検証22
本ページで検証するサイトはいずれも金融庁のサイトで公表されている金融商品取引業者の登録リストに該当が見つかりません。日本居住者に対して勧誘が行われれば違法な無登録業者ということになります。本ページで検証するサイトの少なくとも一部については日本人に向けた勧誘、被害報告が確認されています。
▼本サイトでの検証は名誉棄損に当たらないと考えます。→ 雑記1
「検証13」、「検証14」、「検証15」、「検証16」、「検証17」、「検証18」、「検証19」、「検証20」、「検証21」に続いて中国系の詐欺グループによる可能性があるサイトについての検証10ページ目です。「検証23」、「検証24」、「検証25」、「検証26」、「検証27」、「検証28」、「検証29」、「検証30」、「検証31」、「検証32」、「検証33」、「検証34」、「検証35」、「検証36」、「検証37」、「検証38」、「検証39」、「検証40」、「検証41」、「検証42」、「検証43」、「検証44」、「検証45」、「検証46」、「検証47」、「検証48」、「検証49」、「検証50」、「検証51」、「検証52」、「検証53」、「検証54」、「検証55」、「検証56」、「検証57」、「検証58」、「検証59」、「検証60」、「検証61」、「検証62」、「検証63」、「検証64」、「検証65」、「検証66」、「検証67」、「検証68」、「検証69」、「検証70」、「検証71」、「検証72」、「検証73」、「検証74」、「検証75」、「検証76」、「検証77」、「検証78」、「検証79」にも続編があります。勧誘の手口などについては「検証13」の冒頭を参照してください。このページで検証するのは以下のサイトです。
●AGA Traders Group Limited (AGAトレーダーズグループリミテッド https://www.agatrader.com/)
●Fchousekeeper (Fcハウスキーパー https://www.foreignexchangehousekeeper.com/En)
●Ethusdt international limited (Ethusdtインターナショナルリミテッド https://ethusdtbtc.com/Jp/)
●East Century Group Limited (イーストセンチュリーグループリミテッド https://www.east-century.com/Jp/)
●Axe Markets Limited (Axeマーケッツリミテッド https://www.axe-limited.com/Jp/)
●MARVALLE 3TH GROUP LIMITED (MARVALLE 3THグループリミテッド https://www.marvallegroup.com/Jp/)
●Jbd group ltd. (Jbdグループリミテッド https://jbdgroupltd.com/Jp/)
●ONDERSON (https://www.ondersongroup.com/Jp/)
●Axe Markets Limited (Axeマーケッツリミテッド https://ondersontrading.com/Jp/)
●Axe Markets Limited (Axeマーケッツリミテッド https://center-focus777.com/Jp/)
●Clearing falcon group limited (クリアリングファルコングループリミテッド https://clearingfalcon.com/)
まず以下の明らかに互いに似ているサイトを検証します。
●AGA Traders Group Limited (AGAトレーダーズグループリミテッド https://www.agatrader.com/)
●Fchousekeeper (Fcハウスキーパー https://www.foreignexchangehousekeeper.com/En)
ここで検証する2つのサイトはいずれもYahoo知恵袋に質問が出てきたサイトで互いにかなり似ていて同じグループによるものと思われるのでまとめて検証します。
まず非常にややこしいのですが最初のAGAトレーダーズグループリミテッドは「検証20」で検証したAGA TRADERS GROUP LIMITED (AGAトレーダーズグループリミテッド https://www.aga-markets.com/)と名称は同じですがURLアドレスが異なりますし、サイトの見た目も全く異なる別個のサイトです。2つのAGAトレーダーズグループリミテッドのサイトの関係については後述します。
まずAGAトレーダーズグループリミテッドについてYahoo知恵袋に出てきた投稿を引用します。
なぜこの質問をしているのか例えば誰かに勧誘されたのかなど全く情報がありませんがURLアドレスのみ記されています。
次はFchousekeeperに関するYahoo知恵袋への投稿です。
こちらも情報が少ないですが台湾人に紹介されたということです。
とにかくこれらの投稿にあったサイトにアクセスしてみるとこれら2つのサイトが互いに非常に似ていることが判明しました。まず以下がAGAトレーダーズグループリミテッドのサイト冒頭部のキャプです。
そして以下が表題2番目のFcハウスキーパーのサイト冒頭のキャプです。明らかに上のAGAトレーダーズグループリミテッドのサイトと似ています。
いずれのサイトでも表示対応言語は英語と中国語だけです。しかしキャプの下端に見える「OPEN REAL ACCOUNT (口座開設申し込み)」をクリックすると日本語対応のウインドウが出てきます。まずAGAトレーダーズグループリミテッドの口座開設申し込みの窓です。
右上のプルダウンメニューに見えるように中国語、英語に加えて日本語と韓国語の選択が可能です。
次がFcハウスキーパーの口座開設申し込み用の窓です。
こちらは表示対応言語が多く、中国語、香港語、英語、韓国語、日本語、ベトナム語、タイ語、インドネシア語、スペイン語の9言語が選択可能となっています。いずれも口座開設の窓は日本語対応していることになり、最初に引用したYahoo知恵袋の投稿からも日本人を標的とした投資勧誘が行われているものと考えられます。
この口座開設用の窓は2つのサイトで明らかに異なっていますが、2つのサイトは冒頭部以外の部分でも互いに非常によく似ています。例えば以下はサイトの特長を6項目にまとめて説明している部分です。以下、順にAGAトレーダーズグループリミテッドのサイトのキャプ、Fcハウスキーパーのサイトのキャプです。
この部分では2つのサイトは全く同じです。さらに以下はメタトレーダー5というトレーディングソフトを説明する部分のキャプです。これもAGAトレーダーズグループリミテッド、Fcハウスキーパーの順でキャプを示します。
この部分でも2つのサイトは全く区別出来ません。
次にこれらのサイトで連絡先情報を探しました。いずれのサイトでも「Contact Us」というページがあるのですが開示されている情報は以下のキャプに示しただけです。
左上のAGAトレーダーズグループリミテッドのサイトには電話番号とメールアドレスがあるだけで住所はありません。
>+1 602 727 2556
>angjia001@gmail.com
電話番号は[+1]という国番号から始まっているのでアメリカあるいはカナダの電話番号と思われます。さらに国番号に続くエリアコードは602となっていて調べてみると602はアリゾナ州フェニックスのエリアコードであることが分かりましたがそれ以上の情報はありません。またメールアドレスは無料登録できるgmailのアドレスです。きちんとした金融機関のメールアドレスとは全く思えません、住所がないのも論外でしょう。
さらに論外なのが右上に示したFcハウスキーパーの場合で電話番号、メールアドレスが記されているべき場所は空欄になっており何の情報も開示されていません。これは話になりません。そこでさらに連絡先情報を求めてサイトのWho Is情報を確認しました。以下に2つのサイトのWho Is情報を示します。
まず黄色の枠で囲った部分にサイトの登録・開設日が見えます。AGAトレーダーズグループリミテッドのサイトは2012年10月12日、Fcハウスキーパーのサイトは2020年10月16日とわずか4日の間に相次いで開設されていることが分かりました。そして赤い枠で囲った部分にある登録者に関する情報を見ると登録機関名はいずれも空欄で所在地は「Anhui、CN」となっていてこれは中国の安徽省を意味します。
さらにWho Is 情報を調べる際に気が付きましたがこれら2つのサイトは同じIPアドレス上に存在するようです。以下にWho Is情報やIPアドレスなどを調べられるサイトで2つのサイトのIPアドレスを調べた結果のキャプを示します。
いずれのサイトでもIPアドレスが「116.213.40.205」となっています。さらに以下はFcハウスキーパーのサイトと同じIPアドレス (116.213.40.205)上にあるサイトのリストです。
同じIPアドレス上にFcハウスキーパーのサイト以外に少なくとも10個のサイトが存在するという結果になります。
▼vowtrader.com 2021年3月現在で閉鎖済みのサイト
▼clearinggold.com 2021年3月現在で閉鎖済みのサイト
▼leaddeerltd.com リードディアカンパニーリミテッド (www.leaddeerltd.com) →「検証23」
▼clearingfalcon.com クリアリングファルコングループリミテッド (clearingfalcon.com/) 以下で検証
▼honchmarket.com HONCHリミテッド (honchmarket.com) → 「検証16]
▼ethusdtbtc.com Ethusdtインターナショナルリミテッド (ethusdtbtc.com) 以下で検証
▼victoryfalcon.com ビクトリーファルコンサービスリミテッド (victoryfalcon.com) → 「検証16」
▼agatrader.com AGAトレーダーズグループリミテッド (www.agatrader.com) 本項で検証
▼east-century.com イーストセンチュリーグループリミテッド (www.east-century.com) 以下で検証
▼center-focus.com センターフォーカスガイドグローバルリミテッド (www.center-focus.com) →「検証23」
既に閉鎖済みのサイトもありますがどうやら同じIPアドレス上にあるFcハウスキーパーのサイトを含めれば合計11個のサイトの全てがFX業者のサイトのようで、しかも互いに酷似したサイトなども含まれていることなども考えればこれらのサイトは全て同じグループによる詐欺サイトの可能性が濃厚です。さらに別の方法で調べてみるとこのIPアドレス (116.213.40.205) に同居しているサイトは他にも存在するようでどれほど多くの詐欺サイトが立ち上げられているのか見当もつきません。
さらにHONCHリミテッドやビクトリーファルコンサービスリミテッドが本項で検証しているサイトと同じグループなのだとすれば「検証16」で検証した他の4つのサイト、すなわちMax Market FX (マックスマーケットFX https://www.maxmarketfx.com/Jp)、KENKE CAPITAL GLOBAL LIMITED (KENKEキャピタルグローバルリミテッド http://kenke-fx.com/Jp)、Shying global limted (Shyingグローバルリミテッド http://shyingfex.com/En)、Huangding International (Huangdingインターナショナル http://www.huangdingfx.com/En.html) もHONCHリミテッドやビクトリーファルコンサービスリミテッドと非常によく似たサイトですからこれらもここで検証しているAGAトレーダーズグループリミテッドやFcハウスキーパーと同じグループによるサイトである可能性が高いと思われます。特に出金出来ないといった被害報告が出ている例えばマックスマーケットFXと同じグループであるとなればここで検証している2つのサイトについても危険なサイトである可能性がいよいよ高いと考えざるを得ません。
さらに本項の冒頭で触れましたが、2つのAGA Traders Group Limited (AGAトレーダーズグループリミテッドのサイトの関係についても触れておきます。つまり本項で検証しているAGA Traders Group Limited (AGAトレーダーズグループリミテッド https://www.agatrader.com/)と「検証20」で検証したサイト名が同じでURLアドレスが異なるAGA TRADERS GROUP LIMITED (AGAトレーダーズグループリミテッド https://www.aga-markets.com/)との関係です。
2つのAGAトレーダーズグループリミテッドのサイトは一見すると似ているようには見えません。しかしよく見ると関連性を示唆するような部分も見つかります。例えば以下は本項で検証しているAGAトレーダーズグループリミテッドとFcハウスキーパーのサイトの「About Us」のページの冒頭部のキャプです。
高層ビルを下から見上げたような画像が背景に使われていますが、全く同じと思われる画像が「検証20」で取り上げた方のAGAトレーダーズグループリミテッド (https://www.aga-markets.com/) のサイトの冒頭部 (以下にキャプを再掲) でも使われているのです。
さらに本項で検証しているAGAトレーダーズグループリミテッドのサイトには以下のキャプに示す記述があります。カナダのFINTRACという組織でライセンスを取得していてMSBライセンスナンバーがM20619406であるとなっています。
このカナダのFINTRACのライセンスを取得している、そのライセンス番号がM20619406であるという記述は「検証20」で検証した方の(AGAトレーダーズグループリミテッド (https://www.aga-markets.com/) のサイトでも記されていたライセンス番号と全く同じです。そもそも「検証20」で説明してありますが、このライセンス番号を得ているというFINTRACという機関はカナダの金融ライセンスを管理している機関ではないと思われ、このライセンスの価値も極めて疑問ですが同じライセンス番号を提示しているということは同じ法人だとしか思われません。何故同じ法人が2つのサイトを開設しているのか全く理解できません。
こうして次々とサイト間の結びつきが見つかるとなると「検証13」以降で検証してきたサイトの多くは組織的な結びつきがあるのではないかと考えざるを得ません。
いずれにしろここで検証した2つのサイトについても到底信用に足るサイトとは思えません。これらのサイトでの投資を勧誘されても決して応じないことを強く推奨します。
●Ethusdt international limited (Ethusdtインターナショナルリミテッド https://ethusdtbtc.com/Jp/)
●East Century Group Limited (イーストセンチュリーグループリミテッド https://www.east-century.com/Jp/)
1つ目のEthusdtインターナショナルリミテッドは上で検証したAGAトレーダーズグループリミテッドのサイトから画像検索で見つかってきたサイトです。さらに上で検証した2つのサイト (AGAトレーダーズグループリミテッドとFcハウスキーパー) と同じIPアドレス上にあるサイトとして見つかってきたサイトでもあります。2つ目のイーストセンチュリーグループリミテッドは1つ目のEthusdtインターナショナルリミテッドからの画像検索で見つかってきたサイトで決して一見してコピーされたサイトと分かるほどには似ていないのですが部分的にEthusdtインターナショナルリミテッドに似ています。またこのサイトも上のFcハウスキーパーの検証で説明しましたが同じIPアドレス上にあるサイトであることが判明しています。つまりここで検証する2つのサイトも上で検証したAGAトレーダーズグループリミテッドやFcハウスキーパーと同じグループが運営しているサイトである可能性が高いです。
尚、East Century Group Limited (イーストセンチュリーグループリミテッド)については全く同じ名称のサイト、East Century Group Limited (イーストセンチュリーグループリミテッド https://www.ecg-limited.com/Jp/)がこの検証を書き終えた後で確認されました。しかもこれら2つのイーストセンチュリーグループリミテッドのサイトは見かけはかなり違っているのですが同じIPアドレス上にあり、同じグループによる詐欺サイトの可能性が高いです。後から見つかった方のEast Century Group Limited (イーストセンチュリーグループリミテッド https://www.ecg-limited.com/Jp/)については「検証23」で検証しているので併読してください。
まず以下が本項で検証する2つのサイト冒頭のキャプです。
Ethusdtインターナショナルリミテッドのサイトでは表示対応言語が日本語、中国語、英語、アラビア語、スペイン語の5ヵ国語、イーストセンチュリーグループリミテッドのサイトでは日本語、英語、香港語の3ヵ国語となっています。
またいずれのサイトでも「口座の開設」とか「登録する」と書いてあるボタンをクリックすると以下のキャプに示した口座開設用の窓が立ち上がります。以下、順にEthusdtインターナショナルリミテッドとイーストセンチュリーグループリミテッドのサイトの口座開設用の窓のキャプです。
これら口座開設用の窓ではいずれも中国語、英語、日本語、韓国語に対応しています。日本人を標的として考えているのは間違いないでしょう。
そして検証の第一歩としてまず連絡先を探しましたがいずれのサイトでもサイト冒頭部のキャプの左上にメールアドレスが表示されているのが確認されました。
▼Ethusdtインターナショナルリミテッド
>info@ethusdtbtc.com
▼イーストセンチュリーグループリミテッド
>info@east-century.com
そしていずれのサイトでも連絡先情報はこれだけしかありません。住所とか電話番号といった情報は全く見当たりません。この時点で非常に危ないサイトとしか思えません。
それ以外にはEthusdtインターナショナルリミテッドに限ってですが以下のキャプに示したカナダのFINTRAC (https://www.fintrac-canafe.gc.ca/intro-eng) という組織から登録番号を取得しているという記述があります。
このカナダ国旗とFINTRACの登録番号に関する記述は上で検証したAGAトレーダーズグループリミテッドのサイトにあった、以下にキャプを再掲した部分と非常によく似ています。
但しFINTRACから得ているという登録番号は2つのサイトで異なります。そこでこのFINTRACのサイトにある登録業者の検索ページからEthusdtインターナショナルリミテッドの登録を探してきました。以下が見つかってきたEthusdtインターナショナルリミテッドの登録情報のキャプです。
確かにFINTRACにEthusdtインターナショナルリミテッドの登録があることは確認出来ましたが、この登録情報は「検証20」で検証したAGAトレーダーズグループリミテッド (https://www.aga-markets.com/)と上に検証を書いたAGAトレーダーズグループリミテッド (https://www.agatrader.com/)の2つのAGAトレーダーズグループリミテッドサイトに共通するFINTRACにおける登録情報 (以下にキャプを再掲) とかなり似ています。
まず登録の日付がEthusdtインターナショナルリミテッドでは2021年1月11日、AGAトレーダーズグループリミテッドでは2020年12月16日と1ヶ月も違いません。そして住所はいずれのサイトでも
>500-7030 WOODBINE AVE MARKHAM, ON, CANADA L3R6G2
となっていて全く同じであり、しかもこの住所は「検証20」のAGAトレーダーズグループリミテッドの検証の付記で指摘した通り、Regusというレンタルオフィス/バーチャルオフィス業者の拠点の住所に一致すると完全に一致しています。この住所にEthusdtインターナショナルリミテッドやAGAトレーダーズグループリミテッドが実在するとは思えません。またこれも「検証20」のAGAトレーダーズグループリミテッドの検証の付記に書いたようにこの登録があるFINTRAC (Financial Transactions and Reports Analysis Centre of Canada, https://www.fintrac-canafe.gc.ca/intro-eng) という組織はマネーロンダリング防止の為の組織であってカナダの金融ライセンスを管理する機関ではないようです。この登録があるからとしてもAGAトレーダーズグループリミテッドやEthusdtインターナショナルリミテッドの信頼性を裏付けることには全くならないと思われます。むしろこんな場違い的な登録情報を強調することに不審を覚えます。
Ethusdtインターナショナルリミテッドの連絡先情報についこれ以外にも若干の情報があるのですが、それについては本項の検証対象のもう一方であるイーストセンチュリーグループリミテッドの連絡先情報と一緒に後述することにします。
とりあえずEthusdtインターナショナルリミテッドのサイトと上で検証しているAGAトレーダーズグループリミテッド (https://www.agatrader.com/)のサイトの類似点に戻りますが、カナダのFINTRACに登録があるという点以外にも類似点があります。以下は順にEthusdtインターナショナルリミテッド、AGAトレーダーズグループリミテッドのサイトに共通して存在するトレーディングソフト・メタトレーダー5に関する説明とダウンロードボタンの部分のキャプですが、この部分で2つのサイトは極めて似ています。
実はAGAトレーダーズグループリミテッドのサイトのこの部分にあるパソコンやスマホが並ぶ画像を画像検索に掛けてEthusdtインターナショナルリミテッドのサイトを見つけてきたという経緯があるので画像部分が似ているのは当然なのですが、画像の上にあるメタトレーダー5の説明文の部分もフォントが違うだけで全く同じ文章です。
さらに上のAGAトレーダーズグループリミテッドとFcハウスキーパーの検証でAGAトレーダーズグループリミテッドとFcハウスキーパーの2つのサイトが同じIPアドレス上にあるだけでなく、他にも幾つかのサイトが同じIPアドレス上にあり、その内の1つがEthusdtインターナショナルリミテッドのサイトであるということを指摘しました。以下は逆にEthusdtインターナショナルリミテッドのサイトを起点にして同一IPアドレス上のサイトを調べた結果のキャプです。
確かにEthusdtインターナショナルリミテッドのサイトと同一のIPアドレス (116.213.40.205) 上に上で検証したAGAトレーダーズグループリミテッド (https://www.agatrader.com/) とFcハウスキーパー (https://www.foreignexchangehousekeeper.com/En) の2つのサイト、以下で検証しているクリアリングファルコン (https://clearingfalcon.com/) のサイト、さらにいずれも「検証16」で検証したHONCH LIMITED (HONCHリミテッド https://honchmarket.com/Jp) とVictory Falcon Service Limited (ビクトリーファルコンサービスリミテッド https://victoryfalcon.com/Jp) などのサイトが共存するという結果になっています。さらに本項で検証しているもう1つのサイト、イーストセンチュリーグループリミテッドのサイト (https://www.east-century.com/Jp/) も同じIPアドレスにあるサイトであることが確認されます。
イーストセンチュリーグループリミテッドはIPアドレスを一連のサイトと共有しているというだけでなく、この項目の最初に書いたようにEthusdtインターナショナルリミテッドのサイトにあった画像検索でも見つかっていました。具体的にはEthusdtインターナショナルリミテッドのサイトのトップページにある以下のキャプに示す取引対象を説明する部分、外貨FX (62種類の通貨ペア)や貴金属やビットコインや株価指数などの取引対象を説明する部分にあるスマホが3台並ぶ画像を画像検索に掛けました。
複数のサイトが引っかかってくるのですが引っかかってきたサイトの1つがイーストセンチュリーグループリミテッドのサイトであり、具体的には以下のキャプに示す、iPhoneでも取引出来ることを説明する部分の画像が画像検索で引っかかってきました。
画像検索に使ったEthusdtインターナショナルリミテッドのサイトの元画像と引っかかってきたイーストセンチュリーグループリミテッドのサイトの画像を比較するとスマホに表示された数字なども完全に一致しており、全く同じ画像であることが分かります。さらに全く同じ画像が使われているサイトが多数見つかってきています。
「検証16」:マックスマーケットFX、HONCHリミテッド、KENKEキャピタルグローバルリミテッド (http://kenke-fx.com/Jp)、Shyingグローバルリミテッド、Huangdingインターナショナル、HungDingファイナンシャル 、ビクトリーファルコンサービスリミテッド 、KENKEキャピタルグローバルリミテッド (https://kenkefx.com/Jp)
「検証23」:インターナショナルフォレックス、センターフォーカスガイドグローバルリミテッド、マックスマーケットFX、Antsテクノロジーデベロップメントリミテッド、イーストセンチュリーグループリミテッド、ゼロリファイングループリミテッド、インターナショナルパシフィックキャピタルリミテッド、キャメルファイナンシャルリミテッド、パットンセキュリティーズリミテッド、SGP-リミテッド 、インターナショナルフォレックス、Starek カンパニーリミテッド、Bairradaインターナショナルリミテッド、Pandoraファイナンスカンパニーリミテッド、エルダートン、DACランドキャピタル、ウエルスセーリングリミテッド、Cangリミテッド、INSTグローバルリミテッド、NYIMEX WTI
「検証27」:IOTAグローバルリミテッド、サウスセンチュリーグループリミテッド、BKYHYOリミテッド (https://bkyhyo.com/Jp)、リッチネスエンパイアリミテッド、BKYHYOリミテッド (https://www.bkyhyoltd.com/Jp)、アワーカンパニー、interva (https://intervatefex.com/Jp)、interva (https://rfgfx.com/Jp)、エルダートン / interva、gsfx、AUSグローバルリミテッド、SMK、イルミナティ マーケッツ リミテッド、Auricマーケッツリミテッド、MGLグローバル
「検証28」:Carrodセキュリティーズカンパニーリミテッド、フィッターFXグローバルリミテッド、BCHグローバルリミテッド、CMMCIセキュリティーズインフォメーションカンパニーリミテッド、8848グローバルリミテッド、ニューディファーグローバルリミテッド
「検証37」:SAENマーケッツリミテッド (https://www.saenfx.com/en/)、FTSEファイナンシャルリミテッド、ブロードフォレックス、GAVINグローバルリミテッド、YSZ、Lunbouxリミテッド、SAENマーケッツリミテッド https://www.saenmarkets.com/en/)、ANCHGOリミテッド
また2つのサイトを互いに見比べるとこれ以外にも偶然とは思われない類似点があることが分かりました。例えば2つのサイトには共通してリアルタイムの外貨相場を示す以下のキャプに示した表が存在します。
これは偶然似ているというレベルを超えているでしょう。通貨の並びもEUR (ユーロ) - USD (米ドル)- JPY (日本円) - GBP (英ポンド) - CHF (スイスフラン) - AUD (豪ドル) - CAD (カナダドル) - NZD (ニュージーランドドル) - CNY (人民元) という同じ順で並んでいるようです。
またこのリアルタイムの為替相場を示す表と非常によく似た表が「検証13」以降で検証している一連の中国系と思われる詐欺グループによる詐欺サイトの幾つか、具体的には以下のサイトで確認されています。
「検証16」 KENKEキャピタルグローバルリミテッド (https://kenkefx.com/Jp)
KENKEキャピタルグローバルリミテッド (https://www.kenkecapital-mt4.com/Jp#)
「検証23」 ボラサークル (https://www.boracircle.com/Jp/)
ボラサークル (https://www.boracircles.com/Jp/)
「検証52」 Costinリミテッド (https://costinfx.com/jap/index)
BOLONI CREATET FX カンパニーリミテッド (https://bolowold.com/jap/index)
KLEX (https://klexhk.com/jap/index)
コインビット (https://coinbitwd.net/jap/index)
ウォーターコイン (https://waterccfex.net/en/index)
Cohesionn (https://www.cohesionn-fi.com/jap/index)
wifx (https://wintercoltd.com/id/index)
ビッグアンクルリミテッド https://fxbiguncle.com/jap/index)
ビッグアンクルリミテッド https://bigunclee.com/jap/index)
ビッグアンクルリミテッド http://test-big.com/en/index)
ARK IMグローバルリミテッド (https://www.imarkforex.com/)
FXLグローバルリミテッド (https://www.fxlglobal.com/jap/index)
GOCCfx (https://goccfx.com/jap/index)
「検証54」 LMゴールドリミテッド (https://lmgoldlimited.com/Jp)
「検証71」 Teylerリミテッド (https://teylerfex.com/jap/index1.html)
CTマーケッツリミテッド (https://www.ct-markets.com/jap/index1.html)
Boqリミテッド (https://www.boqfox.net/jap/index1.html)
ベレットリミテッド (https://beletlimited.com/jap/index1.html)
FXCリミテッド (https://fxclimited.com/jap/index1.html)
DBGマーケッツ (https://dbg-coltdfx.com/jap/index1.html)
DBGマーケッツ (https://dbg-coltdfx.net/jap/index1.html)
DBGマーケッツ (https://www.dbg-cotd.com/jap/index1.html)
HangSeng FX (https://fxhangseng.com/en/index1.html)
CVNマーケッツ (https://www.cvnmarkets.com/jap/index1.html)
CATマーケッツ (https://cat-market.com/jap/index1.html)
Nkマーケット (https://nkmarketltd.com/jap/index1.html)
Enog (https://www.enogltd.com/jap/index1.html)
Pak (https://pakul.com/jap/index1.html)
グローバルマーケットインデックスリミテッド (https://globalmarkfx.com/jap/index1.html)
グローバルマーケットインデックスリミテッド (https://www.firsttradefx.com/jap/index1.html)
Xチャーター (https://www.xcharterltd.com/jap/index1.html)
Xチャーター (https://xchanfx.com/jap/index1.html)
これらのサイトには組織的な繋がりの可能性が充分に考えられます。
また一見して分かる画像の部分ではなく、テキストの部分に2つのサイトの共通点が多く見つかります。例えば以下はそれぞれの会社概要のページある記述のキャプですが、画像部分は置き換わっているものの「資金が安全で便利である」というタイトルで始まるテキスト部分は社名が入れ替わっているだけで非常によく似た文章になっています。
▼Ethusdtインターナショナルリミテッドの記述
>資金が安全で便利である
>Ethusdt international limited顧客の資金と会社の運営資金は別の口座に分けて預け、顧客の資金は独立して預けることができる。またEthusdt international limited様々な支払い方式を提供し、金の入出金は即時に入金し、引き出しの申請は最速で処理し、しかもリアルタイムで入金し、公開と透明性を確保し、投資家の資金の安全性と流動性を確保する。
▼イーストセンチュリーグループリミテッドの記述
>資金が安全で便利である
>East Century Group Limited 顧客資金と会社の运営資金は别の銀行口座に别々に預金し、顧客資金は独立して預託することを保証する。またEast Century Group Limited は様々な支払い方法を提供しており、即時に入金し、引き出しの申請を迅速に処理して、しかもリアルタイムで入金し、透明性を確保し、投資家の資金の安全性と流動性を確保している。
これは偶然文章が似ているというレベルではないでしょう。やはりこれら2つのサイトは同じグループによるサイトである可能性が同じIPアドレスを共有しているというだけでなく、サイトの内容からも裏付けられたと考えます。
そしてこれら2つのサイトには本項の最初に書いたようにメールアドレス以外に連絡先情報がありません。そこでまず「検証13」以降で検証している一連の中国系のグループによると思われるサイトでしばしばイギリスの法人登録が見つかっていることからイギリスの法人登録を探してみました。すると両方のサイトについてあっさりとそれらしき法人登録が見つかってきました。
まずいずれの法人登録でも住所は以下のようになっています。
>Unit G25 Waterfront Studios, 1 Dock Road, London, United Kingdom, E16 1AH
この住所は「検証13」以降で検証してきた一連の中国系の詐欺グループによると思われるサイトでしばしば登場している住所です。具体的には
「検証13」ゴールド エイト サービシーズおよびXHFXマーケット
「検証14」オールブライトファイナンシャルおよびDarkasマーケッツリミテッド
「検証15」ユナイテッドインターナショナルフォレインインベストメントセンターリミテッド
「検証16」ビクトリーファルコンサービスリミテッド
「検証18」UKフュージョン・インターナショナル、BtcethインベストメントリミテッドおよびビットリンクFXインターナショナルリミテッド
「検証19」ア・グランス・グループ、IATFXWELSHIサービシーズおよびBMIマーケッツ
「検証20」KSGリミテッドとDingsheng
「検証21」Odinサービスグループ
「検証23」センターフォーカスガイドグローバルリミテッド、Antsテクノロジーデベロップメントリミテッド、ゼロリファイングループリミテッド、リードディアカンパニーリミテッドおよびJUNE BOWESデベロップメントグループリミテッド
「検証24」ミリオンhui FXリミテッド
「検証27」アルトマンファイナンインベストメント
「検証29」Ueeインターナショナルリミテッド
「検証30」アクトゴールドリミテッドとVPマーケッツグローバルリミテッド
「検証31」FTFゴールドグローバル、PKGグローバル、BOPグローバルおよびMWHマーケッツリミテッド
「検証32」TIXインベストメントマネージメントリミテッドおよびJIAXINGインターナショナルリミテッド
「検証34」FUNRATS ウエルスリミテッドおよびLEBWAYウエルスリミテッド
「検証35」セレクトグローバル、トレジャーリーフグループリミテッド
「検証39」HNDグローバルリミテッド、ITEグローバルリミテッド、RTSゴールドグローバルリミテッド、SODグローバルリミテッド、インダスゴールドマーケッツリミテッド、YLLグローバルインベスティングリミテッド、BSVグローバルインベスティングリミテッド、KBLグローバル インベスティングリミテッド、FFFAグローバルインベスティングリミテッド、HANグローバルインベスティングリミテッド、TUFマーケッツリミテッド、KBLグローバル インベスティングリミテッド、FFFAグローバルインベスティングリミテッド、HANグローバルインベスティングリミテッド、TUFマーケッツリミテッドおよびパワーファンクションキャピタルリミテッド
「検証40」FOGEEリミテッド (https://www.fogee.net/index21.html)
「検証44」エクセレントリベニューリミテッド
といったサイトで全く同じ住所が連絡先とか法人登録情報に登場しています。 以下で検証しているMARVALLE 3THグループリミテッド、ONDERSON、クリアリングファルコンでもイギリスの法人登録上の住所あるいは旧住所として同じ住所が登場しています。おそらくはオフショア会社とかバーチャルオフィス業者の住所と考えられ、この住所にこれらのFX業者の事業実体があるとは思えません。そしていずれの法人登録も非常に新しいことが共通しています。
Ethusdtインターナショナルリミテッドは2020年12月6日
イーストセンチュリーグループリミテッドは2021年1月21日
に法人登録されています。この検証は2021年3月半ばに書いているのでいずれも法人登録から2、3ヶ月ほどしか経過していません。
さらにこれらの法人登録に記されている経営者情報を見るといずれも中国国籍、中国在住の人物が経営者となっています。
EthusdtインターナショナルリミテッドはREN, Honglin、イーストセンチュリーグループリミテッドではYUE, Xiufuという共に中国国籍、中国在住の人物が経営者となっています。そして法人設立時の提出書類を見ると例によってこれらの経営者が株主にもなっており、それぞれ中国の住所が記されています。
▼Ethusdtインターナショナルリミテッドの経営者、REN, Honglinの住所
1101, BUILDING 11, CHONGWENMEN DU SHI XIN YUAN DONGCHENG DISTRICT BEIJING, CHINA 100010
▼イーストセンチュリーグループリミテッドの経営者、YUE, Xiufuの住所
NO. 106, SONGSHAN ROAD, XIYUAN SUB-DISTRICT, WEIHAI, SHANDONG CHINA 264200
前者は北京市東城区の住所、後者は山東省威海市 (いかいし) の住所のようです。そしてEthusdtインターナショナルリミテッドの経営者、REN, Honglinの北京市東城区の住所は「検証16」で検証したVictory Falcon Service Limited (ビクトリーファルコンサービスリミテッドの法人登録上の経営者であるCHEN, Guangmingという人物の住所と全く同じです。
所在地情報についてはWho Is情報にも断片的な情報があります。以下に2つのサイトのWho Is情報を示します。まずEthusdtインターナショナルリミテッドのサイトのWho Is 情報です。
次いでイーストセンチュリーグループリミテッドのサイトのWho Is 情報です。
まず黄色の枠で囲った部分に記されているサイトの開設日が
▼Ethusdtインターナショナルリミテッド 2020年12月9日
▼イーストセンチュリーグループリミテッド 2021年1月22日
となっています。イギリスの法人登録の日付が
▼Ethusdtインターナショナルリミテッド 2020年12月6日
▼イーストセンチュリーグループリミテッド 2021年1月21日
となっていましたからイギリスの法人登録の方1日あるいは3日早いだけということになり、よく一致しています。イギリスの法人登録がこれらのサイトのものであると考えて間違いないでしょう。
そして赤い枠で囲った部分にある所在地情報ですが、いずれも中国のAnhui (安徽省)となっています。それぞれの経営者の住所とはかなり離れていますからどれほど信用出来るかどうかは極めて疑問ですが、これらのサイトの運営本拠はやはり中国にあると考えるのが妥当でしょう。
これらのサイトに勧誘されたとか、これらのサイトでお金を失ったといった報告はまだ確認されていませんが、両方ともかなり新しいサイトであり、日本語対応しているサイトですからこれから詐欺グループが特に日本人を狙ってこれらのサイトへの入金を勧誘してくる可能性はかなり高いものと考えざるを得ません。勧誘されても決して応じないことを強く推奨します。
※付記
Ethusdtインターナショナルリミテッドと極めてよく似たサイトが見つかってきました。
IOTA GLOBAL LIMITED (IOTAグローバルリミテッド https://iotaglobalfx.com/Jp)
South Century Group Limited (サウスセンチュリーグループリミテッド http://www.southcenturyfx.com/Jp)
BKYHYO LTD. (BKYHYOリミテッド https://bkyhyo.com/Jp)
Richness Empire Limited (リッチネスエンパイアリミテッド https://richnes5.com/jap/)
これら4つのサイトについては「検証27」にEthusdtインターナショナルリミテッドのサイトとの比較も含めて検証を書きましたので参照してください。
一方で以下で検証しているAxeマーケッツリミテッドのサイトはイーストセンチュリーグループリミテッドのサイトにかなり似ています。以下の検証を併読してください。
●Axe Markets Limited (Axeマーケッツリミテッド https://www.axe-limited.com/Jp/)
上で検証したEast Century Group Limited (イーストセンチュリーグループリミテッド)と明らかに似ているサイトなのでここで検証します。これもYahoo知恵袋に質問が出てきたサイトです。まずはその質問投稿を引用します。
あまり詳しいことは分かりませんが「SNSで出会った人」からFX投資を勧誘されたとあります。Axeマーケッツリミテッドのサイトへのリンクが出てきますがURLアドレスの最後の部分はまず間違いなくアフィリエイターのID番号でしょう。つまりこのリンクを踏んで口座を開設すると勧誘役に勧誘報酬が支払われる仕組みになっていると思われます。とにかくこの質問のリンクからサイトに行ってみました。以下がサイト冒頭のキャプ画像です。
表示言語の選択肢は右上のプルダウンメニューに国旗のアイコンが見えますが日本語、英語、香港語の3つになっています。そしてこの冒頭部を見て既視感を感じたので調べてみると上で検証したEast Century Group Limited (イーストセンチュリーグループリミテッド) のサイトに非常に似ていることに気が付きました。以下に再掲したイーストセンチュリーグループリミテッド)のサイト冒頭のキャプと比較すると「ワンストップ金融オンライン取引サービス」というコピー、メニューバーの項目とその並び、表示言語の選択肢 (いずれも日本語、英語、香港語) と国旗アイコン、左上にメールアドレスが記されている点など明らかに似ている部分があることが分かります。
さらにAxeマーケッツリミテッドのサイトがイーストセンチュリーグループリミテッドのサイトに似ているのはこの冒頭部だけではありません。例えば以下にはiPhone用のトレーディングソフト・メタトレーダーを説明し、ダウンロードを促している部分についてAxeマーケッツリミテッドのサイトからのキャプとイーストセンチュリーグループリミテッドのサイトからのキャプを順に並べていますが明らかに互いに似ています。
右側のスマホが3台扇型に並んでいる画像は「検証13」以降で検証している一連の中国系の詐欺グループによると思われるサイトで頻繁に出てくる画像ですが、左側のテキスト部分についてもAxeマーケッツリミテッドとイーストセンチュリーグループリミテッドのサイトの間で全く同じです。
あるいはトップページの一番下にあるリアルタイムの為替相場を示す表の部分も下にキャプを示しますが2つのサイトで非常によく似ています。
またそれぞれのサイトの会社概要のページには以下のキャプに示すような部分があります。やはりAxeマーケッツリミテッドのサイトからのキャプとイーストセンチュリーグループリミテッドのサイトからのキャプを順に示します。
特に説明するまでもなく、2つのキャプ画像は互いに酷似しています。右側のテキスト部分にサイトの名称が出てくる部分だけ変更されています。
Axeマーケッツリミテッドとイーストセンチュリーグループリミテッドのサイトは全ての部分で互いに酷似しているわけではありません。例えばイーストセンチュリーグループリミテッドのサイトにあったカナダのFINTRACでライセンスを得ているといった記述はAxeマーケッツリミテッドのサイトには見当たりません。しかしかなりの部分で2つのサイトが非常によく似ていることは確かです。明らかに同じグループが同じテンプレートから作ったサイトであると考えて間違いないと思います。
次にAxeマーケッツリミテッドのサイトで連絡先情報を探しましたが殆ど情報がありません。お問い合わせのページに記載されているのは右のキャプに示したメールアドレスが1つだけです。
>info@axe-limited.com
これでは話になりません。イーストセンチュリーグループリミテッドの場合は対応すると思われるイギリスの法人登録が見つかっていることからAxeマーケッツリミテッドについてもイギリスの法人登録を探してみましたがこちらは該当なしです。金融ライセンスに関する情報もありません。
運営者に関する情報を探して例によってサイトのWho Is 情報も確認してみました (以下のキャプ参照)。
しかし残念ながら運営者に関する情報は全く記されていません。ただ上のWho Is 情報の黄色の枠で囲った部分を見るとサイトの登録・開設日が2021年8月28日となっています。本項の最初に引用したYahoo知恵袋への質問投稿が2021年9月1日付ですからサイトの開設から3日目ということになります。サイトを開設した直後に勧誘が始まっていることになります。
改めて結論するまでもなく、Axeマーケッツリミテッドのサイトは詐欺目的で量産されたサイトの1っつとしか思われません。特に非常によく似たサイトであるイーストセンチュリーグループリミテッドのサイトが既に何の告知もなく閉鎖されていることを考えると本サイトについてもいつ閉鎖されるか分からない非常に危険なサイトとしか思えません。このサイトへの投資を勧誘されても決して応じないことを推奨します。
●MARVALLE 3TH GROUP LIMITED (MARVALLE 3THグループリミテッド https://www.marvallegroup.com/Jp/)
●Jbd group ltd. (Jbdグループリミテッド https://jbdgroupltd.com/Jp/)
●ONDERSON (https://www.ondersongroup.com/Jp/)
●Axe Markets Limited (Axeマーケッツリミテッド https://ondersontrading.com/Jp/)
●Axe Markets Limited (Axeマーケッツリミテッド https://center-focus777.com/Jp/)
最初のMARVALLE 3THグループリミテッド、2番目のJbdグループリミテッド、3番目のONDERSONのサイトは「検証35」で検証したセレクトグローバルパートナーズリミテッド (https://sgcgroupltd.com/Jp) と同じIPアドレス (27.122.58.193.) 上にあることで見つかってきたサイト、4番目、5番目のAxeマーケッツリミテッドのサイトは上で検証したAxeマーケッツリミテッド https://www.axe-limited.com/Jp/) と同じIPアドレス上 (193.239.146.8.) にあることから発見したサイトです。つまり同じIPアドレス上にURLアドレスの異なる3つのAxeマーケッツリミテッドのサイトが共存していることになり、しかもここで検証する4つのサイト全てが上で検証したAxeマーケッツリミテッド https://www.axe-limited.com/Jp/) のサイトとかなり似ていて明らかに同じテンプレート由来です。
尚、4番目のAxeマーケッツリミテッドのサイトは以前はONDERSON TRADE (ONDERSONトレード) というサイト名を名乗っていました。現在でもURLアドレス (https://ondersontrading.com/Jp/) 自体をGoogle検索に掛けると以下のキャプに示したようにトップページには「Axe Markets Limited」というサイト名が示されていますが、サブページには「Onderson Trade」というサイト名が示されています。
URLアドレスに「Onderson」が含まれているのにAxe Markets Limitedに改称した経緯は不可解としか思われません。しかもまた別のURLアドレスでOndersonという名称のサイトが立ち上げられているのですから理解不能です。
とにかく本項で検証する4つのサイトの冒頭部のキャプ画像を以下に順に示していきますがこれらのサイトの冒頭部はスライドショー形式で2種類の背景画像が入れ替わりで表示される設定になっています。2種類の背景画像を示す2つのキャプ画像をそれぞれのサイトについて示すことにします。
▼MARVALLE 3THグループリミテッド
▼Jbdグループリミテッド
▼ONDERSON
▼Axeマーケッツリミテッド (https://ondersontrading.com/Jp/)
▼Axeマーケッツリミテッド (https://center-focus777.com/Jp/)
さらに比較の為に比較の為に上で検証したAxeマーケッツリミテッド https://www.axe-limited.com/Jp/) のサイト冒頭部についても2つのパターンのキャプを示します。1枚目は上の検証でも示したキャプの再掲です。
各サイトのキャプの左上にはメールアドレスが記されています。このメールアドレスについては後述します。表示言語の選択肢は全て日本語、英語、香港語で共通しています。また各サイトの冒頭部に大きく記された文言は4つのサイトで共通しています。すなわち各2つの背景パターンの1枚目で
>ワンストップ金融オンライン取引サービス
>信頼できるブローカーと取引する
背景パターンの2枚目では
>最先端のプラットフォームプロのトレーディング戦略です。
>多様な取引オプションを提供します
となっています。各サイトの1枚目の背景画像だけを比較するとONDERSONを除くサイトではモニターに映るチャートの画像が使われているのに対し、ONDERSONのものだけスマホの画像が使われています。しかしONDERSONでは他のサイトの1枚目の背景画像に使われているモニターに映るチャートの画像が2枚目のパターンに使われています。他のサイトで2枚目のパターンに使われているノートパソコンを操作する画像は上で検証したEthusdtインターナショナルリミテッド (https://ethusdtbtc.com/Jp/) のサイト冒頭で使われていた背景画像と同じもののようです。
とにかくこのサイト冒頭部だけを見ても本項で検証対象としている5つのサイト、さらに上で検証したAxeマーケッツリミテッド https://www.axe-limited.com/Jp/) のサイトが互いに酷似していて同じテンプレート由来であることが明らかですがこれらのサイトが互いに似ているのはこの冒頭部だけではありません。
例えば以下に本項で検証している5つのサイト+上で検証したAxeマーケッツリミテッド https://www.axe-limited.com/Jp/) のサイトに共通して存在するサービス内容を説明している部分のキャプを順に示しますがサイト名以外の部分はほぼ同じに見えます。
さらに以下はMARVALLE 3THグループリミテッド、Axeマーケッツリミテッド (https://center-focus777.com/Jp/)のサイトにある主要通貨ペアのリアルタイムの相場を示す表です。ついでに比較の為にAxeマーケッツリミテッド https://www.axe-limited.com/Jp/) のサイトにある同じ表のキャプも示しますが同じ表が上で検証したEthusdtインターナショナルリミテッド (https://ethusdtbtc.com/Jp/)、イーストセンチュリーグループリミテッド (https://www.east-century.com/Jp/) のサイトにも存在しています。但し、ONDERSONのサイトにはこの表はありません。
次に連絡先情報を探してみましたが、上で検証したEthusdtインターナショナルリミテッド、イーストセンチュリーグループリミテッド、Axeマーケッツリミテッド (https://www.axe-limited.com/Jp/) の場合と同じでサイト冒頭の左上に記されているメールアドレスが公開されている唯一の連絡先情報のようです。記されているメールアドレスを以下にまとめます。
▼MARVALLE 3THグループリミテッド: info@marvallegroup.com
▼Jbdグループリミテッド info@jbdgroupltd.com
▼ONDERSON: info@ondersongroup.com
▼Axeマーケッツリミテッド (https://ondersontrading.com/Jp/): info@axe-limited.com
▼Axeマーケッツリミテッド (https://center-focus777.com/Jp/): info@axe-limited.com
▼Axeマーケッツリミテッド (https://www.axe-limited.com/Jp/): info@axe-limited.com
3つのAxeマーケッツリミテッドのサイトのメールアドレスは共通です。同じグループが運営しているのは確実です。
連絡先情報がこれだけでは話にならないので例によって各サイトのWho Is 情報を確認しましたが登録者に関する情報は3つのサイトのいずれの場合も公開されていません。Who Is 情報にあるサイトの登録・開設日だけ以下にまとめます。
▼MARVALLE 3THグループリミテッド: 2021年9月13日
▼Jbdグループリミテッド 2021年12月10日
▼ONDERSON: 2021年8月28日
▼Axeマーケッツリミテッド (https://ondersontrading.com/Jp/): 2021年9月1日
▼Axeマーケッツリミテッド (https://center-focus777.com/Jp/): 2021年8月27日
▼Axeマーケッツリミテッド (https://www.axe-limited.com/Jp/): 2021年8月28日
ONDERSON以下の4つのサイトは2021年8月27日から9月1日の1週間ほどの間にまとめて開設されています。開設の日付からも3つのAxeマーケッツリミテッドのサイトが存在するのはどれかのサイトを無関係のグループが真似て偽サイトを作ったという訳ではなく、同じグループが3つのAxeマーケッツリミテッドのサイトを運営していると考えざるを得ません。そしてこれら5つのサイトの中では2番目のJbdグループリミテッドのサイトが一際新しいサイトのようです。この検証は2021年12月下旬に書いており、開設からまだ10日ほどしか経過していません。
さらに同じ詐欺グループによって運営されている可能性が高いEthusdtインターナショナルリミテッドやイーストセンチュリーグループリミテッドで対応すると思われるイギリスの法人登録が見つかっていることから本項で検証しているサイトについても対応する可能性があるイギリスの法人登録が存在しないか探してみました。するとまずMARVALLE 3THグループリミテッドに対応すると思われる法人登録が見つかってきました。以下にキャプを示します。
まず法人登録の日付は2021年6月4日となっていてやはりかなり新しい法人です。そして住所が以下のようになっています。
>291 Brighton Road, South Croydon, Surrey, CR2 6EQ
これは「検証13」以降で検証している中国系と思われる詐欺グループによる詐欺サイトの検証で対応する法人登録上の住所として頻繁に登場している住所です。具体的には以下のサイトに対応する法人登録でこの住所が記されています。
「検証20」 FOYAインベストメントリミテッド → 法人登録
「検証23」 Bairradaインターナショナルリミテッド → 法人登録、JUNE BOWESデベロップメントグループリミテッド → 法人登録
「検証25」 FOGEE → 法人登録 (「検証40」で検証している11個のFOGEEのサイトとも共有)、NODEキャピタルグループ → 法人登録
「検証31」 WSL FX ユニオンリミテッド → 法人登録、POGグローバルリミテッド → 法人登録、ADGマーケッツリミテッド → 法人登録、KOPEグローバルリミテッド → 法人登録
「検証37」 Gotlonインベストメントリミテッド → 法人登録
「検証39」 HNDグローバルリミテッド → 法人登録、ITEグローバルリミテッド → 法人登録、SODグローバルリミテッド → 法人登録、インダスゴールドマーケッツリミテッド → 法人登録、BSVグローバルインベスティングリミテッド → 法人登録、パワーファンクションキャピタルリミテッド → 法人登録
「検証40」 ダブルドリル → 法人登録、FULILAI カンパニーリミテッド → 法人登録
「検証41」 スーパー・キャピタル・マネジメント・リミテッド → 法人登録
「検証44」 エクセレントリベニューリミテッド → 法人登録
「検証49」 ビッグアンクルリミテッド → 法人登録、DUXホールディンググループリミテッド → 法人登録、Qtマーケッツリミテッド → 法人登録
「検証54」 ローカスマーケットインターナショナルリミテッド → 法人登録
また以下で説明しているONDERSONの法人登録でもこの住所が登場しています。そしてこの住所については「検証37」のGotlonインベストメントリミテッドの項目で説明してありますが架空住所の可能性が濃厚です。
またこの法人登録で「Filling history」のページを見ると2021年6月4日に法人登録して2021年8月11日に法人登録上の住所が変更されていることが分かりました。
法人登録時の以前の住所は以下のようになっています。
>Unit G25 Waterfront Studios 1 Dock Road London E16 1AH United Kingdom
この住所は「検証13」以降の中国系と思われる詐欺グループによる詐欺サイトの検証で最も頻繁に登場している住所で上のイーストセンチュリーグループリミテッドの項目でこの住所が登場しているサイトのリストを示してあります。
さらにこのMARVALLE 3THグループリミテッドの法人登録の経営者情報のページを見ると唯一の経営者として登録されているのは以下に示したREN, Hongshengという中国国籍、中国在住の人物です。
法人名はONDERSONではなく、ONDERSON EUROPE LTDとなっています。当初は無関係の法人登録かとも思ったのですが、よく見ると上で説明したMARVALLE 3THグループリミテッドの法人登録と似ている部分があり、ここで検証しているONDERSONのサイトに対応するものである可能性が高いように思われます。
まず法人登録の日付が2021年4月19日となっていてそこそこ新しい法人です。さらに業種が金融関係になっていますし、何よりも法人登録上の住所、
>291 Brighton Road, South Croydon, Surrey, CR2 6EQ
がMARVALLE 3THグループリミテッドの法人登録上の住所と同じでしかも「検証13」以降で検証してきた中国系の詐欺グループによると思われる詐欺サイトで頻繁に登場している住所なのです。さらにこれもMARVALLE 3THグループリミテッドの法人登録の場合と同じで「Filling history」の項目を見ると法人登録時の住所から現在の登録住所に変更が行われています。
旧住所は以下のようになっていたことが分かります。
>Unit G25 Waterfront Studios 1 Dock Road London E16 1AH United Kingdom
これもまたMARVALLE 3THグループリミテッドの法人登録で法人登録時の旧住所となっていた住所であり、同時に「検証13」以降の中国系と思われる詐欺グループによる詐欺サイトの検証で最も頻繁に登場している住所でもあります。上のイーストセンチュリーグループリミテッドの項目でこの住所が登場しているサイトをまとめてあります。そしてこのONDERSON EUROPE LTDの法人登録の経営者情報を見ると以下のキャプに示したやはり中国国籍、中国在住のLOU, Lifeiという人物が経営者として登録されています。
このLOU, Lifeiという経営者は「検証35」で検証したセレクトグローバルパートナーズリミテッドの法人登録で経営者情報に経営者として記されていた人物と同一人物となっています。つまりこの人物はセレクトグローバルリミテッドとONDERSONの経営者を兼務していることになります。こうして調べてみるとサイトに記されている社名がONDERSONで法人登録の法人名がONDERSON EUROPE LTDと微妙に異なっていてもやはりこれは互いに関連している可能性が高いように思われます。そして「検証35」で説明したようにセレクトグローバルで被害を受けたという証言が出ていることなどを考えると本項で検証している明らかに同じグループによる4つのサイトについても詐欺目的で立ち上げられた危険なサイトである可能性を考えざるを得ません。
現時点では本項で検証した5つのサイトのいずれについても直接の被害報告など確認されてはいませんがこれらのサイトでの投資は絶対に推奨出来ません。
●Clearing falcon group limited (クリアリングファルコングループリミテッド https://clearingfalcon.com/)
これはYahoo知恵袋に質問が出てきたサイトですが上で検証しているAGAトレーダーズグループリミテッドのサイトやFcハウスキーパーのサイトと同じIPアドレス上にあるサイトでもあります。当然、AGAトレーダーズグループリミテッドのサイトやFcハウスキーパーのサイトと同じグループによって運営されている可能性が強いのですが、サイトの見かけは「検証11」で検証したExness (エクスネス https://www.exness.com/ja/)のサイトに非常に似ています。
まずこのサイトを知ることになったYahoo知恵袋への投稿を引用します。
Facebookで自称・シンガポール在住の女性から勧誘されたという経緯のようです。その女性が金持ちらしいとかFXのプロの人たちが付いているといった話は「検証13」の冒頭でまとめた勧誘の手口と合致します。
こちらは勧誘された経緯は全く分かりませんが既に出金出来ない、出金するには税金分を追加入金しなければならないと言われているようです。これまでの類似例から判断して相手の要求する税金分の追加入金に応じたところで出金出来ない状況が変わるとは思えません。
とにかくこれらの投稿にあったURLアドレスからクリアリングファルコンのサイトにアクセスしてみました。以下がサイト冒頭部のキャプです。
表示対応言語は英語と中国語だけです。60種類以上の通貨ペア、世界のメジャーな株式指数、10種類以上のコモディティーが取引出来るとなっています。そしてこのサイト冒頭を見て直ぐに気が付きましたがこの冒頭部は「検証11」で検証したExness (エクスネス https://www.exness.com/ja/) のサイトの冒頭部と非常によく似ています。以下に比較の為にエクスネスのサイトを英語表示にした場合のサイト冒頭部のキャプを示します。
2つのサイトの冒頭部が非常に似ているのは明らかです。例えば上の2つのキャプの左側の背景に共通してうっすらとチャートらしきものが見えますがその形さえ互いに区別出来ません。
他にも例えば両方のサイトに取引開始までの4ステップを説明する部分があるのですがその部分を以下に示したキャプで比較してみると非常に似ているのが分かります。以下順にクリアリングファルコン、エクスネスのサイトからのキャプです。
両方とも要約すれば取引を始めるまでわずか4ステップという内容でしかもその4ステップ個別の内容も「口座開設」→「入力内容を確認」→「資金を入金」→「取引を開始」となっていて全く同じ文章ではないにしても文意は非常に似通っていてとても偶然とは思えません。
2つのサイトはあまりによく似ているので当初は2つのサイトは同じグループによって運営されているに違いないと考えてクリアリングファルコンの検証は「検証11」でエクスネスと並べて比較する形で行う予定でした。しかしエクスネスが「検証11」でまとめたように欧州、おそらくはキプロスに運営の本拠があると思われるサイトであるのに対し、クリアリングファルコンのサイトは上のAGAトレーダーズグループリミテッドとFcハウスキーパーの検証の中で説明したように明らかに中国系と思われる複数のサイトと同じIPアドレスを共有しており、中国系のサイトであることが示唆されました。
以下はクリアリングファルコンのサイトを基準にして同一のIPアドレス (116.213.40.205) 上にあるサイトを検索した結果のキャプです。
AGAトレーダーズグループリミテッドとFcハウスキーパーの検証でまとめたように他に10個のサイトが同じIPアドレス (116.213.40.205) を共有しており、その中には上で検証した4つのサイトが含まれていることが分かります。さらに後述しますがこれ以外にもクリアリングファルコンは中国系のサイトであることを示す情報が出てきたことからここではエクスネスのサイトと明らかに似ていてもエクスネスとは無関係の中国系の詐欺グループによる可能性が高いサイトとして検証することにします。
まずクリアリングファルコンのサイトでは表示言語の選択肢が英語と中国語のみであると書きましたが、「Open an account (口座開設)」のボタンをクリックすると以下のような口座開設用の窓が出てきます。
こちらは中国語、英語に加えて日本語、韓国語での表示も可能になっています。最初に引用したYahoo知恵袋への2件の投稿からも日本人に向けての勧誘が行われていることは確実でしょう。
そこでまず例によって連絡先情報とか金融ライセンスに関する記述を探しましたが殆ど情報がありません。Contact Usのページにあるのは以下のキャプに示したメールアドレスが1つだけで金融ライセンスに関する記述は全く見当たりません。
これでは話になりません。情報開示は明らかに不適切です。そこで「検証13」以降で検証してきた一連の中国系のサイトでしばしばイギリスの法人登録が見つかっていることからクリアリングファルコンについてもイギリスの法人登録を探してみると予想通り以下に示したClearing falcon group limitedの法人登録が見つかってきました。
まず住所は以下のようになっています。
>Unit G25 Waterfront Studios, 1 Dock Road, London, United Kingdom, E16 1AH
この住所は「検証13」以降で検証してきた一連の中国系の詐欺グループによると思われるサイトでしばしば登場している住所であり、上で検証したEthusdtインターナショナルリミテッドの法人登録、イーストセンチュリーグループリミテッドの法人登録でも所在地とされていた住所です。法人登録の日付は2020年9月23日、業種は教育サポート関係となっています。業種が金融関係となっていないことで予想されましたがイギリスの金融ライセンスを管理しているFinancial Conduct Authority (FCA) のサイトで「Clearing Falcon」の登録を検索しても該当はありません。
そしてこの法人登録の上で経営者になっているのは以下のキャプに示したREN, Honglinという中国国籍、中国在住の人物になっています。クリアリングファルコンについても中国との結びつきが確認されたことになります。
さらに法人登録時の提出書類を見ると同じREN, Honglinという人物が100%の株主にもなっており、以下のキャプに示した通り、中国での住所が開示されています。
>Name: HONGLIN REN
>Address: ROOM 502, No.22 ZHENXI STREET, BIANLIN, LINGCHENG DISTRICT DEZHOU, SHANDONG CHINA 253000
住所は中国の山東省徳州市陵城区(りょうじょう-く)となっているようですがどれほど信頼出来るかは同じ運営である可能性が高い一連のサイトで連絡先情報がバラバラであることなどから疑問と思われます。
さらにこれも定番ですがサイトのWho Is情報を確認しました。以下にキャプを示します。
まず黄色の枠で囲った部分にサイトの登録・開設日が記されていますが、2020年9月29日となっています。イギリスの法人登録の日付が2020年9月23日ですから6日違いでしかありません。イギリスの法人登録がこのクリアリングファルコンに対応するものであると考えて矛盾がありません。そして赤枠で囲った部分に登録者の連絡先情報があります。
登録者はClearing Falcon Group Limited (クリアリングファルコングループリミテッド)に所属するJiang Liuという個人名になっています。イギリスの法人登録の経営者の名前、HONGLIN RENとは一致しません。そして所在地が以下のようになっています。
住所: Luo Hu Ou, Shenzhen, Anhui, 518001, CN
電話番号: [+86]-17092006279
メールアドレス: 1651381@qq.com
住所のLuo Hu Ou, Shenzhenは深圳市の羅湖区(らこ-く)、郵便番号の郵便番号の518001も深圳市羅湖区のもので矛盾がないのですが、Anhuiは安徽省を意味します。深圳市は安徽省ではなく広東省 (Guangdong) にあるので明らかにおかしいように思います。この住所もどれほど信用出来るかは疑問でしょうがいずれにしろ中国に運営元があると思われます。電話番号も中国の国番号である[+86]から始まっていますし、メールアドレスも中国で広く使われている「qq.com」というフリーメールのアドレスです。住所がどれほど信用出来るかは疑問でしょうがいずれにしろクリアリングファルコングループリミテッドはやはり中国に運営元があると思われます。
結論としてクリアリングファルコングループリミテッドは到底信用出来る業者とは思えません。最初に引用したYahoo知恵袋の質問投稿では既に出金出来ないという状況になっているようですし、非常に危険です。勧誘を受けても決して応じないことを強く推奨します。