検証43

本ページで検証するサイトはいずれも金融庁のサイトで公表されている金融商品取引業者の登録リストに該当が見つかりません。日本居住者に対して勧誘が行われれば違法な無登録業者ということになります。本ページで検証するサイトの少なくとも一部については日本人に向けた勧誘、被害報告が確認されています。

▼本サイトでの検証は名誉棄損に当たらないと考えます。→ 雑記1

「検証13」「検証14」「検証15」「検証16」「検証17」「検証18」「検証19」「検証20」「検証21」「検証22」「検証23」「検証24」「検証25」「検証26」「検証27」「検証28」「検証29」「検証30」「検証31」「検証32」「検証33」「検証34」「検証35」「検証36」「検証37」「検証38」「検証39」「検証40」「検証41」「検証42に続いて中国系の詐欺グループによる可能性があるサイトについての検証31ページ目です。「検証44「検証45「検証46「検証47「検証48「検証49「検証50「検証51「検証52「検証53」「検証54「検証55」「検証56「検証57「検証58「検証59「検証60「検証61「検証62「検証63」「検証64」「検証65」「検証66」「検証67」「検証68」「検証69」「検証70」「検証71」「検証72」「検証73」「検証74」「検証75」「検証76」「検証77」「検証78」「検証79」にも続編があります。勧誘の手口などについては「検証13」の冒頭を参照してください。このページで検証するのは同じグループによって同じテンプレートから作られたと思われる以下のサイトです。特にTECHNOLOGY LATEST DEVELOPMENT CO., LTD (テクノロジーレーティストデベロップメントカンパニーリミテッド) という同名のサイトが6つも確認されています。


●TECHNOLOGY LATEST DEVELOPMENT CO., LTD (テクノロジーレーティストデベロップメントカンパニーリミテッド https://forextld.com/jp/)

●Okwis Global LTD (Okwisグローバルリミテッド https://okwisfx.com/jp/)

●YIAN MARKETS LIMITED (YIANマーケッツリミテッド http://yian-markets.com/en/)

●Nardo Global limited (Nardoグローバルリミテッド https://nardofx.com/en/)

●Centiger limited (Centigerリミテッド https://cen-tiger.com/en/)

TECHNOLOGY LATEST DEVELOPMENT CO., LTD (テクノロジーレーティストデベロップメントカンパニーリミテッド https://tldfx01.com/index3.html)

●TECHNOLOGY LATEST DEVELOPMENT CO., LTD (テクノロジーレーティストデベロップメントカンパニーリミテッド https://tldfx02.com/index3.html)

TECHNOLOGY LATEST DEVELOPMENT CO., LTD (テクノロジーレーティストデベロップメントカンパニーリミテッド https://tldfx03.com/index3.html)

TECHNOLOGY LATEST DEVELOPMENT CO., LTD (テクノロジーレーティストデベロップメントカンパニーリミテッド https://tldfx.com/index3.html)

TECHNOLOGY LATEST DEVELOPMENT CO., LTD (テクノロジーレーティストデベロップメントカンパニーリミテッド https://banktld.com/index3.html)

●GYD INTERNATIONAL HOLDING LIMITED (GYDインターナショナルホールディングスリミテッド https://gydglobal.com/jp/)

●UEE INTERNATIONAL LIMITED (UEEインターナショナルリミテッド http://www.ueehx.com/en/)


まず以下のサイトを検証します。

●TECHNOLOGY LATEST DEVELOPMENT CO., LTD (テクノロジーレーティストデベロップメントカンパニーリミテッド https://forextld.com/jp/)

●Okwis Global LTD (Okwisグローバルリミテッド https://okwisfx.com/jp/)

●YIAN MARKETS LIMITED (YIANマーケッツリミテッド http://yian-markets.com/en/)

●Nardo Global limited (Nardoグローバルリミテッド https://nardofx.com/en/)

●Centiger limited (Centigerリミテッド https://cen-tiger.com/en/)

これら5つのサイトは互いに明らかに似ており、同じグループによるサイトの可能性が高いのでまとめて検証します。最初のテクノロジーレーティストデベロップメントカンパニーリミテッド (以下、長すぎるのでテクノロジーレーティストと省略) はYahoo知恵袋に質問が出てきたサイト、2番目のOkwisグローバルは海外のFX業者比較サイトで見つけたサイト、それ以降の3つのサイトはOkwisグローバルからの画像検索で見つけてきたサイトです。

まず最初のテクノロジーレーティストに関してYahoo知恵袋に出てきた質問を引用します。

2021年11月11日投稿

あまり詳しい状況は分かりませんが「SNSで知り合った女性」にTechnologyというFX業者での投資を勧められているようで1万円を入金すれば99万円を出資するという美味しすぎる勧誘に違和感を感じたようです。とにかくこの投稿から探してきたテクノロジーレーティストというサイトの冒頭部のキャプ画像を以下に示します。

表示言語の選択肢は中国語、香港語、英語、日本語となっています。

さらに表題2番目、Okwisグローバルについてもサイト冒頭のキャプ画像を示します。

表示言語の選択肢は中国語、香港語、英語、韓国語、日本語、タイ語、ドイツ語、ヒンディー語となっています。上のテクノロジーレーティストのサイトと比較すると背景画像全く異なりますが、書かれている文章

>世界レベルのオンライン取引プラットフォーム

>いつでもどこでも外国為替を取引する。

>いつでもどこでも、自由に取引します。

という文章は2つのサイトで全く同じです。またメニューバーがキャプの下にある構成やメニューバーの項目名とその並びも互いによく似ています。

これ以降の3つのサイトはこのOkwisグローバルからの画像検索で見つけてきたサイトでしかも日本語に対応していないのでOkwisグローバルについて以下のサイトとの比較の為に英語表示の場合のキャプも以下に示します。

この英語版のキャプ画像を以下に示すYIANマーケッツリミテッド、Nardoグローバルリミテッド、Centigerリミテッドの3つのサイトのキャプ画像と比較すると非常に似ていることが分かると思います。

さらにこれら5つのサイトが互いに似ているのはこの冒頭部だけではありません。この冒頭部に続く部分についても5つのサイトからのキャプ画像を以下に示します。まず日本語対応しているテクノロジーレーティストとOkwisグローバルの2つのサイトから「会社の概要」などと題された項目が並んでいる部分を比較します。

テクノロジーレーティストについては「会社の概要」「私たちの目標」「私たちの価値」という3項目が並んでいます。一方でOkwisグローバルでは「会社の概要」「私たちの目標」の2項目だけです。添えられている画像は互いに違うのですがその下に添えられている文章の部分は互いにかなり似ています

テクノロジーレーティストの「会社概要」の項目の文章

>専門がしっかりしている

>TECHNOLOGYLATEST は投資銀行で外貨と技術の分野で豊富な経験を持っていた管理チームで構成されています。本社はニュージーランドの伝統金融センターにあります。

Okwisグローバルの「会社概要」の項目の文章

>専門がしっかりしている

>Okwisは投資銀行で外貨と技術分野で豊富な経験を持つ管理チームから構成されています。本社はイギリスの伝統金融センターにあります。

▼テクノロジーレーティストの「私たちの目標」の項目の文章

>あなたの財務を発展させます

>TECHNOLOGYLATEST はオンライン外貨取引のパイオニアとなり、外貨という資産属性の製品を協力し、小売顧客をより接近しやすくする。私たちの目標はより良いサービスを提供することによって、ドット差とより速い成約ができ、外国為替業界の徹底的な変革を促します。

Okwisグローバルの「私たちの目標」の項目の文章

>あなたの財務を発展させます

>Okwisはオンライン外貨取引のパイオニアとなり、外貨という資産属性の製品を協力し、小売顧客をより接近しやすくする。私たちの目標はより良いサービスを提供することによって、ドット差とより速い成約ができ、外国為替業界の徹底的な変革を促します。

テクノロジーレーティストはニュージーランド、Okwisグローバルはイギリスの会社であるとなっていますが文章は互いに偶然とは到底思えないほど似ています。

同じ部分についてテクノロジーレーティストとOkwisグローバルYIANマーケッツリミテッド、Nardoグローバルリミテッド、Centigerリミテッドと5つのサイトの英語版のキャプ画像を順に以下に示します。

Okwisグローバルの場合を除いて3つの項目がありますが項目名は「ABOUT COMPANY「OUR VISION」「OUR VALUES」の3つで一致しています。それぞれの文章も全部コピペするのは止めておきますが互いに明らかに似ています。画像部分もOkwisグローバル以下の4つではほぼ同じ画像が使われています。それぞれの「ABOUT COMPANY」の項目にある会社の所在地は以下のようになっています。

テクノロジーレーティスト ニュージーランド

Okwisグローバル イギリス

YIANマーケッツリミテッド ニュージーランド

Nardoグローバルリミテッド ニュージーランド

Centigerリミテッド 香港

サイトが互いにかなり似ていて同じグループによるサイトとしか思えないのですが本拠はニュージーランド、イギリス、香港の3ヵ所に分散しています。この所在地に関してはまた後述しますが国が書いてあるだけで具体的な住所や電話番号がないことなど考えると信用出来る情報とは思えません。さらにこの部分で使われている画像の幾つかにはさらに信頼性を疑われても仕方がない部分があるようです。例えば左下はテクノロジーレーティストの「私たちの目標 (英語版では)OUR VISION」の項目に添えられている画像です。「TECHNOLOGY」と書かれているのでテクノロジーレーティスト社の受付みたいな場所の画像に見えるのですがこの画像を画像検索に掛けてみると中国の大手ネット通販業者・アリババのサイトで右下に示した画像を見つけました。

これはアリババに出店してガラス切りなどを販売しているShanghai Wangjiang Trading Co., Ltd.という会社の紹介ページにあった画像です。2つの画像は互いに明らかに似ており、どうやらテクノロジーレーティスト社の受付みたいな場所の画像はこのガラス切りを販売する会社の画像を加工した画像ではないかと疑わざるを得ません。さらにCentigerリミテッドのサイトの「ABOUT COMPANY」の項目にある画像を左下に示します。この画像についても画像検索してみるとAdobe社が運営しているBehance (https://www.behance.net/) という素材を集めたサイトで右下の画像を見つけました。 

Centigerリミテッドのサイトの画像は右上の画像を一部切り取って壁に見える会社のロゴの部分を加工した画像ではないかと思われます。そもそもCentigerリミテッドのサイトの画像にはGHCという社名と地球儀のような形のロゴが示されていてCentigerリミテッド社のオフィスの画像とは思えません。同じグループが運営しているGHCという名称のサイトがどこかにあるあるいは既に閉鎖されているけどかつては存在していたという可能性が考えられます。

その他のサイトに見える画像の幾つかも同様に画像検索してみると具体的な説明は省略しますがネット上から拾ってきた画像のようです。近代的なオフィスを構えるきちんとした会社というイメージを造り上げる為にネットから拾ってきた画像を使っているのだとすればこれらのサイトの信頼性は非常に危ういと考えざるを得ません。

これまで比較してきた冒頭部と「会社の概要」などと題された項目が並んでいる部分ではテクノロジーレーティストと他の4つのサイトで共通の画像が使われておらず、似ていることが必ずしも明確ではありませんでしたが以下に示す「24時間サポート」とか「取引対象」を説明する部分では5つのサイトで全く同じ画像が使われています。以下には表題と同じ順 (テクノロジーレーティスト → OkwisグローバYIANマーケッツリミテッドNardoグローバルリミテッドCentigerリミテッド) で各サイトからのキャプ画像を示しますが全く区別出来ません。

そしてこれらの画像も画像検索に掛けてみるとどこにオリジナルがあるのか分かりませんが多数のサイトで同じ画像が見つかります。ちなみに冒頭の背景画像もネット上に同じ画像が見つかります。これらのサイトはネットから拾ってきた画像を組み合わせて作られていると言っても間違いではありません。

また5つのサイトの脚注には取引出来高と顧客数を示している部分があります。以下には左上から表題と同じ順 (テクノロジーレーティスト → Okwisグローバル → YIANマーケッツリミテッドNardoグローバルリミテッドCentigerリミテッド) で各サイトからのキャプ画像を示しますが1588万5753という取引出来高 (単位は不明) と顧客数の37万9403人が5つのサイトで全く同じです。

これら5つのサイトの顧客数がいずれも37万9403人というのは有り得ないでしょう。後述しますがサイトの登録・開設の日付はいずれもかなり新しいですし、サイトへのアクセス数はいずれも少ないです。とてもではありませんが37万9403人の顧客をかかえているという記述は信用出来ません。

また既にこれらの運営元の所在についてトップページにニュージーランド、イギリスあるいは香港といった記述があることを紹介しましたが、さらに連絡先情報について探してみると「会社の概要」あるいは英語表示では「About Us」の項目にわずかな記述があることに気が付きました。

まずテクノロジーレーティストの場合ですが本社はイギリスにあるとなっています。

>TECHNOLOGYLATEST の本社はどこにありますか?

>TECHNOLOGYLATEST は、外国為替および投資銀行業務のテクノロジーに関する豊富な経験を持つ経営陣で構成されています。本社は英国金融センターにあります。

次はOkwisグローバルの場合ですがやはり本社はイギリスにあるとなっています。

>Okwisの本社はどこにありますか?

>Okwisは、外国為替および投資銀行業務のテクノロジーに関する豊富な経験を持つ経営陣で構成されています。本社は英国金融センターにあります。

それ以外の日本語対応していない3つのサイトについてはまとめて示します。

記述を以下にまとめます。

YIANマーケッツリミテッド 2010年にニュージーランドで設立

Nardoグローバルリミテッド 2010年にイギリスで設立

Centigerリミテッド 2010年に香港で設立


これらの所在地情報はトップページにあった所在地情報と必ずしも一致していません。2ヵ所の記述をまとめます。

サイト名 トップページの記述 About Usの記述

テクノロジーレーティスト ニュージーランド イギリス

Okwisグローバル イギリス イギリス

YIANマーケッツリミテッド ニュージーランド ニュージーランド (2010年設立)

Nardoグローバルリミテッド ニュージーランド イギリス (2010年設立)

Centigerリミテッド 香港 香港 (2010年設立)


テクノロジーレーティストとNardoグローバルリミテッドについて2ヵ所の記述が矛盾しているということになります。そもそもこれら5つのサイトは互いにかなり似ていて同じグループによる運営である可能性が高いのに本拠地として3ヵ所が出てくるのはおかしいとしか思えません。ともかくイギリスに本拠があるというサイトがあること「検証13」以降で検証してきた一連の中国系と思われる詐欺サイトでしばしばイギリスに対応する法人登録が見つかることからこれらのサイトについてもまずイギリスの法人登録を探してみました。するとテクノロジーレーティスト、Okwisグローバル、YIANマーケッツリミテッドの3つについてのみ対応すると思われるイギリスの法人登録が見つかってきました。一方で他の2つのサイトについてはイギリスの法人登録は見つかりません。ともかく見つかってきた3つのサイトに対応すると思われるイギリスの法人登録を以下に示します。

テクノロジーレーティストデベロップメントカンパニーリミテッドの法人登録

まず法人登録の日付は2021年6月11日となっています。そしてイギリスの住所は以下のようになっています。

>Tricor Suite 4th Floor, 50 Mark Lane, London, England, EC3R 7QR

この住所はこれまでの検証では未出の新しい住所ですが、検索してみるとかなり多くの法人がこの住所で登録されているようです。この住所にテクノロジーレーティスト社が実在するかどうかは疑問です。そしてこの法人登録で経営者として登録されているのは以下に示したBULAY-OG CATIPAY, Bryanというフィリピン国籍、フィリピン在住の人物となっています。

残念ながらこのフィリピン人経営者のフィリピンの住所については開示されていません。次はOkwisグローバルリミテッドのものと思われる法人登録です。

Okwisグローバルリミテッドの法人登録

法人登録の日付は2021年8月27日となっていてやはりかなり新しい法人です。そして住所は以下のようになっています。

>4d Salisbury Road, Weston-Super-Mare, Somerset, United Kingdom, BS22 8EW

この住所は「検証13」以降で検証してきた一連の中国系と思われる詐欺グループによる詐欺サイトの検証でしばしば出てきている住所です。具体的には以下のサイトに対応するイギリス法人が同じ住所で法人登録されています。

「検証13」 Beslaマーケットリミテッド法人登録

「検証18」 Linkhumインベストメントリミテッド → 法人登録

「検証20」 JINGERグローバルリミテッド法人登録

WEIKE → 法人登録

「検証23」 キャメルファイナンシャルリミテッド → 法人登録

パットンセキュリティーズリミテッド → 法人登録

「検証27」 IOTAグローバルリミテッド → 法人登録

サウスセンチュリーグループリミテッド → 法人登録

アルトマンファイナンスインベストメント → 法人登録

「検証28」 CMMCIセキュリティーズインフォメーションカンパニーリミテッド → 法人登録

プラスマーケットリミテッド → 法人登録

MISNEAグローバルリミテッド → 法人登録

「検証33」 SHUN YUENリミテッド → 法人登録

「検証36」 ZOROグローバルリミテッド → 法人登録

YUMグループグローバルリミテッド → 法人登録

EGMフォレックス → 法人登録

「検証37」 ROKINGリミテッド法人登録

SAENマーケッツリミテッド法人登録

セントラルコーリションセキュリティーズ法人登録

「検証45」 KAIHERグローバルリミテッド → 法人登録

「検証46」 グランドグローバルマーケッツリミテッド → 法人登録

Skyamインベストリミテッド → 法人登録

「検証48」 ETHERマクロキャピタルリミテッド法人登録

「検証50」 OSIRISフォレックス → 法人登録

「検証54」 Maliksiリミテッド → 法人登録

「検証57」 UNERNEYグローバルリミテッド → 法人登録

そしてこのOkwisグローバルリミテッドの法人登録で経営者情報のページを見ると以下に示すZHANG, Xiaomingという中国国籍、中国在住の人物が唯一の経営者として登録されています。

このZHANG, Xiaomingという中国人経営者の中国の住所は以下のようになっています。

>Ten Groups, Jianyiwei, Xinjian Street, Hunjiang District, Baishan City, Jilin Province, China, 134300

この住所は中国の吉林省白山市 (はくさん-し)渾江区(こんこう-く)新建街道という地域の住所のようです。尚、この人物は「検証37」で検証しているSAENマーケッツリミテッドに対応すると思われるイギリスの法人登録経営者となっている人物と名前や生年月が一致しており、同一人物と思われます。組織的な繋がりが疑われます。

次はニュージーランドを本拠としているとサイトの2ヵ所に記載されていたYIANマーケッツリミテッドに対応すると思われるイギリスの法人登録を示します。

YIANマーケッツリミテッドのものと思われる法人登録

まず法人登録の日付は2021年823日となっています。そしてイギリスの住所は以下のようになっています。

>291 Brighton Road, South Croydon, United Kingdom, CR2 6EQ

この住所は「検証13」以降の一連の中国系と思われる詐欺サイトの検証で何度も出ている住所です。具体的には以下のサイトに対応する法人登録上の住所となっています。

「検証20」 FOYAインベストメントリミテッド法人登録

「検証22」 MARVALLE 3THグループリミテッド法人登録、ONDERSON法人登録

「検証23」 Bairradaインターナショナルリミテッド法人登録、JUNE BOWESデベロップメントグループリミテッド法人登録

「検証25」 FOGEE → 法人登録 (本ページで検証している11個のFOGEEのサイトとも共有)、NODEキャピタルグループ → 法人登録

「検証28」 ファーリーチキャピタル法人登録

「検証31」  WSL FX ユニオンリミテッド法人登録、POGグローバルリミテッド法人登録、ADGマーケッツリミテッド法人登録KOPEグローバルリミテッド法人登録

「検証37」 Gotlonインベストメントリミテッド法人登録

「検証39」 HNDグローバルリミテッド → 法人登録、ITEグローバルリミテッド → 法人登録、SODグローバルリミテッド → 法人登録インダスゴールドマーケッツリミテッド → 法人登録BSVグローバルインベスティングリミテッド → 法人登録、パワーファンクションキャピタルリミテッド → 法人登録

「検証40」 ダブルドリル法人登録、FULILAI カンパニーリミテッド法人登録

「検証41」 スーパー・キャピタル・マネジメント・リミテッド法人登録

「検証44」 エクセレントリベニューリミテッド法人登録

「検証49」 ビッグアンクルリミテッド → 法人登録、DUXホールディンググループリミテッド → 法人登録、Qtマーケッツリミテッド → 法人登録

「検証50」 パイオニアキャピタルリミテッド法人登録

「検証54」 ローカスマーケットインターナショナルリミテッド → 法人登録

「検証55」 FSDSグローバルリミテッド → 法人登録

「検証58」 クワコルマーケッツ法人登録

「検証59」 R24キャピタルグループ → 法人登録

「検証63」 スイストレードファイナンス → 法人登録

また「検証37」Gotlonインベストメントリミテッドの検証で説明してありますがこの住所に金融機関があるようには思えません。やはりこの住所も架空住所の疑いが濃厚です。

そしてこのYIANマーケッツリミテッドの法人登録で経営者として登録されているのは以下に示した中国国籍、中国在住のXU, Yuntianという人物です。

法人登録時の提出書類を見るとこの中国人経営者の中国での住所が一応記されています。

>NO. 31, SHUIJING STREET, NANMACHANG VILLAGE, HUANGDI TOWN, HUOJIA COUNTY. HENAN PROVINCE, CHINA, 453800

どれほど信頼出来る情報なのかは疑問ですが一応この住所は中国の河南省獲嘉県(かくか-けん)黄堤鎮という場所の住所のようです。

次にニュージーランドに拠点があるというサイトが含まれていたことからニュージーランドの法人登録を検索できるサイトで5つのサイトに対応する法人登録がニュージーランドに存在するかどうか検索してみましたが5つの場合、全てで該当するような登録を見つけることが出来ませんでした。どういうことなのか全く理解不能です。

そこでさらに例によって各サイトのWho Is 情報を確認しました。運営元に関する情報が最も具体的なのが以下に示したOkwisグローバルのサイトのWho Is 情報です。

まず黄色の枠で囲った部分に記されているサイトの登録・開設日を見ると2021年8月24日付となっています。この検証は2021年11月下旬に書いているので開設からわずか3ヵ月です。そして赤枠で囲った部分にある登録者に関する情報を以下にまとめます。

登録者: Tang Da

登録機関: Okwis global ltd

所在地: 中国・北京

電話番号: +855.719410240

メールアドレス: datangtang911@iCloud.com

登録者名はTang Daという中国系かと思われる個人の名前になっています。そして住所は中国・北京となっているのですが電話番号は[+855]という国番号から始まっており、これは国番号のリストで調べるとカンボジアの国番号です。つまり住所と電話番号が矛盾しています。メールアドレスはアップル社の提供する@iCloud.comのメールアドレスです。どうもあまり信用出来そうな情報のようには思えません。このOkwisワイズグローバルの場合を含めてWho Is 情報にある登録者情報などを以下にまとめます。

サイト名 登録・開設日 登録者住所

テクノロジーレーティスト 2021年9月28日 記載なし

Okwisグローバル 2021年8月24日 中国・北京

YIANマーケッツリミテッド 2021年8月14日 中国・北京

Nardoグローバルリミテッド 2021年9月8日 香港

Centigerリミテッド 2021年9月8日 香港

いずれも開設からせいぜい3ヵ月半という新しいサイトです。YIANマーケッツリミテッド以下の3つのサイトについては各サイトに設立が2010年であると記載されていましたが各サイトの開設日はずっと新しくて到底2010年から活動しているようには思えません。

また各サイトのWho Is 情報を調べていて気が付きましたが、テクノロジーレーティストとCentigerリミテッドのサイトは同じIPアドレス (8.210.160.61.) 上にあり、OkwisグローバルとYIANマーケッツリミテッドのサイトもIPアドレス (47.243.120.240.) を共有しているようです。これも各サイト間の組織的な繋がりを示唆していると思われます。

さらにこれもWho Is 情報を調べていて気付いたことですが例えば以下に示したテクノロジーレーティストのサイトへのアクセス状況を見ると1日平均の訪問者数が検出限界以下という結果になっています。

同様に他の4つのサイトについてもアクセス状況を調べてみましたがやはり1日当たりの訪問者数は検出限界以下という結果になります。上で指摘した各サイトにある37万9403人の顧客を抱えているという記述は到底真実とは思われません

言うまでもないと思いますがこれらのサイトも「検証13」以降で検証してきた一連の中国系と思われる詐欺グループによる詐欺サイトの一角である疑いが極めて濃いです。これらのサイトでの投資を勧誘されても決して応じるべきではありません。


●TECHNOLOGY LATEST DEVELOPMENT CO., LTD (テクノロジーレーティストデベロップメントカンパニーリミテッド https://tldfx01.com/index3.html)

●TECHNOLOGY LATEST DEVELOPMENT CO., LTD (テクノロジーレーティストデベロップメントカンパニーリミテッド https://tldfx02.com/index3.html)

●TECHNOLOGY LATEST DEVELOPMENT CO., LTD (テクノロジーレーティストデベロップメントカンパニーリミテッド https://tldfx03.com/index3.html)

●TECHNOLOGY LATEST DEVELOPMENT CO., LTD (テクノロジーレーティストデベロップメントカンパニーリミテッド https://tldfx.com/index3.html)

●TECHNOLOGY LATEST DEVELOPMENT CO., LTD (テクノロジーレーティストデベロップメントカンパニーリミテッド https://banktld.com/index3.html)

これらのサイトは基本的に上で検証したテクノロジーレーティストデベロップメントカンパニーリミテッド (https://forextld.com/jp/) のサイトをコピーしてURLアドレスを変更しただけというサイトです。本項最初のテクノロジーレーティストデベロップメントカンパニーリミテッド (https://tldfx01.com/index3.html) はYahoo知恵袋に質問が出てきたサイトで他の4つは画像検索や同じIPアドレス上のサイトを検索することで見つかってきたサイトです。まずは最初のサイトに関してYahoo知恵袋に出てきた質問投稿を引用します。

2021年11月25日投稿

Facebookで知り合った自称・台湾人女性から勧誘されて入金先として指定された個人名義の銀行口座に入金してしまったようです。出金しようとすると税金と称して追加入金を要求されたということでまさに「検証13」の冒頭で説明した中国系と思われる詐欺グループによる詐欺の手口に合致する状況になっているようです。そしてこの投稿に出てきたURLアドレスにアクセスしてみると上で検証したテクノロジーレーティスト (https://forextld.com/jp/) のサイトと極めてよく似ているけれどもURLアドレスが異なる別サイトであることが判明しました。そこでさらにURLアドレスだけ変更したサイトが存在している可能性を考えて画像検索および同じIPアドレス上のサイトの捜索を行ってみたところ予想通りさらに同じテクノロジーレーティストという名称で見かけも非常によく似ているのにURLアドレスだけ変更されているサイトが見つかってきました。後述しますが本項で検証している5つのサイトは全て同一のIPアドレス上にあります。本項ではそれらのサイトをまとめて検証することにします。

まず本項で検証する5つのテクノロジーレーティストという名称が共通するサイトの冒頭部のキャプを以下に表題と同じ順で並べてみます。

これら5つのテクノロジーレーティストという名称のサイトは互いに酷似しており、同じ画像が5つ並んでいるようにしか見えません。またこの冒頭部はこのページの最初に取り上げ、以下に冒頭部のキャプを再掲したテクノロジーレーティストのサイト (https://forextld.com/jp/) とも全く区別できないほど似ています。

この以前に検証した最初のテクノロジーレーティストのサイトもこの検証を書いている2021年12月初旬の時点で閉鎖されていないので名称が同じで見かけも互いに非常によく似たサイトが少なくとも6つ共存していることになります。表示言語の選択肢も6つのサイトに共通して日本語、中国語、香港語、英語の4つになっています。

さらにこれらのサイトが互いに似ているのはこの冒頭部だけではありません。最初のテクノロジーレーティストの検証でも取り上げた「会社の概要」「私たちの目標」「私たちの価値」という3項目が集められている部分のキャプを以下にやはり表題と同じ順で並べてみます。

この部分でも本項で検証している5つのテクノロジーレーティストのサイトは互いに全く同じです。さらにこの部分は以下に比較の為にキャプを再掲しますがこのページの最初で検証したテクノロジーレーティスト (https://forextld.com/jp/) のサイトとも全く区別できないほど似ています。

そして最初の「会社の概要」という項目にはいずれのサイトでも

>本社はニュージーランドの伝統金融センターにあります。

と書いてあります。しかし上のテクノロジーレーティスト (https://forextld.com/jp/) の検証でも指摘しましたが、「私たちについて」のページには以下のような記述があります。[以下は本項で検証している5つのサイトを代表して1つ目のテクノロジーレーティストのサイト (https://tldfx01.com/index3.html) からのキャプですが5つのサイトはこの部分で全く同じです。]

最初の部分を以下に書き出します。

>TECHNOLOGYLATEST は、外国為替および投資銀行業務のテクノロジーに関する豊富な経験を持つ経営陣で構成されています。本社は英国金融センターにあります。

トップページの会社の概要には「本社はニュージーランドの伝統金融センターにあります。」と書いてあるのに同じサイトの「私たちに関しては」のページには本社がイギリスにあると書いてあるのです。これは明らかに矛盾しています。ちなみにイギリスにテクノロジーレーティストデベロップメントカンパニーリミテッドのものと思われる法人登録が存在すること、法人登録上の経営者はBULAY-OG CATIPAY, Bryanというフィリピン国籍、フィリピン在住の人物であることは上のテクノロジーレーティストのサイト (https://forextld.com/jp/) の検証に書いたので参照してください。

さらにここで検証している5つのサイトは以下にキャプを示している取引対象などを説明する部分においても上で検証したテクノロジーレーティストのサイト (https://forextld.com/jp/) やOkwisグローバルなど5つのサイトと共通しています。以下には本項で検証している5つのテクノロジーレーティストのサイトからのキャプ画像を表題と同じ順で並べますが全く区別出来ません。

こうしてサイトの複数個所をチェックしましたが本項で検証対象にしている5つのテクノロジーレーティストのサイトではURLアドレス以外に全く違いが見つかりません。完全にコピペしただけのサイトに見えます。但し、ここで検証している5つのテクノロジーレーティストのサイトと上で検証したテクノロジーレーティストのサイト (https://forextld.com/jp/) を比較するとサイトの脚注部分が異なることに気が付きました。以前検証したテクノロジーレーティストのサイトの脚注と比較すると本項で検証している5つのテクノロジーレーティストのサイトには共通して文章が増えているのです。代表して本項で検証しているテクノロジーレーティストのサイトの1番目のサイト (https://tldfx01.com/index3.html) から増えている文章の一部を以下に示します。

この文章には異様な部分があります。まず

>TECHNOLOGYLATEST の商標名称、ロゴ、商標及びウェブサイトwww.forextd.comは TECHNOLOGY LATEST DEVELOPMENT CO., LTD(商標名:TECHNOLOGY LATEST DEVELOPMENT CO., LTD)は

という部分ですが「www.forextd.com」というURLアドレスが分かりません。少なくともこのキャプを取得したテクノロジーレーティストのサイトの1番目のサイトのURLアドレス (https://tldfx01.com/index3.html) とは一致しません。探してみるとここに記されているwww.forextd.com」というURLアドレスに一致するForexTDというFXとか仮想通貨を取引するかなり怪しげなサイト (https://www.forextd.com/pages/home) が見つかってくるのですがこのサイトがここで検証している一連のテクノロジーレーティストのサイトと関連のあるサイトなのか全く分かりません。少なくともテクノロジーレーティストのサイトと全く似ているようには見えませんむしろ上で検証したテクノロジーレーティストのサイト (https://forextld.com/jp/) のURLアドレスを書こうとして1文字間違ったのではないかとも思われますが確実ではありません。

さらに

>米国の法律に基づいて登録され、米国の金融サービスプロバイダ(FSC)によって登録され、1717 N streetに位置する。

という部分も意味不明です。アメリカで登録されたとあるのですが「1717 N street」という部分はアメリカの住所の一部でしょうか?全く意味が分かりません。

さらに脚注には金融ライセンスに関係しているのではないかと思われる記述があります。日本語版と英語版の両方のキャプを示します。

まずカナダで金融ライセンスを得ているような記述が出てきます。カナダの住所も記されているようです。

>TECHNOLOGY LATEST DEVELOPMENT CO., LTD(ビジネス名: TECHNOLOGY LATEST DEVELOPMENT CO., LTD)は、カナダの金融取引及び報告分析センター(FINTRAC)によりカナダ卑詩省列治文市Shellbridge Way 150号、V 6 W 8に授権されました。

>TECHNOLOGY LATEST DEVELOPMENT CO., LTD (business name: TECHNOLOGY LATEST DEVELOPMENT CO., LTD) through Canadian financial transactions Authorized and regulated by FINTRAC, c located at 150 Shellbridge Way, Richmond, British Columbia, Canada, V6X2W8.

まずカナダのFINTRACという監督機関からライセンスを得ているといった記述がありますがこのFINTRACで登録を得ているという話は「検証13」以降の一連の中国系と思われる詐欺サイトの検証で何度か出ているので例によってFINTRACのサイトにある登録業者の検索ページから「TECHNOLOGY LATEST DEVELOPMENT CO., LTD」の登録を探してみましたが登録を確認出来ません。また日本語版では中国語と思われる部分が混在していてよく分かりませんがカナダの住所の住所が記されています。英語版に表示されている

>150 Shellbridge Way, Richmond, British Columbia, Canada, V6X2W8

という住所を検索してみると以下のキャプに示しましたがRAYDWELL (https://www.raydwell.com/) というオフショア会社とバーチャルオフィス業者を兼ねたような会社の住所と一致します。ほぼ間違いなく架空住所でしょう。この住所にテクノロジーレーティスト社が実在するとは思えません。

さらにセントビンセント・グレナディーンに何らかの登録があるような記述があります。

>TECHNOLOGY LATEST DEVELOPMENT CO., LTD (SVG)はセントビンセント・グレナディーンに設立され、登録された国際商業会社です。「国際商業会社(修正と合併)法」(2009年セントビンセント・グレナディーン改正法)第149章に基づき、すべての商業、金融、貸借、貿易、サービス活動を含み、通貨、大口商品、指数、レバー及び管理口座サービスでブローカー、トレーニング及び口座サービスを提供する

そこでセントビンセント・グレナディーンの金融ライセンスを管理しているFINANCIAL SERVICES AUTHORITYのサイト (https://svgfsa.com/) で金融ライセンスがあるかどうか探してみましたがやはり見つかりません。

セントビンセント・グレナディーンについてはペーパーカンパニーなどが存在する可能性は否定できませんが住所も記されていないのでこれ以上は確認出来ません。しかしどこかの国で金融ライセンスを得ているようには思われません。つまり日本で無登録の違法業者であるだけでなく、海外でも金融ライセンスを持っていない全くの無登録業者の可能性が高いです。

さらに連絡先情報を探して5つのテクノロジーレーティストのサイトのWho Is 情報を確認してみましたが登録者に関する情報は開示されていません。そして既に上で書きましたがここで検証している5つのテクノロジーレーティストのサイトは全て同一のIPアドレス (156.226.173.174.) 上にあるようです。以下は本項で検証している最初のテクノロジーレーティストのサイト (https://tldfx01.com/index3.html) を基準にして同一のIPアドレス上にあるサイトのリストですが本項で検証している他の4つのテクノロジーレーティストのサイト全てがこのリストに登場しています。

ちなみに5つのサイトのWho Is 情報に記されている登録開設日は以下のようになっています。

▼テクノロジーレーティスト (https://tldfx01.com/index3.html) 2021年10月11日

▼テクノロジーレーティスト (https://tldfx02.com/index3.html) 2021年10月11日

▼テクノロジーレーティスト (https://tldfx03.com/index3.html) 2021年10月11日

▼テクノロジーレーティスト (https://tldfx.com/index3.html) 2021年74

▼テクノロジーレーティスト (https://banktld.com/index3.html) 2021年10月11日

4番目のサイト以外は全て2021年10月11日にまとめて開設されていることが分かります。


改めて結論するまでもないと思いますが、これら5つのテクノロジーレーティストというサイトは全く信用出来ません。詐欺グループが同じテンプレートから少しずつURLアドレスを変えて詐欺目的で量産したサイトとしか思われません。これらのサイトでの投資を勧誘されても決して応じるべきではありません。


●GYD INTERNATIONAL HOLDING LIMITED (GYDインターナショナルホールディングスリミテッド https://gydglobal.com/jp/)

●UEE INTERNATIONAL LIMITED (UEEインターナショナルリミテッド http://www.ueehx.com/en/)

これらは上で検証したOkwisグローバルリミテッドからの画像検索で見つかってきたサイトで明らかに名称とURLアドレスのみ変更しただけのサイトです。尚、2番目のUEEインターナショナルリミテッドについては2022年1月現在で既に閉鎖されていますが「検証29」で同じ名称でURLアドレスが異なるサイト、Uee International Limited (Ueeインターナショナルリミテッド http://www.ueeglobal.com/zh-cn/) について検証しています。サイトの見かけも全く異なるのですが同じ詐欺グループによるサイトの可能性があります。併読してください。

まず本項で検証するする2つのサイトの冒頭のキャプを示します。

GYDインターナショナルホールディングスリミテッド [表示言語:日本語、中国語、香港語、英語]

UEEインターナショナルリミテッド [表示言語:英語、中国語]

日本語表示に対応しているのはGYDインターナショナルの方だけですが互いに明らかに似ています。さらにこれらのサイト冒頭部は上で検証し、以下にキャプを再掲したOkwisグローバルリミテッド (https://okwisfx.com/jp/)やYIANマーケッツリミテッド (http://yian-markets.com/en/)、Nardoグローバルリミテッド (https://nardofx.com/en/)、Centigerリミテッド (https://cen-tiger.com/en/) の計4つのサイトの冒頭部と明らかに似ています。

さらにこの冒頭部に続いて出てくる会社の概要など3項目が並ぶ部分を比較します。この部分についても表題と同じGYDインターナショナル → UEEインターナショナル比較の為に再掲するOkwisグローバルリミテッドの順でキャプを並べます。

Okwisグローバルリミテッドの場合は「私たちの価値」という第3の項目が欠落していますがそれ以外の部分では互いに殆ど同じに見えます。但し文章部分には微妙な違いがあります。例えば左端の「会社の概要」あるいは英語表示では「About Us」の項目の文章を以下に書き出します。

GYDインターナショナル 

>GYD INTERNATIONAL HOLDING LIMITEDは投資銀行で外貨と技術の分野で豊富な経験を持っていた管理チームで構成されています。本社はニュージーランドの伝統金融センターにあります。

UEEインターナショナル

>UEE_HXwas founded by a veteran management-team with years of experience in the forex and technology industries. The company is based in New Zealand.

▼Okwisグローバル

>Okwisは投資銀行で外貨と技術分野で豊富な経験を持つ管理チームから構成されています。本社はイギリスの伝統金融センターにあります。


GYDインターナショナルとUEEインターナショナルの場合は本社がニュージーランドにあると記されていますが、Okwisグローバルの場合には本社がイギリスであると記されています。どう見ても互いに非常によく似ていて同じグループによるサイトとしか思われないのに本社の所在地が全く異なるというのは極めて不自然のように思われます。この所在地についてはまた後述します。

さらに以下に示す「24時間サポート」とか「取引対象」などを説明する部分でもGYDインターナショナル → UEEインターナショナル → 比較の為に再掲するOkwisグローバルリミテッド の順でキャプを示しますが互いに酷似しています。これらのサイトが同じテンプレート由来であることは間違いないでしょう

次に連絡先情報を探しましたがやはり開示されている情報は乏しいです。まずGYDインターナショナルの場合は「会社の概要」→ 「私たちについて」という項目に以下のような記述があります。

活字が小さいので最初の部分を以下に書き出します。

>GYD INTERNATIONAL HOLDING LIMITEDは、外国為替および投資銀行業務のテクノロジーに関する豊富な経験を持つ経営陣で構成されています。本社は美国金融センターにあります。

ここで「美国」というのは中国語、韓国語、ベトナム語などでアメリカ合衆国を意味すると思われます。しかし既に書いたようにトップページの「会社の概要」という項目には以下のような記述があります。

>>GYD INTERNATIONAL HOLDING LIMITEDは投資銀行で外貨と技術の分野で豊富な経験を持っていた管理チームで構成されています。本社はニュージーランドの伝統金融センターにあります。

トップページにはニュージーランドに本社があると書いてあるのに「私たちについて」にはアメリカに本社があると書いてあるのです。これは明らかに矛盾しています。

さらに一方のUEEインターナショナルの場合には日本語の「私たちについて」対応する「About Us」の項目に以下のような短い記述があります。

これも活字が小さいので記されている文章を以下に書き出します。

>UEE_HX was founded in 2010 by a veteran management-team with years of experience in the forex and technology industries. The company is based in U.K.

こちらはイギリスに本拠があると書いてあります。さらに設立年度が2010年であると書かれています。こちらも先に書いたようにトップページには

>The company is based in New Zealand. (ニュージーランドに本拠がある。)

と記されているのですから矛盾しています。

そこでまずニュージーランドの法人登録をNEW ZEALAND COMPANIES OFFICEのサイト (https://companies-register.companiesoffice.govt.nz/) で探してみましたが該当がありません。そこでさらにイギリスの法人登録を探してみると相当すると思われる法人登録が見つかってきました。以下にGYDインターナショナルのものと思われる法人登録を示します。

まず法人登録の日付ですが2020年10月23日となっています。「検証13」以降の一連の中国系の詐欺グループによると思われるサイトの検証で出てきた法人登録としては古い部類です。業種は金融関係になっており、住所が以下のようになっています。

>Chase Business Centre, 39-41 Chase Side, London, England, N14 5BP

この住所は「検証13」以降で検証してきた中国系と思われる詐欺サイトの法人登録でしばしば登場した住所です。具体的には以下のサイトに対応する法人登録で全く同じ住所が法人登録上の住所となっています。

「検証16」 KENKEキャピタルグローバルリミテッド → 法人登録

HungDingファイナンシャル → 法人登録

「検証24」 Glluck → 法人登録

「検証27」 リッチネスエンパイアリミテッド → 法人登録

Onokaキャピタルリミテッド法人登録

Starekカンパニーリミテッド → 法人登録

「検証30」 アクトゴールドリミテッド法人登録

「検証32」 ANSFXグローバルリミテッド法人登録

トップリスペクト法人登録

「検証35」 MITマーケットリミテッド法人登録

ZEUSファイナンスリミテッド法人登録

「検証37」 Freyr グループリミテッド法人登録

FTSEファイナンシャルリミテッド法人登録

「検証41」 ファンシーグループリミテッド法人登録

「検証50」 Murong インベストメントリミテッド法人登録

「検証51」 Ateckリミテッド法人登録

コールミルグローバルリミテッド法人登録

「検証65」 Breitlingプライム → 法人登録

そして「検証32」ANSFXグローバルリミテッドの検証で説明しましたが、住所となっているChase Business Centre (チェースビジネスセンター) はGoogle ストリートビューで見ると確かにこの住所に存在しているもののおそらく私書箱を置いて郵便物の受け取り代行をしているだけの業者と思われ、この住所に多くのFX業者が実在しているとは到底思えません。架空住所でほぼ間違いありません。そしてこれだけ頻繁に一連の詐欺サイトで登場する住所が登録住所になっていることからこのGYDインターナショナルの法人登録がここで検証しているGYDインターナショナルの法人登録である可能性が高くなったように思われます。そしてさらにこの法人登録が一連の中国系と思われる詐欺グループによる詐欺サイトの1つである可能性を疑わせるのがこの法人登録の経営者情報です。唯一の経営者として紹介されているのは以下のキャプに示した中国国籍、中国在住のLI, Tingという人物です。

そしてこの中国人経営者の住所は以下のようになっています。

>No. 12, Shuguang East Road, Pingyao County, Jinzhong City, Shanxi Province, China, 031107

この住所は中国の山西省晋中市 (しんちゅうし) 平遥県 (へいよう-けん) という地域の住所のようです。

次にUEEインターナショナルのサイトに対応すると思われる法人登録ですが、本項の最初に書いたように既に閉鎖されていますが「検証29」で検証した同じ名称のサイト、Uee International Limited (Ueeインターナショナルリミテッド http://www.ueeglobal.com/zh-cn/) が存在しており、その検証の中で対応すると思われるイギリスの法人登録について説明しています。法人登録上の住所 (291 Brighton Road, South Croydon, United Kingdom, CR2 6EQ) が一連の検証の中で何度も登場している住所であること、業種が金融関係になっていること、経営者が中国国籍、中国在住の人物であることなど一連の中国系と思われる詐欺サイトの検証で使われている法人登録の特徴が備わっています。おそらくUeeインターナショナルリミテッドについては法人登録が使い回されている可能性が高いです。すなわち1つの法人登録に対してURLアドレスの異なるサイトを次々と立ち上げては閉鎖されることが繰り返されているのではないかと思われます。

次に2つのサイトのWho Is 情報を確認しました。まずGYDインターナショナルのWho Is 情報を以下に示します。

黄色の枠で囲った部分にあるサイトの登録・開設日は2021年11月29日となっていて非常に新しいサイトであることが分かります。対応すると思われるイギリスの法人登録の法人登録の日付は2020年10月23日でしたからサイトの開設日の方が1年以上後ということになります。GYDインターナショナルについても1つの法人登録が使い回されて複数のURLアドレスが異なるサイトが立ち上がっていた可能性が考えられたので「GYD INTERNATIONAL HOLDING LIMITED」という法人名・サイト名をGoogle検索してみるとやはり同じ名称のサイトがここで検証しているサイト以外にもかつて存在していた形跡が見つかります。具体的には以下の2つのURLアドレスのサイトが存在していた形跡があるのですがいずれも現在は閉鎖されているようで詳しいことは不明です。

http://www.gydtrading.com/

http://www.gydfx.com/

そして赤枠で囲った部分にある登録者の情報は以下のようになっています。

登録機関名: GYD International Holding Limited

所在地: 香港

このWho Is 情報からも運営元の本拠は中国である可能性が示唆されたことになります。

次にUEEインターナショナルのサイトのWho Is 情報を示します。

黄色の枠で囲った部分にあるサイトの登録・開設日は2021年12月16日となっていてGYDインターナショナルのサイトよりもさらに新しいサイトです。とてもではありませんが、「About Us」の項目にあった「設立年度が2010年」という記述は真実とは思われません。そして赤枠で囲った部分にある登録者の情報を以下にまとめます。

登録者名: TF HE

所在地: 中国

郵便番号: 100000

開示されている情報はこれだけで非常に少ないです。郵便番号が「100000」となっていますがこれは調べてみると北京市の郵便番号のようです。こんな断片的な情報しかないのは話になりませんが、このサイトについても中国との繋がりがあるように思われます。

尚、これら2つのサイトのWho Is 情報を調べていて気が付きましたが2つのサイトは同じIPアドレス上にあるようです。以下にGYDインターナショナルのサイトを基準に同じIPアドレス (8.211.155.238) 上にあるサイトを探した結果を示します。UEEインターナショナルのサイトとIPアドレスを共有していることが示されています。

改めて結論するまでもありませんが、これら2つのサイトは上で検証したOkwisグローバルリミテッド (https://okwisfx.com/jp/) など4つのサイトと同じテンプレートから詐欺目的で量産されたサイトとしか思われません。情報開示は明らかに不足しており、真実とは思われない記述もあります。これらのサイトは画像検索で見つかってきただけで投資を勧誘されたとか出金出来なくなったといった証言が確認されているわけではありませんが、非常に危険なサイトと思われるので投資を勧誘されても決して応じるべきではありません。