのは意味がよく分かりません。「M」はおそらく英語のMillion (百万) だと思われるのですが通貨単位が分かりません。8億2300万円なのか、あるいは8億2300万ドルなのか不明ですがおそらく後者でしょうか?

次の「6M 世界中のお客様にご満足いただいています」というのは世界中に600万人の顧客がいて満足しているという主張だと思われるのですが、本当に600万人ものユーザーがいるかどうかは極めて疑問です。この点についてはまた後述します。

さらに「81% 黒字ユーザーの割合」というのは顧客の中で収支をプラスにしている人が81%に達しているということでしょうけれどもこれも本当かどうかはかなり疑わしいです。しかし否定する材料もありません。

そして最初に書いたようにこのCFGというサイトは上で検証したPFJP (https://pfjpco.com/ja/) というサイトと明らかに似ている部分が幾つかあるのですが、その2つのサイトで互いに似ている部分の1つがこの顧客数などが記されている部分です。以下にPFJPのサイトの相当すると思われる部分の画像を再掲します。

3つの丸が並んでいてその中に何らかの数字が並んでいる点、右側の

>私たちが成し遂げたことを見てみよう

という文章など明らかにこの部分でPFJPとCFGのサイトは互いに酷似しています。この部分については同じテンプレート由来としか思われません。但し数字やその意味するところは同じではありません。

さらにCFGのサイトのトップページに戻りますが、以下は「簡単3ステップで口座開設」と題されている部分の画像です。

1. ダウンロードとアカウント作成が簡単

2. 銀行口座をリンクして支払いを行う

3. 思いのままにFXの売買を開始

という3段階を説明しているのですが、この部分についても上で検証したPFJP (https://pfjpco.com/ja/) のサイトに似た文章が存在することに気が付きました。そのPFJPのサイトの相当すると思われる部分の画像を以下に再掲します。

右側の画像などは全く異なるのですが以下に書き出した3つのプロセスを説明している文章の部分がCFGのサイトの文章とにているようです。

1. ダウンロードとアカウント作成が簡単

2. 銀行口座をバインドして支払いを行う

3. 任意で暗号通貨の売買を開始

やはりアプリをダウンロードしてから取引を開始するまでの3段階の説明になっていますが、こちらはFXではなく暗号通貨の売買という文章になっているなどCFGのサイトの文章と全く同じという訳ではなく微妙に文章が異なります。

しかし英語版相互の比較をしてみるとさらにこの部分の文章が互いに似ていることが明確になります。以下には同じ部分の英語版の画像をCFG → PFJPの順で示します。

▼CFGの英語版

1. Download and create an account easily

2. Link your bank account & make a payment

3. Start buying & selling forex as you wish

▼PFJPの英語版

1. Download and create an account easily

2. Link your bank account & make a payment

3. Start buying & selling crypto as you wish 

3段階目の文章で「forex」と「crypto」の違いがあるだけで他は全く同じです。つまりCFGの文章とPFJPの文章の違いは日本語訳の段階で生じている可能性があると考えられます。これだけ似ているとなると偶然とは考えにくい類似です。

さらにCFGとPFJPのサイトを相互比較してみるともっと明確に互いに似ている部分が見つかりました。例えばいずれのサイトでもメニューバーに「ブログ」という項目があるのですが、その「ブログ」のサブページが2つのサイトで非常によく似ていることが判明しました。以下にCFGの「ブログ」の冒頭部 → PFJPの「ブログ」の冒頭部の順で画像を示します。

このブログのサブページについては互いに非常によく似ていて画像左上のロゴが無ければ見分けるのも困難なほどです。さらに以下は連絡先のサブページの比較です。CFGの連絡先サブページ → PFJPの連絡先サブページ という順で画像を示します。

これら2つの連絡先のサブページについても互いに非常によく似ていて同じグループが同じテンプレートからこれら2つのサイトを立ち上げていると考えてほぼ間違いないでしょう。そしてこのサブページに示されているCFGの連絡先情報は以下のメールアドレスだけです。

>admin@cfg-ltd.com

これに対してPFJPの連絡先情報としてはメールアドレスに加えて電話番号が記されています。但しPFJPの検証で説明したように[+088]という国番号は存在しないのでPFJPの電話番号はデタラメと思われます。またCFGのサイトでは別に脚注部分にも連絡先情報などが示されています。以下にその脚注部分の画像を示します。

>NFA ID: 0561441

>c Copyright 2023, All Rights Reserved by CFG 

>連絡先

>admin@cfg-ltd.com

>408 S Spring St, Unit 708 Los Angeles CA 90013 US


連絡先としては連絡先のサブページに書かれていたのと同じメールアドレスに加えてアメリカカリフォルニア州、ロサンゼルスの住所が記されています。この住所を検索してみると1904年に建設された12階建てのTHE CONTINENTAL (https://continentaldtlalofts.com/)  という賃貸マンションのビルの住所に一致します。但し電話番号がないことなどを考えると実際にこのロサンゼルスの住所にCFGの事業実体が存在するかどうかは疑問です。さらに

>NFA ID: 0561441

という記述はアメリカのNational Futures Association (NFA、全米先物協会 https://www.nfa.futures.org/index.html) から登録番号:0561441 で登録を得ているという意味と思われました。NFAでライセンスを得ているという主張は本サイトで検証対象としているサイトでしばしば出てくる質問なので例によってNFAのサイト (https://www.nfa.futures.org/index.html) にある検索窓から登録番号「0561441」の登録確認を試みたところ、この登録番号で以下に示したCFG LTD」の情報が出てきました。

しかしこの情報を見ると

>Not an NFA Member (NFAの会員ではない)

>Non-Member not subject to NFA oversight. (非会員は NFA の監督を受けません。)

と書かれています。これでNFAの監視下、規制下にあって信頼出来るとは言えないでしょう。

さらに連絡先情報を求めて例によってサイトのWho Is 情報も確認しましたが登録者に関する情報は何も開示されていません。

黄色の枠で囲った部分に記されているサイトの登録・開設日は2024年2月8日となっていてかなり新しいサイトです。ところがCFGのサイトのトップページには「ユーザーからのフィードバック」と題された部分があって顧客とされる人たちがCFGを絶賛するような意見を述べていることになっています。

しかしこれら顧客がCFGを絶賛するような意見が実際の顧客の意見かどうかについては疑問があります。例えば右端のアレックス・ザンシールという女性の意見の冒頭部は以下のようになっています。

>2021年12月からCFGのオンライン取引プラットフォームを利用していますが

しかし上で示したようにサイトのWho Is 情報によればサイトが登録・開設されたのは2024年2月8日です。2021年12月からCFGで取引しているという主張は事実とは思えません。また左側のマルセル・カファムという女性の画像を拡大してみると左に示した画像であることが分かりましたが、この画像を画像検索に掛けてみると以下に示したAdobe Stockというサイトで提供されている素材画像であることが判明しました。

CFGを絶賛している残りの2名についても画像検索に掛けると出所はよく分からないのですが同じ画像がネット上に多数見つかります。それらもやはり素材画像の類である可能性が高いです。少なくとも画像はCFGのサイトのユーザーの画像ではないでしょう。寄せられている絶賛意見も極めて疑わしいものと考えざるを得ません。

このCFGというサイトは上で検証したPFJPというサイトと明らかに似た部分があり、同じグループによって同じテンプレートから量産されたサイトでほぼ間違いないものと考えられます。また連絡先情報などの情報開示は明らかに不充分、不適切であり、記述内容の信憑性にも大きな疑問があります。そしてPFJPについては「雑記2」で説明したLINEグループ (オープンチャット) を勧誘の場として利用する手口で投資の勧誘が行われているようです。

このサイトの投資先としての信頼性は著しく低いものと考えざるを得ません。このサイトでの投資を勧誘されても決して応じるべきではありません。


●JAFCO INVESTMENT (ASIA PACIFIC) LTD (ジャフコ インベストメント (アジア パシフィック) リミテッド https://www.jafcoasia.io/jp/index.html)

Yahoo知恵袋に質問が出てきたサイトで上で検証したVeracityFXやPFJPの場合と同様に「雑記2」で説明したLINEグループを勧誘の場として利用する手口で勧誘が行われているようです。またこのサイトは日本のベンチャーキャピタルであるジャフコグループの系列会社の名称やロゴを盗用しているようです。まずYahoo知恵袋に出てきた質問を引用します。

2024年2月18日投稿

経緯が分かりませんが勝創資本株式会社の投資部の部門長である川口仁一郎と名乗る人物が先生役を務めるA1学習交流グループ 105 (64) というLINEのグループに加入していてJAFCO INVESTMENT (ASIA PACIFIC) LTD (ジャフコ インベストメント (アジア パシフィック) リミテッドというプライベートエクイティ資産管理会社での投資を勧められているようです。まず川口仁一郎と名乗る人物が所属しているという「勝創資本株式会社」について検索してみましたが該当すると思われるような会社は見つかってきません。国税庁の法人番号公表サイト (https://www.houjin-bangou.nta.go.jp/) で法人登録も探してみましたがやはり該当なしです。実在の会社かどうか疑問があります。ともかく投資先として勧められているというジャフコ インベストメント (アジア パシフィック) リミテッドのサイト冒頭部を以下に示します。

▼ジャフコ インベストメント (アジア パシフィック) リミテッド (https://www.jafcoasia.io/jp/index.html) [表示言語:ドイツ語、フランス語、イタリア語、オランダ語、日本語、オーストラリア英語?、中国語、香港語、英語]

このサイトでまず気になるのはJAFCOというサイト名とロゴです。JAFCOと言えば思い浮かぶのは日本のベンチャーキャピタル大手であるJAFCO (https://www.jafco.co.jp/) です。さらに調べてみるとJAFCOの関連会社の中に本項の検証対象であるサイトの名称と一致するJAFCO Investment (Asia Pacific) Ltd (https://jafcoasia.com/) が存在していることが判明しました。以下にその日本のベンチャーキャピタル大手の関連会社のサイトの冒頭部を示します。

▼ジャフコ インベストメント (アジア パシフィック) リミテッド (https://jafcoasia.com/) [表示言語:英語、中国語]

本項の検証対象のサイトの冒頭部と比較したら全く似ていませんが、ロゴの部分だけは明らかに似ています。左下が本項の検証対象であるジャフコ インベストメント (アジア パシフィック) リミテッド (https://www.jafcoasia.io/jp/index.html) のロゴ、右下がジャフコ インベストメント (アジア パシフィック) リミテッド (https://jafcoasia.com/) のロゴです。

明らかに互いに酷似しています。サイトの名称もロゴも同じというサイトが2つ存在しているという状況は明らかにおかしいです。どちらかが他方の名称やロゴを盗用した偽サイトと考えざるを得ません。

そして以下には本項で検証対象としているジャフコ インベストメント (アジア パシフィック) リミテッド (https://www.jafcoasia.io/jp/index.html) → ジャフコ インベストメント (アジア パシフィック) リミテッド (https://jafcoasia.com/) の順でWho Is 情報を示します。

本項で検証対象としているジャフコ インベストメント (アジア パシフィック) リミテッドのサイト (https://www.jafcoasia.io/jp/index.html) は2023年12月24日に登録・開設された非常に新しいサイトです。一方でジャフコ インベストメント (アジア パシフィック) リミテッド (https://jafcoasia.com/) の方は2000年6月23日に登録・開設されています。非常に新しい本項の検証対象であるサイトが後者のサイトの名称やロゴを盗用しているとしか思えません。

さらに本項で検証対象としているジャフコ インベストメント (アジア パシフィック) リミテッド (https://www.jafcoasia.io/jp/index.html) のサイトの冒頭部に続く部分には以下のような記述があります。

さらに全く意味不明なのですが、同じトップページの「企業目標」という項目にこれと全く同じ文章が記されています。

同じトップページに同じ文章が繰り返されているというのはまともなサイトなら有り得ないことでしょう。粗雑な作りのサイトとしか思えませんがとにかくこの2回繰り返されている文章を以下に書き出します。

>JAFCO INVESTMENT (ASIA PACIFIC) LTDはBrent Cunningham氏により2012年末に米国で設立された、国際私募株式資産管理有限会社である。同社の本社は米国にある。私たちは世界的な金融市場に投資する国際私募株式ファンドで、米国、英国、日本、上海、台湾、香港、シンガポール、その他の場所に支店を設置しています。現在、世界中に10万人以上の会員を抱えています。

2012年に設立されたと書いてあるのにWho Is 情報によればサイトが登録・開設されたのは2023年12月なのですから明らかに矛盾があります。また世界中に10万人の会員を抱えていますとありますが、このサイトへのアクセス状況を調べてみると以下のような結果になります。

非常に新しいサイトですから当然と言えるかもしれませんが、1日当たりの独立訪問者数とか月間のアクセス数といった数字が全て検出限界以下になっていて非常にアクセスが少ないことが分かります。とてもではありませんが、10万人の会員を抱えているサイトとは思えません。

さらに以下はサイト冒頭にある「登録」と書かれたリンクボタンをクリックして出てくるログイン画面 (https://www.crmjafcoasia.com/pc/user/login) を以下に示します。

このログイン画面には見覚えがあります。本サイトでこれまで検証してきたサイトのログイン画面と明らかに似ているのです。例えば以下は「検証25」で検証したグリーンスタンウエルス (https://www.greenstansjp.com/jp/index.html) という既に閉鎖されたサイトのログイン画面です。

明らかにこれらのログイン画面は互いに酷似しています。あるいは以下は「検証65」で検証したCFA キャピタルファイナンシャルアドバイザーズのサイト (https://capitalfa.jp/) のログイン画面 (https://www.capitalfacrm.com/pc/user/login) です。

左半分の画像は高層ビルの画像から富士山と五重塔の画像に置き換えられていますが、やはり明らかに似ています。そしてこれらのサイトを含めて以下のサイトのログイン画面はジャフコ インベストメント (アジア パシフィック) リミテッド (https://www.jafcoasia.io/jp/index.html) のサイトのログイン画面 (https://www.crmjafcoasia.com/pc/user/login) と明らかに似ていることが分かっています。

「検証25」 グリーンスタンウエルス (https://www.greenstansjp.com/jp/index.html)  → 閉鎖済み

「検証34」 Allyファイナンシャル (https://www.allyinvestforex.jp/)  → 閉鎖済み

Allyファイナンシャル (https://www.allyfx.jp/index.htm)   → 閉鎖済み

「検証50」 OSIRISフォレックス (https://www.osiristradelimited.com/jp/)  → 閉鎖済み

OSIRISフォレックス (https://osirisforex.com/jp/) → 閉鎖済み

atatong (https://www.atatong.com/ja/index.htm) → 閉鎖済み

「検証64」 CBXIマーケッツリミテッド https://www.cbximarkets.com/jp/)  → 閉鎖済み

「検証65」 CFA キャピタルファイナンシャルアドバイザーズ (https://capitalfa.jp/

これらのサイトが組織的に繋がっていることが強く示唆されます。

次にメニューバーの「連絡先」という項目からリンクされている「Contact Us」のサブページにある連絡先情報の日本語版、英語版を以下に示します。

日本語版の

>デルがお客様を支援する方法?

という文章は意味が分かりません。

英語版の連絡先情報の部分を以下に書き出します。

>Office

>JAFCO INVESTMENT (ASIA PACIFIC) LTD 405 Lexington Ave, New York, NY 10174, United States

>Email Us

>support@JAFCO INVESTMENT (ASIA PACIFIC) LTDf.com

ニューヨークの住所 (405 Lexington Ave, New York, NY 10174, United States) は検索するとニューヨーク・マンハッタンにあるクライスラー・ビルディングという77階建ての超高層ビルの住所に一致します。しかし77階建ての超高層ビルならば住所に階数とか部屋番号などが示されていないのはおかしいでしょう。これはいわば不完全な住所ですし、電話番号が示されていないことも考えるとこの連絡先情報の信頼性はかなり疑問です。

尚、金融ライセンスに関する情報は全く見当たりません。無登録の違法業者としか思われません。

「雑記2」で説明した多くの被害者を出しているLINEのグループを勧誘の場として利用する手口で投資勧誘が行われていること、ログイン画面などでこれまでに検証してきた複数の中国系と思われる詐欺グループによる詐欺サイトと共通性が認められること、情報開示が明らかに不充分、不適切であることなどからこのサイトもやはり中国系と思われる詐欺グループによる詐欺サイトの疑いが極めて濃厚です。このサイトでの投資を勧誘されても決して応じるべきではありません。


●BlueHorizon Forex Limited (ブルーホライゾンフォレックスリミテッド https://www.fx-5.com/jap/index)

●IG GLOBAL LIMITED (IGグローバルリミテッド https://igcotd.com/jap/index)

●KCM MARKETS LIMITED (KCMマーケッツリミテッド https://www.kcmprime.net/jap/index)

●Global Market Index Limited (グローバルマーケットインデックスリミテッド https://gmifxs.com/jap/index)

最初のブルーホライゾンフォレックスリミテッドは勧誘目的と思われるブログで見つけたサイト、他の3つは画像検索で見つけてきたサイトで明らかに同じテンプレートから量産されたサイトと思われるのでまとめて検証します。まず最初のブルーホライゾンフォレックスリミテッドの存在を知ることになった「グローバルニュースリリース」というタイトルのブログ (https://newswire.exblog.jp/i0/) を引用します。以下はこのブログでの直近の投稿リストが並んでいる画像です。

上の画像の範囲で上段、中段、下段に各2件、計6件の投稿が並んでいますが、まず中段の2件の投稿は「検証66」で検証したHighstone Capital (ハイストーンキャピタル https://highstonefx.com/) というサイトを投資先として手放しで推奨する内容になっています。

▼Highstone Capital Ltd. プライベートな取引サービスを提供しています (AFS 001306266) (2023年 11月15日投稿)

HIGHSTONE CAPITAL LTDが米ニューヨークのナスダック大スクリーンに登場 (2023年11月15日投稿)

また下段の2件の投稿は「検証52で検証したARK IM Global Ltd (ARK IMグローバルリミテッド https://www.imarkforex.com/) での投資を強く勧めるような内容の投稿になっています。

Ark Global Ltd. は、有名なMT5取引プラットフォームを採用機能豊富 安全信頼性 高い取引体験https://www.imarkforex.com/ (2023年 11月02日投稿)

Ark Global Ltd.三周年記念 ナスダック大画面にログイン https://www.imarkforex.com (2023年 11月 02日投稿)

さらに上の画像の範囲外ですがこのブログには「検証66」で検証したEsmond International (エスモンドインターナショナル https://esmondmarkets.com/) というサイトの広告塔的な存在である「大竹一義」と名乗る人物が素晴らしい経歴と素晴らしい実績を積んだ投資家であるとして絶賛するような投稿もあります

大竹一義先生、香港での投資大会で市場の未来の展望と戦略について言及 (2023年 11月 02日)

大竹一義先生、国際金融学会で取引のノウハウを指導 (2023年 11月 02日)

この大竹一義という人物は実在の人物かどうか非常に疑問であり、これらのブログの投稿でエスモンドインターナショナルが直接取り上げられているわけではありませんが、実質的にエスモンドインターナショナルでの投資を勧めるような内容と解釈されます。

そしてハイストーンキャピタル、エスモンドインターナショナルについてはいずれも「雑記2」で説明したLINEのグループを勧誘の場として利用する手口で勧誘が行われているようでYahoo知恵袋に質問投稿が出ています。ちなみにハイストーンキャピタルについても寺山正雄という広告塔的な投資家を名乗る人物が登場していますがこちらはまず間違いなく架空の人物です。詳しくは「検証66」を参照してください。ともかく、これらの投稿内容から考えてこのブログは中国系と思われる詐欺グループがステルスマーケッティングの為に運営しているブログである可能性が濃厚であると考えられました。姉妹サイトの「雑記3」で取り上げた福岡新聞 (http://www.fukuoka-ken.com/) など実在しない偽の新聞社のサイトなどでも詐欺サイトでの投資を強く勧めるようなステルスマーケッティングが行われているのと同じ構図と考えられます。

そして上の画像の上段左側に見える投稿が本項で検証対象とする1つ目のサイト、ブルーホライゾンフォレックスリミテッドというサイトに関する投稿です。のブログ投稿について冒頭部分の画像以下に示します。

BlueHorizon Forex Limited全球戦略提携資金注入予告 (2023年12月11日)

ブルーホライゾンフォレックスリミテッドという「デジタル外国為替取引所」を絶賛するような内容になっています。そしてこのブログの文章には違和感を感じる部分が幾つかあります。例えばタイトルに

>全球戦略

という部分がありますが、「全球」は日本語として意味が分かりません。これは中国語で「世界的に」といった意味ではないかと思われます。さらに本文の冒頭、

>新西蘭時間

という部分も中国語で「ニュージーランド時間」を意味していると思われます。「新西蘭時間」では大半の日本人にとって意味不明でしょう。このブログを投稿しているのは中国系の人物である可能性が濃いように思われます。そしてともかくこのブログ投稿の末尾には以下に示したブルーホライゾンフォレックスリミテッドのサイトのURLアドレスや連絡先などの情報が記されています。

ここに記されているURLアドレスから表題最初のブルーホライゾンフォレックスリミテッドのサイトにアクセスしてみることにしました。以下にサイト冒頭部の画像を示します。さらに画像検索で見つかってきた他の3つのサイトについても同様にサイト冒頭部の画像を示します。

▼ブルーホライゾンフォレックスリミテッド (https://www.fx-5.com/jap/index) [表示言語:ドイツ語、英語、インドネシア語、日本語、タイ語、ベトナム語、中国語]

▼IGグローバルリミテッド (https://igcotd.com/jap/index) [表示言語:ドイツ語、英語、インドネシア語、日本語、タイ語、ベトナム語、中国語]

▼KCMマーケッツリミテッド (https://www.kcmprime.net/jap/index) [表示言語:ドイツ語、英語、インドネシア語、日本語、タイ語、ベトナム語、中国語]

▼グローバルマーケットインデックスリミテッド (https://gmifxs.com/jap/index) [表示言語:ドイツ語、英語、インドネシア語、日本語、タイ語、ベトナム語、中国語]

説明するまでもなく、これら4つのサイトの冒頭部は互いに酷似しています。表示言語の選択肢やその並び順なども同じです。そしてブルーホライゾンフォレックスリミテッドを不自然に絶賛しているブログの文章に中国語と思われる部分が散見されることを上で指摘しましたが、これら3つのサイトの冒頭部にも中国語と思われる部分が複数認められます。例えば右に示したのは表題最初のブルーホライゾンフォレックスリミテッドのサイトの言語選択メニューです。選択肢の「日本語」の「語」という漢字が中国語の簡体字になっています。

またメニューバーに並んでいる項目名が「表纸」「市场」「プラットホーム」「教育する」「会社」の5項目となっていますが、「表纸」の「紙」という漢字、「市场」の「場」という漢字が中国語の簡体字になっていますし、冒頭部左側に書いてある

>BlueHorizon Forex Limited Top 1 最も成価値のある経典商

という文章の成長価値の「長」という字がやはり中国語の簡体字である「」になっています。さらに上の画像の下端に並んでいる2つのリンクボタンに「アカウントを开く」「ユーザーセンター」と書いてありますが、「开」という漢字は日本語の「開」に相当する簡体字でしょう。

そしてこれら簡体字になっている部分はブルーホライゾンフォレックスリミテッドのサイトだけでなく、他の3つのサイトでも同様に簡体字になっています。これら計4つのサイトはまず間違いなく同一の中国系のグループが立ち上げたサイトでしょう。

それからこれら4つのサイトの冒頭部で背景に使われている画像は「検証36」で検証したYUMグループグローバルリミテッドという名称の3つのサイトのサイト冒頭部の背景画像と同じ画像のようです。以下には比較の為にYUMグループグローバルリミテッド (https://www.zoro-fx.com/Jp) のサイト冒頭部の画像を再掲します。

これら4つのYUMグループグローバルリミテッドという名称の3つのサイトも本項で検証対象としている3つのサイトと同じグループによるサイトの疑いが濃いですが、この冒頭部以外の部分では明確に本項で扱う3つのサイトと似ているようには思えません。

さらに4つのサイトの相互比較を続けます。上に示した冒頭部に続いて出てくるのは「取引するにはアカウントのみが必要です」と題された部分です。その部分の画像を表題と同じ順、ブルーホライゾンフォレックスリミテッド → IGグローバルリミテッド → KCMマーケッツリミテッド → グローバルマーケットインデックスリミテッドという順で以下に示します。

この部分でも4つのサイトは互いに非常によく似ています。上の画像の上端にあるサイト名が記されている部分以外は全く同じです。

また

>人気のある外国为替通货ペア、先物、指数、贵金属、エネルギー、株式CFD製品など、さまざまな製品でCFDを取引し、わずかな指で世界市场を简単に取引できます。

という文章が共通して存在しますが、この1つの文章の「为替通货」「贵金属」「世界市场」といった部分には中国語の簡体字が含まれています。

さらに以下は取引開始までの4段階を説明している部分の比較です。ここでも比較する部分の画像を表題と同じ順、ブルーホライゾンフォレックスリミテッド → IGグローバルリミテッド → KCMマーケッツリミテッド → グローバルマーケットインデックスリミテッドという順で以下に示します。

この部分でも4つのサイトはそれぞれのサイト名以外の部分で全く同じです。また

>取引を开始するためのわずか4つのステップ

というタイトルで「開始」と書かれているべきと思われる部分に「开」という中国語の簡体字が使われているなど複数の簡体字が確認出来ます。例えば以下のような部分です。

「选択」→「選択」

 「监督者」→「監督者」

「异なります」→「異なります」

「国际的な赏」→「国際的な賞」

辛うじて意味は推測できますが、非常に違和感があります。

さらに「私たちの利点」と題された部分についても表題と同じ順、ブルーホライゾンフォレックスリミテッド → IGグローバルリミテッド → KCMマーケッツリミテッド → グローバルマーケットインデックスリミテッドという順で画像を以下に示します。

この部分でも4つのサイトは互いに非常によく似ています。それぞれ文章の中に出てくるサイト名以外は全く同じです。またこの部分でも外国为替通货 (外国為替通貨)、顾客 (顧客)、専门的 (専門的)、多言语 (多言語)、24时间 (24時間)、国际的 (国際的)、复数 (複数)、业界 (世界)、监督 (監督) といった中国語の簡体字が使われている部分が幾つも出てきます。

そしてこの部分には気になる記述があります。

>100,000の顾客取引口座 (100,000の顧客取引口座)

>数十の国际的な赏 (数十の国際的な賞)

10万人の顧客を抱えているとか数十の国際的な賞を受賞しているとなればかなりの長期間の実績があるということになるでしょうが、こうした記述が事実であるかどうかは極めて疑問です。この点についてはまた後述します。

次に各サイトで連絡先情報を探しましたが、殆ど開示されていません。各サイトに「お問い合わせ」というサブページがあるのですが、例えばブルーホライゾンフォレックスリミテッドの「お問い合わせ」のページで示されているのは以下のメールアドレスのみです。

他の3つのサイトについてもメールアドレスがあるのみです。示されているメールアドレスを以下にまとめておきます。

サイト名 メールアドレス

ブルーホライゾンフォレックスリミテッド support@fx-5.com

 IGグローバルリミテッド info@igcotd.com

KCMマーケッツリミテッド support@kcmprime.net

グローバルマーケットインデックスリミテッド support@gmifxs.net

これだけでは連絡先情報として明らかに不充分なので例によって各サイトのWho Is 情報も確認しましたがやはり開示されている情報はわずかです。例えば以下はブルーホライゾンフォレックスリミテッドのサイトのWho Is 情報です。

赤枠で囲った部分に記されている部分に登録者に関する情報が記されていますが、殆どの情報が非開示です。分かるのは所在地が香港であることだけです。さらに問題なのは黄色の枠で囲った部分に記されているサイトの登録・開設日です。このブルーホライゾンフォレックスリミテッドというサイトは2023年11月29日に登録・開設されておりかなり新しいサイトです。他の3つのサイトについては画像は省略しますが、やはり登録者に関する情報は大まかな所在地情報しか開示されていません。3つのサイトのWho Is 情報に記されているサイトの登録・開設日、所在地情報を以下にまとめます。

サイト名 登録・開設日 所在地

ブルーホライゾンフォレックスリミテッド 2023年11月29日 香港

 IGグローバルリミテッド 2023年9月16日 ニューヨーク

KCMマーケッツリミテッド 2023年9月30日 香港

グローバルマーケットインデックスリミテッド 20231221日 中国・上海

IGグローバルリミテッド、KCMマーケッツリミテッド、グローバルマーケットインデックスリミテッドについてもかなり新しいサイトで特に最後のグローバルマーケットインデックスリミテッドのサイトはブルーホライゾン後レックスリミテッドよりもさらに1ヶ月近く新しいサイトです。また所在地は明らかに同じグループによるサイトとしか思えないのに香港の場合、ニューヨークの場合、中国・上海の場合に分かれています。信用できる情報とは思えません。

また上で示したように本項で検証している4つのサイトの「私たちの利点」と題された部分には以下のような記述があります。

>100,000の顾客取引口座 (100,000の顧客取引口座)

>数十の国际的な赏 (数十の国際的な賞)

しかしこれらのサイトはかなり新しいサイトなのに10万人もの顧客を抱えているとか数十の国際的な賞を受賞しているというのは非現実的としか思えません。以下は最初のブルーホライゾンフォレックスリミテッドのサイトへのアクセス状況を調べた結果ですが、1日当たりの独立訪問者数とか月間のアクセス数といった数字が軒並み検出限界以下になっています。

他の3つのサイトについて調べても同様の結果になりますし、これらのサイトについて調べても殆ど情報が見つかりません。本当に10万人もの顧客がいるなら有り得ないことです。また受賞歴があるという主張についてもどこで何という賞を受賞したのか情報が示されておらず、全く信用出来ません。

改めて結論するまでもなく、これらのサイトでの投資は全く推奨できません。


※付記

2024年2月中旬に確認したところ、表題2番目のIGグローバルリミテッドと3番目のKCMマーケッツリミテッドのサイトはいずれも何の告知もなく閉鎖されているようです。