検証36
本ページで検証するサイトはいずれも金融庁のサイトで公表されている金融商品取引業者の登録リストに該当が見つかりません。日本居住者に対して勧誘が行われれば違法な無登録業者ということになります。本ページで検証するサイトの少なくとも一部については日本人に向けた勧誘、被害報告が確認されています。
▼本サイトでの検証は名誉棄損に当たらないと考えます。→ 雑記1
「検証13」、「検証14」、「検証15」、「検証16」、「検証17」、「検証18」、「検証19」、「検証20」、「検証21」、「検証22」、「検証23」、「検証24」、「検証25」、「検証26」、「検証27」、「検証28」、「検証29」、「検証30」、「検証31」、「検証32」、「検証33」、「検証34」、「検証35」に続いて中国系の詐欺グループによる可能性があるサイトについての検証24ページ目です。「検証37」、「検証38」、「検証39」、「検証40」、「検証41」、「検証42」、「検証43」、「検証44」、「検証45」、「検証46」、「検証47」、「検証48」、「検証49」、「検証50」、「検証51」、「検証52」、「検証53」、「検証54」、「検証55」、「検証56」、「検証57」、「検証58」、「検証59」、「検証60」、「検証61」、「検証62」、「検証63」、「検証64」、「検証65」、「検証66」、「検証67」、「検証68」、「検証69」、「検証70」、「検証71」、「検証72」、「検証73」、「検証74」、「検証75」、「検証76」、「検証77」、「検証78」、「検証79」にも続編があります。勧誘の手口などについては「検証13」の冒頭を参照してください。このページで検証するのは以下のサイトです。
●ZORO Global Limited (ZOROグローバルリミテッド https://www.zoro-forex.com/Jp)
●PINO MARKETS LIMITED (PINOマーケッツリミテッド https://www.pinomarkets.com/ja/)
●YUM Group Global Limited (YUMグループグローバルリミテッド https://www.zoro-fx.com/Jp)
●YUM Group Global Limited (YUMグループグローバルリミテッド https://www.yum-fx.com/Jp)
●YUM Group Global Limited (YUMグループグローバルリミテッド https://www.zoro-forex.com/Jp)
●YUM Group Global Limited (YUMグループグローバルリミテッド https://www.yum-forex.com/Jp)
●EGM Forex (EGMフォレックス https://www.egmforex.com/Jp)
●EGM Forex (EGMフォレックス https://www.egmforex.asia/Jp)
●EGM Forex (EGMフォレックス https://www.egmforex.uk/Jp)
まず以下の2つのサイトを検証します。
●ZORO Global Limited (ZOROグローバルリミテッド https://www.zoro-forex.com/Jp)
●PINO MARKETS LIMITED (PINOマーケッツリミテッド https://www.pinomarkets.com/ja/)
ZOROグローバルリミテッドはYahoo知恵袋に質問が出てきたサイト、PINOマーケッツリミテッドはZOROグローバルからの画像検索で発見した明らかに関連が認められるサイトです。まずYahoo知恵袋に出てきたZOROグローバルに関する質問投稿を引用します。
この質問投稿では単にZOROグローバルリミテッド (最初の投稿ではZEROグローバルリミテッドだったが返信と添付画像でZOROグローバルリミテッドに訂正) が詐欺に使われることがあるか?というだけの質問でなぜ質問しているのかなど背景は全く不明です。
この投稿では既に被害を受けてしまっているようです。さらに投資に失敗で2000万円ほどのマイナスが生じていることになっていてその損失分を払えと請求されているという状態のようです。
ZOROグローバルでの投資を勧誘されたとありますがどのような人物が勧誘しているのかは情報がありません。入金先として指定されているのが国内の銀行、三井住友銀行の個人名義の口座、2回目の入金先も三井住友銀行の口座ですが支店名も口座の名義も異なるということで不審を抱いているという状況のようです。この質問からすると勧誘を受けただけでなく、既に一度は入金してしまったようです。
この投稿には勧誘してきた人物の情報があります。tiktokで知り合ったLIWWENと名乗る女性が勧誘役のようです。そしてこの質問に知るされているURLアドレスには明らかにアフィリエイターのIDと思われる部分が付いており、勧誘役はアフィリエイト報酬の為に勧誘を行っているものと思われます。ネットで知り合って勧誘されるというパターンは「検証13」の冒頭で説明した中国系と思われる詐欺グループによる詐欺の手口と合致します。
これはこの検証を書き終えた後で出てきた投稿ですがLINEのグループチャットで勧誘されているというこれまであまり聞かなかったやり方で勧誘されたようです。他には「検証33」で検証したFirst Financial Ltd (ファーストファイナンシャルリミテッド) についてもライングループで勧誘されたという証言が出ています。勧誘の手口が変化してきているようです。
これも検証を書いてから出てきた質問ですが、なぜこの質問をしているのか全く状況が分かりません。それでも怪しい部分を感じているから質問投稿しているのだと思われます。
とにかくこれらの投稿にあったURLアドレスからZOROグローバルのサイトにアクセスしてみました。以下がサイト冒頭のキャプ画像です。
表示言語の選択肢は英語と日本語のみです。そしてこのサイト冒頭の背景になっている高層ビルを地上から見上げる画像には見覚えがあります。これは「検証13」以降で検証してきた中国系と思われる詐欺サイトでしばしば使われている画像です。例えば以下は「検証20」で検証したKSGリミテッド (https://www.ksglimited.com/index.php/Ja) のサイト冒頭部のキャプですが背景画像は明らかに同じ画像です。
同じ高層ビルの画像は例えば同じく「検証20」で検証したAGAトレーダーズグループリミテッド (https://www.aga-markets.com/) やDingSheng (https://www.heydayint.com/en/)、「検証22」で検証したAGAトレーダーズグループリミテッド (https://www.agatrader.com/) やFcハウスキーパー (https://www.foreignexchangehousekeeper.com/En) 、「検証33」で取り上げたSTD (https://www.std-fx.com/) やBCR (https://cfds.thebcr.com/ja)といったサイトでも同じ画像がサイトの背景画像として使われています。到底偶然とは思えません。同じグループによって運営されている疑いが当然考えられます。
次に表題2番目のPINOマーケッツリミテッドのサイト冒頭を示します。
この冒頭部だけを見ると一見して特にZOROグローバルのサイト冒頭と似ているようには思われませんが、それでもよく見るとキャプの一番上のログインや登録のボタン、一番下に見える「100+ 異常の取引商品」「1:100 最大レバレッジ」「MT4 取引ツール」「24/7 日本語サポート」「0.0からのスプレッド」といった記述はZOROグローバルのサイトの相当部分にある記述と似ています。
さらにこの冒頭部に続く部分を見ていくとZOROグローバルとPINOマーケッツリミテッドのサイトがかなり似ていることが分かります。まず以下には冒頭部に続いて出てくるそれぞれのサイトの取引対象を説明する部分のキャプをZOROグローバル → PINOマーケッツリミテッドの順で示しています。
ZOROグローバルの取引対象が外国為替、貴金属、指数、原油の4項目なのに対してPINOマーケッツリミテッドの方が取引対象が6項目になっていますが、共通する4項目に添えられている簡単なイラストは全く同じに見えます。
さらに以下は2つのサイトの取引口座の選択という項目部分のキャプの比較です。違いがよく分かりませんが、ライブ口座とスプレッドが狭いSTP/ECN口座の2種類の口座があるようです。これもZOROグローバル → PINOマーケッツリミテッドの順でキャプを示しています。
実のところ、ZOROグローバルのサイトのこの部分の画像を画像検索に掛けて PINOマーケッツリミテッドのサイトを見つけてきたので似ているのは当然なのですが、右側のがイラスト部分は明らかに同じ画像でしょう。
さらにトレーディングソフトのMeta Trader4の説明が記されている部分についてもこれもZOROグローバルリミテッド → PINOマーケッツリミテッドの順でキャプを以下に並べます。
この部分に使われている画像も2つのサイトで明らかに同じものです。これら2つのサイトは同じグループによってコピペされて作られたサイトで間違いないと思われます。
次にそれぞれのサイトで連絡先情報を探しましたが殆ど開示されていません。まずZOROグローバルリミテッドのサイトで開示されているのは右のキャプに示したメールアドレスのみです。
>Email support@zoro-forex.com
PINOマーケッツリミテッドのサイトで示されている連絡先情報についても以下にキャプを示しました。
>Eメール support@pinomarkets.com
>電話で問い合わせ +16262137626
電話番号は[+1]から始まっており、これはアメリカあるいはカナダの国番号と思われるのですが、本当にこの電話番号が使われているかどうかは分かりません。いずれにしろ情報開示は明らかに不適切、不充分です。そこで他にも運営元に関する情報がないか探してみました。まず「検証13」以降で検証している中国系と思われる一連の詐欺サイトでしばしば使われているイギリスの法人登録を探してみました。するといずれについても予想通り、それらしき法人登録が見つかってきました。まず以下がZOROグローバルリミテッドのものと思われる法人登録のキャプです。
まず法人登録の日付は2021年5月14日となっています。この検証を書いている2021年8月上旬現在で3ヵ月も経過していない非常に新しい法人です。そしてこの法人登録上の住所は以下のようになっています。
>4d Salisbury Road, Weston-Super-Mare, Somerset, United Kingdom, BS22 8EW
この住所を調べてみると数百の単位の法人がこの住所を所在地として登録されていることが判明しました。そしてそれらの中には「検証13」以降で検証してきた中国系と思われるサイトに対応する法人登録も含まれています。具体的には以下のサイトに対応するイギリス法人が同じ住所で法人登録されています。
「検証18」 Linkhumインベストメントリミテッド → 法人登録
「検証20」 JINGERグローバルリミテッド → 法人登録
WEIKE → 法人登録
「検証23」 キャメルファイナンシャルリミテッド → 法人登録
パットンセキュリティーズリミテッド → 法人登録
サウスセンチュリーグループリミテッド → 法人登録
アルトマンファイナンスインベストメント → 法人登録
「検証28」 CMMCIセキュリティーズインフォメーションカンパニーリミテッド → 法人登録
プラスマーケットリミテッド → 法人登録
MISNEAグローバルリミテッド → 法人登録
SAENマーケッツリミテッド → 法人登録
セントラルコーリションセキュリティーズ → 法人登録
「検証45」 KAIHERグローバルリミテッド → 法人登録
「検証46」 グランドグローバルマーケッツリミテッド → 法人登録
Skyamインベストリミテッド → 法人登録
「検証48」 ETHERマクロキャピタルリミテッド → 法人登録
「検証57」 UNERNEYグローバルリミテッド → 法人登録
さらに以下で検証しているYUMグループグローバルリミテッドやEGMフォレックスについてもそれぞれので同じ住所が所在地となっています。
YUMグループグローバルリミテッド → 法人登録
EGMフォレックス → 法人登録
これだけ多数の法人が同一住所で登録されているということから考えてこの住所はオフショア会社などを利用した架空住所の疑いが濃厚かと思われます。さらにこの法人登録の経営者情報を見ると唯一の経営者として登録されているのは以下のキャプに示したYI, Puという中国国籍の人物です。
次にPINOマーケッツリミテッドのものと思われる法人登録を示します。
こちらの法人登録の日付は2021年3月19日になっています。ZOROグローバルリミテッドのものと思われる法人登録と比べれば2ヶ月ほど前に登録されていますがそれでも5ヶ月にもならない新しい法人登録です。そしてこの法人登録の住所は以下のようになっています。
>1 Magna Carta Lane, Wraysbury, Staines-Upon-Thames, England, TW19 5AF
この住所は「検証13」以降の一連の検証では登場したことのない住所ですが、調べてみるとやはり100を超える法人がこの住所で法人登録されているようです。信用出来る住所とは思われません。そしてこの法人登録の経営者情報を見ると以下のキャプに示したTANG, Xiaolingという中国国籍、中国在住の人物が唯一の経営者として登録されています。
残念ながらこの中国人経営者の中国での住所は公開されていないようです。
次に2つのサイトのWho Is 情報を確認しました。まず以下がZOROグローバルリミテッドのサイトのWho Is 情報です。
まず黄色の枠で囲った部分にあるサイトの登録・開設日を見ると2021年6月16日となっています。イギリスの法人登録の日付が2021年5月14日となっていましたから1ヵ月ほど法人登録の方が先行していたことになります。そして赤枠で囲った部分に登録者の連絡先情報があります。この部分をまとめて以下に書き出します。
登録者名: forex zoro
登録機関名: ZORO GLOBAL LIMITED
登録者住所: iang Gang Xin Jie Kui Chong Huo Gui Ma Tou Na Lu 18Hao Si Hao, Hong Kong, 999077
電話番号: +852.56242899
メール: zorofxservice001@gmail.com
住所は香港になっていますが、検索してもこれが実在の住所かどうかさえ確認することが出来ません。電話番号も香港の国番号 [+852] から始まっています。メールアドレスは無料登録できるgmailのアドレスになっていてとてもではありませんがまともなFX業者の連絡先情報とは思えません。
次はPINOマーケッツリミテッドのサイトのWho Is 情報です。
こちらはサイトの登録・開設日が2021年3月22日となっています。イギリスの法人登録の日付が2021年3月19日ですから3日しかずれていません。赤枠の部分にある登録者に関する情報の開示は極めて限られていて所在地が中国の上海と記されているだけです。
ZOROグローバルリミテッドとPINOマーケッツリミテッドは同じグループによって運営されている可能性が極めて高いと思いますが、それらのWho Is 情報に記されている所在地はそれぞれ香港と中国の上海となっていて一致していません。これではこれらの所在地情報も到底信用することは難しいです。結局信頼に値するような運営元に関する情報は見つけることが出来ないということになりますが、やはり中国系のグループによって運営されている可能性が高いことは確かと考えます。
尚、金融ライセンスに関する情報は一切見当たりません。日本の金融庁で登録を得ていないだけでなく、世界の何処の国でもライセンスを取得していない無登録の違法業者ということになると思われます。
言うまでもありませんがこれらのサイトは全く信用出来ません。投資を勧誘されても決して応じないことを強く推奨します。
●YUM Group Global Limited (YUMグループグローバルリミテッド https://www.zoro-fx.com/Jp)
●YUM Group Global Limited (YUMグループグローバルリミテッド https://www.yum-fx.com/Jp)
●YUM Group Global Limited (YUMグループグローバルリミテッド https://www.zoro-forex.com/Jp)
最初のYUMグループグローバルリミテッド (https://www.zoro-fx.com/Jp) はYahoo知恵袋に質問が出てきたサイト、2番目の同名のサイト (https://www.yum-fx.com/Jp) は画像検索で見つけたサイトです。さらにこれらのサイトが上で検証した2つのサイト、ZOROグローバルリミテッドとPINOマーケッツリミテッドに似ていることからその2つのサイトを再訪してみたところ、以前はZOROグローバルリミテッドという名称だったサイトがYUMグループグローバルリミテッドに改称していることが判明していることが判明したので比較の為にも再度検証の対象にすることにしました。まず最初のYUMグループグローバルリミテッドのサイトについてYahoo知恵袋に出てきた質問を引用します。
SNSで知り合った外国人にFX投資を勧誘されたということで「検証13」の冒頭で説明した中国系と思われる詐欺グループによる詐欺勧誘の手口に合致しているように思われます。そしてこの質問投稿にあるURLアドレスにアクセスしてみると右上に示したような登録画面が出てきます。この登録画面の対応言語は英語と日本語のみです。
この登録画面だけでは検証も難しいのでURLアドレスをいじってみると表題に示したURLアドレスのトップページが出てきました。以下にキャプを示します。
さらに画像検索で見つかってきた表題2番目のYUMグループグローバルリミテッド (https://www.yum-fx.com/Jp)、さらに上で検証したZOROグローバルリミテッドが改称した表題3番目のYUMグループグローバルリミテッド (https://www.zoro-forex.com/Jp) についてもサイト冒頭部のキャプを以下に順に示します。
説明するまでもなく3つのサイトの冒頭部は互いに非常によく似ています。表示言語の選択肢も英語、日本語、ドイツ語、フランス語の4つで共通しています。また最後のYUMグループグローバルリミテッド (https://www.zoro-forex.com/Jp) では上に示した改称前のZOROグローバルリミテッドの冒頭部の比べて背景画像が変更されていますし、表示対応言語も改称前の英語と日本だけに加えてドイツ語とフランス語にも対応したようです。
さらに3つのYUMグループグローバルリミテッドのサイトの比較を続けます。まず以下は取引対象を説明している部分ですが、この部分でも3つのサイトは互いに非常によく似ています。またこの部分は改称前のZOROグローバルリミテッドと比較しても変わっていないようです。
さらにこれも取引口座の選択という項目部分についての3つのYUMグループグローバルリミテッドのサイトの比較です。表題と同じ順で3つのサイトからのキャプ画像を示します。
この部分でも3つのサイトは全く同じです。また改称以前のZOROグローバルリミテッドと比較しても同じです。さらにトレーディングソフトのメタトレーダー4のダウンロードボタンが用意されている部分でも3つのサイトは互いに非常によく似ています。この部分についても以下に3つのYUMグループグローバルリミテッドのサイトからのキャプを表題の順で示します。
3つのYUMグループグローバルリミテッドのサイトはこの部分でも全く区別出来ません。また改称以前のZOROグローバルリミテッドと比較しても同じです。
さらに各サイトで連絡先情報を探しましたがいずれのサイトでもメールアドレスが1つ記されているだけです。やはり以下に3つのサイトからのキャプを示します。
説明するまでもありませんが、記されているメールアドレスは3つのサイトで全く同じです。
>Email support@yum-fx.com
メールアドレスが共通ということは3つのサイトの運営者が同じであるということでしょう。3つのサイトのいずれかが本物のサイトで他の2つが偽サイトというわけでないということになります。
これ以外には各サイトの会社概要という項目に共通して以下のキャプに示す記述があります。
>YUM Group Global Limitedは英国で設立され、外国為替、CFD、スプレッドゲーム製品の取引を行う大手の独立ブローカーです。私たちの目標は、同社の優れたバリュープロポジション、豊富な製品ポートフォリオ、競争の激しいスプレッド、優れた顧客サービスを通じて、顧客が取引の可能性を最大化できるようにすることです。
>YUMは米国先物協会(NFA)が監督管理し、監督管理番号:0545142
イギリスで設立されという部分については後回しにしてまず後段の米国先物協会(NFA)が監督管理しているという記述ですがこのNFAに登録しているという記述はこれまでにも何度か出てきています。そこで例えば「検証24」のGlluckというサイトの検証でも同じことをやりましたが、NFAのサイト (https://www.nfa.futures.org/) で検索窓からYUM Group Global Limitedの登録を探してみました。以下に出てきた結果のキャプを示します。
NFAにYUMグループグローバルリミテッドの情報があることは確かなのですが上のキャプに見るように
>Not an NFA Member (NFAの会員ではない)
>Non-Member not subject to NFA oversight. (非会員は NFA の監督を受けません。)
という結果になります。これで「全米先物協会(NFA)が監督管理」していると主張するのは無理でしょう。そしてここにもYUMグループグローバルリミテッドの連絡先情報は記されていません。
次に会社概要にあった「YUM Group Global Limitedは英国で設立され」という記述からイギリスの法人登録を探してみました。すると以下のキャプを示したYUMグループグローバルリミテッドのものと思われる法人登録が見つかってきました。
まず法人登録の日付は2021年12月7日となっており、非常に新しい法人であることが分かります。本項の最初に引用したYahoo知恵袋に出てきた勧誘されているという質問投稿が2022年1月7日付ですから法人登録の日からちょうど1ヵ月しか経過していません。そして業種は金融関係になっており、住所は以下のようになっています。
>4d Salisbury Road, Weston-Super-Mare, Somerset, United Kingdom, BS22 8EW
この住所は「検証13」以降の一連の中国系と思われる詐欺サイトの検証で対応すると思われるイギリスの法人登録上の住所として頻繁に出てくる住所です。例えば上で検証したZOROグローバルリミテッドや下で検証しているEGMフォレックスについても対応すると思われるイギリスの法人登録の住所がこの住所になっています。「検証13」以降で他にこの住所が対応する法人登録上の住所になっている例については上のZOROグローバルリミテッドの検証の中でまとめてあるので参照してください。こうした状況からこの住所はオフショア会社などを利用した架空住所の可能性が濃厚です。
そしてこの法人登録で経営者情報のページを見ると以下に示す中国国籍、中国在住のGE, Yufengという人物が唯一の経営者として登録されています。
この人物の中国の住所が以下のようになっています。
>Room 502, Unit 3, Shuanghong Community, No.216 Shigu Road, Qinhuai District, Nanjing City, Jiangsu Province, China, 210001
これは江蘇省南京市秦淮区(しんわい-く) という地域の住所のようです。この住所が信用出来るかどうかは極めて疑問ですがともあれYUMグループグローバルリミテッドについてもイギリスの法人登録は名目だけのもので事業実体は中国にある可能性が高いように思われます。
さらに例によって3つのサイトのWho Is 情報を確認しましたが登録者に関する情報が記されているのは最後のYUMグループグローバルリミテッド (https://www.zoro-forex.com/Jp) のWho Is 情報のみです。以下にキャプを示します。
しかし赤枠で囲った部分にある登録者に関する情報はサイト名をYUMグループグローバルリミテッド に改称する前のZOROグローバルリミテッドの情報です。つまりYUMグループグローバルリミテッド に関する情報は全く開示されていないということになります。ZOROグローバルリミテッドとYUMグループグローバルリミテッドが改称しただけで同じ組織ならばここに記されている香港の住所が一応の連絡先ということにはなるかもしれません。
各サイトの登録・開設日だけ以下にまとめておきます。
サイト名 (URLアドレス) サイトの登録日
YUMグループグローバルリミテッド (https://www.zoro-fx.com/Jp) 2021年11月16日
YUMグループグローバルリミテッド (https://www.yum-fx.com/Jp) 2021年12月9日
YUMグループグローバルリミテッド (https://www.zoro-forex.com/Jp) 2021年6月16日
イギリスの法人登録の日付が2021年12月7日ですからサイトの登録日と一致しているのは2番目のYUMグループグローバルリミテッドのサイトです。3番目のYUMグループグローバルリミテッドのサイトが以前はZOROグローバルリミテッドという名称だったことは既に説明した通り確認されていますが、1つ目のYUMグループグローバルリミテッドのサイトも何しろURLアドレスが「www.zoro-fx.com」ですから開設された時点ではZOROグローバルリミテッドという名称だったのではないかとも考えられます。
ともかくこれらのサイトについて運営者に関する情報開示が極めて限定されているのは確かであり、そもそも互いに酷似したサイトが少なくとも3つ存在していることの意味が分かりません。そしてこれらのサイトは到底信頼できるサイトとは思われません。これらのサイトでの投資を勧誘されても決して応じるべきではありません。
※付記1
表題2番目のYUMグループグローバルリミテッドのサイト (https://www.yum-fx.com/Jp) が閉鎖されていることを2022年2月下旬に確認しました。
またYahoo知恵袋にYum Group Global Limitedから出金出来なくなったという質問投稿が出てきました。詳しい状況が分かりませんが、本項で検証した3つのYUMグループグローバルリミテッドのいずれかでの被害事例と思われます。以下にキャプを示します。
※付記2
YUMグループグローバルリミテッドという同じ名称の見かけも非常によく似ているサイトが新たに見つかってきました。4番目のYUMグループグローバルリミテッドのサイトということになります。以下で検証しているので参照してください。付記1で取り上げたYahoo知恵袋の質問はこの4番目のYUMグループグローバルリミテッドのサイトに関するものなのかもしれません。
●YUM Group Global Limited (YUMグループグローバルリミテッド https://www.yum-forex.com/Jp)
Yahoo知恵袋に質問が出てきたサイトで上で検証した3つのYUMグループグローバルリミテッドと名称が同じであるだけでなく、見かけもかなり似ているサイトです。同じグループによって同じテンプレートから作られた4番目のYUMグループグローバルリミテッドであり、詐欺目的のサイトと考えて間違いないでしょう。まずはYahoo知恵袋に出てきた質問投稿を引用します。
「ネットで知り合った人」に勧誘されているということで明らかにアフィリエイターのIDと思われる部分を含むリンクが送られてきたようです。この投稿に示されていたリンクにアクセスしてみると左下に示した口座開設申し込みの画面が出てきます。そしてこの口座開設のページは上で検証したYUMグループグローバルリミテッド (https://www.zoro-fx.com/Jp) について「SNSで知り合った日系外国人の投資顧問をしている人」から送られてきたリンクのページ、YUMグループグローバルリミテッド (https://www.zoro-fx.com/Jp) の口座開設申し込みのページに非常によく似ています。右下にその以前に示した口座開設申し込みのページのキャプを再掲します。
さらに本項で検証対象としているリンクのURLアドレスを少しいじってみると表題に示したURLアドレスのYUMグループグローバルリミテッドのサイトのトップページが見つかってきました。以下に見つかってきたトップページのキャプを示します。
背景画像は変わっているので一見してかなり印象は違いますがこの冒頭部も上で検証して以下にキャプを再掲した3つのYUMグループグローバルリミテッドのサイトに似ています。例えば以下はYUMグループグローバルリミテッド (https://www.zoro-fx.com/Jp) のサイト冒頭部の再掲ですが、ここで検証している4番目のYUMグループグローバルリミテッドのサイトと明らかに似ている部分があります。
例えば表示言語が英語、日本語、ドイツ語、フランス語で同じですし、メニューバーの項目や冒頭部中央に書かれている標語
>市場上で一番人気のあるオンライン取引システムを採用します。
も同じです。何よりYUMグループグローバルリミテッドというサイト名やキャプ左上のロゴも同じです。そして以前に検証した3つのYUMグループグローバルリミテッドのサイトと本項で検証しているYUMグループグローバルリミテッドのサイトが似ているのはこの冒頭部だけではありません。まず冒頭部に続いて出てくる取引対象を説明する部分のキャプを本項の検証対象であるYUMグループグローバルリミテッド https://www.yum-forex.com/Jp) と上で検証したYUMグループグローバルリミテッド (https://www.zoro-fx.com/Jp) の2つのサイトで順に示します。
この部分では2つのYUMグループグローバルリミテッド のサイトは互いに全く区別出来ません。さらに以下は「取引口座の選択」という部分についての2つのYUMグループグローバルリミテッド の比較です。本項の継承対象であるYUMグループグローバルリミテッド https://www.yum-forex.com/Jp) → YUMグループグローバルリミテッド (https://www.zoro-fx.com/Jp) の順で2つのキャプを示します。
この部分でも2つのサイトは全く区別出来ません。さらにトレーディングソフトのメタトレーダー4のダウンロードボタンが用意されている部分についても2つのYUMグループグローバルリミテッドのサイトを同様に比較します。
この部分でも2つのYUMグループグローバルリミテッドのサイトは互いに全く区別出来ません。冒頭部の背景画像を除けば2つのサイトはほぼ同じに見えます。
冒頭部の背景画像以外で2つのYUMグループグローバルリミテッドのサイトに違いが見つかったのは以下のキャプに示しましたが「お問い合わせ」の項目に唯一の連絡先情報として示されているメールアドレスです。左下が本項の検証対象であるYUMグループグローバルリミテッド https://www.yum-forex.com/Jp) のメールアドレス、右下が上で検証したYUMグループグローバルリミテッド (https://www.zoro-fx.com/Jp) のメールアドレスです。
サイト名 (URLアドレス) メールアドレス
YUMグループグローバルリミテッド https://www.yum-forex.com/Jp): support@yum-forex.com
YUMグループグローバルリミテッド (https://www.zoro-fx.com/Jp) : support@yum-fx.com
そして以前に検証した3つのYUMグループグローバルリミテッドのサイトにはメールアドレス以外の連絡先情報はありませんでしたが本項で検証しているで検証している4番目のYUMグループグローバルリミテッドについてもこれ以外に連絡先情報はありません。連絡先情報がメールアドレス1つだけというのは話になりません。
そこで例によってWho Is 情報を確認しました。以下にキャプを示します。
黄色の枠で囲った部分に記されているサイトの登録・開設日は2022年2月1日になっています。上で検証した3つのYUMグループグローバルリミテッドとサイトの登録日を比較してみます。
サイト名 (URLアドレス) サイトの登録日
YUMグループグローバルリミテッド https://www.yum-forex.com/Jp) 2022年2月1日
YUMグループグローバルリミテッド (https://www.zoro-fx.com/Jp) 2021年11月16日
YUMグループグローバルリミテッド (https://www.yum-fx.com/Jp) 2021年12月9日
YUMグループグローバルリミテッド (https://www.zoro-forex.com/Jp) 2021年6月16日
やはり今回新しく見つかってきて本項の検証対象にしているサイトが4つの同名のサイトの中で最も新しいです。
そして赤枠で囲った部分にはどれほど信用出来るかは疑問ですがサイトの登録者に関する情報が記されています。記されている情報を以下にまとめて書き出してみます。
登録者名: cheng li
登録者所属機関名: YUM Group Global Limited
住所: FLAT 43 PERKINS HOUSE WALLWOOD STREET LONDON ENGLAND E14 7AH
国名: HK (香港)
電話番号: +852.51349819
メールアドレス: lim020644@gmail.com
登録者は「Cheng Li」という中国系と思われる名前になっています。そして住所はイギリスのロンドンの住所なのですが国名という項目が香港になっていますし、電話番号も香港の国番号である[+852] から始まっていて住所と矛盾しています。メールアドレスは無料登録できるgmailのアドレスでまともな金融機関の連絡先とは思えません。
そしてこのロンドンの住所は「検証13」以降の一連の中国系と思われる詐欺グループによる詐欺サイトの検証で何度も登場している住所です。具体的には以下のサイトの法人登録でこの住所が所在地とされています。
「検証25」 DEFIインベストメントリミテッド → 法人登録
「検証28」 ゴールデンレインインベストメント → 法人登録
Fu Da Tian Huiグローバルリミテッド → 法人登録
「検証34」 ロージースタイルウエルスリミテッド → 法人登録
「検証41」 SUSHIグローバルインベスティングリミテッド → 法人登録
「検証50」 Visenoキャピタルリミテッド → 法人登録
さらに「検証41」で検証したSUSHIグローバルインベスティングリミテッドとイギリスの電話番号を共有するCUCTOS Co., Ltdという女性用の靴の販売サイトに記されていた住所もこの住所と同じですし、CUCTOS Co., Ltdについてもイギリスの法人登録が見つかり、その法人登録上の住所も全く同じ住所です。この住所は他にも多数の法人登録で住所とされていることが分かっており、やはりオフショア会社などを利用した架空住所の疑いが濃厚です。
一方で上の3つのYUMグループグローバルリミテッドのサイトの検証ではYUMグループグローバルリミテッドのものと思われるイギリスの法人登録について説明しましたが、その法人登録の住所 (4d Salisbury Road, Weston-Super-Mare, Somerset, United Kingdom, BS22 8EW) や法人登録上の経営者 (中国国籍、中国在住のGE, Yufengという人物) とここで検証している4番目のYUMグループグローバルリミテッドのサイトのWho Is 情報にあった経営者や住所の情報は全く一致しません。どの情報も信頼度は非常に低いと考えざるを得ません。
そもそもYUMグループグローバルリミテッドという名称の見かけも互いに非常によく似たサイトが少なくとも4つ存在するという時点でこのサイトがまともなサイトとは到底思われません。情報開示も極めて限定されており、不適切、金融ライセンスに関する情報も皆無です。最初に引用したYahoo知恵袋の質問投稿で勧誘されたという証言があるだけで出金出来なくなったといった被害の報告は確認されていませんが詐欺目的で量産されたサイトとしか思われません。このサイトでの投資を勧誘されても決して応じるべきではありません。
●EGM Forex (EGMフォレックス https://www.egmforex.com/Jp)
●EGM Forex (EGMフォレックス https://www.egmforex.asia/Jp)
●EGM Forex (EGMフォレックス https://www.egmforex.uk/Jp)
名称が同じであるというだけでなく、後述しますが同じIPアドレス上にあるなどの状況から明らかに組織的な繋がりのある3つのサイトです。最初のEGMフォレックスはこの検証を書いている2021年8月半ばの時点で既に閉鎖されており、ネット上に痕跡が残っているだけなのでここでは主に2番目、3番目のサイトを検証します。
まずこれらEGMフォレックスのサイトの存在は「検証27」で検証したIOTAグローバルリミテッドなど複数のサイトに対応するイギリスの法人登録で法人登録上の住所として出てきた以下の住所
>4d Salisbury Road, Weston-Super-Mare, Somerset, United Kingdom, BS22 8EW
を調べたことから始まっています。この住所は例えば上で検証したZOROグローバルリミテッドの法人登録でも所在地とされています。それ以外に同じ住所を法人登録上の住所としているサイトのリストはZOROグローバルリミテッドの検証の中にありますから参照してください。
そこでこの住所を法人登録上の住所としている数多くの法人の中に他にも中国系と思われる詐欺グループが詐欺目的で用意した法人があるのではないかと考えて同じ住所を使っている法人登録の中から法人設立の日付が新しい、業種が金融関係であるといった登録を調べていったところ見つかってきた法人登録の1つが以下にキャプを示すECONOMIC GLOBAL MARKETS (APAC) LTDという法人の登録です。
法人登録の日付は2021年4月9日となっており、この検証は2021年8月中旬に書いているので法人登録から4ヶ月ということになります。さらに上のキャプの一番下に書いてある「Nature of business (事業内容)」という項目を見ると「Financial intermediation not elsewhere classified (分類されていない金融仲介業)」となっています。この法人登録の経営者情報のページを見ると以下のキャプに示したイギリス国籍、イギリス在住の人物が唯一の経営者になっています。
「検証13」以降で検証してきた中国系と思われるサイトで対応するイギリスの法人登録が見つかる場合には中国国籍の人物が経営者になっている場合が多いのですが、ベトナム人、フィリピン人、日本人あるいはイギリス人が経営者として登録されている場合も確認されています。具体的にイギリス国籍の人物が法人登録上の経営者となっていたのは「検証16」で検証したKENKE CAPITAL GLOBAL LIMITED (KENKEキャピタルグローバルリミテッド http://kenke-fx.com/Jp)の例があります。とにかくこの法人名、「ECONOMIC GLOBAL MARKETS」を検索してみるとまず見つかってきたのが表題1つ目のEGMフォレックス (https://www.egmforex.com/Jp)というサイトです。最初に書いたようにこのサイトはこの検証を書いてる2021年8月中旬の時点で既に閉鎖されているのですが、URLアドレス自体をGoogle検索に掛けると以下のキャプに示したように削除されたサイトのキャッシュデーターが確認できます。
キャッシュの断片的な情報を見ても削除されたサイトのURLアドレス (https://www.egmforex.com/Jp)、日本語表示に対応していたこと、メールアドレス (support@egmforex.com) やイギリスの住所 (4D SALISBURY ROAD, WESTON-SUPER-MARE, SOMERSETUNITED KINGDOM.BS228EW) などが確認出来ます。
さらに削除されたサイトには以下のような記述があったことが確認されています。
>EGM Forexは、ECONOMIC GLOBAL MARKETS(APAC)LTDの登録商標です。 EGM Forexは、アジア太平洋地域の外国為替ブローカーです。 ECONOMIC GLOBAL MARKETS(APAC)LTDは英国で登録されており、会社番号は13326339で、登録住所は4D.BS228EW、ウェストンスーパーメイルソールズベリーロード、サマセットです。
EGM Forexを運営するのはECONOMIC GLOBAL MARKETS(APAC)LTDであり、イギリスで (法人) 登録していてその会社番号が13326339であると書いてあります。この会社番号は上で示したECONOMIC GLOBAL MARKETS(APAC)LTDの法人登録にある番号と一致していますし、住所も法人登録にあった住所と一致しています。つまりこの閉鎖されたサイトが最初に見つけた法人登録に対応するサイトであったことは間違いありません。
次に表題2番目のEGMフォレックスのサイト (https://www.egmforex.asia/Jp) についてはYahoo知恵袋に出てきた質問で知ることになりました。添付されていた勧誘役とのやり取りを示す画像と共に以下に示します。
マッチングアプリで知り合った女性 (外国人かどうかは不明) に勧誘されてEGM フォレックスのサイト (https://www.egmforex.asia/Jp) に入金してしまい、出金しようとすると12%の税金を支払わなければ出金出来ないと言われて詐欺の可能性に気が付いたということのようです。「検証13」の冒頭で説明した中国系と思われる詐欺グループによる詐欺勧誘の手口に合致する経緯です。とにかくこの投稿に記されていたURLアドレスからサイトに行ってみました。以下がサイト冒頭のキャプです。
プルダウンメニューに表示言語の選択肢を示す国旗アイコンが13個も並んでいるのが確認できます。ところが奇妙なことにこれらの国旗アイコンをクリックして表示言語が実際に変更されるのは最初の3つの国旗アイコンが示す英語、日本語、香港語だけです。他の10個のアイコンはそれぞれインドネシア、韓国、マレーシア、オーストラリア、フィリピン、シンガポール、タイ、東ティモール、ベトナム、ニュージーランドの国旗アイコンだと思われるのですがこれらのアイコンをクリックしても表示言語は変更されません。このサイトはまだ構築中なのでしょうか?全く意味が分かりません。
ついでに比較の為に表題3番目のEGMフォレックス (www.egmforex.uk) のサイト冒頭についても以下にキャプを示します。このサイトは1つ目のEGMフォレックスのサイト (www.egmforex.uk) を見つける端緒になったイギリスの法人登録上の住所 (4d Salisbury Road, Weston-Super-Mare, Somerset, United Kingdom, BS22 8EW) を検索することで見つかってきたサイトです。
2つのサイトの冒頭部のキャプを比較すれば明らかですが表題2番目のEGMフォレックスのサイト (www.egmforex.asia) と表題3番目のEGMフォレックス (www.egmforex.uk) のサイトはこのキャプの範囲で全く区別できないほど互いに酷似しています。プルダウンメニューに表示言語の選択肢を示す国旗アイコンが13個も並んでいるのも同じ、さらに13個のアイコンの内、実際に選択して表示言語が切り替わるのは最初の3つ、英語、日本語、香港語だけというのも同じです。残りの10個の国旗アイコンは何の為に存在しているのか全く分かりません。
さらにこの2つのサイトが互いに酷似しているのはこの冒頭部だけではありません。例えば以下にはサイトの特長を説明している部分のキャプをEGMフォレックス (www.egmforex.asia) とEGMフォレックス (www.egmforex.uk) で比較したものですが互いに全く区別出来ません。日本語はかなり不自然で意味がよく分からない部分もあります。
同様に以下は取引対象などを説明する部分のキャプ画像です。これもEGMフォレックス (www.egmforex.asia) → EGMフォレックス (www.egmforex.uk) の順でキャプを示します。
この部分についても2つのEGMフォレックスのサイトは全く同じです。
外国為替、商品、株式までは取引対象の説明だと思われるのですが具体的な取引対象の説明とか売買条件などに付いて何の説明もありません。例えば外国為替ならどんな通貨あるいは通貨ペアが取引対象なのか取引単位はどれほどなのかなのかなど何も情報がありません。商品というのもおそらく原油とか貴金属などコモディティを意味すると思われますが具体的な取引対象などの情報がありません。さらにリアルタイムの相場情報とかチャートも全く見当たりません。登録してログインすればそういった情報が見られるようになっているのかもしれませんが取引対象さえ開示されていないというのは非常に違和感があります。こうした取引対象に関する具体的な情報、リアルタイム相場情報の欠如は「検証13」以降で検証してきた一連の中国系と思われるサイトの多くに共通した特徴にもなっています。これでは本当にこのサイトで取引が行われているのか疑いたくなります。
さらに上のキャプの4項目目、相棒という項目は何を意味しているのか全く分かりません。この「相棒」は英語表記にすると「Partnership」となっているのですがやはり意味が分かりません。
次にトップページの一番下、脚注部分にある連絡先情報とかライセンスに関する情報のキャプ画像をこれもEGMフォレックス (www.egmforex.asia) → EGMフォレックス (www.egmforex.uk) の順で以下に示します。
この脚注部分でも2つのサイトの記述は全く同じです。連絡先情報の部分を以下に書き出しますがこの連絡先情報も全く同じです。
電話 +852 31252693
メール support@egmforex.uk
住所 4D SALISBURY ROAD, WESTON-SUPER-MARE, SOMERSETUNITED KINGDOM.BS228EW
電話番号、メールアドレス、住所が同じということは2つのEGMフォレックスは同じ運営であるということでしょう。2つのサイトが存在している意味が分かりません。
住所は本項の最初に取り上げたECONOMIC GLOBAL MARKETS (APAC) LTDの法人登録のイギリスの住所と一致しています。ところが電話番号はイギリスの国番号[+44]から始まっておらず、[+852]という国番号から始まっています。これは国際電話の国番号リストと照らし合わせると香港の国番号ということが分かります。住所がイギリスなのに電話番号が香港というのは明らかにおかしいです。
上の脚注の一番下には
>EGM Forex は、中国人にサービスを提供していません。
と明記されていますが、EGMフォレックスの本拠は中国に復帰した香港にあるのではないかと疑わざるを得ません。この記述はむしろ中国の規制や摘発を避ける為の記述としか思われません。
さらに金融ライセンス関係の記述があるようですが、所在地がイギリスとなっているのにイギリスの金融ライセンスを管理しているFinancial Conduct Authority (FCA https://www.fca.org.uk/) のライセンスに関する記述がありません。FCAのサイトでEGM Forex あるいはイギリスで法人登録されているECONOMICAL GLOBAL MARKETS の金融ライセンスを探してみましたがいずれも該当がありません。以下はEGM Forex のライセンスが存在するか検索した結果です。
キャプは省略しますがECONOMICAL GLOBAL MARKETSの金融ライセンスを検索した場合も同じく該当なしという結果になります。
さらに所在地情報を探して閉鎖されたEGMフォレックス (www.egmforex.com) を含めた3つのサイトのWho Is 情報を確認してみました。まず閉鎖されたEGMフォレックスのサイト (www.egmforex.com) のWho Is 情報のキャプを以下に示します。
まず黄色の枠で囲った部分にあるサイトの登録・開設日を見ると2021年4月13日となっています。しかし最初に書いたようにこのサイトは2021年8月中旬には既に閉鎖されていることが確認されているので登録・開設から閉鎖まで4ヶ月にも満たなかったことになります。これだけ短期間でしかも何の告知もなく閉鎖されてしまうというのは明らかに異様です。
そして断片的な所在地情報が記されている赤枠で囲った部分を以下に書き出します。
登録法人名: Economic Global Markets (APAC) Ltd
所在地: Guangdong, CN
登録法人名はイギリスの法人登録の法人名と一致しています。そして所在地は「Guangdong, CN」となっていますがこれは中国の広東省を意味します。
次は表題2番目のEGMフォレックスのサイト (www.egmforex.asia) のWho Is 情報を示します。
黄色の枠を囲った部分にあるサイトの登録・開設日は2021年6月17日となっていて閉鎖されたEGMフォレックスのサイト (www.egmforex.com) よりもさらに2ヶ月ほど後になって開設された非常に新しいサイトということになります。そして赤枠で囲った部分にある所在地は「SOMERSET, GB」となっています。GBはGreat Britain、つまりイギリスを意味しており、SOMERSETは法人登録の住所にも出ていた地名です。要するに非常に断片的な住所ですがイギリスの法人登録の住所に基本的に一致しているということのようです。
表題3番目のEGMフォレックス (www.egmforex.uk) のWho Is 情報についてはキャプを省略しますが所在地に関する情報がありません。サイトの登録・開設日は表題2番目のEGMフォレックスのサイト (www.egmforex.asia) の場合と同じで2021年6月17日になっています。
それからWho Is 情報を調べていて気が付きましたが本項で検証している3つのEGMフォレックスのサイトは同じIPアドレス上に存在するようです。以下は閉鎖されたEGMフォレックス (www.egmforex.com) のサイトを基準に同一のIPアドレス (118.194.231.200) 上のサイトを探した結果ですが他の2つのEGMフォレックスのサイトが同じIPアドレス上にあることが示されています。
互いに似たサイトがあったとしてもそれは一方のサイトを他方のサイトが真似しただけかもしれません。しかし3つのサイトが同じIPアドレス上にあるとなれば3つのサイトを立ち上げたのは同じグループとしか思われません。
言うまでもありませんがこれら3つのEGMフォレックスのサイトは全く信用出来ません。既に1つのサイトが何の告知もなくしかも開設からわずか4ヶ月という短期間で閉鎖されていることを考えれば明らかに同じグループによって運営されている他の2つのサイトも突然閉鎖されてしまう可能性は極めて高いと考えざるを得ません。投資先として選択するのは危険すぎると考えます。