検証4

本ページで検証するサイトはいずれも金融庁のサイトで公表されている金融商品取引業者の登録リストに該当が見つかりません。日本居住者に対して勧誘が行われれば違法な無登録業者ということになります。本ページで検証するサイトの少なくとも一部については日本人に向けた勧誘が確認されており、さらには関東財務局から違法業者として警告が出ているサイト、被害報告が確認されているサイトも含まれています。

▼本サイトでの検証は名誉棄損に当たらないと考えます。→ 雑記1

本ページでは以下を検証します。


●ThreeTrader (スリートレーダー https://www.threetrader.com/jp/

●OnePro Global (ワンプログローバル https://www.oneproglobal.com/ja/)

●XPro Markets (エックスプロマーケッツ https://xpromarkets.com/ja/)

●XPro Markets (エックスプロマーケッツ https://xpromarkets.website/ja/)

●Elland Road (エランドロード https://www.ellandroadcapital.com/ja/)

●Phoenix LTD (フェニックスリミテッド https://www.ltdphoenix.com/ja/)

●InvesaCapital (インベサキャピタル https://www.invesacapital.com/international/ja/)

●InvestMarkets (インベストマーケッツ https://www.investmarkets.com/international/ja/)

●31FX (https://31-fx.co/)

●Kyoto FX (https://kyotofx.com/)

●Asiafxpro (アジアFXプロ https://www.asiafxpro.com/)

●FXKYOTO (https://fxkyoto.com/

●FxMagnus (FXマグナス https://www.fxmagnus.com/ja/Home)

●FX Tampa (FXタンパ https://www.fxtampa.com/ja/Home/Index)

●RN investing (RNインベスティング https://rn-investing.com/index.html)

●Investico (インベスティコ https://www.investico.com/international/ja/)

●BigMarkets (ビッグマーケッツ https://www.bigmarkets.com/international/ja/)

●Ventorus (https://www.ventorus.com/ja)

●Azelis Finance (Azelisファイナンス https://azelisfinance.pro/)

●EDGE Finance (エッジファイナンス https://edgefinance.ltd/ja)

●Tradepol (トレドポール https://tradeopol.com/ja/)

●PORTRADES (ポートレイズ https://por-traders.com/ja/)

●Azelis Finance (Azelisファイナンス https://azelisfinance.world/)

●Brerona (https://breronagroup.com/#/)「検証64」に移管

●Forexland (フォレックスランド https://www.forexland-fx.com/ja/)

●Black Bull Markets (ブラックブルマーケッツ https://blackbullmarkets.com/ja/)


まず以下を検証します。

●ThreeTrader (スリートレーダー https://www.threetrader.com/jp/

敢えてリンクはしませんがアフィリエイト報酬目的と思われるFX業者の比較サイトで見つけたサイトです。まず以下にサイト冒頭部のキャプを示します。

表示言語の選択肢は日本語、英語、香港語の3つになっています。この冒頭部に続いては以下のキャプに示しましたが「ThreeTraderで取引する理由とは?」と題してスリートレーダーの長所など6項目にまとめて説明している部分が出てきます。

6項目ありますが幾つか気になる項目があります。まず上段中央のバヌアツでライセンスを得ているという項目です。

>ThreeTrader Global Limited:VFSC 40430

という登録法人名とライセンス番号らしきものも書いてあります。このライセンスに関しては後述します。そして下段中央、平日12時間のライブチャット&日本語メールサポートいう項目も気になる項目です。表示言語の選択肢が日本語、英語、香港語の3つであることに加えて日本語でのサポートに力を入れているとなればスリートレーダーが日本からの顧客獲得に非常に力を入れていることが分かります。

日本からの顧客獲得に力を入れていることについては以下のキャプに示した日本語のTwitterアカウントが見つかることでも裏付けられます。

このTwitterアカウントは2021年5月に開設されており、上のキャプに見えるプロフィールの冒頭にも

>2021年初頭に生まれたThreeTraderは

とあります。2021年になってから設立された新しい業者ということになります。この点についても後述します。

それから取引対象ですが以下のキャプに見えるように外国為替 (FX) の他、CFD、コモディティ、インデックス、貴金属 (金と銀) となっていますが取引対象についてあまり具体的な説明がありません。例えばFXなら具体的に取引できる通貨ペアとかその取引単位について説明が見当たらないのです。

さらにリアルタイムの相場情報とかリアルタイムのチャートも見当たりません。口座を開設してログインすればそういった情報が出てくるのかもしれませんが違和感があります。

それからスリートレーダーは運用を一任するMAM口座、PAMM口座を提供しているようです。

しかしMAM口座、PAMM口座についてもこれまでの実績などが当然示されているべきだと思うのですがそういった情報は全く見当たりません。当然開示されているべき情報が見当たらないことについてはやはり違和感を感じます。

次に連絡先情報を探してみると一応住所と電話番号が記されているのですが問題があります。

住所: 1276, Govant Building, Kumul Highway, Port Vila, Republic of Vanuatu

電話番号: 豪州国外から: + 612 8039 8119

まず電話番号はオーストラリアの国番号、[+61] から始まっています。しかし住所は租税回避地で知られるバヌアツの住所です。電話番号と住所が一致していないのは論外だと思います。

そしてバヌアツの住所ということで予測出来ましたがこの住所は右にキャプを示したAJC (https://ajc-vanuatu.com/) というオフショア会社の住所と一致するようです。住所は「1276」という数字で始まっていますが、この数字は番地を示すものではなく、私書箱番号のようです。ちなみに「検証8」で検証しているFXトレーディング.コム (https://fxtrading.com/jp/) や「検証11」で検証しているPRCブローカー (https://www.prc-brokers.com/jp/) でもこのオフショア会社の住所が所在地として使われているようです。

そしてこのAJCというオフショア会社の業務内容を見ると以下のキャプに示したようにFX業者のライセンス取得代行という項目があります。

つまりオフショア会社にお金を払って依頼すれば取得できる金融ライセンスということになり、仮にスリートレーダーがバヌアツの金融ライセンスを得ていたとしてもそれで信頼出来るとは考えにくいです。それでもバヌアツの金融ライセンスを管理しているVanuatu Financial Services Commission (VFSC https://www.vfsc.vu/) のサイトでスリートレーダーのライセンスの確認を試みました。そして「Register Search」のページから登録番号と思われた「40430」を検索すると以下のキャプに示した登録情報が出てきました。

名称は「Three Trader Global Limited」となっていてサイトに記されている「ThreeTrader Global Limited」と比べると「Three」と「Trader」の間にスペースが入っているかいないかの違いがあるだけです。また住所も私書箱番号がありませんが、矛盾しない住所です。

しかしここで気になるのは登録の日付です。2017年11月27日となっていて上で引用したTwitterアカウントのプロフィール欄にあった

>2021年初頭に生まれたThreeTrader

という記述と一致していません。さらに検索して出てきた項目をクリックすると以下のような情報が出てきます。

このキャプの範囲の最後の行から登録時の提出書類のPDFファイルをダウンロードすることが出来ます。26ページもあるかなり長い文書なのですが大半はいわば定型文であってスリートレーダーに関する情報は残念ながらわずかです。最後に以下のキャプに示しましたが2017年の登録時の経営者の名前とサインだけが出てきます。登録時の経営者はMr. Tsz Tak YAUという人物になっています。

ともかくバヌアツの住所はオフショア会社の住所に一致するのですからこの住所は名目だけの住所である可能性が濃厚です。一方で連絡先情報に記されていた電話番号がオーストラリアの国番号で始まっていたことを考えると事業の実体はオーストラリアにある可能性も考えられました。そこでオーストラリアの法人登録検索サイト、Australian Business Register (ABR) の検索ページで「ThreeTrader Global Limited」の登録を探してみましたが以下のキャプに示した通り、登録は見つかりません。

こうして調べてみるとサイトの連絡先情報から所在地の候補として出てきたバヌアツとオーストラリアはいずれもスリートレーダーの実際の所在地とはあまり思えません。そこで例によってサイトのWho Is 情報を確認してみました。以下のキャプにWho Is 情報を示します。

まず黄色の枠で囲った部分を見るとサイトの登録・開設日が2017年11月20日となっています。これはバヌアツの金融ライセンス取得の日付、2017年11月27日に近い一方で日本語のTwitterアカウントに書いてあった

>2021年初頭に生まれたThreeTrader

という記述とは矛盾しています。詐欺目的のサイトだと信頼出来るサイトであるように見せかける為につい最近に開設されたばかりのサイトなのに長い歴史があるかのような主張をするという場合がありますが、スリートレーダーの場合には2017年に開設された可能性が高いようなのに2021年初頭に生まれたと主張しているのは逆にサバを読んでいるように見えて意味が分かりません。2017年から2020年に掛けて隠しておきたい黒歴史でもあるのかと疑いたくなります。

そして上のWho Is 情報で赤枠で囲った部分を見るとスリートレーダーの所在地として「HK」とだけ記されていてこれは香港を意味すると思われます。これだけでは確実な情報とは言い難いですが、スリートレーダーは中国系のグループによって運営されているサイトの可能性が考えられるように思います。

結論としてスリートレーダーは確かにバヌアツでライセンスを得ていることだけは確認されたものの、バヌアツの住所は名目だけのものとしか思えず、連絡先情報などの開示は明らかに不充分です。またバヌアツのライセンスがあってもサイトが日本語表示に対応し、さらに日本在住者を特に積極的に勧誘していると思われるのに日本の金融庁のサイトで公表されている日本の金融商品取引業者のリストには掲載がなく、日本の法律に照らせば無登録の違法業者であることに違いはありません。この業者での取引は推奨出来ません。


※付記

2023年8月25日付で関東財務局より無登録の違法業者であるとして警告が出ました。以下に示します。


●OnePro Global (ワンプログローバル https://www.oneproglobal.com/ja/)

これはネット検索していて偶然見つけたサイトです。日本語表示に対応しているうえに検索してみるとこのサイトでの投資を手放しで推奨するようなブログなどが見つかります。

副業コンサルタント市瀬裕子:OnePro Global(ワンプロ)は安全な証券会社なのか?FX取引に問題はない? (2021年6月4日)

note:OneProglobalFX(ワンプロ)で開設してみた (2021年5月3日)

日本人に向けても積極的な勧誘が行われていると判断して検証対象にすることにしました。まず以下がサイト冒頭部のキャプ画像です。

表示言語の選択肢は英語、ベトナム語、中国語、香港語、韓国語、日本語、マレー語の7つです。上のキャプの中央に

>Best Copytrading System for you (最も優れたコピートレードシステム)

>More than 30 years of experiences on trading industory to give you the best advice (トレード業界での30年以上の経験から最良のアドバイス)

といった文言が確認出来ます。どうやらコピートレードのシステム提供を売り物にしているようです。そして本当に30年もの実績があるサイトなのかについては以下で検証します。

またトップページでは以下のキャプに示した記述も気になります。

何の説明もないのですが100ヶ国以上の国に10万人以上の顧客 (グローバルトレーダー) がいると書いてあるようです。非常に多くの顧客を獲得している実績があるということなのでしょうがこの点に関しても以下で検証することにします。

次に取引対象についてですがFXに加えて金属 (金と銀)、インデックス (株価指数)、株、商品先物、暗号通貨 (仮想通貨) も取引対象であるとなっています。しかしその具体的な部分については非常に情報が限られています。例えば以下はFXに関する説明のキャプですが100以上の通貨ペアが取引できる、最大レバレッジが500倍などと書いてありますが取引できる100以上の通貨ペアが具体的にどんな外貨のペアなのか全く情報がありませんし、最低取引単位などに関する情報もありません。

また以下は株式に関する説明ですが具体的に取引できる銘柄としてアメリカのApple、Google、Microsoft、Amazon、Tesla、Nike、中国のAlibaba、Baidu、Sina (新浪)といった銘柄が合計9つ挙げられているだけでそれ以外の情報としては「世界の上位1000社以上の企業」としか書かれていません。

しかしアメリカの株式市場 (ニューヨーク証券取引所とNASDAQ市場) の上場銘柄だけで5000を超えているはずです。それと比較すると取引できる銘柄が1000以上というのはかなり少ない印象があります。同様に扱い銘柄が明かされていないのはインデックス (株価指数)暗号通貨 (仮想通貨) の場合も同じです。さらにこのサイトにはリアルタイムの相場情報とかチャートも一切見当たりません。口座を開設してログインすれば扱い銘柄の詳細、リアルタイムの相場情報やチャートも出てくるのかもしれませんが、業者を選択するにしても扱い銘柄といった情報は重要でしょう。開示されていないことには強い違和感があります。アメリカ株を取引き出来るなら最低でもDow、NASDAQ、S&P500といった代表的な株価指数ぐらいはリアルタイムの数字が示されているのが普通だと思われますし、取り扱い銘柄などは口座開設を決めるにも必須の情報でしょう。公表されていないことには強い違和感があります。

次に連絡先情報ですがこれも公開されている情報は非常に限られています。「グローバルオフィス」というページを見ると以下のキャプに示したような記述があります。

最初に活字が小さくて読みにくいですが

>Based in Australia, OnePro strive to provide the best customer experience and give the widest opportunities to our trader! Trade professionally with ONEPRO!

ワンプロ社はオーストラリアを拠点として顧客に最良の投資環境を提供しているといったことが書かれていてさらにその下には国旗のアイコンと共に韓国・ソウル、日本・東京、マレーシア・クアラルンプール、ベトナム・ハノイ、アラブ首長国連邦・ドバイ、タイ・バンコック、台湾・台北といった都市名だけが並んでいます。おそらくこれらの都市に拠点があることを意味しているのだと思われるのですが本拠とされているオーストラリアも含めて具体的な住所とか電話番号といった連絡先情報が全くありません。日本の東京に拠点があるということで国税庁の法人番号公表サイトでワンプログローバルの法人登録を探してみましたが該当するような登録は見つかりません。

他に連絡先、所在地に結びつきがある情報としては脚注部分に以下のような記述があります。

>完全に規制されています

>OnePro Global LTDはオーストラリアセキュリティ投資委員会(ASIC)によって認可された金融会社です。オーストラリアの金融サービス番号は001286818です。

>OnePro Group NZ LimitedはニュージーランドのFSPRによって認可された金融会社です。ニュージーランドの金融サービス番号はFSP1000479です。

>OnePro Global(Mauritius)Limitedは金融委員会(FSC)によって認可された金融会社です。ライセンス番号はGB20025905です。

この記述によれば本拠地がオーストラリアで他にニュージーランドとモーリシャスに拠点があることになっています。国旗のアイコンと共に記されていた韓国、日本、マレーシア、ベトナム、アラブ首長国連邦、タイ、台湾に拠点があるという記述とは全く重なりません。どういうことなのか理解不能です。ともかくこれらのライセンス登録を確認することを試みました。

まずオーストラリアのオーストラリアセキュリティ投資委員会 (Australian Securities and Investments Commission, ASIC) のサイト (https://asic.gov.au/) にあるライセンスの検索ページから「OnePro Global」の登録を探すと以下のキャプに示した登録が確かに見つかってきました。但し、サイトに記されていた金融サービス番号001286818とは全く一致しません。見つかってきた登録の番号はACN649 865 047となっています。

しかしこの登録情報をよく見ると緑の枠で囲った部分に書いてあるように2021年5月3日付で登録され、赤の枠で囲った部分に書いてあるようにわずか4ヶ月後の2021年9月13日付で登録取り消し (Deregistered) になっています。残念ながらなぜ登録取り消しになっているのかという理由の説明はありません。

さらにこの登録情報にあるリンクから法人登録を確認しました。こちらも以下にキャプを示します。

こちらも赤枠で囲った部分を見ると2021年9月24日付で「Cancelled (登録取り消し)」になっています。残念ながらこちらも登録取り消しの理由は示されていませんが金融機関登録だけでなく、帆人登録まで取り消しになっているというのは尋常ではありません。緑の枠で囲った部分には所在地がNSWと記されていますがこれはオーストラリアのニューサウスウエールズ州を意味すると思われますが明かされている住所はこれだけです。これらの金融機関登録、法人登録がここで検証しているワンプログローバルのサイトに対応するものなのかどうかさえ確実ではありませんが、これ以外にワンプログローバルで検索して見つかる登録はありません。サイトに記されていた

>OnePro Global LTDはオーストラリアセキュリティ投資委員会(ASIC)によって認可された金融会社

という記述は既に正しくないということになります。しかも金融機関登録が有効だったのは登録された2021年5月3日から取り消しになった2021年9月13日までのわずか4ヶ月です。上でサイトの冒頭には「トレード業界での30年以上の経験」と書いてあることを指摘しましたがとてもではありませんが事実とは思えません。

次にニュージーランドの登録の確認を試みるとそれらしき法人登録、金融ライセンス情報が見つかり、オーストラリアの登録と異なり、この検証を書いている2021年9月末の時点で登録は有効のようです。まず法人登録情報を以下に示します。

この法人登録情報を整理して以下にまとめます。

法人番号:8176815

法人登録日:2021年4月7日

住所:Level 2, 48-52 Wyndham Street,, Auckland Cbd, Auckland 1010, 1010 , New Zealand

経営者: Shaojie HOU 

経営者住所:100 Glenvar Road, Torbay, Auckland, 0630 , New Zealand

取り消されていたオーストラリアの登録 (登録日は2021年5月) よりも1ヵ月ほど前に登録されていますがやはりかなり新しい登録であり、やはりサイトの冒頭に書いてあった30年の経験という記述と大きな矛盾があります。そして経営者となっている Shaojie HOUという人物が提出しているConsent Form (同意書) を見るとこの人物のサインが出てきます (以下のキャプ参照)。

このサインを見るとこの人物の名字である「Hou」は「候」という漢字1字の姓のようです。ニュージーランド在住となっていて国籍の情報があるわけではありませんがほぼ間違いなく中国系の人物でしょう。

次にニュージーランドの金融ライセンスを示します。

ライセンスの取得は2021年4月25日となっており、この検証を書いている2021年9月末の時点で登録は一応有効であることは確認できます。しかしこれまで多くのFX業者について検証してきた経験上、ニュージーランドの金融ライセンスの審査は厳格とは言えません。これでどれほど信頼出来るかは疑問です。

金融ライセンスの最後にモーリシャスの金融ライセンスを確認します。モーリシャスの金融ライセンスを管理しているFinancial Services Commission MAURITIUS のサイト (https://www.fscmauritius.org/en) にある登録金融機関のリストを探してみると以下のキャプに示したOnePro Global(Mauritius)Limitedの登録情報が見つかりました。

開示されている情報は乏しいですが登録の日付は2020年11月12日となっています。いずれも2021年になってから取得されていたオーストラリアやニュージーランドの金融ライセンスや法人登録よりも以前にモーリシャスの金融ライセンスは取得されていることになります。しかし上のキャプの一番下に記されている住所は以下のようになっています。

>c/o Premier Financial Services Limited, Premier Business Centre,, 10th Floor, Sterling Tower, 14, Poudriere Street,, Port Louis

最初の「c/o」は気付という意味です。つまりこの住所に実在するのは「c/o」の次に書いてある「Premier Financial Services Limited」という会社であり、郵便物を送ったりすれば代わりに受け取るということになっているということです。そしてこのPremier Financial Services Limitedの公式サイトを確認しましたがこれはいわゆるオフショア会社です。モーリシャスの金融ライセンスがあったところで全く信頼出来る材料とは思えません。

以上、サイトに記されている3つの金融ライセンスを確認しましたがやはりオーストラリアの金融ライセンス、法人登録が取り消しになっているのは信頼性を判断するのに非常に大きなマイナス材料と考えざるを得ません。

さらに連絡先情報についてですがWho Is 情報に連絡先情報が記されています。以下にキャプを示します。

まず黄色の枠で囲った部分を見るとサイトの登録・開設日が2021年1月27日になっています。上で説明したようにオーストラリアの金融機関登録が2021年5月3日付、ニュージーランドの金融機関登録が2021年4月25日、モーリシャスの登録の日付が2020年11月12日となっていますからサイトを開設してから3ヶ月ほどは信頼性が高いとは到底思えないモーリシャスのライセンスのみでサイトが運営されていたことになります。

そして上のキャプの赤枠で囲った部分に運営者の情報が記されています。記載内容を整理して以下にまとめます。

登録者: ZENG XUAN

登録機関: ONEPRO GLOBAL LIMITED

住所: RM4, 16/F, HO KING COMM CTR, 2-16 FAYUEN ST, MONGKOK KOWLOON, HONG KONG, 999077

電話番号: +60.01163982752

メール: support@oneproglobal.com

登録者はZENG XUANという中国系と思われる名前の個人になっています。ZENGは漢字表記では鄭あるいは曾ではないかと思われますが同じ中国系の名前でもニュージーランドの法人登録に出てきた Shaojie HOUという名前とは全く異なります。

そして電話番号は[+60]という国番号から始まっていて国番号のリストで調べるとマレーシアの電話番号ということになるのですが住所は香港になっています。この香港の住所を検索すると部屋番号まで同じ住所がかなり多くの法人の住所になっていることが判明しました。実際にこの住所に何が存在するのか分からなかったのですが、香港の金融ライセンスを管理するSECURITIES AND FUTURES COMMISSION (SFC) から2020年9月21日付で以下のキャプに示した警告文が出ていることに気が付きました。

警告対象になっているのはHK Golden Crown Trading Limitedという法人で金融ライセンスを取得していない無登録業者ということで警告対象になっているのですが、記されている住所が

>RM4,16/F, HO KING COMM CTR, 2-16 FAYUEN ST, MONGKOK KOWLOON, HONG KONG

となっていてワンプログローバルのサイトのWho Is 情報に記されていた住所と部屋番号に至るまで完全に一致しています。そして「Remarks (備考)」という項目に以下の記述があります。

>The company’s Hong Kong address belongs to a secretarial company.

要するにこの香港の住所はsecretarial companyの住所であると明記されています。これはオフショア会社のようなものでしょう。この住所にワンプログローバルの拠点が実在するとは思えません。

その後、全く同じ住所が「検証49」で検証した以下の3つのサイトで部屋番号まで同じ住所が所在地として登場していることも判明しました。

▼MASSグローバル (https://www.massusas.com/ja/)

▼JERTINグループリミテッド (https://jetinfor.com/ja/)

▼TETOMグループ (https://www.besttome.com/ja/)

要するに幾つも所在地情報が出てきますがどれも信頼出来るようには思えません。それでも運営元は中国系のグループである可能性が高いように思います。そして理由は明確ではないもののオーストラリアの金融ライセンス、法人登録が短期間で取り消し処分を受けていること、30年の経験があると自称しているのに登録情報やサイトの情報を見ると数ヵ月程度の歴史しかないことなどから判断して到底信用出来る業者とは思えません。

それからWho Is 情報を調べていて気が付きましたが、アクセス数を解析できるサイトで調べるとワンプログローバルのサイトへのアクセス数は以下のキャプに示したように1日当たり300人ほどのようです。

上で説明したようにサイトのトップページには100ヶ国以上の国に10万人以上顧客 (グローバルトレーダー) がいるといったことが記されていましたが到底真実とは思えません。

現時点で被害報告が確認されているわけではありませんがこのサイトでの投資勧誘を受けても決して応じないことを推奨します。


※付記

ワンプログローバルのサイトと同じIPアドレス (18.167.117.241) 上にもう1つFX業者のサイトが存在するようです。それが以下に示したEFSPFX (https://efspfx.com/home_en) というサイトです。

表示対応言語は英語のみで以下に示したようにFX (外国為替)、貴金属、CFD、欧州とアメリカの株式に投資できるようです。

このサイトもワンプログローバルと同じグループによるサイトである可能性はかなりあるように思われますが日本語に対応しておらず、日本人に向けて勧誘が行われている形跡も現時点では見当たらないので今回は検証対象とはしませんが一応警戒すべきサイトかと思われます。


●XPro Markets (エックスプロマーケッツ https://xpromarkets.com/ja/)

●XPro Markets (エックスプロマーケッツ https://xpromarkets.website/ja/)

互いに殆ど区別出来ないほどよく似たエックスプロマーケッツというサイトです。1つ目のサイトはYahoo知恵袋に2件の質問投稿が出てきたサイトです。2つ目のサイトは1つ目のサイトより遅れて開設されたサイトであり、この検証を書き終えてから存在に気が付いたので追加する形で検証します。まず1つ目のサイトに関するYahoo知恵袋に出てきた2件の投稿を引用します。

2022年3月29日投稿

この投稿ではどういう経緯で口座を開設することになったのか不明ですがイギリスから日本語で電話が掛かってくるのに住所が南アフリカになっているということで信頼性に疑問を感じているようです。

2022年5月12日投稿

Facebook経由で「儲けさせるから」という勧誘を受けたということです。添付画像からURLアドレスを読み取ることが出来ます。

というわけでこの添付画像から読み取ったURLアドレスのサイトに行ってみました。以下がサイト冒頭部のキャプ画像です。比較の為に後から見つかってきた2つ目のエックスプロマーケッツのサイトについてもサイト冒頭のキャプを示します。

▼エックスプロマーケッツ (https://xpromarkets.com/)

▼エックスプロマーケッツ (https://xpromarkets.website/ja/)

2つのサイトはこの冒頭部で互いに全く区別出来ません。さらに以下には2つのエックスプロマーケッツのサイトの言語選択メニューのキャプを表題と同じ順で示します。いずれの場合も左の列から英語、スペイン語、ドイツ語、ポーランド語、ロシア語、フランス語、アラビア語、中国語、香港語、ヒンディー語、インドネシア語、日本語、韓国語、マレー語、ポルトガル語、タガログ語、タイ語、ベトナム語、トルコ語、イタリア語の20ヵ国語からの選択になっています。

この冒頭部に続いては取引対象に関する説明が出てきます。やはり2つのエックスプロマーケッツのサイトからのキャプを表題と同じ順で以下に示します。

この部分でも2つのエックスプロマーケッツのサイトは全く同じに見えます。そしてFXの他に株式、インデックス、仮想通貨が取引可能となっているようです。

次に連絡先情報や金融ライセンスに関する情報を探してみました。まずいずれのサイトでもメニューバーの

>お会いしましょう >お問い合わせ

のページに以下のような記述があります。やはり2つのエックスプロマーケッツのサイトからのキャプを表題と同じ順で以下に示します。

>+27870948672

>+27101573383

>Office 1-14 1ST Floor Workshop17, 138 West Street, Sandown Sandton Gauteng 2196, 南アフリカ

>inquiries@xpromarkets.com

電話番号も住所もメールアドレスも2つのサイトで全く同じです。やはりこれら2つのサイトはどちらかが本物で他方が偽サイトというわけではなく、同じグループによる運営としか思われません。

そしてここに書かれている南アフリカの住所を調べてみると住所に含まれている「Workshop17」というのが南アフリカのシェアオフィス業者であることが判明しました。Workshop17の公式サイト (https://www.workshop17.co.za/) には以下にキャプを示しますがエックスプロマーケッツの住所に一致する拠点の住所が確認出来ます。

情報漏洩などに最新の注意を払うことが必須であるはずのFX業者の本拠がシェアオフィスであるというのは有り得ないでしょう。

さらに脚注部分に以下のキャプに示した記述があります。まず表題最初のエックスプロマーケッツ (https://xpromarkets.com/) の2022年5月中旬に取得したキャプを示します。

記載されている文章を以下に書き出します。

>企業情報:当サイトは (xpromarkets.com)、南アフリカの金融セクター行動監督機構(FSCA)により監督および規制を受けている、南アフリカの投資企業UKUCHUMA FINANCIAL SERVICES (PTY) LTD(FSPライセンス番号32535)が運営しています。UKUCHUMA FINANCIAL SERVICES (PTY) LTDの登録番号は2020 / 735868 / 07、登録所在地はOffice 1-14 1ST Floor Workshop17, 138 West Street, Sandown Sandton Gauteng 2196, 南アフリカです。

>Ukuchuma Financial Services (PTY) LTDはElland Road Capital PTY LTDの下(FSP No 52127)、法人代表として運営しています。

>UKUCHUMA FINANCIAL SERVICES (PTY) LTDとIGM Forex Ltdは同じ企業グループに属しています。IGM Forex Ltd(所在地:with business address at 1 Agias Zonis, No. 504, Block B, 5th Floor, Nikolaou Pentadromos Center Building, 3026 Limassol)はキプロス証券取引委員の規制に従って認定を受け、CIFライセンス(ライセンス番号:309/16)を付与されています。

3つの文節があって最初の文節にはサイトの運営者が南アフリカの投資企業・UKUCHUMA FINANCIAL SERVICES (PTY) LTDであること、およびその住所が記されています。さらに2番目の文節にはこのUKUCHUMA FINANCIAL SERVICES (PTY) LTDを運営しているのがElland Road Capital PTY LTDであるということが記されています。つまりElland Road Capital PTY LTD がUKUCHUMA FINANCIAL SERVICES (PTY) LTDを運営し、UKUCHUMA FINANCIAL SERVICES (PTY) LTDがエックスプロマーケッツ (https://xpromarkets.com/) を運営しているという2段階になっているようです。なぜこんな分かりにくいことになっているのか全く分かりません。

そして表題2番目のエックスプロマーケッツ (https://xpromarkets.website/ja/) が見つかってきたことで改めて表題1番目のエックスプロマーケッツ (https://xpromarkets.com/) のサイトを確認したところ、この脚注に掛かれていた文章の2番目の文節が削除されていることに気が付きました。以下に2022年11月中旬に再度取得したエックスプロマーケッツ (https://xpromarkets.com/) のサイトのキャプを示します。

2022年5月中旬には存在していた2番目の文節がなぜか半年後の2022年11月中旬には削除されています。どうしてこの文節が削除されたのか何の説明もありません。表題2番目のエックスプロマーケッツ (https://xpromarkets.website/ja/) の相当部分のキャプを以下に示しますが、やはり2番目の文節は存在しません。

[その後、削除された文章に登場していた「Elland Road Capital PTY LTD」に関係しているのではないかと思われるエランドロードというエックスプロマーケッツのサイトと非常によく似たサイトが見つかってきました。本項の最後の付記と次項に示したエランドロードの検証を参照してください。]

2つのエックスプロマーケッツの比較では最初の行に記されているURLアドレスの部分が異なるだけのようです。

エックスプロマーケッツ (https://xpromarkets.com/) の場合

>企業情報:当サイトは (xpromarkets.com)、南アフリカの金融セクター行動監督機構(FSCA)により監督および規制を受けている、

エックスプロマーケッツ (https://xpromarkets.website/ja/) の場合

>企業情報:当サイトは (xpromarkets.website)、南アフリカの金融セクター行動監督機構(FSCA)により監督および規制を受けている、

このURLアドレスの部分以外はライセンス番号なども含めて2つのエックスプロマーケッツのサイトの記述は全く同じなので同じライセンスを共有していることになります。

まず最初の文節ではエックスプロマーケッツの運営会社であるUKUCHUMA FINANCIAL SERVICES (PTY) LTDが金融ライセンス (FSPライセンス番号32535) を南アフリカの金融セクター行動監督機構 (FSCA) から取得していると書いてあるので確認を試みました。南アフリカのFSCAのサイト (https://www.fsca.co.za/Pages/Default.aspx) から登録業者の検索ページを探してFSPライセンス番号32535を入力すると確かに以下のキャプに示したUKUCHUMA FINANCIAL SERVICES (PTY) LTD の登録情報が見つかりました。

この登録情報を見ると登録の日付は2007年9月11日となっています。さらにUKUCHUMA FINANCIAL SERVICES (PTY) LTDの住所と電話番号が記されています。

>Physical Address OFFICE 1-14 1ST FLOOR WORKSHOP 17, 138 WEST STREET, SANDOWN, GAUTENG, 2196

>Telephone No 0619297106

住所はエックスプロマーケッツの住所にもなっていた「WORKSHOP 17」というシェアオフィスの住所です。シェアオフィスの住所で得られる金融ライセンスがどれほどの信頼性を保証するのかは疑問です。さらにこのUKUCHUMA FINANCIAL SERVICES (PTY) LTDの公式サイト (https://ukuchumaltd.com/) が見つかりましたが以下のキャプに示したようにやはり住所は「WORKSHOP 17」というシェアオフィスの拠点の住所になっています。

さらに脚注にはエックスプロマーケッツの運営会社であるUKUCHUMA FINANCIAL SERVICES (PTY) LTDはキプロス証券取引委員会 (CySEC) で登録を得ているIGM Forex Ltdと同じ企業グループに属しているという記述があります。

>UKUCHUMA FINANCIAL SERVICES (PTY) LTDとIGM Forex Ltdは同じ企業グループに属しています。IGM Forex Ltd(所在地:with business address at 1 Agias Zonis, No. 504, Block B, 5th Floor, Nikolaou Pentadromos Center Building, 3026 Limassol)はキプロス証券取引委員の規制に従って認定を受け、CIFライセンス(ライセンス番号:309/16)を付与されています。


そこでCyprus キプロス証券取引委員会 (CySEC) のサイト  (https://www.cysec.gov.cy/home/) でIGM Forex Ltdの登録を探すと以下のキャプに示したIGM Forex Ltdの登録情報が確かに確認されました。

但しキプロスの登録では日本からの顧客受け入れは許されていないはずで、実際にこの登録情報の最後に記されている4つの登録ドメインのサイトへのアクセスを試みてみると最初の登録ドメインのサイト (https://www.igmfx.com/) では以下に示した貴方の国ではサービスを提供していないという告知が出てアクセスを拒否されます。

CySECで認可されている他の3つのドメインに対応するサイトについてもアクセスを試みました。

www.igmforexltd.com → https://igmforexltd.com/

www.igmfxaffiliates.com → https://igmfxaffiliates.com/

www.inefex.com

最後の4番目の登録ドメインに対応するサイトは存在を確認出来ません。残りの2番目、3番目の登録ドメインに対応するサイトはアクセス可能ですがエックスプロマーケッツやその運営会社であるUKUCHUMA FINANCIAL SERVICES (PTY) LTDがグループ会社であるかどうか確認出来ません。エックスプロマーケッツやUKUCHUMA FINANCIAL SERVICES (PTY) LTDについて何の記述もないのです。つまりエックスプロマーケッツやUKUCHUMA FINANCIAL SERVICES (PTY) LTDが本当にIGM Forex Ltdのグループ会社かどうかはエックスプロマーケッツ側の一方的な主張ということになって確認出来ません。

さらに2022年11月中旬に再確認したところ、Cyprus キプロス証券取引委員会 (CySEC) のサイト  (https://www.cysec.gov.cy/home/) にあるIGM Forex Ltdの登録情報に変更があったことに気が付きました。以下に再度キャプを示します。

変更があったのは最後の「Approved Domains」の項目です。以前は4つのドメインが認証されていたのに認証ドメインが1つだけ(https://www.igmfx.com/) になっています。そして以前は日本からのアクセスが拒絶されていた出来なかったこの認証サイトにアクセス出来るようになっていました。以下がアクセス可能になったIGMフォレックスのサイトの冒頭部のキャプです。

そこでこのサイトでエックスプロマーケッツやその運営会社であるUKUCHUMA FINANCIAL SERVICES (PTY) LTDとの関係を示す情報を探しましたが見当たりません。記述がないからといって絶対に関係がないとは断言できないかもしれませんが、少なくとも関係を確認出来ません。また キプロス証券取引委員会 (CySEC) が認証しているのはIGMフォレックスのサイト (https://www.igmfx.com/) だけなのですからエックスプロマーケッツのサイトがキプロスで金融ライセンスを取得しているという言い方は明らかにおかしいです。

エックスプロマーケッツのサイトの信頼性評価は難しいです。南アフリカのライセンスは確認出来ますが、同時に南アフリカの住所はシェアオフィスの住所であり、その住所に事業実体が存在するかどうか極めて疑問です。事実上の架空住所の疑いも濃いです。

またキプロスのIGM Forex Ltdのグループ会社であるという情報も確認出来ません。キプロスに登録のある業者がキプロスのライセンスでは日本在住者の受け入れが禁止されているということでキプロス国外に法人を作ってキプロス以外のライセンスを取得し、日本在住者を勧誘するという例は例えば「検証11」で検証したエクスネスなど他にもあります。しかしエックスプロマーケッツが本当に名称が全く異なるIGM Forex Ltdのグループ会社なのかについては疑問があるということにならざるを得ません。

いずれにしろ日本の金融庁でライセンスを取得していない無登録業者であることは間違いなく、それなのに最初に引用したYahoo知恵袋への2件の投稿で確認されるように日本人に対する積極的勧誘が行われていることは間違いないものと思われます。

それからエックスプロマーケッツを使おうと考える人がいるとすれば料金体系について注意が必要と思われます。料金体系についてはかなり分かりにくいのですがまず表題1つ目のエックスプロマーケッツ (https://xpromarkets.com/) のサイトの場合は「法務情報」というページにリンクのある「一般料金)」という名称のPDFファイルが用意されており、その中で説明されています。2つ目のエックスプロマーケッツ (https://xpromarkets.website/ja/) の場合も「法務情報」というページやはり「一般料金)」という名称のPDFファイルが用意されていて内容は同じと思われます。

取引手数料はスプレッドの中に含まれるという形で国内の業者などと似ているのですが、これら2つのエックスプロマーケッツではまず毎月Maintenance Fee (口座管理費) が課せられるようです。以下には表題1つ目のエックスプロマーケッツ (https://xpromarkets.com/) の場合のキャプを示しますが表題2番目のエックスプロマーケッツ (https://xpromarkets.website/ja/) の記述も同一のようです。

1ヶ月のMaintenance Fee (口座管理費) が10ドル、10ユーロ、1500円のいずれかとなっています。FX業者の手数料について徹底的に調べたことはないのですが全く取引をしなくても口座管理費を課せられるという業者は稀ではないかと思われます。

さらにエックスプロマーケッツで特に注意が必要と思われるのが以下に示すINACTIVE FEE (休眠口座に課せられる手数料) です。この休眠口座に課せられるINACTIVE FEEは2022年5月に検証した際とこの検証を書き直している2022年11月現在で基本的に値上げがあったようで以下に示すのは2022年11月現在の料金体系です。

一度も取引しないでいると1ヶ月までは無料ですが2ヶ月目には100ドル、100ユーロあるいは1万4500円が課せられ、さらに休眠期間が長くなると2~6ヶ月までは毎月250ドル、250ユーロあるいは3万6250円、6カ月を超えると毎月500ドル、500ユーロあるいは7万2500円が課せられるとあります。こんな異様で非常に高額なINACTIVE FEEを分かりにくい場所にPDFファイルでしか開示していないというのは極めて不親切という印象を持ちます。取引しないで例えば1年も放置したら計59万4500円というべらぼうなINACTIVE FEEを課せられてしまう計算になります。

そしてこれほど高額な料金を払うに値する特別な魅力がこの業者にあるとも思えません。この業者での取引は全く推奨出来ません。


※付記1

これら2つのエックスプロマーケッツのサイトと同じグループによって同じテンプレートから立ち上げられた可能性が濃厚なエランドロールというサイト (https://www.ellandroadcapital.com/ja/) が見つかってきました。上でエックスプロマーケッツの脚注にあった

>Ukuchuma Financial Services (PTY) LTDはElland Road Capital PTY LTDの下(FSP No 52127)、法人代表として運営しています。

という文章が削除されたことを指摘しましたが、この削除された文章に登場していた「Elland Road Capital PTY LTD」と新しく見つかってきたエランドロードのサイトは関連している可能性が高いです。以下で検証しているので参照してください。またエランドロードのサイトと一緒にこれも明らかに同じグループによって同じテンプレートから立ち上げられたと思われるフェニックスリミテッドというサイト (https://www.ltdphoenix.com/ja/) についてもまとめて検証していますから参照してください。

さらにエランドールやフェニックスリミテッドほどエックスプロマーケッツのサイトと似ているわけではありませんが、同様に下で検証しているInvesaCapital (インベサキャピタル (https://www.invesacapital.com/international/ja/) およびInvestMarkets (インベストマーケッツ (https://www.investmarkets.com/international/ja/) というサイトについてもエックスプロマーケッツのサイトと同じグループによるサイトの可能性があるようです。またこれらのサイトは以前に日本でもかなり被害が出たと思われる24オプションというバイナリーオプション業者との関連も強く疑われます。参照してください。

またその後、同じグループによる可能性が濃厚なサイトが続々と見つかっています。以下で検証している31FX、Kyoto FX、アジアFXプロ、FXKYOTO、FXマグナス、FXタンパ、RNインベスティング、インベスティコ、ビッグマーケッツ、Ventorus、Azelisファイナンス、エッジファイナンス、トレドポール、ポートレイズといったサイトが同じグループによる可能性が高いサイトです。それぞれ参照してください。

※付記2

Wiki FXという海外のFX業者口コミ情報サイトにエックスプロマーケッツ (https://xpromarkets.com/) で出金出来なくなったといった被害報告が4件出ています。どれほど信頼出来るかは分かりませんが参考になるかもしれません。


●Elland Road (エランドロード https://www.ellandroadcapital.com/ja/)

●Phoenix LTD (フェニックスリミテッド https://www.ltdphoenix.com/ja/)

いずれもYahoo知恵袋に質問が出てきたサイトで上で検証している2つのエックスプロマーケッツのサイトと共通点が見られ、同じグループによるサイトである可能性があります。まずエランドロードについてYahoo知恵袋に出てきた質問を引用します。

2022年11月9日投稿 (エランドロードに関する質問投稿)

質問はこれだけでどういう経緯でこの質問をしているのか全く分かりません。しかしこの質問に対して以下のような回答が寄せられています。

Ahmet Kaと名乗る自称・トルコ人の勧誘役が勧誘してきて最終的には出金出来なくなるということのようです。さらに探してみるとTwitterに被害報告らしき投稿が出ているのに気が付きました。

2022年11月4日投稿

とにかく「エランドロードキャピタル」を検索して見つかってきたのが表題のサイトです。上に示した2件の被害者からと思われるTwitterの投稿の内、2022年11月11日付の投稿にはまさに表題のサイトへのリンクが付いています。少なくともこの投稿者が被害を受けたと主張しているのは本項で検証するサイトで間違いないでしょう。

ちなみに知恵袋への質問投稿では「エランドロードキャピタル」に関する質問になっていますがサイト名はElland Road (エランドロード) になっています。しかし後述するようにこのサイトの運営会社名がElland Road Capital LTD (エランドロードキャピタルリミテッド) になっていますし、URLアドレスも「www.ellandroadcapital.com」です。Yahoo知恵袋の質問投稿も本項で検証するサイトに関するものでほぼ間違いないでしょう。

次に表題2番目のフェニックスリミテッドに関してYahoo知恵袋に出てきた質問投稿を引用します。

2022年12月1日投稿 (フェニックスリミテッドに関する質問投稿)

詳しい状況が分かりませんがインスタグラムで有名経営者の前澤友作氏が登場する対談形式の広告 (?) で勧められていたという経緯で関心を持ったが調べてもあまり情報が出てこなかったので質問しているということのようです。

さらにこの検証を書いた後ですがやはりフェニックスリミテッドに関すると思われる質問がYahoo知恵袋に出てきました。

2022年12月31日投稿

孫正義が勧める投資 (?) みたいなネット広告を見てメールアドレスを登録したところMEGABRAND (メガブランド https://www.megabrandltd.com/ja/) / フェニックスリミテッドから連絡が来て怪しげな日本語を話す外国人からメールや電話で執拗に入金するよう要求されているようです。上で引用した前澤友作氏が登場する広告から釣り込まれて勧誘されたという例と勧誘のやり方が似ているように思われます。(その後、孫正義氏に関する記事を装った偽記事を勧誘に使うという詐欺の手法に関して情報が見つかってきました。本項末の「付記2」を参照してください。)

電話はイギリスの複数の電話番号から発信されているようで、勧誘してくるグループはイギリスに拠点がある可能性があるようです。まずこの投稿にURLアドレス付で登場するメガブランドというサイトについて少し調べてみました。以下にサイト冒頭のキャプを示します。

このサイトは上のキャプに見えるように

>皆様が市場で成功を収める手助けをすることができる適切なブローカーをみつけだすサポートをする

為のサイトのようです。この説明を見る限りでは複数のブローカーを比較して適切なブローカーを提示してくれるようなサイトのようにも見えるのですが、上のキャプの右下に「市場で成功を収める方法」と題し

>今すぐ開始

と書かれた部分があります。この部分をクリックしてみるとまず以下のような案内が出てきます。

>ご登録いただいたブローカーへリダイレクトされます

というのですが何かに登録してはいません。そしてこのリダイレクトの案内が表示された後にリダイレクトされるのは以下にキャプを示しましたが本項で検証するフェニックスリミテッドのログイン画面 / 登録画面 (https://portal.ltdphoenix.com/ja/log-in) です。

要するにこのメガブランドというサイトは複数のブローカーから最良のブローカーを選択できるサイトではなく、単にフェニックスリミテッドに誘導する為のサイトです。メガブランドのサイトへの誘導はフェニックスブランドへの誘導と同じことです。またこのメガブランドのサイトには運営元の連絡先情報などは一切見当たりません。


次に本項で検証する2つのサイト、エランドロードとフェニックスリミテッドのまずは冒頭部のキャプを以下に順に示します。

▼エランドロード (https://www.ellandroadcapital.com/ja/)

▼フェニックスリミテッド (https://www.ltdphoenix.com/ja/)

これら2つのサイトは一見して特に似ているようには思われなかったのですが、よく見るとこのサイト冒頭部だけでも幾つか共通点があることに気が付きました。例えばメニューバーの項目は左から「当社について」「取引を開始する」「トレーディングプラットフォーム」「法務情報」の4つで共通しています。またいずれのサイトにもスマホの画像が登場していますが、並べてみると同じ画像由来ではないかと思われます。以下にスマホの画像の部分だけを抜き出して比較してみます。左下がエランドロードのスマホ画像、右下がフェニックスリミテッドのスマホ画像です。

左右の画像を比較してみるとスマホに映し出されている10種の通貨ペアの相場の数字が一致しているようです。さらにスマホ画面の左上に表示されている時刻も「12:55」で一致しているのです。これは同じ画像を加工して使っているとしか思われません。

さらに以下には2つのサイトの表示言語の選択メニューのキャプを表題と同じエランドロード → フェニックスリミテッドの順で示します。

いずれのサイトでも19個の国旗アイコンが並んでおり、並び順も左の列から英語、スペイン語、ドイツ語、ポーランド語、ロシア語、フランス語、アラビア語、中国語、香港語、ヒンディー語、インドネシア語、日本語、韓国語、マレー語、ポルトガル語、タガログ語、タイ語、ベトナム語、イタリア語で完全に一致しています。これは偶然とは到底思えません。

さらに最初に書いたようにこれら2つのサイト、エランドロードとフェニックスリミテッドいうサイトは上で検証した2つのエックスプロマーケッツのサイトと偶然とは思えないほど似ている部分があるのですがこの言語選択メニューもその1つです。以下には比較の為にエックスプロマーケッツ (https://xpromarkets.com/) の言語選択メニューのキャプを再掲します。

エックスプロマーケッツの場合は既に上で示したように左の列から英語、スペイン語、ドイツ語、ポーランド語、ロシア語、フランス語、アラビア語、中国語、香港語、ヒンディー語、インドネシア語、日本語、韓国語、マレー語、ポルトガル語、タガログ語、タイ語、ベトナム語、トルコ語、イタリア語の20ヵ国語からの選択になっています。エランドロードやフェニックスリミテッドの場合と比べるとトルコ語が選択肢から外れているだけで国旗のアイコンも非常によく似ていますし、並び順もトルコ語が抜けたところにイタリア語が繰り上がっただけで他は同じです。

さらに上で説明したフェニックスリミテッドへ誘導する為のサイトと思われるメガブランド (https://www.megabrandltd.com/ja/) というサイトの言語選択メニューもこれらのサイトの言語選択メニューと似ています。以下にキャプを示します。

選択肢の並び順は全く異なるようですが国旗アイコンは非常によく似ていますし、19ヵ国語の選択肢はエランドロードおよびフェニックスリミテッドのサイトの表示言語の選択肢と一致するようです。これらのサイトが同じグループによって運営されていることを強く示唆しているものと考えます。

次にエランドロード、フェニックスリミテッド、エックスプロマーケッツ (https://xpromarkets.com/) の3つのサイトの口座開設ページのキャプを示します。

この口座開設ページも互いに明らかに似ています。

しかしエランドロード、フェニックスリミテッドとエックスプロマーケッツのサイトは何から何まで非常によく似ているというわけではありません。エランドロードのサイトの冒頭部に続いては以下にキャプを示す取引対象を説明する部分が出てきます。

FX、インデックス、コモディティ、株式、暗号通貨の5項目が取引対象として挙がっています。フェニックスリミテッドのサイトの相当部分も以下のキャプに示したように全く同じ5項目が取引対象であるという説明になっているのですが見かけは決してエランドロードの場合と似ているようには見えません。

さらに以下がエックスプロマーケッツ (https://xpromarkets.com/) の取引対象を説明している部分のキャプの再掲です。

取引対象がFX、株式、インデックス、仮想通貨、コモディティの5項目となっていてエランドロードやフェニックスリミテッドの取引対象と一致していますが、この取引対象を説明している部分同士の比較では全く似ているようには思われません。さらに以下はエランドロードの取引対象を説明する部分に続いて出てくる口座タイプを説明する部分のキャプです。クラシック、ゴールド、VIPという3つの口座タイプの説明になっています。

上のキャプで「隠れた手数料なし。」という記述がありますが、この点についてはまた後述します。

一方でフェニックスリミテッドの相当部分は以下に示しましたがエランドロードと全く同じではありませんがかなり似ています。やはりクラシック、VIP、ゴールドの3段階のアカウントの説明になっています。

しかし上で検証した2つのエックスプロマーケッツのサイトのトップページには口座タイプを説明する部分は存在しません。実はこのエランドロードやフェニックスリミテッドのトップページにある口座タイプの説明はいわばダイジェスト版で、もっと詳しい説明がメニューバーの「取引を開始する」という項目の中にあります。エランドロードの場合には項目名が「トレーディングアカウント」、フェニックスリミテッドの場合には「トレーディングアカウント」になっています。以下にはエランドロード → フェニックスリミテッド の順で5種類の口座アカウントを説明する表の前半部のキャプを示します。

説明するまでもなく、この部分では2つのサイトは互いに極めてよく似ています。トップページで説明されていたクラシック、ゴールド、VIPにシルバーとプラチナを加えた5種類の口座タイプがあるようでスプレッドなどの条件が異なっているようです。明確な記述が見当たりませんがおそらく投資額が増えるとランクが上昇して優遇されるということでしょう。

そして2つのエックスプロマーケッツの口座タイプを説明する部分メニューバーの「取引を開始する」という項目から選択出来る「トレーディングアカウント」というサブページにあります。以下にはエックスプロマーケッツ (https://xpromarkets.com/) の「トレーディングアカウント」というサブページにある口座タイプを説明する表の前半部分を示します。

こちらもクラシック、シルバー、ゴールド、プラチナ、VIPの5種類の口座タイプの説明になっていて表の形式とかレバレッジやスプレッドといった条件の細かい部分までエランドロードやフェニックスリミテッドの口座タイプの説明と全く同じです。

これでトップページを比較しただけでは特に似ているとは思えなかったエランドロードやフェニックスリミテッドとエックスプロマーケッツのサイトは実はサブページを比較すると似ている部分が他にもあるのではないかと思い当たって他のサブページを調べてみると非常によく似ている部分が他にも続々と見つかってきました。例えば以下はエランドロードのメニューバーの「取引を開始する」という項目から選択出来る「資金移動方法」というサブページにある入金方法を説明する表です。

これと非常によく似た表がフェニックスリミテッドのサイトの「取引を開始する」という項目から選択出来る「資金の預け入れ方法」というサブページにあります。

一方で以下はエックスプロマーケッツ (https://xpromarkets.com/) のメニューバーの「取引を開始する」という項目から選択出来る「資金移動方法」というサブページにある入金方法を説明する表です。エックスプロマーケッツ (https://xpromarkets.website/ja/) のサイトにも全く同じに見えるサブページがあります。

フェニックスリミテッドやエックスプロマーケットの表にはエランドロードの表には含まれていない円建ての金額が加わっていますが、それ以外はこの部分で互いにそっくりです。さらに以下はエランドロードのメニューバーから選択出来る「トレーディングプラットフォーム」というサブページにあるMT4トレーディングソフトの説明とダウンロードリンクです。

これとやはり非常によく似た部分がフェニックスリミテッドの「トレーディングプラットフォーム」の項目にあります。

ダウンロード出来るソフトがMT4からMT5に変わっているなど細かな違いはありますが明らかに同じテンプレート由来でしょう。

そして2つのエックスプロマーケッツのサイトでもやはりメニューバーから選択出来る「プラットフォーム」というサブページにMT4の説明とダウンロードボタンがあります。以下はエックスプロマーケッツ (https://xpromarkets.com/) のサイトの「プラットフォーム」のサブページのキャプですが、エックスプロマーケッツ (https://xpromarkets.website/ja/) のサブページも同じ内容です。

トップページだけの比較では特に似ているように思えなかったエランドロード、フェニックスリミテッドと2つのエックスプロマーケッツのサイトはサブページ同士を比較すると7~8割ぐらいの相同性があるような印象です。これら4つのサイトは同じグループによって同じテンプレートから作られたサイトである可能性が極めて濃厚と考えます。

次に連絡先情報を探してみました。まずエランドロードサイトの場合ですが「お問い合わせ」のサブページに電話番号、南アフリカの住所、メールアドレスが示されています。

電話番号: +27101572581

住所: Office 162, First Floor, Willow bridge Centre, Carl Cronje Dr, Cape Town, 7530, South Africa

メールアドレス: inquiries@ellandroadcapital.com

電話番号は[+27] という南アフリカの国番号から始まっています。住所も南アフリカです。2つのエックスプロマーケッツの電話番号 (+27870948672 / +27101573383) あるいは住所 (Office 1-14 1ST Floor Workshop17, 138 West Street, Sandown Sandton Gauteng 2196, 南アフリカ) とは一致しません。そこでこのエランドロードの住所を検索してみると以下に示したRegusというシェアオフィス / バーチャルオフィス業者の拠点の住所

>Carl Cronje Dr, Willowbridge Centre, First Floor, Cape Town, Western Cape, 7530

と非常に似ています。この住所は架空住所の可能性が高いと判断します。

次にフェニックスリミテッドの場合ですがやはり「お問い合わせ」のサブページに以下の連絡先情報があります。

電話番号:+2484671919

メールアドレス:inquiries@ltdphoenix.com

住所:Block B, Global Village, Jivan's Complex, Mont Fleuri Mahe, Seychelles

電話番号は「248」というセーシェルの国番号から始まっていて住所もセーシェルです。この住所を検索してみるとかなり多くの金融関係のサイトでかなり似た住所が使われているようですし、例えば以下に示したABACUS (https://abacus-offshore.com/home/) というオフショア会社の住所はかなり似ています。租税回避地として有名なセーシェルの住所ですからオフショア会社などを利用した架空住所の可能性は充分に考えられます。

これ以外にエックスプロマーケッツの場合と同様にエランドールやフェニックスリミテッドの場合にもサイトの脚注部分に住所や金融ライセンス関係の記述があります。まず以下にエランドロードのサイトの脚注部分のキャプを示します。

>企業情報:Elland Road Capital LTDは、南アフリカの投資会社であり、南アフリカの金融行動監視機構(Financial Sector Conduct Authority:FSCA)による認可および規制を受けています(FSPライセンス番号:52127)。Elland Road Capital PTY LTDの登録番号は2021 / 939672 / 07、登録住所は:Office 162, First Floor, Willow bridge Centre, Carl Cronje Dr, Cape Town, 7530, South Africa です。

>Elland Road Capital PTY LTDとNEWBLOCK TRADING LIMITED は同じ企業グループに属しています。NEWBLOCK TRADING LIMITEDの住所は26 Anthemidos street, Panthea, Mesa Gitonia, 4007 Limassol Cyprusです。

まず最初の文節ではエックスプロマーケッツの場合と同様でエランドロードの運営会社と思われるElland Road Capital LTDが金融ライセンス (FSPライセンス番号52127) を南アフリカの金融セクター行動監督機構 (FSCA) から取得していると書いてあるので確認を試みました。南アフリカのFSCAのサイト (https://www.fsca.co.za/Pages/Default.aspx) から登録業者の検索ページを探してFSPライセンス番号52127を入力すると確かに以下のキャプに示したElland Road Capital LTD の登録情報が見つかりました。

この登録情報を見ると登録の日付は20222月10日となっています。さらにElland Road Capital LTDの住所が記されています。電話番号は空欄になっています。

>Physical Address Office 162, First Floor, Willow bridge Centre, Carl Cronje Dr, Cape Town, 7530, South Africa

この住所はエランドロードの住所にもなっていたRegusというシェアオフィス / バーチャルオフィス業者の住所です。シェアオフィス / バーチャルオフィス業者の住所で得られる金融ライセンスどれほどの信頼性があるのかは疑問です。

さらに脚注の

>Elland Road Capital PTY LTDとNEWBLOCK TRADING LIMITED は同じ企業グループに属しています。NEWBLOCK TRADING LIMITEDの住所は26 Anthemidos street, Panthea, Mesa Gitonia, 4007 Limassol Cyprusです。

という記述についてですが、NEWBLOCK TRADING LIMITEDを検索しても以下に示したキプロスの法人登録情報が出てくるぐらいで殆ど情報がありません。

キプロスの住所は一致しているようなのでこれがエランドロードの関連会社と思われますが、公式サイトも見つかりません。法人登録の日付は2020年5月28日になっており、社長はFRANCK ARMEL B. BALE COROUNAとなっています。

次にフェニックスリミテッドの場合についても脚注にあるライセンス関係の記述を以下に示します。

>会社情報:Phoenix LTD はライセンス番号: SD113 でFinancial Services Authority (FSA) of Seychellesによって認可および規制されています。Phoenix LTDの登録番号は8430083-1です。Phoenix LTD の登録住所は、Block B, Global Village, Jivan’s Complex, Mont Fleuri Mahe, Seychelles です。

>Traonta Services Limited (HE 436506:登録住所:Andrea Kariolou, 38 DOT 38, Limassol, Cyprus)。

フェニックスリミテッドはセーシェルの金融ライセンスを管理するFinancial Services Authority (FSA) of Seychelles (https://fsaseychelles.sc/) からライセンス番号 (SD113) でライセンスを取得しているとあります。さらに「8430083-1」という登録番号が書いてあるのですが何の登録番号なのか全く分かりません。

 そこでFSAのサイトで探してみると「Capital Market」→「Securities Dealer」の項目の中にライセンス番号は確認出来ませんが右に示した登録情報を確認しました。URLアドレスが一致しているのでこれが確かにここで検証しているフェニックスリミテッドのライセンスでしょう。

そして脚注にもFSAのライセンス情報にもセーシェルの住所が書いてありますがこれは上に示した「お問い合わせ」のサブページに記されていたオフショア会社の住所の可能性が高いと思われる住所と同じです。租税回避地として有名、つまりは簡単にペーパーカンパニーが作れるセーシェルのライセンスでしかも住所が架空の可能性が高いとなればFSAのライセンスが確認出来てもどれほど信頼性の裏付けになるかどうかは疑問です

さらに脚注の記述で意味が分からないのは以下の部分です。

>Traonta Services Limited (HE 436506:登録住所:Andrea Kariolou, 38 DOT 38, Limassol, Cyprus)。

この「Traonta Services Limited」法人名やキプロスの住所を検索してみましたが殆ど何の情報も出てきません。

次に組織的な繋がりの可能性が濃厚なエックスプロマーケッツで異様なMaintenance Fee (口座管理費) INACTIVE FEE (休眠口座に課せられる手数料) が課せられる規定になっていたことからこのエランドロードやフェニックスリミテッドについてもこの点について確認してみました。まずエランドロードの場合はメニューバーにある「法務情報」という項目から選択出来る「ライセンスと規制」というページにある「一般料金」というPDFファイルにエランドロードの手数料の情報があります。フェニックスリミテッドの場合も同様にメニューバーの「法務情報」から選択出来る「ライセンスと規制」というサブページにある「一般料金-Phoenix」というPDFファイルに手数料情報があります。

2つのサイトの手数料を見るとやはりエックスプロマーケッツの場合と同様、かなり高額のMaintenance Fee (口座管理費) やINACTIVE FEE (休眠口座に課せられる手数料) が課せられる規定になっていることが判明しました。まず口座管理費ですが以下に示すようにいずれのサイトでも1ヶ月当たり10ドルあるいは10ユーロとなっています。下のキャプは表題と同じ順 (エランドロード → フェニックスリミテッドの順) で示しています。口座管理費を徴収するFX業者は稀でしょう。

さらに問題なのがやはりINACTIVE FEE (休眠口座に課せられる手数料) の方です。こちらも下のキャプは表題と同じ順 (エランドロード → フェニックスリミテッドの順) で示しています。

エランドロードの場合は取引をしないで1ヶ月以上口座を放置するとまず100ドルあるいは100ユーロ、3ヶ月目から6ヶ月までは毎月250ドルあるいは250ユーロ、さらに半年以上放置すると毎月500ドルあるいは500ユーロのINACTIVE FEEが課せられることになっています。これは上で検証したエックスプロマーケッツの場合と同様です。例えば仮に取引なしで1年間口座を放置すると4100ドルあるいは4100ユーロという途方もないINACTIVE FEEを課せられることになる計算です。

フェニックスリミテッドの場合もINACTIVE FEEが課せられるのは同じですが、課せられる金額がエランドロードに比べて全般にお安くなっています。こちらも2ヶ月目からINACTIVE FEEが課せられるのは同じで最初の1ヶ月は80ドルあるいは80ユーロ、3ヶ月から6ヶ月は毎月120ドルあるいは120ユーロ、半年を超えると毎月200ドルあるいは200ユーロが徴収されるとなっています。

異様に高額な口座維持管理費やINACTIVE FEEに関する情報が課せられるというのは異様ですし、しかも異様に高額な管理費やINACTIVE FEEが非常に分かりにくい場所にしか示されていないことには悪意を感じます。上で示したようにエランドロードのサイトのトップページの口座タイプを説明する部分には「隠れた手数料なし。」という記述があることを指摘しましたが示されている料金体系は真逆です。悪意を感じざるを得ません。

総合的に判断してこの業者での取引は推奨できません。部分的でも明らかにコピペで作られたサイトであり、記述内容の信頼性には疑問があります。またYahoo知恵袋やTwitterに複数の被害者からと思われる投稿が既に出ていることから最初から詐欺目的のサイトである疑いも濃厚です。また仮に詐欺サイトでないとしても異様に高額な口座維持費など考えるとこの業者に特に魅力があるとも思えません。このサイトでの投資を勧誘されても応じないことを推奨します。


※付記1

以下で検証しているインベサキャピタル、インベストマーケッツ、31FX、Kyoto FX、アジアFXプロ、FXKYOTO、FXマグナス、FXタンパ、RNインベスティング、インベスティコ、ビッグマーケッツ、Ventorus、Azelisファイナンス、エッジファイナンス、トレドポール、ポートレイズといったサイトは本項で検証した2つのエックスプロマーケッツやエランドロードのサイトと同じグループによるサイトの可能性があるように思われます。それぞれ参照してください。

※付記2

孫正義氏が登場するFacebookの広告で誘導されたというYahoo知恵袋の投稿を紹介しましたが、孫正義氏が登場する偽記事で詐欺勧誘が行われているという記事がYahooニュースに出ていることに気が付きました。一見すると日本経済新聞の記事と誤解させられるような広告だったようです。

フェイスブックのニセ広告に注意!日本経済新聞風の『ソフトバンクの最新プラットフォーム』詐欺サイト登場 (神田敏晶ITジャーナリスト・ソーシャルメディアコンサルタント、2022年8月23日、Yahooニュース)

さらにSoftBankからも以下の警告が出ていることが分かりました。

ソフトバンク公式をかたった電子コイン、電子マネー、デジタル通貨等の偽広告にご注意ください (2022年9月2日付)

これは孫正義氏と日本経済新聞の記事を装った偽記事の例ですが模倣の対象は別に日本経済新聞だけとは限らないでしょうし、偽記事の対象は孫正義氏に限らないものと思われます。実際に本項の最初に引用したYahoo知恵袋への投稿では元・Zozoの前澤友作氏の名前を使った偽記事に騙されそうになった事例が出ています。さらに似たような偽記事広告が勧誘に使われているのではないかと思われる証言が以下で検証している31FX (https://31-fx.co/) というサイトに関して出ています。また同じく以下で検証しているInvesaCapital (インベサキャピタル https://www.invesacapital.com/international/ja/) についても本項で検証したエランドロード、フェニックスリミテッドと同じグループによるサイトの可能性が高く、Facebookの広告で勧誘されたという証言が確認されているので偽記事広告が使われていた可能性があるかもしれません。参照してください。

さらにYahoo知恵袋にやはりFacebookに出てきた同様の新聞記事を装った広告でフェニックスリミテッドに誘導されたという投稿が出てきました。

2023年2月26日投稿

この投稿で取り上げられているのは日本経済新聞の記事を装った偽記事であり、アメリカ・テスラ社のイーロン・マスク氏がBitcoin Pro 360なる最新プラットフォームを開始したという内容になっているようです。同じ内容の偽記事広告がアクセス可能なURLアドレスが示されているのでアクセスしてみると偽記事がかなり長大なものであることが判明しました。以下に冒頭部のキャプを示します。

これも日本経済新聞の記事を装った偽記事と思われます。右側の「参加者の結果報告」という項目は上で引用したYahooニュースの記事の画像と一致するようです。同じグループによる偽記事広告と考えて間違いないものと考えます。

尚、同種の新聞記事を装った偽記事広告はその後も多数見つかっており、仮想通貨投資詐欺の勧誘にも使われているようです。姉妹サイトの「検証151」にあるGranimatorという仮想通貨投資の詐欺案件の検証の中で確認された偽の新聞記事広告についてまとめてありますから参照してください。楽天の三木谷浩史氏、プロテニス選手の大坂なおみ氏、俳優の櫻井翔氏、落語家の笑福亭鶴瓶氏、ファーストリテイリングの柳井正氏、映画監督の新海誠氏や宮崎駿氏、松本人志氏、明石家さんま氏のような芸能人の名前や画像を盗用した偽記事広告が多数確認されています。


※付記3

関東財務局から2023年2月27日付でエランドロードについ無登録の違法業者であるとして警告が出ました。以下にキャプを示します。


●InvesaCapital (インベサキャピタル https://www.invesacapital.com/international/ja/)

●InvestMarkets (インベストマーケッツ https://www.investmarkets.com/international/ja/)

1つ目のインベサキャピタルはYahoo知恵袋に質問が出てきたサイト、2つ目のインベストマーケッツはインベサキャピタルを調べていて同じグループによるサイトの可能性があるという情報を見つけたサイトです。いずれも日本語に対応しています。尚、日本語には対応していない、日本人に向けて勧誘が行われていることも確認されていないといった理由で本サイトでの直接の検証対象とはしませんが表題の2つのサイトに関連して以下の3つのサイトについても簡単に触れることにします。

■OBR Investments Limited (OBRインベストメンツリミテッド https://www.obrinvest.com/eu/)

■Forex TB Limited (フォレックスTBリミテッド https://www.forextb.com/eu/)

PatronFX (パトロンFX https://www.patronfx.com/eu/)

さらにこれらのサイトを調べてみたところ、上で検証した2つのエックスプロマーケッツやエランドロード、フェニックスリミテッドとも似ている部分が認められ、同じグループによるサイトの可能性があるように思われます。

非常に多くのサイトが登場することでかなり長い検証になってしまいますがまずインベサキャピタルに関してYahoo知恵袋に出てきた質問投稿を引用します。

2022年11月8日投稿

Facebookに広告が出ていた業者が信頼出来るかというだけの質問です。Facebookに広告が出ていたということは日本人に向けた勧誘が行われているということだと思われます。とにかくこの質問に出てきたURLアドレスのサイトにアクセスしてみました。以下にサイト冒頭のキャプ画像を示します。

そしてInvesaCapital (インベサキャピタル) について検索してみると以下のFX業者のレビューサイトのレビュー記事を発見しました。

▼PERSONAL REVIEWS (https://www.personal-reviews.com/):Invesa Capital Review (invesacapital.com Scam?) 

このレビュー記事の抜粋を以下に示します。

>Read our Invesa Capital review to see if we recommend this broker for trading. Just to clear doubts, this is an invesacapital.com review. The website is similar to investmarkets.com and we believe that they are the same people. We received many complaints for investmarkets.com which you can read the review and the comments for yourself here investmarkets.com review.

重要なのは太字で示した部分です。インベサキャピタルのサイトがインベストマーケッツのサイトに似ており、2つのサイトを運営しているのは同じグループと確信していると書いてあります。しかし、具体的に2つのサイトのどの部分が似ているのかについては説明がありません。さらにインベストマーケッツのサイトについては数多くの苦情が寄せられているといったことが書いてあります。そこで同じレビューサイトのインベストマーケッツのレビュー記事も確認しました。

▼PERSONAL REVIEWS (https://www.personal-reviews.com/):Invest Markets Review (investmarkets.com Scam)

このインベストマーケッツのレビューには確かにインベストマーケッツについて寄せられている苦情、被害報告が並んでいます。それらの苦情や被害報告についてはまた後述することにしてまずインベストマーケッツのサイト冒頭部のキャプを以下に示します。

この冒頭部を見ただけではインベサキャピタルのサイト冒頭部と特に似ているようには見えません。しかしよく見ていくと似ている部分も見つかります。例えば以下は表示言語選択メニューの比較です。左下がインベサキャピタル、右下がインベストマーケッツの言語選択メニューです。

インベサキャピタルの場合は英語、スペイン語、ポルトガル語、ロシア語、アラビア語、フランス語、ドイツ語、日本語、香港語、韓国語、タイ語、マレー語の12ヵ国語、インベストマーケッツの場合は英語、ドイツ語、スペイン語、ポルトガル語、ロシア語、アラビア語、イタリア語、フランス語、日本語、香港語、韓国語、タイ語、マレー語、トルコ語の14ヵ国語に対応となっています。インベサキャピタルの12ヵ国語にイタリア語とトルコ語が加わっただけの形で並び順も似ていますし、国旗を原型にした丸形のアイコンは互いに非常によく似ています。

さらに以下には2つのサイトの口座開設ページのキャプを表題と同じインベサキャピタル → インベストマーケッツの順で示します。

この口座開設画面が互いに非常によく似ていることから2つのサイトが同じグループによるサイトである可能性が強く示唆されます。

しかしトップページの相互比較では2つのサイトは特に似ているようには見えません。それぞれのサイトの冒頭部に続く部分のキャプを表題と同じインベサキャピタル → インベストマーケッツの順で示します。

画像部分もテキスト部分も2つのサイトが互いに似ているようには見えません。さらにこの部分に続く部分にはいずれのサイトでも株式CFDの取引に関する説明が出てきます。その部分についてもやはりそれぞれのサイトのキャプを表題と同じインベサキャピタル → インベストマーケッツの順で示します。

いずれのサイトでもアメリカで上場されている株式のCFDが取引出来ることを説明しているのは同じですが、この部分でも2つのサイトは全く似ているようには見えません。ちなみにインベサキャピタルのサイトには「Facebook」の株価情報が示されていますが、Facebook社は2021年10月にMETAに社名変更しており、Ticker (略称) も「FB」から「META」に変更になっています。1年以上経過しても社名変更が反映されていないことには強い違和感があります。本当にアメリカ株CFDの取り引きが出来るのでしょうか?

ここまで2つのサイトを比較してきてトップページでは互いに似ているようには思えないのに言語選択メニューとか口座開設ページといったトップページ以外の部分では共通点が見つかるということに気が付きました。そこでトップページ以外のサブページについて互いに比較してみるとさらに2つのサイトが似ている部分が見つかってきました。例えば以下はメニューバーの「取引」という項目からアクセス出来るチャートなどの並んだ取引画面の比較です。ここでもやはり表題と同じインベサキャピタル → インベストマーケッツの順でキャプを示します。

背景が白と黒で違いますが、左側に並んでいる通貨ペアの一覧がGBPUSD (英国ポンド・米ドル) のペアから始まっていて最後のCADCHF (カナダドル・スイスフラン) まで18種の通貨ペアが並んでいる順番まで同じですし、相場の表示形式、チャートの形式など全てが互いに非常によく似ていることが分かると思います。

さらに例えば以下ではサブページにあるインベサキャピタルの「よくある質問」インベストマーケッツの「よくある質問」の冒頭部を比較します。ここでも表題と同じインベサキャピタル → インベストマーケッツの順でキャプを示します。

いずれのサイトでも「よくある質問」は「一般」「登録」「入金」「出金」「規制について」「アカウント認証」「手数料」「トラブルシューティング」「取引と投資」の9つの区分に分かれています。上の2つのキャプは2つのサイトでいずれも最初の「一般」という区分に入っている15の質問の内、最初の8つの質問を示しています。例えばいずれのサイトでも最初の質問は

>アカウントにログインする方法を教えてください。

となっています。それ以外の質問項目も全てインベサキャピタルインベストマーケッツの2つのサイトで共通です。上のキャプに示されている最後の8つ目の質問はいずれのサイトでも

>出金方法を教えてください。

となっています。これ以外のよくある質問、さらにその回答も見まわした範囲で全て同じです。

さらに以下にはインベサキャピタルの「アカウントの種類」を説明するページとインベストマーケッツの「アカウントの種類」のページのキャプを順に示します。

いずれの場合も入金額に対応して「ベーシック」「ゴールド」「プラチナム」「VIP」の4段階のアカウントがあり、入金額が多くなるほどスプレッドが狭い有利なアカウントを使える設定になっています。そしてそれぞれのアカウントが開設できる金額や設定されているスプレッドまで2つのサイトで全く同じです。配色が異なるだけで明らかに同じテンプレートの使い回しでしょう

要するにこれら2つのサイトはトップページの比較では全く似ているようには見えないのですが、サブページを相互比較すると非常によく似たサイトであることが分かりました。上で引用したPERSONAL REVIEWSという海外のFX業者レビューサイトのインベサキャピタルのレビューに記されていた

>インベサキャピタルのサイトがインベストマーケッツのサイトに似ており、2つのサイトを運営しているのは同じグループと確信している

という記述にはきちんと根拠があることを確認したことになります。2つのサイトを運営しているのは同一グループである可能性が極めて濃いです。

次にそれぞれのサイトでの連絡先や金融ライセンスに関する情報を確認しました。まずインベサキャピタルの場合です。

まずインベサキャピタルを運営しているImermarket (PTY) LTD ex Xenium Financial Managers (PTY) Limitedは南アフリカ金融セクター行動機構 (FCSA) からライセンス番号640でライセンスを取得しているとなっています。またその運営会社の住所が示されています。

>2F, Rivonia Village, Cnr Mutual Road & Rivonia Boulevard, Rivonia, 2191 Johannesburg, South Africa

まず南アフリカのFSCAのサイト (https://www.fsca.co.za/Pages/Default.aspx) から登録業者の検索ページを探してFSPライセンス番号640を入力すると確かに以下のキャプに示したImermarket (PTY) LTD の登録情報が見つかりました。

残念ながら開示されている情報は少ないのですが、2004年9月21日に登録されているということとこの登録情報でもインベサキャピタルのサイトの脚注に記されていたのと同じ住所が開示情報として記されています。しかしこの住所を検索してみるとRegusというレンタルオフィス・バーチャルオフィス業者の拠点の住所と酷似していることが分かりました。以下のキャプの青枠で囲った部分にある住所とインベサキャピタルの運営会社の住所が「2nd Floor (2階)」という部分が最初に出てくるか途中に出てくるかの違いがあるだけで一致しているのです。

この住所にインベサキャピタルの事業実体が存在するかどうかは疑問、つまり架空住所の可能性を疑わざるを得ません。南アフリカ金融セクター行動機構 (FCSA) にImermarket (PTY) LTD の登録があることは確かですが、本当にこのImermarket (PTY) LTDがインベサキャピタルの運営会社であるかどうかは確認出来ません。Imermarket (PTY) LTDについて検索しても何も情報が出てきませんし、そもそもシェアオフィス/バーチャルオフィス業者の住所で登録出来てしまうFCSAの登録審査基準は厳格なものとは思えません。

さらに脚注の記述の続きを見るとインベサキャピタルの運営会社であるImermarket (PTY) Ltd.はGalarine Ltd.というおそらく収納代行業者と契約しているといったことが書いてあります。そのGalarine Ltd.という収納代行業者の情報として

登録住所:Arch.Makariou III 198, Marinos Court, 1st floor, flat/office 13, 3030 Limassol, Cyprus

登録番号:HE438667

という情報が記されていますが、この「Galarine Ltd.」について検索しても何の情報も見つかりませんし、「HE438667」という登録番号もどこの機関で登録した番号なのかやはり検索しても何の情報も見つかりません。

脚注の会社情報の最後にはインベサキャピタルの運営会社であるImermarket (PTY) LTD と OBR Investments Limited が同じグループに属しているという記述があります。そしてOBR Investments Limitedはキプロス証券取引委員会から金融ライセンスを得ていてライセンス番号が「217/13」であることとキプロスの住所 (12 Archiepiskopou Makariou Avenue III, Office No.201, ZAVOS KRISTELLINA TOWER, 4000, Mesa Geitonia, Limassol, Cyprus) が記されています。そこでこの「OBR Investments Limited 」を検索してみるとそれらしきサイトが見つかってきました。以下にサイト冒頭部のキャプを示します。

▼OBR Investments Limited (OBRインベストメンツリミテッド https://www.obrinvest.com/eu/)

このサイトの表示言語の選択肢は下に示した選択メニューのキャプで確認出来るように英語、ドイツ語、ギリシャ語、スペイン語、イタリア語、オランダ語、ポルトガル語、スウェーデン語と欧州圏の言語ばかり、日本語に対応していませんし、日本人に向けた勧誘が行われていることも確認出来ないので現時点ではこのサイトでの直接の検証対象とはしません。

そしてこのOBRインベストメントリミテッドというサイトを見ると確かにインベサキャピタルのサイトと似ている部分が確認され、同じグループである可能性が高いようです。例えば上のキャプに示した言語選択メニューと丸型の国旗アイコンは上で示したインベサキャピタルやインベストマーケッツのサイトの言語選択メニューと国旗アイコンに似ているようです。あるいは以下に示した口座開設の窓や取引画面も上に示したインベサキャピタルやインベストマーケッツのサイトに非常によく似ています。

OBRインベストメントリミテッドがインベサキャピタルやインベストマーケッツと同じグループによるサイトであるのは間違いないでしょう。そしてこのOBRインベストメントリミテッドはインベサキャピタルのサイトの脚注に記されているようにキプロス証券取引委員会 (CySEC) から金融ライセンスを得ていてライセンス番号が「217/13」であることが以下のキャプに示すCySECのサイトにある登録情報で確認されました。

登録されたのは2013年10月7日です。またこの登録では住所は以下のようになっています。

>12 Archiepiskopou Makariou Avenue III, Office No. 201, ZAVOS KRISTELLINA TOWER, 4000, Mesa Geitonia, Limassol, Cyprus

この住所はインベサキャピタルのサイトの脚注に記されていたOBRインベストメントリミテッドの住所

>Arch.Makariou III 198, Marinos Court, 1st floor, flat/office 13, 3030 Limassol, Cyprus

とは同じキプロスでも全く異なる住所です。どういうことなのか分かりません。

OBRインベストメントリミテッドがキプロスの金融ライセンスを取得しているのは確認されましたが、インベサキャピタルやインベストマーケッツとは同じグループでもあくまでも全くの別サイトです。さらにキプロスの金融ライセンスで営業できるのはEU圏の国だけのはずで日本人を勧誘して顧客とすることは明らかに違法行為です。

次にインベストマーケッツのサイトの脚注にある連絡先やライセンスに関する記述を以下に示します。

この記述によればまずインベストマーケッツの運営会社はベリーズの投資会社であるArvis Capital Limited (Arvis キャピタルリミテッド) であり、ベリーズの国際金融サービス委員会から認可を得ているとあります。さらにそのArvisキャピタルリミテッドの住所が記載されています。

>Unit 203, No.16 Corner Hutson and Eyre Streets, Blake Building, Belize City, C.A.

検索するとArvis キャピタルリミテッドのサイト (https://www.arvisfx.com/home) が見つかってきました。見つかってきたサイトには以下に示すようにインベストマーケッツが自社の商号であることを説明する記述があります。

さらにベリーズの金融ライセンス管理を担っているFinancial Services Commission (FSC https://www.belizefsc.org.bz/) のサイトにあるLicensed Service ProvidersのリストにあるArvis キャピタルリミテッドの登録を確認しました (以下のキャプ参照)。

活字が小さいので記述を以下に書き出します。

社名:ARVIS CAPITAL LIMITED

住所:Unit 203, No. 16 Corner Hutson and Eyre Streets, Blake Building, Belize City, Belize C.A.

URLアドレス:http://www.arvisfx.com & www.investmarkets.com

メールアドレス:management@arvisfx.com

電話番号:501-223-6910

登録は確認出来るのですが、ベリーズはいわゆる租税回避地として有名なペーパーカンパニーを簡単に立ちあげられる国ですからこのArvis キャピタルリミテッドについてもこのベリーズの住所に事業実体があるかどうかは相当に疑問ですし、ライセンスの審査基準も高いものとは思えません。

インベストマーケッツのサイトの脚注の記述に戻って2番目の文節には収納代行業者と思われるToumpaka Limited(登記上の住所Kolonakiou 25, ZAVOS KOLONAKIOU CENTER, BLK B, Flat 102, Linopetra, 4103 Limassol, Cyprus、登録番号HE405187) に関する記述があります。しかしこの業者について検索してもキプロスに法人登録があるということは確認出来ますが、それ以上の情報が見つかりません。収納代行業者だとして公式サイトも見つからないというのはかなり異様です。登録番号についてもどこの国の何の登録なのか分かりません。

インベストマーケッツのサイトの脚注の記述、3番目の文節にはArvis キャピタルリミテッドと同じグループに属するForex TB Limited (フォレックスTBリミテッド) キプロス証券取引委員会 (CySEC) から金融ライセンスを得ていてライセンス番号が「272/15」であるということが記されています。インベサキャピタルと同じグループにやはりキプロス証券取引委員会からライセンスを取得しているOBR Investments Limited (OBRインベストメンツリミテッド https://www.obrinvest.com/eu/) が存在するという構図と同じです。

そこでまずキプロス証券取引委員会 (CySEC) のサイト (https://www.cysec.gov.cy/en-GB/home/) で探してみると確かにライセンス番号「272/15」で以下のキャプに示すForex TB Limited (フォレックスTBリミテッド) の登録情報が確認されました。

ライセンスは2015年4月7日に取得されており、住所と電話番号は以下のようになっています。

住所:Lemesou Avenue 71, 2nd Floor 2121 Aglantzia, Nicosia, Cyprus AND 230 Agias Filaxeos, Office 101, 3082, Limassol, Cyprus

電話番号:+357 22 266 707

そしてこのフォレックスTBリミテッドについては2つのドメイン (URLアドレス) がこの登録されているようです。

https://www.forextb.com/eu/

https://www.patronfx.com/eu/

これらのサイトにアクセスしてみました。以下にサイト冒頭のキャプを示します。

▼Forex TB Limited (フォレックスTBリミテッド https://www.forextb.com/eu/

▼PatronFX (パトロンFX https://www.patronfx.com/eu/)

これら2つのサイトの表示言語の選択肢OBRインベストメンツリミテッドの場合と似ています。下に示した選択メニューのキャプで確認出来るようにフォレックスTBリミテッドの場合は英語、ドイツ語、スペイン語、イタリア語、オランダ語、スウェーデン語、ポーランド語の7言語、パトロンFXの場合は英語、チェコ語、ドイツ語、オランダ語、ポーランド語、イタリア語の6言語と欧州圏の言語ばかり日本語に対応していませんし、日本人に向けた勧誘が行われていることも確認出来ないので現時点ではこれら2つのサイトは本項の直接の検証対象とはしません。

そしてこれら2つのサイト確かにインベサキャピタルやインベストマーケッツのサイトと似ている部分が確認され、同じグループである可能性が高いようです。例えば上のキャプに示した言語選択メニューと丸型の国旗アイコンは上で示したインベサキャピタルやインベストマーケッツのサイトの言語選択メニューと国旗アイコンに似ていますし、口座開設の窓や取引画面も上に示したインベサキャピタルやインベストマーケッツのサイトに非常によく似ています。まず2つのサイトについて口座開設の窓のキャプを以下にフォレックスTB → パトロンFXの順で示します。

同様に2つのサイトの取引画面のキャプをやはりフォレックスTB → パトロンFXの順で示します。

これら2つのサイトの言語選択メニュー、口座開設画面、取引画面などは上で示してきたインベサキャピタル、インベストマーケッツ、OBRインベストメンツリミテッドの相当部分と極めてよく似ており、これら計5つのサイトが同じテンプレートから同じグループによって運営されているサイトということで間違いないでしょう。そしてOBRインベストメンツリミテッド、フォレックスTBリミテッド、パトロンFXの3つのサイトに関してはキプロスのCySECからの金融ライセンスを取得していることは確認されましたが、同じグループではあっても本項の検証対象であり、日本語表示に対応している2つのサイト、インベサキャピタルインベストマーケッツについてはキプロスのライセンスよりも情報開示が限定されていて信頼性が高いとは思えない南アフリカや租税回避地のベリーズのライセンスしか取得していません。インベサキャピタルの南アフリカの住所、インベストメントマーケッツのベリーズの住所はバーチャルオフィス業者やオフショア会社を利用した架空住所の疑いがあります。そもそも同じグループによると思われるサイトの所在地がバラバラというのはおかしいでしょう。南アフリカやベリーズの住所が架空であるとすればますます金融ライセンスの信頼性が疑われます。

住所など連絡先情報の信頼性が疑われるという状況なので例によって各サイトのWho Is 情報も確認しましたがインベサキャピタル、インベストマーケッツについては登録者の情報が何も開示されていません。サイトの登録・開設日など以下にまとめます。

サイト名 登録・開設日 (アップデート日) 所在地

インベサキャピタル 202124日 (2021年2月5日) 記載なし

インベストマーケッツ 2004420日 (2020116日) 記載なし

OBRインベストメンツリミテッド 20121025日 (20201012日) キプロス

フォレックスTBリミテッド 2012年1月30日 (2022117日) 記載なし

パトロンFX 2015515日 (2020114日) キプロス

2004年に登録されたかなり古いドメインもありますが、これほど前から現在のサイトが存続していたのかは疑問です。中古ドメインを購入して使っている可能性も充分考えられます。

それから本項の最初の方でインベサキャピタル、インベストマーケッツについて上で検証した2つのエックスプロマーケッツやエランドロード、フェニックスリミテッドとも似ている部分が認められ、同じグループによるサイトの可能性がある思われる」と書きましたがその点に関して説明します。まずインベサキャピタルのサイトには「法務」、インベストマーケッツのサイトには「法的事項」というサブページが存在します。そしてこのサブページには取引条件とか利用規約などに関する情報へのリンクが用意されているのですが、いずれも「一般手数料」という項目があります。そしてその手数料に関する説明を読むと1ヶ月以上取引をしないでいると「Inactive Fee」つまり休眠口座に課せられる手数料が課せされるという説明が出てきます。まず以下はインベサキャピタルの「Inactive Fee」の表です。

一度も取引しないでいると1ヶ月までは無料ですが2ヶ月目には80ユーロが課せられ、さらに休眠期間が長くなると2~6ヶ月までは毎月120ユーロ、6カ月を超えると毎月500ユーロが課せられるとあります。さらに12カ月以上取引無しの口座については休眠口座と判断されて毎月1000ユーロが課せられる可能性があるとなっています。また休眠口座を再度有効にするには2000ユーロの支払いが必要とも書いてあります。

インベストマーケッツの場合も以下に示しますが、金額なども全く同じ「Inactive Fee」に関する説明があります。

そしてこうした1ヶ月以上取引しないでいるだけで高額の「Inactive Fee」を課せられるという異様なシステムは上で検証した2つのエックスプロマーケッツのサイトおよびエランドロードやフェニックスリミテッドのサイトにも存在します。例えば以下はエックスプロマーケッツ (https://xpromarkets.com/ja/) の「Inactive Fee」の表です。

課せられる「Inactive Fee」の金額は異なるのですが、「Inactive Fee」が課せられないのは最後の取引から1ヶ月までで2ヶ月以上、6カ月以上経過するとさらに課せられる金額が大きくなるというシステムになっている点など非常によく似ているのです。しかも2つのエックスプロマーケッツのサイトエランドロードやフェニックスリミテッドのサイトの場合もこの手数料の説明がメニューバーの「法務情報」というサブページに用意されていてインベサキャピタル、インベストマーケッツの場合と非常によく似ています。そしてこんな異様で非常に高額なINACTIVE FEEを分かりにくい場所でしか開示していないというのは極めて不親切という印象を持ちます

さらに各サイトの「法務」とか「法務事項」の項目には「一般手数料」以外にも10個かそれ以上の文書が用意されているのですが例えば各サイトに共通して存在している「クライアント合意書」とか「顧客契約書」という名称の文書の冒頭部のキャプをエックスプロマーケッツ (https://xpromarkets.com/ja/) → エランドロード → フェニックスリミテッド → インベサキャピタル → インベストマーケッツ の順で以下に並べてみます。(2つのエックスプロマーケッツのサイトはこの部分でも同じのようなので他方は省略です。)

いずれのサイトでも

>Please take sufficient time to read this Client Agreement

から最初の文節が始まっています。そこからフェニックスリミテッドの場合のみ文章が変わりますが、他のサイトは文節の全てが共通のようです。最初の文節に続いてインベサキャピタルインベストマーケッツの場合は投資のアドバイスは出しませんという趣旨の文節がありますが、それを無視して次の文節

>Risk Warning: Contracts for difference (‘CFDs’) are complex financial products,

から始まる文節はまたフェニックスリミテッドを除く4つのサイトで全く共通のようです。これだけ互いに酷似しているというのは偶然の産物ではないでしょう。やはり2つ目のエックスプロマーケッツを含めた5つのサイトは同じテンプレートから同じグループによって立ち上げられたサイトの可能性が濃厚と考えます。文章が途中から変わるフェニックスリミテッドの場合も文章の趣旨はかなり似ており、やはり同じグループのサイトである可能性は充分に考えられます。

そしてそれぞれの検証で説明しましたがエックスプロマーケッツやエランドロードについて被害報告のようなものが出ていることを考えるとインベサキャピタルとインベストマーケッツについても危険なサイトであることを強く疑わざるを得ません。そしてインベストマーケッツについては海外のレビューサイトでかなり手厳しい評価が出ていることが判明しました。まずWikiFX (https://www.wikifx.com/ja/) という口コミ情報・レビューサイトのインベストマーケッツの評価記事を見ると8件の被害報告が出ていて信頼性評価は10点満点の2.12点、利用するべきではないという評価になっています。ちなみに8件の被害報告の内、2件がメキシコ、5件がパラグアイ、1件が南アフリカからとなっています。

同様に本項の最初の方でも触れましたがPERSONAL REVIEWS (https://www.personal-reviews.com/) という海外のFX業者レビューサイトにも被害者からと思われる投稿者から詐欺に遭ったなどといった投稿が200件近く寄せられています。

▼PERSONAL REVIEWS (https://www.personal-reviews.com/):Invest Markets Review (investmarkets.com Scam)

このサイトに投稿されている被害者からと思われる投稿のごく一部を以下に示します。

自分の母親がインベストマーケッツでの投資を勧められて老後資金の全てを失っただけでなく借金を背負うようなことになっているといった被害者からの投稿が並んでいます。そしてこれはScam (詐欺) であると断定されています。さらにこのサイトに寄せられている投稿の中に以下のような投稿がありました。

この投稿者が調べたところ、インベストマーケッツを運営している詐欺グループは他にも多数の詐欺サイトでお金を騙し取っていることが分かったとあり、具体的にはinvestuos, liquidityfx, 24 option, forex tbという4つのサイトが同じグループによる詐欺サイトとして挙げられています。特に24 optionについてはこの評価サイトで同じグループが運営していたサイトであるという証言投稿がもう1件寄せられています。そしてこの24 optionというサイト以前に日本人に対しても盛んに勧誘を行っていたバイナリーオプションの業者であることを思い出しました。以下は2017年11月に取得した日本語勧誘サイトのキャプ画像です。

ここで検証しているインベサキャピタルインベストマーケッツと24オプションの組織的な繋がりは全く別の方向からも示唆されました。すなわち、インベサキャピタルのサイトと既に閉鎖されている24オプションのサイト (http://www.24option.com) は同一IPアドレス (104.22.14.61) 上にあるのです。以下はインベサキャピタルのサイト (https://www.invesacapital.com/international/ja/) を基準にして同一IPアドレス上のサイトを検索した結果です。インベストマーケッツと同一グループによるサイトとして既に登場したフォレックスTBリミテッド (https://www.forextb.com/eu/) のサイトに加えて24オプションのサイト (http://www.24option.com)、さらに24オプション関連と思われるサイトが幾つか検出されています。

そしてこの24オプションについては以下に示したように関東財務局から2度に渡って無登録の違法業者として警告が出ています。

1度目は平成24年 (2012年) 6月に出た警告で運営会社は247 Holdings Group Ltd.、会社の所在地はイギリスのロンドンです。

>Level17 Dashwood House Old Broad Street, London EC2M IQS UK

この住所はServcorpというシェアオフィス・バーチャルオフィス業者の拠点の住所と一致します。

2度目の警告は平成26年 (2014年) 6月に出ており、運営会社名はRODELER LIMITED、住所はキプロスになっています。

>39 KOLONAKIOU STREET, AYIOS ATHANASIOS, LIMASSOL CY-4103

そしてこの2度目の警告には以下のような備考が付いています。

>当該業者が運営するサービス名は「24option.com(24option)」であり、平成24年6月14日付で警告を行った「247 Holdings Group Ltd.」と同一である。

>当該業者は、日本語ホームページのほか、「特別な情報を教える」との電話による勧誘を行っており、他業者のセミナー等で当該業者への口座開設を強要される、口座開設後は根拠のない理由により出金に応じないとの情報が寄せられている

関東財務局に24オプションから出金出来なくなった被害者からの被害報告が出ていたようです。

さらに24オプションについてはYahoo知恵袋にやはり被害に遭ったといった投稿が複数出ています。例えば以下のような投稿です。

2014年9月9日投稿

2014年7月17日投稿

さらにForex Peace Army (https://www.forexpeacearmy.com/) というFX業者の口コミ情報サイトには24オプションの評価のページがありますが、被害を受けたという投稿が多数出ていて評価は5つ星が満点のところ、平均1.299となっていますし、カナダ、フランス、イギリスの金融監督局から警告やライセンスの取り消しが相次いで出ているようです。例えば24オプションの運営会社であるRodeler Ltd はキプロス証券取引委員会 (CySEC) から2013年7月11日付で金融ライセンスを得た記録がありますが、2021年5月18日付で自主的に登録を放棄しているようです (以下のキャプ参照)。経緯が分かりませんが強制的に登録を取り消される前に自主放棄した可能性が考えられます。

そして偶然キャプ画像が残っていたのですが、閉鎖された24オプションのサイトでは取引をしないでいると非常に高額の「Inactive Fee」を課せられるという規定になっていました。以下がその規定の説明のキャプです。

最後の取引の後、2ヶ月までは「Inactive Fee」が課せられることはありませんが、3ヶ月目には80ユーロ、4~6ヶ月目には120ユーロ、半年を超えると200ユーロが課せられるとなっています。この異様に高額な「Inactive Fee」の規定は上で検証した2つのエックスプロマーケッツのサイト、エランドロードのサイト、さらに本項で検証したインベサキャピタルインベストマーケッツのサイトでも確認された「Inactive Fee」の規定と極めてよく似ています。

かつてかなりの被害報告が出ていた24オプションの運営グループは上で検証した2つのエックスプロマーケッツ、エランドロード、さらに本項で検証したインベサキャピタルとインベストマーケッツ、計5つのサイトの運営グループに繋がっている可能性が極めて濃いように思われます。

長い検証になりましたがこれらのサイトでの投資は非常に危険と思われ全く推奨できません。投資を勧誘されても絶対に応じるべきではありません。


※付記

本項で検証したインベサキャピタルとインベストマーケッツ、さらに参考として取り上げたOBRインベストメンツリミテッド、フォレックスTBリミテッド、パトロンFXの計5つのサイトとかなりよく似たインベスティコ (https://www.investico.com/international/ja/) というサイトが見つかってきました。以下で検証しているので参照してください。

さらにインベスティコ以外でも以下で検証している31FX、Kyoto FX、アジアFXプロ、FXKYOTO、FXマグナス、FXタンパ、RNインベスティング、インベスティコ、ビッグマーケッツ、Ventorus、Azelisファイナンス、エッジファイナンス、トレドポール、ポートレイズといったサイトは同じグループによる可能性が高いサイトです。それぞれ参照してください。


●31FX (https://31-fx.co/)

Yahoo知恵袋に質問が出てきたサイトです。そのYahoo知恵袋に出てきた質問を引用します。

2022年4月2日投稿

Facebookで楽天・三木谷社長を取り上げた記事があったので勘違いして申し込んでしまったとあります。どういう広告だったのか全く分かりませんが、31FXが楽天と関係のある業者であるようには思われません。さらにこの検証を書き終えてからですがやはりYahoo知恵袋に被害者からと思われる質問投稿が出てきました。

2022年10月6日投稿

こちらは孫正義の投資関連の広告から誘導されたようです。三木谷社長を取り上げた記事から申し込んでしまったという上の投稿と状況は似ています。そして片言の日本語を話す女性から電話が掛かってきたとありますから外国人が関わっているのかもしれません。クレジットカードを不正使用されたとありますから事態は深刻です。

さらにこの検証を書いた後ですがやはりYahoo知恵袋に被害者からと思われる以下の投稿が出てきました。

2022年12月14日投稿

状況がよく分かりませんがインスタグラムの広告に出てきた前澤社長の名前を勝手に使ったと思われる広告に騙されて31FXにクレジットカードで200ドル入金してしまったということのようです。その後、どういう経緯があったのか判然としませんが、騙された、既に入金したお金は諦めるなどあるので出金できないなど詐欺と断定せざるを得ない事態に陥っているものと思われます。これら3件の投稿を並べてみると三木谷、孫、前澤といった知名度があるお金持ち、経営者の名前を勝手に使った広告が行われていてカードで入金してしまうとカードの不正使用が行われる、おそらくは入金したお金も出金できないといったことになるようです。 (孫正義氏など有名財界人を取り上げた偽記事風の広告で詐欺サイトに誘導するという手法が使われているという記事がその後確認されました。上に書いたフェニックスリミテッドの検証の「付記2」にまとめましたので参照してください。)

さらに後述しますがネット上にはこれ以外にも被害者からの口コミ情報らしきものが見つかるのでかなり被害が出ている恐れがあります。

とにかく検索して見つけてきた表題の31FXのサイトにアクセスしてみました。以下にサイト冒頭のキャプを示します。

後述するようにこれは海外のFX業者のはずなのですが、上のキャプに示したようにサイトは日本語で書かれていて言語選択のオプションが見当たりません。つまり全面的に日本語のサイトです。この時点で強い違和感があります。上のキャプの右上にはFacebook、TwitterなどSNSの公式アカウントへのリンクがあります。これらSNSのアカウントについてはまたこ述します。

一方、以下にはAussie Online Markets (オージーオンラインマーケッツ https://aussieonlinemarkets.com/) という仮想通貨取引所のサイトの冒頭部のキャプ画像を示します。

このサイトは表示言語は英語のみで日本語に対応しておらず日本人に対して勧誘が行われている証言も確認されませんし、基本的に仮想通貨取引所でFXは扱っているかどうかよく分からないのでここでは直接の検証項目とはしませんが、本項の検証対象である31FXのサイトとかなり似ているのです。2つのサイトの冒頭部の相互比較では全く似ているようには見えないのですが冒頭部に続く部分のキャプを以下に示していきます。まず以下には冒頭部直下にあるマルチプラットフォーム対応を説明している部分のキャプを31FX → オージーオンラインマーケッツの順で示します。

日本語と英語の違いはあっても左側の文章は外出先でもスマホに対応しているので取引可能であるという内容になっていて互いに非常によく似ていますし、実のところ、31FXのこの画像を画像検索に掛けてオージーオンラインマーケッツのサイトを見つけてきたので当然なのですが右側の画像は全く同じにしか見えません。

さらにこの部分に続いてはいずれのサイトでもテクニカル分析の要約を簡単に見ることが出来るといった内容の説明が出てきます。やはり31FX → オージーオンラインマーケッツの順でキャプを示します。

テクニカル分析の結果を示すと思われる速度計みたいなメーターの針の位置は2つのサイトで異なるようですがやはり互いに非常によく似ていることは間違いありません。

さらにこの部分に続く31FXでは「プロによる毎日の分析」、オージーオンラインマーケッツでは「DAILY ANALYSIS With A Pro」という項目についても以下で比較します。

この部分でも左側の画像部分はチャートの形や相場の数字など細かな部分まで見比べれば全く同じではないことが分かりますが、やはり明らかに似ています。オージーオンラインマーケッツの場合でも相場情報の画像をよく見るとUSD/TRY、EUR/USDなどFXの通貨ペアとしか思われない項目が並んでいるのでFXも扱っているのかもしれませんが、取引対象に関する明確な記述が見当たりません。

さらに以下は口座開設の手順を説明する部分の比較です。これも31FX → オージーオンラインマーケッツの順でキャプを示します。

やはり同じサイトの日本語版と英語版ではないかと思われるほどに2つのサイトは互いに非常によく似ています。これだけ2つのサイトの共通点が多ければ2つのサイトを運営しているのは同じグループとしか思われません。

それから31FXのサイトについて日本語のみのサイトであるにも関わらず、日本語がかなり不自然であることにも気が付きます。上に示してきた範囲でも例えば以下のようなかなり違和感のある文章が目につきます。

>あなたの携帯電話はゲームの先を行くのに十分です。

>あなたがゲームの先を行き、何年もの間金融市場で上昇傾向と下降傾向を見てきました専門家から毎日の分析とアドバイスを得れば、あなたは勝者になるこ とができます。

日本語のみにしか対応していないサイトですが、運営は日本人グループではなく、外国人のグループであることが予測されます。

次に31FXのサイトで連絡先情報を探しました。まずサイトの脚注に以下のような記述があります。

海外の法人名とか住所がカタカナで書かれていてよく分かりませんが、内容を整理して書き直すと以下のようになるものと思われます。

運営会社名: JRV Market Limited

登録住所: J&C Building 3rd Floor, PO Box 362, Road Town, Tortola, VG1110, British Virgin Islands

住所は租税回避地で有名な英領バージン諸島になっており、この住所を検索すると私書箱番号まで同じ住所を多数の法人が所在地としていることが確認出来るのでオフショア会社などを利用した架空住所であることは間違いないものと思われます。つまり31FXの運営元がこの住所にあるとは思えません。

さらに「私たちのオフィス」というサブページには以下のような記述があります。

「日本、東京サポート」と書いてありますから本社の住所ということではないのだと思われますが電話番号と東京の住所が記されています。しかし電話番号は空欄の位置がおかしいですし、東京の住所はアルファベット表記なので分かりにくいです。書き直すと以下のようになるものと思われます。

電話番号: [+81]-(0)3-4565-5200

住所: 郵便番号:105-0012 東京都港区芝大門1-10-11 芝大門センタービルディング 10階

電話番号の方は後述することにして住所の方ですが検索するとこの住所はRegus (リージャス) というレンタルオフィス/バーチャルオフィス業者の拠点の住所に一致することが分かりました。以下にキャプを示します。

上のキャプ、水色の枠で囲った部分に示されている住所が31FXの住所に一致しています。そしてこの拠点ではレンタルオフィス、コワーキングスペース、貸会議室、バーチャルオフィスのサービスを提供しているとも書いてあります。セキュリティに細心の注意を払わなければならない金融会社がレンタルオフィスやコワーキングスペースにあるとは思えませんからこれはやはりバーチャルオフィスサービスを利用した架空住所の可能性が高いと考えざるを得ません。

この住所は「日本、東京サポート」の住所ですからカスタマーサポートだけの機能と考えればレンタルオフィス業者の住所でもぎりぎりOKと考えることも出来るかもしれませんが,本拠が何処なのかについては開示されているべきでしょう。そこで探してみると最初の冒頭部のキャプを示した際に指摘しましたが、冒頭部の右上にSNSの公式アカウントへのリンクがあってそれらのSNS公式アカウントにはやはり断片的ですが連絡先情報らしきものが記されていることが分かりました。まず以下はFacebookの公式アカウントに記されている連絡先情報です。

さらに以下はLinked-Inの公式アカウントに記されている連絡先情報のキャプです。

これら2つのSNSアカウントにある情報をまとめると以下のようになります。

創立年: 2014

公式サイト: http://www.31fx.co/

電話番号: +44 20 8089 8655

メールアドレス: contact@31fx.co

住所: 122 Leadenhall Street, The Leadenhall Building, London、England、EC3V 4QT、GB

電話番号は[+44]というイギリスの国番号から始まっていて、住所もイギリスのロンドンです。しかし住所に出てくるThe Leadenhall Building (リーデンホールビルディング)というのは48階建ての高層ビルであり、階数や部屋番号が記されていない住所は明らかに不完全です。またこのリーデンホールビルディングの公式サイト (https://www.theleadenhallbuilding.com/) には各階毎のテナントリストがあって全てのテナントが網羅されているかどうかは分かりませんが、その中に31FXに関係がありそうな入居者は確認出来ません。敢えて言えば30階にレンタルオフィス/バーチャルオフィス業者のSERVECORPが入居しています。SERVECORPのサイトでもこのリーデンホールビルディングの拠点に関する情報が確認出来ます。リーデンホールビルディングに実際に31FXの本拠が実在するかどうかはかなり疑問です。

さらに疑問なのはこれらSNSのアカウントに記されている公式サイトのURLアドレスです。当初気が付かなかったのですがSNSのアカウントに記されている31FXのURLアドレス (http://www.31fx.co/) は本項で検証している31FXのURLアドレス (https://31-fx.co/) とハイフンの有無が異なっており、似てはいるけれども別個のURLアドレスなのです。そしてSNSアカウントに記されている公式サイトにアクセスを試みましたが既に閉鎖されているようです。ちなみにTwitterのアカウントの冒頭部のキャプを以下に示しましたが冒頭のプロフィール欄の記述も投稿も全て英語になっています。

一方で上のキャプに見える31FXのロゴは左に示したここで検証している31FXのサイトのロゴと一致しているように見えます。

さらにこのTwitterアカウントへの投稿は2021年1月21日付が最後になっていて1年半以上投稿がありません。一方でここで検証している31FXのサイト (https://31-fx.co/) のWho Is 情報を確認すると以下のキャプに示しましたがサイトの登録開設日 (Creation Date) は2022年1月6日になっています。

つまり公式のTwitterアカウントの最後の投稿から1年ほども経って現在のURLアドレスの日本語にしか対応していない31FXのサイトが立ち上げられたことになります。これらのSNSアカウントは本当にここで検証している31FXの公式アカウントなのか極めて疑問です。

さらに検索していて気が付いたのですが、イギリスの金融ライセンスを管理しているFinancial Conduct Authority (FCA https://www.fca.org.uk/) のサイトに31FXに対する警告が出ていることが分かりました。以下にキャプを示します。

この警告によれば31FXはイギリスで金融ライセンスウィ取得していないにも関わらず、イギリス人を顧客にしている無登録の違法業者であるとなっています。そして上のキャプの赤枠で囲った部分に記されている警告対象の31FXのURLアドレスは以下の2つです。 (3つのURLアドレスが書いてあるように見えますが最初2つは同じです。)

https://31-fx.com

https://31fx.co/

これらのサイトはいずれも2022年8月現在で閉鎖されているようですが、Who Is 情報は確認出来たのでかつてこれらのサイトが存在していたことは確かのようです。ちなみにWho Is 情報に記されていたこれらのサイトの登録日は前者 (https://31-fx.com) が2021年11月8日、後者のサイト (https://31fx.co/) が 2019年6月27日となっています。

さらに本サイトで時々参照するForex Peace Armyという海外のFX業者の口コミサイトには31FXに関する口コミ投稿が2件あっていずれも危険な詐欺サイトであるとして5つ星の内の1つ星という最低の評価になっています。以下はその2件の投稿の内の1つです。Google翻訳の結果も一緒に示します。

この評価コメントの投稿者はイギリス・ロンドン在住であり、31-FXがイギリスの金融ライセンスを得ていると主張しているけれどもそれは虚偽であって詐欺業者であると書いています。そしてここで気になったのはこの投稿の日付が2018年12月であることです。31FXについて複数のURLアドレスが異なるサイトが存在していたことを示してきましたがそれらの中には2018年12月以前に開設されたサイトがありません。つまり31FXという名称の別サイトがここで示した複数のサイト以前に存在していた可能性があるようです。

どうしてこういう複雑なことになっているのか分かりませんがこれらの複数のURLアドレスが全て同じグループによるサイトなのだとすれば、当初立ち上げられたサイトは英語に対応していたイギリス人などを標的としていたがイギリスのFCAから警告が出るなどして商売が困難になったので標的を日本人に変更して新たなURLアドレスで日本語にしか対応していない現在のサイトを立ち上げ、日本人を標的にしているのではないかという推測が可能かもしれません。

そして上でここで検証している31FXのサイトの「私たちのオフィス」というサブページには以下の連絡先が記されていることを書きました。

電話番号: [+81]-(0)3-4565-5200

住所: 郵便番号:105-0012 東京都港区芝大門1-10-11 芝大門センタービルディング 10階

この内、住所については既にバーチャルオフィス業者の拠点の住所と一致していて架空住所の可能性が高いことを指摘しましたが、電話番号についても検索してみるとこの電話番号から勧誘電話が掛かってくるという口コミ情報が電話番号の口コミ情報サイトに見つかりました。以下に口コミ情報の幾つかを抜粋して示します。

jpnumber

これらの投稿の共通点としては日本人らしき名前を語っていても明らかにしばしば理解できないレベルの片言の日本語を話す外国人から勧誘されたという点です。勧誘役は中国人ではないかという投稿と東南アジア系の女性とかフィリピン人女性という投稿がありますが外国人という点では共通しているようです。そして勧誘電話は繰り返し執拗に掛かってきて非常に不愉快であり、詐欺に勧誘に違いないという点でもこれらの投稿は一致しているようです。

ちなみに以下は31FXのサイトと極めてよく似たサイトとして取り上げたオージーオンラインマーケッツ https://aussieonlinemarkets.com/) のサイトの「Contact Us」のページにある連絡先情報のキャプです。

記されている連絡先情報を以下に書き出します。

メールアドレス: support@aussieonlinemarkets.com、info@aussieonlinemarkets.com

電話番号: +61291610960

住所: Plaza Building Australia Square, 95 Pitt Street Level 4 and 12, Sydney NSW 2000, Australia

住所はオーストラリアのシドニーです。そしてこのシドニーの住所を検索すると現在は閉鎖されているようですが左のキャプに示しましたがかつてはレンタルオフィス/バーチャルオフィス業者のRegusの拠点があったという情報が出てきます。このRegusという業者は上で示した31FXの東京の拠点の住所の住所と一致した業者と同じ業者です。これも架空住所の疑いが濃厚です。

またついでにオーストラリアの法人登録情報を確認出来るABN Lookup (https://abr.business.gov.au/) というサイトで オージーオンラインマーケッツの法人登録を探してみましたが、該当がありません。このAussie Online Markets (オージーオンラインマーケッツ https://aussieonlinemarkets.com/) というサイトの信頼性も極めて低いと判断せざるを得ません。

総合的に判断して31FXのサイトは到底信用出来るサイトとは思われません。31FXでの投資を勧誘されても絶対に応じないことを強く推奨します。


※付記1

令和4年 (2022年) 11月31日付で関東財務局から31FXに対して無登録の違法業者であるとして以下に示す警告が出たようです。

※付記2

31FXと非常によく似たKyoto FXというサイトが新たに見つかってきました。以下で検証しているので参照してください。さらに以下で検証しているアジアFXプロ、FXKYOTO、FXマグナス、FXタンパ、RNインベスティング、インベスティコ、ビッグマーケッツ、Ventorus、Azelisファイナンス、エッジファイナンス、トレドポール、ポートレイズといったサイトも同じグループによる可能性が高いサイトです。それぞれ参照してください。


●Kyoto FX (https://kyotofx.com/)

これは上で検証した31FX (https://31-fx.co/) からの画像検索で見つかってきたサイトで31FXとかなり似ているだけでなく、31FXと同様に表示言語が日本語のみというサイトです。それ以外にも後述しますが31FXと明らかに繋がっている部分が確認されていて同じグループによるサイトであることは間違いありません。まずサイト冒頭のキャプ画像を示します。

この冒頭部は以下に再掲した31FXのサイトの冒頭部と一見して似ているとは言い難いです。

しかし2つのサイトを改めて見比べてみるとメニューバーの項目名とその並びなどは似ていることが分かります。

▼Kyoto FX:

「ホーム」「私たちに関しては」「取引プラットフォーム」「口座の種類」「トレーディングツール」「KYOTOFXアカデミー」「お問い合わせ」

▼31FX:

「ホーム」「私たちに関しては」「トレーディングプラットフォーム」「アカウントの種類」「トレーディングツール」「31FXアカデミー」「BLOG」「お問い合わせ」

例えば「取引プラットフォーム」と「トレーディングプラットフォーム」など微妙な違いはありますが、かなり似ていることは確かです。

さらにこの冒頭部に続く部分を見ていくとさらに偶然とは思えない共通点が見つかります。まず以下はKyoto FXの冒頭部に続く部分に出てくるマルチプラットフォーム対応を説明している部分のキャプです。

そして31FXのサイトにはこれと非常によく似た部分があります。比較の為に再掲します。

PCあるいはタブレットとスマホの画像の配置が左右入れ替わっていますが、画像自体は画面に映るチャートパターンまで全く同じです。文章部分も活字の大きさなど変わっている部分はありますが、文章自体は一字一句同じです。「ゲームの先を行くのに十分で す。」という部分の「十分で」と「す。」の間に不自然な空白があることまで同じです。

さらに以下はこの部分に続く「テクニカル分析」と題された部分の比較です。Kyoto FX → 31FX (再掲) の順でキャプを示します。

添えられている画像は全く異なりますが、文章はやはり一字一句同じです。

Kyoto FXで次に出てくるのは口座開設から取引開始までのステップを説明する部分です。これも31FXの対応すると思われる部分と比較します。

これもイラスト部分は大きく変わっていますが文章は基本的に同じです。

さらにKyoto FXのサイトでは31FXには存在しない為替相場を示す表が出てきて、それから以下に示す「プロによる毎日の分析」と題する部分が出てきます。ここでもやはり31FXの対応すると思われる部分と比較してみます。

Kyoto FXについては画像が添付されておらず、文章だけになっていますが、その文章は31FXの対応する文章とサイト名の部分を除いて同じです。そしてこの部分にはいずれのサイトでも「今すぐ取引」と書かれたリンクボタンが用意されていてクリックすると口座開設画面が出てくるのですが、以下に示すその口座開設画面が大問題です。

これは31FXの口座開設画面そのものです。Kyoto FX、31FXの「今すぐ取引」と書かれたリンクボタンのいずれをクリックしても同じ画面でURLアドレス (https://trade.31-fx.co/index.php/login) も完全に同じです。 2つのサイトはどちらかが他方のサイトを模倣したということではなく、同じグループによって運営されていることは間違いないものと考えられます。

次にKyoto FXのサイトで連絡先情報を探しました。まずサイトの脚注部分に以下の記述があります。

>日本アジアキャピタルマネジメント制限、10スカトリフ路地、ロードタウン、英領バージン諸島。

>Kyoto FX エフ・エックスは ジェイ・アール・ヴぃ マーケットリミテッドの登録ブランド名であり。登録住所は3階ジェイ&シービル、私書 362 ロードタウン トルトーラ VG1110 英領バージン諸島 ジェイ・アール・ヴィ マーケットは ビ・ヴィ・アイ 金融サービス委員会によって規制されています

どういう違いなのか全く説明がありませんが、英領バージン諸島の住所が2つ記されています。しかし1つ目の住所 (10スカトリフ路地、ロードタウン、英領バージン諸島) は検索しても実在の住所かどうかさえ確認出来ません。一方で「ジェイ・アール・ヴぃ マーケットリミテッド」という運営会社名と2つ目の住所 (3階ジェイ&シービル、私書 362 ロードタウン トルトーラ VG1110 英領バージン諸島) は以下に再掲した31FXのサイトの脚注に記されている住所と全く同じです。

カタカナ、平仮名混じりで書かれている運営会社名や住所を英文に直すと以下のようになるものと思われます。

>JRV Market Limited

>3rd Floor, J&C Building, PO Box 362, Road Town, Tortola, VG1110, British Virgin Islands

運営会社名とその住所が一致しているということで上で検証した31FXとKyoto FXは同じグループによるサイトということが再確認されたことになります。

さらにKyoto FXの「お問い合わせ」のページにはメールアドレスや日本国内と思われる電話番号の記載があります。

>メールアドレス:support@kyotofx.com、info@kyotofx.com

>私たちのオフィス

>日本、東京サポート:+81345799137

>日本アジアキャピタルマネジメント制限、10スカトリフ路地、ロードタウン、英領バージン諸島。

>営業時間: 8:00-18:00

2ヵ所に記されている情報をまとめると住所は簡単にペーパーカンパニーが作れる租税回避地として英領バージン諸島の2つの住所が示されていますが、それら2ヵ所の拠点については電話番号がありません。英領バージン諸島の住所というだけでオフショア会社などを利用した架空住所の可能性が強く疑われます。

一方で電話番号は東京サポートと称する東京の03局番の電話番号が示されているだけです。電話番号は日本の国番号から始まっていて日本国内から電話するとすれば以下のような電話番号になるものと思われます。

03-4579-9137

この電話番号を検索しても残念ながら目ぼしい情報は見つかりません。また東京サポートという日本国内の拠点については住所がありません。情報開示は明らかに不適切、不充分ですし、31FXの場合と同様、サイト全体が日本語で書かれているのにその日本語に不自然な点が多く、日本語力に問題のある人物や組織によって運営されている可能性が高いです。すなわち日本に拠点が実際にある組織が運営しているとは思えません。

連絡先情報については例によってWho Is 情報も確認しましたが登録者に関する情報は何も開示されていません。

のキャプに示すようにサイトの登録・開設日 (Creation Date) は2022年7月22日となっています。31FXのサイトの登録・開設日は2022年1月6日ですから半年ほど31FXよりもKyoto FXのサイトが新しいことになります。

上に書いた31FXの検証で海外からと思われる電話で片言の日本語を話す外国人から勧誘されているという証言がネット上に出ていることを紹介しましたがこのKyoto FXという日本語にしか対応していないサイトについても日本人に向けた勧誘が行われる可能性は濃厚と考えます。「Kyoto FX」という奇妙なサイト名も日本人を勧誘することを予定して用意したとも考えられます。そして仮に勧誘を受けてもこのサイトでの投資は到底推奨できません。


※付記1

時期は不明ですがKyoto FXのサイトが大幅に改変されたようでサイトの見かけが一新されています。まず以下に改変されたサイト冒頭のキャプを示します。

相変わらず日本語にしか対応していません。しかしこの冒頭に続いて出てくる「トレードを超える体験」というサイトの特長を説明する部分には矛盾した記述があります。以下にキャプを示します。

サイトの特長が4項目にまとめられているようですが、特に気になるのは右上の項目です。

>多言語サポートとローカルプレゼンス

>24時間365日、20カ国語以上に対応した現地のグローバルチームがお客様をサポートします。また、多様な支払方法によって、より柔軟な入出金が可能です。

と書いてありますが、既に書いたようにKyoto FXのサイトは改変後も相変わらず日本語にしか対応していません。20ヵ国語に対応した現地のグローバルチームがお客様をサポートするならばそれ以前の問題としてサイトが日本語にしか対応していないという状況を改めるべきでしょう。全く意味が分かりません。

さらに改変以前には存在していなかった以下のような記述が登場しています。

>180カ国以上のトレーダーをサポート

>$220+億ドル 取引量

>1.5+百万ドル 登録口座数

>55+百万ドル 年間約定件数*

登録口座数とか年間約定件数がドルの単位になっていて意味不明ですが、「180カ国以上のトレーダー」などと書いてあり、多数の顧客がいて出来高も非常に多いという主張が書かれているようです。「1.5+百万ドル 登録口座数」というのはおそらく150万以上の口座が開設されているという意味と思われます。

さらにこれと似たような記述が「私たちについて」というサブページにもあります。以下にキャプを示します。

こちらには

>会員登録者数101万人突破 2021年1月1日時点

>取引金額 430億ドル以上

と書いてあります。トップページにはおそらく150万以上の口座が開設されているという意味の記述がありますから口座数について矛盾があるようにも思われます。2021年1月1日時点では101万口座だったけれどもその後、さらに口座数が増えて150万口座以上に達したということでしょうか?

しかしサイトが日本語にしか対応していないのに「180カ国以上のトレーダー」がKyoto FXで口座を開設しているとは思えませんし、Kyoto FXのサイトへのアクセス状況を調べてみたところ以下に示したように1日当たりの訪問者数とか月間のアクセス数といった数字が軒並み検出限界以下になっています。

つまりKyoto FXが世界中から多くの顧客を獲得していて口座数が101万以上あるいは150万以上、そして多くの取引を執行しているといった主張と矛盾しているとしか思えません。

またこのサイトのWho Is 情報を以下に示します。

このWho Is 情報には登録者に関する情報は何も記されていませんが重要なのは黄色の枠で囲った部分に記されているサイトの登録・開設日が2022年7月22日になっていることです。上で示したように「私たちについて」というサブページには

>会員登録者数101万人突破 2021年1月1日時点

と書いてありますが、2022年7月に開設されたサイトが開設よりも1年半も前の2021年1月1日に101万人以上の会員登録を集めていたというのは明らかに矛盾しています。顧客数とか取引出来高に関する記述は全てデタラメとしか思えません。

次に連絡先情報です。サイトの改変以前は2つのメールアドレス (support@kyotofx.com、info@kyotofx.com)、 

>東京サポート:+81345799137

という東京の (03) 局番の電話番号と英領バージン諸島の住所が記されていましたが改変後のサイトでは「お問い合わせ」のサブページに左のキャプに示した以前とは全く異なる連絡先情報が記されています。

>Eメール 

>support@kyotofx.net

>電話番号

>+81 345202684

>住所

>600-8009 京都市下京区函谷鉾町101

>東京汐留ビルディング 東京都港区東新橋1-9-1

メールアドレスも電話番号も住所も改変以前の連絡先情報とは全く異なります。住所は京都と東京の2ヵ所ですが電話番号は東京の (03) 局番の電話番号が1つだけです。そしてまず京都の住所ですが、検索してみるとこれは不完全な住所のようです。正しい住所は「下京区」と「函谷鉾町101」の間に「四条通室町東入」が入るようです。つまり以下のようになります。

京都府京都市下京区四条通室町東入函谷鉾町101

この住所にはアーバンネット四条烏丸ビルという地上7階、地下1階のオフィスビルがあるようで本来は階数とか部屋番号が示されているべきでしょう。ちなみにこのアーバンネット四条烏丸ビルの6階、7階には以下に示しましたがRegusというレンタルオフィス/バーチャルオフィス業者の拠点があるようです。

この京都の住所はこのバーチャルオフィス業者を利用した架空住所の可能性があるものと思われます。

一方の東京の住所についても調べてみましたが、東京汐留ビルディングは地上37階、地下4階というかなりの規模のオフィスビルのようです。それなのにKyoto FXの住所には階数とか部屋番号が記されておらず、不完全な住所ということになります。

さらに国税庁の法人番号公表サイトで京都、東京の住所に存在する法人登録を調べてみましたがKyoto FXに対応すると思われる法人登録は見つかりません。また日本国内に拠点があることになっているということで一応は金融庁のサイトで公表されている金融商品取引業者のリストでKyoto FXに相当すると思われる登録を探してみましたが、やはり該当なしです。本当にこれらの住所にKyoto FXの拠点が実在するかどうか疑問です。日本語にしか対応していないにも関わらず、記されている日本語の文章に違和感があることなど考えてもこれはやはり海外のグループによるサイトである可能性が高いように思われます。

記述内容に事実とは思われない部分があること、同じグループによると思われる31FXでかなりの被害報告が出ていることなどを考えてもこのサイトでの投資は全く推奨できません。


※付記2

時期は不明ですがKyoto FX (https://kyotofx.com/) のサイトにアクセスすると自動的にFXKYOTO (https://fxkyoto.com/) というサイト名、URLアドレス、サイトの見かけもよく似たサイトにリダイレクト (転送) されるようになっていることに気が付きました。またKyoto FX (https://kyotofx.com/) / FXKYOTO (https://fxkyoto.com/) とよく似たアジアFXプロ (https://www.asiafxpro.com/) というサイトが偶然見つかってきました。これらKyoto FX (https://kyotofx.com/) の後継と思われる2つのサイトについては以下で検証しているので参照してください。 


●Asiafxpro (アジアFXプロ https://www.asiafxpro.com/)

●FXKYOTO (https://fxkyoto.com/

アジアFXプロはネット検索していて偶然見つけたサイトですが、見た瞬間に既視感を感じて調べてみると上で検証したKyoto FX (https://kyotofx.com/) のサイト (改定後) と明らかに似ていることに気が付きました。さらに比較の為にKyoto FX (https://kyotofx.com/) のサイトを再訪したところ、FXKYOTO (https://fxkyoto.com/) というサイト名もURLアドレスも見かけもよく似たサイトにリダイレクトされるようになっていることに気が付きました。 「Kyoto」と「FX」が入れ替わっただけです。これら2つのサイトは事実上アクセス出来なくなったKyoto FX (https://kyotofx.com/) の後継的なサイトと思われるのでここで検証することにしました。

その後、この検証を書いた後ですが、Yahoo知恵袋にアジアFXプロでの被害事例と思われる投稿が出てきたので引用します。

2023年11月9日投稿

ネットで芸能人が登場する広告を見てアジアFXプロに投資してしまい、数字の上では利益が出ているようです。しかし最初に100ドルを出金してみた際には問題なく出金できたのに1200ドルを出金しようとしたところ税金、手数料名目で利益の20%を追加入金しないと出金出来ないということになり、この質問を投稿しているようです。入金方法は最初の250ドルはクレジットカード、2回目に1000ドル入金した際には銀行口座を指定されての入金だったようです。

さらにこの検証を書いた後ですが、アジアFXプロでの被害事例と思われる以下の報道記事が出ているのに気が付きました。

「出金するには手数料を払う必要がある」仮想通貨による投資を名目に60代の男性が839万円の特殊詐欺被害 (ATV NEWS 青森放送/Yahooニュース)

>「250ドルを投資したところ50万円になった」という記事を見つけ、掲載されていた電話番号に連絡したところ「アジアFXプロ」を名乗る女から投資話を持ちかけられたということです。

最初の投資額が250ドルであったこと、電話で勧誘が行われていたことなどまさに本ページで説明してきた海外の詐欺グループによる詐欺の手口に合致しています。

まずはとにかくサイトの冒頭部からアジアFXプロ → FXKYOTO (https://fxkyoto.com/) → 比較対象のKyoto FX (改定後) の順で画像を示して比較します。

▼アジアFXプロ (https://www.asiafxpro.com/)

FXKYOTO (https://fxkyoto.com/

Kyoto FX (https://kyotofx.com/) (改定後)

いずれのサイトも表示言語は日本語だけです。そしてこれら3つのサイトの冒頭部を相互比較するとやはり似ている部分が確認出来ます。例えば冒頭部左側には共通して以下の文章が確認出来ます。

>取引を開始

>1000種類以上のFXの通貨ペア、CFD*、株式、インデックス、エネルギー取引、貴金属(メタル)取引、ETF

>*口座の種類によって異なります。

またメニューバーの項目名とその並び順なども明らかに似通っていますし、FXKYOTOとKyoto FXのサイトの右側に見えるデスクトップPCとノートPCが並び画像は同じものでしょう。さらに以下は口座開設画面に比較です。左下から右下に向けてアジアFXプロの口座開設画面FXKYOTOの口座開設画面 → 比較対象のKyoto FX (改定後) の順で3つの画像を示して比較します。

配色は変わっていますが、それ以外は全く同じに見えます。

さらに以下ではトップページの冒頭部に続いて出てくる「トレードを超える体験」と題された部分を比較します。やはりアジアFXプロ → FXKYOTO → 比較対象のKyoto FX (改定後) の順で画像を示します。

アジアFXプロの場合だけ画像なしの文章のみになっていますが、サイトの特長を以下の4つの項目にまとめていて、その4つの項目の項目名や添えられている文章は全く同じです。

>デイリーマーケット分析&ライブ教育

>優位性のある条件と超高速取引

>多言語サポートとローカルプレゼンス

>豊富なネイティブ&受賞歴のあるプラットフォーム

さらに以下では顧客の数などを示している部分を比較します。やはりアジアFXプロ → FXKYOTO → 比較対象のKyoto FX (改定後) の順で画像を示します。

FX KyotoとKYOTOFXは配色が異なるだけで記載されている文章や数字は全く同じです。アジアFXプロの場合は取引額とか登録口座数などの数字が少し控えめになっているようですがやはり非常に似ています。よく分からないのは「登録口座数」とか「年間約定件数」といった数字の単位がいずれも「百万ドル」になっていることです。登録口座数が「1.1+百万ドル」「1.5+百万ドル」というのは意味が分かりませんが仮に「1.1+百万口座」「1.5+百万口座」の間違いならそれぞれ「110万口座以上」、「150万口座以上」というということになります。しかし本当にそれだけ多くの顧客をこれらのサイトが獲得しているかどうかは極めて疑わしいです。何しろこれら3つのサイトは既に示したように日本語にしか対応していません。それなのに165ヵ国、あるいは180ヵ国以上のトレーダーをサポートしているというのは非現実的としか思えません。

次に「お問い合わせ」のサブページにある連絡先情報を比較します。左下から右下に向けてアジアFXプロ → FXKYOTO (https://fxkyoto.com/) → 比較対象のKyoto FX (改定後) という順でキャプ画像を示します。

それぞれの連絡先情報を以下に書き出します。

▼アジアFXプロ (https://www.asiafxpro.com/) の連絡先情報

Eメール support@asiafxpro.net

電話番]号 +815068648300 (050-6864-8300)

住所 4ー6ー23 名駅、 9F の。3 堀内 Bldg、 中村ーく、 名古屋、 愛知、 450ー0002

FXKYOTO (https://fxkyoto.com/) の連絡先情報

Eメール support@kyotofx.net

電話番号 +81 5068648316 (050-6864-8316)

住所 600-8009 京都市下京区函谷鉾町101

東京汐留ビルディング 東京都港区東新橋1-9-1

Kyoto FX (https://kyotofx.com/) (改定後) の連絡先情報

Eメール support@kyotofx.net

電話番号 +81 345202684 (03-4520-2684)

住所 600-8009 京都市下京区函谷鉾町101

東京汐留ビルディング 東京都港区東新橋1-9-1

それぞれメールアドレス、電話番号、住所が記されています。

まず電話番号ですがいずれも日本の国番号である[+81]から始まる日本国内の電話番号です。アジアFXプロとFXKYOTOの電話番号は050局番のIP電話の電話番号になっていて互いにかなり番号が近いです。IP電話の電話番号なので日本国内のどこの地域の電話番号であってもおかしくはありません。一方で比較対象のKyoto FXの電話番号は東京の(03)局番から始まっているので東京都内の電話番号ということになります。

次に住所ですが、まずアジアFXプロの住所 (4ー6ー23 名駅、 9F の。3 堀内 Bldg、 中村ーく、 名古屋、 愛知、 450ー0002) は明らかに順序も表記もオカシイです。これを書いているのは日本人とは思えません。それらしく書き直すと以下のようになるものと思われます。

>〒450-0002 愛知県名古屋市中村区名駅4-6-23 堀内ビルディング9F

そしてこの住所を検索すると以下に示したRegusというレンタルオフィス/バーチャルオフィス業者の拠点の住所に一致することが分かりました。

また国税庁の法人番号公表サイト (https://www.houjin-bangou.nta.go.jp/) で調べてみるとこの名古屋市中村区名駅の住所は48件の法人登録がありますが、それらの中にアジアFXプロに対応すると思われる法人登録は見つかりません。 この住所にアジアFXプロが実在するかどうかは極めて疑問です。

FXKYOTOKyoto FXのお問い合わせには京都市下京区と東京都港区の同一住所が記されています。まず京都の住所 (京都市下京区函谷鉾町101) について調べてみるとアーバンネット四条烏丸ビルという地上7階、地下1階のビルがあるようです。住所には階数とか部屋番号が無いので不完全な住所なのですが、このアーバンネット四条烏丸ビルにも名古屋の住所と同じRegusというレンタルオフィス/バーチャルオフィス業者の拠点があるようです。またFXKYOTOとKyoto FXについても国税庁の法人番号公表サイト (https://www.houjin-bangou.nta.go.jp/) で法人登録を探しましたが見つかりません。京都市下京区函谷鉾町101という住所で探すと46件の法人登録が見つかりますが、それらの中にFXKYOTOとKyoto FXに対応すると思われる法人登録は見当たりません。FXKYOTOとKyoto FXについて記されているもう1つの東京都港区の住所 (東京汐留ビルディング 東京都港区東新橋1-9-1) についても法人登録を調べてみましたがこの住所に81件の法人登録が確認されるもののその中にやはりFXKYOTOとKyoto FXに対応すると思われる法人登録は見つかりません。FXKYOTOとKyoto FXの連絡先情報についても信頼できるかどうか疑問です。

さらに連絡先情報を探して例によって各サイトのWho Is 情報も確認しましたがアジアFXプロについてもFXKYOTOについても登録者に関する情報は何も開示されていません。サイトの登録・開設日は以下のようになっています。

サイト名 登録・開設日

アジアFXプロ 2023年6月18日

FXKYOTO 2022年7月22日

Kyoto FX 2022年7月22日

FXKYOTOとKyoto FXは同じ2022年7月22日に登録されています。アジアFXプロは2023年6月18日に登録されていてこの検証を書いている2023年10月中旬時点で4ヶ月しか経過していないかなり新しいサイトです。

さらにアジアFXプロFXKYOTOについてアクセス状況も調べてみました。以下に結果を示します。

アジアFXプロについては1日当たりの独立訪問者数が129人、月間のアクセス数が3900回

FXKYOTOについては1日当たりの独立訪問者数が561人、月間のアクセス数が17000回という結果になっています。さらに以下に示すようにいずれのサイトでもアクセスの全てが日本からとなっています。

何しろ既に書いたようにいずれも日本語にしか対応していないサイトなのですからアクセスの全てが日本からという状況は当然としか思えません。

上で示したようにこれらのサイトには

>165ヵ国以上のトレーダーをサポート

>180ヵ国以上のトレーダーをサポート

といった記述がありましたが事実とは思えません。またこれらのサイトには開設された口座数がそれぞれ「110万口座以上」、「150万口座以上」とも書かれていることを上で示しましたが1日当たりの独立訪問者数が129人、あるいは561人というアクセス解析の結果から考えてこちらも到底事実とは思われません。

総合的に判断してこれらのサイトは到底信頼に値する投資先とは思われません。サイトは日本語のみで書かれていて連絡先情報も日本国内の住所、電話番号になっていますがアジアFXプロの住所が明らかに不自然であるなど日本人が運営しているサイトとは思われない部分があります。日本のFX業者を自称していても海外のグループによるサイトと考えるのが妥当でしょう。そしてこれらのサイトは上で検証したKyoto FX (https://kyotofx.com/) と同じグループによるサイトです。さらにKyoto FX (https://kyotofx.com/) はこれも上で検証した31FX (https://31-fx.co/) などと同じグループによるサイトです。31FXで被害報告が確認されていることなど考えると本項で検証したアジアFXプロFXKYOTOも非常に危険なサイトである可能性が濃厚です。これらのサイトでの投資を勧誘されても決して応じるべきではありません。


※付記

2023年12月、FXKYOTOのサイトが閉鎖されていることを確認しました。またアジアFXプロのサイトのサイトのメニューバーにある「口座の種類」という項目からリンクされているサブページにアジアFXプロのサイトには6種類のアカウントが用意されていることを説明する以下の表が存在することに気が付きました。

「ベーシック」「ブロンズ」「シルバー」「ゴールド」「プラチナ」「ダイアモンド」の6段階のアカウントが存在し、上級のアカウントになれば最大レバレッジが100倍から1000倍まで上昇するとか管理費がゼロになるといった違いがあるようです。こうした複数のアカウントが設定されているという状況は本ページで検証している他のサイトでも確認されています。例えばエックスプロマーケッツ、エランドロード、フェニックスリミテッド、FXマグナス、RNインベスティング、Ventorusでは5段階、インベサキャピタル、インベスティコ、ビッグマーケッツでは4段階のアカウントが用意されていてアカウントの名称も似ています。例えば以下で検証しているFXマグナスの5段階のアカウント「クラシック」「シルバー」「ゴールド」「プラチナ」「VIP」の5段階で「シルバー」「ゴールド」「プラチナ」の3種については名称が一致しています。

閉鎖されたKYOTOFXの場合もメニューバーに「口座の種類」という項目が存在していたことは上に示した冒頭部の画像から確認出来るのでまず間違いなく似たような複数段階のアカウントが存在していたものと考えられます。


●FxMagnus (FXマグナス https://www.fxmagnus.com/ja/Home)

これもYahoo知恵袋に質問投稿が出てきたサイトです。まずその質問投稿を引用します。

2023年3月1日投稿

詳細は不明ですがソニーが関係しているような説明を含むSNSの広告で勧誘が行われていたFXマグナスというサイトについて信頼できるかどうかという質問になっています。SNSの大企業や有名経営者が関与しているという広告で勧誘するというやり方は上で検証してきたエックスプロマーケッツ、エランドロード、フェニックスリミテッド、31FXといったサイトでも報告されているやり方です。単に似たような勧誘手段が流行しているだけなのか、あるいは組織的な繋がりがあるのかについては不明です。

さらにこの検証を書いた後ですが以下の質問が出てきました。

2023年3月15日投稿

詳しい状況が分かりませんが「読売新聞の偽ページ」が勧誘に使われているようです。また「トレーダースクール」というアメリカの会社が口座開設の窓口になっているようです。

とにかく最初の質問投稿に出てきたURLアドレスからFXマグナスのサイトを確認しました。以下にサイト冒頭部のキャプ画像を示します。

▼FXマグナス (https://www.fxmagnus.com/ja/Home) [表示言語:英語、日本語、韓国語]

この冒頭部の背景は動画になっていてこれまで検証してきたサイトと特に似ているようには思われません。

この冒頭部に続いては取引対象を説明する部分が出てきます。

サイト名はFXマグナスですが、FXの他に貴金属、株式指数、仮想通貨、CFDなども扱っているようです。しかし奇妙なのは例えばFXなら具体的な取引対象となっている通貨ペアとかスプレッド、スワップ金利といった情報が全く見当たらないことです。取引可能な通貨ペアの数さえ不明です。これは他の取引対象についても同じで例えば仮想通貨ならば具体的に取引出来る仮想通貨の種類などに関して何の情報もありません。こうした基本的な情報が欠落しているというのはあまりにも異様です。リアルタイムの相場情報なども示されていませんし、本当にこのサイトで取引が行われているかどうかさえ疑いたくなるレベルです。

以下に示すのは5種類のアカウントの説明です。

「クラシック」「ゴールド」「プラチナ」「ブラック」「VIP」という5段階のアカウントがあって大金を投入すれば優遇されるということのようです。偶然なのかもしれませんが、上で検証したエランドロード (https://www.ellandroadcapital.com/ja/)フェニックスリミテッド (https://www.ltdphoenix.com/ja/) でも5種類のアカウントがあるのですが、以下に再掲したエランドロードの口座の説明に見えるように5種類のアカウントの名称が「クラシック」「シルバー」「ゴールド」「プラチナ」「VIP」の5種類となっていてFXマグナスの場合と似通っているように思えます。

次に連絡先情報ですが、「お問い合わせ」のページで開示されている情報は以下のキャプに示されているだけです。

>お問い合わせ

>住所 Harju maakond, Tallinn, Mustamäe linnaosa, Mäealuse tn 3, 12618 , Estonia.

>電話 +447418352237

>Eメール support@fxmagnus.com

住所はバルト3国の1つ、エストニアの首都であるタリンになっています。それ以外には電話番号が1つ記されているだけです。

しかしこの連絡先情報には違和感があります。まず電話番号が[+44]というイギリスの国番号から始まっているのです。国際電話の国番号リストを確認するとエストニアの国番号は[+372]となっています。明らかにエストニアの電話番号ではありません。住所がエストニアで電話番号がイギリスというのは明らかにおかしいでしょう。またWikipediaのエストニアの言語の項目によればエストニアで使われている言語はまずエストニア語、次いでロシア語のようです。以下はWikipediaからの引用です。

>国語・公用語であるエストニア語は国民の68.54%の母語であり、フィンランド語と同じく、ウラル語族の言語である。

>ロシア語を母語とする人は29.60%を占める。

しかし本項の最初で示した通り、FXマグナスのサイトは英語、日本語、韓国語にしか対応していません。エストニアが住所なのにエストニアの公用語であるエストニア語にもロシア語にも対応していません。強い違和感を感じざるを得ません。

尚、以下で検証しているFXタンパというサイトの連絡先情報も全く同じエストニアの住所とイギリスの国番号から始まる電話番号という組み合わせになっています。組織的な繋がりが示唆されます。

連絡先情報については例によってサイトのWho Is 情報も確認しましたが登録者に関する情報は何も開示されていません。サイトの登録・開設日は2022年10月20日になっています。

また金融ライセンスに関する情報は全く見当たりません。日本の金融庁で金融ライセンスを得ていないだけでなく、世界中いずれの国でも金融ライセンスを得ていない違法業者ということになるものと思われます。経営者に関する情報もありません。

総合的に判断してFXマグナスのサイトは信頼できるサイトとは全く思われません。情報開示は極めて不充分であり、しかも記述内容に信頼出来ない部分があります。金融ライセンスも取得していないようです。このサイトでの投資を勧誘されても応じないことを推奨します。


※付記1

2023年10月12日付でイギリスの金融ライセンスを管理しているFinancial Conduct Authority (FCA https://www.fca.org.uk/) からFXマグナスについて無登録の違法業者であるとして以下に示す警告が出ていることに気が付きました。

※付記2

FXマグナスと共通点が認められる、同じグループによるサイトの可能性が考えられるFXタンパというサイトが見つかってきました。以下で検証しているので参照してください。

また2023年12月時点でFXマグナスのサイトは既に何の告知もなく閉鎖されているようです。


●FX Tampa (FXタンパ https://www.fxtampa.com/ja/Home/Index)

これもYahoo知恵袋に質問が出てきたサイトで上で検証したFXマグナス (https://www.fxmagnus.com/ja/Home) と共通する点があり、同じグループによるサイトの疑いが濃いのでここで検証します。まずこのサイトについてYahoo知恵袋に出てきた質問を引用します。

2023年11月27日投稿

詳しい経緯が分かりませんが、家族がFXタンパでの投資を始めてしまい、得られた利益を引き出そうとしたところ税金などの名目で40%の追加入金を要求されて出金出来ないという状況になっているようです。詐欺に遭ったことを自覚して警察に出向くということになっています。そしてとにかくこの質問に出てきたFXタンパのサイトにアクセスしてみました。以下にサイト冒頭部の画像を示します。

▼FXタンパ (https://www.fxtampa.com/ja/Home/Index) [表示言語:英語、日本語、韓国語]

表示言語の選択肢は英語、日本語、韓国語の3つとなっています。この3言語の組み合わせは上で検証したFXマグナスの場合と同じです。左下にこのFXタンパの言語選択メニューの拡大、右下にFXマグナスの言語選択メニューの拡大を比較の為に示します。

FXタンパとFXマグナスの言語選択メニューは同じ英語、日本語、韓国語の3言語からの選択である点、3言語の並び順、国旗型のアイコンなど互いに似ているように思われます。但しこれだけで2つのサイトの関連性を結論できるほどではありません。

FXタンパのサイトで冒頭部に続いて出てくるのは「当社について」と題されたサイトの特長や取引対象を説明している部分です。以下に画像を示します。

取引対象として通貨ペア、株、商品、指数、暗号通貨のCFDが挙げられており、安全性、誠実さなどサイトの特長が説明されています。そしてこの部分には以下に抜粋した気になる文章があります。

>5年以上にわたり、当社は流動性にアクセスしリスクを管理することで、クライアントの財務目標の達成を支援してきました。 

FXタンパには5年以上の実績があるということが説明されていますが、これが事実であるかどうかについてはまた後述します。そしてこの部分については特に他のサイトと似ているようには思われません。

そしてこのトップページで最も気になった、また本ページで検証している他のサイトとの繋がりを感じさせたのが以下に示す「アカウントのタイプ」と題された表の部分です。

最低入金額によって以下の5種類のアカウントが用意されていて上級のアカウントになればサポートが手厚くなったり、最大レバレッジが大きくなったりするようです。

アカウント名 最低入金額 最大レバレッジ

クラシック 250ドル 100倍

シルバー 5000ドル 200倍

ゴールド 2万5000ドル 300倍

プラチナ 10万ドル 500倍

VIP 25万ドル 1000倍

こうした入金額によって取引条件が変化する5種類のアカウントが用意されているというのは上で検証したFXマグナスのサイトにあった「アカウントのタイプ」という同じタイトルの説明の表を以下に再掲します。

このFXマグナスの場合は以下のようになっています。

アカウント名 最低入金額 最大レバレッジ

クラシック 250ドル 100倍

ゴールド 2万5000ドル 200倍

プラチナ 10万ドル 300倍

ブラック 25万ドル 500倍

VIP 50万ドル 1000倍

一番下のグレードのアカウントが「クラシック」となっていて最低入金額が250ドル、最大レバレッジが100倍であること、最上級のアカウントの名称が「VIP」で最大レバレッジが1000倍であること、さらに上級のアカウントになれば手厚いサポートが用意されていることなどFXタンパとFXマグナスの5段階のアカウントの条件には偶然とは思えないほどに共通点が多いです。

さらに他にも本ページで検証対象とした幾つかのサイトでこうした入金額によって決まる複数段階のアカウントが用意されています。例えばエックスプロマーケッツ、エランドロード、フェニックスリミテッド、FXマグナス、RNインベスティング、Ventorusでは5段階、インベサキャピタル、インベスティコ、ビッグマーケッツでは4段階、アジアFXプロでは6段階のアカウントが用意されていてアカウントの名称も似ています。例えば以下で検証しているVentorusの5段階のアカウントも「クラシック」「シルバー」「ゴールド」「プラチナ」「VIP」の5段階です。こうしたことからもこれらのサイトが同じグループによるサイトである可能性はかなり高いように思われます。

次にFXタンパのサイトで連絡先情報を探しました。メニューバーにある「お問い合わせ」という項目からリンクされているサブページに記されている連絡先情報は以下のようになっています。

>Eメール:support@fxtampa.com

>電話:+44 2080971745

>住所:Harju maakond, Tallinn, Mustamäe linnaosa, Mäealuse tn 3, 12618 , Estonia.

この連絡先情報には違和感があります。すなわち住所はバルト3国の一角であるエストニアの首都・タリンになっています。ところが電話番号の方は[+44]というイギリスの国番号で始まっていてイギリスの電話番号です。しかもエストニアの住所を調べて気が付きましたがこの住所は上で検証したFXマグナスのお問い合わせのページに記されていた住所と全く同じです。以下にFXマグナスの連絡先情報の画像を再掲します。

>住所 Harju maakond, Tallinn, Mustamäe linnaosa, Mäealuse tn 3, 12618 , Estonia.

>電話 +447418352237

>Eメール support@fxmagnus.com

エストニアの住所はFXタンパとFXマグナスで全く同じです。さらに電話番号は別個ですが、いずれもイギリスの国番号である[+44]から始まるイギリスの電話番号です。これら2つのサイトはいよいよ同じグループによるサイトである可能性が高いように思われました。

さらにFXタンパとFXマグナスの組織的な関係性は「FX Tampa」を検索していて見つけた詐欺チェック (https://sagichekku.com/ja/) というサイトでも示唆されました。以下のその詐欺チェックというサイトの冒頭部の画像を示します。

このサイトは投資関係のサイトの信頼性を評価して詐欺サイトを告発するサイトということになっています。ちょうど本サイトと同じような立場のサイトと言えるかもしれません。しかし実際に評価の対象になっているサイトは数が少なく、しかも検証の内容には疑わしい部分があるようです。そしてこのサイトではまさにFXタンパとFXマグナスが評価の対象になっています。まず以下がFXタンパの評価記事の冒頭部です。

そしてこの評価記事の結論としては以下に示したようにTRUST SCORE (信頼性指数) が90点あるいは以下の画像、右側の文章では91点となっていてどちらが正しいのかよく分かりませんがいずれにしろ非常に高い信頼性があるという高評価になっています。

さらに以下はFXマグナスの評価記事の冒頭部です。

記事のタイトルは「FXMagnus 復習する」という不自然な日本語になっています。そしてこの評価記事でも以下に示したようにFXマグナスのTRUST SCORE (信頼性指数) が91点、「非常に信頼できる」という高評価になっています。

しかしFXマグナスについてはFXマグナスの検証の付記2に書いてあるように、この検証を書いている2023年12月時点で既に何の告知もなく閉鎖されていることが確認されています。

問題はこの詐欺チェックというサイト (https://sagichekku.com/ja/) 自体の信頼性です。中立的な立場できちんと評価しているかどうかが問題です。こうした評価サイトは実際には中立評価を装ったステルスマーケッティングを目的とする悪質なサイトであることもしばしばだからです。そこでこの詐欺チェックというサイトを確認すると「私たちに関しては」というサブページに以下に示した「著者」の紹介があることに気が付きました。

FXタンパを高評価する記事を見直すとこれらの「著者」の内、左上の山田ヒロユキ (ジャーナリスト、経済学者、学者、(57歳) Tokyo, Japan) という人物が執筆しており、FXマグナスを高評価する記事は左下のNAKAMURA AKAKO (Researcher, University of Bath) という人物が執筆していることになっています。しかしこれらの人物の画像に違和感を覚えて検索してみると山田ヒロユキ、NAKAMURA  AKAKOという人物の画像は素材画像としてネット上で販売されている画像であることが判明しました。まず以下は山田ヒロユキの画像ですがimagenavi (https://imagenavi.jp/) という写真画像を販売するサイトで以下に示した「ほほえむシニアの男性 (16302069)」というタイトルで販売されている画像と同じ画像で間違いないでしょう。

さらにFXマグナスを信頼性の高い業者と高評価している記事の著者であるNAKAMURA  AKAKOという人物の画像はiStock (https://www.istockphoto.com/) という写真画像を販売するサイトで以下に示した「中年アジアの肘ネスウーマン」と題されて販売されている画像であることが判明しました。

経済学者などと言った肩書が付いているこれらの人物は実際には素材画像のモデルであり、架空の人物としか思われません。著者の名前や経歴は日本人のものとしか思えませんが、日本語にしばしば違和感を感じるのはこの詐欺チェックというサイトを立ち上げているのが日本人ではない可能性を示唆するかもしれません。当然これらの架空としか思われない人物を著者として紹介している詐欺チェックというサイト (https://sagichekku.com/ja/) 自体の信頼性は極めて低いものと考えざるを得ません。むしろこのサイトは詐欺グループが自作自演のステルスマーケッティングの為に立ち上げたサイトである疑いが極めて濃いです。そして詐欺チェックが自作自演のステルスマーケッティングの為のサイトであるとすれば共に高評価されているFXタンパとFXマグナスは同じグループによるサイトである可能性が高いものと考えられます。そしてFXマグナスのサイトが既に何の告知もなく閉鎖されている状況を考えればFXタンパについても突然閉鎖されるような可能性はかなり高いと考えられます。

当然ですが、FXタンパでの投資は全く推奨できません。


※付記

FXタンパについて2024年4月25日付で関東財務局から無登録の違法業者であるとして警告が出ました。


●RN investing (RNインベスティング https://rn-investing.com/index.html)

これもYahoo知恵袋に質問が出てきたサイトで確固とした結論を出すには証拠が全く足りませんが、上で検証してきたエックスプロマーケッツ以下のサイトと同じグループによるサイトの可能性があるかもしれないということでここで検証することにしました。まずYahoo知恵袋に出てきた質問投稿を引用します。

2023年8月1日投稿

勧誘された状況がよく分かりませんが、イギリス、シンガポールから電話で何度も勧誘が来ているようです。イギリスとか東南アジアから電話が掛かってきて繰り返し勧誘されたという証言は上で検証したエックスプロマーケッツ、フェニックスリミテッド、31FX、FXマグナスといったサイトで報告があります。この時点で同じグループによるサイトなのではないかという可能性を疑うことになりました。とにかくこの質問投稿に出てきたサイトにアクセスしてみました。以下にサイト冒頭の画像を示します。

表示言語の選択メニューはトップページの右下にあるので上の画像には含まれておらず、日本語だけのサイトに見えますがトップページの右下に右に画像を示したプルアップメニューがあり、日本語とフランス語の二択になっています。「登録する」あるいは「トレードを開始する」と書いてあるリンクボタンをクリックすると以下の口座開設画面 (https://rn-investing.com/platform.html#/auth/register) が出てきます。

最初に引用したYahoo知恵袋の投稿では勧誘役からこの口座開設画面のリンクが示されたようです。

トップページに戻って冒頭部に続いてはサイトの特長を説明する部分が出てきます。

>RNInvestingは、投資業界のリーダーとして認められています。

と書いてありますが、実際に「投資業界のリーダー」として認められているのかについては疑問があります。この点についてはまた後述します。

そしてこのサイトの全体としての印象なのですが、具体的な情報がことごとく欠けているように思えます。例えば取引対象の説明です。取引対象はフォレックス (外国為替)、クリプト (仮想通貨)、アクション (意味がよく分からないがおそらく株式)、原材料 (コモディティ) の4つになっています。例えば以下は最初のフォレックス (外国為替) を説明している部分の画像です。

>伝統的なペアからエキゾチックなペアまで、RNInvestingはあなたがいつも取引したいと思っている外国為替ペアを用意しています。

と書いてありますが、「トレード・フォレックス」と書かれたリンクボタンからリンクされているサブページを見ても具体的にどんな通貨ペアを取引出来るのか、さらには取引単位とかスプレッド、スワップ金利といった普通なら必ず開示されているはずの基本的な情報が全くありません。リアルタイムの相場情報なども見当たりません。

さらに仮想通貨、株式、コモディティといった他の取引対象についても具体的な取引対象などに関する情報が何もありません。最初に引用したYahoo知恵袋に出てきた質問投稿では「テスラコイン」というおそらく仮想通貨への投資を勧められたようですが、そのテスラコインの情報も見当たりません。口座を開設すればそうした情報も出てくるのでしょうけどこうした基本的な情報は口座を開設するかどうかの判断にも重要なはずであり、非常に違和感があります。

さらに以下には「よくある質問 会社概要」と題された部分の画像を示しますが、この部分でも具体的な情報が全く示されていません。

5件の「よくある質問」があってそれらの質問に対する一応の回答が示されています。それら5件の質問と回答を以下に書き出します。

▼RNInvestingは規制され、認定されていますか?

はい、RNInvestingは、当社が運営する各地域で規制されています。

▼サポートチームはどこにあるのですか?

私たちのサポートチームは国際色豊かです。そのため、1日24時間、週5日のサポートを提供しています。

▼RNInvestingのセキュリティはどうなっているのですか?

私たちは、オンラインとオフラインのセキュリティを強化するために重要なリソースを費やしてきました。軍用グレードの暗号化から最先端のファイアウォールまで、RNInvestingチームは常に次のレベルに私たちのセキュリティを取るために努力しています。

▼多言語対応はしていますか?

はい、RNInvestingは、1日24時間、週5日の多言語サポートを提供しています。

▼どの市場で取引できるのですか?

RNInvestingは、FX、株式、コモディティ、暗号通貨など、主要なマーケットを幅広く提供しています。


例えば最初の質問は金融ライセンスに関するものだと思われますが、各地域で規制されていますとあるだけでどこの国の金融ライセンスを取得しているのか全く情報がありません。2つ目の質問はサポートチームの所在地に関するものですが、「国際色豊かです。」では全く答えになっていません。4番目の多言語対応に関する質問についても多言語サポートを提供しているというだけで具体的に対応している言語の情報がありません。サイトが対応しているのが日本語とフランス語だけですが、これでは「多言語対応」とは言い難いでしょう。

サポートチームの所在地に関する情報がないと書きましたが、これ以外に連絡先情報を探してみると「お問い合わせ」というサブページがあって以下の画像に示す住所と電話番号が見つかりました。日本語版とフランス語版の両方を示します。

住所: Rue Sainte-Catherine Ouest, Montreal, H3G, Canada

電話番号: +32-46-021-6748

勤務時間: 9am - 18pm (GMT+2)

この連絡先情報には違和感のある部分があります。まず住所はカナダのモントリオールですが番地の表示がなく、住所として不完全ではないかと思われます。最も問題なのは電話番号が[+32] という国番号から始まっていることです。これは国番号の一覧で確認するとベルギーの国番号です。住所がカナダで電話番号がベルギーというのは明らかにおかしいです。さらに日本語版とフランス語版を示しましたが、日本語で「勤務時間」と書かれている部分がフランス語表記選択で「Working hours」という英語になっています。さらに勤務時間が午前9時~18時となっていて(GMT+2)となっています。ここでGMTはグリニッジ標準時を意味するものと思われ、(GMT+2)はイギリスで使われているグリニッジ標準時よりも2時間早いということを意味しているはずです。これはイギリスよりも東側、東ヨーロッパ辺りの時間帯のはずです。カナダのモントリオールならばカナダの東部標準時間が適用されていて冬季ならばUTC (GMT) -5、夏時間の場合ならUTC (GMT) -4 ということになるはずです。情報量としては決して多くない連絡先情報ですが、これだけ疑問点があるとなればその信頼性は高いものとは思えません。

またカナダの東部、ケベック州にあるモントリオールは調べてみると確かにフランス語が最も一般的に使われているようですが、カナダに本拠があるなら英語にも対応させるのが普通ではないかと思います。このサイトはフランス語と日本語にしか対応していない上に記されている日本語の文章はかなり不自然な部分があります。到底日本のグループが立ち上げたサイトとは思われません。しかし一方でフランス語圏のグループによるサイトかどうかについても疑問があるのです。

連絡先情報に疑問があるということで例によってサイトのWho Is 情報も確認しましたが、登録者に関する情報は何も開示されていません。サイトの登録・開設日は2023年1月6日になっています。この検証は2023年8月上旬に書いているのでサイトの開設から7ヶ月ほどしか経っていません。またサイトへのアクセス状況を調べてみると1日当たりの独立訪問者数とか月間のアクセス数が以下に示したように全て検出限界以下という結果になります。

上で示したようにRNインベスティングのサイトの特長を説明している部分には

>RNInvestingは、投資業界のリーダーとして認められています。

という記述がありますが到底事実とは言えないでしょう。


次にメニューバーの選択項目の中にある「アカウント」という項目からリンクされているサブページにある5種類のアカウント説明を以下に示します。

きちんとした説明がないのですが、この表によれば入金額によってブロンズ、シルバー、ゴールド、プラチナ、VIP (ビップ) と名付けられた5種類のアカウントのタイプが存在し、大きな金額を入金して上級のアカウントを開設すれば有利な扱いを受けられるということのようです。

そして本項の最初にRNインベスティングは上で検証してきたエックスプロマーケッツ以下のサイトと同じグループによるサイトの可能性があるかもしれないと書きましたがその可能性を示唆する根拠の1つは既に書いたようにそれらのサイトでは海外 (イギリスとか東南アジア) から怪しげな日本語で投資を勧誘する営業電話が掛かってきて勧誘されるという勧誘手段が似通っているということでした。

そしてさらにRNインベスティングとエックスプロマーケッツ以下のサイトとの類似性を感じさせるのがこうした入金額でグレードアップするという方式の複数のアカウントが設定されているという点なのです。例えば以下には上で検証したFXマグナスのサイトで用意されている5種類のアカウントタイプを説明する表を再掲します。

FXマグナスの場合も入金額によって5種類のアカウントタイプが用意されています。しかもその5種類のアカウントの名称が似ているのです。

RNインベスティング: ブロンズ、シルバー、ゴールド、プラチナ、VIP

FXマグナス: クラシック、ゴールド、プラチナ、ブラック、VIP

ゴールド、プラチナ、VIPという3つの名称はいずれのサイトでも使われています。

根拠としては薄弱で断定的なことは言えませんが、勧誘方法に共通性があることと併せてRNインベスティングのサイトはやはり上で検証してきたエックスプロマーケッツ、フェニックスリミテッド、31FX、FXマグナスといったサイトと組織的な繋がりがあってもおかしくないように思います。そして仮に被害報告も出ているようなこれらのサイトと組織的な繋がりがあるなら、RNインベスティングのサイトも非常に危険なサイトと考えざるを得ません。

また以前に検証してきた一連のサイトと組織的な繋がりがあるかどうかを考慮に入れなくてもRNインベスティングのサイトは情報開示が明らかに不充分、不適切であり、金融ライセンスも確認出来ないなど不安要素が多いです。RNインベスティングでの投資は推奨出来ないという結論にならざるを得ません。


●Investico (インベスティコ https://www.investico.com/international/ja/)

●BigMarkets (ビッグマーケッツ https://www.bigmarkets.com/international/ja/)

これらもYahoo知恵袋に質問が出てきたサイトで勧誘の経緯やサイトの共通性から上で検証してきたエックスプロマーケッツ以下のサイトと同じグループによるサイトの可能性が高いです。まずYahoo知恵袋に出てきた質問投稿を引用します。

2023年9月8日投稿 (インベスティコに関する投稿)

SNSに出てきた元・Zozoの前澤友作氏が登場する広告に釣られて個人情報を入力してしまったところ、電話で執拗にインベスティコでの投資を勧誘されて入金してしまい、結局300万円を失うことになってしまったようです。勧誘の電話は当初はニュージーランドの電話番号から掛かってきていたけれども日本国内の050局番 (IP電話) から掛かってくることも、日本国内の携帯電話から掛かってくることもあったようです。ネット広告から勧誘の電話が掛かってくるという勧誘の経緯は上で検証したエックスプロマーケッツなどのサイトで報告されている勧誘の経緯と似ています。前澤氏の名前を使った勧誘はやはり上で検証したフェニックスリミテッドや31FXでも報告されています。

次は表題2番目のビッグマーケッツに関する質問投稿です。

2023年9月18日投稿 (ビッグマーケッツに関する投稿)

どういう経緯なのか全く分かりませんが、ビッグマーケッツでの投資を勧誘する電話が掛かってきているようです。

さらにこの検証を書いた後ですがビッグマーケッツに関して複数の質問が出てきました。

2023年10月1日投稿 (ビッグマーケッツに関する投稿)

この質問に対して自分も勧誘されたといった回答が複数寄せられています。

この回答の投稿者は以前に上で検証したエランドロードで騙されたことがあり、ビッグマーケッツの勧誘の手口が同じであることに気が付いて無視しているようです。さらに以下の2件も同じ質問に対する回答で詳細は分かりませんが、ビッグマーケッツで被害を受けたようです。

さらに以下も別の投稿ですがビッグマーケッツでの投資を勧誘されたようです。

2023年11月10日投稿 (ビッグマーケッツに関する投稿)

Facebookに出てきた笑福亭鶴瓶師匠も投資しているというまず間違いなく虚偽の広告からビッグマーケッツでの投資を勧誘されているようです。広告から登録すると片言の日本語で確認の電話が掛かってきてクレジットカードで最低3万5000円を振り込むように指示されているようです。まさに上で検証してきたエックスプロマーケッツ以下の一連の詐欺サイトでの勧誘のパターンに合致します。さらに以下もテレビで有名な有名人の名前を使った勧誘を受けたという事例です。

2023年11月16日投稿 (ビッグマーケッツに関する投稿)

宣伝に使われている有名人の名前が変わっているだけで勧誘された状況は非常に似ています。3万5000円という金額も一致しています。

2023年12月1日投稿 (ビッグマーケッツに関する投稿)

この質問投稿はこれだけでどういう経緯で取引を始めてしまったのか全く分かりません。ともかく外国人に電話で指示を受けてビッグマーケッツでの取引を行っているものの詐欺を疑っていてこの質問を投稿したようです。

2024年2月21日投稿  (ビッグマーケッツに関する投稿)

この投稿者は姉妹サイトの「検証151」で説明している偽の新聞記事広告で騙されてしまったようです。ユニクロの柳井正氏は楽天の三木谷浩史氏、プロテニス選手の大坂なおみ氏、落語家の笑福亭鶴瓶氏などと並んでテレビでうっかり発言したことが原因で日銀に提訴されたという内容の新聞記事を装った詐欺広告で名前や画像を盗用されていることが確認されている人物の1人です。口座開設までしてしまったようで口座の解約を申し出たものの片言の日本語で執拗に勧誘の電話が掛かってきているようです。またメールのドメイン名が「azelis finance」となっていたようですがこれは以下で検証しているAzelisファイナンスのサイト (https://azelisfinance.pro/) のドメイン名と思われます。ビッグマーケッツとAzelisファイナンスが同一グループによるサイトであることを示しているものと思われます。

とにかくこれらの投稿に出てきたインベスティコ、ビッグマーケッツという2つのサイトの冒頭部の画像を以下に示します。

▼インベスティコ (https://www.investico.com/international/ja/

▼ビッグマーケッツ (https://www.bigmarkets.com/international/ja/)

これらのサイトは冒頭部を一見しただけでは互いに似ているようにも思えませんし、特にこれまで検証してきたサイトと似ているようにも思われません。しかし詳しく調べてみると部分的にですが、互いに似ているあるいは上で検証したサイトと似ている部分があることが分かりました。例えば以下ではインベスティコ、ビッグマーケッツと上で検証したインベサキャピタル (https://www.invesacapital.com/international/ja/) の計3つのサイトのメニューバーの部分を比較します。

メニューバーの項目名はそれぞれ以下のようになっています。

インベスティコ トレード、マーケット、ラーニング、アカウント、ログイン、登録

ビッグマーケッツ: トレード、マーケット、ラーニング、アカウント、ログイン、登録

インベサキャピタル: 取引、マーケット、ラーニング、アカウント、ログイン、サインアップ

インベスティコ、ビッグマーケッツの「トレード」と「登録」がインベサキャピタルでは「取引」と「サインアップ」に置き換えられているだけです。

さらに以下は言語選択メニューの比較です。まず左下がインベスティコの言語選択メニュー、右下がビッグマーケッツの言語選択メニューです。

さらに以下が比較対象であるインベサキャピタルの言語選択メニューです。

インベサキャピタルの場合は英語、スペイン語、ポルトガル語、ロシア語、アラビア語、フランス語、ドイツ語、日本語、香港語、韓国語、タイ語、マレー語の12ヵ国語ですが、インベスティコおよびビッグマーケッツの場合は途中にイタリア語、最後にヒンディー語が加わった14ヵ国語になっています。丸い国旗型のアイコンなど表示形式も互いに非常によく似ているように見えます。

さらに以下ではメニューバーの右端にあるインベスティコやビッグマーケッツなら「登録」インベサキャピタルなら「サインアップ」と書かれたリンクボタンをクリックすると出てくる口座開設画面を比較します。インベスティコ → ビッグマーケッツ → インベサキャピタルの順でキャプ画像を示しますが互いに非常によく似ています。

インベスティコやビッグマーケッツの言語選択メニューや口座開設画面はインベサキャピタルに加えてインベサキャピタルと一緒に検証したインベストマーケッツ (https://www.investmarkets.com/international/ja/)、さらに日本語に対応していないので正式な検証対象とはしませんでしたが、上で簡単に紹介した以下の3つのサイトの言語選択メニューや口座開設画面とも明らかに似ています。

OBRインベストメンツリミテッド (https://www.obrinvest.com/eu/)

フォレックスTBリミテッド (https://www.forextb.com/eu/

パトロンFX (https://www.patronfx.com/eu/)

さらにトップページではなくサブページを相互比較するとインベスティコやビッグマーケッツインベサキャピタルが互いに非常によく似ていることが判明しました。例えば以下ではメニューバーの「マーケット」から「通貨」という項目を選択すると出てくるサブページの冒頭部分を比較します。インベスティコの「通貨」サブページビッグマーケッツの「通貨」サブページインベサキャピタルの「通貨」サブページの順でキャプ画像を示します。

>外国為替とは?

>外国為替は、しばしばFXと呼ばれ、ある国の通貨を他の国の通貨と交換することを意味します。

から始まる文章は全く同じです。実際にはこのサブページにはもっと長い文章があるのですが、これら2つのサイトの「通貨」サブページの文章は全く同じです。

また以下はメニューバーの「アカウント」からアクセス出来る「アカウントの種類」と題されたサブページの比較です。やはりインベスティコの「アカウントの種類」サブページ ビッグマーケッツの「アカウントの種類」サブページ  → インベサキャピタルの「アカウントの種類」サブページの順でキャプ画像を示します。

いずれのサイトでも「ベーシック」「ゴールド」「プラチナム」「VIP」の4種類の口座が存在していてその取引条件なども含めて全てが同じです。さらに以下はインベスティコのメニューバーの「トレード」ビッグマーケッツのメニューバーの「トレード」インベサキャピタルのメニューバーの「取引」のサブページにあるチャート画面の比較です。

左側に並んでいる取引対象の通貨ペア、チャートの形式などあらゆる点で互いに非常によく似ています。

こうしてインベスティコ、ビッグマーケッツとインベサキャピタルのサイトのサブページ同士を比較すると互いに非常によく似ていることが分かります。しかしトップページに戻ってインベスティコとインベサキャピタルのサイトを相互比較してみると互いにどの部分が一方のサイトで対応するのか分からないほど似ている部分がありません。まずインベスティコのサイトのトップページに何があるのかぐらいは簡単に説明しておきます。上で既に示したトップページの冒頭部に続いては以下に示す「前衛的なトレーディングを体感する」と題され、サイトの特長を説明している部分が出てきます。

さらに以下の部分でもインベスティコの特長的な部分として情報提供や学習面に力を入れていることを説明しているようです。

さらに以下に示す部分ではマルチプラットフォーム対応やトレーディングアプリの使いやすさを説明しているようですが大きな画像が目立つだけでさして情報量があるようには思えません。

次はビッグマーケッツのトップページに何があるかを簡単に示します。まず冒頭部に続いては以下に示した「幅広いサービス」と題された部分が出てきます。

次いで取引対象を説明する部分が出てきます。

「インデックス」、「外国為替」、「商品」、「在庫」の4項目が取引対象とされています。「在庫」は意味が分かりませんが英語版では「Stock」となっていて「在庫」が誤訳で「株式」を意味するものと思われます。そしてこれは取引対象の具体性がないなど情報として極めて不充分です。例えば「インデックス」として取引可能なのはどんなインデックスなのか具体的な情報がありません。4つの取引対象についてそれぞれサブページがあるのですが、一般的なことが書いてあるだけで取引可能な銘柄のリスト、取引単位や手数料などに関する情報がないのです。またメニューバーの「マーケット」という項目からは「仮想通貨」というサブページが選択できますが、トップページでは触れられていません。

さらにこの部分に続いては以下に示す「BigMarketsのVIPパッケージ」と題された部分が出てきますが、何の為に存在しているのか、何を説明しているのかよく分かりません。

トップページについては既に書いたようにインベスティコについてもビッグマーケッツについても互いに似ているようには見えませんし、インベサキャピタルなど上で検証したサイトと似ているようにも見えません。同時にトップページの記述は内容が空疎で存在している意味が分からないような部分が多いです。他のサイトと似ていることを隠す為に目先を変えるのが目的ではないかとさえ思われます。

つぎにインベスティコ、ビッグマーケッツの連絡先情報を確認していきます。

まずインベスティコのサイトにある連絡先情報ですが開示されている情報は限られています。「お問い合わせ」のページにはの画像に示した電話番号とメールアドレスが記されているだけです。住所は記載されていません。

>お問い合わせ

>電話番号 +27-218797998

>Eメール: info@investico.com

電話番号は南アフリカの国番号である[+27] から始まっていて南アフリカの電話番号ということになります。

これ以外には以下に示しますがサイトの脚注部分に「会社情報」と題されて連絡先とか金融ライセンスに関すると思われる記述があります。

住所やライセンスに関する最も重要と思われる最初の文節を以下に書き出します。

>会社情報:このウェブサイト(www.investico.com)は、FSP(Financial Service Provider)ライセンス番号45518で南アフリカの金融セクター行動機構によって認可され規制されている南アフリカの投資会社、Faraz Financial Services (PTY) Limitedによって運営されており、仲介サービスを提供しています。Faraz Financial Services (PTY) Limitedの登録事務所は、31 First Avenue East, Parktown North, Unit 9, 2193 Gauteng, Johannesburg, South Africaに所在しています。


金融ライセンス (FSPライセンス番号45518) を南アフリカの金融セクター行動監督機構 (FSCA) から取得していると書いてあるので確認を試みました。南アフリカでライセンスを得ているという主張は上で検証したエックスプロマーケッツ、エランドロード、インベサキャピタルの場合と同じです。そこで再び、南アフリカのFSCAのサイト (https://www.fsca.co.za/Pages/Default.aspx) にある登録業者の検索ページにFSPライセンス番号45518を入力すると確かに以下のキャプに示したFaraz Financial Services (PTY) Limitedの登録情報が見つかりました。

登録番号の45518や南アフリカ・ヨハネスブルクの住所も合致しています。登録の日付は2014年12月9日になっていて登録から9年近く経過していることになっています。そしてこのFaraz Financial Services (PTY) Limitedを検索すると以下に冒頭部の画像を示したサイトが見つかりました。

Faraz Financial Services (PTY) Limited (https://www.farazltd.com/)

このサイトの脚注には以下のような記述があります。

青枠で囲った部分には南アフリカのFSPからライセンスを取得しているといったインベスティコのサイトの脚注に書いてあったのと同じような記述が記されています。

>Company Information: This website (www.farazltd.com) is operated by Faraz Financial Services (PTY) Limited, a South African investment firm, authorized and regulated by the Financial Sector Conduct Authority of South Africa with Financial Service Provider (FSP) license number 45518 to provide intermediary service. Faraz Financial Services (PTY) Limited is located at registered office is at 31 First Avenue East, Parktown North, Unit 9, 2193 Gauteng, Johannesburg, South Africa.

さらに赤枠で囲った部分には以下のような記述があります。

​>Faraz Financial Services (PTY) Limited owns and operates the “Investico” brand.

Faraz社はインベスティコというブランドを保持していて運営していると書いてあります。このFaraz社が南アフリカで金融ライセンスを取得してそのライセンス下でインベスティコを運営しているという筋書きは合っているようです。

ところがインベスティコ、Farazの2つのサイトのWho Is 情報を見て違和感を感じる部分が出てきました。以下にインベスティコ → Farazの順でWho Is 情報を示します。

問題は黄色の枠で囲った部分に記されているサイトの登録・開設日 (Creation Date)、アップデート日 (Updated Date) の部分です。

▼インベスティコ (https://www.investico.com/international/ja/)

登録・開設日: 2002年6月13日

アップデート日: 2023年3月16日

▼Faraz Financial Services (PTY) Limited (https://www.farazltd.com/)

登録・開設日: 2023年3月16

アップデート日: 2023年3月16日

インベスティコのドメイン名は2002年6月、21年も前に登録されていて2023年3月16日にアップデートされています。一方でFarazのドメイン名は2023年3月16日に登録されています。つまりインベスティコのアップデート日とFarazの登録日が同じ日付です。インベスティコはFarazの傘下にあるという関係のはずなのですからインベスティコのサイトの方が20年以上も前に開設されているとは考えにくいです。インベスティコのサイトは中古で売り出されていたドメイン名を買ってきて再利用して立ち上げられたサイトという可能性が濃厚と考えます。つまりFarazとインベスティコは事実上、いずれも2023年3月16日に立ち上げられたサイトと考えるのが最も妥当でしょう。

しかし一方で既に上に示したようにFaraz / インベスティコの南アフリカの金融ライセンス登録の日付は2014年12月9日です。金融ライセンスを取得してから8年以上も経過してからサイトが立ち上げられたというのはおよそ考えにくいです。南アフリカの金融ライセンスを得ているFaraz Financial Services (PTY) Limitedとここでインベスティコの関連で出てきたFaraz Financial Services (PTY) Limited (https://www.farazltd.com/) は本当に対応しているのか疑問を感じざるを得ません。他にFaraz Financial Services (PTY) Limitedという法人が存在している可能性も考えて検索してみましたが他にFaraz Financial Services (PTY) Limited に対応すると思われるようなサイトは見つかりません。しかし既に廃業してサイトも閉鎖されている可能性があるように思われます。とにかくインベスティコが本当に南アフリカのFSPからライセンスを取得しているかどうかについては疑義があります。


次にビッグマーケッツの連絡先情報についてまとめます。

まず「お問い合わせ」のサブページに電話番号とメールアドレスが記されていますしかし電話番号は当初、2023年9月中旬に確認した際に記されていた電話番号がこの検証を書く為に確認したところ変更されていました。左下が2023年9月中旬に取得したキャプ画像、右下が10月上旬に取得したキャプ画像です。

電話番号は

>+58-2123357442

から

>+1-758-4578551

に変更になっています。国際電話の国番号リストで調べてみると[+58] は南米・ベネズエラの国番号です。一方で[+1]から始まる電話番号は北米 (アメリカあるいはカナダ) の電話番号のはずです。南米・ベネズエラからアメリカあるいはカナダに本拠を移したというのでしょうか?非現実的としか思われません。

これ以外にはインベスティコの場合と同様、脚注部分に「会社情報」と題された以下の記述があります。

そしてこの部分についても9月中旬から10月上旬までの間に若干の変更が加えられたようです。以下に変更後の画像を示します。

改訂後の記述を書き出します。

>会社情報:

>このウェブサイト(www.bigmarkets.com)はТоmоrrоw Technologies Ltdによって運営されています。Тоmоrrоw Technologies Ltdはセントルシアで登録された会社で、Mwali International Services Authorityによって認可、規制されており、ライセンス番号はT2023167です。Тоmоrrоw Technologies LtdはP.B. 1257 Bonovo Road, Fomboni, Comoros, KMに登録されています。

>Tomrrow Technologies Ltdは,「Bigmarkets]ブランドを所有・運営しています。


ビッグマーケッツの運営会社はカリブ海に浮かぶ島国で租税回避地として知られるセントルシアで登録され、アフリカ大陸とマダガスカル島の間に浮かぶコモロ諸島にあるТоmоrrоw Technologies Ltdであると書いてあります。そしてコモロ諸島の住所が記されています。まず運営会社とされているТоmоrrоw Technologies Ltdを検索してみると公式サイト (https://www.tomorrow-technologies-ltd.com/) が見つかり、ビッグマーケッツの運営会社であると書いてありますが、連絡先情報は記されていませんし、非常に内容の薄いサイトになっています。

さらにコモロ諸島の住所 (P.B. 1257 Bonovo Road, Fomboni, Comoros, KM) を検索してみると多くの法人が私書箱番号まで同じ住所を所在地としており、さらに以下に示したMOHELI CORPORATE SERVICE (https://mohelicorpservice.com/) というオフショア会社の拠点の住所とも一致することが分かりました。

この住所はこのオフショア会社を利用した架空住所でしょう。運営会社のТоmоrrоw Technologies Ltdについても空疎な内容の公式サイトを見た印象でしかありませんが、名目だけのペーパーカンパニーという可能性が充分に考えられます。(2024年4月にビッグマーケッツのサイトを再訪したところ、登録住所がコモロ諸島の住所からセントルシアの住所に変更になっていました。本項末の「付記3」を参照してください。またコモロ諸島の住所が「検証83」で検証しているMaunto (https://www.maunto.com/ja) というサイトで登録住所として登場しています。このMauntoというサイトはビッグマーケッツを含む本ページで検証しているエックスマーケッツ~ポートレイズまでの20個のサイトと同じグループによるサイトと思われます。参照してください。)

さらに以下にはビッグマーケッツのサイト (https://www.bigmarkets.com/international/ja/) および運営会社となっているТоmоrrоw Technologies Ltdサイト (https://www.tomorrow-technologies-ltd.com/) のWho Is 情報を示します。

いずれの場合も登録者に関する情報は一切開示されていません。サイトの登録・開設日 (Creation Date)、アップデート日 (Updated Date) が以下のようになっています。

▼ビッグマーケッツ (https://www.bigmarkets.com/international/ja/

登録・開設日: 20052月3日

アップデート日: 2023年1月18

▼Тоmоrrоw Technologies Ltd (https://www.tomorrow-technologies-ltd.com/)

登録・開設日: 2023年2月17

アップデート日: 2023年2月17

ビッグマーケッツのサイトは18年以上も前に登録されています。一方で運営会社となっているТоmоrrоw Technologies Ltdのサイトは2023年2月に登録・開設されていてかなり新しいサイトです。運営会社のサイトの方が後から登録されているという状況には違和感を感じます。インベスティコのサイトについても同じことを書きましたが、ビッグマーケッツのドメイン中古で購入されて再利用されている可能性が高いように思います。現在のビッグマーケッツのサイトが開設されたのはアップデート日である2023年1月18日なのかもしれません。またТоmоrrоw Technologies Ltdのサイトの登録・開設日 (2023年2月27日) がビッグマーケッツのサイトのアップデート日以降であるということからもТоmоrrоw Technologies Ltdが実際にビッグマーケッツの運営会社としての機能を持つかどうか疑問を感じます。


最初に引用したYahoo知恵袋に出てきたインベスティコのサイトでの投資を勧誘されて300万円ものお金を騙し取られたという証言、インベスティコとビッグマーケッツに加えて以前に検証したインベサキャピタルなどのサイトが互いに非常によく似ていて明らかに同じテンプレートから量産されたサイトであること、情報開示が明らかに不充分かつ不適切であること、インベスティコの南アフリカの金融ライセンスにも疑義があることなど考えるとインベスティコやビッグマーケッツは投資先として到底信用できるサイトとは思えません。むしろ非常に危険なサイトと考えざるを得ません。やはり同じグループによるサイトである可能性が高い2つのエックスプロマーケッツやエランドロードのサイトが何の告知もなく閉鎖されたことからもこれらのサイトの信頼性を決して高く評価することは出来ません。

このサイトでの投資を勧誘されても決して応じるべきではありません。


※付記1

インベスティコビッグマーケッツのサイトには「法務」というサブページが存在します。

インベスティコの法務のサブページビッグマーケッツの法務のサブページ の順で以下に示します。

いずれのサイトでも契約書や手数料の説明などの為の項目が並んでいます。こうした項目が並んでいるサブページは上で検証してきた幾つかのサイトのサブページと似ています。さらに並んでいる項目の中にインベスティコでは「一般的な手数料」、ビッグマーケッツでは「一般料金」という項目があり、その中でWithdrawal Fees (出金手数料) や 取り引きしないで口座を放置すると課せられるInactivity / Dormant Fees (休眠料金) というものが説明されています。特に問題になるのはInactivity / Dormant Fees (休眠料金) の方でしょう。

一度も取引しないでいると1ヶ月までは無料ですが2ヶ月目には100ユーロの休眠料金が課せられ、さらに休眠期間が長くなると3ヶ月目~6ヶ月目までの4ヶ月は毎月150ユーロ、6カ月を超えると毎月625ユーロが課せられるとあります。こんな異様で非常に高額なINACTIVE FEEを分かりにくい場所にしか開示していないというのは極めて不親切という印象を持ちます。取引しないで例えば1年放置すれば4450ユーロ (1ユーロ=160円で計算すると71万2000円)というべらぼうなINACTIVE FEEを課せられてしまう計算になります。

こうした異様に高額なInactivity / Dormant Fees (休眠料金) が課せられるというシステムは上で検証した2つのエックスプロマーケッツ、エランドロード、フェニックスリミテッド、インベサキャピタルインベストマーケッツのサイト、以下で検証しているVentorus、トレドポール、ポートレイズといったサイト、さらには以前に多くの被害者を出した24オプションというバイナリーオプション業者でも同様の規定が確認されており、これらが同じグループによるサイトであることを強く示唆するものと考えます。


※付記2

2024年1月24日付で関東財務局からビッグマーケッツについて無登録の違法業者であるとして以下に示した警告が出ました。

※付記3

2024年4月下旬にビッグマーケッツのサイトを再確認したところ、脚注に記されている登録住所が再び変更されていました。以下にはその記述の日本語版と英語版を示します。

新たな登録住所は以下のようになっています。

>Ground floor, The Sotheby Building, Rodney Village, Rodney Bay, Gros-Islet, Saint Lucia.

この住所は以下で検証しているVentorusというサイトに記されている登録住所と同じであり、さらにFORTGATE (http://www.fortgateoffshore.com/) というオフショア会社の連絡先情報に記されているセントルシアオフィスの住所と一致しているようです。 つまりこれもオフショア会社を利用した名目だけの住所であるものと思われます。


●Ventorus (https://www.ventorus.com/ja)

これはYahoo知恵袋に出てきた質問から存在に気が付いたサイトです。調べてみると上で検証してきたエックスプロマーケッツ以下のサイトと同じグループによるサイトである可能性が高いと考えられたのでここで検証することにしました。まずYahoo知恵袋に出てきた質問投稿を引用します。

2023年11月2日投稿

質問はこれだけでURLアドレスも記されていません。しかし「トヨタの社長の顔入り写真で3500円の投資」という部分が気になりました。上で検証したフェニックスリミテッドについて孫正義氏、前澤友作氏、イーロン・マスク氏といった有名経営者の名前や画像を使い、新聞記事を装った偽の新聞記事広告で勧誘が行われている実例が確認されていることを説明しました。同様に上で検証している31FXについても三木谷浩史氏、孫正義氏の名前や画像を使った広告で勧誘が行われている、FXマグナスでもSONYが新たな投資を提供するという偽記事広告で勧誘されたといった報告が確認されていてこれらの事例との類似性、関連性が疑われました。以下の記事は上でも引用しましたがこの手口の勧誘に関するものです。

フェイスブックのニセ広告に注意!日本経済新聞風の『ソフトバンクの最新プラットフォーム』詐欺サイト登場 (神田敏晶ITジャーナリスト・ソーシャルメディアコンサルタント、2022年8月23日、Yahooニュース)

そしてこれと同じグループによると思われる偽記事広告の中にはトヨタの豊田章夫氏の画像や名前を盗用したと思われるものも存在するという報告が出ています。例えば以下のYahoo知恵袋への質問投稿です。

2023年6月16日投稿

2023年10月11日投稿

さらにトヨタの豊田章夫氏の名前や画像を盗用した偽記事広告で実際に被害に遭ってしまったという方の体験を語る動画が以下にあります。動画の2分46秒ぐらいで問題の偽記事広告が出てきます。

衝撃!私はこうして「仮想通貨詐欺」に遭いました! その手口、被害金額は? (Camper-hiroTV)

こうした手口での詐欺勧誘については姉妹サイトの「検証151」でも説明しているので参照してください。

本項の冒頭で引用したYahoo知恵袋への投稿に出てくる「トヨタの社長の顔入り写真で3500円の投資」はこの手口の勧誘を受けたという可能性と矛盾しません。そしてとにかく質問に出てくるVentorusを検索して見つかってきたのが本項で検証対象とするサイトです。以下にまずサイト冒頭部の画像を示します。

▼Ventorus (https://www.ventorus.com/ja) [表示言語:英語、日本語] 

この冒頭部を見てもこれまで検証してきたサイトのいずれかと似ているような印象はありません。表示言語の選択肢は英語と日本語のみとなっています。さらにこの冒頭部に続いては以下に画像を示したサイトの特長を説明するような部分が出てきます。

この部分を見ても特に既視感は感じません。しかしこの部分には実質的な情報のようなものが何もないという印象を受けます。漠然とVentorusでの取引を勧めているだけで具体的にどんな点で優れているといった説明があるわけでもありません。

以下に示すのは取引条件に関する説明の部分です。トップページで説明されている数少ない具体的情報です。

尚、Ventorusでは外国為替 (FX) に加えてメタルズ (貴金属先物)、仮想通貨、商品、指数が取引可能となっています。上のスプレッド、レバレッジなどの説明はおそらくFXにのみ適用される条件でしょう。例えば仮想通貨に関する説明のサブページを見ると最大レバレッジは5倍になっています。

次はこのサイトで最も気になった部分、上で検証してきたエックスプロマーケッツ以下のサイトと同じグループによるサイトであることを確信する根拠となった部分を示します。以下はVentorusのサイトのメニューバーにある「法律情報」という項目からリンクされている「法的文書」というサブページの一部を示す画像です。

「AMLポリシー」など9つのPDFファイルへのリンクが並んでいますが、最も気になったのは「一般料金」という項目です。このPDFファイルを見ると上で検証した幾つかのサイトで確認されているのと同じような取引しないで口座を放置していると課せられるInactivity / Dormant Fees (休眠料金) に関する規定があることが分かりました。以下にその規定を示します。

一度も取引しないでいると1ヶ月までは無料ですが2ヶ月目には100ユーロのInactivity / Dormant Fees (休眠料金) が課せられ、さらに取引しないでいる期間が長くなると3ヶ月目~6ヶ月目までの4ヶ月間は毎月250ユーロ、6カ月を超えると毎月500ユーロが課せられるとあります。こんな異様で非常に高額なINACTIVE FEEを分かりにくい場所にしか開示していないというのは極めて不親切でしょう。取引しないで例えば1年放置すれば4100ユーロ (1ユーロ=160円で計算すると656000円)というべらぼうな休眠料金を課せられてしまう計算になります。

そしてこうした口座を放置しているとべらぼうなInactivity / Dormant Fees (休眠料金) を課せられるという非常によく似た規定は上で検証した2つのエックスプロマーケッツ、エランドロード、インベサキャピタル、インベストマーケッツ、インベスティコ、ビッグマーケッツの各サイトでも確認されています。例えば以下は上で検証したビッグマーケッツのInactivity / Dormant Fees (休眠料金) に関する規定です。

課せられるInactivity / Dormant Fees (休眠料金) の金額はVentorusとビッグマーケッツで微妙に違います。例えば取引しないで放置している期間が3ヶ月目~6ヶ月目までの4ヶ月間の場合Ventorusでは毎月250ユーロ、ビッグマーケッツでは毎月150ユーロの休眠料金が課せられます。同様に7ヶ月目~12ヶ月目の場合にはVentorusでは毎月500ユーロ、ビッグマーケッツでは毎月725ユーロの休眠料金が課せられる規定になっています。

金額だけは少し違いますが規定を説明する文章などは2つのサイトでほぼ同一です。例えば最初の文章を抜き出して比較してみます。

Ventorusの場合

>Fees may be payable by you by virtue of the fact that the Trading Platform is continually provided to you for trading, regardless of your actual use. 

ビッグマーケッツの場合

>Fees may be payable by you by virtue of the fact that the Trading Platform is continually provided to you for trading, regardless of your actual use. 

要するに2つのサイトの文章は全く同じです。これ以外の部分を見ても文章は全く同じです。Ventorusのサイトはトップページなどを見ただけでは上で検証してきた一連のサイトと似ているようには見えませんが、これだけの一致があれば同じグループによるサイトである可能性が極めて濃厚と考えざるを得ません。

さらに以下はVentorusのサイト「取引アカウント」というサブページにある

>取引アカウントの条件と利点を比較

と題された5種類のアカウントの説明の表です。

初心者向けという「クラシック」から「シルバー」「ゴールド」「プラチナ」「VIP」という5段階のアカウントがあるという説明になっています。こうした複数のアカウントが用意されているというのも上で検証してきた一連のサイトの多くで確認されている特徴です。エックスプロマーケッツ、エランドロード、フェニックスリミテッド、FXマグナス、FXタンパ、RNインベスティングでは5段階、インベサキャピタル、インベスティコ、ビッグマーケッツでは4段階、アジアFXプロでは6段階のアカウントが用意されていてアカウントの名称も似ています。例えばFXタンパの5段階のアカウントも「クラシック」「シルバー」「ゴールド」「プラチナ」「VIP」の5段階です。また以下で検証しているAzelisファイナンスでも「ブロンズ」「シルバー」「ゴールド」「プラチナ」「ダイヤモンド」の5段階のアカウントが用意されています。これも偶然とは考えにくく、これらのサイトが同じグループである可能性を示唆するように思われます。

次にVentorusのサイトで連絡先情報を探しました。サイトの脚注部分に活字が小さくてわざわざ読みにくくしているとしか思えませんが、以下の画像に示したような記述があります。

記されている文章を以下に書き出します。

>会社情報:Apex mkt Ltd(www. ventorus.com)は、ライセンス番号:T2023290でコモロ島のMwali International Services Authority(M.I.S.A.)によって認可および規制されています。会社登録番号は2023-00162です。Apex mkt Ltdの登録住所は、Ground Floor, The Sotheby Building, Rodney Village, Rodney Bay, Gros-Islet, Saint Luciaです。

>Valsia Services Ltdは、登録番号HE448660でキプロスの法律の下で設立され、登録住所はAndrea Kariolou, 38, Agios Athanasios, 4102, Limassol, Cyprusで、会社の支払い代理人として行動します。


運営会社のApex mkt Ltdがアフリカ大陸とマダガスカル島の間に浮かぶコモロ諸島Mwali International Services Authority (M.I.S.A.) からライセンスを取得している、登録住所はカリブ海に浮かぶ島国で租税回避地として知られるセントルシアとなっています。ライセンスと住所が全く別であることには強い違和感があります。またコモロ諸島とセントルシアの組み合わせは上で検証したビッグマーケッツの場合と同じです。コモロ諸島でライセンスを得ていてもどれほど信頼性を保証するものになるかどうかは極めて疑問ですが、とにかくコモロ諸島のMwali International Services Authority (M.I.S.A.) のサイト (https://mwaliregistrar.com/) でApex mkt Ltd という運営会社の登録があるかどうか確認を試みました。このサイトで公開されている「Brokerage Companies」のリストの一部を以下に示しましたが、確かに赤枠で囲って強調「Apex mkt Ltd 」の登録を確認出来ました。

登録の日付は2023年6月6日となっていてかなり新しい登録であることが分かります。「Website」という項目からは確かにVentorusのサイト (https://www.ventorus.com/ja) にリンクされています。これがVentorusの登録であることは間違いないでしょう。また上の登録業者の一覧の最後に「Other」という項目の「UBO」と書かれたリンクをクリックすると運営会社のApex mkt Ltdの経営者情報が出てきます。

経営者 (Director) として登録されているのはKEITH HEMANT DHANRAJ という1966年生まれで南アフリカ国籍、南アフリカ在住の人物となっています。さらにセントルシアの登録住所 (Ground Floor, The Sotheby Building, Rodney Village, Rodney Bay, Gros-Islet, Saint Lucia) について検索してみると複数の会社が同じ住所を使っているようで、さらに右に示したFORTGATE (http://www.fortgateoffshore.com/) というオフショア会社の連絡先情報に記されているセントルシアオフィスの住所と一致しているようです。 セントルシアという租税回避地の住所であることを考えてもこの住所は名目だけの住所である可能性が高いと考えざるを得ません。

ライセンスがコモロ諸島で登録住所がセントルシアのオフショア会社の住所、さらに経営者が南アフリカ国籍で南アフリカ在住ということになればコモロ諸島のライセンス発給に際してどれほど厳格な審査が行われているのか疑問を感じざるを得ません。

連絡先情報については例によってサイトのWho Is 情報も確認しましたが登録者に関する情報は全く開示されていません。サイトの登録・開設日は2021年3月4日、アップデート日が2023年6月13日となっています。コモロ諸島のライセンスの登録日が2023年6月6日となってとなっていましたから2021年3月に登録された中古ドメインを買ってきて2023年6月に実質的に立ち上げられたという可能性が充分に考えられます。

総合的に判断してこのサイトは到底投資先として信頼出来るとは思われません。特に異様に高額なInactivity / Dormant Fees (休眠料金) が課せられる規定は投資する側にとって極めて不利で危険ですし、上で検証してきたエックスプロマーケッツ、エランドロード、インベサキャピタル、インベストマーケッツ、インベスティコ、ビッグマーケッツ、以下で検証しているトレドポール、ポートレイズといったサイトも確認されていて同じグループによるサイトである可能性が極めて濃厚です。このサイトでの投資を勧誘されても決して応じるべきではありません。


※付記

2024年2月21日付で関東財務局からVentorusに対して無登録の違法業者であるとして警告が出ました。


●Azelis Finance (Azelisファイナンス https://azelisfinance.pro/)

●EDGE Finance (エッジファイナンス https://edgefinance.ltd/ja)

●Tradepol (トレドポール https://tradeopol.com/ja/)

●PORTRADES (ポートレイズ https://por-traders.com/ja/)

最初のAzelisファイナンスはYahoo知恵袋に質問が出てきたサイト、他の3つは検索していて見つけたサイトでいずれも上で検証してきたエックスプロマーケッツ以下のサイトと同じグループによる詐欺サイトの疑いが濃厚です。まず最初のAzelisファイナンスについてYahoo知恵袋に出てきた質問投稿を引用します。

2023年10月19日投稿

どういう経緯でこの質問を投稿しているのか全く情報がありませんが、信頼出来ないサイトと考えていてこの質問を投稿しているものと思われます。

2023年12月17日投稿

「あるサイト」にアクセスしてアカウントを登録したらAzelisファイナンスの外国人女性から勧誘の電話が掛かってきて入金することになってしまったようです。最初はクレジットカードで3万円ほどを入金、その後は日本の仮想通貨取引所であるbitFlyerでイーサリアムを購入して指定されたアドレスに送金という形で入金していたようです。登録したら外国人から電話が掛かってきて勧誘された、入金方法がクレジットカードであったといった経緯は上で検証してきたエックスプロマーケッツ、エランドロード、フェニックスリミテッドなどのサイトで報告されている勧誘の経緯と似ています。また姉妹サイトの「検証151」で説明している同じグループによると思われる仮想通貨の詐欺サイトで報告されている勧誘の手口とも一致しているように思われます。

とにかくこのサイトを含めた表題の4つのサイトの冒頭部の画像を以下に順に示します。

▼Azelisファイナンス (https://azelisfinance.pro/) [表示言語:日本語、英語、フランス語] 

▼エッジファイナンス (https://edgefinance.ltd/ja) [表示言語:日本語、英語、ロシア語、フランス語、ルーマニア語、スペイン語、ポルトガル語]

▼トレドポール (https://tradeopol.com/ja/) [表示言語:日本語、ドイツ語、アラビア語、ポルトガル語、スペイン語、フランス語、韓国語、中国語、英語]

▼ポートレイズ (https://por-traders.com/ja/) [表示言語:英語、ドイツ語、スペイン語、アラビア語、中国語、韓国語、ポルトガル語、フランス語、日本語]

最後のポートレイズのサイトの言語選択メニューはサイトの下端にプルアップメニューとして用意されています。

これら4つのサイトの冒頭部は特に互いに似ているようには見えませんし、これまで検証してきたサイトとも特に似ているようには思われません。またこの冒頭部に続く部分についても互いに似ているようには見えません。例えば以下はAzelisファイナンスのサイトで冒頭部に続いて出てくるサイトの特長を説明している部分の画像です。

「信頼性」「経験」「スピード」「安全性」の4項目について説明があります。

一方で以下はエッジファイナンスのサイトで冒頭部に続いて出てくる部分の画像です。やはりサイトの特長を4項目にまとめて説明しています。

4項目の特長として「レバレッジ200倍」「高速の注文執行」「戦略の無制限使用」「入出金手数料無料」の4項目が挙げられています。4項目の特長がまとめられているのはAzelisファイナンスの場合と似ているのですが、項目の内容は似ているとは言い難いです。

さらに以下は表題3番目のトレドポールのサイトで冒頭部に続いて出てくる「概要」と題された部分、「なぜ選ばれている」と題された部分の画像です。

特に「なぜトレドポール社が選ばれている?」と題された部分ではサイトの特長を4項目にまとめて説明しているという点ではAzelisファイナンスやエッジファイナンスの場合と共通性があると言えるかもしれませんが、列挙されている4つの特長は「モバイル決済が簡単」「生涯無料トランスアクション」「アイデンティティを守る」「お金のセキュリティと管理」となっていてAzelisファイナンスやエッジファイナンスの場合と明確に似ているようには思われません。

同様に以下は表題4番目のポートレイズの冒頭部に続いて出てくるやはりサイトの特長を4項目にまとめて説明している部分の画像です。

やはり特長を4項目にまとめて説明しているという点については共通していると言えるかもしれませんが、その内容としては「迅速な引出し」「最新情報」「容易な入出金」「口座のタイプ」となっていて内容的には似ているようには思えません。

しかしこれら一方で4つのサイトが互いに似ている、さらには上で検証してきたエックスプロマーケッツ以下のサイトとかなり似ている部分も認められます。例えばこれら4つのサイトではいずれもトップページに取引対象に関する簡単な説明があります。その部分の画像を以下に表題と同じ順、Azelisファイナンスエッジファイナンス → トレドポール → ポートレイズという順で示します。

いずれのサイトでも4項目の取引対象が挙げられていて特にAzelisファイナンスエッジファイナンス で挙げられている取引対象は「外国為替 (FX)」「株式」「インデックス (指数)」「コモディティ」の4項目で並び順も同じです。3番目のトレドポールと4番目のポートレイズの場合には「商品取引」「暗号通貨/仮想通貨」「外国為替取引」「株式と指数の取引」の4項目になっており、「暗号通貨./仮想通貨」が取引対象として加えられている代わりに「株式」と「指数」がひとまとめになっていて4項目という形になっています。

これだけならば偶然似ているだけという可能性も充分に有り得ると思いますが、さらに似ているのが例えばAzelisファイナンスのサイトでは「質の高いトレーディングプラン」と題されて5種類のアカウントを説明する表の部分です。この5種類のアカウントを説明する表についてはトップページだけでなく、メニューバーから選択出来る「アカウントの比較」というサブページにも同様のものがあり、サブページの表の方が情報量が多いのでここではサブページの表を以下に示します。

最低入金額が250ドルの「ブロンズ」、5000ドルの「シルバー」、1万ドルの「ゴールド」、2万ドルの「プラチナ」、3万ドルの「ダイヤモンド」という5種類のアカウントが用意されていて高額のアカウントになればウェルカム・ボーナスが付与されるなど条件が良くなるようです。

そしてこれとよく似た5種類のアカウントの説明が他の3つのサイトにも存在します。まずエッジファイナンスのメニューバーにある「アカウント」という項目のサブページにある5種類のアカウントの説明を以下に示します。

最低入金額が250ドルの「シルバー」、1000ドルの「ゴールド」、5000ドルの「プラチナ」、1万ドルの「VIP」、1万5000ドルの「プロ」という5種類のアカウントが用意されているようです。

さらに以下はトレドポールのサイトの「アカウントのタイプ」というサブページにある同様の5種類のアカウントの説明です。

このトレドポールでは最低入金額が250ドルの「ベーシック」、1万ドルの「シルバー」、2万5000ドルの「ゴールド」、10万ドルの「ダイヤモンド」、25万ドルの「VIP」という5種類のアカウントが用意されているようです。

最後のポートレイズの場合も「アカウントタイプ」というサブページに以下に示す5種類のアカウントの説明があります。

このポートレイズの場合は最低入金額が250ドルの「ベーシック」、1万ドルの「シルバー」、2万5000ドルの「ゴールド」、5万ドルの「プラチナ」、10万ドルのダイヤモンド」という5種類のアカウントが用意されているようです。

こうした5種類のアカウントが用意されていて入金額が最も少ないお試し用と思われるアカウントでの入金必要額が250ドル以上というパターンは上で検証してきたサイトで何度も出てきたパターンとよく似ています。上で検証した幾つかのサイトと5種類のアカウントの名称について比較します。

サイト名 アカウントの名称

エックスプロマーケッツ: 「クラシック」「シルバー」「ゴールド」「プラチナ」「VIP」

エランドロード: 「クラシック」「シルバー」「ゴールド」「プラチナ」「VIP」

フェニックスリミテッド: 「クラシック」「シルバー」「ゴールド」「プラチナ」「VIP」

RNインベスティング: 「ブロンズ」「シルバー」「ゴールド」「プラチナ」「VIP」

FXマグナス: 「クラシック」「ゴールド」「プラチナ」「ブラック」「VIP」

FXタンパ: 「クラシック」「シルバー」「ゴールド」「プラチナ」「VIP」

Ventorus: 「クラシック」「シルバー」「ゴールド」「プラチナ」「VIP」

Azelisファイナンス: 「ブロンズ」「シルバー」「ゴールド」「プラチナ」「ダイヤモンド」

エッジファイナンス: 「シルバー」「ゴールド」「プラチナ」「VIP」「プロ」

トレドポール: 「ベーシック」「シルバー」「ゴールド」「ダイヤモンド」「VIP」

ポートレイズ: 「ベーシック」「シルバー」「ゴールド」「プラチナ」「ダイヤモンド」

例えばAzelisファイナンスの5種類のアカウントの名称は特にRNインベスティングの場合と似ているようです。最も高額の入金が必要なアカウントの名称が「VIP」と「ダイヤモンド」で異なるだけです。

さらに以下はAzelisファイナンスのサイトのメニューバーにある「ドキュメント」という項目からリンクされている「法律情報」と題されたサブページにある取引に関する規定などをまとめたPDFファイルへのリンクが並んでいる部分の画像です。

これと同様に取引の規定などをまとめたPDFファイルのリンクが並んでいるサブページが他の3つのサイトにも存在します。まず以下はエッジファイナンスのサイトの「法律文書」というサブページにあるPDFファイルのリストです。

さらに以下はトレドポールのサイトの「法的」と題されたサブページにあるPDFファイルのリストです。

最後のポートレイズについても「法的」と題されたサブページにあるPDFファイルのリストの画像を示します。

8つのPDFファイルが用意されていますがいずれのファイルにも「たけのこ」という言葉が使われています。この「たけのこ」は全く意味不明です。英語表記にしてみると「たけのこ」に相当するような単語は存在しません。何かの間違いとしか思われません。

こうした「法的文書」といったタイトルで複数のPDFファイルが用意されているのは上で検証してきたエックスプロマーケッツ以下のサイトで共通しています。そしてAzelisファイナンスとエッジファイナンスPDFファイルの内容は互いに酷似していることが分かりました。例えば以下にはAzelisファイナンスのプライバシーポリシーに関する文書エッジファイナンスのプライバシーポリシーに関する文書のそれぞれ冒頭部を順に示します。

これら2つのサイトのプライバシーポリシーの文章は赤枠で強調したサイト名の部分を除いて全く同じです。さらに以下にはAzelisファイナンスのマネーロンダリング防止に関する文書エッジファイナンスのマネーロンダリング防止に関する文書のそれぞれ冒頭部を以下に順に示します。

やはり赤枠で囲ったサイト名の部分以外は全く同じです。Azelisファイナンスとエッジファイナンスは同じグループによるサイトである可能性が極めて濃いものと考えます。

一方で表題3番目のトレドポールと4番目のポートレイズの法的文書も互いに似ている部分が認められました。例えばトレドポールの「一般的な料金」という文書、ポートレイズの「たけのこ 一般料金」という文書を比較してみます。いずれの文書でも取引するのに課せられる手数料などとして以下の3項目が挙げられています。

1. Withdrawal Fees (出金手数料)

2. Inactivity Fees (取引しないでいると課せられる料金)

3. Maintenance Fee (口座維持手数料)

これら3種の手数料が課せられるというシステムはエックスプロマーケッツなど一連のサイトのシステムと非常によく似ているのです。例えば最初のWithdrawal Fees (出金手数料) についてトレドポール、ポートレイズ、比較対象のエックスプロマーケッツ (https://xpromarkets.com/ja/) のWithdrawal Fees (出金手数料)に関する規定を以下に順に示します。

一見して分かるようにトレドポール、ポートレイズはこの部分でサイト名以外の部分が書式なども含めて全く同じです。そしてエックスプロマーケッツを含めた3つのサイトいずれの場合もクレジットカード、デビットカード、プリペイドカードへの出金では3.5%の手数料、Wire Transfer (電信送金) では30ドル、30ユーロといった手数料が課せられるとなっています。

さらに以下では Inactivity Fees (取引しないでいると課せられる料金) に関する規定を比較します。まずトレドポールの規定を示します。

次いで表題最後のポートレイズの Inactivity Fees (取引しないでいると課せられる料金) に関する規定を示します。

トレドポール、ポートレイズの文書はサイト名も出てこないこの部分で全く同じです。

最後に比較対象のエックスプロマーケッツ (https://xpromarkets.com/ja/) の Inactivity Fees (取引しないでいると課せられる料金) に関する規定を以下に示します。

トレドポール、ポートレイズ、比較対象のエックスプロマーケッツ、いずれの場合も取引しないで1ヶ月以上経過すると毎月Inactive Feeを課せられることになっており、2ヶ月、6ヶ月を超えると金額が増えていくシステムになっています。課せられるInactive Feeの金額は例えば1ヶ月以上、2ヵ月未満ではトレドポールとポートレイズの場合は80ドル / 80ユーロ / 80英国ポンド、エックスプロマーケッツでは100ドル / 100ユーロ ./ 14500円となっているなど微妙に変わっていますが、常識的に有り得ないような非常に高額なInactibe Feeが課せられることになっているという点では共通しています。さらにトレドポール、ポートレイズでは取引無しで6ヶ月を超えてしまうと「re-activate (口座の再活性化費用)」として2000ドル / 2000ユーロ / 2000英国ポンドというべらぼうな金額の支払いが必要になると書いてあります。

さらに以下にはMaintenance Fee (口座維持手数料) の規定を示します。まずトレドポールの規定を示します。

次いでポートレイズのMaintenance Fee (口座維持手数料) の規定を示します。

このMaintenance Fee (口座維持手数料) の規定についてもトレドポール、ポートレイズの文書は互いに全く同じです。

最後に比較対象のエックスプロマーケッツ (https://xpromarkets.com/ja/) のMaintenance Fee (口座維持手数料) の規定を示します。

トレドポールポートレイズでは口座を持っているだけで毎月10ドル / 10ユーロ / 10英国ポンドを維持費として課せられるようです。エックスプロマーケッツではやはり毎月10ドル / 10ユーロ / 1500円の維持費が課せられる規定になっていました。金額が少し異なっていてもやはりこうした規定は非常に似通っています。また規定を説明する文章もほぼ同一です。到底偶然とは思えません。

こうした高額の料金が課せられるシステムについては上で説明してきたように2つのエックスプロマーケッツ、エランドロード、フェニックスリミテッド、インベサキャピタル、インベストマーケッツ、ビッグマーケッツ、Ventorus、さらには以前に多くの被害者を出した24オプションというおそらく同じグループによるバイナリーオプション業者といったサイトで確認されています。そしていずれの場合も分かりにくいサブページのPDFファイルに高額の費用負担の規定が記されているいう点については意図的に隠しているという疑いがあり、悪意を感じざるを得ません。またこれらの非常に高額な費用負担が課せられるサイトが組織的に繋がっていることを強く示唆するものと考えます。

次に各サイトで連絡先情報を探しました。まず以下はAzelisファイナンスの場合ですが、「サポート・サービス」というサブページにある連絡先情報です。

>営業時間 月~金: 10:00 - 19:00

>メール support@azelisfinance.pro

連絡先情報として記されているのはメールアドレスだけです。営業時間も書いてありますが、どこの国の時間帯で「月~金: 10:00 - 19:00」なのか分かりません。

次はエッジファイナンスの場合です。「サポート」というサブページにやはり以下に示したメールアドレスが記されているだけです。

>メール compliance@edgefinance.ltd

>労働時間 月~金:10:00~19:00

エッジファイナンスについても営業時間を意味すると思われる「労働時間」が記されていますが、どこの国の時間帯でこの営業時間なのか分かりません。

次にトレドポールの場合ですが脚注部分にわずかな記述があります。

連絡先情報などが含まれる部分を書き出します。

>このウェブサイトは株式会社グラディアンが運営しています。登録番号 118640、登録住所は Ajeltake Road、Ajeltake Island、Majuro、Marshall Islands、MH96960 、支払代理店情報:Luko Solutions LTD 登録番号 207316736、登録住所は 3 Lyuleburgas Str, flr 3 Oborishte District SOFIA/BULGARIA。

>電話: +44 208 157 00 50

>メール: info@tradeopol.com

運営会社が「株式会社グラディアン」となっています。英語表記にしてみると「Gradian LTD.」となります。

一方で表題最後のポートレイズについてもこれと非常によく似た連絡先などに関する記述がサイトの脚注部分にあります。その部分の画像を以下に示します。

やはり連絡先情報などが含まれる部分を書き出します。

>このウェブサイトはシグニックス株式会社が運営しています。登録番号 113788、登録住所は Ajeltake Road、Ajeltake Island、Majuro、Marshall Islands、MH96960 、支払代理店情報:Tera Solutions、登録住所は 3 Lyuleburgas Str, flr 3 Oborishte District SOFIA/BULGARIA です。 Luko Solutions LTD 登録番号 207316736、登録住所は 3 Lyuleburgas Str, flr 3 Oborishte District SOFIA/BULGARIA。

>お問い合わせ

>電話 +44 1919340500

>Eメール info@por-traders.com

運営会社名は「シグニックス株式会社」となっています。英語表記にしてみると「Signix LTD.」となります。そしてトレドポールとポートレイズについてはいずれの場合も運営会社の「登録住所」としてマーシャル諸島の住所が記されていますが、この「登録住所」という表現はそれだけで疑わしいです。登録だけの、名目だけの住所であって事業実体が存在する住所とは異なるという可能性を疑います。特にマーシャル諸島は簡単にペーパーカンパニーが開設できる租税回避地として有名ですし、ここに記されているマーシャル諸島の住所

>Ajeltake Road、Ajeltake Island、Majuro、Marshall Islands、MH96960

は本サイトでの一連の検証で何度か登場している住所であり、以下に示したマーシャル諸島海事局という組織が提供するペーパーカンパニーの為の住所に一致します。主な使い道は名目上の船籍をマーシャル諸島に置いて節税することのようですが、あらゆる法人の名目上の登録が可能になっているようです。この住所にトレドポールが実在するとは思えません。

さらにトレドポールとポートレイズのマーシャル諸島の住所が名目だけの住所であるという可能性を強く示唆するのが電話番号です。トレドポールの電話番号 (+44 208 157 00 50)、ポートレイズの電話番号 (+44 1919340500) はいずれもイギリスの国番号 [+44] で始まっていて明らかにマーシャル諸島の電話番号ではありません。ちなみに国際電話の国番号リストによればマーシャル諸島の電話番号ならばマーシャル諸島の国番号である[+692] から始まっていなければおかしいことになります。そこでトレドポールの運営会社である「株式会社グラディアン (英語表記ではGradian LTD.)」、ポートレイズの運営会社である「シグニックス株式会社 (英語表記ではSignix LTD.)」は実際にはイギリスに存在するのではないかと考えてイギリスの法人登録情報を検索してみましたが、トレドポールの運営会社である「Gradian LTD.」については該当するような登録がないという結果になります。一方でポートレイズの運営会社である「Signix LTD.」については法人名が一致する以下の2つの登録が見つかりました。

SIGNIX LTD (Company number 11794963):2019年1月29日登録

SIGNIX LTD (Company number 08663950):2013年8月23日登録、2016年4月5日解散

但し、2件目の登録法人は2016年4月に既に解散されて法人登録が抹消されていますし、1件目についても検索してみると相当すると思われるSIGNIX LTDのサイト (https://www.signix.co.uk/) が見つかってきました。このサイトの連絡先住所は上に示したという法人登録の住所 (Unit 6 Hersham Farm Business Park, Longcross Road, Chertsey, Surrey, England, KT16 0DN) と一致しています。 そしてこのSIGNIX LTDという会社の業務内容は電気、ガス、火災報知器など住宅のメンテナンス業務を行う会社のようです。どう見ても本項で検証しているポートレイズというサイトの運営会社とは思えません。つまりトレドポールとポートレイズの運営会社に相当すると思われるイギリスの法人登録は確認出来ません。

本項で検証している4つのサイトについていずれも連絡先情報の開示が不十分あるいは信頼出来ないということで例によって各サイトのWho Is 情報も確認しましたが登録者に関する情報は一切開示されていません。各サイトの登録・開設日のみ以下にまとめます。

サイト名 登録・開設日

Azelisファイナンス 2023年9月6日

エッジファイナンス 2022年6月24日

トレドポール 2023811日

ポートレイズ 20231212日

特に最後のポートレイズのサイトはこの検証を書いている2024年1月上旬現在で開設から1ヶ月も経過していない非常に新しいサイトです。そして改めて結論するまでもなく、これらのサイトは投資先として信用することは困難です。これらのサイトでの投資を勧誘されても応じないことを推奨します。


※付記1

2024年6月上旬に確認したところ、本項で検証した4つのサイトの内、3番目のトレドポールを除く以下の3つのサイトが既に何の告知もなく閉鎖されているようです。

▼Azelisファイナンス (https://azelisfinance.pro/)

▼エッジファイナンス (https://edgefinance.ltd/ja)

▼ポートレイズ (https://por-traders.com/ja/)

但し、最初のAzelisファイナンスについてはURLアドレスが変更になっただけで同じ名称、同じ見かけのサイトが立ち上がっていることに気が付きました。以下で検証しているので参照してください。


※付記2

Azelisファイナンスエッジファイナンスと明らかな共通点が確認出来るAbove Investing (Aboveインベスティング https://aboveinvesting.pro/ja/) というサイトが新たに見つかってきました。「検証83」で検証しているので参照してください。


●Azelis Finance (Azelisファイナンス https://azelisfinance.world/)

上で検証したAzelisファイナンス (https://azelisfinance.pro/) が閉鎖されて代わりに立ち上げられたサイトと思われます。URLアドレスが変わっているだけで基本的に同じサイトなので簡単に検証します。まずサイト冒頭の画像を以下に示します。

▼Azelisファイナンス https://azelisfinance.world/) [表示言語:日本語、英語、フランス語] 

比較の為に上で検証したAzelisファイナンス (https://azelisfinance.pro/) のサイト冒頭部の画像を再掲します。

▼Azelisファイナンス (https://azelisfinance.pro/) [表示言語:日本語、英語、フランス語

いずれのAzelisファイナンスのサイトも表示言語の選択肢は日本語、英語、フランス語の3つです。

さらに以下は冒頭部に続いて出てくるサイトの特長を4項目にまとめて説明している部分の画像です。やはり本項の検証対象であるAzelisファイナンス https://azelisfinance.world/) → 上で検証したAzelisファイナンス (https://azelisfinance.pro/) という順で2つの画像を示します。

この部分でも2つのAzelisファイナンスのサイトは互いに全く同じです。左端の項目には以下のような文章があります。

>すでに何千人ものユーザーが弊社で取引し、経済的な目標を達成していらっしゃいます。

これが事実かどうかについてはまた後述します。

さらに以下は取引対象を説明している部分の画像です。やはり比較の為に本項の検証対象であるAzelisファイナンス https://azelisfinance.world/) → 上で検証したAzelisファイナンス (https://azelisfinance.pro/) という順で2つの画像を示します。

「ご構築になる」という違和感のある日本語を含めてここでも2つのサイトは互いに全く同じです。外国為替、株式、インデックス、コモディティの4項目が取引対象として挙げられていますが、「もっと知る」というサブページのリンク先を見ても取引対象の具体的な銘柄とかスプレッドとか手数料、取引単位といった情報が何もありません。

次に登録画面を比較します。ここでもAzelisファイナンス https://azelisfinance.world/) → 上で検証したAzelisファイナンス (https://azelisfinance.pro/) という順で2つの画像を示します。

この口座開設画面も2つのAzelisファイナンスで全く共通です。

同様に以下ではメニューバーの「弊社について」の項目の中にある「ドキュメント」というサブページにある法律情報という項目に並んでいるPDFファイルのリストの画像を示します。やはりAzelisファイナンス https://azelisfinance.world/) → 上で検証したAzelisファイナンス (https://azelisfinance.pro/) という順で2つの画像を示します。

いずれのAzelisファイナンスのサイトでも同じ名称の9つのPDFファイルが並んでいます。幾つかのファイル、例えば上のAzelisファイナンス (https://azelisfinance.pro/) の検証で取り上げた「プライバシーポリシー」とか「マネーロンダリング対策」といったPDFファイルについては内容も確認してみましたが全く同じ文章のようです。

次に連絡先情報を探しましたがいずれのAzelisファイナンスのサイトでもメニューバーの「弊社について」という項目の中にある「サポートサービス」というサブページにメールアドレスが記されているだけのようです。やはりAzelisファイナンス https://azelisfinance.world/) → 上で検証したAzelisファイナンス (https://azelisfinance.pro/) という順で2つの画像を示します。

しかも記されているメールアドレスは2つのAzelisファイナンスのサイトで共通する以下のメールアドレスになっています。

>メール support@azelisfinance.pro

このメールアドレスのドメイン名の部分 (azelisfinance.pro) は上で検証して既に閉鎖されている方のAzelisファイナンス (https://azelisfinance.pro/) のURLアドレスのドメイン名と一致します。

上で検証したAzelisファイナンス (https://azelisfinance.pro/) の場合のみ右側に「プロフェッショナルと共に成長する!」と書かれた意味不明の画像が存在しますがやはり互いに非常によく似ていることは確かです。

次にサイトのWho Is 情報を確認しました。表題のAzelisファイナンス https://azelisfinance.world/) のサイトについてもWho Is 情報に登録者に関する情報は何も記されていません。サイトの登録・開設日のみ示します。


サイト名 (URLアドレス) 登録・開設日

Azelisファイナンス https://azelisfinance.world/) 202458

Azelisファイナンス (https://azelisfinance.pro/) 2023年9月6日

本項で検証対象としているAzelisファイナンス https://azelisfinance.world/) は2024年5月8日に登録・開設されたばかりでこの検証を書いている2024年6月上旬時点でサイト開設からちょうど1ヶ月しか経過していないという非常に新しいサイトであることが分かります。またAzelisファイナンス https://azelisfinance.world/) へのアクセス状況を調べた結果を以下に示します。

サイトの開設から1ヶ月しか経過していないのですから当然とも言えますが、1日当たりの独立訪問者数とか1ヶ月間のアクセス回数といった数字が全て検出限界以下です。上で示したようにサイトの特長を説明している部分には

>すでに何千人ものユーザーが弊社で取引し、経済的な目標を達成していらっしゃいます。

という記述がありますが、事実かどうか極めて疑わしいです。

改めて結論するまでもなく、この新たなAzelisファイナンスというサイトについても上で検証し、既に閉鎖されたAzelisファイナンス (https://azelisfinance.pro/) と同様に非常に危険なサイトであるものと考えざるを得ません。このサイトでの投資を勧誘されても決して応じるべきではありません。


※付記

Azelisファイナンスと明らかな共通点が確認出来るAbove Investing (Aboveインベスティング https://aboveinvesting.pro/ja/) というサイトが新たに見つかってきました。「検証83」で検証しているので参照してください。


●Brerona (https://breronagroup.com/#/)

この項目は「検証64」に移管しました。


●Forexland (フォレックスランド https://www.forexland-fx.com/ja/)

これはYahoo知恵袋に2件の質問が出てきたサイトです。まず以下にそれらの質問投稿を引用します。

2022年5月27日投稿

この質問ではどういう経緯でフォレックスランドに口座を開設することになったのか全く分かりません。中国語 (?) の文字化けになって対処に困っているというだけの質問になっています。

2022年5月28日投稿

こちらの質問投稿も信頼出来るかどうかというだけの質問になっていてどういう経緯でこのFX業者に関心を持っているのかといった説明はありません。

さらにこの検証を書いた後ですが、やはりYahoo知恵袋に以下の2件の投稿が出てきました。投稿者は同一人物のようです。

2022年11月8日 17時59分投稿

1件目の投稿によれば

>forexlandFXについて良い会社だという事を知恵袋やnote等snsで広めたら5千円から1万円頂けるそうで多くの方が参加している様です。

>ブローカーのサクラをさせているとコメントした方がおり、心配になりました。 

となっていてどうやらサクラを動員して好意的な投稿をネットで拡散しているようです。検索してみると確かにTwitterにはフォレックスランドを手放しで絶賛するような投稿がかなりの数出ていることが確認されました。

これらの絶賛投稿では軒並み「@tomoyakimoto」というTwitterアカウントが引用されているので確認してみると「元海外FX勤務」を自称するTomoya Kimotoなる人物のアカウントであることが判明しました。

プロフィール欄には

>↓BTCスワップ手数料無料+自動コピトレできる神FX会社

と称してフォレックスランドの口座開設ページへの以下のような形式のアフィリエイトリンクが用意されています。

https://memberarea.forexland-fx.com/live_signup?brd=1&sidc=●●●

リンク最後のアフィリエイターのIDと思われる部分は伏字にしてあります。SNSなどを利用したネットでのステルスマーケッティングが行われているのはほぼ間違いないでしょう。

そしてこのアカウントでは2万円を5倍の10万円に増やすチャレンジに成功して次は10倍に増やすチャレンジに挑むと称して参加者を募集しています。実際にそれだけの運用利回りを達成できているかどうかは確認出来ません。

とにかく以下にフォレックスランドのサイト冒頭部のキャプ画像を示します。

表示言語の選択肢は日本語、英語、中国語、韓国語の4つです。アジア圏の言語に偏っていることを考えるとアジア圏を主な標的にしているサイトと考えられます。またコピートレードを提供していることを前面に押し出しているようです。

この冒頭部に続いては以下に示した取引対象に関する説明が出てきます。

取引対象は金属と為替の2つとなっており、金属としては金、銀、プラチナ、パラジウムの先物、為替のカテゴリーでは70種ほどの通貨ペアを取引できるとなっています。以下は取引可能な通貨ペアの一覧の一部ですが、スプレッドは日本の業者と比較してかなり大きく、一方でスワップ金利は買いも売りも両方マイナススワップという通貨ペアが多いです。

スプレッドが広いのは短期売買の人にとっては著しく不利になりますし、スワップ金利も非常に不利となれば長期保有して金利を狙うという人にもこの業者は向いていません。

次に連絡先情報を探しましたが、殆ど開示されていません。まず脚注部分にNidex Limitedという社名だけ記されています。

「お問い合わせ」という項目があるのですが、実際に示されているのは以下のキャプに示したメールアドレスのみです。

>support@forexland-fx.com

さらにサイトを見ていくと「法的文書」というページからダウンロード出来る「Forexland Terms of Business」というPDFファイルを見つけました。以下に冒頭部のキャプを示します。

>Forexland is a trade name of Nidex Limited, a company incorporated under the laws of Saint Vincent and the Grenadines, with company number 26124 BC 2021

フォレックスランドはセントビンセント・グレナディーンの法律に従って設立されたNidexリミテッド (会社番号:26124 BC 2021) の商号であるといったことが書いてあります。

いわゆる租税回避地でペーパーカンパニーが簡単に設立できるセントビンセント・グレナディーンで設立された会社という時点で名目だけのペーパーカンパニーの可能性を疑わざるを得ませんがとにかく法人が実在するかどうか確認を試みました。セントビンセント・グレナディーンのFinancial Services Authority (FSA、金融サービス局) のサイト (https://svgfsa.com/) にある「ENTITY NAME SEARCH」のページで「Nidex」という法人を検索してみると以下のキャプに示した登録が見つかってきました。

Nidex Ltdという法人名が一致するだけでなく26124という会社番号も一致していますからこれがここで検証しているフォレックスランドの運営会社の登録ということで間違いないでしょう。しかしここで開示されている情報も決して充分とは言い難いです。この登録情報で分かるのは会社設立の日付が2021年1月7日であること、エージェントとしてWilfred Services Ltd. (ウィルフレッドサービシーズリミテッド) という会社が設立に関与していることが分かるだけなのですがこのウィルフレッドサービシーズリミテッドというのは公式サイト (https://www.wilfredinternationalservices.com/) に記されている業務内容を見るとまさにオフショア会社です。右はこのウィルフレッドサービシーズリミテッドのサイトの連絡先情報のキャプです。

>Address: Suite 305, Griffith Corporate Centre, Beachmont, P.O.Box 1510, Kingstown – St. Vincent and the Grenadines

そしてこのセントビンセント・グレナディーンの住所とウィルフレッドサービシーズリミテッドというオフショア会社はこれまでに検証してきた無登録の違法なFX業者でしばしば使われている住所/オフショア会社です。例えば既に閉鎖されているようですが「検証21」で検証したスパークグローバルリミテッド (https://jpn.sparkglobal.ltd/) のサイトに部屋番号まで同じ住所が所在地として記されていました。また本サイトの旧サイトで検証したサイトの中にも全く同じ住所を所在地としているサイトが含まれています。現在も同じ住所を使っている海外FX業者のサイトとして例えば以下の2つのサイトが挙げられます。

「海外FX業者検証4」

Hot Forex (ホットフォレックス https://www.hotforex.com/sv/jp/)

「海外FX業者検証8」

Simple FX (シンプルFX https://simplefx.com/ja/)

その後、本サイトで新たに検証したサイトの中にも部屋番号まで同じ住所を所在地としているサイトが続々と出てきました。具体的には以下のサイトで同じ住所が使われています。

「検証2」 BDFX (http://www.bd-fx.com/jp/)

「検証9」 アメージングティック (https://www.amazingtick.com/amt/ja/)

「検証12」 ジャストフォレックスゴー (https://justforexgo.com/jp)

「検証12」 ブビンガ (https://bubinga.com/ja)

「検証21」 スパークグローバルリミテッド (https://japanese.sglfd.com/index.html)

「検証59」 モガFX (https://www.mogafx.com/)

「検証60」 IFSマーケッツ (https://ifsmarkets.vc/)

さらにこの住所に含まれている「Griffith Corporate Centre (グリフィスコーポレートセンター)」というのは公式サイト (https://griffithcorporatecentre.com/) を見るとシェアオフィス/バーチャルオフィス業者であり、この業者自体が架空住所を提供しているのではないかと思われるのですが、問題の「Suite 305」についてはグリフィスコーポレートセンターのサイトに2020年6月1日付で特別に以下に示す注意書きが出ています。英語の原文とGoogle翻訳の結果を示します。

要するにこの住所について多くの人から問い合わせや否定的評価、つまり苦情が殺到しているが「Suite305」を使っているのはグリフィスコーポレートセンターではなく、グリフィスコーポレートセンターと契約しているウィルフレッドサービシーズリミテッドであって我々の責任ではない、苦情を申し立てたければウィルフレッドサービシーズリミテッドの方に言ってくれという主張になっています。具体的にどんな内容の問い合わせや苦情が寄せられているのか全く情報がありませんが、やはりこれはこの住所が投資詐欺に使われて被害を受けた被害者からの問い合わせや苦情と考えるのが妥当でしょう。そんなに苦情が殺到しているのならばグリフィスコーポレートセンターはウィルフレッドサービシーズリミテッドとの契約を打ち切って追い出すべきだと思うのですが、我々は無関係であると主張するだけというのはいささか理解に苦しみます。本当にグリフィスコーポレートセンターウィルフレッドサービシーズリミテッドは大家と店子というだけの関係なのか疑問もありますがとにかくこの住所が悪用されている、つまりこの住所が複数の詐欺グループによって詐欺に利用されている実態があるとしか思われません。フォレックスランドの運営会社とされているNidex Ltdはやはりペーパーカンパニーの可能性が濃厚です。セントビンセント・グレナディーンのこの住所を使っている時点でかなり危険な業者の疑いが濃いとさえ言えるかもしれません。

また何度か引用していますが、セントビンセント・グレナディーンの金融ライセンスを管理しているFinancial Services Authority (FSA、金融サービス局) のサイト (https://svgfsa.com/) にはFSAの方針としてFX業者やバイナリーオプション業者には金融ライセンスを出さないという告知が出ています。以下にこの告知のキャプを示します。

またフォレックスランドのサイトには金融ライセンスに関する記述が見当たりません。フォレックスランドは金融ライセンスをいずれの国でも取得していない無登録の違法業者としか思われません。

フォレックスランドを信用出来ると判断できる材料は全く見つかりません。このサイトでの投資は全く推奨できません。


※付記

2023年5月31日付で関東財務局から無登録の違法業者であるとしてフォレックスランドに警告が出ました。


●Black Bull Markets (ブラックブルマーケッツ https://blackbullmarkets.com/ja/)

これもYahoo知恵袋に質問が出てきたサイトです。まずその質問投稿を引用します。

2022年8月23日投稿

状況がよく分かりませんが、プロップトレーダーという会社の資金を使ってトレーダーを行い、損失が出ても弁済の必要はなく、利益が出た場合には利益の40%を得られるという条件で働くトレーダーになる試験を受けないかという誘いをおそらくネット経由で受けたようです。そしてその条件として口座の開設と1000ドルの入金を指示されたが信頼出来る業者かどうか情報がなくて迷っているという状況のようです。そして以下に冒頭部のキャプを示すサイト (https://www.blackbull.jp/) から口座開設するように指示されたようです。

当初はこのサイトがブラックブルマーケッツのサイトかと思ったのですが、調べてみるとこれは日本国内のアフィリエイターがアフィリエイト報酬稼ぎの為に立ち上げた勧誘サイトとしか思われないということが分かってきました。これが日本のアフィリエイターによる勧誘目的のサイトであると判断した最大の根拠はこのサイトが全面的に日本語で書かれていて日本語以外の表示言語の選択肢が用意されていないということです。またこのサイトのURLアドレス

>https://www.blackbull.jp/

のドメイン名は日本の国別トップレベルドメインである「.jp」となっています。

一方でこのサイトの脚注にはブラックブルマーケッツの所在地や金融ライセンスに関して以下のような記述があります。

>Black Bull Group Limited(商号:BlackBull Markets)は、ニュージーランド(NZBN 9429041417799)に登録された会社です。住所は20F、188 Quay Street、Auckland Central、1010 です。。BlackBull Group Limitedは、登録済みの金融サービスプロバイダー(FSP403326)です。 そして、FMAによって発行されたデリバティブ発行者ライセンスを保持しています。

>Black Bull Group UK Limitedは、英国で登録されています。会社番号-9556804。支払い決済サービスは、BlackBull Group UK Limited(会社番号-9556804)住所-483 Green Lanes、London、Greater London、United Kingdom、N1348Sによって提供されます。

>BBG Limitedは、セイシェルの金融サービス局(FSA)によって承認され、規制されています。

ニュージーランド、イギリス、セーシェルの3ヵ国に拠点とか法人登録とか金融ライセンスがあるようです。だとすればサイトが日本語のみで書かれているのは明らかにおかしいです。

さらにこのサイトの脚注部分には以下のような連絡先情報があります。

>ニュージーランド直通 (+64) 9558 5142

>日本語サポートデスク(国内通話)050 5532 7070

>メールでのお問い合わせ Japan@blackbullmarkets.com

>Lineでのお問い合わせ Line ID: blackbullmarkets

ニュージーランド直通の電話番号も記されていますが、「Japan」から始まるメールアドレス、さらには日本国内の (050) 局番のIP電話の電話番号が示されています。日本国内に日本語サポートがあるとしか思われませんが日本国内の拠点の住所は示されていません。そしてIP電話の電話番号を検索するとTrinity (トリニティ) というアップル製品の周辺機器を扱う通販業者の電話番号と一致するようです。以下は日本語サポートデスクの電話番号 (050 5532 7070) をGoogle検索して出てきた結果のキャプです。

ところがこのトリニティという通販業者のサイト (https://trinity.jp/) からこの電話番号が記されていたページが最近削除されたようです。

このトリニティのサイトの特定商取引法のページを見ると住所は埼玉県新座市で法人登録でも住所は埼玉県新座市なのですが、なぜかFAX番号は東京の03局番です。050局番のブラックブルマーケッツの日本語サポートデスクの電話番号はここには書かれていません。

尚、この日本語の勧誘サイトには以下に示す日本語の口座開設フォームが用意されています。

さらには入金方法として日本国内の銀行口座での入金を受け付けるという案内や登録フォームまであります。

日本人を勧誘対象にしているのは間違いありません。日本の金融庁で金融商品取引業者の登録を得ていない違法業者への勧誘を行うことには法的な問題があるはずで、この日本語サポートデスクについてもきちんとした連絡先を開示していないことや海外送金を代行していることと併せ、法的問題の可能性を疑わざるを得ません。

とにかくYahoo知恵袋の質問投稿に出てきたサイトはブラックブルマーケッツのサイトではなく、日本人勧誘目的のサイトであるとしか思わないのでブラックブルマーケッツのサイトはどこにあるのかということになります。そこでさらに勧誘サイトを調べてみると以下の3種類の口座の説明の部分に口座開設のリンクがあることに気が付きました。

上のキャプの最下段に「口座開設」というリンクがあります。このリンクのURLアドレスは以下のようになっています。

https://blackbullmarkets.com/ja/live-account/

このリンク先は既に上にキャプを示した日本語にも対応している口座開設フォームに繋がっているのですが、このリンクのURLアドレスが問題です。このURLアドレスはここまで示してきた日本人に向けた勧誘サイトのURLアドレス  (https://www.blackbull.jp/) とは異なります。そこでこのリンクのURLアドレスの最後の部分 (live-account) の部分を削ってみると本項の表題に示したブラックブルマーケッツのサイト (https://blackbullmarkets.com/ja/) に繋がることが判明しました。以下にキャプを示します。

ところがこのサイトも一見して全て日本語で書かれていて一見して海外のFX業者のサイトとは思われません。どういうことなのかよく分からなかったのですが、この日本語のみのサイトのURLアドレス (https://blackbullmarkets.com/ja/) の最後の「ja」の部分を削ってみると英語を含む複数の言語に対応するブラックブルマーケッツの本来のサイト (https://blackbullmarkets.com/en/) に繋がることが判明しました。

この本来の国際版とでも呼ぶべきサイトの対応言語は右上のプルダウンメニューに国旗アイコンが見えますが、英語、スペイン語、フランス語、中国語、ドイツ語、ポルトガル語、イタリア語、タイ語、アラビア語、韓国語、ベトナム語の11ヵ国語となっていて日本語が選択肢に見当たりません。逆に日本語サイトの方は既に示したように言語選択メニュー自体が存在しません。国際版の方を見ているだけでは日本語にも対応していることが分かりませんし、日本語版だけを見ても他に11ヵ国語に対応していることが隠された状況になっています。しかしURLアドレスを比較してみると

日本語版 https://blackbullmarkets.com/ja/

英語版: https://blackbullmarkets.com/en/

となっていて同じサイトであることは間違いありません。どういうことなのか理解に苦しむのですが、日本語サイトの存在は隠しておきたいのではないかと考えざるを得ません。尚、日本語サイトの冒頭部は背景が日本語の勧誘サイトと同じ動画になっているのに対して英語サイトは背景が静止画像になっていて明らかに異なります。しかしこの冒頭部に続く部分では日本語サイトと英語サイト (国際版のサイト) は互いに非常によく似ています。まず以下には冒頭部に続いて出てくるサイトの特長を説明する部分の日本語版と英語版を順に示します。

日本語と英語の違い以外は同じに見えます。さらにこの特長を説明する部分の次に出てくる取引対象などについて説明する部分についても日本語版と英語版のキャプを以下に順に示します。

この部分については日本語版と英語版で明らかな違い、右側の画像部分に明らかな違いがあります。しかし説明される内容自体は日本語版でも英語版でも基本的に同じです。ブラックブルマーケッツは2014年にニュージーランドで設立された取引業者であるといったことが書かれています。さらにFOREX (外国為替)、CFD、コモディティなどが取引可能であることが書いてあるようです。

取引対象についてはさらにメニューバーから選択出来る「取引」という項目のサブページとしてFX (外国為替)、株式指数などCFD商品、原油や穀物などのコモディティ、貴金属、エネルギー、株式などといった項目が挙げられています。但し株式個別銘柄が取引可能となっていても実際にどんな銘柄が取引できるかといった詳細情報は見当たりません。違和感があります。

次に脚注に記されている連絡先情報を以下に示します。この部分についても日本語版と英語版の両方を以下に順に示します。

記されている連絡先情報を以下に書き出します。

電話番号: (+64) 9 558 5142

フリーダイヤル: 0800 BB Markets

住所: Level 20, 188 Quay Street, Auckland Central, 1010, New Zealand

メールアドレス: support@blackbullmarkets.com

いずれもニュージーランドの連絡先のようです。電話番号も[+64] というニュージーランドの国番号から始まっています。

さらにブラックブルマーケッツの脚注には連絡先情報だけでなく、法人登録とか金融ライセンスに関する情報も記されています。まず日本語版のキャプを以下に示します。

1つ目の文節には以下にまとめたニュージーランドの法人登録と住所、さらには金融ライセンスに関する情報が記されています。

住所: Level 20, 188 Quay Street, Auckland Central, 1010, New Zealand

ビジネス番号: NZBN 9429041417799

金融機関登録: FSP403326

2つ目の文節にはイギリスの法人番号と住所が記されています。

住所: 483 Green Lanes, London, Greater London, United Kingdom, N13 48S

法人番号: 9556804

さらに以下には英語版の相当部分およびGoogle翻訳した結果のキャプを示します。

この英語版の1つ目の文節にはニュージーランドの住所、法人番号、金融ライセンスの番号が、2つ目の文節にはイギリスの住所と法人番号が記されています。ここまでは日本語版と同じです。さらに日本語版には存在しなかった3つ目の文節にセーシェルの住所、法人番号、金融ライセンス番号が記されています。

法人名: BBG Limited

登録番号: 857010-1

金融登録: SD045

登録住所: CT House, Office 9A, Providence, Mahe, Seychelles

これらの連絡先情報や登録情報について確認していきます。まずニュージーランドの住所 (Level 20, 188 Quay Street, Auckland Central, 1010, New Zealand) ですが、この住所を検索すると以下に示すMartelli McKegg (https://www.martellimckegg.co.nz/) という弁護士事務所の住所、赤枠で囲った部分にあるStreet Addressと一致します。

またこの弁護士事務所の業務の説明 (原文とGoogle翻訳による日本語訳) を以下に示します。

住所の一致と弁護士事務所の業務内容だけでは確実とは言えませんが、ブラックブルマーケッツはこの弁護士事務所が用意したペーパーカンパニーであってもおかしくないように思われます。

次にニュージーランドの法人登録の確認を試みました。見つかってきたブラックブルマーケッツのニュージーランドの法人登録情報のキャプ画像を以下に示します。

登録されている法人名はBLACK BULL GROUP LIMITED (ブラックブルグループリミテッド) となっておりNew Zealand Business Number (NZBN) がサイトの脚注に記されていたのと同じ9429041417799 で一致しているのでこれがブラックブルマーケッツに対応する法人登録で間違いないでしょう。さらに法人登録の日付が2014年9月18日となっていて上に示した取引対象などについて説明する部分に記されていた2014年創設という記述と合致します。そしてこの法人登録の経営者情報を見ると以下のようになっています。

2人の経営者の情報を以下に書き出します。

Michael Gray WALKER

住所:Apartment 16f Pullman Residences, 6 Princes Street, Auckland Central, Auckland, 1010 , New Zealand

在任:2014年9月18日~

▼Selwyn Jap LOEKMAN

住所:58 Porterfield Road, Whitford, 2571 , New Zealand

在任:20171222日~


2014年9月の会社設立時から経営者の立場にあるのはMichael Gray WALKERという人物であり、2017年12月に2人目のSelwyn Jap LOEKMANという人物が2人目の経営者として加わっているようです。

次にニュージーランドの金融機関登録についても触れておきます。以下がブラックブルマーケッツのサイトに記されていた金融機関登録の番号 (FSP403326) を金融機関登録を探すことが出来るサイト (https://fsp-register.companiesoffice.govt.nz/) に入力して探してきたブラックブルマーケッツの金融機関登録情報のキャプです。

確かにブラックブルマーケッツのニュージーランドの金融機関登録は確認されたことになります。但し開示されているニュージーランドの住所にブラックブルマーケッツが実在するかどうかなどについては疑問もあります。

次にイギリスの法人登録の確認を試みました。サイトに記されていた法人番号 (9556804) から探してみると以下のキャプに示したブラックブルマーケッツの法人登録が見つかりました。

まず法人登録の日付は2015年4月23日となっています。上で示したブラックブルマーケッツのニュージーランドの法人登録の日付は2014年9月18日ですからイギリスの法人登録は7ヶ月ほど遅れて取得されていることになります。そしてこの法人登録で最も気になるのは「Nature of business」という項目に書かれている業務内容が

>Other business support service activities not elsewhere classified

となっていることです。これは金融関係の業務内容とは思えません。

それからこの法人登録の住所は以下のようになっています。

>6 Thornes Office Park, Monckton Road, Wakefield, England, WF2 7AN

この住所を検索してみるとEuropean Business Centre (https://www.mailboxuk.com/) というバーチャルオフィス業者の住所の完全に一致することが判明しました。

この住所にブラックブルマーケッツのイギリス法人が実在するとは思えません。

さらにこの法人登録の経営者情報のページを見ると3名の経営者の情報が記されていますが2名は既に辞職しており、現時点で現職なのは以下のキャプに示したニュージーランド国籍、ニュージーランド在住のWALKER, Michael Grayという人物のみです。この経営者は1992年10月生まれとなっていますから2015年4月23日にDirectorに就任した時点で22歳だったということになります。またこのっ人物は上に示したニュージーランドの法人登録でも経営者となっていた人物と同一人物でしょう。

いずれにしろこのイギリス法人は住所がバーチャルオフィス業者を利用した架空住所と思われる、そもそも金融機関として登録されていない、経営者がニュージーランド国籍、ニュージーランド在住ということで名目だけのペーパーカンパニーである可能性が高いように思われます。さらに経営者が就任時点で22歳という若さだったことを考えるとこの経営者も実質的な経営者かどうか疑いたくなります。

最後はセーシェルでの登録の確認を試みました。セーシェルの金融ライセンスを管理しているFinancial Services Authority (FSA) のサイト (https://fsaseychelles.sc/) で登録を探すと確かに右下のキャプに示したように「Capital Markets」の「Securities Dealer」の項目の中にBBG Limited という企業の登録があり、示されている「Trade Name」が「Black Bull Markets」になっていますし、サイトのURLアドレスがブラックブルマーケッツのURLアドレス (https://blackbullmarkets.com/ja/) と一致しています。

登録情報を以下に書き出します。

住所: JUC Building, Office No. F7B, Providence Zone 18, Mahe, Seychelles

商号: Black Bull Markets

電話番号: 4376183

メール: support@blackbullmarkets.com

URL: http://www.blackbullmarkets.com

しかしこの登録情報に示されている住所はブラックブルマーケッツのサイトの脚注に示されていたセーシェルの住所

>CT House, Office 9A, Providence, Mahe, Seychelles

とは同じセーシェルの住所でも明らかに異なっています。そこで2つの住所をそれぞれ検索してみました。まずFSAの登録情報に示されている住所 (JUC Building, Office No. F7B, Providence Zone 18, Mahe, Seychelles) ですが検索しても見つかる情報はわずかです。「JUC Building」が実在の建物なのかどうかさえよく分かりません。一方でサイトの脚注に記されていた住所 (CT House, Office 9A, Providence, Mahe, Seychelles) については以下のキャプに示したDeneo Partners (https://deneopartners.com/) というオフショア会社の拠点の住所と同じであることが判明しました。下のキャプで赤枠で囲った部分に記されているセーシェルの拠点の住所がブラックブルマーケッツのサイトの脚注に示されていたセーシェルの住所 (CT House, Office 9A, Providence, Mahe, Seychelles) と一致しています。

その後、このオフショア会社のセーシェルの拠点の住所と一致する住所は「検証25」で検証している2つのPU Prime (PUプライム) というサイトの連絡先情報として登場していることが判明しました。この住所はオフショア会社を利用した架空住所の可能性が高いと考えます。

そもそもセーシェルも簡単にペーパーカンパニーが作れる租税回避地として有名であり、セーシェルの法人登録とか金融機関登録があってもブラックブルマーケッツの信頼性を大きく高めるものとは評価できません。さらに連絡先情報を探してサイトのWho Is 情報も確認しましたが登録者に関する情報は何も開示されていません。黄色の枠で囲った部分に記されているサイトの登録・開設日は2014年9月15日となっており、ニュージーランドでの法人登録の日付である2014年9月18日とほぼ一致しています。

またWho Is 情報を調べていて気が付きましたが下のキャプに示したブラックブルマーケッツのアクセス状況を見ると1日当たり平均で6386人の独立訪問者数があるなどそれなりのアクセス数が記録されています。

2014年9月から8年もサイトが存続していてそれなりのアクセス数がある、あまり信用度は高く評価できないがニュージーランドの金融機関登録は確認されるといったことを考えれば最初から詐欺目的で立ち上げられたような全くの詐欺サイトとは思えません。しかし一方でイギリスやセーシェルの登録はバーチャルオフィス業者やオフショア会社の住所を使ったものであるなど信頼性に繋がるものとは思えません。

また日本の金融庁で登録を得ていない無登録業者であることを隠すつもりなのか本来のサイトには日本語表示の選択肢が示されず、逆に日本語サイトには他の表示言語の選択肢が表示されないなど極めて強い違和感を感じる部分もあります。さらに最初に引用したYahoo知恵袋の投稿ではかなり強引かつ怪しげな勧誘が日本人に向けて行われていることが示されています。全面的に信頼出来る業者とは到底思われません。

それからどの程度信頼出来るか分からないので参考情報ですがWikiFXという中国系のFX業者の口コミサイトでブラックブルマーケッツの評価を見ると10点満点の5.06点という高評価とは言い難い点数が付いており、さらには最近になって香港とタイのユーザーから相次いで出金に困難が生じているといった13件もの被害報告が出ています。なぜ被害報告がタイと香港ばかりから出てくるのか理解不能ですが全面的に信頼できる業者とは思えません。

口座開設はオススメしません。