検証20

本ページで検証するサイトはいずれも金融庁のサイトで公表されている金融商品取引業者の登録リストに該当が見つかりません。日本居住者に対して勧誘が行われれば違法な無登録業者ということになります。本ページで検証するサイトの少なくとも一部については日本人に向けた勧誘、被害報告が確認されています。

▼本サイトでの検証は名誉棄損に当たらないと考えます。→ 雑記1

「検証13」「検証14」「検証15」「検証16」「検証17」「検証18」「検証19」に続いて中国系の詐欺グループによる可能性があるサイトについての検証8ページ目です。「検証21「検証22「検証23「検証24「検証25「検証26「検証27「検証28「検証29「検証30「検証31「検証32「検証33「検証34「検証35「検証36「検証37「検証38「検証39「検証40「検証41「検証42「検証43「検証44「検証45「検証46「検証47「検証48「検証49「検証50「検証51「検証52「検証53」「検証54「検証55」「検証56「検証57「検証58「検証59「検証60「検証61「検証62「検証63」「検証64」「検証65」「検証66」「検証67」「検証68」「検証69」「検証70」「検証71」「検証72」「検証73」「検証74」「検証75」「検証76」「検証77」「検証78」「検証79」にも続編があります。勧誘の手口などについては「検証13」の冒頭を参照してください。このページで検証するのは以下のサイトです。


●Ksglimited (KSGリミテッド https://www.ksglimited.com/index.php/Ja)

●AGA TRADERS GROUP LIMITED (AGAトレーダーズグループリミテッド https://www.aga-markets.com/)

●DingSheng (https://www.heydayint.com/en/)

●BRITT Ltd (BRITTリミテッド https://fxbritt.com/jp/)

●JINGER GLOBAL LIMITED (JINGERグローバルリミテッド http://www.jingerfx.com/jp/)

●WEIKE (https://weikefx.com/jp/)

●FOYA INVESTMENT LTD (FOYAインベストメントリミテッド http://foyaforex.com/jp/)

●Pakhar Limited (Pakharリミテッド https://pakharltd.com/en/)

●Roalke (http://roalkefx.com/en/)

●GOLDSHIP LIMITED (ゴールドシップリミテッド http://goldshipfx.com/en/)

●FLOSS LIMITED (FLOSSリミテッド http://flossfx.com/en/)

●FOYA INVESTMENT LTD (FOYAインベストメントリミテッド http://kcg-intensive.site/jp/)

●Wealth Sailing Forex Limited (ウエルスセーリングフォレックスリミテッド https://www.wealthsailingforex.com/en/)


まず以下の3つのサイトをまとめて検証します。

●Ksglimited (KSGリミテッド https://www.ksglimited.com/index.php/Ja)

●AGA TRADERS GROUP LIMITED (AGAトレーダーズグループリミテッド https://www.aga-markets.com/)

●DingSheng (https://www.heydayint.com/en/)


これら互いにかなり似ているサイトはいずれもYahoo知恵袋に質問が出てきたサイトです。さらに非常にややこしいのですが2番目のAGAトレーダーズグループリミテッドと同じ名称でURLは異なる別個のサイト (https://www.agatrader.com/) が存在します。おそらくこれも同じグループによるサイトと思われるのですが、この同じ名称の別サイトについては本項の付記、および「検証22」にある別サイト (https://www.agatrader.com/) の検証を参照してください。

まずKSGリミテッドについてYahoo知恵袋に出てきた質問を引用します。

2020年10月5日投稿

マッチングサイトで知り合った中国人からknight servise grouplimited (原文ママ、おそらくknight service group limitedのスペルミス)というサイトでの投資を勧められたとあります。記されているURLアドレスから出てくるサイトにはKsglimitedと書いてあるのですが、「Ksg」は「Knight Service Group」の頭文字を並べた省略形なのかもしれません。そして入金先として指定されたのが三井住友ufj銀行の高田馬場支店の銀行口座だったようです。入金手段として日本国内の銀行口座への入金を指定されるというのは「検証13」以降で検証している一連の中国系の詐欺サイトでしばしば出てくる話です。日本国内に銀行口座を不正に取得したり、入金されたお金を回収するグループがいるのだと思われます。

次は表題2番目のAGAトレーダーズグループのサイトに関するYahoo知恵袋の投稿を引用します。

2021年2月9日投稿

SNSで知り合った自称・韓国暮らしが長かったが最近帰国した日本人と自称する人物から勧誘されたようです。検索しても情報が出てこないことに疑問を持っているという状況の様です。

2021年6月7日投稿

こちらはSNSで知り合った自称。台湾人女性から勧誘されて既に入金してしまい、さらに入金額を増やすように促されているという状況のようです。

次は最後のDingShengのサイトに関するYahoo知恵袋への投稿です。

2020年12月26日投稿

ネットで知り合った以前は東京に住んでいたという自称・台湾人女性から金融の専門家であるという兄を紹介され、そこから投資を勧誘されて合計6000ドルを入金してしまったようです。チャートの添付画像が付いているのですがコントラストが薄くて読み取るのが難しいものの非常に不自然な相場の急変があって入金した資金を全て失った上に400ドルのマイナスになっているということの様です。


2021年1月19日投稿

Facebookで知り合った自称・シンガポール人女性から勧誘され、やはり金融の専門家であるという兄を紹介されてFX投資を勧誘されたようです。上で引用した2020年12月26日の投稿と比較して台湾とシンガポールという違いはあってもネットで知り合った外国人女性から金融の専門家である兄を紹介されるという経緯はそっくりです。最初は投資と関係のない会話をかなりの長い時間続けていた為に相手を信頼していたという状況も似ています。日本人の性格まで研究して直ぐに投資勧誘を始めてしまうよりも時間を掛けて信頼を勝ち得てから勧誘を始めるという勧誘マニュアルになっているのかもしれません。

とにかくこれらの質問投稿から3つのサイトにアクセスしてみました。まず以下がKSGリミテッドのサイト冒頭部のキャプです。

表示言語の選択肢はプルダウンメニューをキャプに示すことが出来ないのですが日本語、中国語、香港語、英語、韓国語の5つになっています。

次はAGAトレーダーズグループのサイトの冒頭部のキャプです。

こちらは日本語表示には対応しておらず、表示言語の選択肢は英語、中国語、香港語の3つです。指摘するまでもありませんが上のKSGリミテッドのサイトと酷似していることが分かります。さらに以下がDingShengのサイト冒頭部のキャプです。

こちらもAGAトレーダーズグループのサイトと同じで日本語表示には対応しておらず、表示言語の選択肢は英語、中国語、香港語の3つです。このサイトも上の2つのサイトと非常によく似ているのは間違いありません。さらにこれら3つのサイトが互いに酷似しているのはこの冒頭部だけではありません。以下には冒頭部に続く、サイトの特長をまとめた部分のキャプを比較の為に表題と同じKSGリミテッド、AGAトレーダーズ、DingShengの順に並べてみました。

KSGリミテッドとDingShengでは最大レバレッジが100倍なのにAGAトレーダーズでは最大400倍のレバレッジとなっているとか記述の大文字小文字の違いとかなど細かな違いがないわけではありませんが互いに酷似しているのは間違いありません。そしていずれの説明でも左半分のテキスト部分の筆頭が「12年の経験」という文章になっています。本当に12年もの実績があるのかについては以下で後述します。

また以下には外国為替 (FX)、株価指数CFD、貴金属の3項目が取引されていることを説明する部分のキャプを表題と同じKSGリミテッド、AGAトレーダーズ、DingShengの順に並べてみましたがやはり互いに非常によく似ています。

これら3つのサイトを立ち上げているのは同一のグループである可能性が非常に高いと考えざるを得ません。また「検証13」以降で検証している中国系の詐欺サイトの疑いが濃い一連のサイトに共通する特徴なのですがこれらの取引対象に関する説明は非常に具体性に欠けています。例えば取引対象としての外国為替 (FX) に関して上のキャプに見える「MORE」の部分をクリックして出てくる説明を読んでも40種類以上の通貨ペアが取引出来るとあるだけで具体的に取引出来る通貨ペアのリストとかスプレッドがどれほどなのかとかスワップ金利の一覧といった情報が何もありませんし、リアルタイムの相場情報とかチャートもありません。ユーザー登録してログインすればリアルタイムの相場情報やチャートなどが出てくる可能性はありますがどんな通貨ペアが取引出来るのかも開示されていないというのは明らかに異様です。

次に連絡先情報を探しましたが開示されている情報は極めて限定されています。以下に3つのサイトのお問い合わせ (Contact Us) のページのキャプを示します。

>メール: support@ksglimited.com

>住所: Britain

KSGリミテッドの場合はメールアドレスと住所という項目がありますが住所はBritain (イギリス)とあるだけです。電話番号もありません。

>mailbox: support@honchmarkets.com

>address: 10,43TH STREET 2FL BROOKLYN NEW YORK

AGAトレーダーズの場合はメールアドレスとアメリカ、ニューヨークの住所が記されていますがやはり電話番号はありません。

>email: server@heydayint.com

>address:

DingShengの場合は見ての通りメールアドレスがあるだけで住所の欄は空白です。話になりません。

次にKsgリミテッドの住所がBritain (イギリス) となっていたこと、「検証13」以降で検証している中国系と思われる詐欺サイトでしばしばイギリスの法人登録が見つかることから本項で検証している3つのサイトについても対応するイギリスの法人登録を探してみました。

まずKsgリミテッドで探すとまさにKSG Limitedという法人の登録が見つかりましたが法人登録が1987年9月という古い法人です。そこで本項の冒頭で引用したYahoo知恵袋への投稿でKsgリミテッドのことを「knight service group limited」という名称で勧誘されたという話が出ていたのを思い出して探してみると以下のキャプに示す「knight service group limited」の法人登録が見つかってきました。

上のキャプの一番下に見える業種を見ると教育関係の会社ということになっていますが法人登録の日付は2020年7月15日とかなり新しいです。しかも法人登録上の住所が

>Unit G25 Waterfront Studios, 1 Dock Road, London, United Kingdom, E16 1AH

となっていますがこの住所は「検証13」以降で検証している中国系の詐欺グループによる可能性の高い一連のサイトの検証でしばしば登場している住所です。具体的には

「検証13」ゴールドエイトサービシーズ およびXHFXマーケット 

「検証14」オールブライトファイナンシャルおよびDarkasマーケッツリミテッド

「検証15」ユナイテッドインターナショナルフォレインインベストメントセンターリミテッド

「検証16」ビクトリーファルコンサービスリミテッド

「検証18」UKフュージョン・インターナショナルBtcethインベストメントリミテッドおよびビットリンクFXインターナショナルリミテッド

「検証19」ア・グランス・グループ、IATFXWELSHIサービシーズおよびBMIマーケッツ

「検証21」Odinサービスグループ

「検証22」イーストセンチュリーグループリミテッド、MARVALLE 3THグループリミテッド、ONDERSONおよびクリアリングファルコン

「検証23」センターフォーカスガイドグローバルリミテッド、Antsテクノロジーデベロップメントリミテッド、ゼロリファイングループリミテッドリードディアカンパニーリミテッドおよびJUNE BOWESデベロップメントグループリミテッド

「検証24」ミリオンhui FXリミテッド

「検証27」アルトマンファイナンインベストメント

「検証29」Ueeインターナショナルリミテッド

「検証30」アクトゴールドリミテッドとVPマーケッツグローバルリミテッド 

「検証31」FTFゴールドグローバル、PKGグローバル、BOPグローバルおよびMWHマーケッツリミテッド

「検証32」TIXインベストメントマネージメントリミテッドおよびJIAXINGインターナショナルリミテッド

「検証34」FUNRATS ウエルスリミテッドおよびLEBWAYウエルスリミテッド

「検証35」セレクトグローバル、トレジャーリーフグループリミテッド

「検証39」HNDグローバルリミテッド、ITEグローバルリミテッド、RTSゴールドグローバルリミテッド、SODグローバルリミテッド、インダスゴールドマーケッツリミテッド、YLLグローバルインベスティングリミテッド、BSVグローバルインベスティングリミテッド、KBLグローバル インベスティングリミテッド、FFFAグローバルインベスティングリミテッド、HANグローバルインベスティングリミテッド、TUFマーケッツリミテッド、KBLグローバル インベスティングリミテッド、FFFAグローバルインベスティングリミテッド、HANグローバルインベスティングリミテッドTUFマーケッツリミテッドおよびパワーファンクションキャピタルリミテッド

「検証40」FOGEEリミテッド (https://www.fogee.net/index21.html)

「検証44」エクセレントリベニューリミテッド

で全く同じ住所が登場しています。さらに以下で取り上げるDingShengのものと思われるイギリスの法人登録でも同じ住所が所在地となっています。この住所はおそらくはオフショア会社などを利用した架空住所と思われますが、同じ住所が所在地になっていることからもこの法人登録がここで検証しているKsgリミテッドの法人登録である可能性が高いように思われます。さらにこの法人登録の経営者情報を見ると「YUNMA TIANLONG INTERNATIONAL CONSULTING CO., LIMITED」というおそらく中国系のオフショア会社と以下のキャプに示したLI, Binという中国国籍、中国在住の人物が経営者として登録されています。

そしてこのLi, Binという名前に聞き覚えがあったので思い返してみると「検証13」で検証したバレー・テック・スペック・リミテッドのイギリスの法人登録経営者情報に記されていたになっていた人物と同姓同名、さらに1990年10月生まれというところまで一致していることが分かりました。Liというのはおそらく中国でも非常に多い「李」という苗字だと思われますが、1990年10月生まれというところまで一致しているとなればやはり同一人物の可能性が高いでしょう。Kshリミテッドとバレー・テック・スペック・リミテッドは同じ系列である可能性が極めて高いと考えます。

さらに法人設立時の提出書類を見ると以下のキャプに示しましたがこのLi, Binという人物はknight service group limitedの100%の株主ともなっていて中国の住所が記されています。

>Name: BIN LI

>Address: 201, HUARUN ESTATE, NO.55 ROAD, CHAOYANG AVENUE, WEINAN, SHAANXI, CHINA 714000

これは調べてみると陝西省 (せいせんしょう) 渭南市 (わいなんし)臨渭区(りんい-く)という場所の住所のようです。この経営者が実際の経営者なのか、中国の住所がどれほど信頼出来るのかはかなり疑問ですがやはりイギリスの住所や法人登録があってもそれらは名目だけで中国と強い関係がある可能性が高いように思われます。

2番目のAGAトレーダーズグループはサイトの連絡先情報にアメリカのニューヨークの住所が記されていたのですがイギリスの法人登録情報を探すとあっさり以下に示したAGA TRADERS GROUP LIMITEDの法人登録が見つかってきました。

法人登録は2020年5月26日、業種は上で取り上げた「knight service group limited」の法人登録の場合と同じで教育関係となっています。そしてこの法人登録上の住所は以下のようになっています。

>Churchihill House, 142-146 Old Street, London, England, EC1V 9BW 

この住所は「検証13」で検証したバレー・テック・スペック・リミテッドのイギリスの法人登録に記されていた住所と全く同じです。バレー・テック・スペック・リミテッドはKsgリミテッドは共にBin, Liという1990年10月生まれの人物が経営者になっていることから組織的関連が考えられましたが、AGAトレーダーズグループについても法人登録上でバレー・テック・スペック・リミテッドと共通点が見つかってきたことになります。

さらにAGAトレーダーズグループの法人登録で経営者情報を見るとやはりLUO, Juanjuanという中国国籍、中国在住の人物が経営者になっています。

この人物についても中国の住所など記されているのではないかと期待して法人登録時に提出された書類を確認してみましたが、残念ながらLUO, Juanjuanはの100%株主になっているものの住所は法人登録上の住所と同じロンドンの住所になっていて中国の住所は記されていません。

3番目のDingShengについてもイギリスの法人登録を探してみました。DingShengで始まるイギリス法人は幾つか出てくるのですが、その中で以下の「DINGSHENG INTERNATIONAL CO., LTD.」の法人登録がここで検証しているDingShengに対応している可能性が高いように思われます。

まず法人登録が2020年8月11日と新しく、住所が

>Unit G25 Waterfront Studios, 1 Dock Road, London, United Kingdom, E16 1AH

という上で取り上げた「knight service group limited」の法人登録にある住所、「検証13」以降の一連の中国系と思われる詐欺サイトの検証で繰り返し登場している住所と全く同じです。さらにこの法人登録の経営者情報を見るとYANG, Fanというシンガポール国籍、中国在住の人物が経営者になっています (以下のキャプ参照)。

国籍は中国ではありませんが、名前からするとおそらく中国系の人物でしょう。そしてこの人物も法人登録時の提出書類を見ると100%の株主となっており、中国の住所が開示されています。

>Name: FAN YANG

>Address: NO.9, LONGGANG ROAD, NANLING, LONGGUI TOWN, BAIYUN DISTRICT, GUANGZHOU CITY, GUANGDONG PROVINCE CHINA 510080

これは中国の広東省広州市の白雲区という地域の住所のようです。

3つのサイトについてイギリスの法人登録を調べた結果、むしろ中国との結びつきが強く疑われることになりましたがWho Is 情報にも中国との結びつきを示す情報が見つかってきました。以下、順に3つのサイトのWho Is 情報を示します。まずKsgリミテッドのWho Is 情報です。

Ksgリミテッドについてはまず黄色の枠で囲った部分にサイトの登録・開設日が2020年8月28日であると記されています。上で引用したKsgリミテッドのものと思われるイギリスの法人登録がなされたのが2020年7月15日ですから法人登録から1ヶ月半ほどでサイトが開設されたことになります。そして赤枠で囲った部分に登録者に関する情報がありますが、登録機関名は空白で所在地が中国のAnhuiであるとだけ記されています。このAnhuiというのは中国の安徽省を意味すると思われます。

次はAGAトレーダーズグループのサイトのWho Is情報です。

このWho Is 情報でもまず黄色の枠で囲った部分にあるサイトの登録・開設日を見ると2020年12月2日になっています。対応すると思われるイギリスの法人登録の登録日は2020年5月26日となっていましたからサイトの開設日は半年以上後ということになります。そして赤枠で囲った登録者に関する情報の部分を見ると登録機関名が「AGA TRADERS GROUP LIMITED」となっており、所在地は上のKsgリミテッドのWho Is 情報の場合と同じで中国のAnhui (安徽省) となっています。

最後はDingShengのサイトのWho Is 情報です。

黄色の枠で囲った部分に記されているサイトの登録・開設日は2020年8月18日です。対応すると思われるイギリスの法人登録が為されたのは2020年8月11日でしたから法人登録の1週間後にサイトが開設されていることになります。そして赤枠で囲った部分にある登録者の情報を見ると登録者は代表者の個人名と思われるYANG FANとなっており、これはイギリスの法人登録に記されていた経営者名と一致します。そしてこの人物の所属機関は「Dingsheng International Co., Ltd.」となっており、その所在地は上の2つのサイトのWho Is 情報と同じで中国のAnhui (安徽省) となっています。さらに230000という郵便番号は安徽省の合肥市に割り当てられているようです。イギリスの法人登録では経営者であるYANG FANの住所が広東省広州市の白雲区となっていましたから住所は一致していません。そしてさらに電話番号とメールアドレスが記されています。

電話番号: [+86] 19179058060

メールアドレス: tygj4130163@163.com

しかし安徽省合肥市の市外局番はWikipediaの合肥市の項目によると0551となっています。断片的な情報は出てくるのですがこれらの断片的な情報さえもどれほど信頼出来るかはかなり疑問という印象を持ちます。とにかくこれら3つのサイトは中国に本拠がある可能性が非常に高いと考えざるを得ません。

とにかくこれら3つのサイトについて法人登録やWho Is 情報を調べてみるといずれも法人登録の日付やサイトの開設日が2020年になってからになっています。一方で上で指摘しましたが3つのサイトには共通して「12年の取引経験」があると記されています。明らかな食い違いがあることになり、到底12年の実績があるという主張は到底信用出来るものとは思えません。

それからAGAトレーダーズグループのサイトのWho Is情報を調べていて気が付きましたが、アクセス状況などを調べられるサイトで調べるとAGAトレーダーズグループのサイトは以下のキャプに示したサイトとIPアドレスを共有しているという情報が出てきます。

調べてみると既に閉鎖されているサイトも多いのですが最初の「valleytechspeclimited.com」と2番目の「bcpwin.com」は「検証13」で検証したバレー・テック・スペック・リミテッドとBcpwinのサイトです。さらにこの検証を書いている2021年2月半ばの時点で閉鎖されていないサイトが3つあります。

▼BCP (https://www.bcpgltd.com/en/index.html)

英語と中国語のみに対応のFXのサイトで「検証14」で検証したオールブライトファイナンシャルのサイト (閉鎖済み) やDakrasマーケッツのサイト(https://www.dakras.com/index2.html) と酷似している。

▼Defull Run Capital (http://www.dfullgroup.com/)

中国語のみに対応のFXのサイトで「検証16」で検証したマックスマーケットFX (https://www.maxmarketfx.com/Jp) などのサイトと明らかに似ている部分がある。

▼clearingaud (https://www.clearingaud.com/en/index.html)

英語、中国語、香港語対応のFX業者のサイトでこれまでに検証した中国系と思われるサイトと似ているようには思われない。

いずれもFX業者のサイトであり、これらのサイトが同じIPアドレスを共有しているという状況は偶然とは到底思われません。これらのサイトが同じ詐欺グループによるサイトである可能性はかなり高いと考えられ、また別に検証するかもしれません。

この検証の結論として改めて言うまでもなく、本項で検証した3つのサイトは到底信頼出来ません。情報開示は明らかに不充分、不適切であり、経営の実質的な本拠が何処にあるのかさえ明確ではなありませんし、金融ライセンスについても記述が一切なく、確認することが出来ません。極めて危険なサイトと考えられ、これらのサイトでの投資を勧誘されても決して応じないことを強く推奨します。

※付記

AGAトレーダーズグループリミテッドのサイトにはRegulatoryというページがあります。金融ライセンスに関する情報があると思われ、アクセスしてみるとテキスト情報なしで以下に示した画像があるだけです。

どうやらカナダのFINTRACという組織からMONEY SERVICES BUSINESSの登録を登録番号 M20619406で取得している証明ということで以下のような記述があるようです。

INITIAL DATE OF REGISTRATION 2020-12-16

EXPIRE DATE OF REGISTRATION 2023-11-30

MAIN OFFICE OR LOCATION OF MSB 500-7030 WOODBINE AVE MARKHAM, ON, CANADA L3R6G2

INCORPORTION NUMBER 1251953-4

JURISDICTION OF INCORPORATION Federal (Canada)

MSB ACTIVITIES Foreign exchange dealing,  Money transferring, Dealing in virtual currencies

まずこの登録を確認する為にFINTRACを検索するとFINTRACはFinancial Transactions and Reports Analysis Centre of Canada (https://www.fintrac-canafe.gc.ca/intro-eng) という組織であることが分かりました。

そしてこのFINTRACのサイトにある登録業者の検索ページから「AGA TRADERS GROUP LIMITED」の登録を探すと確かに以下のキャプに示した登録情報が確認されました。

しかしこの登録には幾つか疑問があります。まずそもそもこのFINTRACという組織は日本の金融庁に該当する金融ライセンスを管理する公的機関なのかという疑問があります。Financial Transactions and Reports Analysis Centre of Canada という名称をそのまま直訳すると「カナダの金融取引およびレポート分析センター」となります。またFINTRACの「About Us」は左下のキャプに示すようになっています。この部分のGoogle翻訳の結果 (右下のキャプ) も観るとこのFINTRACの役目はマネーロンダリングの防止やテロ組織への資金供給を抑制することと思われます。

検索してみるとカナダの金融ライセンスを管理しているのはFinancial Consumer Agency of Canada (https://www.canada.ca/en/financial-consumer-agency.html) という組織ではないかと思われます。カナダの金融行政についてこれ以上調べる気になりませんが、FINTRACで登録があるとしてもいわゆる金融ライセンスに相当するものではない可能性が高いです。

またAGAトレーダーズグループリミテッドのFINTRACの登録にある住所 (500-7030 WOODBINE AVE MARKHAM, ON, CANADA L3R6G2) は「検証18」で検証したUKフュージョン・インターナショナルの拠点の住所として登場していた住所と完全に同じであり、同時に違法な海外FX業者の検証で頻繁に登場するRegusというレンタルオフィス/バーチャルオフィス業者の拠点の住所とも一致します (以下のキャプ参照)。

この住所にAGAトレーダーズグループリミテッドの事業実体があるとは到底思えません。つまり架空住所としか思えません。

そしてこのどれほどの意味が分からないFINTRACでの登録は「検証22」で検証している同じAGAトレーダーズグループリミテッドという名称でURLアドレスの異なるサイト (https://www.agatrader.com/) でも共有されています。2つのサイトが存在する意味が全く分かりませんが参照してください。


●BRITT Ltd (BRITTリミテッド https://fxbritt.com/jp/)

●JINGER GLOBAL LIMITED (JINGERグローバルリミテッド http://www.jingerfx.com/jp/)

●WEIKE (https://weikefx.com/jp/)

●FOYA INVESTMENT LTD (FOYAインベストメントリミテッド http://foyaforex.com/jp/)

●Pakhar Limited (Pakharリミテッド https://pakharltd.com/en/)

●Roalke (http://roalkefx.com/en/)

最初のBRITTリミテッドのサイトは「検証43」で検証したオーケーワイズグローバルリミテッド (https://okwisfx.com/jp/) やYIANマーケッツリミテッド (http://yian-markets.com/en/) と同じIPアドレス (47.243.120.240.) 上にあることで見つかってきたサイト、3番目のWEIKEは「検証37」で検証したROKING LTD (http://rokingltd.com/jp/) や「検証43」で検証したNardo (https://nardofx.com/en/)とIPアドレス (8.210.1.173.) を共有していることで見つかってきたサイトです。

[時期は不明ですがWEIKEのURLアドレスが微妙に変更されたようです。

旧URL:http://www.weikefx.com/jp/

新URL:https://weikefx.com/jp/]

それ以外のJINGERグローバルリミテッド、FOYAインベストメントリミテッド、Pakharリミテッド、Roalkeの4つのサイトは画像検索で見つかってきたサイトです。これら6つのサイトはいずれも上で検証した3つのサイト (KSGリミテッド、AGAトレーダーズグループリミテッド、DingSheng)と極めてよく似ており、同じテンプレート由来のサイトと思われるのでここで検証します。まずそれぞれのサイトの冒頭部のキャプを以下に順に示します。

▼BRITTリミテッド (表示言語の選択肢は中国語、香港語、英語、ドイツ語、フランス語、日本語、アラビア語、ポルトガル語)

▼JINGERグローバルリミテッド (表示言語の選択肢は中国語、日本語、英語)

▼WEIKE (表示言語の選択肢は中国語、日本語、英語)

FOYAインベストメントリミテッド (表示言語の選択肢は中国語、香港語、英語、日本語、ドイツ語、フランス語、タイ語、ヒンディー語、韓国語)

▼Pakharリミテッド (表示言語の選択肢は中国語と英語のみ)

▼Roalke (表示言語の選択肢は中国語、香港語、英語)

キャプからも分かるように最後の2つ、PakharリミテッドとRoalke以外の4つのサイトは日本語表示に対応しています。最後のRoalkeの場合を除いては各サイトの一番上、ヘッダーの部分にはメールアドレスが記されています。

そしてこれら4つのサイトは上で検証したKSGリミテッド、AGAトレーダーズグループリミテッド、DingShengのサイトと極めてよく似ていますが似ているのはこの冒頭部だけではありません。上のKSGリミテッドなどの検証でも取り上げたサイトの特長を説明する部分のキャプを以下に示します。まずBRITTリミテッドのサイトからのキャプを以下に示します。

この部分でもKSGリミテッド、AGAトレーダーズグループリミテッド、DingShengの各サイトと比較すれば似ているのは明らかです。そして特に注目するべきは赤枠で囲った部分です。

>12年の取引の経験、取引先の異なっている需要を理解します。

>設立以来、Brittは12+年の監督管理記録の中で完璧な信用を維持しています。

12年以上の実績があると主張していますが事実かどうかは後述しますが非常に疑問です。

そして次にJINGERグローバルリミテッドのサイトの同じ部分のキャプ画像を示します。

JINGERグローバルリミテッドの場合もこの部分は上で検証したKSGリミテッドなどのサイトと非常によく似ています。そしてBRITTリミテッドの場合と同じ部分を赤枠で囲いましたが、この部分の記述が明らかにおかしいのです。

>12年の取引の経験、取引先の異なっている需要を理解します。

>設立以来、Brittは12+年の監督管理記録の中で完璧な信用を維持しています。

12年の実績があると主張しているのはBRITTリミテッドの場合と同じですがJINGERグローバルリミテッドのサイトなのに2つ目の文章の主語が「Britt」になっているのです。これは異様です。おそらくですがBRITTリミテッドのサイトをテンプレートにしてJINGERグローバルリミテッドのサイトを作った際に修正を忘れた為にこうした異様な状態になっているのではないかと思われます。

WEIKEのサイトの同じ部分のキャプ画像です

この場合はサイトの記述が

>12年の取引の経験、取引先の異なっている需要を理解します。

>設立以来、Weike Ltdは12+年の監督管理記録の中で完璧な信用を維持しています。

となっていてサイトの名称と記述に矛盾がありません。

次はFOYAインベストメントリミテッドの場合です

>12年の取引の経験、取引先の異なっている需要を理解します。

>設立以来、Foyaは12+年の監督管理記録の中で完璧な信用を維持しています。

やはりサイトの名称とこの部分の記述に矛盾はありません。

次はPakharリミテッドの場合です。日本語表示には対応していないサイトなので以下のキャプも英語です。

>12 years trading experience, understanding different needs of customers

>Since its establishment,Pakhar LIMITEDIn 12+ years of regulatory record has maintained a perfect reputation, there has never been any

日本語には対応していませんが記述内容は日本語表示が可能なサイトと同じです。サイト名も「Pakhar LIMITED」と正しく表示されているようです。

最後はRoalkeの場合です。このサイトも日本語には対応していないので英語表示のキャプを示します。

>12 years trading experience, understanding different needs of customers

>Since its establishment,RoalkeIn 12+ years of regulatory record has maintained a perfect reputation, there has never been any bad record.

このサイトの場合も記述内容におかしな部分はありません。そしてこれら6つのサイトはこの特長を説明する部分でも互いに酷似していますし、上で検証したKSGリミテッドなど3つのサイトとも非常によく似ています。

次にこれも上のKSGリミテッドなど3つのサイトの検証で取り上げましたが取引対象を説明する部分のキャプ画像を表題と同じ順 (BRITTリミテッド → JINGERグローバルリミテッド → WEIKEFOYAインベストメントリミテッド → Pakharリミテッド → Roalke) で示します。

6つのサイトで共通して外国為替 (FX)、差金決済取引 (CFD)、貴金属の3項目が取引可能となっており、最初のBRITTリミテッド、3番目のWEIKE、5番目のPakharリミテッドの場合のみ4つ目の取引対象として仮想通貨が挙げられています。しかし具体的な取引対象に関する情報は開示されていません。例えば外国為替 (FX) なら取引多少となっている通貨ペアとか取引単位、スワップ金利などの普通のFX業者ならば当然開示されている情報が開示されていません。リアルタイムのチャートといったものも見当たりません。

さらに開示されていないのは各サイトの連絡先情報も同じです。サイトのヘッダーの部分にメールアドレスが記されていることを書きましたが、それ以外に連絡先情報が見当たりません。各サイトには「連絡します (Contact Us)」という項目があるのですが住所とか電話番号といった情報はありません。例えば以下はPakharリミテッドのサイトの「Contact Us」のページのキャプです。

ヘッダーに示されているのと同じメールアドレスがあるだけで「address (住所)」と書かれている部分は空欄になっています。そして唯一の連絡先情報となっているメールアドレスを以下にまとめます。

BRITTリミテッド: brittltd.24hour@gmail.com

JINGERグローバルリミテッド: jinger@gmail.com

WEIKE: info@weikefx.com

FOYAインベストメントリミテッド: foyaforex@gmail.com

Pakharリミテッド: info@pakharltd.com

Roalke: 記載なし

3番目のWEIKEと最後のPakharリミテッドを除く3つのサイトのメールアドレスはいずれも無料登録できるgmailのアドレスです。FX業者の唯一の連絡先情報がフリーメールのアドレスなんて信頼性ゼロとしか思えません。そこでさらに連絡先情報を求めて例によって各サイトのWho is 情報を確認しました。以下には代表して最も情報量が多いFOYAインベストメントリミテッドのサイトのWho Is 情報を示します。

まず黄色の枠で囲った部分にサイトの登録・開設日が2021年8月4日と記されています。そして赤枠で囲った部分に登録者の情報があります。4つのサイトのWho Is 情報の中ではこれでも最も情報量が多いのですが、キャプに見えるようにクエスチョンマークが2つ並んでいるだけの項目が多く、開示されている情報は乏しいです。とにかく記されている内容を以下にまとめます。

登録者名: 非開示

登録機関名: Foya Invesment ltd

住所: 中国・北京

電話番号: +855.719410240

メールアドレス: datangtang911@iCloud.com

住所は中国の北京となっていますが電話番号は[+855]というカンボジアの国番号から始まっています。めーーるアドレスはサイトに唯一の連絡先情報として記されていたgmailのメールアドレスではなく、Appleが提供するiCloudのメールアドレスになっています。

このFOYAインベストメントリミテッドの場合を含めて4つのサイトのWho Is 情報にある情報を以下にまとめます。Who Is 情報にメールアドレスや電話番号が記されているのはFOYAインベストメントリミテッドの場合のみです。

サイト名 登録・開設日 所在地

BRITTリミテッド: 2021年9月7日 香港

JINGERグローバルリミテッド: 2021年9月20日 カンボジア

WEIKE: 20211021日 香港

FOYAインベストメントリミテッド: 2021年8月4日 中国・北京

Pakharリミテッド: 2021年10月12日 香港

Roalke: 2021年10月7日 香港

6つのサイトの中で最も古いのがFOYAインベストメントリミテッドのサイトですがそれでも2021年8月4日に開設ですからこの検証を書いている2021年12月中旬の時点で4ヶ月半ほどしか経過していません。上で各サイトの特長を説明している部分で12年以上の経験があるといった記述が6つのサイトに共通して存在していることを示しましたが到底信用出来ません。

さらにWho Is 情報に記されている所在地は香港、北京、あるいはカンボジアとなっているものの上に検証を書いたKSGリミテッド、AGAトレーダーズグループリミテッド、DingShengの各サイトで対応すると思われるイギリスの法人登録が見つかっていることから同じグループによるサイトとしか思われない本項の検証対象である6つのサイトについてもイギリスに法人登録が存在する可能性を考えてイギリスの法人登録リストを探してみました。するとJINGERグローバルリミテッド、WEIKE、FOYAインベストメントリミテッドの3つについてのみですがそれらしき法人登録が見つかってきました。

検索してみると法人名が一致する法人登録がBRITTリミテッドとPakharリミテッドについても見つかるのですがそれらは本項で検証しているサイトとは無関係の可能性が高いと判断しました。まずBRITTリミテッドという法人登録については法人登録日が2017年2月17日で2018年7月31日に解散になっています。またPakharリミテッドという法人登録では2010年12月13日法人登録の後、2012年3月からDormant Company (休眠会社) となっているようですし、法人登録の当日である2010年12月13日に社長に就任したイギリス人が就任当日に即座に辞任してその後任が任命されてもおらず、現在の役職者は弁護士と秘書役だけという奇妙な状況になっています。これらの法人はいずれも活動停止していると思われるのでここで検証しているサイトに対応するものではないと思われます。

とにかくここで検証しているJINGERグローバルリミテッド、WEIKE、FOYAインベストメントリミテッドの3つのサイトについて見つかってきた対応すると思われるイギリスの法人登録情報を以下に示します。まずJINGERグローバルリミテッドのものと思われる法人登録情報です。

法人登録の日付は2021年9月15日となっています。JINGERグローバルリミテッドのサイトのWho Is 情報に記されていたサイトの登録・開設日が2021年9月20日ですからほぼ一致しています。そして法人登録上の住所は以下のようになっています。

>4d Salisbury Road, Weston-Super-Mare, Somerset, United Kingdom, BS22 8EW

この住所は「検証13」以降で検証してきた中国系と思われるサイトに対応する法人登録でしばしば出てきている住所です。具体的には以下に示すWEIKEのサイトの法人登録の住所もこの住所になっていますし、他にも一連の検証の中で以下のサイトに対応するイギリス法人が同じ住所で法人登録されています。

「検証13」 Beslaマーケットリミテッド法人登録

「検証18」 Linkhumインベストメントリミテッド → 法人登録

「検証23」 キャメルファイナンシャルリミテッド → 法人登録

パットンセキュリティーズリミテッド → 法人登録

「検証27」 IOTAグローバルリミテッド → 法人登録

サウスセンチュリーグループリミテッド → 法人登録

アルトマンファイナンスインベストメント → 法人登録

「検証28」 CMMCIセキュリティーズインフォメーションカンパニーリミテッド → 法人登録

プラスマーケットリミテッド → 法人登録

MISNEAグローバルリミテッド → 法人登録

「検証33」 SHUN YUENリミテッド → 法人登録

「検証36」 ZOROグローバルリミテッド → 法人登録

YUMグループグローバルリミテッド → 法人登録

EGMフォレックス → 法人登録

「検証37」 ROKINGリミテッド法人登録

SAENマーケッツリミテッド法人登録

セントラルコーリションセキュリティーズ法人登録

「検証43」 Okwisグローバルリミテッド → 法人登録

「検証45」 KAIHERグローバルリミテッド → 法人登録

「検証46」 グランドグローバルマーケッツリミテッド → 法人登録

Skyamインベストリミテッド → 法人登録

「検証48」 ETHERマクロキャピタルリミテッド法人登録

「検証50」 OSIRISフォレックス → 法人登録

「検証54」 Maliksiリミテッド → 法人登録

「検証57」 UNERNEYグローバルリミテッド → 法人登録

そしてこのJINGERグローバルリミテッドの法人登録の経営者情報のページを見ると以下に示すGUPTA, Shivamという人物が唯一の経営者となっています。この人物は国籍が中国でイギリス在住となっているのですがGUPTA, Shivamという名前は中国系の名前ではないように思われます。

法人登録の日付は2021年10月21日となっています。これはWEIKEのサイトのWho Is 情報に記されていたサイトの開設日と完全に一致します。法人登録上の業種も金融関係になっています。さらに住所は以下のようになっています。

>4d Salisbury Road, Weston-Super-Mare, Somerset, United Kingdom, BS22 8EW

これは上のJINGERグローバルリミテッドの法人登録の説明でも触れましたが「検証13」以降で検証してきた一連の中国系と思われる詐欺サイトに対応するイギリスの法人登録で頻繁に使われている住所です。これがWEIKEのサイトに対応する法人登録でほぼ間違いないでしょう。そしてこの法人登録で経営者情報のページを見ると以下に示すZENG, Huijianという中国国籍、中国在住の人物が唯一の経営者となっています。

この中国人経営者の中国における住所は以下のようになっています。

>No.39, Denglongpo Village, Shiban Town, Gaozhou City, Shandong Province, China, 621147

この住所は中国の広東省茂名市(もめい-し)高州市(こうしゅう-し) という地域の住所のようです。


次はFOYAインベストメントリミテッドのものと思われる法人登録を示します。

法人登録の日付は2021年8月11日となっています。FOYAインベストメントリミテッドのサイトのWho Is 情報に記されていたサイトの登録・開設日が2021年8月4日ですからほぼ一致しています。そして法人登録上の住所は以下のようになっています。

>291 Brighton Road, South Croydon, United Kingdom, CR2 6EQ

この住所も「検証13」以降の一連の中国系の詐欺グループによると思われる詐欺サイトに対応する法人登録の住所としてしばしば登場している住所です。具体的には以下のサイトの法人登録でこの住所が使われています。

「検証22」 MARVALLE 3THグループリミテッド法人登録、ONDERSON法人登録

「検証23」 Bairradaインターナショナルリミテッド法人登録、JUNE BOWESデベロップメントグループリミテッド法人登録

「検証25」 FOGEE → 法人登録 (「検証40」で検証している11個のFOGEEのサイトとも共有)、NODEキャピタルグループ → 法人登録

「検証28」 ファーリーチキャピタル法人登録

「検証31」  WSL FX ユニオンリミテッド法人登録、POGグローバルリミテッド法人登録、ADGマーケッツリミテッド法人登録、KOPEグローバルリミテッド法人登録

「検証37」 Gotlonインベストメントリミテッド法人登録

「検証39」 HNDグローバルリミテッド → 法人登録、ITEグローバルリミテッド → 法人登録、SODグローバルリミテッド → 法人登録インダスゴールドマーケッツリミテッド → 法人登録BSVグローバルインベスティングリミテッド → 法人登録、パワーファンクションキャピタルリミテッド → 法人登録

「検証40」 ダブルドリル法人登録、FULILAI カンパニーリミテッド法人登録

「検証41」 スーパー・キャピタル・マネジメント・リミテッド法人登録

「検証43」 YIANマーケッツリミテッド → 法人登録

「検証44」 エクセレントリベニューリミテッド法人登録

「検証49」 ビッグアンクルリミテッド → 法人登録、DUXホールディンググループリミテッド → 法人登録、Qtマーケッツリミテッド → 法人登録

「検証50」 パイオニアキャピタルリミテッド法人登録

「検証54」 ローカスマーケットインターナショナルリミテッド → 法人登録

「検証55」 FSDSグローバルリミテッド法人登録

「検証58」 クワコルマーケッツ法人登録

「検証59」 R24キャピタルグループ → 法人登録

「検証63」 スイストレードファイナンス → 法人登録

そしてこの住所「検証37」のGotlonインベストメントリミテッドの項目で説明してありますが架空住所の可能性が濃厚です。

そしてこのFOYAインベストメントリミテッドの法人登録で経営者情報のページを見ると以下のキャプに示すPAUSANOS, Liezl Baliosというフィリピン国籍、フィリピン在住の人物が唯一の経営者になっています。

ちなみにこのフィリピン人経営者はイギリスの法人登録を調べると以下の法人でも経営者として登録されているようです。

PIONEER CAPITAL GROUP LTD (法人登録番号:13559607)

住所:291 Brighton Road, South Croydon, United Kingdom, CR2 6EQ

法人登録日:2021年8月11日

NODE CAPITAL GROUP LTD (法人登録番号:13559619)

住所:291 Brighton Road, South Croydon, United Kingdom, CR2 6EQ

法人登録日:2021年8月11日

GOMEI LTD (法人登録番号:13572050)

住所:4d, Salisbury Road, Weston-Super-Mare, Somerset, United Kingdom, BS22 8EW

法人登録日:2021年8月18

PIONEER CAPITAL GROUP LTDとNODE CAPITAL GROUP LTDの法人登録は法人登録上の住所、法人登録の日付がFOYAインベストメントリミテッドの法人登録と全く同じです。つまりこのフィリピン人経営者は2021年8月18日に同時に法人登録され、全く同じ住所にあることになっている3つの法人の経営者となっていることになります。非常に疑わしい状況としか思われません。尚、これらの法人の中でNODE CAPITAL GROUPについては「検証25」で対応していると思われるサイトについて検証しています。

本項の最初に書いたように本項で検証した6つのサイトはこれまでに検証したサイトとIPアドレスを共有しているとか明らかに似ているといった状況から見つかってきたサイトであり、この検証を書いている時点でこれらのサイトでの投資を勧誘されたとか、入金したら出金出来なくなったといった証言が確認されているわけではありません (その後、WEIKEでの投資を勧誘されたという投稿がYahoo知恵袋に出てきました。以下の付記2を参照してください。) 。しかし既に被害が出ているKSGリミテッドなどのサイトと明らかに同じテンプレートから作られたと思われるほどに似ており、情報開示なども極めて不適切であることなどから到底信用出来るサイトとは思われません。仮にこれらのサイトでの投資を勧誘されても決して応じないことを強く推奨します。


※付記1

FOYAインベストメントリミテッドと同じ名称でURLアドレスが異なるサイトが見つかってきました。次項で検証しているので参照してください。

またYahoo知恵袋にFOYAに関する質問が相次いで3件出てきました。2件目の質問の投稿者は「SNSで知り合った人」に勧誘されて100万円ほどを騙し取られたようですし、3件目の投稿の回答者も数字の上では500万円の利益が出たが出金しようとすると100万円を税金名目で追加入金することを要求されたようです。

2022年4月2日投稿

※付記2

Yahoo知恵袋にWEIKEでの投資を勧誘されたという投稿が出てきました。

2022年3月27日投稿

「知り合い」から紹介されたとあるだけでどのような「知り合い」なのか何も情報がありませんが、日本人を対象に勧誘が行われていることは確かと思われます。


※付記3

JINGERグローバルリミテッドについても勧誘されたという投稿がYahoo知恵袋に出てきました。

2022年4月17日投稿

詳しい経緯は不明ですが「ネットで知り合った外国人」に勧誘されたということのようです。


●GOLDSHIP LIMITED (ゴールドシップリミテッド http://goldshipfx.com/en/)

●FLOSS LIMITED (FLOSSリミテッド http://flossfx.com/en/)

●FOYA INVESTMENT LTD (FOYAインベストメントリミテッド http://kcg-intensive.site/jp/)

これら3つのサイトも上で検証したKSGリミテッドなどのサイトと同じテンプレートから作られたサイトと思われ互いに非常によく似ているのでまとめて検証します。3番目のFOYAインベストメントリミテッドというサイトは同名のサイトを上で検証していますがURLアドレスが異なる別個のサイトです。

本項で検証する3つのサイトの内、最初に見つかってきたゴールドシップリミテッドのサイトは「検証50」で検証したGsziben Limited (Gszibenリミテッド https://gsziben.net/en/) および「検証37」で検証したFTSE FINANCIAL LTD (FTSEファイナンシャルリミテッド https://ftseifc.com/en/) と同じIPアドレス (45.141.69.71.) を共有するサイトとして見つかってきたサイトです。以下はGszibenリミテッドのサイトを基準にして同じIPアドレス上のサイトを探した結果のキャプ画像です。

Gszibenリミテッド (https://gsziben.net/en/)、FTSEファイナンシャルリミテッド (https://ftseifc.com/en/)、そして本項で検証するゴールドシップリミテッド (http://goldshipfx.com/en/) の3つのサイトが同じIPアドレス上にあることが分かります。これは到底偶然とは思えません。これら3つのサイトは互いに見かけは全く異なりますが組織的な繋がりが強く疑われます。

そしてとにかく本項で検証する3つのサイトの冒頭部のキャプ画像を以下に示します。

ゴールドシップリミテッド (http://goldshipfx.com/en/) [表示言語選択肢:中国語、香港語、英語]

FLOSSリミテッド (http://flossfx.com/en/) [表示言語:中国語、香港語、英語]

FOYAインベストメントリミテッド (http://kcg-intensive.site/jp/) [表示言語選択肢:中国語、香港語、英語、日本語、ドイツ語、フランス語] 

ゴールドシップリミテッドとFLOSSリミテッドのサイトの表示言語は中国語、香港語、英語の3つです。日本語表示が可能なのは最後のFOYAインベストメントリミテッド (http://kcg-intensive.site/jp/) だけで他に中国語、香港語、英語ドイツ語、フランス語にも対応しています。ブルダウンメニューには他にタイ語、ヒンディー語、韓国語の3ヵ国語が選択肢として出てくるのですが奇妙なことにそれらを選択すると右のキャプに示した中国語のエラーメッセージが出ます。これだけでサイトの運営元は中国系である可能性が濃厚と考えざるを得ません。

そしてFOYAインベストメントリミテッド (http://kcg-intensive.site/jp/) のサイトは上で検証したFOYAインベストメントリミテッド (http://foyaforex.com/jp/) のサイトとキャプ左上のロゴなども含めて極めてよく似ています。以下に比較の為に以前に検証したFOYAインベストメントリミテッドのサイト冒頭部のキャプを再掲します。

2つのFOYAインベストメントリミテッドのサイトは一見しただけでは区別するのも難しいです。但し以前に検証した方のFOYAインベストメントリミテッドのサイトはプルダウンメニューに出てくる表示言語の選択肢 (中国語、香港語、英語、日本語、ドイツ語、フランス語、タイ語、ヒンディー語、韓国語) の全てが実際に有効な選択肢になっています。つまりタイ語、ヒンディー語、韓国語での表示にも対応しています。

さらに冒頭部に続く部分でもこれら3つのサイトは互いに極めてよく似ていますし、上で検証してきた同じテンプレート由来のサイトとも酷似しています。まず上の検証でも比較したサイトの特長を説明する部分を本項で検証している3つのサイトでも比較対象にします。表題と同じ順 (ゴールドシップリミテッド → FLOSSリミテッド → FOYAインベストメントリミテッド (http://kcg-intensive.site/jp/)) で3つのサイトからのキャプ画像を以下に示します。

3つのサイトの記述や画像は互いに極めてよく似ています。そしてこれら3つのサイトでも上で検証してきたサイトと同様に

>12 years trading experience

>12年の取引の経験

といった記述がありますが本当にそれだけの歴史があるかどうかは極めて疑問です。この点に関してはまた後述します。そして3つのサイトの間での違いとしてはなぜか分かりませんがゴールドシップリミテッドFLOSSリミテッドの最高レバレッジが100倍なのに対してFOYAインベストメントリミテッド (http://kcg-intensive.site/jp/) の最高レバレッジは300倍になっているようです。但しこの最高レバレッジの数字は上で検証してきたサイトでも100倍から330倍まで様々になっています。

次は取引対象について説明する部分の比較です。これも表題と同じ順 (ゴールドシップリミテッド → FLOSSリミテッド → FOYAインベストメントリミテッド (http://kcg-intensive.site/jp/)) で3つのサイトからのキャプ画像を以下に示します。

3つのサイトの取引対象は外国為替、株価指数、貴金属で共通しているようです。ここでも画像や説明文が3つのサイトで互いに酷似しているだけでなく、上で検証したサイトと比較しても極めてよく似ています。これら3つのサイトや上で検証したKSGリミテッド以下のサイトが同じテンプレートからおそらくは同じグループによって立ち上げられたサイトと考えてまず間違いないでしょう。

次に各サイトの連絡先情報を確認します。まずゴールドシップリミテッドの場合です。

メールアドレス:service@goldshipfx.com

住所:Room 1, Wang Fai Industrial Building, 29 Liu Hop Street, San Po Kong, Kowloon

電話番号はなく、メールアドレスと香港の九龍 (Kowloon) 地区の住所が記されているだけです。

次はFLOSSリミテッドの連絡先情報の項目のキャプ画像を示します。

メールアドレスと住所の欄が存在しますがいずれも空欄になっています。これは話になりません。

最後はFOYAインベストメントリミテッド (http://kcg-intensive.site/jp/) の連絡先情報を以下に示します。

住所も電話番号もなく、メールアドレスが1つ記されているだけです。

>foyaforex@gmail.com

しかもこれは無料登録できるgmailのアドレスです。まともなFX業者の連絡先情報がフリーメールのアドレスだけということは有り得ません。

さらに連絡先に関連して3つのサイトを調べてみると各サイトのCompany Profile (会社概要) の最初の部分にイギリスで設立されたという記述があることに気が付きました。記述の部分のキャプ画像を以下にやはり表題の順 (ゴールドシップリミテッド → FLOSSリミテッド → FOYAインベストメントリミテッド (http://kcg-intensive.site/jp/)) で示します。

最初の部分を以下に抜粋します。

ゴールドシップリミテッド

>Goldship LimitedFounded in 2016, the English name is:Goldship Limited,Headquartered in the United Kingdom.

FLOSSリミテッド

>FlossFounded in 2016, the English name is:Floss,Headquartered in the United Kingdom.

FOYAインベストメントリミテッド

>Foyaは2016年に創立されました。英語名はFoyaで、本部はイギリスにあります。

3つのサイトに共通して2016年に創立され、本部がイギリスにあると書いてあります。しかしゴールドシップリミテッドの場合は連絡先情報に香港の住所が記されていたのにこちらにはイギリスにHeadquater (本部) があると書いてあるのです。同じサイトの記述なのに矛盾しているとしか思われません。また3つのサイトに共通してサイトの特長を説明している部分には

>12 years trading experience

>12年の取引の経験

という記述があることを上で指摘しました。仮に2022年現在で12年の経験があるのならば少なくとも2010年には創立されていなければおかしいです。2016年に設立されたのならば社歴はせいぜい6年にしかなりません。同じサイトの複数の記述が互いに明らかに矛盾しているのです。

ともかくイギリスに本社があるならばイギリスの法人登録が見つかるはずと考えて探してみましたが、ゴールドシップリミテッドとFLOSSリミテッドについては該当すると思われるような法人登録が見つかりません。それぞれ名称だけは一致するような法人登録が見つかりはするのですが、ここで検証しているサイトに対応している法人登録とは思われないのです。

まずGOLDSHIP LIMITED (ゴールドシップリミテッド) で見つかる法人登録としては以下の2件があります。

GOLDSHIP LTD (会社番号:13496697)

法人登録日付:2021年7月6日

業種:通信販売、ネット販売

GOLDSHIP LTD (会社番号:11128531)

法人登録日付:201812日 (2019年4月9日解散)

業種:通信販売、ネット販売 

しかしこれら2つの法人は業種がいずれも通信販売、ネット販売といった小売業であり、金融関連ではありません。また2つ目の法人は既に2019年に解散しています。いずれもここで検証しているゴールドシップリミテッドに対応する法人登録とは思われません。

次に「Floss Limited」の法人登録を探してみた結果ですが以下の3つの登録が見つかります。

FLOSS LTD (会社番号:12340739)

法人登録日付:2019年11月29日 (2021713日解散)

業種:エンジニアリング関連

FLOSS LIMITED (会社番号:10621546)

法人登録日付:2017215日 (2018年7月24日解散)

業種:衣料関連

FLOSS LTD (会社番号:04705832)

法人登録日付:2003320日 (201298日解散)

業種:衣料小売

いずれも既に解散しており、業種も金融関係ではありません。これらもここで検証しているサイトとは無関係としか思われません。

最後のFOYAインベストメントリミテッド (http://kcg-intensive.site/jp/) については上で検証したFOYAインベストメントリミテッド (http://foyaforex.com/jp/) のサイトに対応すると思われる法人登録として説明した法人登録がおそらくは共有されているものと思われます。つまり1つの法人登録に対して2つのサイトが存在していることになります。そしてこのFOYAインベストメントリミテッドの法人登録も法人登録の日付は2021年8月11日ですから3つのサイトに共通して存在していた「2016年に創立され、本部がイギリスにある」という記述は事実とは思われません。

次に例によって各サイトのWho Is 情報も調べてみました。まずゴールドシップリミテッドのサイトのWho Is 情報を以下に示します。

まず黄色の枠で囲った部分に記されているサイトの登録・開設日が2021年11月30日になっています。やはりゴールドシップリミテッドのサイトにあった「12 years trading experience (12年の取引の経験)「2016年に創立され」といった記述は到底事実とは思われません。そして赤枠で囲った部分にある登録者に関する情報では所在地が香港であるとだけ記されています。

次はFLOSSリミテッドのWho Is 情報を示します。

黄色の枠で囲った部分に記されているサイトの登録・開設日2021年924日になっています。ゴールドシップリミテッドの場合と同じでFLOSSリミテッドのサイトにあった「12 years trading experience (12年の取引の経験)」「2016年に創立され」といった記述は到底事実とは思われません。そして赤枠で囲った部分にはやはり所在地が香港であるとだけ記されています。

尚、Who Is 情報を調べていて気が付きましたがFlossリミテッドのサイトは上で検証したRoalke (http://roalkefx.com/en/) と同一のIPアドレス (47.75.96.186) 上にあるようです。 以下はFlossリミテッドのサイトを基準にして同一IPアドレス上のサイトを探した結果のキャプ画像です。互いに見かけも似た2つのサイトが同一IPアドレス上に存在するとなればこれは到底偶然とは思われません。同じ組織によるサイトで間違いないでしょう。

最後はFOYAインベストメントリミテッド (http://kcg-intensive.site/jp/) のWho Is 情報です。

黄色の枠で囲った部分に記されているサイトの登録・開設日は202017日になっていますが2年以上経過した2022年2月13日にアップデートされています。2020年1月からサイトが存在していたのならば以前に上で検証したFOYAインベストメントリミテッド (http://foyaforex.com/jp/) の検証をした時に画像検索などで存在に気が付いていた可能性が高いように思われるのでこのサイトも当初は別名のサイトとして立ち上げられ、改装して現在のFOYAインベストメントリミテッドになった可能性が高いように思われます。FOYAインベストメントリミテッドというサイト名とURLアドレス (http://kcg-intensive.site/jp/) が全く似ていないのはこの為かもしれません。仮に2022年2月13日のアップデートで現在のFOYAインベストメントリミテッドが新装開店したのだとすればこの検証は2022年3月上旬に書いているのでアップデートから1ヶ月も経過していない非常に新しいサイトということになります。仮にサイトの開設日である2020年1月7日からサイトが存在していたとしてもやはりサイトにあった「12 years trading experience (12年の取引の経験)」「2016年に創立され」といった記述は到底事実とは思われません。

本項で検証した3つのサイトは上で検証してきたKSGリミテッドなどのサイトと同じテンプレートから同じグループによって詐欺目的で立ち上げられたサイトの疑いが濃厚です。サイトの記述はしばしば矛盾しているなど真実とは到底思われない部分が多く、連絡先情報の開示なども明らかに不充分、不適切です。また金融ライセンスに関する記述も全くありません。いずれの国でも金融ライセンスを取得していない違法な無登録業者と思われます。

これらのサイトはIPアドレスを調べたり、画像検索で見つかってきただけでこの検証を書いている時点では被害を受けたといった証言が確認されているわけではありませんが非常に危険なサイトとしか思われません。これらのサイトでの投資を勧誘されても決して応じないことを強く推奨します。


※付記

以下はFLOSSリミテッドのサイトの口座開設ページ (http://account.flossfx.com/login) のキャプ画像です。

FLOSSリミテッドのサイト自体は日本語に対応していませんが、この口座開設ページは右側に見えるプルダウンメニューからインドネシア語、英語、中国語、日本語、ドイツ語など日本語を含む12ヵ国語からっ表示言語を選択可能になっています。またこの口座開設ページは下で検証しているウエルスセーリングフォレックスリミテッドの口座開設ページと背景画像は異なりますが似ているようです。さらには「検証30」で検証しているHeHuanグローバルリミテッドの口座開設ページ (https://account.hehuanfx.com/register)、 「検証45」で検証しているKAIHERグローバルリミテッドのサイトの口座開設ページ (https://account.kaiherfx.com/register) や「検証54」で検証したMaliksi Ltd (Maliksiリミテッド https://maliksi-fx.com/jp/) の口座開設ページ (https://account.maliksi-fx.com/register)「検証65」で検証したRazorfin Ltd (Razorfinリミテッド https://www.razorfinfx.com/) の口座開設ページ (https://account.razorfinfx.com/register) と比べると背景画像から同じで極めてよく似ています「検証63」で検証しているキーストンインターナショナルマーケッツリミテッドの口座開設ページ (https://login.ksimarket.com/register) も背景画像は異なりますがやはり似ています。これらのサイトと組織的に繋がっている可能性は非常に高いです。


●Wealth Sailing Forex Limited (ウエルスセーリングフォレックスリミテッド https://www.wealthsailingforex.com/en/)

これは画像検索で発見したサイトで上で検証してきたサイトと明らかに似ており、同じテンプレート由来と思われます。とにかくサイト冒頭のキャプ画像を以下に示します。

表示言語の選択肢は中国語と英語のみで日本語には対応していません。以下には上で検証したKSGリミテッドのサイトの冒頭部を比較の為に英語表示選択で示します。

明らかに同じ高層ビルを下から見上げた背景画像が使われており、メニューバーに並ぶ項目名など背景画像以外の部分も非常によく似ています。

そしてウエルスセーリングフォレックスリミテッドのサイトは日本語表示に対応していないと書きましたが日本語に全く対応していないわけではなく、口座開設のページは以下に示したように英語、中国語以外にも日本語、ドイツ語、フランス語、アラビア語、香港語、韓国語、タイ語、ベトナム語に対応しています。日本人も勧誘対象にしている可能性は高いです。

尚、この口座開設ページは上で検証したFLOSSリミテッドのサイトの口座開設ページ (http://account.flossfx.com/login) や「検証45」で検証しているKAIHERグローバルリミテッドのサイトの口座開設ページ (https://account.kaiherfx.com/register)、「検証54」で検証しているMaliksiリミテッドの口座開設ページ (https://account.maliksi-fx.com/register)、「検証63」で検証しているキーストンインターナショナルマーケッツリミテッドの口座開設ページ (https://login.ksimarket.com/register) と背景画像は異なっていますがかなり似ています。組織的に繋がっている可能性が強く疑われます。

そして上で検証してきたサイトと非常によく似ているのは冒頭部だけではありません。冒頭部に続く部分にまず出てくるのは以下に示したサイトの特長を説明する部分です。

ここでも下に示したKSGリミテッドのサイトの相当部分 (英語表示) のキャプと比較すると互いに酷似していることが分かります

但し左側のテキスト部分には2つのサイトの比較で微妙な違いがあります。特に第1項の文章が変わっているようです。活字が小さいので比較の為に第1項の文章を以下に書き出します。

ウエルスセーリングフォレックスリミテッド

>Rich trading experience, understanding different needs of customers

>Since its establishment,Wealth Sailing Forex LimitedIn regulatory record has maintained a perfect reputation, there has never been any bad

KSGリミテッド

>12 years trading experience, understand different needs of

>Since its establishment, Ksglimited has maintained a perfect reputation in 12+ years of regulatory record, and has never had bad records.

最も大きな違いはKSGリミテッド以下このページで検証してきた同じテンプレート由来と思われる12個のサイトでは「12年」という具体的な経験年数の長さが記されているのに対してウエルスセーリングフォレックスリミテッドの場合のみ「Rich trading experience (豊富なトレーディングの経験)」という経験年数を具体的に示さない抽象的な表現に変わっているという点かと思います。後述するようにウエルスセーリングフォレックスリミテッドのサイトも最近開設されたサイトなので「12年の経験」といった具体的な数字を示してしまうと記述の信頼性を損なうという判断なのかもしれません。

さらにウエルスセーリングフォレックスリミテッドのサイトには上で検証した12個のサイトと同様に取引対象を説明する部分が出てきます。

ここでも比較の為に英語表示を選択したKSGリミテッドのサイトの相当部分のキャプを示します。

KSGリミテッドのサイトには最後の仮想通貨の項目がありませんが、外国為替、CFD、貴金属の3項目については共通しており、添えられている画像は全く同じものでしょう。上で検証した12個のサイトの中で取引対象が仮想通貨を含む4項目になっているのはBRITTリミテッド、WEIKE、Pakharリミテッドの3つだけですからウエルスセーリングフォレックスリミテッドは13個の同じテンプレート由来と思われるサイトの中で仮想通貨が取引対象になっている4番目のサイトということになります。

次に連絡先情報を確認します。以下にウエルスセーリングフォレックスリミテッドの連絡先情報のページのキャプを示します。

開示されているのはメールアドレスとアメリカ・ニューヨークの住所だけで電話番号などはありません。

メールアドレス: service@wealthsailingforex.com

住所: 23rd 601 Lexington Ave, New York, NY 10022  USA

ニューヨークの住所 (601 Lexington Ave, New York) は調べてみるとCitigroup Center (シティグループ・センター) という59階建てのオフィスビルの住所です。この高層ビルの23階に入居しているということなのですが残念ながらこの高層ビルのフロアプランとか入居しているテナントの情報は検索しても見つからないので23階に本当に入居しているかどうかは確認出来ません。この住所に本当にウエルスセーリングフォレックスリミテッドが実在するかどうかは疑問でしょう。

次にさらに連絡先に関する情報を求めてWho Is 情報も確認しました。以下がそのWho Is 情報のキャプですが残念ながら登録者に関する情報は何も開示されていません。

唯一の情報として黄色の枠で囲った部分を見るとサイトの登録・開設日が2022年3月21日と非常に新しいことが判明しました。この検証は2022年4月中旬に書いているので開設から1ヶ月も経過していません。上で示したようにサイトの特長をまとめている部分にRich trading experience (豊富なトレーディングの経験)」を持つといった記述がありますが、サイトの開設から1ヶ月も経過していないサイトではRich trading experience (豊富なトレーディングの経験)」を持っているとは言えないでしょう。

このサイトは画像検索で見つかってきただけでこのサイトでの投資を勧誘されたとか出金出来なくなったといった証言が確認されているわけではありません。しかし明らかに同じテンプレートから立ち上げられたと思われるサイトが少なくとも12個も存在しており、しかもその幾つかについては被害報告が出ている、さらに何の告知もなく閉鎖されているサイトもあるとなれば非常に危険なサイトと考えざるを得ません。このサイトでの投資を勧誘されても絶対に応じるべきではありません。