検証18

本ページで検証するサイトはいずれも金融庁のサイトで公表されている金融商品取引業者の登録リストに該当が見つかりません。日本居住者に対して勧誘が行われれば違法な無登録業者ということになります。本ページで検証するサイトの少なくとも一部については日本人に向けた勧誘、被害報告が確認されています。

削除の解除の再検討をお願いします。→ 雑記0

このサイトは最近、ニュースで頻繁に報道されているいわゆるSNS型投資詐欺、非常に被害者が多い中国系の詐欺グループと戦っているサイトです。このブログを削除 (閲覧不能) にしているのは詐欺グループに味方するも同然です。プラットフォーム企業としての社会的責任を考慮して頂けるよう配慮をお願いします。特にこのページで検証したサイトは2024年3月現在で全て何の告知もなく閉鎖されています。まともな投資サイトだったとは思えませんし、本ページ削除の意味がありません。

▼本サイトでの検証は名誉棄損に当たらないと考えます。→ 雑記1

このページでは「検証13」「検証14」「検証15」「検証16」「検証17」に続いて中国系の詐欺グループによる可能性があるサイトについての検証6ページ目です。「検証19「検証20「検証21「検証22「検証23「検証24「検証25「検証26「検証27「検証28「検証29「検証30「検証31「検証32「検証33「検証34「検証35「検証36「検証37「検証38「検証39「検証40「検証41「検証42「検証43「検証44「検証45「検証46「検証47「検証48「検証49「検証50「検証51「検証52「検証53」「検証54「検証55」「検証56「検証57「検証58「検証59「検証60「検証61「検証62「検証63」「検証64」「検証65」「検証66」「検証67」「検証68」「検証69」「検証70」「検証71」「検証72」「検証73」「検証74」「検証75」「検証76」「検証77」「検証78」「検証79」にも続編があります。勧誘の手口などについては「検証13」の冒頭を参照してください。このページで検証するのは同じグループに属する可能性が高い以下の9つのサイトです。


●ETHBTC Investment Limited (ETHBTC インベストメントリミテッド  https://ethbtcforex.com/Jp)

●UK FUSION INTERNATIONAL FOREIGN TRADING CENTER (UKフュージョン・インターナショナル・フォレイン・トレーディング・センター https://fusion999.com/)

●eastcenturygr (イーストセンチュリーgr https://www.bcptrade.com/index.php/En)

●eastcenturygr (イーストセンチュリーgr https://www.knightwas.com/index.php/En)

●JECHEY LIMITED (JECHEY リミテッド http://www.jechey.com/En)

●VANHUUYA BROKERS LIMITED (VANHUUYA ブローカーズリミテッド http://nwhfx.com/En)

●Btceth Investment Ltd (Btcethインベストメントリミテッド https://jp.btcethforex.com/)

●Linkhum Investment Limited (Linkhumインベストメントリミテッド https://linkhuminvestment.com/Jp)

●Bitlink FX International Limited (ビットリンクFXインターナショナルリミテッド https://www.birthlinkfx.com/En)


まず以下の6つのサイトをまとめて検証します。

●ETHBTC Investment Limited (ETHBTC インベストメントリミテッド  https://ethbtcforex.com/Jp)

●UK FUSION INTERNATIONAL FOREIGN TRADING CENTER (UKフュージョン・インターナショナル・フォレイン・トレーディング・センター https://fusion999.com/)

●eastcenturygr (イーストセンチュリーgr https://www.bcptrade.com/index.php/En)

●eastcenturygr (イーストセンチュリーgr https://www.knightwas.com/index.php/En)

●JECHEY LIMITED (JECHEY リミテッド http://www.jechey.com/En)

●VANHUUYA BROKERS LIMITED (VANHUUYA ブローカーズリミテッド http://nwhfx.com/En)


まず非常に紛らわしいのですが最初のETHBTC インベストメントリミテッドについては全く同じ名称であるがURLアドレスもサイトの外見も全く異なる別サイト (https://www.ethbtcforexinvestment.com/ja/) が存在することが確認されており、「検証15」で検証しています。2つの同名のサイトの関係は明確ではありませんが同一のグループが同名のサイトを立ち上げている、つまり2つのサイトは同一のグループによって運営されている可能性も当然考えられます。併読してください。

ここで検証する6つのサイトに戻りますがこれら6つのサイトの内、最初のETHBTCインベストメントリミテッドと2番目のUKフュージョン・インターナショナル・フォレイン・トレーディング・センター (長すぎるので以下はUKフュージョンと略) のサイトはYahoo知恵袋に質問が出てきたサイトです。残りの4つのサイトは画像検索で見つかってきた見た目が明らかに似ているサイトでほぼ間違いなく同じグループによるサイトと思われます。まずYahoo知恵袋に出てきた最初のETHBTCインベストメントリミテッドに関する質問の引用から始めます。

2021年1月30日投稿

マッチングサイトのTinderで知り合った自称・中国深圳出身で名古屋在住という女性に勧誘されて口座を開設し、指定された日本の銀行口座に入金してしまったようですが銀行口座は数回変更されたということです。銀行口座が被害者からの訴えによって凍結されることが繰り返された為に口座の変更が行われたのではないかと考えられます。そして既に300万円ものお金を入金してしまい、出金出来なくなっているという状況の様です。

2021年2月3日投稿

こちらの投稿では質問の背景が全く分かりませんがおそらく同じサイトに誘導されて入金を指示されているという状況かと思われます。

2021年3月10日投稿

イクヨクルヨという出会い系サイトで知り合った自称・シンガポール人女性から紹介され、口座を開設してしまったけれども入金先として指定されたのが個人名義の銀行口座だったことから疑問を感じて入金を思いとどまったという状況のようです。

次はUKフュージョンのサイトに関するYahoo知恵袋の投稿を引用します。

2020年11月4日投稿

とにかくこれらの質問に出てきたURLアドレスのサイトにアクセスしてみました。まずETHBTCインベストメントのサイト冒頭のキャプです。

表示対応言語は日本語、英語、中国語、韓国語となっています。

次がUKフュージョンのサイト冒頭部のキャプです。上のETHBTCインベストメントのサイトと比較すれば背景画像は全く同じ、メニューバーの項目も一致しており互いに酷似していることが一目瞭然です。

UKフュージョンのサイトの表示対応言語は日本語、英語、香港語となっています。尚、このキャプは2020年11月4日に取得したものでこの検証を書いている2021年2月初旬の時点ではUKフュージョンのサイトの見かけが大幅に改定されています。改定後のサイトについてはまた後述します。

これ以降の4つのサイトは画像検索で見つかってきたサイトで明らかに上の2つのサイトと似ています。また上の2つのサイトと異なり、日本語表示には対応していません。とにかくサイトの冒頭部のキャプを示していきます。

まずeastcenturygrという名前のサイトが2つあります。しかもこの2つのサイトはこの検証を書いている2021年2月上旬に突然clearioupという名称からイーストセンチュリーgrに改称しています。まず表題の3番目、イーストセンチュリーgr (https://www.bcptrade.com/index.php/En)のサイト冒頭のキャプです。表示対応言語は中国語、香港語、英語の3つです。

次は表題の4番目、イーストセンチュリーgr (https://www.knightwas.com/index.php/En)のサイト冒頭のキャプです。これももう1つのイーストセンチュリーgrのサイトと同じく、表示対応言語は中国語、香港語、英語の3つです。

次は表題の5番目、JECHEY リミテッドのサイト冒頭のキャプです。表示対応言語は英語と中国語のみになっています。

最後はVANHUUYAブローカーズリミテッドのサイトのキャプです。これも表示対応言語は英語と中国語のみになっています。

これらのサイトが互いに似ているのはこのサイト冒頭部だけではありません。例えば以下では各サイトに共通して存在するForex news (日本語表示では「外国為替ニュース」)という項目の冒頭部を英語版で比較してみました。以下、順にETHBTC インベストメントリミテッドのサイト、イーストセンチュリーgr (www.bcptrade.com/)のサイト、イーストセンチュリーgr (www.knightwas.com/)のサイト、JECHEY リミテッドのサイト、VANHUUYAブローカーズリミテッドのサイトからのキャプです。

わざわざ指摘するまでもなく5つのサイトからのキャプは互いに極めてよく似ています。そして非常に奇妙なのは記事についている日付です。最初のETHBTC インベストメントリミテッドのサイトからのキャプにのみ赤枠で強調した部分に記事の日付があるのですが「最新のニュース」という題目でありながらETHBTC インベストメントリミテッドのサイトの記事の日付は2021年1月9日になっています。この検証は2021年2月上旬に書いているので既に1ヶ月近く前の日付になっており、「最新のニュース」と言えるかどうか微妙です。それ以上に違和感があるのはそれ以外の4枚のキャプで同じ位置にある記事の日付がいずれも2019年3月23日と2年近く前の日付になっていることです。また記事のタイトルが5枚のキャプで全て「Gold prices are likely to rise in view of continued」で始まっており、キャプの範囲で見ることが出来る記事の始まりの文章も全く同じです。2019年3月23日付の記事と全く同じタイトル、内容の記事が2年近く経過した2021年1月9日にも出ていることになり、明らかにおかしいです。このニュースの項目はそれらしく見せかけただけのハリボテとしか思えません。

ちなみに表題2番目のUKフュージョンのサイトは上でも書きましたが検証を始める直前に大幅改訂されて全く別のサイトに生まれ変わってしまったので改訂以前に同じニュースの項目があったかどうか確認出来なくなってしまいました。

さらにもう一ヵ所、別の部分で、5つのサイトからのキャプを比較します。以下も順にETHBTC インベストメントリミテッド、イーストセンチュリーgr (www.bcptrade.com/)、イーストセンチュリーgr (www.knightwas.com/)、JECHEY リミテッド、VANHUUYAブローカーズリミテッドの各サイトからのキャプです。

このキャプの範囲に書かれているのは外国為替以外に株価指数なども取引出来るとかカスタマーサービスに力を入れているといったありきたりな内容です。ここで非常に気になるのは文章の内容ではなく、上の5枚のキャプの赤枠で囲った部分です。要は文章の主語であるサイトの名称、業者名が記されているはずの部分なのですが2つのイーストセンチュリーgrのサイトでは「eastcenturygr」と記されているべき部分に共に何故か「Bcptrade (Bcpトレード)」と記されているのです。

何かの間違いとしか思えないのですが何故こうした間違いが生じたのか考えてみると2つの可能性が浮かんでくるように思われます。まず「Bcptrade (Bcpトレード)」というサイトがかつては存在していてそのサイトをテンプレートにして2つのイーストセンチュリーgrのサイトを作った時に修正を忘れたという可能性です。もう1つの可能性は現在イーストセンチュリーgrという名称の2つのサイトはかつては「Bcptrade (Bcpトレード)」という名称のサイトだったが改称した結果としてイーストセンチュリーgrという名称になったという可能性です。勿論決定的な証拠はないので多分に推測になりますが、2つの根拠から特に後者の可能性が高いように思われます。

まず2つのイーストセンチュリーgrのサイトは検証を書く直前の時期に突然「clearioup」という名称だったのが「eastcenturygr (イーストセンチュリーgr)」に名称が変わったということを書きました。現在でも2つのイーストセンチュリーgrのサイトのAbout Us > Company Profile というページを見ると以下のキャプに示したように自社を紹介する文章の主語が「clearioup」になっています。ちなみに以下に示したのはイーストセンチュリーgr (www.bcptrade.com/)のCompany Profileのページのキャプですがイーストセンチュリーgr (www.knightwas.com/)のCompany Profileのページでも主語が「clearioup」になっています。

またclearioup」をGoogleで検索すると以下のキャプに示したように現在でもイーストセンチュリーgrという名称になった2つのサイト、URLアドレスが「www.knightwas.com」と「www.bcptrade.com」の2つのサイトが引っかかってきます。

そもそも2つ存在するイーストセンチュリーgrのサイトのURLアドレスがwww.bcptrade.com/」なのですからサイト開設時の名称は「Bcptrade (Bcpトレード)」であった可能性は高いです。となれば少なくとも2回の社名 (サイト名) 変更があったらしいことになりますが、社名 (サイト名) の変更があったならばその変更に関する何らかの案内が用意されないわけがありません。何故何の告知も残さずに密かに社名 (サイト名) 変更を繰り返しているのか極めて怪しいとしか思えません。

それからCompany Profile (会社概要)のページ関係しますが、ETHBTC インベストメントリミテッド、イーストセンチュリーgr (www.bcptrade.com/)、イーストセンチュリーgr (www.knightwas.com/)、JECHEY リミテッド、VANHUUYAブローカーズリミテッドの各サイトには連絡先情報らしきものが殆ど何もありません。住所とか電話番号とか経営者情報といったものが何もないのです。唯一、ETHBTC インベストメントリミテッドのサイトにのみわずかな情報が見つかりました。まず会社概要の末尾にメールアドレス (support@ethbtcforex.com)だけが記されています (以下のキャプ参照)。

さらに会社概要の冒頭に以下の記述があります。

青い下線で強調した部分にはアメリカのNFAという組織で登録 (登録番号: 0536274) を得ているとあります。さらに赤い下線で強調した部分にETHBTCインベストメントリミテッドはイギリスで設立された会社であると明記されています。そこでまずイギリスの法人登録を探してみると以下のキャプに示したETHBTCインベストメントリミテッドの法人登録が見つかってきました。但し本稿の最初に説明しましたがETHBTCインベストメントリミテッドというサイトはURLアドレスもサイトの内容も全く異なるサイトがもう1つ見つかっており、「検証15」で検証しています。この法人登録がどちらのETHBTCインベストメントリミテッドのサイトに対応するものなのかについては確たる情報はありません。

法人登録の日付は2021年1月5日になっています。そしてこの法人登録は「検証15」のもう1つのETHBTCインベストメントリミテッドのサイト (https://www.ethbtcforexinvestment.com/ja/) の検証でも書きましたが2021年1月5日に法人登録が行われてから1ヵ月半ほどの間に2度も住所の変更が行われています。

▼2021年1月5日の法人登録時の住所

61a West Ham Lane London E15 4PH United Kingdom

▼2021年2月4日付の移転先住所

Flat32 Adventures Court 12 Newport Avenue London E14 2DN

▼2021年2月19日付の移転先住所

275 New North Road London N1 7AA

これだけ頻繁に住所変更が行われているというのは明らかに異様です。そして2度の住所変更を経た現在の住所はN1 Mailboxというバーチャルオフィス業者の拠点の住所に一致しますし、「検証13」以降で検証してきた一連の中国系と思われるサイトの法人登録の住所として何度も登場しています。具体的には以下のサイトの法人登録が同じ住所です

「検証15」:ETHBTC インベストメントリミテッド法人登録

「検証16」:Hui Deli グローバルリミテッド法人登録

「検証25」:スマートコントラクトグループ法人登録

「検証28」8848グローバルリミテッド  → 法人登録

「検証29」:XINHAOインターナショナル → 法人登録

「検証77」:キャピタル IM リミテッド法人登録

これは明らかに架空住所でしょう。 さらにわずか半月ほどしか使われなかった2番目の住所

>Flat32 Adventures Court, 12 Newport Avenue, London, United Kingdom, E14 2DN

も検索すると少なくとも数百単位の法人が部屋番号まで同じ住所に登録されているようです。また後述しますがJECHEYリミテッドの登録上の住所も完全に同じです。こちらもオフショア会社などを使った名目だけの住所の疑いが濃いです。さらに以下に示した経営者情報を見ると唯一の経営者として登録されているのはXU, Shanqingという中国国籍、中国在住の人物になっています。

さらにサイトのWho Is 情報にも断片的な連絡先情報があります。

このWho Is 情報を見ると黄色の枠で囲った部分に記載がありますが、サイトの登録・開設日が2021年1月5日となっており、上に示したイギリスの法人登録の日付と一致しています。法人登録とここで検証しているサイトが対応していることを示唆していると思われます。そしてWho Is情報の赤枠で囲った部分にサイト運営者に関する情報が あります。

>Registrant Name: Xian Sheng Chen

>Registrant Organization: ETHBTC Investment Limited

>Registrant Street: Shen Zhen

>Registrant City: Shen Zhen

>Registrant State/Province: Guangdong

>Registrant Postal Code: 518000

>Registrant Country: CN

>Registrant Phone: +86.18928434803

>Registrant Phone Ext: 

>Registrant Fax: 

>Registrant Fax Ext: 

>Registrant Email: 820488124@qq.com

登録者はETHBTCインベストメントリミテッドに所属する「Xian Sheng Chen」という個人名になっており、住所のGuangdongは広東省、Shen Zhenは深圳市を意味するようです。電話番号も中国の国番号である[+86]から始まっていますし、最後のメールアドレスも中国で広く使われている「@qq.com」というフリーメールのアドレスになっています。やはりイギリスに法人登録があっても実際の事業の実体は中国にあると考えるのが妥当だと思います。

ETHBTC インベストメントリミテッドについてイギリスの法人登録が見つかったということで他のサイトについても同様にイギリスの法人登録を探してみました。またそれぞれのWho Is情報を確認してみました。

まずイーストセンチュリーgrについてはイギリスの法人登録は見つかりません。以前に使っていたと思われるサイト名・社名であるclearioupやBcptradeでも探してみましたがやはり法人登録は見つかりません。Who Is 情報を見ると以下のキャプで赤枠で囲った部分に所在地情報があるもののイーストセンチュリーgr (www.bcptrade.com/)が香港、イーストセンチュリーgr (www.knightwas.com/)が中国のAnhui (安徽省)という記述があるだけです。

2つのイーストセンチュリーgrのサイトは互いに酷似していて同じグループによるサイトとしか思えないのですが所在地が香港と中国・安徽省と別れていることから判断するとこのWho Is情報にある所在地も信頼は出来そうもありません。

次のJECHEY リミテッドについては対応すると思われるイギリスの法人登録がみつかります。

法人登録上の住所は

>Flat32 Adventures Court, 12 Newport Avenue, London, United Kingdom, E14 2DN

となっていますがこの住所は上で示したETHBTCインベストメントリミテッドの法人登録で所在地とされていた住所と完全に同じです。また部屋番号まで同じ住所に少なくとも数百の法人の登録があるようです。実態のない名目だけの住所の疑いが濃厚です。そしてこの法人登録で開示されている経営者情報には2人の個人と1つの法人が出てきます。登録されている法人はCOMPANY MADE AGENTS LTDという法人で名称からほぼ間違いなくオフショア会社の類でしょう。COMPANY MADE AGENTS LTDの法人登録の上の住所もETHBTCインベストメントリミテッドやJECHEY リミテッドの法人登録上の住所と同じです。経営者として登録されている2人の個人については以下にキャプを示しました。

1人目はWANG, Pingという中国国籍、イギリス在住の人物で会社が設立された2019年9月27日の時点でのDirector (社長) でしたが2019年10月5日には辞職しています。在職期間はわずか8日ほどということになります。そしてDirector職を引き継いだのが以下に示すBU, Lingganという中国国籍・アメリカ在住の人物です。

一方でJECHEY リミテッドのサイトのWho Is情報は以下のようになっています。

これも一番下の赤枠で囲った部分に登録者の所在地情報が記されていますがイギリスのロンドンというだけの情報しかありません。信用出来るかどうかも極めて疑問です。

次は表題最後のVANHUUYAブローカーズリミテッドについてですが、以下のキャプに示すようにイギリスにVANHUUYAブローカーズリミテッドのものと思われる法人登録があることが確認されました。

この法人登録の経営者情報を見ると以下のキャプに示しますがLI, Aiqiという中国国籍・中国在住の人物が唯一の経営者となっています。

情報は少ないですがVANHUUYAブローカーズリミテッドのサイトのWho Is情報も一応以下に掲げておきます。

一番下の赤枠で囲った部分にある所在地情報は中国のFujian (福建省) となっています。

ここまでETHBTC インベストメントリミテッド、2つのイーストセンチュリーgr、JECHEY リミテッド、VANHUUYAブローカーズリミテッドの5つのサイトについてまとめてきましたが、かつてはこれらのサイトと明らかに酷似したサイトであった表題の2番目のサイト、UKフュージョンのサイトが改編された後にどうなったのかについてまとめておきたいと思います。まず以下が改編後のUKフュージョンのサイトの冒頭部のキャプです。

かつてのサイトとは似ても似つかないサイトになっていますがこのサイトを一見して既視感を感じました。すなわち「検証15」で検証したBTCUSDTインベストメント リミテッド など4つのサイトと明らかに似ているのです。以下にそのBTCUSDTインベストメント リミテッド のサイトの冒頭部のキャプを再掲します。

背景画像が全く異なるのでこの冒頭部を比較しただけでは2つのサイトが酷似していることは分かりにくいかもしれませんが例えばメニューバーの項目は2つのサイトで左から「家」-「私たちに関しては」-「資本の安全性」-「デジタルバンキング」-「プライムフローカレッジ」-「お問い合わせ」という6項目が並んでいるといった点は完全に同じですし、言語選択のプルダウンメニューに見える国旗のアイコンなども選択出来る言語の数が全く異なるとは言えかなり似ていることが分かります。

さらに例えば以下はUKフュージョンのサイトとBTCUSDTインベストメント リミテッド のサイトに共通して存在するサイトの特長を5項目にまとめてイラスト付きで説明している部分の比較です。ほぼ同一と言ってよいほど似ています。

「検証15」で検証したグローバル・インベストメント・バンク&キャピタル・トラストのサイトとTDマーケットのサイトにもこの特長をまとめた部分があります。他にもキャプは示しませんが、「検証15」で検証した4つのサイトと改編後のUKフュージョンのサイトは互いに非常によく似ています。

そしてこれもこのUKフュージョンのサイトにある連絡先情報は以下のようになっています。

>英国本社: UK FUSION INTERNATIONAL FOREIGN TRADING CENTER LTD 

>企業番号: 12866155

>会社の住所: UNIT G25 WATERFRONT STUDIOS, 1 DOCK ROAD, LONDON, UNITED KINGDOM, 

>郵便番号: E16 1AH

>Eメール: ukfusion999@gmail.com

>カナダ支店: UK FUSION INTERNATIONAL FOREIGN TRADING CENTER LTD.

>企業番号: 1235241-9

>会社の住所: 500-7030 WOODBINE AVEMARKHAM ON L3R 6G2

>Eメール: xiaoguanyin@fusion999fx.com


イギリス本社とカナダ支店の住所、メールアドレス、法人番号らしきものが記されていますが電話番号はありません。またイギリス本社のメールアドレスは無料登録できるgmailのアドレスです。まともなFX業者の連絡先とは思えません。そしてこの連絡先情報の書式などは「検証15」で検証したグローバル・インベストメント・バンク&キャピタル・トラストなどのサイトの連絡先情報の書式と極めてよく似ているのですが、示されている拠点の住所などは全く重複していません。

グローバル・インベストメント・バンク&キャピタル・トラストの拠点はオーストラリア2ヵ所、アメリカ2ヵ所、香港、シンガポール、ニュージーランドの計7ヵ所でしたからUKフュージョンのイギリスとカナダの2ヵ所という連絡先は国からして重なっていないのです。

そしてイギリス本社の住所 (UNIT G25 WATERFRONT STUDIOS, 1 DOCK ROAD, LONDON, UNITED KINGDOM,) は「検証13」以降で検証している一連の中国系と思われる詐欺サイトでしばしば登場している住所です。具体的には

「検証13」ゴールドエイトサービシーズ およびXHFXマーケット 

「検証14」オールブライトファイナンシャルおよびDarkasマーケッツリミテッド

「検証15」ユナイテッドインターナショナルフォレインインベストメントセンターリミテッド

「検証16」ビクトリーファルコンサービスリミテッド

「検証19」ア・グランス・グループ、IATFXWELSHIサービシーズおよびBMIマーケッツ

「検証20」KSGリミテッドとDingsheng

「検証21」Odinサービスグループ

「検証22」イーストセンチュリーグループリミテッド、MARVALLE 3THグループリミテッド、ONDERSONおよびクリアリングファルコン

「検証23」センターフォーカスガイドグローバルリミテッド、Antsテクノロジーデベロップメントリミテッド、ゼロリファイングループリミテッドリードディアカンパニーリミテッドおよびJUNE BOWESデベロップメントグループリミテッド

「検証24」ミリオンhui FXリミテッド

「検証27」アルトマンファイナンインベストメント

「検証29」Ueeインターナショナルリミテッド

「検証30」アクトゴールドリミテッドとVPマーケッツグローバルリミテッド 

「検証31」FTFゴールドグローバル、PKGグローバル、BOPグローバルおよびMWHマーケッツリミテッド

「検証32」TIXインベストメントマネージメントリミテッドおよびJIAXINGインターナショナルリミテッド

「検証34」FUNRATS ウエルスリミテッドおよびLEBWAYウエルスリミテッド

「検証35」セレクトグローバル、トレジャーリーフグループリミテッド

「検証39」HNDグローバルリミテッド、ITEグローバルリミテッド、RTSゴールドグローバルリミテッド、SODグローバルリミテッド、インダスゴールドマーケッツリミテッド、YLLグローバルインベスティングリミテッド、BSVグローバルインベスティングリミテッド、KBLグローバル インベスティングリミテッド、FFFAグローバルインベスティングリミテッド、HANグローバルインベスティングリミテッド、TUFマーケッツリミテッド、KBLグローバル インベスティングリミテッド、FFFAグローバルインベスティングリミテッド、HANグローバルインベスティングリミテッドTUFマーケッツリミテッドおよびパワーファンクションキャピタルリミテッド

「検証40」FOGEEリミテッド (https://www.fogee.net/index21.html)

「検証44」エクセレントリベニューリミテッド

でも全く同じ住所が所在地として登場しています。さらに以下の別項目で検証しているBtcethインベストメントリミテッドやビットリンクFXインターナショナルリミテッドの法人登録上の住所も全く同じ住所です。

この住所に実際に何があるのか分かりませんが、オフショア会社などを使った架空住所である可能性が高いと考えられます。カナダの住所 (500-7030 WOODBINE AVEMARKHAM ON L3R 6G2)  についても検索してみるとRegusというシェアオフィス/バーチャルオフィス業者の拠点の住所と一致するようです。これらの住所にUKフュージョン社の事業実体があるとは全く思えません。

しかし本社がイギリスになっていたことやこれまでの一連の検証でイギリスに法人登録が見つかる場合が多いのでUKフュージョン社についてもイギリスの法人登録を探してみると2つの法人登録が見つかってきました。

UK FUSION INTERNATIONAL FOREIGN EXCHANGE TRADING CENTER LTD (Company number 12849440)

UK FUSION INTERNATIONAL FOREIGN TRADING CENTER LTD (Company number 12866155)

社名に「Exchange」という単語が入っているか否かの違いしかない2つの登録があり、しかも単に名称が似ているというだけでなく、法人登録の時期も近いですし同じ個人が経営者として登録されています。ここで検証しているUKフュージョン社は社名に「Exchange」を含まないので後者の法人登録を検証しますが、他方の法人登録も同じグループによる登録であることは間違いないと思われるのでまた別のサイトが存在していた、あるいは存在しているのかもしれません。

とにかく以下がイギリスの法人登録と思われるもののキャプです。

法人登録が為されたのは2020年9月8日とかなり新しいです。住所はサイトにあった住所と一致していますが既に書いたようにこの住所には多数の法人が登録されているのでオフショア会社などの住所である可能性が高いです。そして経営者情報は以下のようになっています。

経営者として登録されているのはYANG, Mingfengという中国国籍、中国在住の人物です。これ以外にJ&C BUSINESS (UK) CO., LIMITEDという法人が経営者として登録されていますがこちらは2000社以上の法人で経営陣として登録されており、イギリスの法人登録を取得するのに使われたオフショア会社でしょう。やはりUKフュージョン社の実際の本社は中国にあると考えるのが妥当と思われます。

さらに以下がUKフュージョンのサイトのWho Is 情報です。

黄色の枠で囲った部分にあるサイトの登録・開設日は2020年8月29日となっており、イギリスの法人登録がなされた2020年9月8日に先立つこと10日ほどです。赤枠で囲った部分にある登録者の情報を見ると所在地が香港になっています。

結論としてこのページで検証した6つのサイトはいずれも到底信用に足るサイトとは思えません。さらにUKフュージョンのサイトが「検証15」で検証したBTCUSDTインベストメント リミテッド など4つのサイトと明らかに関連しているサイトに改編されたことからここで検証した6つのサイトとBTCUSDTインベストメント リミテッド など4つのサイトは全て同じグループによるサイトである可能性が強く疑われることになりました。そう考えてみると「検証15」で検証したBTCUSDTインベストメント リミテッド」と本ページで検証した「ETHBTCインベストメントリミテッド」は2つの仮想通貨の略称を並べた名称であり、同じ人物が同じ思想で命名したと考えても全く違和感がありません。

こうした見かけだけからは関連性が分からないサイトでも組織的な結びつきの可能性が出てきたとなれば実は「検証13」以降で検証してきた中国系と思われる詐欺サイトを運営しているのは全て同一のグループなのかもしれません。そして少なくともETHBTCインベストメントリミテッドについて最初に引用した既にYahoo知恵袋に被害報告が出ていることなど考えてもこれらは非常に危険なサイトとしか思われません。これらのサイトでの投資を勧誘されても決して応じないことを強く推奨します。


●Btceth Investment Ltd (Btcethインベストメントリミテッド https://jp.btcethforex.com/)

敢えてリンクしませんが某FX業者の比較サイトで見つけたサイトです。明らかに上で検証したETHBTC インベストメントリミテッドなどのサイトに似ているのでここで検証します。まず以下がサイト冒頭のキャプです。

表示対応言語は日本語のほかに英語、ヒンディー語、タイ語、フランス語、香港語、中国語、ドイツ語、ベトナム語、韓国語とかなり幅広いです。この冒頭部の背景画像は上で検証してきたETHBTC インベストメントリミテッドなどのサイトで使われている背景画像と同じものでしょう。

この冒頭部に続いてはサイトの特長をイラスト付きでサイトの特長を説明する部分があります。外国為替 (FX)、貴金属、インデックスと原油が取引できるといったことも書いてあります。

例えばETHBTC インベストメントリミテッドのサイトにも以下のキャプに示しましたが非常によく似た部分があります。

あるいはBtcethインベストメントリミテッドのサイトにも上のETHBTC インベストメントリミテッドなどの検証で比較した「Welcome」から始まる文章があります。比較の為に英語版のキャプをETHBTC インベストメントリミテッドの相当部分のキャプと並べてみます。

赤枠で囲ったサイト名の部分が互いに異なるだけでそれ以降の部分は全く同じ文章です。BtcethインベストメントリミテッドはETHBTC インベストメントリミテッドなどのサイトと同じグループによって同じテンプレートから作られたサイトと考えて間違いないでしょう。

次に連絡先情報を探しましたが殆ど情報がありません。所在地については企業紹介のページに以下のキャプに示しましたが「英国で設立された」という記述があるだけです。

それ以外には同じく企業紹介のページの一番下にメールアドレスだけ示されています。

>連絡先メールbtcethforex@gmail.com 

このメールアドレスはしかも無料登録できるgmailのアドレスです。まともなFX業者がフリーメールのアドレスを使うなんて有り得ないでしょう。

ともかく「英国で設立された」という記述があったことと上で検証した同じグループによると思われるサイトでイギリスの法人登録が見つかっていることを考えてBtcethインベストメントリミテッドについてもイギリスの法人登録を探してみると予測通り以下に示した法人登録が見つかってきました。

登録住所:Unit G25 Waterfront Studios, 1 Dock Road, London, United Kingdom, E16 1AH

登録日付:2021年3月2日

この住所は上で検証したUKフュージョン・インターナショナル・フォレイン・トレーディング・センターの法人登録などに繰り返し登場している住所と全く同じ住所です。以下で検証しているビットリンクFXインターナショナルリミテッドの法人登録上の住所も同じです。他にも検証でこの住所が登場するサイトのリストはUKフュージョンの検証に書いてありますから参照してください。

そして実際にこの住所にBtcethインベストメントリミテッドが実在しているかどうかは極めて疑問です。また法人登録の日付は2021年3月2日となっており、「検証13」以降で検証している一連の中国系と思われるサイトの多くに共通した特徴ですがこの検証を書いている2021年5月下旬の時点で3ヵ月も経過していない非常に新しい法人であることが分かります。

そしてこの法人登録の経営者情報のページを見ると以下に示したARANAS, Marie Mutiaという人物がDirector (社長) という役職で登録されています。

この人物は1994年7月生まれでフィリピン国籍、フィリピン在住となっており、「検証15」で検証したユナイテッドインターナショナルフォレインインベストメントセンターリミテッドの法人登録の経営者情報、あるいは「検証24」で検証したミリオンhui FXリミテッドの法人登録の経営者情報に名前が出てきていた人物と同じ人物と思われます。つまり名目上だけかもしれませんがBtcethインベストメントリミテッドの経営者となっているARANAS, Marie Mutiaという人物は同時にユナイテッドインターナショナルフォレインインベストメントセンターリミテッドやミリオンhui FXリミテッドの経営者でもあるということになります。組織的な繋がりは間違いないでしょう。

このBtcethインベストメントリミテッドサイトについては投資勧誘を受けたとか出金出来なくなったといった報告は現時点で確認されていません。しかし上で検証している非常にサイトの見かけが似ているサイトやARANAS, Marie Mutiaという経営者を同じくするユナイテッドインターナショナルフォレインインベストメントセンターリミテッドやミリオンhui FXリミテッドでは勧誘を受けた、特に後者については出金が出来なくなったというYahoo知恵袋の投稿が確認されています。やはりBtcethインベストメントリミテッドのサイトも非常に危険なサイトと考えざるを得ません。このサイトでの投資勧誘を受けることがあっても決して応じないことを強く推奨します。


※付記

Btcethインベストメントリミテッドでの被害事例と思われる投稿がYahoo知恵袋に出てきたので引用します。

2021年11月11日投稿

状況がよく分かりませんが中国人女性に勧誘されて口座開設し、三井住友銀行の中国人と思われる個人名義の口座に入金する形で入金して結局は出金拒否されているということのようです。まさに「検証13」で説明した詐欺の手口に合致するように思われます。

2022年1月25日投稿

情報が少ないですがネットで勧誘されているようです。勧誘役が外国人かどうかは不明です。

2022年1月26日投稿

この質問も状況がよく分かりませんが、出金しようとしたところ税金分を別途入金しないと出金出来ないという状況に陥っているようです。海外の業者が源泉徴収に対応しているわけがありませんし、仮に源泉徴収するにしたって出ている利益の一部を源泉徴収用に留保すれば済むことです。これは詐欺グループがさらにお金を搾り取ろうとしているとしか思われません。

2022年2月18日投稿

何の情報もありませんが、Btcethインベストメントリミテッドでの被害者による投稿と思われます。

2022年2月27日投稿

SNSで知り合った自称・香港人と日本人のハーフという女性にBTCETHインベストメントリミテッドでの投資を勧誘され、三井住友の外国人個人名義の口座に入金することを指示されたようです。数字の上では順調に増えているように見えて利益だけで500万円に達していたが出金しようとすると20%、約100万円の税金を入金することが必要と言われて知恵袋に質問しているという状況のようです。これもこの手の詐欺の典型例かと思われます。


●Linkhum Investment Limited (Linkhumインベストメントリミテッド https://linkhuminvestment.com/Jp)

●Bitlink FX International Limited (ビットリンクFXインターナショナルリミテッド https://www.birthlinkfx.com/En)

これらも上で検証している7つのサイトと明らかに似ており、同じグループによって同じテンプレートから作られたサイトと考えられるのでここで検証します。Linkhumインベストメントリミテッドは後述しますが他のサイトについてイギリスの法人登録を調べていて見つかったサイトビットリンクFXインターナショナルリミテッドの方はLinkhumインベストメントリミテッドからの画像検索で見つかってきたサイトです。とにかく以下に2つのサイトの冒頭部のキャプを示します。まずLinkhumインベストメントリミテッドのサイト冒頭のキャプです、

表示言語は右上のプルダウンメニューから選択する形式になっており、英語、香港語、日本語、韓国語、ドイツ語の5つが選択肢になっています。

次はビットリンクFXインターナショナルリミテッドのサイト冒頭のキャプです。

こちらは表示言語が英語と中国語の2つだけで日本語表示には対応していません。

取引対象はいずれのサイトでも外国為替 (FX)、原油、貴金属、株式指数となっていますがリアルタイムの相場情報とかチャートがありません。口座を開設してログインすれば相場情報やチャートが出てくる可能性はありますがかなり違和感があります。

そしてこれら2つのサイトの冒頭部は言うまでもありませんが、背景画像など上で検証した7つのサイトと非常によく似ています、さらにこれら2つのサイトが上で検証してきたサイトと似ているのはこの冒頭部だけではありません。この冒頭部に続いてはサイトの特長を簡単なイラスト付きでまとめた部分が出てきます。その部分のキャプをLinkhumインベストメントリミテッド、ビットリンクFXインターナショナルリミテッドの順で比較の為に英語版で以下に示します。

さらに上で検証対象としたBtcethインベストメントリミテッドのサイトからも相当部分のこれも英語版のキャプを示します。

第2項のトレーディングプラットフォームがMT4あるいはMT5になっていたり、第4項の最低入金額が500ドルだったり、1000ドルだったりと細かい違いがないわけではありませんがこの部分についてもほぼ同じです。

以下に示したのも上で検証したサイトで比較に使った企業紹介的な文章の冒頭部をLinkhumインベストメントリミテッド、ビットリンクFXインターナショナルリミテッド、そしてBtcethインベストメントリミテッドの3つのサイトでの比較ですが赤枠で囲った各サイトの名称、文章の主語だけが入れ替わっているだけで以降は全く同じ文章です。

要するにこれらのサイトは明らかに同じテンプレートから作られています。運営元は同じグループである可能性が極めて濃厚でしょう。しかしここで検証しているLinkhumインベストメントリミテッド、ビットリンクFXインターナショナルリミテッドのサイトには連絡先情報とか運営者情報は全く見当たりません。Btcethインベストメントリミテッドのサイトには記されていたメールアドレスさえありません。

しかし本項の最初に書いたようにLinkhumインベストメントリミテッドはそもそもイギリスの法人登録を調べていて存在に気が付いたサイトですし、画像検索で見つかってきたビットリンクFXインターナショナルリミテッドについてもイギリスの法人登録が見つかってきました。信用出来るかどうかは別として連絡先とか運営者に関する情報として重要と思われるのでそれらを以下に示します。まずLinkhumインベストメントリミテッドの法人登録を以下に示します。

住所: 4d Salisbury Road, Weston-Super-Mare, Somerset, United Kingdom, BS22 8EW

登録日付: 2021年5月4日

この検証は2021年6月半ばに書いているので法人登録から1月半ほどしか経過していない非常に新しい登録であることが分かります。そして住所が問題です。このLinkhumインベストメントリミテッドの法人登録を発見したのは「検証23」に書いたCAMEL FINANCIAL LIMITED (キャメルファイナンシャルリミテッド https://www.camel-financial.com/En.html)の検証でやはりイギリスの法人登録が出てくるのですがその住所がこの「4d Salisbury Road」から始まる住所だったのです。さらにその時点で他に3つのサイトで同様に対応すると思われるイギリスの法人登録に全く同じ住所が登場していることにも気が付きました。キャメルファイナンシャルリミテッドを含めて4つの法人が同じ住所にあるということになりました。さらにその後、一連の検証からさらに本サイトで検証しているかなりの数の法人登録の住所が同じ住所であることが分かってきました。以下にまとめます。

「検証13」 Beslaマーケットリミテッド法人登録

「検証20」 JINGERグローバルリミテッド法人登録

WEIKE → 法人登録

「検証23」 キャメルファイナンシャルリミテッド → 法人登録

パットンセキュリティーズリミテッド → 法人登録

「検証27」 IOTAグローバルリミテッド → 法人登録

サウスセンチュリーグループリミテッド → 法人登録

アルトマンファイナンスインベストメント → 法人登録

「検証28」 CMMCIセキュリティーズインフォメーションカンパニーリミテッド → 法人登録

プラスマーケットリミテッド → 法人登録

MISNEAグローバルリミテッド → 法人登録

「検証33」 SHUN YUENリミテッド → 法人登録

「検証36」 ZOROグローバルリミテッド → 法人登録

YUMグループグローバルリミテッド → 法人登録

EGMフォレックス法人登録

「検証37」 ROKINGリミテッド法人登録

SAENマーケッツリミテッド法人登録

セントラルコーリションセキュリティーズ法人登録

「検証43」 Okwisグローバルリミテッド → 法人登録

「検証45」 KAIHERグローバルリミテッド → 法人登録

「検証46」 グランドグローバルマーケッツリミテッド → 法人登録

Skyamインベストリミテッド → 法人登録

「検証48」 ETHERマクロキャピタルリミテッド法人登録

「検証50」 OSIRISフォレックス → 法人登録

「検証54」 Maliksiリミテッド → 法人登録

「検証57」 UNERNEYグローバルリミテッド → 法人登録

また既に閉鎖されたようですが本サイトの姉妹サイト「検証94」で検証しているBCHBTG (https://www.bchbtg.com/#/home) という仮想通貨取引所の法人登録でもこの住所が登場しています。そこでこの住所で登録されているイギリスの法人登録を調べていくとこうした中国系と思われる詐欺サイトに結びつく法人登録が見つかるかもしれないと思って調べてみることにしました。関連するかもしれない法人登録を探す判断基準としてはこれまでの事例から2020年以降の新しい法人登録でさらに経営者情報を見て中国系の人物が経営者になっている法人を探したのですが、実際に調べてみるとこの住所には中国系の顧客を集中的に扱うオフショア会社でもあるのか中国系の人物を経営者とする法人が非常に多く存在していることが判明しました。さらに業種や法人の名称なども参考にして怪しいと思った法人が見つかれば法人名で検索して対応するサイトを探すということを繰り返した結果として見つかってきた1つがここで検証しているLinkhumインベストメントリミテッドということになります。

そしてこの法人登録の経営者情報のページを見ると経営者となっているのは以下に示すWEI, Wenxingという1992年5月生まれで中国国籍、イギリス在住の人物となっています。

そしてこの人物は「検証25」で検証したDEFI Investment Limited (DEFIインベストメントリミテッド https://jp.defiinvestmentlimited.com/)のものと思われる法人登録経営者情報に出ていた人物と氏名や1992年5月生まれで中国国籍、イギリス在住といった情報が一致しており、同一人物の可能性が高いです。

次にビットリンクFXインターナショナルリミテッドのものと思われる法人登録を示します。

住所: Unit G25 Waterfront Studios, 1 Dock Road, London, United Kingdom, E16 1AH

登録日付: 2020年5月26

こちらは2020年5月ですから法人登録から1年以上経過していることになります。この件についてはまた後述します。

そして住所が問題です。この住所は「検証13」以降の一連の中国系と思われる詐欺サイトの検証でしばしば登場している住所であり、上で検証しているUKフュージョン・インターナショナル・フォレイン・トレーディング・センターのサイトの連絡先情報にった住所、同じくBtcethインベストメントリミテッドの法人登録で所在地とされている住所と同じです。他にも多数のサイトの検証でこの住所が登場しているのでUKフュージョン・インターナショナル・フォレイン・トレーディング・センターの検証に書いたリストを参照してください。この住所にビットリンクFXインターナショナルリミテッドを含む多数のFX業者が実在するとは全く思えません。そしてこの法人登録の経営者情報に示されている経営者は以下のキャプに示したPERMALE, Anna Marieというフィリピン国籍、フィリピン在住の人物になっています。

この人物は1986年1月生まれとなっています。2021年6月現在で35歳ということになります。PERMAnna Marieという名前からおそらく女性でしょう。

そして法人設立時の提出書類を見るとこのフィリピン人経営者のフィリピンの住所が記されていました。

>PRK 2 SOUTHERN POBLACION 7209 PLARIDEL MISAMIS OCCIDENTAL PHILIPPINES 999005

これだけだと中国とは何の繋がりもあるようには思えませんが、このPERMALE, Anna Marieという人物についてさらに調べてみると同じ1986年1月生まれでフィリピン国籍のPERMALE, Anna Marieという人物が経営者となっているイギリスの法人2つ見つかりました。

LEGEND GENERAL CAPITAL LIMITED

法人番号: 12510894

住所: Unit G25 Waterfront Studios, 1 Dock Road, London, United Kingdom, E16 1AH

登録日付: 2020年311

ALICACAO GLOBAL LIMITED

法人番号: 12633429

住所: Unit G25 Waterfront Studios, 1 Dock Road, London, United Kingdom, E16 1AH

登録日付: 2020年529

法人設立の時期からすればビットリンクFXインターナショナルリミテッドの法人登録の登録日が2020年5月26日ですから2番目のALICACAO GLOBAL LIMITEDはほぼ同時期の登録、LEGEND GENERAL CAPITAL LIMITEDの登録が2ヵ月半ほど早いということになります。

そしてこれら2つの法人登録の住所はいずれもビットリンクFXインターナショナルリミテッドの法人登録の住所と同じで一連の中国系と思われる詐欺サイトの検証で頻繁に出てくる住所です。経営者も同じフィリピン国籍で1986年1月生まれ、同じ名前の人物であるとなればこれはやはり同じグループによる法人でしょう。そこでこれらの法人登録についても対応する詐欺サイトが存在しているのではないかと考えて検索してみましたが見つかってきません。かつては存在していたが閉鎖されたという可能性はあるかもしれません。

興味深いのはこれら同じグループによると思われる2つの法人の内、2ヵ月半ほど早い時期に法人登録されたLEGEND GENERAL CAPITAL LIMITEDの経営者情報です。以下にキャプを示します。

1986年1月生まれでフィリピン国籍、名前も同じPERMALE, Anna MarieというところまではビットリンクFXインターナショナルリミテッドの経営者と同じなのですが居住地が中国になっているのです。つまりこのフィリピン人経営者は現住所はフィリピンなのかもしれませんが、2020年3月の時点では中国在住であったということになります。やはりビットリンクFXインターナショナルリミテッドについても中国との結び付きが確実にあるように思われます。

さらに運営元に関する情報を探して例によってサイトのWho Is 情報を探してみました。以下にまずリンクFXインターナショナルリミテッドのサイトのWho Is 情報を示します。

黄色の枠で囲った部分に記されているサイトの登録・開設日は2021年4月30日となっています。Linkhumインベストメントリミテッドの法人登録の法人登録の日付が2021年5月4日ですからサイトの開設日とほぼ一致しています。そして赤枠で囲った部分に断片的な所在地情報がありますが「Shanghai, CN」となっていてこれは中国の上海を意味すると思われます。やはり中国との結び付きが示唆されます。

それからWho Is 情報を調べていて気が付きましたが以下のキャプに示されている通り、リンクFXインターナショナルリミテッドのサイトはIPアドレス (45.133.239.218) を2つのサイト と共有していることが分かりました。

>Other sites hosted on 45.133.239.218

>cmmciforex.com

>8848globalltd.com

IPアドレスを共有する2つのサイト (cmmciforex.com8848globalltd.com) は共に「検証28」で検証しているCMMCIセキュリティーズインフォメーションカンパニーリミテッド (https://cmmciforex.com/Jp)と8848グローバルリミテッド (https://www.8848globalltd.com/Jp) のサイトです。これもこれら3つのサイトが組織的に繋がっていることを示唆するものでしょう。

次はビットリンクFXインターナショナルリミテッドのサイトのWho Is 情報です。

まず赤枠で囲った部分にある連絡先情報の部分を日本語訳して以下に整理します。

登録機関名: Bitlink FX International Limited

登録機関住所: UNIT G25 WATERFROUT STUDIOS 1 DOCK ROAD, LONDON, EC1V 2NX, LONDON, EC1V 2NX, GB

電話番号: +86.18888888888

メールアドレス: ych077@163.com

住所は上で示したビットリンクFXインターナショナルリミテッドの法人登録に示されていたロンドンの住所に一致しています。しかし電話番号は[+86]という国番号から始まっています。これは国際電話の国番号リストで確認すると中国の国番号です。そして電話番号自体は中国人の好きな8のゾロ目になっていて本物の電話番号かどうかは極めて疑問です。さらにメールアドレスもドメインネームが「@163.com」となっており、これは中国のポータルサイトである網易(NetEase (ネットイース)、ワンイー)が提供するメールアドレスのはずです。住所がイギリスのロンドンなのに電話番号とメールアドレスは中国を示していて明らかに異様です。やはりイギリスの住所は架空住所で実際の根拠は中国にあるとしか思われません。

それから黄色の枠で囲った部分に記されているサイトの開設日は2020年12月21日となっており、法人登録に記されている法人登録の日付、2020年5月26日とは半年以上の隔たりがあります。この点に不審があったのですがビットリンクFXインターナショナルリミテッドについて検索していてどうやら既に閉鎖されているけれどもビットリンクFXインターナショナルリミテッドというサイト (https://www.bitlinkfx.com) が存在していた形跡が海外のFX業者比較サイトなどに見つかることに気が付きました。調べてみるとサイト自体は閉鎖されていてもWho Is 情報が残っていることが分かりました。以下にキャプを示します。

URLアドレス(https://www.bitlinkfx.com)は明らかに本項での検証対象のサイトのURLアドレス(https://www.birthlinkfx.com/En)と異なっているのですが、赤枠で囲ってある部分に見える登録機関名はBitlink FX International Limitedとなっていて全く同じです。但しこちらの所在地情報はHK (香港) となっています。そしてこの既に閉鎖された方のサイトの登録・開設日は黄色の枠で囲った部分に記されているように2020年5月19日になっています。これなら法人登録に記されている法人登録の日付、2020年5月26日と1週間しか違いがありません。どうやらビットリンクFXインターナショナルリミテッドについては法人登録直後に立ち上げられて既に閉鎖されたサイトと本項の検証対象としているサイトの少なくとも2つのサイトがあって悪評が立ったなどの理由で最初に開設したサイトを閉鎖した為に現在確認されるサイトの登録・開設日と法人登録の日付が半年以上の隔たっているということではないかと考えられます。「検証13」以降で検証している一連の中国系の詐欺グループによると思われるサイトの中には1つの法人登録に対して同じサイト名でURLアドレスが異なる複数のサイトが見つかってくるケースが複数確認されていることもこの可能性と矛盾しません。いずれにしろ既に同じ名称のサイトが閉鎖されているという状況はますますビットリンクFXインターナショナルリミテッドの信頼性を危うくするものと考えます。

結論としてこれら2つのサイトについてはこの検証を書いている時点で勧誘されたとか出金出来ないといった報告が確認されているわけではありません。しかしこれらのサイトは詐欺目的で立ち上げられているサイトである疑いが極めて濃いです。これらのサイトでの投資を勧誘されても決して応じないことを強く推奨します。