検証94

単に本ページで取り上げるサイトはいずれも仮想通貨取引所 (暗号資産交換業者) に該当すると思われますが、いずれも日本の金融庁が公表している暗号資産交換業者の登録リストに該当がありません。ここで検証するサイトの多くは日本語対応しており、さらに少なくとも一部のサイトについて日本人に向けた勧誘が行われている実態や被害報告が確認されていて無登録の違法業者であるというだけでなく、詐欺目的で立ち上げられたサイトである疑いが極めて濃厚と考えられます。

▼本サイトでの検証は名誉棄損に当たらないと考えます。→ 雑記1

「検証63」「検証64」「検証65」「検証66」「検証67」「検証68」「検証69」「検証70」「検証71」「検証72」「検証73」「検証74」「検証75」「検証76」「検証77」「検証78」「検証79」「検証80」「検証81「検証82「検証83「検証84「検証85「検証86」「検証87「検証88「検証89「検証90「検証91「検証92「検証93で検証してきたTinderを始めとするマッチングサイト (出会い系サイト) やSNSで外国人による勧誘が行われているという共通点がある一連の詐欺仮想通貨取引所のサイトについての検証32ページ目です。「検証95「検証96「検証97「検証98「検証99「検証100「検証101「検証102「検証103「検証104「検証105「検証106「検証107「検証108「検証109「検証110「検証111「検証112」「検証113」「検証114」「検証115」「検証116」「検証117」「検証118」「検証119」「検証120」「検証121」「検証122」「検証123」「検証124」「検証125」「検証126」「検証127」「検証128」「検証129」「検証130」「検証131」「検証132」「検証133」「検証134」「検証135」「検証136」「検証137」「検証138」「検証139」「検証140」「検証141」「検証142」「検証143」「検証144」「検証145」「検証146「検証147」にも続編があります。勧誘の手口などについては「検証63」の最初に書いてあるので参照してください。本ページでは以下のサイトを検証します。


●BCHBTG (www.bchbtg.com/#/home、スマホ用サイト:m.bchbtg.com/#/)

●LinkPay (リンクペイ www.linkpay.ren/#/)

●LinkPay (リンクペイ www.linkpaycommunity.com/#/)

●watermeloncbo (ウォーターメロンcbo www.watermeloncbo.com/#/)

●MG (www.pukin.cc/#/)

●Buu-community (Buu-コミュニティ https://www.buucommunity.net/)

●QKLYZ (https://qklyz.com/app/#/)

●NKUCOIN (NKUコイン www.nkucoin.com/dist/#/)

●NKUCOIN (NKUコイン www.vkubit.com/dist/#/)

●OMGFIN (www.omg-fin.com/dist/#/)

●LFEX (www.laferrai8.com/dist/#/)

●slbccex (ieabitgroup.com/dist/#/)

●GDP (hiblockcoin.com/dist/#/)

●Btaexcoin (btaexcoin88.com/dist/#/)

●BTE (www.bte.cash/dist/#/)

●Cloud world (クラウドワールド www.cloud-46.com/dist/#/)

●ATEX (www.atex88.com/dist/#/)

●TMX (tmx68.com/dist/#/)

●TMX (tmxotc.com/dist/#/)

●ECO (www.ecobitx.com/dist/#/)

●GoCoin (ゴーコイン gocoin.vip/dist/#/)

●GoCoin (ゴーコイン www.ru90.com/dist/#/)

●GoCoin (ゴーコイン www.75kaihu.com/dist/#/)

●GoCoin (ゴーコイン www.22jiu.com/dist/#/)

●GoCoin (ゴーコイン www.jy531.com/dist/#/)

●GoCoin (ゴーコイン www.168pzw.com/dist/#/)


まず以下のサイトを検証します。

●BCHBTG (パソコン用サイト:www.bchbtg.com/#/home、スマホ用サイト:m.bchbtg.com/#/)

これもYahoo知恵袋に質問投稿が出てきたサイトです。後述しますが姉妹サイトで検証しているFXのサイトとの組織的な関連の可能性も有り得るように思われます。まずこのサイトに関するYahoo知恵袋への投稿を引用します。

2021年4月6日投稿

この投稿では「知人」に紹介されたとあるだけで詳しい勧誘の経緯など分かりません。2つのサイトを紹介されたようで 2つのURLアドレスが示されていますが、1つ目のサイトは「検証87」で検証したMQL (www.mql5global.com/#/home) というサイト、2つ目のサイトがここで検証するBCHBTGのサイトとなっています。そして既に出金に支障が生じているようです。

2021年4月8日投稿

この投稿でも「海外の友人」に紹介されたとあるだけで詳しい状況は分かりませんが会社情報に記載がないことに気が付いて怪しいサイトではないかと疑っているという状況のようです。

2021年4月10日投稿

この投稿でもなぜこのサイトに入金してしまったのかという経緯が記されていませんが出金に支障が生じているようです。とにかくこれらの投稿に記されていたURLアドレスにアクセスしてみました。

表示対応言語は右上のプルダウンメニューに国旗アイコンが見えますが中国語、英語、香港語、日本語、アラビア語、韓国語、タイ語、ベトナム語の8言語になっています。この冒頭部に続いては仮想通貨のリアルタイム相場情報があり、さらにその下にはサイトの特長を簡単なイラスト付きで3項目にまとめて説明している部分が出てきます。その部分をまず日本語表示でのキャプで以下に示します。

そしてこの部分を見て直ぐに既視感を感じました。これは「検証63」以降で検証している中国系と思われる一連の詐欺サイトでしばしば出てきたイラストと説明文の組み合わせに似ているのです。例えば以下は「検証87」で検証したBcyll (www.bcyll.com/dist/#/) という既に閉鎖されたサイトからのキャプですがイラスト部分はともかく説明文の部分に類似性があるのです。

例えば左側の項目の説明文をBCHBTGとBcyllで比較してみます。

▼BCHBTG

安全で信頼性のある

5年間のデジタル資産金融サービス経験

プロの分散アーキテクチャとDDOS攻撃防止システム

▼Bcyll

安全で信頼できます

5年間の暗号資産金融サービスの経験

専門的な分散システムとDDOS攻撃防止システム

これだけの類似性は偶然とは思えません。さらに英語表示を選択した場合についてもBCHBTGとBcyllで比較してみます。

英語にするとBSHBTGとBcyllの説明文が互いに似ていることがより明確になるように思われます。同じく左側の項目の説明文を比較します。

▼BCHBTG

Safe and reliable

5 years of experience in digital asset financial services

Professional distributed architecture and anti-DDOS attack system

▼Bcyll

Safe and trustworthy

5 years of experience in digital asset financial services

Professional distributed architecture and anti-DDOS attack system

1行目で「Safe and Reliable」と「Safe and trustworthy」という単語が1つ入れ替わった違いがあるだけでほぼ同じです。これはやはり同じテンプレートから作られたサイトの可能性が高いように思われます。この3つの特長を説明する部分に続いてはマルチプラットフォーム対応を説明する部分が出てきます。比較の為に英語表示選択状態でのキャプを示します。

これもBcyllのサイトのマルチプラットフォーム対応を説明する部分と比較します。

画像部分はまるで異なりますが文章の部分を見ると

BCHBTG

Support multi-platform terminals anytime, anywhere

▼Bcyll

Multi-platform terminal trading anytime, anywhere

となっていて似ているように思われます。

次に連絡先情報を探しましたが何の情報もありません。例によってサイトのWho Is 情報を確認すると以下のキャプに示しましたが赤枠で囲った部分に信用出来るかどうかはともかくとして断片的な所在地情報が記されています。

>Guangdong, CN

となっていますがこれは中国の広東省を意味します。開示されている所在地情報がこれだけでは話になりません。それから黄色の枠で囲った部分を見るとサイトの登録・開設日が2021年2月24日となっています。この検証を書いている2021年6月上旬の時点で3ヵ月半ほどしか経過していない新しいサイトということになります。

所在地情報についての追及はこれで終わりにするつもりだったのですがイギリスにBCHBTGという名称が一致する法人登録があることが分かりました、以下に見つかってきた法人登録情報のキャプを示します。

住所: 4d Salisbury Road, Weston-Super-Mare, Somerset, United Kingdom, BS22 8EW

法人登録日付: 2021年4月1日

この法人登録上の住所は検索してみると数百単位の法人の登録住所になっており、実際にこの住所にBCHBTG GLOBAL LIMITEDという法人が実在するかはかなり疑問です。この住所についてはまた後述します。

そしてこの法人の経営者情報を見ると以下のキャプに示しましたがSUZUKI, Katsunobuという日本国籍、イギリス在住の人物がDirector (社長) という肩書で唯一の経営者となっています。

実はこのSUZUKIという日本人については本サイトの姉妹サイトである「海外FX業者を辛口評価」「検証29」で検証しているLoowire Global Limited (Loowire グローバルリミテッド www.loowire.com/jp/) というやはり中国系の詐欺グループによる可能性が高いFX業者のサイトの検証で名前が出てきた人物です。すなわちLoowire グローバルリミテッドのサイトに対応すると思われるイギリスのLOOWIRE GLOBAL LIMITEDという法人経営者情報に経営者として名前が出てくる人物です。LOOWIRE グローバルリミテッドの法人登録に出てくるSUZUKI, Katsunobuもここで取り上げているBCHBTGグローバルリミテッドの経営者となっているSUZUKI, Katsunobuも1974年6月生まれとなっており、同一人物である可能性が高いです。最初にSUZUKI, Katsunobuという人物について知ったのはLoowire グローバルリミテッドの経営者としてであり、この人物が他にも何らかの法人に関わっている可能性を考えてイギリスの法人登録に他に同じ名前の人物が経営者として登録されている事例を探して見つかってきたのがBCHBTGグローバルリミテッドの法人登録ということになります。その後、やはり姉妹サイトの「検証32」で簡単に触れたRifa Technology Company Limited (Rifaテクノロジーカンパニーリミテッド rifa-markets.com/en/) というFXのサイトについても対応するイギリスの法人登録経営者情報1974年6月生まれで日本国籍のSUZUKI, Katsunobuという人物が登場していることが分かりました。

さらにその法人登録上の住所 (4d Salisbury Road, Weston-Super-Mare, Somerset, United Kingdom, BS22 8EW) は数百単位の法人の登録住所になっていると書きましたがそれらの中には姉妹サイトの「検証27」で検証したIOTA GLOBAL LIMITED (IOTAグローバルリミテッド iotaglobalfx.com/Jp)、South Century Group Limited (サウスセンチュリーグループリミテッド www.southcenturyfx.com/Jp)、同じく姉妹サイトの「検証28」で検証したCMMCI Securities Information Company Ltd (CMMCIセキュリティーズインフォメーションカンパニーリミテッド cmmciforex.com/Jp)やPlus Market Ltd (プラスマーケットリミテッド plus-fx.com/Jp)といったやはり中国系の詐欺グループによって運営されていると思われるFXサイトに対応する法人も含まれています。かなり大掛かりな詐欺グループがかなり多くの詐欺サイトを立ち上げて非常に多くの被害者を出している可能性が濃厚です。

ここで検証しているBCHBTGのサイトとイギリスのBCHBTGグローバルリミテッドの法人登録が対応するものなのかどうかなど曖昧な部分がありますが、BCHBTGはBcyllなど多くの仮想通貨取引のサイトと組織的に結びつきがあるだけでなく。Loowire グローバルリミテッドなどのFX業者のサイトとも同一の具グループに属する可能性が考えられます。しかもその組織には仮に名目的なものであっても日本人が関与している可能性もあるということになります。

組織の解明にはさらなる調査や検証が必要ですが、BCHBTGはやはり非常に危険なサイトである可能性が高いです。このサイトでの投資を勧誘されても決して応じないことを強く推奨します。


●LinkPay (リンクペイ www.linkpay.ren/#/)

●LinkPay (リンクペイ www.linkpaycommunity.com/#/)

いずれもYahoo知恵袋に質問が出てきたサイトで名称が同じでURLアドレスも似通っている部分があるということで想像がつきますが互いに非常によく似た、明らかに同じグループによって同じテンプレートから作られたと思われるサイトです。残念ながら1つ目のサイトは検証を書く前にサイトが削除されてしまい、キャプなども残っておらず情報が少ないのでここでは主に2つ目のサイトを検証対象とします。

まず1つ目の、既に閉鎖されてしまった方のリンクペイに関するYahoo知恵袋の質問から引用します。

2021年5月10日投稿

あまり詳しい状況が分かりませんが外国人に勧誘されて出金出来なくなり、口座に残っていたお金も失ってしまったということは分かります。そしてこの投稿には質問のリンクペイのサイトのキャプ画像が添付されています。画質が非常に悪いのですがその添付画像も引用します。まずはサイト冒頭部のキャプです。

画質が悪くてよく分かりませんが、表示対応言語は英語、香港語、日本語の3つです。

次いでこちらも画質が悪いですがサイトの特長を4項目にまとめて説明している部分です。

次に表題2番目の新しい方のリンクペイのサイトに関するYahoo知恵袋の質問を引用します。

2021年6月28日投稿

こちらも出会い系サイトで知り合った人物から勧誘されたとあるだけで残念ながらあまり詳しい状況は分かりません。勧誘役が外国人だったかどうかも分かりません。とにかくこの質問にあったURLのサイトにアクセスしてみました。以下にサイト冒頭部のキャプを示します。

言うまでもないと思いますが知恵袋の質問に添付されていた既に削除されてしまった方のキャプ画像と非常によく似ています。表示対応言語の選択肢も右上のプルダウンメニューに見えますが英語、香港語、日本語の3つで同じです。

さらにサイトの特長を4項目にまとめて説明している部分のキャプです。

こちらも既に削除されてしまった方のリンクペイのサイトと比べるとイラスト部分は全く同じに見えますし、文章についても例えば一番上のタイトル部分が2つのリンクペイのサイトでそれぞれ

>百万人もの人々の選択、信頼できるプラットフォーム

>何千人もの人々の選択、信頼できるプラットフォーム

となっているなど文章は微妙に変わっている部分もありますが極めてよく似ています。2つのリンクペイのサイトは単にサイト名が同じというだけでなく、明らかに同じテンプレートから同じグループによって作られたサイトとしか思えません。

ここから先は表題1つ目のリンクペイのサイトの情報が残っていないので2つ目のリンクペイのサイトのキャプ画像を並べるだけになってしまいますがまずスマホ用アプリをダウンロードするリンクのある部分が出てきます。「検証63」以降で検証してきた一連の中国系と思われる詐欺サイトではしばしば似たような部分が出てきますが使われている画像などは他のサイトとの類似を感じません。

そして以下がトップページの一番下の脚注部分のキャプ画像です。

活字が小さいうえにコントラストが弱くて読みにくいのですがこの脚注部分に連絡先としては唯一メールアドレスだけ記されています。その部分だけ拡大します。

>linkpay8888@outlook.com

このメールアドレスはマイクロソフト社が提供する無料登録できるOutlookのメールアドレスです。まともな仮想通貨交換業者の唯一の連絡先情報がフリーメールのアドレスというのは有り得ないでしょう。

次は取引されている仮想通貨のリストを確認します。左下が取引されている仮想通貨のリストとリアルタイムの相場情報ですが取引されているのはわずか5種類の仮想通貨だけです。

取引されている仮想通貨の内、ビットコイン (BTC)、イーサリアム (ETH)、イオス (EOS)、ライトコイン (LTC)まではメジャーな仮想通貨ですが最後のBPCという仮想通貨が謎です。仮想通貨データーベースのCoinMarketCapでBPCという仮想通貨を探してみましたが略称と現時点で7ドルほどという相場水準が一致する仮想通貨が確認出来ません。

右上はこのBPCという謎の仮想通貨のUSDT建ての日足チャートのキャプですが出来高を見るとしばしば1日に1億枚以上の出来高があることになっています。1枚が7ドルほどで取引されていることになっているのですから1日に1億枚の出来高があれば7億ドル以上、1ドル=100円としても700億円以上のお金が1日に動いているはずということになりますが本当にCoinMarketCapにもデーターがないような無名の仮想通貨でそれだけの取引が本当に成立しているのかは極めて疑問です。

尚、連絡先情報についてですが既に閉鎖されてしまった方のリンクペイのサイト(https://www.linkpay.ren/#/) に限ってですが以下に示したWho Is 情報に断片的な情報が確認できます。

連絡先情報らしきものを以下に抜粋します。

>Registrant Organization: Gang Xu

>Registrant Street:  REDACTED FOR PRIVACY

>Registrant City: REDACTED FOR PRIVACY

>Registrant State/Province: Gui Zhou

>Registrant Postal Code: REDACTED FOR PRIVACY

>Registrant Country: CN

プライバシー保護の為に非開示という項目が多いのですが登録機関名が「Gang Xu」という中国系の個人名ではないかと思われる名前になっています。さらに所在地がGui Zhou、CNとなっています。これは中国の貴州省ということになると思われます。本当に貴州省にリンクペイの本拠があるかどうかは疑問ですがやはり運営元は中国系の可能性が高いと考えます。

言うまでもありませんがリンクペイという互いに非常に似ている仮想通貨取引所のサイトが2つ存在しているという状況だけで非常に怪しいのですがその内、1つについては何の告知もなく閉鎖されているとなればさらに極めて怪しいと考えざるを得ません。現時点で閉鎖されていない2番目のリンクペイのサイトも突然告知もなく閉鎖されるようなことになる可能性は極めて高いです。

リンクペイでの投資を勧誘されても決して応じないことを強く推奨します。


※付記

2021年7月下旬に2つ目のリンクペイのサイトも閉鎖されたことを確認しました。同時に同じテンプレートを使って作られたと思われるサイトが見つかってきました。それが以下で検証するwatermeloncbo (ウォーターメロンcbo) 、MGというサイトです。参照してください。


●watermeloncbo (ウォーターメロンcbo www.watermeloncbo.com/#/)

●MG (www.pukin.cc/#/)

これら2つのサイトは上で検証した2つのリンクペイのサイトと極めてよく似ており、同じグループによって同じテンプレートから立ち上げられたサイトだと思われます。ウォーターメロンcboはYahoo知恵袋に質問が出てきたサイト、2つ目のMGというサイトは画像検索で見つかってきたサイトです。まずウォーターメロンcboのサイトを知ることになったYahoo知恵袋の質問を引用します。

2021年7月27日投稿

かなりの大金を入金してしまい、出金出来なくなっているようです。

さらにこの検証を書き終えた後ですがウォーターメロンcboに関する投稿が2件出ています。

2021年8月9日投稿

勧誘役がどんな人物かなどについて具体的な情報がありませんが、ネットで投資勧誘を受けたようです。

2021年8月10日投稿

こちらも勧誘された経緯など分かりませんが、既に入金してしまい、急に入金額を超える損失が出てマイナスになった分を入金しろと要求されているようです。

とにかくこれらの質問に記されているURLアドレスのサイトに行ってみました。以下がサイト冒頭部のキャプです。

表示対応言語は英語、香港語、日本語の3つになっています。そしてこのサイトを見て直ぐに気が付きましたがこのサイトは上で検証した2つのリンクペイのサイトに酷似しています。以下に再掲したリンクペイのサイト (www.linkpaycommunity.com/#/) の冒頭部のキャプと比べると背景画像が似ているだけでなく、メニューバーの項目とその並び (ホーム、無期限契約、取引ガイド、登録、ログイン)、表示言語の選択肢とその表示方法 (English、HKSAR (香港の意味)、日本語) や並びなど明らかな一致が見られます。

次に表題2番目のMGのサイトの冒頭部のキャプを示します。

この冒頭部を見ただけではMGのサイトは一見してリンクペイやウォーターメロンcboのサイトと特に似ているようには思われません。しかし例えば表示言語の選択肢が英語、香港語、日本語の三択で香港語が「HKSAR」と表記されているなど似ている部分は確実に存在します。

さらにこの冒頭部に続く部分を見ていくとウォーターメロンcboやMGのサイトがリンクペイのサイトに似ていることが明確になります。以下にはサイトの特長を4項目にまとめて説明している部分のキャプをウォーターメロンcbo、MG、リンクペイのサイトの順で示して比較していますがこれら3つのサイトでこの部分は全く同じに見えます。

さらにこの長所をまとめた部分に続いてはマルチプラットフォーム対応を説明する部分が出てきますがこれも3つのサイトで互いに非常に似ています (以下にウォーターメロンcbo、MGとリンクペイのサイトからのキャプを順に並べます。)。

また以下は取引されている仮想通貨のリストの比較です。左下のウォーターメロンcboのサイトでは8種類、中央のMGでは10種類、LinkPayのサイトでは5種類の仮想通貨が取引対象となっています。

そしてビットコイン (BTC)、イーサリアム (ETC)、イオス (EOS)、ライトコイン (LTC)、リップル (XRP)、ビットコインキャッシュ (BCH)、イーサリアムクラシック (ETC)といったメジャーな仮想通貨に交じってウォーターメロンcboとリンクペイの2つのサイトで共通してBPCという聞き慣れない仮想通貨が2つのサイトで共通して取引されていることになっています。しかし仮想通貨データーベースのCoinMarketCapで調べても該当すると思われる仮想通貨は見つかりません。MGのサイトではこの謎の仮想通貨は取引されていないようです。BPCという略号だけで言えばBackPacker Coinという仮想通貨が該当しますが相場水準が全く異なるようです。そして以下はそのBPCという仮想通貨のUSDT建て週足チャートです。

この週足チャートを見ると2019年6月には取引が行われていたことになっています。しかし以下のキャプに示したこのウォーターメロンcboのサイトのWho Is 情報は以下のようになっています。

まず注目するべきはサイトの開設日 (Creation Date) が2021年5月26日となっています。2019年6月から始まっているBPCのチャートはどこの取引所で取引されていた相場なのでしょうか?

そしてこのウォーターメロンcboのサイトのWho Is 情報の一番上にはどれほど信頼できるかどうかはともかくとしてサイトの登録者名と連絡先情報らしきものが記されています。

>Xu (登録者名?)

>liuke.88@163.com

>+86. 16253697165

登録者名は名字しかありませんが上で検証したリンクペイのWho Is 情報に記されていた開設者の名前、「Gang Xu」と矛盾しません。メールアドレスは「163.com」というドメイン名になっていますがこれは中国の網易 (NetEase.com, Inc) というネット関連企業が提供するフリーメールのアドレスです。電話番号は中国の国番号 [+86] から始まっていて中国の電話番号ですが実際に使われている電話番号かどうかは分かりません。

同様にMGのサイトのWho Is 情報も確認しましたがこちらは登録者に関する情報が隠されていて見ることが出来ません。サイトの登録・開設日は2021年7月1日となっていてウォーターメロンcboのサイトよりもさらに1ヵ月以上後になって設立された非常に新しいサイトということが分かります。

連絡先情報についてはウォーターメロンcboやMGのサイトでも探してみましたが殆ど情報がありません。いずれのサイトでも脚注部分に以下のキャプに示したメールアドレスがあるだけです。

ウォーターメロンcbo: wwatermeloncbo@gmail.com

MG: mg_coin@outlook.com

ウォーターメロンcboのメールアドレスはリンクペイの場合と同じで無料登録できるgmailのアドレスです。MGの場合も「outlook.com」のフリーメールのアドレスが使われています。仮想通貨取引所の唯一の連絡先情報がフリーメールのアドレスでは到底信用出来ません。

ウォーターメロンcboとMGのサイトは明らかに閉鎖された2つのリンクペイのコピーサイトです。リンクペイのサイトが何の告知もなく閉鎖されていることを考えるとそれだけで明らかに信用出来ませんし、最初に引用したYahoo知恵袋の投稿で確認できるように少なくともウォーターメロンcboについては被害者が出ているようです。さらに連絡先情報は殆ど開示されておらず、ライセンス情報もありません。運営者についても中国系の可能性が高いというだけしか情報がありません。詐欺目的の非常に危険なサイトと考えて間違いないでしょう。これらのサイトでの取引は絶対に避けるべきです。


●Buu-community (Buu-コミュニティ https://www.buucommunity.net/)

これもYahoo知恵袋に質問が出てきたサイトです。上で検証した2つのリンクペイ、ウォーターメロンcbo、MGの4つのサイトと部分的にですが似ているのでここで検証します。まずこのサイトを知ることになったYahoo知恵袋への質問投稿を引用します。

2022年4月7日投稿 

情報が断片的で勧誘された経緯が全く分かりませんが仮想通貨のレバレッジを掛けた取引に誘導されて勧誘役の言いなりで取引していたら元本を上回る損失が出たことになって負債分を払わなければ自宅まで押しかけると脅迫めいた通告が来ているということのようです。

とにかくこの投稿に出てきたURLアドレスのサイトにアクセスしてみました。以下がサイト冒頭部のキャプ画像です。

表示言語の選択肢は英語、中国語、日本語の3つです。特に特徴のないサイト冒頭部なのですが以下に再掲したリンクペイ (www.linkpaycommunity.com/#/) のサイト冒頭部のキャプと比較するとメニューバーの項目名が左から「ホーム 無期限契約 取引ガイド 登録 ログイン」となっている点など共通する部分も見つかります。

しかしBuu-コミュニティのサイトには2つのリンクペイ、ウォーターメロンcbo、MGの4つのサイトで共通して存在していたサイトの特長を4項目にまとめて説明する部分は存在しません。冒頭部に続いては以下に示したような仮想通貨のリアルタイム相場情報を示している部分が出てきます。

ここに相場情報が出ている9種類の仮想通貨は一般的な仮想通貨のみです。そしてこの部分で気になるのは

>世界中100万人を超えるユーザー

という記述です。本当にそれだけの顧客を抱えているほどメジャーな仮想通貨取引所なのかどうかについてはまた後述します。さらにこの部分に続いて出てくるのは以下に示したスマホ用のアプリをダウンロードする為のリンクのある部分です。

この部分は上で検証した2つのリンクペイ、ウォーターメロンcbo、MGの4つのサイトに非常に似ています。以下には比較の為にリンクペイ (www.linkpaycommunity.com/#/) のサイトの相当部分のキャプを再掲します。左側に見える画像の中のチャートパターンまで一致していることが分かると思います。

さらに左下はメニューバーの「無期限契約」という項目の中に出てくる取引対象となっている仮想通貨の相場情報のキャプですが右下に示したリンクペイ (www.linkpaycommunity.com/#/) のサイトの相当部分と比較するとやはり項目名や書式に共通点が多いことが分かります。

やはりBuu-コミュニティのサイトは上で検証した2つのリンクペイ、ウォーターメロンcbo、MGの4つのサイトと同じテンプレートから量産されたサイトで間違いないものと考えます。

次に連絡先情報を探しましたが開示されている情報は極めて限定されています。以下はサイトの脚注部分のキャプですがメールアドレスだけ示されています。

>サービスメールボックス: buu.officia@outlook.com

しかしこのメールアドレスは「outlook.com」という無料登録できるメールアドレスです。まともな仮想通貨取引所の連絡先がフリーメールなんてことは有り得ません。また上のキャプの右側にFacebookなどのアイコンが見えて一見すると公式アカウントへのリンクになっているように見えますが実際には単なる画像だけでリンクになっていません。これだけでは話にならないので例によってサイトのWho Is 情報を確認してみました。以下にキャプを示します。

まず黄色の枠で囲った部分に記されているサイトの登録・開設日は2022年3月3日となっています。この検証は2022年4月中旬に書いているので1ヵ月半ほどしか経過していない非常に新しいサイトであるということになります。そして赤枠で囲った部分に記されている登録者に関する情報を以下にまとめて書き出します。

登録者名: zhongwei xu

住所: 中国・上海市

電話番号: +86.16253***7165

メールアドレス: man8841@outlook.com

登録者は中国上海市在住のzhongwei xuという中国人と思われる名前の人物です。「Xu」という名字は漢字表記すれば「徐」あるいは「許」ではないかと思われます。電話番号も一部伏字になっていますが[+86] という中国の国番号から始まっています。そしてここにもメールアドレスが記されていますがやはり「outlook.com」のフリーメールのアドレスです。

それからこのBuu-コミュニティのサイトへのアクセス状況を調べてみると以下のキャプに示しましたが1日当たりの独立訪問者数とか月間のアクセス回数といった数字が全て検出限界以下となっています。

上で示したようにこのBuu-コミュニティのサイトには

>世界中100万人を超えるユーザー

という記述がありますがサイトの開設から1ヵ月半しか経過しておらず、アクセス数も非常に少ないサイトに100万人を超えるユーザーがいるとは到底思えません。情報開示は明らかに不適切、不充分である上に記述内容の信頼性も低いということになります。最初に引用したYahoo知恵袋への投稿でも被害が報告されていますし、非常に危険なサイトとしか思われません。このサイトでの投資は絶対に避けるべきと結論します。


●QKLYZ (https://qklyz.com/app/#/)

これもYahoo知恵袋に質問が出てきたサイトです。まずその質問を引用します。

2021年10月10日投稿

マッチングサイトで知り合った外国人女性に投資を持ち掛けられているという経緯は「検証63」の冒頭で説明した中国系の詐欺グループによると思われる詐欺の手口に合致しているように思われます。そして添付されていた画像 (上は添付画像の拡大) からサイトのURLアドレスを読み取ることが出来ました。読み取ったURLアドレスのサイトの冒頭部のキャプ画像を以下に示します。

右上のプルダウンメニューに見える表示言語の選択肢は英語、韓国語、日本語となっています。そして上のキャプの右側には取引されている仮想通貨の小さなチャートのようなものが示されています。示されている小さなチャートの8つまではビットコイン (BTC)、イーサリアム (ETH)、リップル (XRP)、ライトコイン (LTC)、イオス (EOS)、ネオ (NEO)、ビットコインキャッシュ (BCH)、イーサリアムクラッシック (ETC)というメジャーな仮想通貨のUSDT建てのチャートですが、一番下の2つの小さなチャートが問題です。その2つのチャートを拡大して以下に示します。

左上はTRBという仮想通貨のUSDT建てのチャート、右上はQKBという仮想通貨のUSDT建てのチャートと思われ、それぞれ47ドル台、56ドル台で取引されているようですが、仮想通貨データーベースのCoinMarketCapで調べても該当すると思われる仮想通貨が見つかりません。TRBという略号を持つ仮想通貨としてはTellorという仮想通貨が見つかりますが相場水準が微妙に違いますし、QKBという略号の仮想通貨は該当がありません。このQKLYZという仮想通貨取引所独自の仮想通貨である可能性が考えられますが、これらの仮想通貨に関する情報は見当たりません。出来高情報などのあるきちんとしたチャートについてもログインしないと見ることが出来ない設定になっているようです。

この冒頭部に続いては以下のキャプに示した口座開設の説明が出てきますが見ることが出来る情報はこのキャプにあるだけで「今すぐ行く」という詳しい説明へのリンクと思われる部分をクリックしてもログインを要求されます。

口座開設の方法の説明なのにログインしないと見ることが出来ないというのは明らかに異様です。口座開設の説明を見る必要があるのはこれから口座開設しようとしている人でしょう。口座開設しないと見ることが出来ない口座開設の説明というのは明らかに矛盾しています。

さらにこれに続くアプリのダウンロードボタンがある部分についてもキャプを以下に示します。

非常に気になるのは右側に見えるスマホとパソコンあるいはタブレットの取引画面のイラストの部分です。この部分は上で検証したリンクペイ、ウォーターメロンcbo、MG、Buu-コミュニティのサイトで共通して使われていたイラスト画像と同じものと思われます。以下にはリンクペイのサイトからのキャプを再掲しましたがチャートパターンまで互いに非常によく似ています。

1つのイラストが一致していたというだけですがQKLYZのサイトはリンクペイ、ウォーターメロンcbo、MG、Buu-コミュニティのサイトと運営者が共通である可能性が充分に考えられるかと思います。

次に連絡先情報を探しましたがわずかに脚注にメールアドレスがあるだけです。

>Email : service@qklyz.com

これ以外には上のキャプの左側に見える「私たちについて」というリンクをクリックすると以下のような記述が出てきます。

>私たちについて

>2021-08-28 15:41:06

>QKLYZは、グローバルなサービス指向のデジタル通貨契約取引プラットフォームです。専門のR&Dおよび管理チームがあり、強力な取引システム、安全で厳密な資金管理、および思いやりのあるサービスを提供します。 QKLYZは、セイシェル、シンガポール、香港、マレーシア、韓国、日本、ベトナムなど、世界中の多くの場所にオフィスを構えています。

日本を含む世界中にオフィスがあるというのですが、それらの具体的な住所、電話番号といった連絡先情報は何も開示されていません。さらに「QKLYZ」をGoogleで検索しても何の情報も出てきません。本当に世界中にオフィスを構えるほど大規模な仮想通貨取引所なのか極めて疑問と言わざるを得ません。

改めて結論するまでもありませんが、QKLYZは信用出来るサイトとは到底思えません。投資を勧誘されても応じないことを推奨します。


●NKUCOIN (NKUコイン www.nkucoin.com/dist/#/)

●NKUCOIN (NKUコイン www.vkubit.com/dist/#/)

1つ目のサイトはYahoo知恵袋に質問が出てきたサイトです。2つ目のサイトはURLアドレスは明らかに異なるのですがサイトの名称も見かけも全く区別できないサイトになっています。まず1つ目のサイトを知ることになったYahoo知恵袋への質問投稿を引用します。

2021年6月12日投稿

あまり詳しいことは分かりませんが出会い系アプリで出会った人 (外国人かどうかは不明) に勧誘されてビットコインを送金してしまったようです。とにかくこの質問に記されていたURLアドレスのサイトにアクセスしてみました。以下がサイト冒頭部のキャプです。

表示対応言語は右上のプルダウンメニューに国旗のアイコンが並んでいますが英語、香港語、日本語、韓国語の4つになっています。これまでに見たことがないタイプと思われたので例によって画像検索を試してみると非常に似たサイトが1つだけ非常によく似たサイトが見つかってきました。それが表題2つ目のサイトです。そちらについてもサイト冒頭部のキャプを示します。

2つのサイトを比べると全く区別出来ません。サイト名も同じNKUCOINとなっていますし、表示言語の選択肢も英語、香港語、日本語、韓国語の4つで同じです。さらに2つのサイトが全く同じなのはこの冒頭部だけではありません。冒頭部に続いてはまずマルチプラットフォーム対応を説明する部分が出てきますが2つのサイトのキャプを表題と同じ順で以下に示します。

さらにその下に出てくるのはサイトの特長を4項目にまとめて説明する部分です。これもキャプを表題と同じ順で以下に示します。

いずれの部分でも2つのサイトは全く同じで区別出来ません。さらに脚注部分にサイトのURLアドレスとメールアドレスが書いてあるのですがその部分についても2つのサイトを比較してみます。左下が表題1つ目のサイト (www.nkucoin.com) からのキャプ、右下が表題2つ目のサイト (www.vkubit.com) からのキャプです。

記されているURLアドレスはいずれのサイトでも表題1つ目のサイトのURLアドレスです。メールアドレス

>nkucoinservice@gmail.com

も2つのサイトで同一であり、しかもこれは無料登録できるgmailのアドレスです。まともな仮想通貨取引所がフリーメールを連絡先とするなど有り得ません。またこれ以外に連絡先情報は見当たりませんし、金融ライセンスに関する記述も見当たりません。

そこで例によってサイトのWho Is 情報を確認しました。すると以下にキャプを示しましたが表題1つ目のNKUコインのサイト (www.nkucoin.com) のWho Is 情報には断片的な所在地情報が記されていました。

まず黄色の枠で囲った部分にあるサイトの登録・開設日を見ると2021年4月19日となっています。最初に引用したYahoo知恵袋の投稿の日付は2021年6月12日ですから開設から2ヵ月も経過していない時期から勧誘が行われていたことが分かります。そして赤枠で囲った部分に以下のように書いてあります。

>Registrant Organization:

>Registrant State/Province: Xiang Gang

>Registrant Country: HK

1行目の登録機関名は空欄、2行目、3行目にはそれぞれ「Xiang Gang」「HK」と書いてありますがいずれも香港を意味すると思われます。

キャプは省略しますが表題2つ目のNKUコインのサイト (www.vkubit.com) のWho Is 情報には所在地に関する情報はありません。サイトの登録・開設日は2021528日となっていて1つ目のNKUコインのサイトよりもさらに1ヵ月あまり新しいサイトということになります。

最初に引用したYahoo知恵袋の投稿で出会い系アプリで出会った人物に勧誘されたとあること、非常によく似たサイトの存在が確認されたこと、連絡先がフリーメールのアドレス以外に開示されていないこと、Who Is 情報で所在地が香港と記されていることなど考えるとこれらのサイトも「検証63」の冒頭で説明した中国系の詐欺グループによる詐欺サイトでほぼ間違いないでしょう。言うまでもありませんがこれらのサイトでの投資勧誘を受けても決して応じないことを強く推奨します。


OMGFIN (www.omg-fin.com/dist/#/)

これもYahoo知恵袋に質問が出てきたサイトです。まずはその知恵袋への投稿を引用します。

2021年7月14日投稿

マッチングアプリで知り合った人物に投資勧誘されて誘導されたサイトということでやはり「検証63」の冒頭で説明した中国系と思われる詐欺グループによる詐欺サイトの可能性が強く疑われました。そして以下がこの投稿に出てきたOMGFINというサイトの冒頭部のキャプです。

表示対応言語は中国語、英語、香港語、日本語、韓国語と主にアジア圏の言語に対応しています。ところがOMGFINについて検索していて奇妙なことに気が付きました。すなわちOMGFINという名称の別サイト (https://omgfin.com/exchange/) が存在することに気が付きました。2つのサイトのURLアドレスを質問に出てきたサイト、後で存在に気が付いたサイトの順で以下で比べます。

https://www.omg-fin.com/dist/#/

https://omgfin.com/exchange/

2つのURLアドレスは互いに非常によく似ていて「omgfin」の部分にハイフンが入っているかいないかの違いでしかありません。ともかく検索して存在に気が付いたサイトの冒頭部のキャプも以下に示します。

こちらのサイトの対応言語は英語、香港語、中国語となっていて日本語には対応していません。そして2つのサイトは互いにかなり似ています。例えばキャプの左上に見えるロゴの部分を拡大してみます。左下が知恵袋の質問に出てきたサイトのロゴ、右下が検索で見つかってきたサイトのロゴです。

これは似ているなどと言うものではありません。

さらに2つのOMGFINのサイトの脚注にも互いに非常によく似た部分があります。まず金融ライセンスに関する記述の部分を以下に示します。これも左下が知恵袋の質問に出てきたサイトからのキャプ、右下が検索で見つかってきたサイトからのキャプです。

いずれのサイトでもOMGFINのロゴに続いて「The Most Trusted Digital Asset Exchange (最も信頼されているデジタル資産取引所)」と書いてあります。さらにエストニア共和国のESTONIAN FINANCIAL INTELLIGENCE UNITから得ている金融ライセンスの番号が記されています。

>No: FRK000513 No: FVR000604

このライセンス番号は2つのサイトで共通です。このエストニアのESTONIAN FINANCIAL INTELLIGENCE UNITという組織についてはサイト (https://fiu.ee/en)は見つかりますが金融ライセンスを受けている金融機関などのリストは公開されていないようでこれらのライセンスが真正なものかどうかは確認出来ません。

ともかくライセンス番号が同じということは2つのサイトは同じグループによるものか、あるいはいずれかがもう一方の名称やロゴやライセンス番号を盗用しているということになると思われます。

ライセンス番号が同じということで2つのサイトは同じグループによるものである可能性も考えられるのですが同じ脚注の右端にあるメールアドレスは2つのサイトで互いに異なっています。以下も左下が知恵袋の質問に出てきたサイトからのキャプ、右下が検索で見つかってきたサイトからのキャプです。

>email: omgfin@omg-fin.com

>Email: support@omgfin.com

2つのOMGFINのサイトに記されているメールアドレスが異なるということはやはり同じグループによるものではないことを意味すると思われます。ところが上のキャプに示した部分にはメールアドレス以外にもそれぞれFacebookやTwitterなどSNSのアイコンが見えていてそれぞれリンクになっています。左上の本項の検証対象である方のOMGFINのサイト (www.omg-fin.com/dist/#/) に記されている4つのSNSのアイコンのリンク先は以下のようになっています。

Telegram:https://t.me/omgfinofficial

Facebook:https://www.facebook.com/omgfinofficial

Twitter:https://twitter.com/omgfin

Medium:https://medium.com/@omgfin

例えば2番目のリンク先であるTwitterのアカウントに行ってみると以下のキャプに示したアカウントになっていています。

このTwitterアカウントは2018年8月に登録されていてこの検証を書いている2021年7月半ばの時点で2400件ほどの投稿があり、それなりのフォローワーが付いています。つい最近になって出来たアカウントではありません。そして当然ですがこのアカウントにもOMGFINへのリンクが用意されていますがそのURLアドレスは以下のようになっています。

>https://www.omgfin.com/

これは本項の検証対象であるOMGFINのサイトのURLアドレスではなく、後から見つかってきたOMGFINのサイトのURLアドレスです。

これだけでは判断材料が足りないのでさらに調べてみると本サイトでしばしば引用する仮想通貨関係のデーターベースサイト、CoinMarketCap (https://coinmarketcap.com/ja/) にある仮想通貨取引所のリストOMGFINの情報があることが分かりました (以下のキャプ参照)。出来高ランキングでも100位以内に入るぐらいの出来高があるようです。

この情報で示されているOMGFINのURLアドレスは

>https://omgfin.com

となっています。すなわち知恵袋の質問に出てきたハイフンが含まれているURLアドレスのサイトではなく、後に検索で見つかってきた方のサイトです。さらに2つのサイトへのアクセス状況や2つのサイトのWho Is 情報についても調べてみました。まずアクセス状況です。知恵袋に出てきたサイトへのアクセス状況は以下のキャプに示しますが、検出限界以下となっています。

もう一方のCoinMarketCapに登録があるOMGFINのサイトへのアクセス状況は以下のような結果になります。

こちらのサイトには1日平均の独立訪問者数が88万7387人となっており、知恵袋に出てきたサイトなど問題にならないくらい多いです。またそれぞれのサイトのWho Is 情報も確認しました。まず本項の検証対象である方のOMGFINのサイトのWho Is 情報です。

黄色の枠で囲った部分を見るとサイトの登録・開設日が2021年5月19日となっています。この検証は2021年7月半ばに書いているので2ヵ月も経過していない非常に新しいサイトということになります。一方のアクセスが多い方のOMGFINのサイトのWho Is 情報は以下のようになっています。

サイトの登録・開設日は2018年5月16日となっています。こちらは開設以来3年以上経過しています。また上で引用したTwitterアカウントの開設日とも一致しています。

サイトが開設されてから信頼できるサイトであるとか、多くのアクセスがあるから信頼できるサイトであると結論出来るわけではありませんが、非常に新しくてアクセスも検出限界以下という本項の検証対象となっているOMGFINのサイトはやはり信頼性は低いものと考えざるを得ません。特にURLアドレスが非常によく似たサイトが2つ存在するという状況はやはり非常に奇怪であり、後から出来た本項の検証対象であるOMGFINのサイトはやはりCoinMarketCapにも登録のある、アクセスもかなり多いサイトの名称とかロゴを盗用した詐欺サイト、偽サイトであるという可能性を強く疑わざるを得ません。このサイトでの投資を勧誘されることがあっても決して応じないことを強く推奨します。


●LFEX (www.laferrai8.com/dist/#/)

●slbccex (ieabitgroup.com/dist/#/)

●GDP (hiblockcoin.com/dist/#/)

●Btaexcoin (btaexcoin88.com/dist/#/)

●BTE (www.bte.cash/dist/#/)

●Cloud world (クラウドワールド www.cloud-46.com/dist/#/)

●ATEX (www.atex88.com/dist/#/)

●TMX (tmx68.com/dist/#/)

●TMX (tmxotc.com/dist/#/)

●ECO (www.ecobitx.com/dist/#/)

これらのサイトは上で検証したOMGFIN (www.omg-fin.com/dist/#/) のサイトにあったエストニアのライセンスを得ていると称して示されていたエストニアの紋章やライセンス番号を共有しているサイトで基本的ににOMGFINのサイトにあったエストニアの紋章部分を画像検索に掛けて見つかってきたサイトです。詳細は後述するとしてこれらのサイトの冒頭部とエストニアの紋章+ライセンス番号のキャプをまず以下に示していきます。

▼LFEX

サイト冒頭部の背景は一見すると黒一色の無地に見えますがよく見ると右下3分の1ほどが斜めのストライプ柄になっています。これは上で検証したOMGFINのサイトの場合と同じですし、本項で検証する他の9つのサイトの冒頭部の背景も同じく部分的にストライプ柄になっています。

表示言語の選択肢は上のキャプの右側のプルダウンメニューにずらりと国旗アイコンが並んでいますが中国語、香港語、日本語、英語、韓国語、アラビア語、フランス語、ドイツ語、ベンガル語、ポルトガル語、ロシア語、スペイン語の12ヵ国語となっています。

右に示したエストニアのライセンス番号はNo. FRK000513、No. FVR000604となっていてこれは上で検証した偽のOMGFINのサイトにあった番号と同じです。


slbccex

表示言語の選択肢は中国語、英語、香港語、日本語、韓国語の5つになっています。右に示したエストニアのライセンス番号はやはりNo. FRK000513、No. FVR000604となっていて上で検証した偽のOMGFINのサイトに記されていた番号と同じです。



▼GDP

表示言語の選択肢は香港語、日本語、英語、韓国語の4す。右に示したエストニアのライセンス番号はここでもNo. FRK000513、No. FVR000604となっていて上で検証した偽のOMGFINのサイトに記されていた番号と全く同じです。



Btaexcoin

表示言語の選択肢は中国語、英語、香港語の3つです。右に示したエストニアのライセンス番号はここでもNo. FRK000513、No. FVR000604となっていて上で検証した偽のOMGFINのサイトに記されていた番号と全く同じです。



BTE

表示言語の選択肢は香港語と中国語の2つだけです。右に示したエストニアのライセンス番号はここでもNo. FRK000513、No. FVR000604となっていて上で検証した偽のOMGFINのサイトに記されていた番号と全く同じです。



クラウドワールド

表示言語の選択肢は中国語、英語、香港語の3つです。右に示したエストニアのライセンス番号はここでもNo. FRK000513、No. FVR000604となっていて上で検証した偽のOMGFINのサイトに記されていた番号と全く同じです。



ATEX

これも表示言語の選択肢は中国語、英語、香港語の3つです。右に示したエストニアのライセンス番号はここでもNo. FRK000513、No. FVR000604となっていて上で検証した偽のOMGFINのサイトに記されていた番号と全く同じです。




TMX (tmx68.com)

これも表示言語の選択肢は中国語、英語、香港語の3つです。さらに右に示したエストニアのライセンス番号はここでもNo. FRK000513、No. FVR000604となっていて上で検証した偽のOMGFINのサイトに記されていた番号と全く同じです。



▼TMX (tmxotc.com)

上のTMX (tmx68.com)とURLアドレスは異なるが同じ名称のサイトです。サイト名が同じであるだけでなく、ロゴも同じに見えます。そしてこれも表示言語の選択肢は中国語、英語、香港語の3つです。さらに右に示したエストニアのライセンス番号はここでもNo. FRK000513、No. FVR000604となっていて上で検証した偽のOMGFINのサイトに記されていた番号と全く同じです。


▼ECO

れも表示言語の選択肢は中国語、英語、香港語の3つです。しかしこのサイトにはエストニアのライセンス番号とか紋章がありません。他のサイトでライセンス番号や紋章がある部分は右のキャプに示したように空欄になっています。しかしこのサイトも紋章部分の画像検索で引っかかってきたサイトです。どうやらこのサイトにも最近までエストニアのライセンス番号とか紋章があったと思われます。以下に画像検索の検索でこのECOというサイトが引っかかってきた結果のキャプです。

この検索結果だけでは紋章の部分がかつて存在していたということが分かるだけで同じライセンス番号が表示されていたかどうかまでは分かりませんがその可能性は高いです。

とにかく互いに非常によく似たサイトが多数存在していて同じライセンス番号が表示されているという状況は極めて異様です。

次に本項で検証している10個のサイトの全てではないのですが、3つのサイト (LFEX、Btaexcoin、ECO) についてはマルチプラットフォーム対応を説明する部分があります。以下にキャプを示します。

▼LFEX

▼Btaexcoin

▼ECO

LFEXのサイトのこの部分についてはこれまで見たことがないタイプなのですがBtaexcoinECOのこの部分はこれまで「検証63」以降で検証してきた中国系と思われる詐欺サイトで非常に頻繁に出てくるものと同じものと思われます。例えば以下は「検証87」で検証したBcyll (www.bcyll.com/dist/#/) というサイトからのキャプですが、上に示したBtaexcoinとECOのサイトからのキャプと全く同じに見えます。

これと極めてよく似た部分は「検証87」に加えて「検証84」「検証78」などで検証している多数のサイトで確認されています。ここで検証している10個のサイトと同じグループによるサイトである可能性が極めて濃厚と考えます。

次に連絡先情報ですが開示されている情報は極めて限定されています。しかもおかしな点が見つかる場合があります。以下に示したのはLFEXのサイトの脚注部分にあるメールアドレスが示されている部分のキャプで左下に日本語版、右下に英語版を示します。

異様なことに日本語表示の場合と英語表示の場合とで表示されるメールアドレスが異なるのです。

日本語版:support@Game-Bit Global.com

英語版:support@LFEX.com

サイトの名称と一致しているのは英語版の方ですが、どちらが正しいのか全く分かりません。推測ですがこのLFEXのサイトは「Game-Bit Global.com」というサイトをテンプレートにして作られたサイトで修正を忘れた為にこういうよく分からない状態になっているのかもしれません。しかし残念ながら「Game-Bit Global.com」というサイトの存在あるいはかつて存在していた形跡を確認することは出来ませんでした。

それから上のキャプの中に日本語版でも英語版でもTelegram、Facebook、Twitter、Mediumといったソーシャルメディアのアイコンが並んでいます。当然LFEXの公式アカウントへのリンクとなっているのかと思ったのですが、実際にはこれら4つのアイコンは以下のURLアドレスへのリンクになっています。

Telegram:https://t.me/omgfinofficial

Facebook:https://www.facebook.com/omgfinofficial

Twitter:https://twitter.com/omgfin

Medium:https://medium.com/@omgfin

これは上で検証したOMGFINの項目で引用した別のOMGFINのサイト (https://omgfin.com/exchange/に対応するSNSのアカウントです。上で検証したOMGFINのサイトは実際に仮想通貨取引所として稼働しているOMGFIN  (https://omgfin.com/exchange/) の名称やロゴやURLアドレスに似せた偽サイトである可能性が濃厚であることを指摘しましたが、LFEXのサイトでも実際に稼働しているOMGFINのサイトのSNSアカウントリンクが繋がっていることの意味が全く分かりません。単に偽のOMGFINのサイトをテンプレートにしてLFEXのサイトを作る際にリンクをそのままにしただけなのかもしれません。とにかくLFEXのサイトで連絡先情報として開示されているのはメールアドレスが1つだけということになります。明らかに情報開示は不充分です。

次のslbccexについても日本語表示の場合 (左下) と英語表示の場合 (右下) の連絡先情報のキャプを示します。 

このslbccexの場合もLFEXのサイトの場合と同じで日本語表示の場合と英語表示の場合とで表示されるメールアドレスが異なります。

日本語版:support@Game-Bit Global.com

英語版:support@slbccex.com

またこれもLFEXの場合と同じでTelegram、Facebook、Twitter、Mediumの4つのソーシャルメディアのアイコン型のリンクが並んでいますがこれらのリンク先は全て真正のOMGFINのサイト (omgfin.com/exchange/)  に対応するソーシャルメディアのアカウントです。これ以外に連絡先情報は見当たりません。

残りの8つのサイトについてはいずれもメールアドレスは記載されていません。ソーシャルメディアのリンクについてはGDPとBTEのサイトの場合でLFEXやslbccexの場合と同じで真正のOMGFINのサイト (omgfin.com/exchange/)  に対応するソーシャルメディアのアカウントへのリンクになっています。それ以外の6つのサイト (Btaexcoin、クラウドワールド、ATEX、2つのTMXとECO) についてはリンクが以下のようになっています。

Telegram:https://t.me/

Facebook:https://www.facebook.com/

Twitter:https://twitter.com/

Medium:https://medium.com/

要するに各ソーシャルメディアの公式サイトへのリンクになっていて全く意味が分かりません。それぞれのサイトに対応する公式アカウントは存在しないと考えるしかありません。そしてこれ以外に連絡先情報は見当たりません。そこで例によってそれぞれのサイトのWho Is 情報を調べてみましたが連絡先情報については殆ど見つかりません。唯一以下のキャプに示したBTEのサイトのWho Is 情報に断片的な情報があるのを確認しました。

このWho Is 情報でまず黄色の枠で囲った部分を見るとサイトの登録・開設日が2020年12月11日であることが分かりました。上で検証したOMGFIN (www.omg-fin.com/dist/#/) のWho Is 情報にあった登録開設日が2021年5月19日でしたからこのBTEのサイトの方が半年ほど古いサイトということになります。

そして赤枠で囲った部分に所在地情報が記されているのですが殆どの項目がプライバシー保護の為非開示となっています。わずかに所在地がSichuan、CNとだけ記されていますがこれは中国の四川省を意味します。BTE以外の9つのサイトのWho Is 情報には所在地情報は見当たりません。一応サイトの開設日情報だけ以下に示します。

▼LFEX 2021年7月5日

▼slbccex 2021年5月25日

GDP 2021年3月4日

Btaexcoin 2021年4月13日

BTE 2020年12月11日

クラウドワールド 2021年3月17日

ATEX 2021年2月28日

TMX (tmx68.com/dist/#/) 2021年5月8日

▼TMX (tmxotc.com/dist/#/) 2021年5月9日

▼ECO 2021年4月15日

最も新しいLFEXはこの検証を書いている2021年7月下旬の時点で登録・開設から1ヵ月も経過していない非常に新しいサイトです。

とにかくエストニアのライセンス番号なども含めてこれらのサイトは全く信用出来ません。これらのサイトでの投資を勧誘されたという報告は現時点で確認されていませんが仮に勧誘されても決して応じないことをお勧めします。


●GoCoin (ゴーコイン gocoin.vip/dist/#/)

●GoCoin (ゴーコイン www.ru90.com/dist/#/)

●GoCoin (ゴーコイン www.75kaihu.com/dist/#/)

●GoCoin (ゴーコイン www.22jiu.com/dist/#/)

●GoCoin (ゴーコイン www.jy531.com/dist/#/)

●GoCoin (ゴーコイン www.168pzw.com/dist/#/)

同じ名称で見かけも非常に似ており、URLアドレスが異なるだけの明らかに同じグループによるサイトです。さらにこれらは上で検証したOMGFINなどのサイトとも明らかに似ている部分があり、同一グループのサイトと考えられます。いずれも画像検索で発見しただけでこの検証を書いている2021年7月末では勧誘されたとか被害を受けたといった情報は確認されていませんが非常に危険な詐欺サイトと思われるので検証します。

まず以下に6つのゴーコインのサイトの冒頭部のキャプを表題と同じ順で示します。

6つのサイトはこの冒頭部分の比較で全く区別出来ません。表示対応言語の選択肢も中国語、英語、香港語の3つで全く同じです。そしてこの冒頭部は上で検証したOMGFINなどのサイト冒頭部ともかなり似ています。例えば前項で検証したECO (www.ecobitx.com/dist/#/) というサイトの冒頭部キャプを以下に再掲しますが一見して黒の無地に見えるけれどもよく見ると部分的に斜めのストライプ柄になっている背景、メニューバーの項目名とその並び、表示言語の選択肢 (中国語、英語、香港語)、「the most trusted digital asset trading platform」という文言など極めてよく似ています。明らかに同じテンプレートから作られたサイトでしょう。

本項で検証している6つのサイトについて冒頭部に続く部分を見ていきます。冒頭部に続いてはサイトの特長を4項目にまとめて説明する部分が出てきます。この部分についても表題と同じく、ゴーコイン (gocoin.vip) → (www.ru90.com) → (www.75kaihu.com) → (www.22jiu.com) → (www.jy531.com) → (www.168pzw.com)の順で以下にキャプを示します。

6つのサイトはこの4つの特長を説明する部分でも全く同じに見えます。

互いに全く区別できないキャプを6枚並べるのは止めますが上に示した4つの特長を説明する部分に続いては以下に示したマルチプラットフォーム対応を説明する部分が6つのサイトに共通して出てきます。以下のキャプはゴーコイン (gocoin.vip) のサイトから取得したものですが他の5つのサイトの相当部分と全く区別出来ません。

そしてこのマルチプラットフォーム対応を説明する部分は「検証63」以降の検証で頻繁に出てくる画像と極めてよく似ています。例えば上で検証したBtaexcoin (btaexcoin88.com/dist/#/) やECO (www.ecobitx.com/dist/#/) のサイトにあったマルチプラットフォーム対応を説明する部分と極めてよく似ています。以下にはECOのサイトからのキャプを再掲しますがテキスト部分も画像部分も明らかに酷似しています。同じテンプレート由来であるのは間違いないでしょう。

さらに本項で検証している6つのサイトはページ最下部の脚注の部分でも互いに非常に似ています。ここでも以下はゴーコイン (gocoin.vip) のサイトから取得したキャプですが本項で検証している他の5つのサイトの脚注部分も全く同じで区別不能です。

そしてこの脚注部分には気になる点があります。まず上のキャプの一番上に

>open your trasaction in ECO today

とありますがこれは『貴方の取引を「Eco」で今日からはじめましょう』といった意味かと思われます。しかしここで非常に違和感があるのが「Eco」という部分です。本来はこの部分はサイト名である「GoCoin」でなければおかしいと思われるのです。おそらく本項で検証している6つのゴーコインのサイトは上で検証したECO (www.ecobitx.com/dist/#/) のサイトをテンプレートにして作られており、ECOと書いてある部分をGoCoinに書き換える作業を一部忘れた為にこうしてECOのサイト名が残っているのではないかと思われるのです。ちなみに以下がECOのサイトの相当部分のキャプです。上に示したゴーコインのサイトのキャプと違うのは左下のロゴの部分ぐらいです。

そして6つのゴーコインのサイトの脚注右下には「social media」という項目があってTelegram、Facebook、Twitter、Mediumのアイコンが並んでいますが上で検証したBtaexcoin、クラウドワールド、ATEX、2つのTMXとECOの場合と同様にこれらのアイコンのリンク先は以下のようになっています。

Telegram:https://t.me/

Facebook:https://www.facebook.com/

Twitter:https://twitter.com/

Medium:https://medium.com/

要するに各ソーシャルメディアの公式サイトへのリンクになっていてサイトの公式アカウントへのリンクではありません。ソーシャルメディアの公式アカウントが存在するかのように見せかけて実際にはアカウントは存在しないということになっていて全く意味不明です。

さらに活字が小さくて読み取りずらく、キャプの意味がないので上のキャプには含めなかったのですが6つのゴーコインのサイトの脚注最下部には共通して以下のような文章があります。

>Copyright © 2021 ECO. All rights reserved. ECO Limited registered with the registration number 14556327, under the Laws of the Republic of Estonia. Licensed and regulated by the Financial Intelligence Unit under license number FVR000604 for providing services of exchanging a virtual currency against a fiat currency and FRK000513 for providing a virtual currency wallet service.

要するにエストニアで法人登録番号 (?) 14556327を得ている、同じくエストニアで仮想通貨と法定通貨の交換業務を行う登録番号、 FVR000604と仮想通貨のウォレットサービスを提供するのに必要な登録番号 FRK000513を取得しているというのですがその主語はGoCoinではなく、ゴシック体で強調しましたが「ECO Limited」になっています。これもゴーコインのサイトがECOのサイトを部分的に書き換えることで作られており、本来はECOをGoCoinに書き換えるべきところを書き換え忘れた為にこんな意味不明な状態になっているのだとしか思えません。非常に粗雑なつくりのサイトとしか思われません。

また同じグループによるサイトと思われる上で検証したOMGFINなどのサイトでは脚注部分に連絡先情報としてメールアドレスだけは記されていましたが6つのゴーコインのサイトにはそれさえありません。つまり連絡先情報は全く開示されていません。そこで例によってWho Is 情報を確認してみましたがやはり殆ど情報は見つかりません。6つのゴーコインのサイトのWho Is 情報の中で最もそれらしき情報が多いのは表題5番目のゴーコインのサイト  (www.jy531.com) です。そのサイトのWho Is 情報を以下のキャプに示します。

赤枠で囲った部分に一応の連絡先情報があります。抜き出してまとめてみます。

登録者名: zhifeng shen

登録者住所: si ming qu he guang li 43 hao, xia men shi, fu jian, 361000, China

電話番号: +86.18650008085 

Fax番号: +86.18650008085 

メール: 83119239@qq.com

登録者名はzhifeng shenというおそらく個人の名前になっています。住所は福建省の廈門市 (アモイし) になっており、電話番号は中国の国番号 [+86] から始まっています。メールアドレスも中国で広く使われている「qq.com」というフリーメールのアドレスです。それ以外の5つのゴーコインのサイトのWho Is 情報で開示されている登録者に関する情報は断片的な所在地が記されているだけでずっと少ないです。

ゴーコイン (gocoin.vip): 中国・江西省

ゴーコイン (www.ru90.com): 中国・福建省

ゴーコイン (www.75kaihu.com): 中国・福建省

ゴーコイン (www.22jiu.com) 中国・福建省

ゴーコイン (www.168pzw.com) 中国・福建省

しかも明らかに同じグループによるサイトとしか思えないのに所在地が江西省になっている場合と福建省になっている場合があって矛盾しています。おり、この断片的な所在地情報さえ信用出来るようには思えません。

ちなみに本項の冒頭で既に書きましたがこれら6つの互いに極めて似たサイトは全て同じIPアドレス上に存在しているようです。以下のキャプにゴーコイン (gocoin.vip) のサイトを基準に同一IPアドレス (103.145.190.91) 上にあるサイトを調べた結果のキャプを示しますが他の5つのサイトが共存していることが示されています。

やはりこれら6つのサイトは同一グループによるサイトと考えざるを得ません。

最初に書いたようにこれら6つのゴーコインのサイトについては投資勧誘されたとか被害を受けたといった情報を確認しているわけではありません。しかしこれらは上で検証したOMGFINなど一連のサイトと同じ詐欺グループによるサイトであるとしか思えません。そしてそもそも全く同じ見かけでURLだけ異なるサイトが6個も存在していること、情報開示が極めて乏しいことなども考えると6つのゴーコインのサイトの信頼性はゼロ評価しか出来ません。仮にこれらのサイトでの投資勧誘を受けても決して応じないことを強く推奨します。