本ページで検証するサイトはいずれも金融庁のサイトで公表されている金融商品取引業者の登録リストに該当が見つかりません。日本居住者に対して勧誘が行われれば違法な無登録業者ということになります。本ページで検証するサイトの少なくとも一部については日本人に向けた勧誘が確認されています。
▼本サイトでの検証は名誉棄損に当たらないと考えます。→ 雑記1
本ページでは以下のサイトを検証します。検証対象は順次追加の予定です。
●DAM FOREX (DAMフォレックス https://jp.damforex.com/)
これは他のサイトで検証してきたサイトでしばしばインド洋に浮かぶコモロ諸島の特定の住所 (P.B. 1257 Bonovo Road, Fomboni, Comoros,KM) が所在地として登場していたことからこの住所を検索して見つけたサイトです。この住所は後述しますが、Moheli Corporate Services Limited (https://mohelicorpservice.com/) というオフショア会社の住所と一致しており、このオフショア会社を利用した架空住所と思われます。さらに2025年5月28日付で関東財務局から無登録の違法業者であるとして以下の画像に示した警告が出てきたことで検証対象とすることにしました。
この警告でもコモロ諸島の住所 (P.B. 1257 Bonovo Road, Fomboni, Comoros,KM) という住所が過去に警告対象となった複数のFX業者が主張する住所と共通であることが指摘されています。
そしてまずDAMフォレックスのサイトの冒頭部の画像を以下に示します。
▼DAMフォレックス (https://jp.damforex.com/) [表示言語: 英語、日本語、スペイン語、アラビア語、中国語]
さらにこの冒頭部に続いてはサイトの特長や取引対象を説明している部分が出てきます。
▼最大400倍のレバレッジ
▼FX、CFD、エネルギー、株式、株価指数、ETFなど300を超える投資対象
▼0.5PIPSからの狭いスプレッド
といった点を売り物にしているようです。但し例えば「最大400倍のレバレッジ」は選択する口座の種類によって適用されるとは限らないようです。具体的には以下の画像に示されている3種類の口座が用意されており、400倍のレバレッジが適用されるのは「エクスブレス口座」と「cBot口座」だけで「プロフェッショナル口座」ではレバレッジ100倍となっています。
またコピートレードも可能となっていますが、コピートレードが可能なのは最低1万ドルの入金が必要な「プロフェッショナル口座」だけのようです。またコピートレードでどれほどの運用成績が得られているのかについては情報の開示が無いようです。
次に連絡先情報や金融ライセンス情報ですが、サイトの脚注部分に以下の記述があります。
>DAM Group Ltdはコモロ諸島で設立されました。
>IBC番号はHY00323278です。FXブローカーライセンス番号はT2023232です。
>このウェブサイトはDAM Group Ltd.によって運営され、コンテンツが提供されています。
>登録住所 P.B. 1257 Bonovo Road, Fomboni, Comoros,KM
住所は既に引用した関東財務局から出た違法業者であるという警告にも示されていたコモロ諸島の住所です。そしてこの警告でも指摘されていますがこの住所は他にも複数のFX業者の所在地住所として使われており、本サイトで検証してきたサイトの中でも以下のサイトで私書箱番号まで全く同じ住所が所在地とされています。
「検証4」 ビッグマーケッツ (https://www.bigmarkets.com/international/ja/) [旧住所]
「検証83」 Maunto (https://www.maunto.com/ja)
「検証84」 fxonet (https://www.fxonet.com/international/ja/)
「検証84」 サベクサ (https://www.savexa.com/ja/)
これら4つのサイトの検証で触れていますが、これら4つのサイトは所在地住所以外にも共通点が認められており、同じグループによるサイトの可能性が高いのですが、DAMフォレックスはそれらのサイトとこの住所以外に明確な類似性が確認されておらず、同じグループに属しない可能性が高いように思いますが、決定的な証拠はありません。そしてこれらのサイトの検証で説明したように共通して所在地とされているコモロ諸島の住所は以下に示したMOHELI CORPORATE SERVICES (https://mohelicorpservice.com/) というオフショア会社の住所と私書箱番号まで完全に一致します。
この住所はこのオフショア会社を利用した架空住所で間違いないでしょう。さらに既に検証した同じ住所を所在地としている4つのサイトではコモロ諸島を構成する島の1つ、ムワリ島 (モヘリ島) のMwali International Services Authority (ムワリ国際サービス局 https://mwaliregistrar.com/) でライセンスを得ているという主張があり、さらに所在地は異なるもののムワリ国際サービス局でライセンスを得ているというサイトが他にも確認されています。
実際に以下にまとめたFX業者はムワリ国際サービス局のサイトにある「Brokerage Companies」というリストでライセンスの信頼性はともかくとしてライセンスを得ていることが確認されています。
「検証4」 ビッグマーケッツ (https://www.bigmarkets.com/international/ja/)
「検証4」 Ventorus (https://www.ventorus.com/ja)
「検証83」 Maunto (https://www.maunto.com/ja)
「検証83」 ブルマーケッツ (https://www.bullmarkets.com/international/ja/)
「検証83」 キャッププレイス (https://www.capplace.com/ja)
「検証83」 KROXIO (https://www.kroxio.com/jp/index.php)
「検証83」 ファーストECN (https://www.firstecn.com/ja/)
「検証84」 Emarlado (https://www.emarlado.com/ja/)
「検証84」 fxonet (https://www.fxonet.com/international/ja/)
「検証84」 サベクサ (https://www.savexa.com/ja/)
一方でDAMフォレックスのサイトにある金融ライセンスに関すると思われる記述は既に示したように以下のようになっています。
>IBC番号はHY00323278です。FXブローカーライセンス番号はT2023232です。
一体何処の国の何という機関で金融ライセンスを得ているのか明確な記述がないのですが、住所がコモロ諸島なのですからやはりコモロ諸島のムワリ国際サービス局でライセンスを得ている可能性が高いのではないかと考えて以前に検証したサイトと同様に「Brokerage Companies」のリストを確認しましたがDAMフォレックスの運営会社であるDAM Group Ltd.はリストに確認出来ませんでした。ところがムワリ国際サービス局のサイトにある「LIST OF SUSPENDED BROKERAGE COMPANIES (登録停止中の証券会社一覧)」というリストの中にDAM Group Ltd.が含まれていることを発見しました。以下にリストの一部を抜粋して示します。
赤枠で囲った部分にDAMフォレックスの運営会社であるDAM Group Ltd.が確認出来ます。ライセンス番号の「T2023232」もDAMフォレックスのサイトの脚注に示されていた番号と一致します。さらに上の表の右端、「Website」という項目をクリックするとDAMフォレックスのサイトに繋がります。つまりDAMフォレックスは以前はコモロ諸島のムワリ国際サービス局でライセンスを得ていたものと思われますが、既に登録を停止されているということです。残念ながらどういう理由で登録停止という処分が発動されたのかは情報がありません。
いずれにしろ、DAMフォレックスの所在地情報はオフショア会社を利用した架空住所、コモロ諸島における金融ライセンスは既に停止されているということが判明しました。日本の金融庁でライセンスを得ておらず、関東財務局から警告が出ているというだけでなく、海外でも金融ライセンスを確認出来ないということになり、投資先として全く推奨できません。このサイトでの投資を勧誘されても決して応じるべきではありません。