検証54

本ページで検証するサイトはいずれも金融庁のサイトで公表されている金融商品取引業者の登録リストに該当が見つかりません。日本居住者に対して勧誘が行われれば違法な無登録業者ということになります。本ページで検証するサイトの少なくとも一部については日本人に向けた勧誘、被害報告が確認されています。

▼本サイトでの検証は名誉棄損に当たらないと考えます。→ 雑記1

「検証13」「検証14」「検証15」「検証16」「検証17」「検証18」「検証19」「検証20」「検証21」「検証22」「検証23」「検証24」「検証25」「検証26」「検証27」「検証28」「検証29」「検証30」「検証31」「検証32」「検証33」「検証34」「検証35」「検証36」「検証37」「検証38」「検証39」「検証40」「検証41」「検証42」「検証43」「検証44」「検証45」「検証46」「検証47」「検証48」「検証49」「検証50」「検証51」「検証52」「検証53に続いて中国系の詐欺グループによる可能性があるサイトについての検証42ページ目です。「検証55」「検証56「検証57「検証58「検証59「検証60「検証61「検証62「検証63」「検証64」「検証65」「検証66」「検証67」「検証68」「検証69」「検証70」「検証71」「検証72」「検証73」「検証74」「検証75」「検証76」「検証77」「検証78」「検証79」にも続編があります。勧誘の手口などについては「検証13」の冒頭を参照してください。このページで検証するのは以下のサイトです。


●Wilter Management Ltd (ウィルターマネジメントリミテッド https://wilterfx.com/)

●Maliksi Ltd (Maliksiリミテッド https://maliksi-fx.com/jp/)

●AGX Forex Limited (AGXフォレックスリミテッド http://www.agxfx.com/Pages/En.html)

●Sherwood hill capital LLc. (シャーウッドヒルキャピタル LLC http://www.shcforex.com/)

●Locus Market Int Ltd (ローカスマーケットインターナショナルリミテッド https://www.locus-limited.com/Jp)

●Locus Market Int Ltd (ローカスマーケットインターナショナルリミテッド https://www.locusmarketsintltd.com/Jp)

●Locus Market Int Ltd (ローカスマーケットインターナショナルリミテッド https://lmigroupltd.com/Jp)

●Locus Market Int Ltd (ローカスマーケットインターナショナルリミテッド https://lmigpltd.com/Jp)

●Lmgold Limited (LMゴールドリミテッド https://lmgoldlimited.com/Jp)

●MOKFX Global (MONFXグローバル https://myforexp2p.com/)

●MOKFX Investment limited (MOKFXインベストメントリミテッド https://www.mokfxglobal.com/)

●Skyam Invest Ltd (Skyamインベストリミテッド https://www.anandtheglobalfinancial.com/)

●MOKFX Global Limited (MOKFXグローバルリミテッド https://www.hongtumt.com/)


まず以下のサイトを検証します。

●Wilter Management Ltd (ウィルターマネジメントリミテッド https://wilterfx.com/)

Yahoo知恵袋に質問が出てきたサイトです。まずその質問投稿を引用します。

2022年3月28日

詳しい経緯は不明ですが「(自称)シンガポールから来た外国人」に投資を勧誘されて勧誘役の指定する三井住友銀行の口座に入金してしまったようです。そして出金しようとしたところ出金するには「口座検証資金」という意味の分からない名目のお金を追加入金することが必要だと宣告されて事実上出金拒否されているという状況と思われます。これは「検証13」の冒頭で説明した中国系と思われる詐欺グループによる詐欺の手口に合致するように思われます。「検証13」の冒頭にも書きましたがこの種の詐欺で銀行口座への入金を指示される場合には理由は明確ではありませんが三井住友銀行を指定される場合が多いことが分かっています。

ともかくこのウィルターマネジメントリミテッドというサイトに行ってみました。以下がサイト冒頭部のキャプ画像です。

表示言語の選択肢は英語と中国語のみで日本語には対応していません。

この冒頭部に続いては「WHO WE ARE」と題して自社に関する説明のような部分があります。以下にキャプを示します。

この部分には自社の紹介的なことが書いてありますが具体的な情報は乏しいです。アジア・太平洋地域を中心とする19の国・地域で活動していて数千人単位の顧客がいるといったことが書いてあってさらに連絡先情報と思われる以下のような記述があります。

>ASIC AR:001293885

>Email: wilterfx@gmail.com

住所も電話番号もなく、メールアドレスだけが書いてありますがこれは無料登録できるgmailのアドレスです。まともな金融機関とか投資会社の連絡先がフリーメールなんて有り得ません。そして「ASIC AR:001293885」という何らかの登録番号らしきものが書いてありますが何の説明もありません。調べてみるとASICはオーストラリアのAustralian Securities & Investments Commission (オーストラリア証券投資委員会 https://asic.gov.au/) を意味するのではないかと思われますが確証はありません。そしてASICのサイトで「Wilter Management Ltd」の登録を探すと以下に示すそれらしき登録が見つかりますがこの登録の法人名は「Wilter Management Ltd」ではなく、「Wilter Management Pty Ltd」と微妙に異なっています

この登録がここで検証しているウィルターマネジメントリミテッドのサイトに対応する登録かどうかはよく分かりません。そしてこの登録情報で開示されているのは2021年の10月11日に登録されたということと以下に示す断片的な住所だけです。

>LYNBROOK VIC 3975

オーストラリアのビクトリア州、メルボルンの近郊にあるLybrookという町というだけで詳細な住所は開示されていません。さらに検索していて気が付きましたがウィルターマネジメントリミテッドのサイトに対応する可能性があるイギリスの法人登録が見つかってきました。これも以下にキャプを示します。

まず法人登録の日付は2021年9月23日となっています。業種は金融関係になっていて矛盾がありません。そして住所が以下のようになっています。

>Apartment 1804 55 Upper Ground, London, England, SE1 9EY

この住所は「検証13」以降で検証してきた一連の中国系と思われる詐欺グループによる詐欺サイトの検証でしばしば出てくる住所です。具体的には以下のサイトに対応すると思われる法人登録の住所が全く同じです。

「検証27」 AREインターナショナルフォレックス → 法人登録

「検証28」 Prema → 法人登録

「検証40」 Aideファイナンスリミテッド → 法人登録

「検証46」 INGFX → 法人登録

ハメンプライムリミテッド → 法人登録

「検証48」 BOLONI CREATET FXカンパニーリミテッド法人登録

「検証49」 Fuhui FXリミテッド → 法人登録

Kraemfxトレーディングカンパニーリミテッド → 法人登録

「検証50」 ロフティーフォレックスリミテッド法人登録

アクチュアリーフォレックスグローバルリミテッド法人登録

「検証51」 DACLANDキャピタルリミテッド → 法人登録

INTERVATE キャピタルマネージメント → 法人登録

「検証52」 MOTONGFXリミテッド法人登録

さらに以下で検証しているMokFXグローバル (https://myforexp2p.com/) 対応する法人登録でもこの住所が使われています。

そしてこの法人登録の経営者情報のページを見ると以下に示すマレーシア国籍、中国在住のMOHAMAD JAAFAR, Ahmad Kameel Binという人物が唯一の経営者となっています。残念ながらこの人物の中国の住所は開示されていません。

ウィルターマネジメントリミテッドのサイトにはイギリスに法人登録があるとかイギリスに拠点があるといった記述が全く見当たらないのでこの法人登録がここで検証しているウィルターマネジメントリミテッドのサイトに対応するものなのかどうか判断が難しかったのですが以下に示すサイトのWho Is 情報にはわずかにイギリスとの関連が示されていることが分かりました。

まず黄色の枠で囲った部分を見るとサイトの登録・開設日が2021年9月27日となっています。上に示したイギリスの法人登録の日付が2021年9月23日ですから4日しかずれていません。そして赤枠で囲った部分に登録者に関するわずかな情報が記されています。

登録者所属機関:WILTER MANAGEMENT LTD

所在地:LONDON

所在国:MY

ここで所在地のLONDONは間違いなくイギリスのロンドンだと思われるのですが、所在国が「MY」となっています。これはマレーシアを意味していると思われ、ロンドンと矛盾しています。到底信用出来る情報とは思えませんがとにかくロンドンとの繋がりがあるとすれば

イギリスの法人登録がサイト名と完全に一致している。

▼イギリスの法人登録で一連の中国系と思われる詐欺サイトの検証で何度も登場した住所が使われている。

経営者も中国在住の人物になっている。

などの点から考えても上に示したイギリスの法人登録がウィルターマネジメントリミテッドのサイトに対応するものである可能性が高いように思われます。但し経営者が中国在住といった点から考えればイギリスの法人登録が本サイトに対応しているとしてもイギリスの住所などは名目だけのものであって実際の運営本拠はやはり中国とか経営者の出身国であるマレーシアなどにある可能性の方が高いように思われます。

サイトの記述内容の検証に戻ります。サイトの「WHO WE ARE」という題目の部分に続いては以下のキャプに示した「WHAT WE DO」という題目の部分が出てきます。

この部分にはウィルターマネジメントリミテッドが2015年に創立されたこと、FXやインデックス、コモディティ、株式、仮想通貨を取引対象としているといったことが書いてあります。しかし既に示したようにイギリスの法人登録の日付やサイトのWho Is 情報に記されていたサイトの登録・開設日がいずれも2021年の9月になっていることを考えればウィルターマネジメントリミテッド2015年に創立されたという記述は事実かどうか非常に疑わしいです。

また取引対象についての説明についてはかなり広範な取引対象を扱っていることは分かりますが取引対象の詳細な情報が見当たりません。例えばFX取引が可能と書いてあっても具体的に取引可能な通貨ペアとかその取引単位、スプレッド、スワップ金利といった普通のFX業者ならば必ず示されているような情報が何もありません。インデックス、コモディティ、株式、仮想通貨といった取引対象についても具体的な取引可能な銘柄の情報とか手数料体系の説明など必ず示されているべき情報が何もないのです。さらにリアルタイムの相場情報とかチャートといったものも見当たりません。

代わりに示されているのは2種類の口座に関する情報です。

Standard Account (スタンダードアカウント) とECN Premium Account (ECNプレミアムアカウント) の2種類が存在していて残高が2万アメリカドルだとスタンダードアカウント、2万ドル超えの場合にはECNプレミアムアカウントになると書いてあります。そしてECNプレミアムアカウントではシグナル配信とか何らかの情報提供的なサービスが受けられるとあります。但しその実績などは全く示されていません。

このサイトの情報開示は連絡先情報など殆ど示されていないなど明らかに不充分、不適切であり記述内容の信頼性も非常に疑わしいです。さらに最初に引用したYahoo知恵袋の質問投稿では出金に困難が生じていることが報告されています。これはやはり「検証13」以降で検証してきた多くのサイトと同じく詐欺目的のサイトとしか思われません。このサイトでの投資を勧誘されても決して応じるべきではありません。


●Maliksi Ltd (Maliksiリミテッド https://maliksi-fx.com/jp/)

●AGX Forex Limited (AGXフォレックスリミテッド http://www.agxfx.com/Pages/En.html)

●Sherwood hill capital LLc. (シャーウッドヒルキャピタル LLC http://www.shcforex.com/)

最初のMaliksiリミテッドはYahoo知恵袋に質問が出てきたサイト、それ以外の2つのサイトは画像検索で見つけてきた同じテンプレート由来と思われるサイトです。まずYahoo知恵袋に出てきたMaliksiリミテッドに関する質問投稿を引用します。

2022年4月11日投稿

どういう経緯でこの質問をしているのかなど全く不明ですが勧誘されている状況かと思われます。とにかくこの質問に示されていたURLアドレスのサイトに行ってみました。サイト冒頭のキャプ画像を以下に示します。また画像検索で見つかってきた2つのサイトについても同様にサイト冒頭のキャプを示します。

▼Maliksiリミテッド (https://maliksi-fx.com/jp/) [表示言語選択肢:英語、中国語、日本語]

▼AGXフォレックスリミテッド (http://www.agxfx.com/Pages/En.html) [表示言語選択肢:英語、中国語]

▼シャーウッドヒルキャピタル LLC (http://www.shcforex.com/) [表示言語選択肢:中国語、英語]

Maliksiリミテッドのサイトと他の2つのサイトではトリミングされている範囲が異なりますが、全く同じ高層ビルを下から見上げる構図の画像が背景画像になっています。そしてこの背景画像は「検証13」以降で検証している一連の中国系と思われる詐欺サイトでしばしば使われている画像です。例えば以下は「検証20」で検証したKsglimited (KSGリミテッド https://www.ksglimited.com/index.php/Ja) というサイトの冒頭部のキャプですが同じ画像が使われているようです。

本項で検証している3つのサイトで冒頭部に続いてはいずれもサイトの特長を簡単なイラスト付きで4項目にまとめて説明する部分が出てきます。まずMaliksiリミテッドのサイトの日本語版と英語版のキャプを以下に示します。

次いでAGXフォレックスリミテッドとシャーウッドヒルキャピタルのサイトからのキャプを順に示します。

この部分で3つのサイトは全く同じではないものの互いに非常によく似ています。イラスト部分は互いに全く同じに見えます。テキスト部分で最も異なるのは3番目の項目です。

Maliksiリミテッド

>The best choice for foreign exchange investment traders

>Market leader

>Our customers are located in the worldwide

AGXフォレックスリミテッド

>More than 400000 traders choose us

>Leaders in the market

>Our customers are in Asia Pacific

シャーウッドヒルキャピタル LLC

>40 million traders choose us

>Market leader

>Our customers are all over the world

Maliksiリミテッドの場合は世界中から顧客を集めているとあるだけで顧客数を示していません。ところがAGXフォレックスリミテッドの場合はアジア太平洋地域から40万人以上の顧客を集めていると書いてあります。そして最後のシャーウッドヒルキャピタル LLCの場合は世界中から「40 million (4000万人)」の顧客を集めているとあります。AGXフォレックスリミテッドよりもシャーウッドヒルキャピタル LLCの方が100倍ほど顧客数が多いことになります。この顧客数については後述しますが事実かどうかは極めて疑わしいです。

サイトの特長を説明する部分に続いては3つのサイトに共通して「About Us」という項目があります。ここでもまずMaliksiリミテッドのサイトの日本語版と英語版のキャプを以下に示します。

次いでAGXフォレックスリミテッドとシャーウッドヒルキャピタルのサイトからのキャプを順に示します。

右側の画像は3つのサイトで共通でしょう。左半分のテキスト部分も互いに非常によく似た内容になっています。そして具体的な情報は何もありません。例えば幅広い金融商品を扱っていると書いてあっても具体的な取引対象に関する記述はないし、経験豊富なスタッフが揃っているとありながら経営者に関する情報は皆無です。

各サイトでこの「About Us」の項目に続いて出てくるのはマルチプラットフォーム対応を説明する部分が出てきます。ここでもMaliksiリミテッドのサイトの日本語版と英語版、次いでAGXフォレックスリミテッドとシャーウッドヒルキャピタルのサイトからのキャプを順に示します。

この部分でも3つのサイトは互いに非常によく似ています。よく見るとMaliksiリミテッドとシャーウッドヒルキャピタルではトレーディングソフトがMT4 (メタトレーダー4)AGXフォレックスリミテッドの場合のみMT5 (メタトレーダー5)担っているといった細かな違いはありますがほぼ同じです。

要するに3つのサイトは互いに非常に相同性が高く、同じグループによって同じテンプレートから立ち上げられたサイトと考えて間違いないでしょう。

次に各サイトで連絡先情報を探しましたが開示されている情報は限定されています。まずMaliksiリミテッドの場合ですが脚注と「お問い合わせ」のページの2ヵ所に連絡先情報記されています。まず以下が脚注の記述のキャプです。

>Address: 4D SALISBURY ROAD WESTON-SUPER-MARE SOMERSET UNITED KINGDOM BS22 8EW

イギリスの住所が1つ記されているだけで電話番号などはありません。このイギリスの住所についてはまた後述します。

一方で「お問い合わせ (Contact Us)」のページの記述は以下のようになっています。日本語版と英語版の両方のキャプを以下に示します。

電話番号、メールアドレス、住所が記されています。

▼日本語版

>Tel:+81 5055325071

>Email:info@maliksi-fx.com

>住所:東京都千代田区神田小川町

▼英語版

>Tel: +81 5055325071

>Business mailbox:info@maliksi-fx.com

>Address: Ogawa-cho, Kanda, Chiyoda-ku, Tokyo, Japan

何と日本の住所、日本の国番号 [+81] から始まる電話番号、メールアドレスが書いてあります。しかし記されている住所にはおかしな部分があります。東京都千代田区には確かに「神田小川町」という住所があるのですが、「神田小川町」は「かんだおがわちょう」ではなく、「かんだおがわまち」が正しい読みのはずです。地下鉄の都営新宿線に「小川町」という駅がありますがこれも「おがわちょう」ではなく「おがわまち」が正しい読みのはずです。英語版の

>Ogawa-cho, Kanda, Chiyoda-ku

という書き方は神田小川町を一体の住所とは認識していませんし、「町」の読み方も間違っています。そして番地が記されておらず明らかに不完全な住所です。これはおかしいです。自社の拠点がある住所の読み方を間違うというのは有り得ないでしょう。また一応、国税庁の法人番号公表サイトで日本に「Maliksiリミテッド」という法人の登録があるかどうか探してみましたが該当はありません。日本に本当に運営拠点があるかどうか極めて疑問です。それから電話番号 (050-5532-5071) は050から始まっていてIP電話の番号です。電話のある地域を特定できません。

次はAGXフォレックスリミテッドのサイトに記されている連絡先情報です。まず脚注にメールアドレスのみ記されています。

>tech@agxfx.com

さらに「Contact Us」のページに住所とメールアドレスが記されています。

>Company address: Barlow McCormack, Level 1 Bloomfield Terrace, Lower Hutt, 5010 , New Zealand

>Customer Service Email: vts-limite@outlook.com

こちらに記されているメールアドレスは脚注に記されていたメールアドレスとは別個のようですがこれは「outlook.com」というフリーメールのアドレスです。まともなFX業者のメールアドレスとは思われません。

住所はニュージーランドですがこの住所は「検証13」で検証したVALLEY TECH SPEC LIMITED (バレー・テック・スペック・リミテッド https://www.valleytechspeclimited.com/Pages/En.html) というサイトに記されていた住所と同じであり、さらに以下にキャプを示しましたがBarlow McCormack (https://www.barlowmccormack.co.nz/index.html) は会計事務所のようです。

どうやらこれはこの会計事務所を利用した架空住所の疑いが濃厚です。ニュージーランドの法人登録に「AGX Forex」という法人が存在しないか検索してみましたが見つかりません。ニュージーランドの住所は全く信用出来ません。


次はシャーウッドヒルキャピタルの連絡先情報ですが、脚注には記載がありません。「Contact Us」のページに記されている連絡先情報を以下のキャプに示します。

>Address:636-638 Broadway, New York, NY 10012, USA

>Customer service hotline:support@shcforex.com

アメリカ・ニューヨークの住所とメールアドレスが1つ記されているのみで電話番号はありません。

3つのサイトは互いに非常によく似ていて同じグループによって運営されているサイトである可能性が高いのに住所はイギリスと日本、ニュージーランド、アメリカと全く異なっています。さらに日本とニュージーランドの住所は非常に疑わしいです。

次にMaliksiリミテッドの脚注にイギリスの住所が書いてあったことから本項で検証している3つのサイトに対応するイギリスの法人登録が存在しないか探してみました。するとイギリスの住所が脚注に記されていたMaliksiリミテッドの場合のみ対応すると思われるイギリスの法人登録が見つかってきました。以下にキャプを示します。

まず法人登録の日付は2021年10月13日となっています。業種は金融関係となっていて矛盾がありません。住所はサイトの脚注に記されていたのと同じイギリスの住所になっています。

>4d Salisbury Road, Weston-Super-Mare, Somerset, United Kingdom, BS22 8EW

そしてこの住所はMaliksiリミテッドのサイトの脚注に記されていた住所と一致すると同時に「検証13」以降の一連の中国系と思われる詐欺グループによる詐欺サイトの検証でしばしば登場している住所でもあります。具体的には以下のサイトでこの住所が法人登録上の住所になっています。

「検証13」 Beslaマーケットリミテッド法人登録

「検証18」 Linkhumインベストメントリミテッド → 法人登録

「検証20」 JINGERグローバルリミテッド法人登録

WEIKE → 法人登録

「検証23」 キャメルファイナンシャルリミテッド → 法人登録

パットンセキュリティーズリミテッド → 法人登録

「検証27」 IOTAグローバルリミテッド → 法人登録

サウスセンチュリーグループリミテッド → 法人登録

アルトマンファイナンスインベストメント → 法人登録

「検証28」 CMMCIセキュリティーズインフォメーションカンパニーリミテッド → 法人登録

プラスマーケットリミテッド → 法人登録

MISNEAグローバルリミテッド → 法人登録

「検証33」 SHUN YUENリミテッド → 法人登録

「検証36」 ZOROグローバルリミテッド → 法人登録

YUMグループグローバルリミテッド → 法人登録

EGMフォレックス → 法人登録

「検証37」 ROKINGリミテッド法人登録

SAENマーケッツリミテッド法人登録

セントラルコーリションセキュリティーズ法人登録

「検証43」 Okwisグローバルリミテッド → 法人登録

「検証45」 KAIHERグローバルリミテッド → 法人登録

「検証46」 グランドグローバルマーケッツリミテッド → 法人登録

Skyamインベストリミテッド → 法人登録

「検証48」 ETHERマクロキャピタルリミテッド法人登録

「検証50」 OSIRISフォレックス → 法人登録

「検証57」 UNERNEYグローバルリミテッド → 法人登録

この住所にこれだけのFX業者が集中して存在するというのは非現実的としか思われず、架空住所の疑いは非常に濃いです。そしてこの法人登録の経営者情報のページを見ると以下に示す中国国籍、中国在住のZHENG, Congという人物がDirector (社長) の任にあるということになっています。

そしてこの人物の中国の住所は以下のようになっています。

>No.6, Yimin Second Lane, Rongcheng Town, Jianli County, Hubei Province (Rongcheng), China, 433399

これは中国の湖北省荊州市監利市(かんり-し)容城鎮という地域の住所のようです。

さらに連絡先情報を探して例によってWho Is 情報も確認しました。まずMaliksiリミテッドのサイトのWho Is 情報を示します。

まず黄色の枠で囲った部分にあるサイトの登録開設日は2022年2月8日となっています。そして赤枠で囲った部分に示されている登録者に関する情報を以下にまとめて書き出します。

登録者名: liyin wang

登録者所属機関: Maliksi Ltd

住所: Flat E, 11/F, Fu Lai Yuen Chi Fu Fa Yuen POK FU LAM HONG KONG (香港)

電話番号: +852.56155030

メールアドレス: qaz20482081@outlook.com

登録者名は「liyin wang」という中国系と思われる個人名になっており、住所は香港、電話番号も香港の国番号 [+852] から始まっています。そしてメールアドレスが記されていますがこれは「outlook.com」というフリーメールのアドレスです。

次はAGXフォレックスリミテッドのWho Is 情報を示します。

まず黄色の枠で囲った部分にあるサイトの登録・開設日を見ると2017年7月12日となっていてさらに2021年7月1日にアップデートとなっています。いつから現在のようなサイトになっているのかは不明です。そして赤枠内に示されている連絡先は中国・北京とだけ記されています。

最後はシャーウッドヒルキャピタルのサイトのWho Is 情報ですが登録者に関する情報は全く開示されていません。

サイトの登録・開設日は2021年11月28日、2022年4月2日にアップデートとなっています。

3つのサイトが互いに酷似していて同じグループによるサイトである可能性が濃厚なのにWho Is 情報に示されている住所も香港、北京、記載なしと食い違っていることを考えるとWho Is情報の記載も信頼できるかどうかは疑問ですがやはり中国系のグループが関与している可能性が高いように思われます。

特にMaliksiリミテッドのサイトについては「検証13」以降で検証してきた中国系と思われる詐欺サイトの幾つかとの繋がりが確認されます。例えば以下はMaliksiリミテッドのサイトのIPアドレスに関する情報です。

IPアドレスは (119.8.235.94) となっているのですが右上に示したようにこのIPアドレスを共有するサイトとして「検証37」で検証したCang Limited (Cangリミテッド https://www.cangfx.com/jp/) というサイトが見つかっています。MaliksiリミテッドとCangリミテッドのサイトは見た目は似ているようには全く思えませんが組織的に繋がっている可能性が高いと思われます。さらに以下はMaliksiリミテッドのサイトの口座開設ページのキャプです。

Maliksiリミテッドのサイト自体は上で示したように英語、中国語、日本語の3ヵ国語にしか対応していませんが、この口座開設ページは英語、中国語、日本語に加えてドイツ語、フランス語、マオリ語、アラビア語、香港語、韓国語、タイ語、ベトナム語の8ヵ国語、計11言語に対応しています。そして以下は「検証20」で検証したFLOSSリミテッドのサイトの口座開設ページ (http://account.flossfx.com/login) のキャプ画像です。

2つの口座開設のページを比較すると背景画像も中央の口座開設の為の情報を書き込む部分も互いに極めて似ています。さらにこれとよく似た口座開設ページは以下のサイトでも確認されています。

「検証20」 ウエルスセーリングフォレックスリミテッド

「検証30」 HeHuanグローバルリミテッド

「検証45」 KAIHERグローバルリミテッド

「検証63」 キーストンインターナショナルマーケッツリミテッド

「検証65」 Razorfinリミテッド

これらのサイトはトップページの比較ではMaliksiリミテッドのサイトと似ているとは言い難いのですが、組織的に繋がりがある可能性は高いと思います。

こうして横の繋がりも確認されることからやはりMaliksiリミテッドなど本項で検証した3つのサイトは中国系と思われる詐欺グループによる詐欺サイトの一角である可能性が高いです。これらのサイトでの投資を勧誘されても決して応じるべきではありません。


●Locus Market Int Ltd (ローカスマーケットインターナショナルリミテッド https://www.locus-limited.com/Jp)

●Locus Market Int Ltd (ローカスマーケットインターナショナルリミテッド https://www.locusmarketsintltd.com/Jp)

●Locus Market Int Ltd (ローカスマーケットインターナショナルリミテッド https://lmigroupltd.com/Jp)

●Locus Market Int Ltd (ローカスマーケットインターナショナルリミテッド https://lmigpltd.com/Jp)

4つの同じ名称で見かけも互いに非常によく似たサイトなのでまとめて検証します。1つ目のローカスマーケットのサイトは「検証23」で検証したGulf Economic Capital (ガルフエコノミックキャピタル https://www.gulfeconomiccapital.com/Jp/)とIPアドレス (185.161.70.65.) を共有していることで見つかってきたサイト、2つ目のローカスマーケットのサイトは1つ目のローカスマーケットからの画像検索で見つかってきたサイト、3番目と4番目のサイトは「Locus Market」を検索して存在に気が付いたサイトです。以下はガルフエコノミックキャピタルのサイトを基準にして同じIPアドレス  (185.161.70.65.) 上のサイトを探した結果のキャプで本項で検証する1つ目のローカスマーケットのサイトが検出されています。

ともかく本項で検証する4つのサイトの冒頭部のキャプを以下に示します。

ローカスマーケットインターナショナルリミテッド (https://www.locus-limited.com/Jp)

ローカスマーケットインターナショナルリミテッド (https://www.locusmarketsintltd.com/Jp)

ローカスマーケットインターナショナルリミテッド (https://lmigroupltd.com/Jp)

ローカスマーケットインターナショナルリミテッド (https://lmigpltd.com/Jp)

4つのサイトは名称が同じというだけでなく見かけも互いに非常によく似ています。表示言語の選択肢も英語、日本語、香港語の3つで同じです。さらに4つのサイトが互いに酷似しているのはこの冒頭部だけではありません。例えば以下は4つのローカスマーケットのサイトの特長を6項目にまとめて説明している部分のキャプです。これも表題と同じ順で4つのキャプを示します。

最初の項目が最初の2つのサイトでは「多元的製品」、3番目と4番目のサイトでは「様々な商品」になっているといった微妙な違いはありますがこの部分でも4つのサイトは互いに極めてよく似ています。

さらに以下は4つのローカスマーケットのサイトのトレーディングソフトMetaTrader 5 を説明する部分のキャプです。これも表題と同じ順で4つのローカスマーケットのサイトからのキャプを示します。

よく見ると最初の2つのサイトと3番目、4番目のサイトの文章の末尾の部分が異なるようですが4つのサイトでこの部分も互いに非常によく似ています。

あるいは以下は口座開設申し込みのページの比較です。これも表題と同じ順で4つのローカスマーケットのサイトからのキャプを示します。

この部分では4つのローカスマーケットのサイトは互いに全く同じに見えます。

さらに以下はメールアドレスの部分だけです。これも4つのサイトからのキャプを表題と同じ順で示します。

それぞれのメールアドレスを以下に書き出します。

ローカスマーケットインターナショナルリミテッド (https://www.locus-limited.com/Jp)

>info@locus-limited.com

ローカスマーケットインターナショナルリミテッド (https://www.locusmarketsintltd.com/Jp)

>info@locusmarketsintltd.com

ローカスマーケットインターナショナルリミテッド (https://lmigroupltd.com/Jp)

>info@lmigroupltd.com

ローカスマーケットインターナショナルリミテッド (https://lmigpltd.com/Jp)

>info@lmigpltd.com

メールアドレスがそれぞれのサイトのURLアドレスのドメイン名と一致するものになっています。そしてこれ以外には全く連絡先情報が見当たりません。金融ライセンスに関する情報や運営人に関する情報もありません。そこでまず例によって各サイトのWho Is 情報を確認しましたが登録者に関する情報は何も開示されていません。サイトの登録・開設日のみ以下に示します。

▼ローカスマーケットインターナショナルリミテッド (https://www.locus-limited.com/Jp)

2022年3月19日

▼ローカスマーケットインターナショナルリミテッド (https://www.locusmarketsintltd.com/Jp)

2022年4月4日

▼ローカスマーケットインターナショナルリミテッド (https://lmigroupltd.com/Jp)

2022年5月3日

▼ローカスマーケットインターナショナルリミテッド (https://lmigpltd.com/Jp)

2022年5月2

いずれも非常に新しいサイトであることが分かります。さらにこれも例によってイギリスの法人登録を探してみるとそれらしき法人登録が見つかってきました。以下にここで検証している4つのLocus Market Int Ltd (ローカスマーケットインターナショナルリミテッド) のサイトに対応すると思われるイギリスの法人登録のキャプを示します。

法人登録の日付は2022年3月5日となっており、やはり非常に新しい法人登録です。業種は金融関係になっていて矛盾がありません。そして法人登録上の住所は以下のようになっています。

>291 Brighton Road, South Croydon, United Kingdom, CR2 6EQ

これは「検証13」以降の一連の中国系と思われる詐欺グループによる詐欺サイトの検証で頻繁に登場している住所と完全に一致しています。具体的には以下のサイトで法人登録上の住所になっています。

「検証20」 FOYAインベストメントリミテッド法人登録

「検証22」 MARVALLE 3THグループリミテッド法人登録、ONDERSON法人登録

「検証23」 Bairradaインターナショナルリミテッド法人登録、JUNE BOWESデベロップメントグループリミテッド法人登録

「検証25」 FOGEE → 法人登録 (「検証40」で検証している11個のFOGEEのサイトとも共有)、NODEキャピタルグループ → 法人登録

「検証28」 ファーリーチキャピタル法人登録

「検証31」  WSL FX ユニオンリミテッド法人登録、POGグローバルリミテッド法人登録、ADGマーケッツリミテッド法人登録、KOPEグローバルリミテッド法人登録

「検証37」 Gotlonインベストメントリミテッド法人登録

「検証39」 HNDグローバルリミテッド → 法人登録、ITEグローバルリミテッド → 法人登録、SODグローバルリミテッド → 法人登録インダスゴールドマーケッツリミテッド → 法人登録BSVグローバルインベスティングリミテッド → 法人登録、パワーファンクションキャピタルリミテッド → 法人登録

「検証40」 ダブルドリル法人登録、FULILAI カンパニーリミテッド法人登録

「検証41」 スーパー・キャピタル・マネジメント・リミテッド法人登録

「検証43」 YIANマーケッツリミテッド → 法人登録

「検証44」 エクセレントリベニューリミテッド法人登録

「検証49」 ビッグアンクルリミテッド → 法人登録、DUXホールディンググループリミテッド → 法人登録、Qtマーケッツリミテッド → 法人登録

「検証50」 パイオニアキャピタルリミテッド法人登録

「検証55」 FSDSグローバルリミテッド → 法人登録

「検証58」 クワコルマーケッツ法人登録

「検証59」 R24キャピタルグループ → 法人登録

「検証63」 スイストレードファイナンス → 法人登録

そしてこの住所については「検証37」のGotlonインベストメントリミテッドの項目で説明してありますが架空住所の可能性が濃厚です。

またこのイギリスの法人登録で経営者情報のページを見ると以下に示す中国国籍、中国在住のGUO, Weigangという人物が唯一の経営者となっています。

そしてこの経営者の中国の住所は以下のようになっています。

>No.27,Xinkang Garden,,  Nong 1273, Huaihaizhong Road, Shanghai City, China, 200021

この住所は中国の上海市の淮海路 (わいかいろ) という上海市の繁華街の住所のようです。どれほど信用出来るかは疑問です。

これらのサイトはIPアドレスを調べたり、(画像)検索で見つけたサイトであってこれらのサイトでの投資を勧誘されたとか出金出来なくなったといった証言が確認されているわけではありません。しかし調べてみると互いに非常によく似たサイトが存在していること、連絡先情報やライセンスに関する情報が極めて少ないこと、イギリスの法人登録が見つかるが住所がこれまで頻繁に使われている架空住所と思われる住所であること、非常に新しいサイトであること、そして法人登録上の経営者が中国国籍、中国在住の人物であることなどこれまで多数調べてきた中国系と思われる詐欺グループによる詐欺サイトと特徴が一致する部分が多数確認されました。

非常に危険なサイトである可能性が極めて濃いのでこれらのサイトでの投資を勧誘されても決して応じるべきではないと結論せざるを得ません。


●Lmgold Limited (LMゴールドリミテッド https://lmgoldlimited.com/Jp)

これは上で検証したローカスマーケットインターナショナルリミテッド (https://www.locusmarketsintltd.com/Jp) とIPアドレスを共有していることで見つかってきたサイトです。以下にはローカスマーケットのサイトを基準にして同じIPアドレス上のサイトを探した結果のキャプを示します。

IPアドレスを共有しているというだけでは組織的に繋がっているサイトとは言えないのでまずはとにかくサイトに行ってみました。以下にサイト冒頭のキャプを示します。

表示言語の選択肢は日本語、英語、香港語の3つです。そしてこの冒頭部に続いては「私達について」という文章が出てきます。以下にその前半部のキャプを示します。

オンライン金融サービスを提供しているということが書いてありますが「私達について」という項目名に反してLMゴールドリミテッドに関する具体的な情報は何も記されていません。信頼出来るという主張が書いてあるだけです。後述しますが連絡先情報として開示されているのはメールアドレスが1つだけのようです。

さらに「私達について」という項目に次いでは「私たちの製品」という項目名で取引対象に関する説明が出てきます。以下にキャプを示します。

外国為替 (FX)、株式指数、コモディティ、貴金属、株式の5項目が取引可能となっているようですがコモディティには「金、銀、石油、天然ガスなど」が含まれていると書いてあるのにまた別に「金・銀などの貴金属」という項目があるなど説明に違和感を感じる部分があります。またこれ以上の具体的な取引対象に関する説明がありません。例えば外国為替 (FX) ならば取引できる通貨ペアとか取引単位、スプレッド、スワップ金利などの情報が開示されていてしかるべきだと思うのですがそういった情報が見当たりません。口座を開設すればそうした情報も出てくるのかもしれませんがそういった基本的な情報は口座を開設するかどうか判断するにも重要な情報でしょう。違和感があります。

そして連絡先情報ですが、メニューバーから選択出来る「お問い合わせ」のページに以下のキャプに示しますがメールアドレスの示されています。

>info@lmgoldlimited.com

連絡先がメールアドレス1つだけというのは明らかに情報開示が不充分です。しかもこのメールアドレスの上に

>もっと情報を知りたい場合は、次のいずれかの方法でご連絡ください。

と書いてあることに違和感を感じます。連絡先情報としてメールアドレスしか記されていないのに「いずれかの方法でご連絡ください」とは不可解です。メールアドレスの右側に不自然な空間があることからこの部分に何か連絡先情報が以前は書いてあったのかもしれません。例によって連絡先情報を探してWho Is 情報も確認しましたがやはり登録者に関する情報は何も開示されていません。サイトの登録・開設日は2022年3月23日となっています。また上で検証してLMゴールドリミテッドのサイトとIPアドレスを共有しているローカスマーケットインターナショナルリミテッドのサイトについては対応すると思われるイギリスの法人登録が見つかっていることからLMゴールドリミテッドのサイトについても対応するイギリスの法人登録を探してみましたがそれらしい登録は見つかりません。どこの国に本拠があるのかさえ不明です。

しかしこのサイトはやはり「検証13」以降で検証してきた中国系と思われる詐欺グループによる詐欺サイトである可能性が濃厚です。まずLMゴールドリミテッドのサイトは上で検証したローカスマーケットインターナショナルリミテッドのサイト (https://www.locusmarketsintltd.com/Jp)とIPアドレスを共有していることで見つかってきたサイトですが、IPアドレスを共有していてもサイトの見かけは一見して全く似ているようには思われません。ところが調べてみるとLMゴールドリミテッドのサイトとローカスマーケットインターナショナルリミテッドのサイトは口座開設のページが互いに非常に似ているのです。以下に2つのサイトの口座開設のページのキャプをLMゴールドリミテッド → ローカスマーケットインターナショナルリミテッドの順で示します。

2つのキャプ画像は全く区別出来ません。やはりこれら2つのサイトは偶然同じIPアドレス上にあるというわけではなさそうです。

さらにLMゴールドリミテッドのサイトを調べてみると「検証13」以降で検証してきた一連の中国系と思われる詐欺サイトとの類似点が他にも幾つか見つかることに気が付きました。例えば以下はメニューバーの「取引製品」の項目から選択出来る「外国為替」のページにあるリアルタイムの外国為替情報を示す表のキャプです。

この表には見覚えがあります。例えば以下は既に閉鎖されていますが「検証22」で検証したEthusdtインターナショナルリミテッド (https://ethusdtbtc.com/Jp/) のサイトにあったリアルタイム為替相場を示す表のキャプです。表の形式、示されている通貨の並び順や国旗アイコンなどどう見てもそっくりです。偶然でこれだけ似ているとは思えません。

これと同じ形式のリアルタイムの為替相場を示す表は以下のサイトでも確認されています。

「検証16」 KENKEキャピタルグローバルリミテッド https://kenkefx.com/Jp)

KENKEキャピタルグローバルリミテッド https://www.kenkecapital-mt4.com/Jp#)

「検証22」 Ethusdtインターナショナルリミテッド (https://ethusdtbtc.com/Jp/)

イーストセンチュリーグループリミテッド (https://www.east-century.com/Jp/)

Axeマーケッツリミテッド (https://center-focus777.com/Jp/)  

「検証23」 ボラサークル (https://www.boracircle.com/Jp/)

ボラサークル (https://www.boracircles.com/Jp/)

「検証52」 Costinリミテッド (https://costinfx.com/jap/index)

BOLONI CREATET FX カンパニーリミテッド (https://bolowold.com/jap/index)

KLEX (https://klexhk.com/jap/index)

コインビット (https://coinbitwd.net/jap/index)

ウォーターコイン (https://waterccfex.net/en/index)

Cohesionn (https://www.cohesionn-fi.com/jap/index)

wifx (https://wintercoltd.com/id/index)

ビッグアンクルリミテッド https://fxbiguncle.com/jap/index)

ビッグアンクルリミテッド https://bigunclee.com/jap/index)

ビッグアンクルリミテッド http://test-big.com/en/index)

ARK IMグローバルリミテッド (https://www.imarkforex.com/)

FXLグローバルリミテッド (https://www.fxlglobal.com/jap/index)

GOCCfx (https://goccfx.com/jap/index)

「検証71」 Teylerリミテッド (https://teylerfex.com/jap/index1.html)

CTマーケッツリミテッド (https://www.ct-markets.com/jap/index1.html)

Boqリミテッド (https://www.boqfox.net/jap/index1.html)

ベレットリミテッド (https://beletlimited.com/jap/index1.html)

FXCリミテッド (https://fxclimited.com/jap/index1.html)

DBGマーケッツ (https://dbg-coltdfx.com/jap/index1.html)

DBGマーケッツ (https://dbg-coltdfx.net/jap/index1.html)

DBGマーケッツ (https://www.dbg-cotd.com/jap/index1.html)

HangSeng FX (https://fxhangseng.com/en/index1.html)

CVNマーケッツ (https://www.cvnmarkets.com/jap/index1.html)

CATマーケッツ (https://cat-market.com/jap/index1.html)

Nkマーケット (https://nkmarketltd.com/jap/index1.html)

Enog (https://www.enogltd.com/jap/index1.html)

Pak (https://pakul.com/jap/index1.html)

グローバルマーケットインデックスリミテッド (https://globalmarkfx.com/jap/index1.html)

グローバルマーケットインデックスリミテッド (https://www.firsttradefx.com/jap/index1.html)

Xチャーター (https://www.xcharterltd.com/jap/index1.html)

Xチャーター (https://xchanfx.com/jap/index1.html)

これらのサイトには組織的な繋がりがある可能性が当然考えられます。

さらに以下はLMゴールドリミテッドのメニューバーの「取引製品」の項目から選択出来る「貴金属」のページのキャプです。

一方で以下は例えば「検証37」で検証したROKINGリミテッド (http://rokingltd.com/jp/) の「貴金属」のページのキャプです。

LMゴールドリミテッドとROKINGリミテッドのサイトはトップページは全く似ているようには見えないのですが、この「貴金属」という名称のサブページを相互比較すると到底偶然とは思えないほど明らかに似ています。これと似たような画像や文章の組み合わせは他にもかなり多くのサイトに存在するようです。

このLMゴールドリミテッドのサイトについては ローカスマーケットインターナショナルリミテッドのサイトとIPアドレスを共有しているということで見つかってきたサイトであり、これまでに勧誘されたとか出金出来なくなったといった証言が確認されているわけではありません。しかし調べてみるとやはり一連の中国系と思われる詐欺グループによる詐欺サイトと明らかに関連している部分が認められる上に連絡先などの情報開示が極めて不充分・不適切であること、金融ライセンスが確認出来ないことなどからも詐欺目的で立ち上げられたサイトである疑いが濃いです。

このサイトでの投資を勧誘されても決して応じないことを強く推奨します。


●MOKFX Global (MONFXグローバル https://myforexp2p.com/)

Yahoo知恵袋に質問が出てきたサイトです。まずそのYahoo知恵袋に出てきた質問を引用します。

2022年5月13日投稿

WeChatで知り合った中国人に勧誘されてMOKFXグローバルに入金して投資を始めてしまったようです。200万円入金して10万円の出金は可能であることを確認したけれども信頼性についてはまだ疑問を感じているようです。

さらにこの検証を書いた後ですが、やはりYahoo知恵袋に以下の質問が出ています。

2022年8月7日投稿

インスタグラムをフォローしてきた「美人系のハーフ」から勧誘されてMOKFXグローバルでの投資を始めてしまったようです。尚、入金は指定銀行の個人口座への振込だったようです。そして「四半期の納税」が必要と言われてさすがに不審を抱いているという状況のようです。この事例もまさに「検証13」の冒頭で説明した中国系の詐欺グループによる勧誘の手口に合致するように思われます。

ともかくこれらの質問投稿に出ていたURLアドレスのサイトに行ってみました。以下がサイト冒頭のキャプ画像です。

表示言語の選択肢は英語、フランス語、ポルトガル語、スペイン語、英語、イタリア語、ドイツ語、中国語、台湾語、日本語の10ヵ国語になっています。

さらに冒頭部に続く部分に以下のような記述があります。

>グローバルで数々の賞を受賞したオンライントレーディングプラットフォームで取引しましょう。

>20万人以上のトレーダーが登録している当社のプラットフォームに参加して、スマートな資金運用を行いましょう!

>MokFXは2021年に設立され、最先端の技術であるMetatrader 4を統合した最高のオンライントレーディングプラットフォームを備えています。

2021年に設立されたとあるので決して長い歴史があるわけではないと思われるのに「数々の賞を受賞した」とか「20万人以上のトレーダーが登録している」と書いてあります。但し「数々の賞を受賞した」とあっても具体的に誰から何という賞を受賞したのか一切情報がありません。設立の時期とか「20万人以上のトレーダーが登録している」という記述の真偽についても後述しますが疑いがあります。

さらに以下に示した部分にも会社の設立に関する断片的な情報が記されています。

>MokFXグローバルについて

>MOKFXは新しく開発された国際的なFX-オンライン取引プラットフォームで、35カ国以上に展開しています。MOKFX Limitedは、イギリスのミシサガで登録され、Money Service Business(MSB)により規制されている法人です。弊社は世界中の投資家へ高いレベルのセキュリティと安全な取引環境を提供することを保証しています。当社のFX取引プラットフォームでは、だけでなく、暗号通貨取引にもサービスを拡大しています。


FX、貴金属、商品、金融契約など、35種類以上のCFD商品に加えて仮想通貨も取引対象としていること、イギリスのミシサガ (英語表記を選択するとMississauga) で登録されていてMoney Service Business (MSB) という組織からライセンスを取得しているといったことが記されています。ところがミシサガ (Mississauga) を検索しても見つかるのはカナダ・オンタリオ州のミシサガ (Mississauga) だけでイギリスにミシサガ (Mississauga) という地名は確認出来ません。またMokFXグローバルにはミシサガ (Mississauga) 以上の具体的な住所など連絡先情報は記載がありません。お問い合わせのページに記されているのも以下のキャプに示しましたが2つの電話番号とLINEのQRコードだけです。

しかも2つの電話番号

>+852 6464 5928

>+156 2514 0053 (USA)

の内、後者はUSAと書いてあるようにアメリカあるいはカナダの電話番号と思われます。さらに前者についても[+852] という香港の国番号から始まっていてどう見てもイギリスの電話番号ではありません。ちなみにイギリスの国際電話の国番号は[+44] のはずです。そしてこれら2つの電話番号は以下で検証しているMOKFXインベストメントリミテッド https://www.mokfxglobal.com/) のサイトでも連絡先情報として全く同じ番号が登場しています。

また例によってサイトのWho Is 情報も確認しましたがやはり登録者について氏名や住所などの情報は全く開示されていません。以下のキャプの黄色の枠で囲った部分にあるようにサイトの登録開設日は2022年2月24日となっています。

さらにMoney Service Business (MSB) という組織からライセンスを取得しているといった記述があることを既に示しましたが日本語表示を選択した状態では以下のような記述もあります。

FCAおよびMSBの規制を受けていますと書いてありますが、ここでMSBは既に出てきているMoney Service Business (MSB) のことであり、FCAはイギリスで設立されたという記述があったことから考えてもイギリスの金融ライセンスを管理するFinancial Conduct Authority (金融行動監視機構) を意味するとしか思われません。いずれにもライセンス番号などに関する情報はありません。ところがこのサイトで英語表示を選択した状態では同じ部分が以下のようになっています。

驚いたことに表示言語を英語にするとライセンスの取得先はFCAとMSBではなく、NFAとMSBからになっているのです。これは怪しいなどというものではありません。ここでNFAというのは「検証13」以降の検証でしばしば登場しているアメリカのNational Futures Association (NFA, 全米先物協会) のことと思われます。

ともかくこれらのライセンスに関する記述について確認を試みることにしました。まずイギリスのミシサガ (Mississauga) で設立されたという記述があったこと、イギリスのFCAに登録があるならその前提としてイギリスに法人登録があるはずということでイギリスの法人登録を探してみると確かに以下に示したMokFXグローバルに対応すると思われる法人登録が見つかってきました。

まず法人登録の日付は2021年5月16日となっています。サイトのWho Is 情報に記されていたサイトの登録・開設日はは2022年2月24日でしたから法人登録の日付は9ヶ月以上もずれていることになります。しかし既に閉鎖されていてキャプも全く残っていないのですがMOKFX Investment limited (MOKFXインベストメントリミテッド https://www.mokfxglobal.com/) という見かけが全く異なるものの機能としては似たようなサイトが存在していたことは確認しており、そのサイトのWho Is 情報に記されているサイトの登録・開設日は以下に示すように2021年5月8日となっています。これなら法人登録の日付と8日にしかずれていません。法人登録の日付と本項で検証しているMokFXグローバルのサイト開設日の間に9ヶ月ものずれがあるのは1つの法人登録に対して複数の詐欺サイトが立ち上げられる使い回しの結果ではないかと思われます。

MokFXグローバルに対応すると思われる法人登録に戻りますが上のキャプの一番下に記されている事業内容金融関係になっていて矛盾がありません。しかし住所はロンドンになっており、ミシサガ (Mississauga) ではありません。そもそもミシサガ (Mississauga) という地名は既に書いたようにカナダには確認出来てもイギリスには確認出来ないのでどういうことなのか理解不能です。そしてそのロンドンの住所は以下のようになっています。

>Unit 1804, South Bank Tower, 55 Upper Ground, London, SE1 9EY

この住所は「検証13」以降で検証してきた一連の中国系と思われる詐欺サイトに対応するイギリスの法人登録でしばしば使われている住所です。例えば上で検証したウィルターマネジメントリミテッド (https://wilterfx.com/) に対応すると思われる法人登録でもこの住所が法人登録上の住所になっています。これ以外にもこの住所が法人登録上の住所になっているサイトのリストは上のウィルターマネジメントリミテッドの項目にありますから参照してください。この住所は一連の検証で繰り返し登場することからオフショア会社などを利用した架空住所の疑いが濃厚と考えます。

そしてこのMokFXグローバルに対応すると思われる法人登録経営者情報のページを見ると以下に示したようにZHOU, Shuirongという中国国籍、中国在住の人物が唯一の経営者として登録されています。

法人登録は存在を確認出来たものの住所は架空住所の疑いが濃厚であり、唯一の経営者が中国国籍、中国在住となればイギリスに実質的な事業実態があるかどうかは疑問と考えます。しかしともかくはイギリスに対応すると思われる法人登録が確認出来たということでイギリスの金融ライセンスを管理するFinancial Conduct Authority (金融行動監視機構) に登録があるかどうか確認を試みました。しかし以下のキャプに示したように「MOKFX」の登録情報を検索しても該当なしという結果になります。

次に「Money Service Business (MSB) により規制されている」という記述についてですが、このMoney Service Business (MSB)が実のところサイトにある記述だけではどこの国の組織なのか不明確です。そもそもMoney Service Business (MSB) という名称は規制機関の名称とは思えません。「検証13」以降の一連の中国系組織によると思われるサイトの検証ではカナダのFinancial Transactions and Reports Analysis Centre of Canada (FINTRAC, https://www.fintrac-canafe.gc.ca/intro-eng) という組織でMoney Service Business (MSB) の登録を取得しているといった記述が出てきているのでこの件も同じカナダのFINTRACでの登録という意味なのかと思って調べていたのですが、本項の最初に引用したYahoo知恵袋への2022年5月13日投稿にはさらに返信があって以下のような内容になっていました。

どうやらアメリカのFINCENという組織でMoney Service Business (MSB) の登録を取得しているという主張のようです。そこでこの投稿に記されていたFINCENのサイト (https://www.fincen.gov/) にあるMSB Registrant Searchという登録者を検索できるページでMOKFXグローバルの登録を探してみました。すると確かに以下に示した登録情報を確認しました。

しかしこのFINCENという組織に登録があるとしてもどれほどの意味があるのかは極めて疑問です。まず上のキャプで右に見えるMSB ACTIVITIESという項目が問題です。「401、402、404、405、408、409、413、415」という数字が並んでいますがこの数字は登録された業務内容を示すようです。その数字と業務内容の対照表の原文とGoogle翻訳による日本語訳を以下に示します。

旅行者小切手 (トラベラーズチェック) やマネーオーダーと呼ばれるやはり小切手に似たものの売買とか送金業務といったものが認められた業務内容となっていてどう見ても投資関連ではありません。せいぜい外国為替の業務が含まれていることが目につくぐらいですがこれもFX投資ではなく外貨現金の両替などを指しているものと思われます。ましてやMokFXのサイトで取引対象とされている貴金属先物、商品先物、仮想通貨などへの投資業務とは明らかに対象が異なります。

また「検証37」で検証し、同じアメリカのFINCENで登録があると主張していたセントラルコーリションセキュリティーズ (http://www.ccsforex.com/en/) の検証でも指摘しましたがFINCENという組織は金融ライセンスの管理を目的としている組織ではありません。FINCENのサイトのMission (ミッション、目的) というページには以下のような記述があります。これも原文とGoogle翻訳による日本語訳を示します。

マネーロンダリングなどの防止の為に海外送金などを管理するのが目的となっていて明らかに金融ライセンスの管理ではありません。FINCENに登録があるとしても投資先としての信頼性を保証するようなものではないということです。

最後にMokFXグローバルがアメリカのNational Futures Association (NFA, 全米先物協会) で登録を得ているかどうか確認を試みましたがやはりNFAのサイトにある検索窓からMokFXグローバルの登録確認を試みたところ、以下のキャプに示したようにMokFXグローバルについて何らかの情報がNFAに存在するものの「Not an NFA Member (NFAのメンバーではない)」という結果が出てきます。

>NFA ID:0543998

と登録番号らしきものが書いてありますがメンバーではないのに登録番号らしきものがあるという状況も意味不明です。ちなみに以下で検証しているMOKFXインベストメントリミテッド (https://www.mokfxglobal.com/) のサイトにはこのNFA IDの番号が記されています。そもそもNFAの役割についてもFINCENの場合と同じで金融ライセンスの管理・認定ではないと思われるのでNFAのメンバー登録があったとしてもどれほど意味があるかは極めて疑問です。

尚、このNFAで登録を得ているという主張は以下で検証しているMOKFXインベストメントリミテッド (https://www.mokfxglobal.com/) およびMOKFXインベストメントリミテッド (https://www.mokfxglobal.com/) のサイトでも出てきます。しかも記されている登録番号 (NFA ID:0543998) も同じです。サイトの見かけは似ているとは到底言えませんが、サイト名が似ているだけでなく、同じ登録番号で登録があると主張していることから同じ詐欺グループが運営しているサイトとしか思われません。併読してください。

改めて結論するまでもないと思われますが、MokFXグローバルが信頼出来る投資先とは到底思われません。やはり中国系と思われる詐欺グループによる詐欺サイトの疑いが濃厚であり、このサイトでの投資勧誘を受けても決して応じないことを強く推奨します。


●MOKFX Investment limited (MOKFXインベストメントリミテッド https://www.mokfxglobal.com/)

●Skyam Invest Ltd (Skyamインベストリミテッド https://www.anandtheglobalfinancial.com/)

これら2つは見かけも非常によく似ていて同じグループによって同じテンプレートから立ち上げられたサイトと思われるのでまとめて検証します。1つ目のMOKFXインベストメントリミテッドは上で検証したMONFXグローバルについて検索していて見つけたサイトです。後述しますが名称が似ているだけでなく同じ電話番号が記されていることなどからも同じグループによるサイトと思われます。2つ目のSkyamインベストメントリミテッドは1つ目のMOKFXインベストメントリミテッドと同じIPアドレス (113.10.158.249) 上にあることで存在に気が付いたサイトです。以下はMOKFXインベストメントリミテッド (https://www.mokfxglobal.com/) と同じIPアドレスを共有しているサイトを検索した結果のキャプですがSkyamインベストリミテッド (https://www.anandtheglobalfinancial.com/) のサイトが検出されています。もう1つのIPアドレスを共有しているサイト、Mokfxグローバルリミテッド https://www.hongtumt.com/) については次項で検証します

尚、「検証46」で同名のSkyam Invest Ltd (Skyamインベストリミテッド http://skyamltd.com/jp) というサイトを検証しており、本項で検証するSkyamインベストリミテッドとロゴが一致するもののサイト全体の見かけは全く異なりますがやはり同じグループによる詐欺サイトの疑いが濃厚です。

まず2つのサイトの冒頭部のキャプを示します。MOKFXインベストメントリミテッドのサイトは日本語に対応していないので比較の為にSkyamインベストメントリミテッドについては英語版と日本語版の両方のキャプを示します。

MOKFXインベストメントリミテッド (https://www.mokfxglobal.com/) [表示言語選択肢:英語、中国語、香港語]

▼Skyamインベストリミテッド (https://www.anandtheglobalfinancial.com/) [表示言語選択肢:英語、中国語、香港語、日本語、フランス語、ドイツ語]

表示言語の選択肢は異なっており、日本語表示に対応しているのは後者のみですがニューヨークのエンパイアステートビルを中心にした風景画像は2つのサイトで共通しており、メニューバーの項目なども2つのサイトで共通のようです。

トップページの冒頭部に続く部分にはいずれのサイトでも口座開設が簡単に出来ることの説明があります。MOKFXインベストメントリミテッド → Skyamインベストリミテッド (英語版) → Skyamインベストリミテッド (英語版) 順でキャプを示します。

英語版で比較すると2つのサイトのこの部分はイラスト部分も文章も全く同じです。日本語版の文章は翻訳にかなり問題があって意味不明の部分があります。

>身分証を開設して、全世界の金融市場の外貨、株価指数、エネルギー、貴金属を買いました。

とあるので取引対象のおおよそが分かりますが、これ以上の具体的な情報は記載が見つかりません。例えば外貨とありますがどんな外貨 (通貨ペア) が取引可能なのかといった情報が何もありません。取引単位とかスプレッドといった情報も見つかりません。さらにリアルタイムの相場情報とかチャートといったものも見当たりません。口座を開設してログインすればそうした情報や取引画面が出てくるのかもしれませんがかなり違和感があります。

トップページには比較できるような部分がこれしかないのですが、サブページについても2つのサイトは非常によく似ています。例えば以下はメニューバーのProduct (商品を取引する) という項目にあるCFD (差金決済取引) の説明のキャプです。この部分についてもMOKFXインベストメントリミテッド → Skyamインベストリミテッド (英語版) → Skyamインベストリミテッド (英語版) の順でキャプを示します。

この部分についても2つのサイトは基本的に同じです。2つのサイトが同じテンプレートから作られていると考えて間違いないと思います。そしてこの部分を見て奇妙な点に気が付きました。上のキャプで左側に見えるスマホでの取引画面の一部をMOKFXインベストメントリミテッド → Skyamインベストリミテッドの順で以下に拡大して示します。

いずれのサイトでもスマホの画面に「BINANCE」という取引所の名前が確認出来ます。これはBINANCE (バイナンス https://www.binance.com/ja) という大手仮想通貨取引所の取引画面としか思われません。そして画面に見えるのは

>BTC/USDT

とあるのでビットコインのドル建て相場情報でしょう。しかし上に示したようにMOKFXインベストメントリミテッドSkyamインベストメントリミテッドの記述では取引対象が「外貨、株価指数、エネルギー、貴金属」となっています。仮想通貨が取引できるという記述はないのにこの部分でバイナンスという仮想通貨取引所のビットコインの相場情報が示されているスマホの画像が出てくるというのは全く理解できません。MOKFXインベストメントリミテッドやSkyamインベストメントリミテッドのサイトには少なくとも口座を開設していない状態では詳しい取引対象の説明とかリアルタイムの相場情報が確認出来ないということを上で書きましたが、ここでバイナンスの操作画面の画像が使われているということは果たしてこれらのサイトでアカウントを開設しても実際に取引が可能なのかどうかさえ疑問に思われます。

次に連絡先情報ですがいずれのサイトでも脚注部分にわずかな記述があるのみです。まずMOKFXインベストメントリミテッドのサイトの脚注部分にある連絡先情報を以下に示します。

>NFA regulation(Regulatory number:0543998)

>whatsapp: +15625140053

>whatsapp: +85264645928

>line: mZ0ROermRJ

>line: VZyb1RDFOi

>telegram: MOKFX775

>Email: server@mokfxm.com

>Copyright c 2019-2025 MOKFX Investment limited. rights reserved.

連絡先といっても記されているのは電話番号と思われるものが2つ、LINEのアカウントらしきものが2つ、テレグラムとメールアドレスといったものだけで他にはNFAという組織での登録番号なるものが示されています。つまり住所は全く開示されていません。

そして2つの電話番号ですが上で検証したMONFXグローバル (https://myforexp2p.com/) のサイトに記されていた電話番号と同じです。以下にMONFXグローバル (https://myforexp2p.com/) のサイトに記載されていた電話番号のキャプ画像を再掲します。

またNFAの登録番号 (0543998) も上で検証したMONFXグローバル (https://myforexp2p.com/) のサイトにNFAで登録を得ているという記述があったのでNFAのサイトで確認を試みて出てきたNFA IDに一致します。ちなみに以下で検証しているMokfxグローバルリミテッド (https://www.hongtumt.com/) のサイトにも同じ登録番号でNFAに登録があるという記述があります。またMONFXグローバル (https://myforexp2p.com/) の検証で書いたようにNFAの役割は金融ライセンスの管理ではありませんし、NFAのサイトで調べるとMONFXグローバルはメンバーではないという情報が出てくるのでNFAに何らかの情報があるとしてもその意味は極めて疑問です。

次にSkyamインベストメントリミテッドのサイトの脚注部分に記されている連絡先情報を以下に示します。

>MSB /DCN:31000197496283

>Copyright © 2019-2025 Skyam Invest Ltd. rights reserved.

>Important notice: our services are not open to China, Cuba and North Korea.

>M: anandkoundal2012@gmail.com

こちらは開示されている情報がさらに少ないです。住所とか電話番号は開示されておらず、連絡先情報としては最後の行にメールアドレスが記されているのみです。しかもこのメールアドレスは無料登録できるgmailのアドレスです。話になりません。またライセンス関係の記述としては最初の行にMSB/DCNと書いてあって14桁の数字が示されています。これは上で検証したMONFXグローバル (https://myforexp2p.com/) の場合と同様にアメリカのFINCENという組織でMoney Service Business (MSB) の登録を取得しているという主張のようです。そこでMONFXグローバル (https://myforexp2p.com/) の検証と同様にFINCENのサイト (https://www.fincen.gov/) にあるMSB Registrant Searchという登録者を検索できるページでMSB /DCN:31000197496283」という番号の登録を探してみました。すると以下のキャプに示した登録情報が出てきました。

14桁の登録番号 (MSB /DCN:31000197496283) に相当する登録は見つかったのですがこれはどう見てもSkyamインベストメントリミテッドの登録ではなく、コロラド州・デンバーにあるBITWORLD CAPITAL LTD (ビットワールドキャピタルリミテッド) という法人の登録になっています。またMONFXグローバル (https://myforexp2p.com/) の検証でも書きましたがFINCENという組織はマネーロンダリングなどの防止の為に海外送金などを管理するのが目的となっていて明らかに金融ライセンスの管理を目的とした組織ではありません。MSBの登録があったところで信用出来る保証には全くなりません。

それから本項の最初に書いたようにMOKFXインベストメントリミテッドについては上で検証したMONFXグローバル (https://myforexp2p.com/)、Skyamインベストリミテッドについては「検証46」で検証したSkyamインベストリミテッド (http://skyamltd.com/jp) という名称がよく似たサイトが確認されており、同じグループによる詐欺サイトの可能性が高いです。そしてそれぞれ対応すると思われるイギリスの法人登録が確認されていていずれも中国国籍・中国在住の人物が法人登録上の経営者になっています。

MokFXグローバルに対応すると思われる法人登録

Skyamインベストリミテッドに対応すると思われる法人登録

本項で検証している2つのサイトもこうした状況から中国系のグループによるサイトの可能性が高いと考えます。

さらに連絡先情報を探して例によってWho Is 情報も確認しましたが登録者に関する情報は何も開示されていません。サイトの登録・開設日のみ以下にまとめます。

サイト名 (URLアドレス) 登録・開設日

MOKFXインベストメントリミテッド (https://www.mokfxglobal.com/) 202246日

Skyamインベストリミテッド (https://www.anandtheglobalfinancial.com/) 2021713日

尚、Who Is 情報を調べていて気が付きましたが本項の検証対象であるこれら2つのサイトは同じIPアドレス (113.10.158.249) 上にあるようです。サイトの見かけが互いに酷似していることでも明らかですがこれら2つのサイトは間違いなく同じグループによるサイトと考えます。

改めて結論するまでもありませんが、本項で検証した2つのサイト、MOKFXインベストメントリミテッドおよびSkyamインベストリミテッドはやはり中国系の詐欺グループによる詐欺サイトの疑いが濃厚です。これらのサイトでの投資を勧誘されても決して応じるべきではありません。


●MOKFX Global Limited (Mokfxグローバルリミテッド https://www.hongtumt.com/)

これは上で検証したMOKFXインベストメントリミテッド (https://www.mokfxglobal.com/) やSkyamインベストリミテッド (https://www.anandtheglobalfinancial.com/)と同じIPアドレス (113.10.158) 上にあることで見つかってきたサイトです。以下はMOKFXインベストメントリミテッド (https://www.mokfxglobal.com/) と同じIPアドレスを共有しているサイトを検索した結果のキャプですが上で検証したSkyamインベストリミテッド (https://www.anandtheglobalfinancial.com/)と並んで本項で検証するMokfxグローバルリミテッド https://www.hongtumt.com/) のサイトが検出されています。

そして以下が見つかってきたサイトの冒頭部のキャプです。

表示言語の選択肢は中国語、香港語、英語、ドイツ語、日本語、イタリア語、ロシア語の7つです。MOKFXというサイト名は上で検証したMONFXグローバル (https://myforexp2p.com/) や MOKFXインベストメントリミテッド (https://www.mokfxglobal.com/) との関連を示唆するように思いますが、サイトの見かけはいずれのサイトとも似ているようには思われません。しかし既に書いたようにMOKFXインベストメントリミテッド (https://www.mokfxglobal.com/) とはIPアドレスを共有していますし、サイト左上に見えるロゴの部分だけは明らかに似ています。左下が本項の検証対象であるMokfxグローバルリミテッド (https://www.hongtumt.com/) のロゴの部分の拡大画像、右下がMOKFXインベストメントリミテッド (https://www.mokfxglobal.com/) のロゴ部分の拡大画像です。

冒頭部に続いてはサイトの特長を説明する部分が出てきます。以下にキャプを示しますが特にMONFXグローバル (https://myforexp2p.com/) や MOKFXインベストメントリミテッド (https://www.mokfxglobal.com/) あるいはそれ以外のこれまで検証してきたサイトとも似ているようには思われません。

さらにこの部分に続いては金融ライセンスに関すると思われる記述があります。一部抜粋で以下にキャプを示します。

要するに以下の2つの監督機関で登録を得ているということが書いてあります。

>MOKFXグローバルリミテッドNFA監督(監督番号:0543998)

>香港証券先物委員会(SFC)の認可を受けた企業ライセンス番号BGX296は、タイプ1の規制対象活動に対して認可された認可された企業です。

1つ目のNFAに登録があるという主張と監督番号 (0543998) は上で検証したMONFXグローバル (https://myforexp2p.com/) とMOKFXインベストメントリミテッド (https://www.mokfxglobal.com/) にあった主張と同じです。上で書いたようにNFAに何らかの登録があることは確認されましたが、同時にメンバーではないという扱いになっていますし、NFAは金融ライセンスを管理する機関ではないことから登録に大きな意味があるとは思えません。

さらに香港証券先物委員会 (SFC) の認可を受けているという主張についても確認を試みました。香港証券先物委員会 (SFC) のサイト (https://www.sfc.hk/en/) にある登録金融機関の検索が出来るページでまず「MOKFX」の登録を探しましたが該当がないという結果になります。そこで「企業ライセンス番号BGX296」という記述から「BGX296」という登録番号の登録があるかどうか探してみました。その結果のキャプを以下に示します。

「BGX296」という登録番号に対応する登録は見つかるのですが、登録されているのはBlackwell Global Securities Limited (博威環球證劵有限公司)という金融機関です。どう見てもMokfxグローバルリミテッドの登録ではありません。このBlackwell Global Securities Limited について開示されている情報を見ると以下のキャプに示すように登録されたのは2016年11月7日となっています。

次に連絡先情報を探しましたが開示されている情報はやはり非常に限られています。わずかに右のキャプに示しましたが脚注にメールアドレスとか電話番号などが示されています。一番重要な住所はありません。

>email:mokfxm@gmail.com

>Telegram:Meta5868

>whatsapp cn: +85264637644

>whatsapp en: +13232139982

そしてメールアドレスは無料登録できるgmailのアドレスです。まともな金融機関の連絡先とは思えません。また電話番号らしきものが2つ記されていてそれぞれ香港、アメリカあるいはカナダの国番号で始まっています。これらの電話番号は上で検証したMONFXグローバル (https://myforexp2p.com/)、MOKFXインベストメントリミテッド (https://www.mokfxglobal.com/) のサイトに記されていた番号とは異なるようです。

それ以外にはメニューバーから選択出来る「私たちに関しては」のページに以下のキャプに示したような記述があります。

活字が小さいので一部を以下に書き出します。

>Mokfx Global Limitedは米国で設立されました。

>当社はカナダのMSB当局規制当局の監督下にあります。

>米国と香港、プノンペン、モスクワ、ロンドン、カナダにオフィスがあります。

アメリカで設立されてそれ以外に香港、カンボジアのプノンペン、ロシアのモスクワ、イギリスのロンドン、カナダにオフィスがあるとなっていますがいずれも住所とか電話番号はありません。本当にこれだけ多くの拠点が実在するかどうかは相当に疑問です。

さらにカナダのMSB当局規制当局に登録があると書いてあるので一応確認を試みました。これは以前にも出てきているカナダのFinancial Transactions and Reports Analysis Centre of Canada (FINTRAC https://www.fintrac-canafe.gc.ca/intro-eng) という組織での登録と思われたのでFINTRACのサイトにある登録業者の検索ページから「MOKFX」の登録を探してみましたが以下に示したように該当がないという結果になります。登録番号などの情報もない為にこれ以上の確認は断念せざるを得ません。

さらに例によってサイトのWho Is 情報も確認しましたが登録者に関する情報は全く開示されていません。サイトの登録・開設日は以下のキャプの黄色の枠で囲った部分に記されているように2021年12月16日となっています。この検証は2022年6月上旬に書いているので開設から半年も経過していません。

また開設から新しいサイトであることとも関係しますがこのサイトへの1日当たりの独立訪問者数とか月間のアクセス数は以下に示したように検出限界以下になっています。つまりこのサイトへのアクセスは非常に少ないです。

アクセス数が非常に少ないとなれば顧客数も非常に少ないものと考えざるを得ません。

>米国と香港、プノンペン、モスクワ、ロンドン、カナダにオフィスがあります。

という記述は到底信用出来ません。世界に拠点を6ヵ所も構えるほどの事業規模があるとは全く思えません。

言うまでもありませんが、このMokfxグローバルリミテッドはやはり中国系の詐欺グループによる詐欺サイトの疑いが濃厚です。このサイトでの投資を勧誘されたとか出金出来なくなったといった証言が現時点で確認されているわけではありませんが、このサイトでの投資は絶対に避けるべきです。