検証78
本ページで検証するサイトはいずれも金融庁のサイトで公表されている金融商品取引業者の登録リストに該当が見つかりません。日本居住者に対して勧誘が行われれば違法な無登録業者ということになります。そして実際に日本人に対して勧誘が行われているサイトが確認されています。
▼本サイトでの検証は名誉棄損に当たらないと考えます。→ 雑記1
「検証13」、「検証14」、「検証15」、「検証16」、「検証17」、「検証18」、「検証19」、「検証20」、「検証21」、「検証22」、「検証23」、「検証24」、「検証25」、「検証26」、「検証27」、「検証28」、「検証29」、「検証30」、「検証31」、「検証32」、「検証33」、「検証34」、「検証35」、「検証36」、「検証37」、「検証38」、「検証39」、「検証40」、「検証41」、「検証42」、「検証43」、「検証44」、「検証45」、「検証46」、「検証47」、「検証48」、「検証49」、「検証50」、「検証51」、「検証52」、「検証53」、「検証54」、「検証55」、「検証56」、「検証57」、「検証58」、「検証59」、「検証60」、「検証61」、「検証62」、「検証63」、「検証64」、「検証65」、「検証66」、「検証67」、「検証68」、「検証69」、「検証70」、「検証71」、「検証72」、「検証73」、「検証74」、「検証75」、「検証76」、「検証77」に続いて中国系と思われる詐欺グループによる可能性があるサイトについての検証66ページ目です。「検証79」にも続編があります。勧誘の手口などについては「検証13」の冒頭、さらにLINEのグループを利用する勧誘については「雑記2」を参照してください。このページで検証するのは以下のサイトです。検証対象は順次追加の予定です。
●Lioppa Global Markets Ltd (Lioppa グローバルマーケットリミテッド https://www.lioppafx.com/)
●GrayScale Forex (グレースケールフォレックス https://grayfxcenter.com/)
●STARTRADER (スタートレーダー https://www.startraderes.com/jp.html)
●CME Metal (CMEメタル https://www.cmemetal.cc/jp.html)
●Metakit FX (メタキットFX https://www.metakit.cc/jp.html)
まず以下の2つのサイトを検証します。
●Lioppa Global Markets Ltd (Lioppa グローバルマーケットリミテッド https://www.lioppafx.com/)
●GrayScale Forex (グレースケールフォレックス https://grayfxcenter.com/)
最初のLioppaグローバルマーケットリミテッドはYahoo知恵袋に複数の質問投稿が出てきたサイト、2番目のグレースケールフォレックスはこれまで検証してきた多数のサイトで使われていたIPアドレスから見つかってきたサイトで最初のLioppaグローバルマーケットリミテッドのサイトと互いに酷似していて同じテンプレートから量産されたサイトと判断されるのでまとめて検証します。まず最初のLioppaグローバルマーケットリミテッドのサイトについてYahoo知恵袋に出てきた質問投稿を引用していきます。
この質問だけでは何も分かりませんが、この質問への回答を見ると状況が分かってきました。
どうやらLINEグループでLioppaグローバルマーケットリミテッドでの投資を勧められているようで、先生役の大宮誠二、大先生役の加賀屋義輝、Lioppaグローバルマーケットリミテッドの山村博之といった人物がLINEグループに登場しているようです。さらに参加メンバーの中に池上彰氏の名前があるようです。「雑記2」で説明した中国系と思われる詐欺グループによるLINEグループを勧誘の場として利用する手口に合致しているように思われます。さらに先生役が名乗っているという「大宮誠二」という名前を検索して気が付きましたがこの質問よりも1ヶ月ほど前に大宮誠二と名乗る人物が先生役を務めるLINEグループに関する質問が出ていることが分かりました。
Instagramに出てきた広告からLINEを登録することになり、大宮誠二と名乗る自称・投資家と繋がり、LINEのグループに参加することになってグループでは先生役を務める大宮誠二が投資情報などを紹介している、さらに「贈り物」を送りたいからと称して住所や電話番号を聞き出そうとしているということです。これもまさに「雑記2」で説明した中国系と思われる詐欺グループによる勧誘の手口に合致しているようです。Lioppaグローバルマーケットリミテッドの名前は出ていませんが、これは日付からもLINEグループを利用した勧誘の初期段階でこれからLINEグループに参加している人たちを贈り物などで少しずつ信用させて最終的にLioppaグローバルマーケットリミテッドでの投資を勧めてくるという筋道が予想されます。
この質問の投稿者は2023年12月頃からLINEの広告から投資グループに参加していたようです。グループでは先生役の大宮誠治と名乗る人物を中心にアシスタント役や明らかなサクラ役なども加わって当初は株式投資、2024年に入ってからはFX投資に関するトークが繰り広げられているようです。そして具体的な投資先としてLioppaグローバルマーケットリミテッドを推奨されているようです。先生役の名前が上で引用した投稿では大宮誠二であり、この投稿では大宮誠治となっていて微妙に異なりますが、同じグループでしょう。
この投稿者はこれが詐欺の勧誘と認識していますが、どんな結末になるのか見届けるつもりで大会はしていないようです。
状況がよく分かりませんが、この質問の投稿者もLINEのグループでLioppaグローバルマーケットリミテッドでの投資を勧められているものと思われます。先生役の大宮誠二、大先生という加賀屋義照、Lioppaグローバルマーケットリミテッドの山村博之といった名前の人物がLINEグループに登場しているようです。上で引用した2024年1月22日付の投稿では先生役が大宮誠二、大先生が加賀屋義輝、そしてLioppaグローバルマーケットリミテッドの山村博之となっていましたから大先生の名前の漢字が微妙に異なる以外は一致しています。かなり多くの人が同時進行的にLINEグループで勧誘されていることが分かります。
次に表題2番目のグレースケールフォレックスというサイトが見つかってきた経緯を簡単に説明しておきます。以下はグレースケールフォレックスのサイトとIPアドレス (34.233.14.55.) を共有しているサイトのリストです。
同じIPアドレス上の10個のサイトが示されていますが、いずれも「検証60」や「検証61」で検証してきたサイトです。このIPアドレス (34.233.14.55) を共有しているサイトの中で検証済みのサイトは以下のようになっています。
WMグローバルフォレックスリミテッド (https://www.tradingpointuk.com/jp) [閉鎖済み]
Foyaリミテッド (https://foyavip.com/jp) [閉鎖済み]
Shunxinフォーチュンリミテッド (https://fxshunxin.com/en) [閉鎖済み]
パンドラファイナンスカンパニーリミテッド (https://fxpandorafx.com/) [閉鎖済み]
カウトレーディングウエルスリミテッド (https://www.cowtradingvip.com/jp) [閉鎖済み]
Xinkeリミテッド (https://xinkelimited.com/jp) [閉鎖済み]
Huixinリミテッド (https://www.huixinlimited.com/jp) [閉鎖済み]
XMグローバルリミテッド (https://www.xmusa.net/jp) [閉鎖済み]
XMグローバルリミテッド (https://www.xmusafx.com/jp) [閉鎖済み]
XMグローバルリミテッド (https://xmjp.cc/jp) [閉鎖済み]
XMグローバルリミテッド (https://www.fxglobalxm.com/en) [閉鎖済み]
XMグローバルリミテッド (https://www.xm-81jp.com/jp)
Arakaフィンテックリミテッド (https://arakaltd.com/jp) [閉鎖済み]
リライアンスキャピタルマーケッツリミテッド (https://reliancecapitalltd.com/jp) [閉鎖済み]
Ludaマーケッツリミテッド (https://www.ludamarkets.com/jp、https://www.ludamarkets.com/cjrl_jp) [閉鎖済み]
ライオンブローカーズ (https://libkrsgrr.com/jp、https://libkrsgrr.com/cjrl_jp) [閉鎖済み]
BUXファイナンシャルサービシーズ (https://bux-asia.com/jp) [閉鎖済み]
BUXファイナンシャルサービシーズ (https://buxasia.co/jp) [閉鎖済み]
FXコープリミテッド (https://www.fxcorpltd.com/jp) [閉鎖済み]
HYCM キャピタル マーケッツ (https://fxhycm.com/en)
ファーマックス プライム リミテッド (http://farmaxprime.com/)
BACERA カンパニー プロプライエタリ リミテッド (https://cfds1.chnthebcr.shop/en)
CKCF (https://www.ckcfnk.com/en)
CHANGYUANセキュリティーズリミテッド (https://hkchangyuan.com/en)
スター バナー グローバル リミテッド (https://starbannerglobal.com/jp)
そしてこれらのサイトの大半は既に閉鎖されています。全く無関係のサイトが同一IPアドレス上に集中することなどおよそ考えられませんからこれらのサイトが同じグループによるサイトであることは間違いないでしょう。
そして全く別のルートで見つかってきた表題の2つのサイトは互いに非常によく似たサイトであることが判明しました。まず以下に2つのサイトの冒頭部の画像を示します。まず最初のLioppa グローバルマーケットリミテッドのサイト冒頭部です。
▼Lioppa グローバルマーケットリミテッド (https://www.lioppafx.com/) [表示言語:中国語、英語、日本語]
このサイトは2024年2月に最初にアクセスした際には上の画像で確認出来るように中国語、英語、日本語の3ヵ国語の表示を選択出来るようになっていました。中国、イギリス、日本の国旗アイコンが選択できる言語のメニューで使われています。しかし2024年3月下旬現在でアクセスしてみると以下の画像に示すように表示言語は英語のみとなっています。
▼Lioppa グローバルマーケットリミテッド (https://www.lioppafx.com/) [表示言語:英語のみ]
どういう理由で表示言語が英語のみになってしまったのか全く分かりませんが、かつては表示言語を切り替えることが出来ていた名残として上の画像のメニューバーの中にイギリス国旗のアイコンだけは残っているようです。
▼グレースケールフォレックス (https://grayfxcenter.com/) [表示言語:英語のみ]
このサイトも英語表示にしか対応していません。しかしメニューバーにイギリス国旗のアイコンが確認出来るのでLioppa グローバルマーケットリミテッドの場合と同じでかつては複数言語を選択出来るサイトだったのかもしれません。そして説明するまでもなく、これら2つのサイトは互いに非常によく似ています。
さらにこれら2つのサイトが互いに非常によく似ているのはこの冒頭部だけではありません。さらに幾つかの部分について相互比較してみます。まず2つのサイトにはサイトの特長を6項目にまとめて説明している部分があるので特長の第1項の部分についてLioppa グローバルマーケットリミテッド (日本語版) → Lioppa グローバルマーケットリミテッド (英語版) → グレースケールフォレックスという順で3つの画像を示します。
いずれの場合もスプレッドが非常に狭いということを強調しているようです。サイト名の部分は入れ替わっていますが、それ以外の部分は互いに非常によく似ています。
次は特長の第2項についてやはりLioppa グローバルマーケットリミテッド (日本語版) → Lioppa グローバルマーケットリミテッド (英語版) → グレースケールフォレックスという順で3つの画像を示します。注文の執行速度が速いということを説明しているようです。
さらに以下は自動取引システムに関する記述部分の比較です。やはりLioppa グローバルマーケットリミテッド (日本語版) → Lioppa グローバルマーケットリミテッド (英語版) → グレースケールフォレックスという順で3つの画像を示します。1日当たり50万回の取引を執行していてその内の60%が自動取引システムによる取引であると書いてあります。
さらに取引高とかユーザー数などが記されている部分についても同様に比較します。やはりLioppa グローバルマーケットリミテッド (日本語版) → Lioppa グローバルマーケットリミテッド (英語版) → グレースケールフォレックスという順で3つの画像を示します。
この部分には取引出来高とか顧客数などが書いてあるのですが、Lioppa グローバルマーケットリミテッドの日本語版と英語版で記述内容に食い違いがあります。
▼日本語版
>取引量 - 2021年12月
>1兆4000億ドル
>世界中のアクティブなクライアント数
>180,000+
>WIKIFXでの評価
>優れています
▼英語版
>TRADING VOLUME - DECEMBER 2021
>US$1.04 TRILLION
>ACTIVE CLIENTS WORLDWIDE
>180,000+
>ATING ON WIKIFX
>EXCELLENT
2021年12月時点の取引出来高が日本語版だと「1兆4000億ドル」となっていますが、英語版では「US$1.04 TRILLION」となっています。英語版の数字を日本語訳すれば「1兆400億ドル」になるはずです。3600億ドルもの違いがあることになります。そしてLioppa グローバルマーケットリミテッド、グレースケールフォレックスのいずれについても「世界中のアクティブなクライアント数」が18万人以上、WikiFX (https://www.wikifx.com/ja/) でEXCELLENT (優れています) という評価を得ているとなっています。しかしこれらの記述には疑問があります。この点についてはまた後述します。
次に比較するのは特長の第6項、ライセンスについて記述のある部分です。やはりLioppa グローバルマーケットリミテッド (日本語版) → Lioppa グローバルマーケットリミテッド (英語版) → グレースケールフォレックスという順で3つの画像を示します。
右側にライセンスに関する記述があるようなのでその部分を以下に書き出してGoogle翻訳の結果も併記します。Lioppa グローバルマーケットリミテッド (日本語版) でもこの部分はなぜか英語になっています。またLioppa グローバルマーケットリミテッドとグレースケールフォレックスの記述は全く同じです。さらにここにある文章は末尾が欠落していて不完全な文章になっているようです。
>US MSB
>THE FINANCIAL TRANSACTIONS AND REPORTS ANALYSIS CENTRE OF USA (FINTRAC). FOUNDED IN 2000, IS USA FINANCIAL INTELIGENCE UNIT (FIU). WITH ITS HEADQUARTER LOCATED IN OTTAWA. FINTRAC IS...
>米国MSB
>米国金融取引および報告分析センター (FINTRAC)。 2000 年に設立された IS 米国財務情報局 (FIU)。 本社はオタワにあります。 フィントラックとは…
>US NFA
>NATIONAL FUTURES ASSOCIATION (NFA) IS THE INDUSTORY WIDE SELF REGULATORY ORGANIZATION FOR THE US DERIVATIVES INDUSTORY. PROVIDING INNOVATIVE AND EFFECTIVE REGULATORY PROGRAMS. DESIGNATED BY THE...
>米国NFA
>ナショナル先物協会 (NFA) は、米国デリバティブ業界の業界全体の自主規制機関です。 革新的で効果的な規制プログラムの提供。 によって指定されました...
どうやら米国MSBと米国NFAでライセンスを取得しているという主張ではないかと思われるのですが、登録番号などの具体的な情報は全くなく、MSBとかNFAという組織の説明があるだけです。
そこで2つのサイトについてMSB、NFAの登録があるかどうか確認を試みました。まずMSBについてですがこれはアメリカのFinancial Crimes Enforcement Network (FinCEN https://www.fincen.gov/) という組織でMoney Services Businesses (MSBs) の登録を得ているという主張だと思われるのでFinCENのサイトに用意されているMSB Registrant Searchのページで各サイトの名称を検索してみましたがいずれのサイトについても登録は見つかりません。例えば以下はLioppa Global Markets Ltd (Lioppa グローバルマーケットリミテッド) の登録を検索した結果です。
同様に以下はGrayScale Forex (グレースケールフォレックス) の登録情報を探した結果です。
いずれの場合も画像の左上に赤い文字で
>System could not find matching data. (該当するデーターが見つからない)
という結果が示されています。つまりMSBの登録はいずれのサイトについても確認出来ません。
次にNFAについてですが、NFAのサイト (https://www.nfa.futures.org/index.html) Lioppa Global Markets Ltd (Lioppa グローバルマーケットリミテッド) の登録を探してみるととりあえず以下に示した情報が出てきました。
>NFA ID: 0560655
という登録番号らしきものが示されていますが、
>Not an NFA Member (NFAの会員ではない)
>Non-Member not subject to NFA oversight. (非会員は NFA の監督を受けません。)
となっていてNFAの監視下にあるという状況ではありません。
一方のGrayScale Forex (グレースケールフォレックス) についても同様にNFAの登録情報を探しましたが
>Your search returned no results.
登録情報は見つからないという結果になります。結局確認出来たのはLioppa グローバルマーケットリミテッドについてNFAのIDを取得しているということだけです。それもメンバーではない、NFAの監視下にはないということになっていて金融ライセンスを受けているとか公的機関の監視下にあるという状態ではありません。
次に2つのサイトで連絡先情報を探しましたが、いずれのサイトでも連絡先情報について全く記載が無いようです。そこで例によって2つのサイトのWho Is 情報を確認してみました。まずLioppa グローバルマーケットリミテッドのサイトのWho Is情報を以下に示します。
黄色の枠で囲った部分に記されているサイトの登録・開設日は2023年12月11日となっていてかなり新しいサイトです。そして赤枠で囲った部分に記されている登録者の情報を以下にまとめます。
登録者名:PHIRIN BUNRUANGSET
登録者住所:PUROK1 BARANGAY CARONOAN, SAN JUAN LAPOG ILOCOS SUR 2920, SAN JUAN, ILOCOS SUR, 204, PH
電話番号: +63.8145611961
メールアドレス: Lioppa3321225@outlook.com
登録者の住所はフィリピンの南イロコス州、サンフアン (San juan) となっています。電話番号も[+63]というフィリピンの国番号から始まっています。メールアドレスは無料登録できる「outlook.com」のアドレスです。まともな金融機関がフリーメールのアドレスを使うとは思えません。
一方のグレースケールフォレックスのWho Is 情報も以下に示します。
グレースケールフォレックスのWho Is 情報には登録者の情報は何も開示されていません、黄色の枠で囲った部分に記されているサイトの登録・開設日は2024年1月3日となっていてLioppa グローバルマーケットリミテッドのサイトよりもさらに新しいサイトということになります。
上で示しましたがいずれのサイトでも取引出来高とか顧客数を示している部分に以下のような記述がありました。
>取引量 - 2021年12月
>1兆4000億ドル
この記述が事実ならばいずれのサイトも少なくとも2021年12月以前に開設されていなければならないはずですが実際には2023年12月11日、2024年1月3日に開設されているのですから2021年12月の取引量が事実かどうか疑問です。また関連して2つのサイトへのアクセス状況を調べてみると以下のようになります。
いずれのサイトでも1日当たりの独立訪問者数とか月間のアクセス数といった数字が検出限界以下になっています。いずれのサイトでも
>世界中のアクティブなクライアント数
>180,000+
という記述があることを上で示しましたが18万人もの顧客がいるサイトとは全く思えません。Who Is 情報に記されているサイトの開設時期がかなり新しいことを考えても18万人以上の顧客を抱えているサイトとは思えません。サイトの記述にはかなり疑わしい部分があるものと考えざるを得ません。
さらに以下に示すのはLioppa グローバルマーケットリミテッドのサイトの口座開設画面 (https://user.lioppafx.com/register/fast) の画像です。現在の英語表示しか選択できないLioppa グローバルマーケットリミテッドのサイトでもこの口座開設画面だけは複数の表示言語を選択出来るようになっています。
そしてこの口座開設画面はこれまでに検証対象としてきた中国系と思われる詐欺グループによると思われるサイトの幾つかの口座開設画面と非常によく似ています。例えば以下は「検証46」で検証したSkyamインベストリミテッド (http://skyamltd.com/jp) のサイトの登録画面ですがLioppa グローバルマーケットリミテッドの登録画面に非常によく似ています。
これも含めて以下のサイトの登録画面がこのLioppa グローバルマーケットリミテッドの登録画面と非常によく似ていて同じテンプレート由来としか思われません。
「検証27」 gsfx (https://kraewd.com/en)
「検証27」 AUSグローバルリミテッド (https://ausglobald.com/)
「検証27」 Auricマーケッツリミテッド (https://auricvip.com/jap)
「検証33」 SHUN YUENリミテッド (http://shunyuenltd.com/jp)
「検証33」 WMグローバルフォレックスリミテッド (https://www.tradingpointuk.com/jp)
「検証34」 Kwillowインターナショナルリミテッド (https://www.kwillow.net/)
「検証42」 ビッグアンクルリミテッド (https://www.biggloballtd.com/ja.html)
「検証46」 Skyamインベストリミテッド (http://skyamltd.com/jp)
「検証46」 Allinキャピタルマーケットリミテッド (https://www.allinltd.com/index2)
「検証48」 ETHERマクロキャピタルリミテッド (https://ethermacrocapital.com/)
「検証48」 Starekcoリミテッド (https://www.starekco.com/jp)
「検証48」 ビッグアンクルリミテッド (https://biggloballimited.com/jp)
「検証48」 Carrod セキュリティーズカンパニーリミテッド (https://carrodsecurities-ltd.com/jp)
「検証60」 Xinkeリミテッド (https://xinkelimited.com/jp)
「検証60」 Huixinリミテッド (https://www.huixinlimited.com/jp)
「検証60」 カウトレーディングウエルスリミテッド (https://www.cowtradingvip.com/jp)
「検証61」 Arakaフィンテックリミテッド (https://arakaltd.com/jp)
「検証61」 リライアンスキャピタルマーケッツリミテッド (https://reliancecapitalltd.com/jp)
「検証61」 Ludaマーケッツリミテッド (https://www.ludamarkets.com/jp)
「検証62」 トレーディングウェブ (https://www.tradingwebpro.com/jap/index)
「検証62」 GMWリミテッド (https://www.gmw-limited.com/jp)
「検証62」 IGグローバルリミテッド (https://igglobal.co/jap/index)
「検証62」 コンセプトリミテッド トレードMT5 (https://newconcept-fx.com/index3.html)
「検証63」 LANLASAKI (https://www.lanlasaki.com/)
「検証63」 FUCIIリミテッド (https://fucsfx.com/zh-hk/)
「検証66」 FTIコーポレーション グローバル (https://www.fticorporationsglobal.com/jp)
「検証66」 ARLTインベストメン トリミテッド (https://www.arltinvestmentltd.com/)
「検証68」 外為ファイネスト (https://www.gaitamefinestltd.com/)
「検証68」 RHトレード (https://rhtradefx.com/jap/index)
「検証68」 Kaerm IM (https://www.kaermim.com/jap/index)
「検証68」 Tongliウェルスインコーポレーション (https://www.tongliwealth.com/jap/index)
「検証68」 BLOOMSマーケッツリミテッド (https://www.blmforex.com/jap/index)
「検証70」 YIDUGJ グローバルリミテッド (https://www.yidugj.com/)
「検証75」 Weastarグローバルマーケッツリミテッド (https://weastartop.com/jp/)
「検証79」 DASANGJ (https://www.dasangj.com/jp)
サイト自体は特に似ていなくても登録画面だけでも同じテンプレート由来の可能性があるとなれば、やはり同じグループによるサイトの可能性が高いものと考えざるを得ません。
さらに以下はグレースケールフォレックスの口座開設画面 (https://trader.graysvfx.com/reg/real) です。
この口座開設画面もこれまでに検証してきた幾つかのサイトの口座開設画面に明らかに似ています。一方で以下は「検証62」で検証したDecode Global Ltd (デコードグローバルリミテッド https://www.decodeefx.com/jap/index) の口座開設画面の画像です。
特に背景の画像などグレースケールフォレックスの口座開設画面と明らかに似ており、同じテンプレート由来で間違いないでしょう。これ以外にも以下のサイトで非常によく似た口座開設画面が確認されています。
「検証27」 SMK (https://www.radiantfex.com/Jp)
「検証61」 XMグローバルリミテッド (https://www.xmusa.net/jp)
「検証61」 XMグローバルリミテッド (https://www.xmusafx.com/jp)
「検証68」 XMマーケットリミテッド (https://www.xmmarketlimited.com/)
グレースケールフォレックスのサイトとこれらのサイトはトップページなどでは全く似ておらず、似ているのは口座開設画面だけですが、組織的な繋がりがあるのは殆ど間違いないでしょう。
改めて結論するまでもなく、本項で検証した2つのサイトは信頼できる投資先とは思われません。そもそも互いに非常によく似たサイトが2つ存在するだけで明らかに異常ですし、連絡先情報などの情報開示は皆無に等しく、有効な金融ライセンスが確認出来ません。顧客数などの情報も事実に反しているとしか思えません。さらに少なくともLioppa グローバルマーケットリミテッドについては「雑記2」で説明しているLINEのグループを勧誘の場として利用する手口で大掛かりな勧誘が行われているようであり、非常に危険です。これらのサイトでの投資は絶対に避けるべきです。
●STARTRADER (スタートレーダー https://www.startraderes.com/jp.html)
●CME Metal (CMEメタル https://www.cmemetal.cc/jp.html)
●Metakit FX (メタキットFX https://www.metakit.cc/jp.html)
いずれもYahoo知恵袋に質問が出てきたサイトで互いに非常によく似ており、明らかに同じテンプレートから量産されたサイトなのでまとめて検証します。但し最初のスタートレーダーというサイトはこの検証を書いている2024年4月上旬時点で既に閉鎖されているようで残しておいた画像のみを頼りに検証することになるので不充分な検証になってしまいます。
まずそれぞれのサイトについてYahoo知恵袋に出てきた質問投稿を引用していきます。
▼2024年3月8日投稿 (スタートレーダーに関する投稿)
「楽天証券」を謳った広告からLINEのグループに参加したところ、黒瀬浩一と名乗る先生役、アシスタント役などが登場してスタートレーダー証券での米国株投資を勧められたようです。アシスタントからの返信の日本語に違和感を感じたこと、スタートレーダー証券について検索しても情報が見つからないことから不審を感じてこの質問を投稿したということのようです。こうした経緯は「雑記2」で説明しているLINEグループを勧誘の場として利用する手口に合致するように思われます。LINEグループではアプリ経由でスタートレーダー証券にアクセスするように指示されたようでURLアドレスの情報はなかったようですが、検索して見つかってきたサイトで矛盾はないようです。
▼2024年3月17日投稿 (CMEメタルに関する投稿)
この質問はURLアドレスが示されて、何のサイトか?というだけの質問になっており、どういう経緯でこの質問をしているのか全く情報がありません。そしてベストアンサーはアメリカの先物取引所の名称やロゴを盗用している詐欺サイトであるという指摘がされています。この点については後述します。
▼2024年4月5日投稿 (メタキットFXに関する投稿)
この質問投稿では残念ながら勧誘された経緯が全く分かりませんが、既に取引を始めてしまっているようで元本を1000万円以上にすれば1日に2回取引が出来るという利点があるということで追加投資を勧められている状況のようです。
とにかくこれらの質問に出てきたサイトにアクセスしてみると互いに非常によく似た明らかに同じテンプレートから立ち上げられたサイトであることが判明しました。まず以下に3つのサイトの冒頭部の画像を表題の順で示していきます。
▼スタートレーダー (https://www.startraderes.com/jp.html) [表示言語:英語、中国語、日本語、韓国語、ドイツ語、フランス語、ロシア語、ポルトガル語、イタリア語、タイ語、ベトナム語]
▼CMEメタル (https://www.cmemetal.cc/jp.html) [表示言語:英語、中国語、日本語、韓国語、ドイツ語、フランス語、ロシア語、ポルトガル語、イタリア語、タイ語]
▼メタキットFX (https://www.metakit.cc/jp.html) [表示言語:英語、中国語、日本語、韓国語、ドイツ語、フランス語、ロシア語、ポルトガル語、イタリア語、タイ語]
説明するまでもなく、これら3つのサイトは互いに酷似しています。明らかに同じテンプレートからコピペで量産されたサイトでしょう。そして上で引用したYahoo知恵袋での質問&回答で指摘されていましたが、2番目のCMEメタルというサイトのロゴはChicago Mercantile Exchange (シカゴ・マーカンタイル取引所 https://www.cmegroup.com/ja/) のロゴとよく似ています。左下が本項で検証しているCMEメタルのサイトの冒頭部左上に見えるロゴ、右下がシカゴ・マーカンタイル取引所のロゴです。意図的な盗用の可能性が濃厚です。
これら3つのサイトが互いに似ているのはこの冒頭部だけではありません。以下は冒頭部に続いて出てくるサイトの特長を6項目にまとめて比較している部分の比較です。やはり表題と同じスタートレーダー → CMEメタル → メタキットFXという順で3枚の画像を示します。
3つのサイトはこの部分でも互いに極めてよく似ています。また
>1. と低いです0 広める
>6. 7 空 24 カスタマーサービスの営業時間
といった項目がありますが、意味が分かりません。英語版を見ると「と低いです0 広める」はスプレッドが狭いこと、「7 空 24」は「週7日、24時間」を意味しているようです。
さらに以下サイトの特長を説明している部分に続いて出てくる「いつでもどこでも取引」と題された部分の比較です。同様にスタートレーダー → CMEメタル → メタキットFXという順で3枚の画像を示します。
さらに以下は「オンにする・・・」と題された取引開始までの4段階を説明している部分の画像です。やはりスタートレーダー → CMEメタル → メタキットFXという順で3枚の画像を示します。
この部分では3つのサイトの画像が全く同じです。そしてこの部分に記されている「SA7 Market」という部分の意味が分かりません。この「SA7 Market」と記されている部分には本来ならばそれぞれのサイト名が記されているべきであるように思われました。そこで表示言語を英語にしてみると少なくともCMEメタルとメタキットFXのサイトではやはりそれぞれのサイト名が記されていることが分かりました。以下に英語表示を選択した場合のCMEメタルとメタキットFXの画像を順に示します。
英語表示を選択した場合には日本語版で「SA7 Market」と記されていた部分がそれぞれのサイト名になっています。残念ながらスタートレーダーのサイトで英語版がどうなっていたのかはサイトが閉鎖されてしまった為に不明ですが、これらのサイト以前に「SA7 Market」というサイトが存在していてそのサイトをテンプレートにしてこれらのサイトのサイト名を変更することによって本項の検証対象である3つのサイトが立ち上げられている、そして3つのサイトを立ち上げる際に「SA7 Market」をそれぞれのサイト名に変更しなければならなかったのにこの部分について修正漏れになってしまった為にこういう事態になっていると考えれば理解できるように思われます。
そこで「SA7 Market」というサイトが存在していないか、あるいはかつては存在していた形跡がどこかに残っていないか検索してみましたがそれらしいサイトやサイトが存在していた形跡は残念ながら見つかってきませんでした。
さらに明白な修正忘れと思われるのがこれら3つのサイトのメニューバーにある「私たちについて」という項目からアクセスできるサブページです。その「私たちについて」のサブページについてやはりスタートレーダー → CMEメタル → メタキットFXという順で3枚の画像を示します。
メニューバーの右端には日本語表示を示す日本国旗のアイコンが出ていますが、このページは3つのサイトのいずれの場合でも全面的に香港語 (繁体字)で書かれています。粗雑な作りのサイトであることが明らかであり、まとめなサイトではありません。
次にそれぞれのサイトで連絡先情報を探してみましたが殆ど情報がありません。まず以下はスタートレーダーのサイトの脚注部分にある「リスク警告」と題された部分の画像です。
以下に最初の文章を書き出します。
>STARTRADER Limited 、による “STARTRADER” バヌアツ金融サービス委員会の名前で運営されており、バヌアツ金融サービス委員会によって規制されている金融サービス会社です。
バヌアツで金融ライセンスを取得しているようなことが書いてありますが登録番号などの情報はありません。連絡先情報としては最後にメールアドレスだけ記されています。
>email:startrader@startraderes.com
連絡先情報として明示されているのはこのメールアドレスだけで住所とか電話番号といったものは見当たりません。明らかに情報開示は不充分、不適切です。
さらに以下は表題2番目のCMEメタルのサイトの相当部分の画像です。
やはり最初の文章を書き出します。
>CME Metal、による “CME Metal” バヌアツ金融サービス委員会の名前で運営されており、バヌアツ金融サービス委員会によって規制されている金融サービス会社です。
やはりバヌアツでライセンスを取得しているという記述がありますがやはり登録番号などの情報はありません。そしてこのサイトの場合はスタートレーダーのサイトでメールアドレスが記されている部分が以下のようになっています。
>Copyright @2023 CME MetalLimited. All rights reserved
要するにCMEメタルのサイトにはメールアドレスさえ示されていません。連絡先情報が一切見当たりません。
最後はメタキットFXの場合です。やはり脚注の「リスク警告」と題された部分の画像を示します。
まず同様に最初の文章を書き出します。
>Metakit FX、による “Metakit FX” バヌアツ金融サービス委員会の名前で運営されており、バヌアツ金融サービス委員会によって規制されている金融サービス会社です。
やはりバヌアツで金融ライセンスを得ていると書いてありますが、登録番号などの記載はありません。また末尾のスタートレーダーのサイトでメールアドレスが記されていた部分も以下に書き出します。
>Copyright @2023 Metakit FXLimited. All rights reserved
やはりメールアドレスを含む連絡先情報が何も示されていません。
とにかくいずれのサイトでも共通してバヌアツのバヌアツ金融サービス委員会で金融ライセンスを取得しているという記述があるのでバヌアツの金融ライセンスの確認を試みました。具体的にはバヌアツの金融ライセンスを管理しているVanuatu Financial Services Commission (バヌアツ金融サービス委員会 https://www.vfsc.vu/) のサイトで3つのサイトの金融ライセンスの登録を実際に探してみました。以下には表題最初のSTARTRADERを検索してみた結果です。
結果としては
>No results found (登録は見つからない)
となっています。同様に「CME Metal」や「Metakit FX」についてもライセンスの確認を試みましたがやはり登録は見つかりません。要するにバヌアツでの金融ライセンスはいずれのサイトについても確認出来ません。
次に連絡先情報は殆ど開示されていないということで例によって各サイトのWho Is 情報を確認しました。しかしいずれのサイトについても登録者に関する情報は何も開示されていません。Who Is 情報に記されているサイトの登録・開設日のみ以下にまとめておきます。
サイト名 登録・開設日
STARTRADER 2024年2月15日
CME Metal 2024年3月14日
Metakit FX 2024年3月4日
いずれも非常に新しいサイトであることが分かります。そして既に冒頭で書いたようにSTARTRADERのサイトはこの検証を書いている2024年4月上旬時点で既に閉鎖されています。開設から2ヶ月も経過せずに何の告知もなく閉鎖されているというのは明らかに危険です。そして少なくとも閉鎖されたスタートレーダーの場合は「雑記2」で説明しているLINEグループを勧誘の場として利用する中国系と思われる詐欺グループによると思われる手口で勧誘が行われていることが確認されています。さらにこれら3つのサイトに共通して日本語表示を選択しているのにサブページが全て中国語になっていたりしていることからも中国系のグループが運営している可能性が強く示唆されています。やはりこれらのサイトはいずれも中国系の詐欺グループによる詐欺サイトの疑いが濃厚であり、非常に危険と判断せざるを得ません。これらのサイトでの投資を勧誘されても決して応じるべきではありません。