検証13

本ページで検証するサイトはいずれも金融庁のサイトで公表されている金融商品取引業者の登録リストに該当が見つかりません。日本居住者に対して勧誘が行われれば違法な無登録業者ということになります。本ページで検証するサイトの少なくとも一部については日本人に向けた勧誘、被害報告が確認されています。

▼本サイトでの検証は名誉棄損に当たらないと考えます。→ 雑記1

このページで検証するのはYahoo知恵袋に出てきた多くの質問投稿で知ることになった中国系と思われる詐欺サイトあるいはその関連を調べて出てきたサイトです。中国系かどうか判別するのは必ずしも容易ではないのですが、次ページ以降、「検証14」「検証15」「検証16」「検証17「検証18「検証19「検証20「検証21「検証22「検証23「検証24「検証25「検証26「検証27「検証28「検証29「検証30「検証31「検証32「検証33「検証34「検証35「検証36「検証37「検証38「検証39「検証40「検証41「検証42「検証43「検証44「検証45「検証46「検証47「検証48「検証49「検証50「検証51「検証52「検証53」「検証54「検証55」「検証56「検証57「検証58「検証59「検証60「検証61「検証62「検証63」「検証64「検証65「検証66「検証67「検証68「検証69「検証70」「検証71「検証72「検証73」「検証74「検証75「検証76「検証77「検証78「検証79でも中国系と思われるグループによる詐欺目的の疑いがあるサイトについて検証を行っています。

手口としてはTinder、PairsといったマッチングサイトInstagram、FacebookといったSNSなどとにかくネットを介して外国人あるいは外国人である可能性のある人物と知り合い、特別なルートを知っているとか特別なノウハウがあるからなどと称して大儲け出来るからと詐欺サイトに誘導されて一時的に儲かったような錯覚を受けることもあるけれど結局は出金出来なくなるというパターンで多くの被害者が出ています。最終的に出金出来なくなるにしても最初から出金出来なくなるのではなく、最初は少額の出金には応じる場合が多い、場合によっては入金した額に加えて利益分も出金出来るということもあるので信頼できるサイトだと思い込んで次に大金を入金してしまうというケースも多いようです。最初は出金に応じるのは大金を引き出す為の撒き餌のようなものでしょう。

勧誘役は香港、台湾、シンガポールなどに在住と称する中国系の美男・美女で恋愛感情や結婚願望を利用した勧誘を行う場合が多かったのですが、特に恋愛感情を利用しないパターンも増えています。例えばSNSにペットの画像や旅行先の画像を載せていると自分のペットと似ているとか、自分も画像の場所に行ってみたいといったDMを送ってきて親しくなろうとするというケースも多くなっています。ペットや旅行先の話題から始まる関係だと恋愛感情を利用した勧誘の場合よりも警戒心も低くなってしまい、騙されてしまうということになってしまったというケースも少なくないようです。日本語に不自然な部分があることをごまかす為と思われますが、海外生活が長かった帰国子女とか日本人ハーフを自称する場合も少なくありません。そしていずれの場合も本人の語るプロフィールは基本的に全くのデタラメであるようで、恋愛感情を利用した勧誘で使われる美男・美女の画像などは無関係の人物のインスタグラムへの投稿画像の盗用、さらにはAIで生成した実在しない人物の画像が利用にされているといった場合が多いようです。

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自称「台湾在住の女」、アプリで知り合った男性役員にうその投資話で3000万円詐取 (読売新聞)

コロナ禍で多発!? 国際ロマンス詐欺に気を付けて (ファイナンシャルフィールド)

60代経営者の告白「国際ロマンス詐欺で2300万円ダマされて」 (FRIDAY DIGITAL)

国際ロマンス詐欺、甘いワナ ときめき一転…十勝の男性「信じかけた」(北海道新聞)

偽FXサイトに誘導する国際ロマンス詐欺 新手の手口に元アイドル平松弁護士が注意喚起 (神戸新聞NEXT)

アプリで知り合った女がFX投資話 3千万円の詐欺被害 (朝日新聞)

歯科医の男性が「出会い系」で知り合った“女性”からFX投資を持ちかけられ…1900万円だまし取られる (HBC北海道放送)

マッチングアプリの「さくらこ」から「一緒に投資しませんか」…60代男性が1900万円被害 (読売新聞オンライン)

マッチングアプリで知り合い、1億円だまし取られる 詐欺事件で捜査 (朝日新聞デジタル)

「2人の将来のため」マッチングアプリ使う詐欺多発…恋愛感情を悪用・1億円振り込んだ男性も (読売新聞オンライン) 

国際ロマンス詐欺被害者として生きる (被害者ブログ)

出会い系アプリで投資詐欺、3200万円被害の男性「お茶でも飲めればと」 狙われた“寂しさ” (メ~テレ)

「おはよう姫」甘い言葉で誘うロマンス詐欺 被害女性語る (熊本朝日放送 KAB NEWS)

【悪質】“国際ロマンス詐欺”で3700万円被害…「マッチングアプリ」を悪用した“その手口”とは? (日テレNEWS)

さらに最近では投資関係のLINEグループ (オープンチャット) に招待あるいは広告などから誘導されて詐欺サイトでの投資を勧誘され、被害を受けたという事例が相次いで出てきました。

被害が急増する「LINEグループ投資詐欺」、なぜ騙されるのか--手口や対策は (CNET Japan)

LINEグループで知り合った複数人物から2450万円投資詐欺 66歳女性被害  (京都新聞)

投資詐欺で2千万円被害、徳島 LINE勝手に追加  (静岡新聞)

勝手にLINEグループに追加され…実在アプリ使い、「投資指導」で2千万円被害  (読売新聞オンライン)

このLINEのグループ (オープンチャット) を勧誘の場とする勧誘では多くの人を同時に勧誘することにより、いわば勧誘の効率化が行われているものと思われ、ますます被害者が増えるような事態になっているものと思われます。そしてこのLINEのグループ (オープンチャット) で勧誘する詐欺の手口や被害事例については「雑記2」にまとめがありますから参照してください。 これまで使われていた詐欺勧誘の手口が広く知られるようになったことに対応したと思われ、勧誘方法は多様化していく可能性が高いです。

そしてこの手口の詐欺で誘導されるのは本サイトの姉妹サイトである仮想通貨(暗号通貨)を辛口評価「検証63」以降で検証している仮想通貨投資のサイトである場合が最も多いのですが、FXや貴金属先物、バイナリーオプションといった投資先、果てはオンラインカジノやオンライン宝くじといった儲け話を紹介されることもあるようでここでは仮想通貨投資を勧誘されるケースに次いで多いと思われるFX投資を勧められるケースで紹介されるサイトを検証していくことになります。FX投資を勧められるケースでは出金しようとすると税金の前払いが必要であるとか、手数料を払わないと出金出来ないなどと称して追加入金を要求するケースが多いようです。しかし追加入金に応じたところで出金出来ない状況は変わらずにまた別の名目で追加入金を要求されて被害額が増えるだけということになるようです。投資額を大きく上回る損失が出たことになってその損失分を請求される事例も確認されています。

またFX投資を勧めてくる詐欺グループは日本国内に拠点がある場合が多いようで入金方法として日本国内の個人名義の銀行口座を指定してくるというケースが多いようです。指定される口座はどういう理由があるのかよく分かりませんが当初は三井住友の銀行口座であるケースが最も多かったようです。最近はネット銀行の口座が使われるケース増えている印象です。

--------拠点が日本国内にもあるかもしれないという点に関して「検証26」ロックフォート・マーケットでは日本在住の中国人、「検証28」ニューディファーグローバルリミテッドや「検証29」Loowire グローバルリミテッドでは日本あるいはシンガポール在住の日本人の関与が示唆されていることは注目するべきかもしれません。-------

以下の記事では銀行口座を用意したりする詐欺のほう助を担う組織、いわゆる「道具屋」の関与が示唆されていますが、銀行口座から現金を回収する役目を担う人間も必要なはずですから道具屋だけでは説明できないように思います。

次々に、中国系犯罪組織に狙われる日本!そして、今のロマンス投資詐欺には、国内犯の幇助の影あり (Yahooニュース)

さらにタイ警察が日本人を標的にしていた中国人を中心とする詐欺グループを摘発したという報道が出てきました。

「あなたは口座開設します」…日本人狙う“ロマンス詐欺”中国人グループの拠点はタイ (テレ朝ニュース)

摘発されたのは中国人20人、タイ人4人でパソコンには大量の女性の画像が保存されており、「春奈」など日本人女性の名前を名乗って画像の美女に成りすまし、主に日本人男性を標的にして詐欺を働いていたようです。ネットで知り合った後はこれもパソコンに保存されていた高級車や札束の画像やおそらく捏造した取引画面の画像などを使って投資で大成功しているように見せかけ、投資を持ちかけるというのが騙しの筋書きのようです。送ってくるメッセージには自動翻訳に頼っている為でしょうが明らかに日本語として不自然な部分があり、注意すれば日本人女性からのメッセージとは思えないのですが、それに気が付かなかった人が特定の詐欺サイトに誘導されて入金してしまうと連絡が途絶えるという形で被害に遭っているようです。

但しこの摘発された詐欺グループでは被害額が10万円~100万円とされていて比較的少ないこと、日本人女性の名前を名乗っていること、入金すると直ぐに連絡が途切れることなどからYahoo知恵袋に出てくる被害者からの投稿とは異なる部分もあるように思います。これまで目にしてきた被害事例では1度の入金だけでは満足せずに全財産を投資させようとしてくる為に被害額は100万円ぐらいでは済まない場合が多いですし、出金しようとすると税金とか保証金など意味不明の名目で追加入金を要求してくるというケースの方がずっと多くなっています。こうした点から本サイトで検証している詐欺サイトの多くを運営している詐欺グループと今回タイで摘発された詐欺グループは別個である可能性もあるかもしれませんし、今回摘発されたのは勧誘役ばかりで詐欺グループの中枢はまた別の国にあると考えられているようなのでこのグループも勧誘に当たるグループを再編することが予期されます。つまり同じ手口の詐欺が今後も続くものと考えざるを得ません。

現在でもFX投資のサイトだけに限っても同じグループあるいは同じ手口を使った複数のグループによる多数の詐欺サイトが立ち上げられては短期間で閉鎖されることが繰り返されていると思われ、 とてもではありませんが全ての詐欺サイトをカバーすることは出来ません。

実は同様の詐欺は日本だけでなく、海外でも多くの被害者を出して問題になっており、欧米ではPig Butchering Scam (直訳すれば「豚の屠殺詐欺」)、中国語ではSha Zhu Pan (杀猪盘/殺豬盤) と呼ばれているようです。

殺猪盤 (Wikipedia)

FBIが警告する「豚の屠殺詐欺」、誤送信メッセージのように見せかけて接近してくる詐欺師に要注意! (INTERNET WATCH)

Cryptocurrency Scam - Pig Butchering (アメリカ・ミシガン州)

そしてこの手の詐欺で被害を受けた女性が立ち上げたGLOBAL ANTI~SCAM ORG (GASO) という非営利組織のサイト (https://www.globalantiscam.org/) 立ち上げられており、私が知る限り最も広範な詐欺サイトのリストも公表されています。とりあえず、自分が誘導されたサイトに詐欺の可能性があるかどうかを調べる為にこのGASOの詐欺サイトのリストを調べてみればそれなりに役立つかもしれません。但し、GASOは何しろ英語で書かれているサイトであり、詐欺サイトと判断された根拠などは説明されていません。日本人を主な標的としている詐欺サイトはこのリストから漏れている可能性も高いです。実際に被害報告に基づいて本サイトで検証しているサイトの多くは主に日本人を加入の標的としているせいか、GASOのリストに見当たりません。

とにかくあまりにも数多い詐欺サイトの全てを網羅することは出来なくても詐欺サイトは似たような画像やパターンの組み合わせで作られていることも多く、幾つかの詐欺サイトを見ておけばまた新しい詐欺サイトが出てきても詐欺と見破ることが容易になるとも思います。ここでの検証が少しでも詐欺被害を防ぐことに繋がれば幸いです。

尚、この手の詐欺に遭ってしまった場合の相談先となる公的機関の連絡先を以下に記しておきます。

警察の相談窓口

国民生活センター 越境消費者センター

消費生活センター

但しこの手の詐欺に遭ってしまった場合、お金を取り戻すことは極めて困難と思われます。特に仮想通貨建てで送金してしまった場合には口座の持ち主が特定不能な口座が多数出回っている現状を考えると詐欺グループを特定することも困難でしょうし、日本の銀行口座に入金させられたという場合でもなんとかなる可能性があるのは入金した直後に気が付いて素早く口座を凍結出来た場合のみでしょう。

それでも提出してしまった個人情報や身分証明書を悪用される可能性など二次被害を防ぐ為に公的機関で相談の記録を残しておくことは重要と思われますし、日本の銀行口座に入金してしまった場合には入金直後でなくても口座を凍結出来ればさらなる詐欺の被害を防ぐことに繋がるかもしれないという可能性はあります一方で逆にSNSの投稿などを見ているとお金を取り戻すことが容易であるかのような宣伝を信じて弁護士事務所に手付金を払ったが結局何の成果もなかったといったトラブルも発生しているようです。

Twitter投稿

Twitter投稿 (2021年10月27日)

Yahoo知恵袋投稿 (2022年1月8日)

Twitter投稿 (2022716日)

残念ながら良心的とは言い難い、金儲け優先の弁護士がいることも事実と思われます。上のYahoo知恵袋への投稿では弁護士事務所がホワイトハッカーに依頼して口座を突き止めて凍結すると言われたようですが非現実的としか思われませんし、そもそも捜査権もないのにホワイトハッカーを使うというのは非合法でしょう。金儲け優先の良心的とは言い難い弁護士に安易に依頼したのでは下手をすれば二次被害も同然になりかねないと思われますから注意が必要です。以下も良心的とは言い難い弁護士に関する記事です。

“悪徳弁護士事務所”が「国際ロマンス詐欺」の被害者を食い物にするヤバすぎる実態 (現代ビジネス/週刊現代)

国際ロマンス詐欺、甘くない2次被害…弁護士「必ず回収できる」と着手金請求 (読売新聞オンライン / Yahooニュース)

さらに弁護士会などから以下のような警告が出ています。

国際ロマンス詐欺案件を取り扱う弁護士業務広告の注意点 (東京弁護士会)

国際ロマンス詐欺案件を取り扱う弁護士業務広告の注意点2 (東京弁護士会)

国際ロマンス詐欺に関するお知らせ&2次被害にご注意下さい (東京投資被害弁護士研究会)

【重要】国際ロマンス詐欺案件を取り扱う弁護士業務広告の注意点 (千葉県弁護士会)

国際ロマンス詐欺、弁護士による二次被害も 現実は「お金を取り戻すのはほぼ不可能」(弁護士ドットコムニュース)

>残念なことに、現状では国際ロマンス詐欺で失ったお金を取り戻すのはほぼ不可能だ。しかし、「回収は確実」とうたう弁護士などによる二次被害も起きている。

弁護士ドットコムニュースからは同じ内容のYoutube動画も出ています。

以下は弁護士や弁護士事務所の懲戒歴を調べられるサイトです。

弁護士懲戒処分検索センター

非弁行為とか依頼された案件の放置などの理由によって過去に処分歴のある弁護士や法律事務所がここで問題になっているような問題に関与している例があるかもしれません。過去に懲戒歴がなければ安心とは言いませんが、懲戒歴があれば言うまでもなく依頼はオススメしません。

それでは個別のサイトの検証を始めます。

まずこのページでは以下の9つのサイトを検証します。但し2021年1月現在で最初のゴールドエイトサービシーズと8番目のバレー・テック・スペック・リミテッドは既に閉鎖されているようです。


●Gold 8 Services (ゴールド エイト サービシーズ https://www.gold8services.com/index.php/En)

●MKNDY Ltd (MKNDYリミテッド https://www.mkndy.com/Jp)

●Besla Market ltd (Beslaマーケットリミテッド https://www.beslaltd.com/Jp)

●Landcu ltd (Landcuリミテッド https://www.landcugb.com/)

●MKNDY ltd (MKNDYリミテッド https://mkndyltd.com/Jp)

●INTERNATIONAL PACIFIC CAPITAL LIMITED (インターナショナルパシフィックキャピタルリミテッド https://rifajp.com/)

●XHFX Market (XHFXマーケット http://www.forexxh.com/index.php/En)

●VALLEY TECH SPEC LIMITED (バレー・テック・スペック・リミテッド https://www.valleytechspeclimited.com/Pages/En.html)

●Bcpwin (https://www.bcpwin.com/index.php/Ja)


まず以下のサイトから検証します。

●Gold 8 Services (ゴールド エイト サービシーズ https://www.gold8services.com/index.php/En)

これは2020年の3月からYahoo知恵袋に複数の投稿が立て続けに出てきたことで知ったサイトです。2021年1月現在では既に閉鎖されていますが、一連の中国系と思われる詐欺サイトの中で特に勧誘されたとか被害を受けたといった報告が多いので検証を残します。サイトは見かけ上は日本語表示には対応していませんが以下に示すような勧誘されたという投稿が多数出てきたことから明らかに日本人に向けた勧誘が行われているようなので検証対象にしました。まずかなり長くなりますが検証のきっかけになった知恵袋への投稿を引用します。

2020年3月18日投稿

2020年4月14日投稿  この投稿には本ページの下で検証するVALLEY TECH SPEC LIMITED (バレー テック スペック リミテッド)も登場しています。

さらにTwitterでもゴールドエイトに勧誘されたという投稿を発見しました。投稿日は2020年7月7日です。画像の女性は単に画像を使われているだけで実際の勧誘役は別人である可能性が高いです。

こうしたネット上の情報を組み合わせるとネットで知り合った中国系の女性に取引方法のレクチャーを受けており、ゴールドエイトのデモ口座でレクチャーに従って取引すると確かに利益が出る。そしてゴールドエイトにリアル口座を作って入金するように執拗に勧められているといった経緯と思われます。相場の急変があったと称して追証が発生してさらに入金を要求されているケースもあります。以下で検証しますがこの手の勧誘がバレー テック スペック リミテッドなど別のFX業者でも行われているようです。こうした勧誘の経緯はまさにこのページの冒頭にまとめた中国系の詐欺グループによると思われる詐欺の手口そのものとしか思われません。

とにかくゴールドエイトのサイトを訪問してみました。以下がサイト冒頭部のキャプです。メニューバーの下にはシンガポールのランドマーク的な存在であるマリーナベイ・サンズという高級ホテルを含むシンガポールの夜景が示されています。

右上に言語選択の為の国旗アイコンが出ていますが対応言語は中国語、香港語と英語のみで日本語表示には対応していません。しかし「OPEN ACCOUNT (口座開設)」の項目から「Register (登録)」を選択すると以下のキャプに示した完全に日本語対応のサインイン画面が出てきます。ちなみにこのサインイン画面は中国語、英語、韓国語、日本語、ベトナム語、タイ語、インドネシア語に対応しています。日本人を勧誘の対象にしていることは明らかです。

そしてこの日本語のサインイン画面は以下で検証しているVALLEY TECH SPEC LIMITED (バレー テック スペック リミテッド www.valleytechspeclimited.com/Pages/En.html)、Bcpwin (www.bcpwin.com/index.php/Ja)、および旧サイトの「海外FX業者検証9」で検証したVow Group (ヴォウグループ www.vowmarkets.com/En)のサイトでのサインイン画面と互いに酷似しています。以下はヴォウグループのサイトに出てくるサインイン画面のキャプであり、ゴールドエイトのサイトのサインイン画面とロゴの部分と社名だけを除いてほぼ同一です。この4つのサイトは同一グループによるものである可能性が極めて高いように思われます。

次に取り扱い対象ですがゴールドエイトでは以下のキャプに見えるように外貨 (FX)だけでなく、仮想通貨や株式指数なども取引しているとなっています。

しかしゴールドエイトのサイトを見ても具体的な扱いの対象などに関する情報が全く見当たりません。例えばFXならば取り扱っている通貨ペアの種類、仮想通貨や株式指数についても具体的な仮想通貨や株式指数の具体的な扱い銘柄に関する情報が全く見当たりません。さらに最低投資単位とかレバレッジ、強制ロスカットの条件など普通のFX業者のサイトならば必ず開示されているような情報が全く見当たらないのです。また現時点での相場情報や値動きを示すチャートなどの類も全く見当たりません。非常に違和感があります。ゴールドエイトのサイトでは本当に外貨、外貨先物、仮想通貨の取引が行われているのでしょうか?

次に連絡先情報です。トップページにシンガポールの夜景が使われていたので当然このゴールドエイト社はシンガポールの会社なのだろうと思っていたのですが、「Contact Us」のページを見ると以下の様な記述があるだけです。

連絡先情報としては一番最後の行にシンガポールではなく香港の住所が1つあるだけです。

>Address: Woon Lee Commercial Building,Tsim Sha Tsui,Hong Kong.

それ以外にはサイトの上部にメールアドレスだけが示されています。

>EMAIL: SUPPORT@GOLD8SERVICES.COM 

電話番号などは見当たりません。そして住所は不完全です。通りの名称の部分が抜けておりさらに「Woon Lee Commercial Building」は不動産屋の情報によれば19階建てのオフィスビルのようでそれなりの規模があると思われるのに階数とか部屋番号などの記載がありません。そしてこのオフィスビルの6階にはV&G BUSINESS CENTREというバーチャルオフィス業者の拠点があるようです。どうもこの連絡先情報は信頼出来るようには思えません。また住所が香港なのに上にキャプで示したようにサイトの冒頭にシンガポールの夜景が採用されていたことの意味が全く不明です。

所在地に関連してGold 8 Servicesについて何処かの国に法人登録とか金融機関登録がないか検索してみるとイギリスにそれらしき法人登録があることが分かりました (以下のキャプ参照)。

まず法人登録されたのが2020年2月20日となっており、かなり新しい法人であることが分かります。次にゴールドエイトのサイトには記されていなかった住所が記されています。

>Registered office address

>Unit G25 Waterfront Studios, 1 Dock Road, London, United Kingdom, E16 1AH

しかしこの住所を調べてみると部屋番号まで同じ住所に非常に多く (数百の単位?) の法人登録があることが判明しました。このページの次項で検証しているXHFXマーケットも全く同じ住所を使っていますし、次ページ以降でも以下のサイトで全く同じ住所が登場しています。

「検証14」オールブライトファイナンシャルおよびDarkasマーケッツリミテッド

「検証15」ユナイテッドインターナショナルフォレインインベストメントセンターリミテッド

「検証16」ビクトリーファルコンサービスリミテッド

「検証18」UKフュージョン・インターナショナルBtcethインベストメントリミテッドおよびビットリンクFXインターナショナルリミテッド

「検証19」ア・グランス・グループ、IATFXWELSHIサービシーズおよびBMIマーケッツ

「検証20」KSGリミテッドとDingsheng

「検証21」Odinサービスグループ

「検証22」イーストセンチュリーグループリミテッド、MARVALLE 3THグループリミテッド、ONDERSONおよびクリアリングファルコン

「検証23」センターフォーカスガイドグローバルリミテッド、Antsテクノロジーデベロップメントリミテッド、ゼロリファイングループリミテッドリードディアカンパニーリミテッドおよびJUNE BOWESデベロップメントグループリミテッド

「検証24」ミリオンhui FXリミテッド

「検証27」アルトマンファイナンインベストメント

「検証29」Ueeインターナショナルリミテッド

「検証30」アクトゴールドリミテッドとVPマーケッツグローバルリミテッド 

「検証31」FTFゴールドグローバル、PKGグローバル、BOPグローバルおよびMWHマーケッツリミテッド

「検証32」TIXインベストメントマネージメントリミテッドおよびJIAXINGインターナショナルリミテッド

「検証34」FUNRATS ウエルスリミテッドおよびLEBWAYウエルスリミテッド

「検証35」セレクトグローバル、トレジャーリーフグループリミテッド

「検証39」HNDグローバルリミテッド、ITEグローバルリミテッド、RTSゴールドグローバルリミテッド、SODグローバルリミテッド、インダスゴールドマーケッツリミテッド、YLLグローバルインベスティングリミテッド、BSVグローバルインベスティングリミテッド、KBLグローバル インベスティングリミテッド、FFFAグローバルインベスティングリミテッド、HANグローバルインベスティングリミテッド、TUFマーケッツリミテッド、KBLグローバル インベスティングリミテッド、FFFAグローバルインベスティングリミテッド、HANグローバルインベスティングリミテッドTUFマーケッツリミテッドおよびパワーファンクションキャピタルリミテッド

「検証40」FOGEEリミテッド (https://www.fogee.net/index21.html)

「検証44」エクセレントリベニューリミテッド

バーチャルオフィス業者とかオフショア会社の住所である可能性が考えられますがこの住所についてはまた後述します。

また上の法人登録で一番下の行にNature of business (業務種別)という項目がありますが「Educational support services (教育補助サービス)」となっていて金融関係の会社ではないことになっています。金融機関登録もイギリスの金融行動監視機構 (FCA)のサイトで一応探してみましたが確認出来ません。

次にこのイギリスの法人登録にある経営者情報ですが、Directorという肩書の経営トップはGUO, Dongjunという中国国籍、中国在住の人物になっています。但し連絡先住所はゴールドエイトの所在地となっているロンドンの住所が書かれているだけです。

しかしこの法人登録情報に添えられた法人設立時の提出書類 (PDFファイル)を見るとこの人物の中国における住所も記されています (右のキャプ参照)。

>NO.153, LONGPAN ROAD, XUANWU DISTRICT, >NANJING CITY JIANGSU PROVINCE
>CHINA 210000

これは江蘇省・南京市の住所のようです。

そしてこのGUO Dongjunという人物の情報を見るとGOLD 8 SERVICES LIMITED (法人番号 12474980)に加えてXHFX MARKET LIMITED (法人番号 12390258) というイギリス法人のDirector (社長)も兼務しています。このXHFX MARKET LIMITEDという法人は以下で検証するXHFXマーケットというサイトの運営会社と思われます。つまり2つのサイトは同じ中国人が経営しているサイトということになります。検証しているゴールドエイトサービシーズのサイトと英国法人は単に名称が一致しているというだけでなく、実際に関係していると考えて間違いないでしょう。

さらにゴールドエイトサービシーズのイギリス法人登録を見ると経営陣情報のページにGUO Dongjunという個人以外にYUNMA TIANLONG INTERNATIONAL CONSULTINGという法人がSecretaryという肩書で登録されています (以下のキャプ参照)。

Secretaryはもっとも一般的には秘書ですがこの場合は事務担当みたいな役割でしょうか?そしてこのYUNMA TIANLONG INTERNATIONAL CONSULTINGという法人に関する情報を見るとイギリスの法人登録で実に6901のイギリス法人で経営陣に加わっていることが判明しました。これはおそらくオフショア会社の類ではないかと思われます。ゴールドエイトサービシーズの事業実体がイギリスにあるかどうか極めて疑問です。むしろゴールドエイトサービシーズのイギリス法人はペーパーカンパニーのようなものである可能性が高いと考えます。調べてみると全く同じYUNMA TIANLONG INTERNATIONAL CONSULTING (雲馬天隆國際顧問有限公司) という社名の法人が香港で法人登録されているようです (以下のキャプ参照)。イギリスのYUNMA TIANLONG INTERNATIONAL CONSULTINGはこの香港法人と同じ経営である可能性が高いように思われます。

またWho Is情報を見ると下のキャプ、赤枠で囲った部分にあるように所在地が香港と書かれています。

やはりイギリスの法人登録や住所はダミーと考えるのが妥当でしょう。

それからアクセス状況を解析出来るサイトでゴールドエイトのサイトへのアクセス状況を調べてみると以下のキャプに示したように非常にアクセスが少ない、検出限界以下という結果になるようです。

総合的に判断して到底信用出来るサイトとは思えません。多くの被害報告が出ていますし、何の告知もなく閉鎖されてしまった現状を考えてもこれはやはり詐欺サイトだったと考えざるを得ません。

※付記

香港のSECURITIES AND FUTURES COMMISSION (SFC、證券及期貨事務監察委員會) という香港の金融を監督する機関のサイトに以下のキャプに示しますが2020年6月18日付でゴールドエイトサービシーズに対する警告が出ています。金融ライセンスを取得していないこと、住所が不完全であることが指摘されています。


●MKNDY Ltd (MKNDYリミテッド https://www.mkndy.com/Jp)

●Besla Market ltd (Beslaマーケットリミテッド https://www.beslaltd.com/Jp)

●Landcu ltd (Landcuリミテッド https://www.landcugb.com/)

MKNDYリミテッドはネット検索していて偶然見つけたサイト、BeslaマーケットリミテッドとLandcuリミテッドはMKNDYリミテッドからの画像検索で見つけたサイトでいずれも投資勧誘されたとか被害を受けたといった報告が確認されているわけではありません。(その後、MKNDYリミテッドについてYahoo知恵袋に被害者からと思われる投稿が出ています。本項最後の付記を参照してください。) しかし上で検証したゴールド エイト サービシーズと非常によく似ており、同じ詐欺グループによるサイトである可能性が極めて濃厚と思われるので検証対象にします。まず3つのサイト冒頭部のキャプ画像を順に示します。

表示言語の選択肢はMKNDYリミテッドが英語、日本語、香港語、ロシア語の4つ、Beslaマーケットリミテッドの場合は英語、日本語、中国語、スペイン語の4つ、最後のLandcuリミテッドは英語と中国語の2つとなっています。この冒頭部は上に示したゴールド エイト サービシーズの冒頭部と極めてよく似ています。シンガポールの夜景と思われる同じ背景画像が使われているだけでなく、ロゴや表示言語の選択肢を示す国旗アイコン、メールアドレスの配置、メニューバーの配色や項目も酷似しています。

3つのサイトがゴールド エイト サービシーズのサイトに似ているのはこの冒頭部だけではありません。例えばゴールド エイト サービシーズの検証でも取り上げた取引対象の説明の部分のキャプ画像を以下に表題と同じ順 (MKNDYリミテッド → Beslaマーケットリミテッド → Landcuリミテッド) で並べてみます。日本語対応している2つのサイトについても比較の為に英語版のキャプを示します。

この部分でもこれら3つのサイトおよび上で検証したゴールド エイト サービシーズのサイトは互いに非常によく似ています。取引対象は外国為替 (FX)、仮想通貨、株式指数、CFD (差金決済取引)となっているようです。但し例えば外国為替 (FX)ならば具体的に取引できる通貨ペアの種類とかスプレッドとかスワップ金利といった基本的な情報が見当たりませんし、リアルタイムの相場情報とかチャートもありません。他の項目、例えば仮想通貨や株式指数でも取引対象など基本的な情報が全く見当たりません。口座開設すればそうした情報が出てくるのかもしれませんが、取引できる通貨ペアの種類といった基本情報は口座開設するかどうかの判断をするのに極めて重要なはずであり、開示されていないことには強い違和感があります。

次に連絡先情報ですが開示されているのはメールアドレスだけのようです。例えば以下はMKNDYリミテッド「連絡します」という項目のキャプですが、サイト冒頭にも記されているメールアドレスが小さな活字で記されているだけです。

住所も電話番号も記されていないのに「皆様のご来店を心よりお待ちしております」と書いてあるのは異様でさえあります。どうやって訪問すればいいのでしょうか?他の2つのサイトでもやはり「皆様のご来店を心よりお待ちしております」というメッセージがあるのにメールアドレスしか記されていません。記されているメールアドレスを以下にまとめておきます。

MKNDYリミテッド: SUPPORT@MKNDY.COM

Beslaマーケットリミテッド: SUPPORT@BESLALTD.COM

Landcuリミテッド: SUPPORT@LANDCUGB.COM

これ以外には会社概要 (英語版ではAbout Us) という項目があります。その冒頭部分のキャプ画像を以下に表題と同じ順 (MKNDYリミテッド → Beslaマーケットリミテッド → Landcuリミテッド) で示します

いずれの場合も冒頭に「英国で設立され」とあります。また明らかに同じグループによると思われるゴールド エイト サービシーズでイギリスに対応すると思われる法人登録が見つかっていることから本項で検証している3つのサイトについてもイギリスの法人登録を探してみました。するとMKNDYリミテッドBeslaマーケットリミテッドについて法人登録が見つかってきました。まずMKNDYリミテッドのものと思われる法人登録から以下に示します。

法人登録の日付は2021年6月29日と新しく、住所は以下のようになっています。

>Flat 43 Perkins House, Wallwood Street, London, England, E14 7AH

この住所は本ページ以降の中国系と思われるサイトの検証で何度か登場している住所です。具体的には以下のサイトの法人登録でこの住所が所在地とされています。

「検証25」 DEFIインベストメントリミテッド → 法人登録

「検証28」 ゴールデンレインインベストメント法人登録

「検証28」 Fu Da Tian Huiグローバルリミテッド → 法人登録

「検証34」 ロージースタイルウエルスリミテッド  → 法人登録

「検証37」 ANCHGOリミテッド → 法人登録

「検証40」 ブリリアンスファイナンス → 法人登録

「検証41」 SUSHIグローバルインベスティングリミテッド  → 法人登録

「検証50」 Visenoキャピタルリミテッド  → 法人登録

「検証60」 カウトレーディングウエルスリミテッド  → 法人登録

「検証63」 Verseキャピタルリミテッド  → 法人登録

「検証65」 フルトンFX → 法人登録

「検証65」 キャピタル ワンFX → 法人登録

「検証65」 Razorfinリミテッド → 法人登録

「検証65」 ピークライン グローバル リミテッド → 法人登録

「検証75」 Weastarグローバルマーケッツリミテッド → 法人登録

さらに本サイトの姉妹サイトである「仮想通貨(暗号通貨)を辛口評価」「検証95」で検証しているやはり中国系と思われる詐欺グループによる詐欺サイトの疑いが濃厚なEta (https://www.etausdc.com/#/home) という仮想通貨取引所のサイトに対応すると思われるEXTRAORDINARY COIN GLOBAL LIMITEDの法人登録 (会社番号 13480054) でもこの住所が法人登録上の住所として登録されています。 

これだけ多くの法人が部屋番号まで同じ住所に共存しているとは思えませんからこの住所はやはりオフショア会社などの住所である可能性が高く、MKNDYリミテッドがこの住所に実在するとは思えません。そしてこの法人登録の経営者情報のページを見ると以下に示すZHAN, Huochaoという中国国籍、イギリス在住の人物が唯一の経営者となっています。

この人物は1990年2月生まれとなっており、「検証27」で検証したIOTA GLOBAL LIMITED (IOTAグローバルリミテッド https://iotaglobalfx.com/Jp) に対応するイギリスの法人登録経営者として登録されている人物と同一人物の可能性が高いです。同じ住所や同じ経営者が登録されているとなればこれらのサイトが組織的に繋がっている可能性が当然考えられます。

次にBeslaマーケットリミテッドのものと思われる法人登録を示します。

法人登録の日付は2021年8月12日とさらに新しく、法人登録上の住所は以下のようになっています。

>4 Salisbury Road, Weston-Super-Mare, England, BS22 8EW

この住所本ページ以降の中国系と思われるサイトの検証で何度登場している住所です。具体的には以下のサイトの法人登録でこの住所が所在地とされています。

「検証18」 Linkhumインベストメントリミテッド → 法人登録

「検証20」 JINGERグローバルリミテッド法人登録

WEIKE → 法人登録

「検証23」 キャメルファイナンシャルリミテッド → 法人登録

パットンセキュリティーズリミテッド → 法人登録

「検証27」 IOTAグローバルリミテッド → 法人登録

サウスセンチュリーグループリミテッド → 法人登録

アルトマンファイナンスインベストメント → 法人登録

「検証28」 CMMCIセキュリティーズインフォメーションカンパニーリミテッド → 法人登録

プラスマーケットリミテッド → 法人登録

MISNEAグローバルリミテッド → 法人登録

「検証33」 SHUN YUENリミテッド → 法人登録

「検証36」 ZOROグローバルリミテッド → 法人登録

YUMグループグローバルリミテッド → 法人登録

EGMフォレックス → 法人登録

「検証37」 ROKINGリミテッド法人登録

SAENマーケッツリミテッド法人登録

セントラルコーリションセキュリティーズ法人登録

「検証43」 Okwisグローバルリミテッド → 法人登録

「検証45」 KAIHERグローバルリミテッド → 法人登録

「検証46」 グランドグローバルマーケッツリミテッド → 法人登録

Skyamインベストリミテッド → 法人登録

「検証48」 ETHERマクロキャピタルリミテッド法人登録

「検証50」 OSIRISフォレックス → 法人登録

「検証54」 Maliksiリミテッド → 法人登録

「検証57」 UNERNEYグローバルリミテッド → 法人登録

これだけ多くの中国系と思われる詐欺サイトが同じ住所で登録されているとなればこの住所にこれらの運営元が実在するとは思えません。この住所はやはりオフショア会社などの住所である可能性が高く、Beslaマーケットリミテッドが実在するとは思えません。そしてBeslaマーケットリミテッドの法人登録で経営者情報のページに記されている経営者はOFFORD, Harryという名前のイギリス国籍、香港在住の人物となっています。

香港の住所は

>No.83, Jilong Street, Shenshuibu District, Hong Kong Special Administrative Region, China, 999077

となっていますがこのまま検索しても何の情報も出てこないので実在の住所かどうかも分かりません。

さらに運営元に関する情報を求めて各サイトのWho Is 情報を確認しました。するとMKNDYリミテッドとBeslaマーケットリミテッドのサイトのWho Is 情報に断片的な情報があることが分かりました。まず以下にMKNDYリミテッドのサイトのWho Is 情報を示します。

サイトの登録・開設日 (Creation Date) は2021年7月5日になっています。これは上に示したMKNDYリミテッドのものと思われる法人登録の法人登録の日付 (2021年6月29日) と1週間ほどしかずれていません。そして登録者に関しては以下のような情報があります。

登録者: MKNDY MKNDY (MKNDY Ltd)

メールアドレス: kaidenbraden4233@gmail.com

電話番号: +86.13022221111

住所はありませんが、電話番号は中国本土の国番号である [+86] から始まっています。メールアドレスは無料登録できるgmailのアドレスです。

次はBeslaマーケットリミテッドのサイトのWho Is 情報を示します。

サイトの登録・開設日 (Creation Date) は2021年816日になっています。これは上に示したBeslaマーケットリミテッドのものと思われる法人登録の法人登録の日付 (2021年812日) と4日しかずれていません。そして登録者に関しては以下のような情報があります。

登録者: li tao (Besla Market ltd)

メールアドレス: vjhff35@163.com

電話番号: +86.1302000033

登録者名はli tao (Besla Market ltd)となっていますが、「li tao」というのは中国系の個人名のように思われます。そして電話番号はやはり中国本土の国番号である [+86] から始まっています。メールアドレスは「@163.com」というドメイン名になっていますがこれは中国の網易(ネットイース) という会社が提供する中国では広く使われているフリーメールのアドレスのようです

これらのサイトは明らかに上で検証したゴールド エイト サービシーズのサイトに酷似しており、同じグループによるサイトの可能性が濃厚です。そしてゴールド エイト サービシーズについては複数の被害報告が確認されていることを考えると本項で検証した3つのサイトも詐欺目的で立ち上げられたサイトとしか思われません。(その後、MKNDYリミテッドでの被害報告が出てきました。以下の付記を参照してください。)そもそも非常によく似たサイトが3つも共存しているという状況だけで非常に怪しげです。これらのサイトでの投資を勧誘されても決して応じるべきではありません。

※付記1

MKNDYリミテッドでの被害報告と思われる投稿がYahoo知恵袋に出てきました。

2021年11月26日投稿

「知人」の紹介で口座を開設したとあるだけで詳しい状況は分かりませんが、出金しようとしたら税金分を追加で入金するように要求されたようです。海外の業者が日本の源泉徴収に対応するなんて有り得ませんし、仮に源泉徴収するにしても出ている利益の一部を充当すれば済むことであってわざわざ追加入金を要求するのは明らかにおかしいです。


※付記2

時期は不明ですがMKNDYリミテッドのサイトが閉鎖されているようです。そしてその代わりということなのでしょうか同じ名称でサイトの見かけもそっくりではあるがURLアドレスが微妙に変更されたMKNDYリミテッドのサイトが立ち上がっていることが判明しました。次項で検証しているので参照してください。


●MKNDY ltd (MKNDYリミテッド https://mkndyltd.com/Jp)

●INTERNATIONAL PACIFIC CAPITAL LIMITED (インターナショナルパシフィックキャピタルリミテッド https://rifajp.com/)

1つ目のMKNDYリミテッドのサイト (https://mkndyltd.com/Jp) はYahoo知恵袋に質問が出てきたサイトであり、上で検証した同名のサイト (https://www.mkndy.com/Jp) とURLアドレスは微妙に異なりますが、サイトの見かけは非常によく似ていて明らかに同じテンプレートから立ち上げられたサイトと思われます。2つ目のインターナショナルパシフィックキャピタルリミテッドのサイトは1つ目のMKNDYリミテッドのサイトからの画像検索で見つかってきたサイトであり、こちらも明らかに同じテンプレート由来と思われるサイトなのでまとめて検証します。尚、「検証23」でInternational Pacific Coapital Limited (インターナショナルパシフィックキャピタルリミテッド https://www.intpacific.com/En.html) というURLアドレスやサイトの見かけは全く異なりますが非常によく似た名称のサイトについて検証しています。後述しますが、本項で検証するインターナショナルパシフィックキャピタルリミテッドと法人登録を共有している可能性があるようです。

まず1つ目のMKNDYリミテッドのサイトに関して出てきたYahoo知恵袋の質問を引用します。

2022年2月2日投稿

詳しい状況は分かりませんがSNSで知り合った自称・台湾人に勧誘され、指定された日本国内の銀行の個人名義の口座に入金してしまったようです。この投稿の時点で上で検証したMKNDYリミテッドのサイト (https://www.mkndy.com/Jp) は閉鎖されており、別にMKNDYリミテッドという名称のサイトが存在しているのではないかということで見つかってきたのが本項で検証する1つ目のサイトです。さらにこの新しく見つかってきたMKNDYリミテッドのサイトからの画像検索で見つかってきたのが本項で検証する2つ目のサイト、インターナショナルパシフィックキャピタルリミテッドのサイトということになります。まず本項で検証する1つ目のMKNDYリミテッドのサイト (https://mkndyltd.com/Jp) の冒頭部のキャプ画像を以下に示します。

この新たに存在が確認されたMKNDYリミテッドのサイト (https://mkndyltd.com/Jp) は比較の為に以下にキャプを再掲した以前に検証したMKNDYリミテッドのサイト (https://www.mkndy.com/Jp) と非常によく似ています。

キャプの右上に国旗アイコンが並んでいる表示言語の選択肢も英語、日本語、香港語、ロシア語の4つで同じですし、その国旗アイコンの下に見えるメールアドレス2つのMKNDYリミテッドのサイトで同じで以下のようになっています

>SUPPORT@MKNDY.COM

メールアドレスまで同じであるとなればサイトの運営者も同一のグループであると考えざるを得ません。

次に表題2番目のインターナショナルパシフィックキャピタルリミテッドのサイトについてもサイト冒頭部のキャプ画像を示します。

MKNDYリミテッドのサイトのサイトと比較するとMKNDYリミテッドのサイトで背景画像になっていたシンガポールjの夜景の代わりに世界地図のイラストが背景画像になっていて印象が大きく異なります。しかしメニューバーの項目名とか右上に表示言語の選択肢が国旗アイコンで示されている点、その国旗アイコンの下にメールアドレスが示されている点などはMKNDYリミテッドのサイトと似ているようです。尚、メールアドレスは以下のようになっています。

>support@rifajp.com

しかしこのサイト冒頭部に続く部分を見ていくと本項で検証しているMKNDYリミテッドとのサイトとインターナショナルパシフィックキャピタルリミテッドのサイトが互いに似ていることが分かります。以下はまず冒頭部の直後に出てくるトレーディングソフトであるメタトレーダーの説明とダウンロードボタンが用意されている部分のキャプを本項で検証しているMKNDYリミテッド、以前に検証したMKNDYリミテッド、そして インターナショナルパシフィックキャピタルリミテッドの順で以下に示します。

この部分では画像もテキスト部分も3つのサイトで完全に同じのようです。さらにこの部分に続く、取引対象を説明する部分についても3つのサイトのキャプ画像を同じ順 (新しいMKNDYリミテッド → 以前に検証したMKNDYリミテッドインターナショナルパシフィックキャピタルリミテッド) で示します。

それぞれのサイト名が記されている部分を赤枠で囲って示しましたから新旧2つのMKNDYリミテッドのサイトとインターナショナルパシフィックキャピタルリミテッドのサイトでは全く同じではないことが分かりますが、この4項目の取引対象 (外国為替、仮想通貨、株価指数、差金決済取引) を説明する部分でも3つのサイトは互いに明らかに酷似しています。サイトの冒頭部だけ見ると新旧2つのMKNDYリミテッドのサイトとインターナショナルパシフィックキャピタルリミテッドのサイトではかなり違う印象がありますが、サイト全体の比較で言えば非常に似ている部分が多いことが分かると思います。

そして上のMKNDYリミテッドのサイト (https://www.mkndy.com/Jp) などのサイトの検証でも指摘しましたが、例えば外国為替取引が可能となっていても具体的な取引条件などに関する情報は殆どありません。例えば取引可能な通貨ペアの種類とか取引単位、スプレッドなどの条件などが公開されていません。こうした基本的な情報が公開されていないことについては非常に違和感があります。

次に連絡先情報ですが、既にサイト冒頭にメールアドレスが記されていることは示しましたがそれ以外に開示されている情報はほぼ皆無のようです。以下には本項の検証対象である2つのサイトの会社概要を示します。

いずれの場合も「英国で設立され」と書いてありますが、具体的な住所とか電話番号といったものは記されていません。MKNDYリミテッドのサイト (https://mkndyltd.com/Jp) の場合は

>Mkndy Ltdは米国先物協会(NFA)が監督し、監督番号は:043810

という記述がありますが、この点については後述します。

とにかくイギリスで設立されたという記述があるし、MKNDYリミテッドの場合は上の同名のサイトの検証でイギリスに対応すると思われる法人登録が見つかっていたことからインターナショナルパシフィックキャピタルリミテッドの場合にも対応するイギリスの法人登録の存在の可能性を考えて探してみると予想通り以下に示すインターナショナルパシフィックキャピタルリミテッドのものと思われる法人登録が見つかってきましたがこの法人登録は「検証23」で検証したInternational Pacific Coapital Limited (インターナショナルパシフィックキャピタルリミテッド https://www.intpacific.com/En.html) に対応すると思われる法人登録として以前に取り上げていた法人登録です。本項で検証対象としているサイトの名称が

INTERNATIONAL PACIFIC CAPITAL LIMITED

「検証23」で検証したサイトの名称が

INTERNATIONAL PACIFIC COAPITAL LIMITED

となっていて「COAPITAL」が「CAPITAL」のスペルミスと考えれば同じ法人名で法人登録を共有してるとも考えられます。COAPITAL」という英単語は調べても存在しないようなのでスペルミスの可能性は高いです。この法人登録については同じことを繰り返し書いても仕方がないので「検証23」の記述を参照してください。法人登録上の住所

>6 Prospect Way, Royal Oak Industrial Estate, Daventry, Northamptonshire, United Kingdom, NN11 8PL

は架空住所の可能性が高いです。また法人登録上の経営者となっているのはLEE, Yung Shernというマレーシア国籍、マレーシアの首都であるクアラルンプール在住で1997年9月生まれなのでこの検証を書いている2022年2月時点で24歳という若者です。

さらに運営元に関する情報を求めて例によって2つのサイトのWho Is 情報も確認しました。以下にはMKNDYリミテッドのサイト (https://mkndyltd.com/Jp) のWho Is 情報のキャプを示します。

黄色の枠で囲った部分にあるサイトの登録・開設日は2022年1月4日と非常に新しいです。最初に引用したYahoo知恵袋の質問が2022年2月2日付ですからサイト開設から1ヵ月もしない内に勧誘が始まっていることになります。そして赤枠で囲った部分にある登録者に関する情報を以下にまとめて書き出します。

登録者名・所属機関名: MKNDY MKNDY

住所: 香港

電話番号: +852.626212828

メールアドレス: yijsggaghl123@gmail.com

住所は香港、電話番号も香港の国番号である[+852] から始まっています。メールアドレスは無料登録できるgmailのアドレスです。

キャプは省略しますが残念ながらインターナショナルパシフィックキャピタルリミテッドのWho Is 情報では登録者に関する情報が公開されていません。サイトの登録開設日は2021年4月23日となっていて開設からこの検証を書いている時点で9ヶ月ほど経過しています。

それからMKNDYリミテッドのサイト (https://mkndyltd.com/Jp) の会社概要に

>Mkndy Ltdは米国先物協会(NFA)が監督し、監督番号は:043810

という記述があったことを書きましたが、この登録の確認を試みました。一連の中国系と思われる詐欺サイトの検証でNFAに登録があるという記述はしばしば出てくるので例によってNFAのサイト (https://www.nfa.futures.org/)  で検索窓からYUM Group Global Limitedの登録を探してみました。以下に出てきた結果のキャプを示します。 

確かにMKNDY LTDという法人について何らかの情報が出てくるのですが上のキャプに見えるように

>Not an NFA Member (NFAの会員ではない)

>Non-Member not subject to NFA oversight. (非会員は NFA の監督を受けません。)

という記述が出てきます。これでNFAに登録があるとかNFAの監視下にある、だから信頼出来ると言えるかどうか極めて疑問です。そもそもNFAの役割は金融ライセンスの管理・認定ではないと思われるのでNFAに登録があったとしてもどれほど意味があるかは疑問です。そもそも連絡先情報が殆ど見つからないとかコピペで作ったとしか思われない互いに酷似したサイトが幾つも見つかるという時点で信頼出来る業者とは到底思えません。これらのサイトでの投資を持ち掛けられても決して応じないことを強く推奨します。


●XHFX Market (XHFXマーケット http://www.forexxh.com/index.php/En)

まず指摘しておきますがこのサイトのURLアドレスは暗号化されていることを示す「https」ではなく、暗号化非対応を示す「http」で始まっています。この時点でFXサイトとして有り得ないサイトです。

そしてこれは上で取り上げたGold 8 Services (ゴールド エイト サービシーズ)の検証の中で出てきた業者です。すなわちゴールドエイトのイギリスでの法人登録を調べたところ、Director (社長)となっていた中国国籍、中国在住のGUO, Dongjunという人物が経営しているもう1つの法人として出てきたものです。ゴールドエイトサービシーズのサイトと異なり、2021年1月現在でサイトは閉鎖されていません。まず以下がXHFXマーケットのイギリスでの法人登録のキャプです。

ゴールドエイトとここで検証するXHFXマーケットは経営者が同じというだけでなく幾つもの共通点や類似点があります。まず住所が全く同じロンドンの住所です。

>Unit G25 Waterfront Studios, 1 Dock Road, London, United Kingdom, E16 1AH

法人登録日は共に2020年になってからで非常に新しいです。

ゴールドエイト:2020年2月20日

XHFXマーケット: 2020年1月7日

法人登録上の業種も共通してEducational support services (教育支援サービス)となっており、XHFXマーケットについてはさらにInformation technology consultancy activities (情報技術分野のコンサルタント)という2つ目の業務が加わっています。

さらにサイトを比較しても互いの類似点が見つかります。以下はXHFXマーケットのサイト冒頭のキャプですが、右上の見える対応言語が中国語、香港語、英語の3つでゴールドエイトの場合と同じです。

メニューバーの項目は左から「Home」「Product」「Platform」「Support」「Analusis」「About Us」となっていますがこれは下で検証しているバレー テック スペックのサイトのメニューバーの項目の並びと全く同じで偶然とは思えません。さらにこのサイト冒頭の部分は以下で検証しているBcpwinのサイト冒頭と瓜二つです (Bcpwinの検証参照)。

上で検証したゴールドエイトの場合、口座開設のサインイン画面が日本語対応していることを指摘しましたがHXFXマーケットの場合も[Opening a Real Account]のボタンをクリックして開く口座開設、サインインの窓が以下のキャプに示したように日本語対応です。HXFXマーケットのサインイン画面で選択出来るのは中国語、英語、日本語、韓国語の4ヵ国語になっています。

ゴールドエイトの場合には公式サイトに見つかった連絡先情報は香港の住所とメールアドレスが1つずつでしたが、XHFXマーケットのサイトに見つかる連絡先情報はメールアドレスが2つだけです。

E-mail:support@forexxh.com

E-mail:xhfx@hotmail.com

この2つのメールアドレスとイギリスの法人登録にあった架空の可能性が高い住所以外には連絡先情報が全く見当たりません。電話番号など全く不明ですし、公式サイトには経営者情報もありません。これは論外の状況です。

それから上の2つ目のメールアドレスのキャプの中に

>Copyright ©2017 XHFX market limited , All rights reserved

と書いてあることが確認出来ます。2017年に創業したという意味だと思われますが、上で引用したイギリスの法人登録が為されたのは2020年1月7日ですし、以下のキャプに示すWho Is情報を見ても黄色の枠で囲った部分に記載がありますがサイトが登録・開設された日付 (Creation Date) が2020年1月6日になっています。2017年創業という記述は信用出来ません。

またこのWho Is情報の赤枠で囲った部分には所在地が香港であると記されています。この記述がどれほど信用出来るかどうかは分かりませんが、少なくともイギリスに事業実体があるとは考えにくいです。

取引の対象は仮想通貨なども扱っているというゴールドエイトの場合よりXHFXマーケットの取り扱いは外貨(FX)とCFDぐらいのようですが、ゴールドエイトの場合と同様、現在の相場とかチャートなどは見当たらず、実際に取引が行われているような気配が感じられません。

そして外貨とCFDぐらいしか扱っていないと書いたばかりですが、XHFXのサイトには以下のキャプに示すマルチプラットフォーム対応を説明する部分があります。

この部分をよく見ると説明文の中に

>trade a variety of financial derivatives including foreign exchange, stock index, commodities through our MetaTrader 5 software.

という部分があります。外貨 (FX)、株式指数、コモディティ(原油とか貴金属など)が取引出来ると書いてあるのです。サイトを見ても例えばFXでどんな通貨ペアが取引されているのかなど全く記述がないのですが、特にコモディティが取引されている形跡はこの記述を除いて何も見つかりません。また上で検証したゴールドエイトサービシーズの場合と同じでXHFXのサイトにはリアルタイムの相場情報とかチャートが存在しないようです。非常に違和感があります。実はこのマルチプラットフォーム対応を説明する部分は以下で説明するBcpwinなど複数のサイトに酷似した部分が存在することが判明しています。同じテンプレートを使い回してサイトを立ち上げている為にサイトの他の部分と食い違いが生じている、つまりXHFXではコモディティは扱っていないのに扱っているという記述が残ってしまったのではないかと考えざるを得ません。尚、このマルチプラットフォーム対応を説明する部分が使い回されている、おそらくは同じグループによって運営されているサイトでも全く同じ画像と説明文の組み合わせが確認されています。それらの同じグループによると思われるサイトについてもいずれ徐々に検証していく予定です。

結論としてこのXHFXマーケットのサイトも上で検証したゴールドエイトサービシーズのサイトと同様に悪意を持って設立されたサイトの疑いが濃厚と思われます。このサイトに関して勧誘されたとかお金を騙し取られたといった情報はまだ見つかっていませんが取引は避けるべきと結論します。


●VALLEY TECH SPEC LIMITED (バレー・テック・スペック・リミテッド https://www.valleytechspeclimited.com/Pages/En.html)

これは本ページで最初に検証したGold 8 Services (ゴールド エイト サービシーズ)と同様にYahoo知恵袋に口座開設を勧誘されたという投稿が出ていた業者です。

2020年4月14日投稿  (この投稿は上のゴールドエイトサービシーズの検証でも引用しています。)

それ以外に長文でキャプでの引用が難しいのでリンクだけにしますがYahooファイナンスに以下の投稿があります。

FX投資勧誘、詐欺ですか? (2020年4月22日投稿)

知恵袋の1件目の投稿によれば同じ人物がゴールドエイトサービシーズとここで検証するバレーテック・スペック・リミテッドの2つを紹介してきたということなので当然、ゴールドエイトやゴールドエイトと経営者を同じくするXHFXマーケットと組織的な繋がりがある可能性が最初から考えられました。まず以下がここで検証するバレー・テック・スペックのサイトの冒頭部のキャプです。対応言語は中国語と英語のみでゴールドエイトのサイトでは存在した香港語の選択肢がありません。

メニューバーの項目は左から「Home」「Product」「Platform」「Support」「Analusis」「About Us」となっていますがこれはXHFXマーケットのサイトのメニューバーの項目の並びと全く同じです。そして上のキャプの右下に見える「Trade Now, Free registration」と書かれたオレンジ色の部分をクリックすると以下のような完全日本語対応のサインイン画面が出てきます。

日本人を勧誘の標的にしていることは間違いありません。そしてこのサイン画面は上で検証したゴールド エイト サービシーズの項目でも説明しましたが旧サイトの「海外FX業者検証9」で検証したVow Group (ヴォウグループ www.vowmarkets.com/En)のサイトと併せて3つのサイトのサインイン画面が互いにそっくりです。ゴールドエイト、バレー・テック・スペック、ヴォウグループの3つのサイトは互いに組織的な繋がりがある可能性が非常に高いと考えざるを得ません。

次に連絡先情報ですが、「Contact Us」の項目には以下のキャプの様な情報があるだけです。

>Company address: Barlow McCormack, Level 1 Bloomfield Terrace, Lower Hutt, 5010 , New Zealand

>Company email: support@valleytechspeclimited.com

>Customer Service Email: vts-limite@outlook.com

開示されているのはニュージーランドの住所が1つとメールアドレスが2つだけです。電話番号の記載はありませんし、経営者情報も見当たりません。そしてニュージーランドの住所の最初の部分、「Barlow McCormack」というのは検索してみると会計士あるいはその事務所の名前のようです。以下にその会計事務所のサイト (www.barlowmccormack.co.nz/index.html ) にあった連絡先情報のキャプを示します。住所はバレー・テック・スペックの住所と完全に一致しています。

この会計事務所の業務内容にはオフショア業務に相当すると思われるものが含まれており、この住所には多数の法人が存在しているようです。つまりこの住所にバレー・テック・スペックの事業実体が存在しているとは思えません。またニュージーランドの住所ということでニュージーランドの法人登録を確認出来るNEW ZEALAND COMPANIES OFFICEのサイトで「VALLEY TECH SPEC LIMITED」の法人登録を探してみましたが該当がありません。当然ながらニュージーランドの金融機関登録についても調べてみましたがバレー・テック・スペックのものと思われる金融機関登録は見つかりません。

そこでバレー・テック・スペックと関連が疑われるゴールドエイト、ヴォウグループ、さらにはゴールドエイトと経営者が同じであるXHFXマーケットがいずれもイギリスで法人登録していることからバレー・テック・スペックについてもイギリスに法人登録がある可能性を考えて調べてみるとあっさりとそれらしき法人登録が見つかりました。以下にキャプを示します。

住所は以下のようになっています。

>Churchihill House, 142-146 Old Street, London, England, EC1V 9BW

この住所については後述します。

会社設立は2020年3月12日と上で検証したゴールドエイトサービシーズやXHFXマーケットよりもさらに新しくなっています。業種は「Other business support service」という曖昧なものになっていて金融関係とは思えません。一応イギリスの金融行動監視機構 (FCA)のサイトで金融機関登録を一応探してみましたが確認出来ません。そして経営者情報を見ると関連が疑われるゴールドエイト、XHFXマーケット、ヴォウグループの場合と同様に経営トップと思われるDirectorという役職に就いているのは中国国籍で中国在住の人物になっています (以下のキャプ参照)。

但しこのBin LIという人物が経営者になっているのはバレー・テック・スペック・リミテッドのみです。居住地は中国となっているのですがこの人物については残念ながらこの法人登録情報に添付されている会社創設時の提出書類を見ても中国の住所については開示されていないようです。

(その後「検証20」で検証したKsgリミテッドというサイトのイギリスの法人登録で同じBin Liという人物が経営者として登録されていることが判明しました。こちらの法人登録ではBin Liという人物の中国の住所がどれほど信頼出来るかは不明なものの一応開示されています。)

この法人登録の経営者情報にはこのBin Liという中国人以外にSecretaryという肩書でFARSTAR CPA LTDという法人が登録されています (以下のキャプ参照)。

イギリスの法人登録でこのFARSTAR CPA LTDの情報を見ると1477の法人の登録に経営陣の一角として登録されていることが分かりました。これは上で検証したゴールドエイトサービシーズのSecretaryとして登録されていたYUNMA TIANLONG INTERNATIONAL CONSULTINGという法人と同じく、イギリスにおける法人登録を用意するだけのオフショア会社である可能性が高いように思います。またバレー・テック・スペック・リミテッドの法人登録上の住所はこのFARSTAR CPA LTDの住所と一致しています。

一方でバレー・テック社のWho Is 情報を見ると上で検証したゴールドエイト社やXHFXマーケット社の場合と同様に所在地が香港であると記されていることが判明しました (以下のキャプ参照)。

黄色の枠で囲った部分に記されているサイトの開設日は2020年3月13日となっており、イギリスの法人登録が為された2020年3月12日と1日違いでしかありません。そして赤枠で囲った部分にバレー・テック・スペック・リミテッド社の所在地が香港であると記されています。

改めて結論を書くまでもないでしょうが、総合的に判断してバレー・テック・スペック・リミテッドは到底信用出来る業者とは思えません。日本で金融機関登録がないだけでなく、海外でも金融ライセンスは確認出来ませんし、所在地や運営人に関する情報が意図的に隠されているとしか思われない状況であることなどからもリスクを感じざるを得ません。投資勧誘を受けても決して応じないことを推奨します。


●Bcpwin (https://www.bcpwin.com/index.php/Ja)

2020年5月27日にYahoo知恵袋に以下のキャプに示した質問投稿が出てきたことによって知った業者です。結論から言えば上で検証したゴールド エイト サービシーズ以下の3つの業者、旧サイトの「海外FX業者検証9」で検証したヴォウグループのサイトと明らかな共通点が認められ、同じグループによって運営されている可能性が高いです。

この質問投稿にあったリンクから出てきたサイトの冒頭部のキャプを以下に示します。かなり不自然ですが日本語表示が可能でこれ以外に中国語、英語、香港語での表示に対応しています。上に示した知恵袋の質問では「株投資のサイト」となっていましたがFX、CFD、商品などの取引サイトのようです。

このサイトを見て直ぐに気が付きましたがこのサイトは上で検証しているXHFXマーケットのサイト (www.forexxh.com/index.php/En) と非常に似ています。XHFXマーケットのサイトは日本語表示に対応していないので英語表示で2つのサイトの冒頭部を並べてみます。左下がBcpwinのサイト、右下がXHFXマーケットのサイト冒頭のキャプです。

キャプの範囲で異なるのはロゴと表示可能な言語の選択肢の数ぐらいでそれ以外の部分はほぼ同じです。さらにBitwinとXHFXマーケットのサイトが似ているのはサイト冒頭だけではありません。以下はマルチプラットフォーム対応を説明する部分の比較で以下順にBcpwinのサイト、XHFXマーケットのサイトからのキャプですが互いに全く区別出来ません。

2つのサイトは同じグループによって運営されていると考えて間違いないでしょう。一方で以下は口座開設のサインイン画面のキャプです。

こちらはゴールド エイト サービシーズのサインイン画面バレー・テック・スペックのサインイン画面、以下に再掲したヴォウグループ (閉鎖済み) のサインイン画面に明らかに似ています。到底偶然とは思えません。

次に例によって連絡先情報を探しましたが以下のキャプに示したメールアドレス (support@bcpwin.com) があるだけで住所も電話番号もありませんし、金融ライセンスに関する記述もありません。メニューバーには「会社概要」という項目があるのですがトップページに繋がっているだけで「会社概要」のページは実際には存在しないようです。

上のキャプに示したメールアドレスの上には

>Copyright ©2017 Bcpwin, All rights reserved

と書いてあって2017年に会社が創設されたという意味と思われますがこの記述は疑問です。以下のキャプに示したWho Is情報を見ると黄色の枠で囲んだ部分にサイトの開設日 (Creation Date) が2020年4月16日になっており、2017年創業という記述と合わないからです。

さらにこのWho Is情報の赤枠で囲んだ部分を見ると登録者名が空欄になっており、その所在地に関しても地域がイングランド、国が香港という無茶苦茶な記述になっています。適当にデタラメを並べたとしか思えません。

そこで所在地に関して上で検証した3つのサイトについてはイギリスの法人登録が見つかったことからBcpwinについてもイギリスの法人登録情報を閲覧出来るサイトで法人登録を探しましたがBcpwinのものと思われるような法人登録は見つかりません。当然ですが金融ライセンスについても該当がありません。

Bcpwinのサイトは明らかに上で検証した3つのサイトと酷似した部分が認められ、改めて結論を書くまでもなく到底信用出来るとは思えません。被害事例が確認されているわけではありませんが、非常に危険と判断せざるを得ません。取引は避けるべきです。